JPH08179592A - 導電性ロール - Google Patents

導電性ロール

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JPH08179592A
JPH08179592A JP33736894A JP33736894A JPH08179592A JP H08179592 A JPH08179592 A JP H08179592A JP 33736894 A JP33736894 A JP 33736894A JP 33736894 A JP33736894 A JP 33736894A JP H08179592 A JPH08179592 A JP H08179592A
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Japan
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roll
conductive
resistance value
fine powder
amount
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JP33736894A
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English (en)
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Chiaki Kawashima
千秋 河島
Katsuji Shimabukuro
勝治 島袋
Hitoshi Shirasaka
仁 白坂
Koichi Shizuru
公一 志鶴
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Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性微粉末およびイオン導電剤を包含させ
た混練り型ウレタンでロール本体14を形成する。 【効果】 イオン導電剤は、ウレタン14の導電性を調
整するために添加される。また、導電性微粉末は、それ
のみでウレタン14に導電性を与える程の量ではなく、
イオン導電剤をマトリクス状に適正に分散させ、イオン
による電荷の移動の中間媒体として作用する。導電性ロ
ール10は、温度および湿度のような環境の変化によっ
て抵抗値を大きく変動させることなく、耐久性に優れ、
所望の電気抵抗値の均質な特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ロールに関し、
特に、複写機、プリンタおよびファクシミリ等の電子写
真機器に組み込まれる帯電ロール、現像ロールおよび転
写ロールとして使用するのに好適な導電性ロールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真機器に用いられる帯電、現像お
よび転写のための各ロールには、適正な弾性およびショ
アA硬度、適正かつ均一な導電性が要求される。そのた
め、一般的には、適正な硬度のゴム材料にカーボンブラ
ックのような導電性微粒子を混入してロールが形成され
る(特開平5−330712号公報)。この導電性微粒
子は、ゴム材料の内部で導電性を示す連鎖を構成するこ
とにより、ロールの抵抗値を低下させる。
【0003】また、導電性微粒子に代えて、特開昭50
−150438号公報、特開昭63−189876号公
報に見られるように、アルカリ金属塩のようなイオン導
電剤を用いることが提案されている。イオンは、電圧が
印加されたときそれ自体が移動することによってゴム材
料に導電性を与え、ロールの抵抗値を低下させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、導電性微粒
子を混入したロールでは、導電性微粒子の添加量と抵抗
値との間には、比例関係が見られず、この導電性微粒子
の添加量によって抵抗値を正確に制御することができな
い。そのために、導電性微粒子の添加量の制御によって
正確に所望の抵抗値を得ることが困難であり、品質にば
らつきが見られる。また、所望の抵抗値を得るために
は、多量の導電性微粒子の添加が必要となり、この多量
の導電性微粒子がゴムの硬度を高めてしまうことから、
所定のショアA硬度を得るために多量の可塑剤の添加が
不可欠となる。この多量の可塑剤は、ロールからのブリ
ードすなわち滲み出しによって写真電子機器の感光体に
