JPH08179062A - アラーム機能付腕時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動によるアラーム機能付腕時計を提供する
ことである。 【構成】 計時装置１６からの現在の時間情報は設定時
間（アラーム発生時間）情報と時間比較回路４で比較さ
れ、一致すると、その時の出力で振動子駆動回路５が作
動され、駆動信号を所定時間だけ発生する。この駆動信
号により腕時計に設けられている圧電素子６が駆動され
て、アラームとしての振動が発生され、使用者に直ちに
感知される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はアラーム機能付腕時計に
係り、特にアラームとして振動を発生させるようにした
腕時計の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のアラーム機能付腕時計は設定時間
になると、アラームとして音を発生する構成となってい
るのが大部分である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしこのような音に
よるアラーム機能のものでは、その音がうるさく他人の
迷惑になるため実際にはほとんど使用されていない。

【０００４】本発明の目的はかかる問題を解決するた
め、振動によるアラーム機能付腕時計を提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のアラーム機能付腕時計は、アラーム発生時
間を設定する時間設定手段と、上記アラーム発生時間を
腕時計が表示する時に駆動信号を発生する駆動手段と、
上記駆動信号によって駆動される振動子と、を備えたこ
とを要旨とする。

【０００６】上述した構成の本発明のアラーム機能付腕
時計において、下記の実施態様とするのが好適である。 （ｉ）前記振動子が圧電素子である。 （ii）上記圧電素子がセラミック材料から成る。 （iii）上記セラミック材料がＰｂＴｉＯ₃−ＰｂＺｒＯ
₃（ＰＺＴ）から成る。 （iv）前記圧電素子が機能性高分子材料から成る。 （ｖ）上記機能性高分子材料がポリフッ化ビニリデン
（ＰＶＤＦ）から成る。 （vi）前記圧電素子が腕時計本体の裏面及び又はバンド
の裏側に設けられている。

【０００７】

【作用】本発明のアラーム機能付腕時計においては所定
設定時間（アラーム発生時間）になると、アラームとし
て振動が発生され、腕に直接感知される。従って他人に
迷惑をかけることなく設定時間となったことを知ること
ができる。

【０００８】

【実施例】以下図面に示す本発明の実施例を説明する。
図１は本発明のアラーム機能付アナログ電子腕時計の一
実施例である。同図において、計時装置１６は発振回路
７の出力信号を入力する分周回路８により特定の周波数
に分周され、分周回路８の出力信号を入力し時間を計数