付着すると映像の品質を低下させ、またロールのクラッ
クの発生による耐久性の低下の原因となる。
【0005】他方、導電性微粒子に代えてイオン導電剤
が用いられたロールでは、添加されるアルカリ金属塩
と、抵抗値との間には、比例関係が見られることから、
比較的正確に所望の抵抗値のロールを得ることができ
る。しかしながら、導電性微粒子に代えてイオン導電剤
が用いられたロールでは、イオンの移動度がゴム材料の
水分および温度に強い依存性を示すことから、使用され
ている環境の温度および湿度に応じて、ロールの抵抗値
が大きく変動する。また、イオン導電剤が用いられたロ
ールは、連続的な電圧の印加によって抵抗値が経時変化
を生じ、最終的には、イオン導電剤を添加していないゴ
ム本来の極めて高い抵抗値を示すこととなり、耐久性に
欠けるという欠点があった。
【0006】従って、本発明の目的は、耐久性に優れ、
環境温度および湿度によって大きく抵抗値を変えること
なく、しかも抵抗値のばらつきの少ない導電性ロールを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するために、イオン導電剤および導電性微粉末を
選択的に使用することに代えて両者を併用すると共に、
母材として混練り型ウレタンを使用してロール本体を形
成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】イオン導電剤は、ウレタンの導電性を調整する
ために添加される。また、導電性微粉末は、それのみで
ウレタンに導電性を与える程の量ではなく、イオン導電
剤をマトリクス状に適正に分散させ、イオンによる電荷
の移動の中間媒体として作用する。
【0009】このイオン導電剤に関し、導電性微粉末に
代えてイオン導電剤を用いた従来のロールでは、環境の
温度および湿度に応じて、抵抗値が大きく変動するこ
と、連続的な電圧の印加によって抵抗値が経時変化を生
じ、最終的には、イオン導電剤を添加していないゴム本
来の極めて高い抵抗値を示すことを述べた。このような
欠点は、ロール内で解離したイオンの移動度の変化およ
びイオンが電極に引き付けられて電極近傍およびその他
の部分との間でイオン濃度差が徐々に大きくなることに
起因すると考えられる。
【0010】本発明では、混練り型ウレタンのプレポリ
マーに、イオン導電剤を加えて適正に分散させた後、適
量の導電性微粉末を添加し分散させることにより、この
導電性微粉末を凝集させることなくイオン導電剤間に分
散させ、またイオン導電剤をもマトリクス状に適正に分
散させることができる。導電性微粉末はイオン間に分散
されることにより、イオンによる電荷の移動の中間媒体
として作用させることができ、これによりイオンの移動
距離を低減させて、環境変化によるイオン移動度の変化
の影響を低減し、またイオン濃度差の経時的変化を抑制
し、その結果、抵抗値の経時的および環境による変化が
抑制されると考えられる。
【0011】導電性微粉末の適量とは、混入された導電
性微粉末のみではロール本体が導電性を示さない程度の
量、すなわち導電性微粉末がロール本体の導電性を高め
るための連鎖構造を形成しない程度の量である。従っ
て、導電性微粉末は、これのみではロール本体が導電性
を示さない程度の部分的な連鎖構造を形成する量であっ
ても良い。
【0012】混練り型ウレタンの形成のために、エーテ
ル、エステルおよびカーボネート結合を1つ以上もつポ
リオールにイソシアネートを反応させて、プレポリマー
が形成され、そのムーニー粘度が調整される。その後、
ロールミルあるいはニーダー等を用いて、所定量のイオ
ン導電剤、導電性微粉末および架橋剤が順次プレポリマ
ーに練り込められ、このプレポリマーは所定形状に形成
されて、加熱のような架橋処理を受ける。さらに、架橋
処理後、成型品は所定寸法に加工され、完成される。イ
オン導電剤は、後に述べる例1および例2におけるよう
に、プレポリマーの形成時にこれに包含させることがで
きる。
【0013】架橋剤として、従来よく知られたジクミル
パーオキサイドで代表されるジアルキルパーオキサイド
等の過酸化物を適量使用することができる。導電性ロー
ルの電気抵抗値の調整剤であるイオン導電剤として、ア
ルカリ金属塩あるいは第四級アンモニュウム塩を用いる
ことができる。このイオン導電剤はその添加量と、抵抗
値との間に、比例関係が見られることから、その添加量
の調整によって、比較的容易かつ正確に所望の抵抗値を
達成することができる。
【0014】導電性ロールの電気抵抗値が103 Ω以下
であると、この導電性ロールが例えば電子複写機の感光
ドラムに関連して設けられる帯電ロール、転写ロールあ
るいは現像ロールとして用いられた場合、静電潜像を保
持した感光ドラムに放電破壊を生じさせたり、バイアス
リークによる電位の低下を生じさせてしまい、画質の低
下を招く。また、導電性ロールの電気抵抗値が1010Ω
を越えると、この導電性ロールを例えば帯電ロールに用
いた場合、感光ドラムを充分に帯電させることができ
ず、また感光ドラムの除電用ロールに用いた場合、感光
ドラムを充分に除電することはできない。さらに、転写
あるいはクリーニング用ロールとして用いても、このよ
うな高抵抗値を示すロールでは、充分な電位を得ること
はできず、効率の低下を招いてしまう。
【0015】このような観点から、導電性ロールの電気
抵抗値は104 〜109 Ωであることが望まれる。この
要望を満たすために、すなわち、導電性ロールに要求さ
れる電気抵抗値104 〜109 Ωを得る上で、イオン導
電剤の添加量は、ポリオール100gに対して1*10
-5〜2*10-2molが望ましい。
【0016】導電性微粉末として、導電性カーボン等を
用いることができる。この導電性微粉末は、その重量が
全体の30重量%以上になると、通常の使用状態では、
それのみでロールに導電性を与える連鎖構造を形成する
ことがあり、イオン導電剤の添加による電気抵抗の制御
に大きな影響を与え、また、ロールの硬度をも大きく増
大させてしまう。
【0017】従って、導電性微粉末に導電性を支配する
連鎖構造を形成させることなくまたロールの硬度の大き
な増大を招くことなく、イオン導電剤をマトリクス状に
適正に分散させかつ導電性微粉末をイオンによる電荷の
移動の中間媒体として作用させる上で、導電性微粉末
は、全体の30重量%未満が望ましい。また、導電性微
粉末を30重量%未満とすることにより、導電性微粉末
の添加による大きな硬度の増大を招くことはなく、ブリ
ードやクラックの原因となるプロセスオイルやジオクチ
ルフタレート等の可塑剤を使用することなく適正なショ
アA硬度20゜〜60゜の導電性ロールを形成すること
ができる。
【0018】また、このように形成された混練り型ウレ
タンは、ショアA硬度60゜以下という比較的低い硬度
を示すが、ムーニー粘度と、架橋剤の添加量との調整に
より、一般の低硬度の混練り型ウレタンに見られる圧縮
永久歪の増大を防止することができた。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に沿って詳細に
説明する。図1は、本発明に係る導電性ロールをその電
気抵抗を測定するための装置と共に示す概略図である。
本発明に係る導電性ロール10は、例えば、プリンタお
よびファクシミリ等の電子写真機器に組み込まれる帯電
ロール、現像ロールあるいは転写ロールとして使用する
ことができる。導電性ロール10は、芯金12と、この
芯金を取り巻く筒状のロール本体14とを備える。ロー
ル本体は、導電性微粉末およびイオン導電剤を包含させ
た混練り型ウレタンで形成されている。導電性ロール1
0の具体的な形成方法等については、次に、例1、例2
で詳細に説明する。
【0020】<例1>混練り型ウレタンの母材となるポ
リマーとしてのサンエスターAH405(三洋化成工業
株式会社製、OH価=45mg−KOH/g)を100
重量部、イオン導電剤としてのアルカリ金属塩の一つで
ある過塩素酸リチュウムを1重量部、触媒としてのジブ
チルチンジラウリレート(DBTL)を0.01重量部
およびイソシアネートとしての4、4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)を100℃で12時間
反応させて、イオン導電剤が包含されたプレポリマーの
生地を作成する。4、4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)の添加量は、100℃における生地
のムーニー粘度が10〜60の範囲内になるように調整
される。
【0021】この生地を、ロールミルを用いて練り返
し、この練り返しによりイオン導電剤を適正に分散させ
た後、導電性微粉末として導電性カーボンであるケッチ
ェンブラックEC−DJ600(ケッチェン・ブラック
・インターナショナル株式会社製)を所定量添加する。
この導電性カーボンの添加量は、これをパラメータとし
た電気抵抗変化の測定のために、添加量を0から30重
量%迄、段階的に増加させた。
【0022】添加された導電性カーボンを生地に分散さ
せた後、架橋剤としてジクミルパーオキサイド0.5重
量部を添加した。このようにして得られたプレポリマー
を成形材料として、芯金12(外径6mm、長さ250
mm)が設定された専用の金型を用いて、160℃、2
0分の成型条件でプレス成型が行われた。この成型品
は、そのロール本体14の外径が12mmおよびその全
長が225mmに成形加工され、これによりロール10
が完成される。
【0023】ロール本体14に含まれる導電性カーボン
の重量%毎の抵抗値を測定するために、図1に示すよう
に、導電性ロール10がSUS304板から成る電極部
材16上に置かれ、各端に500g重の荷重を掛けた状
態で、ロール10の芯金12と電極部材16との間の抵
抗値が ULTRA HIGH RESISTANCE METER R8340A (株式会
社アドバンテスト製)を用いて測定された。その時の印
加電圧は300Vであった。また、測定時の環境とし
て、温度5℃、湿度20%の低温低湿下(L/L)、温
度22℃、湿度50%の中温中湿下(N/N)および温
度35℃、湿度85%の高温高湿下(H/H)での各電
気抵抗値が測定された。
【0024】その測定結果が図2に示す説明図に表され
ている。また、図2には、形状等によって変化すること
のない体積抵抗率の測定結果が記されている。この体積
抵抗率は、導電性カーボンの包含量を異にする各ウレタ
ンの2mmシート成型品についてJIS−K6723に
従って測定された。さらに、各ウレタンの耐久性を調べ
るために、1000Vの電圧を100時間連続して印加
した後の電気抵抗値が測定され、その測定結果が図2の
最下段に記されている。
【0025】図2に示されるEC−DJ600添加量0
の欄は、導電性カーボンの包含量が0、すなわち導電性
微粉末およびイオン導電剤を併用することなく後者を使
用した従来の導電性ロールの例に対応する。この例で
は、低温低湿下(L/L)から高温高湿下(H/H)の
環境変化によって電気抵抗値は2*107 Ωから8*1
4 Ωと103 のオーダで大きく変動しており、環境変
化に影響を受け易いことがわかる。また、耐久試験の結
果も、3*109 Ωとほぼウレタン母材そのものの高い
抵抗値を示し、耐久性に劣る。
【0026】これに対し、EC−DJ600の添加量を
5〜20重量%と段階的に増加した本願発明の導電性ロ
ールでは、そのいずれも、環境変化に拘わらず電気抵抗
値の値は106 のオーダ内で変化するに過ぎず、環境変
化への依存性は極めて低い。また、耐久試験において
も、電気抵抗値はオーダを越えて変化することはなく、
ウレタン母材そのものの高い抵抗値を示すことはなく、
耐久性に優れている。また、この添加量の範囲では、添
加量の増加に比して各電気抵抗値は大きく変化していな
いことから、添加された導電性カーボンが導電率の増加
に寄与するほどの連鎖構造を形成していないと考えられ
る。従って、導電性ロールは、導電性カーボンによって
電気抵抗値は強く支配されることはなく、イオン導電剤
の添加量に応じて、ロールの抵抗値を適正かつ正確に設
定することができる。
【0027】EC−DJ600の添加量が30重量%に
達すると、電気抵抗値は103 のオーダにまで急激に低
減している。これは、導電性カーボンが電気抵抗に強く
影響を与えていることを示し、この導電性カーボンの添
加量の微量の変化によっても電気抵抗が大きく変化する
ことを示している。従って、EC−DJ600の添加量
が30重量%以上になると、ロールの抵抗値を適正かつ
正確に設定することが困難となり、しかもショアA硬度
も電子写真機器の導電性ロールとして望ましい上限であ
る60゜を大きく越えて65゜に達してしまう。
【0028】これらのことから、導電性カーボンのよう
な導電性微粉末の添加量は、30重量%未満とすること
が望ましい。これにより、可塑剤を用いることなく適正
な弾性およびショアA硬度を達成することができ、品質
にばらつきなく、環境の変化によって抵抗値を大きく変
動させることなく適正な値を示す、耐久性に優れた導電
性ロールを得ることができる。また、この導電性ロール
を電子写真機器に組み込まれる帯電ロール、現像ロール
あるいは転写ロールとして使用することにより、ゴース
ト、かぶり、帯電不良あるいはブリード等の問題を引き
起こすことなく、鮮明な画像を得ることができる。
【0029】<例2>混練り型ウレタンの母材となるポ
リマーとしてのDiol−2000(三井東圧化学株式
会社製、OH価=56mgKOH/g)を100重量
部、イオン導電剤としてのp−トルエンスルホン酸テト
ラエチルアンモニュウム(CH3C6H4SO3N(C2H5)4)を0.
6重量部、触媒としてのジブチルチンジラウリレート
(DBTL)を0.01重量部およびイソシアネートと
しての4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)を100℃で12時間反応させて、プレポリ
マーの生地を作成する。4、4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)の添加量は、100℃におけ
る生地のムーニー粘度が10〜50の範囲内になるよう
に調整される。
【0030】この生地に、ニーダーを用いて、イオン導
電剤を適正に分散させた後、導電性微粉末として導電性
カーボンであるケッチェンブラックEC−P(ケッチェ
ン・ブラック・インターナショナル株式会社製)を所定
量添加し、これらを混合する。この導電性カーボンの添
加量は、例1におけると同様に、添加量を0から30重
量%迄、段階的に増加させた。
【0031】イオン導電剤および導電性カーボンを混練
りした後、オープンロールによって架橋剤のジクミルパ
ーオキサイドを0.4重量部添加し、プレポリマーを形
成する。このプレポリマーを用いて、例1におけると同
様な導電性ロール、およびシート成型品を作成し、それ
ぞれについて例1におけると同様な抵抗測定を行った。
【0032】その測定結果が図3に示す説明図に表され
ている。図3に示されるEC−P添加量0の欄は、導電
性カーボンの包含量が0の従来の導電性ロールの例に対
応する。この例では、例1について説明したと同様、低
温低湿下(L/L)から高温高湿下(H/H)の環境変
化によって電気抵抗値は7*109 Ωから2*107 Ω
と102 のオーダで大きく変動しており、環境変化に影
響を受け易いことがわかる。耐久試験の測定結果も、電
気抵抗値に変動が見られ、耐久性に劣る。
【0033】EC−Pの添加量が5〜20重量%では、
そのいずれも、環境変化に拘わらず電気抵抗値の値は1
8 のオーダ内で変化するに過ぎず、例1におけると同
様、環境変化への依存性は極めて低い。また、耐久試験
においても、電気抵抗値はオーダを越えて変化すること
はなく、耐久性に優れている。また、この添加量の範囲
では、添加量の増加に比して各電気抵抗値は大きく変化
していないことから、添加された導電性カーボンが導電
率の増加に寄与するほどの連鎖構造を形成していないと
考えられる。
【0034】EC−Pの添加量が30重量%に達する
と、電気抵抗値は104 のオーダにまで急激に低減して
おり、導電性カーボンが電気抵抗に強く影響を与えてい
ることを示す。そのため、EC−Pの添加量が30重量
%以上になると、ロールの抵抗値を適正かつ正確に設定
することが困難となり、しかもショアA硬度も63゜に
達してしまう。
【0035】従って、例2においても、導電性カーボン
のような導電性微粉末の添加量は、30重量%未満とす
ることが望ましい。これにより、可塑剤を用いることな
く適正な弾性およびショアA硬度を達成することがで
き、品質にばらつきなく、環境の変化によって抵抗値を
大きく変動させることなく適正な値を示し、耐久性に優
れた導電性ロールを得ることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、以上に説明したよう
に、適正量の導電性微粉末およびイオン導電剤を混練り
型ウレタンに包含させることにより、温度および湿度の
ような環境の変化によって抵抗値を大きく変動させるこ
となく、耐久性に優れ、所望の電気抵抗値の均質な導電
性ロールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性ロールを電気抵抗測定装置
と共に示す概略図である。
【図2】本発明に係る導電性ロールの電気抵抗特性を示
す説明図である。
【図3】本発明に係る他の導電性ロールの電気抵抗特性
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 導電性ロール 12 芯金 14 ロール本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志鶴 公一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性微粉末およびイオン導電剤を包含
    させた混練り型ウレタンでロール本体を形成したことを
    特徴とする導電性ロール。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粉末は、30重量%未満で
    あることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
  3. 【請求項3】 前記導電性微粉末は、導電性カーボンで
    あることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
  4. 【請求項4】 前記導電性微粉末は、前記ロール本体の
    導電性を高めるための連鎖構造を形成しない程度の添加
    量であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロー
    ル。
  5. 【請求項5】 前記ロール本体は、可塑剤を含まないこ
    とを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
JP33736894A 1994-12-26 1994-12-26 導電性ロール Pending JPH08179592A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08220900A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Nec Corp 電子写真装置の転写ローラ及び転写ローラのクリーニング方法
JP2006350073A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真用帯電部材及びそれを用いた電子写真画像形成装置

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JPH08220900A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Nec Corp 電子写真装置の転写ローラ及び転写ローラのクリーニング方法
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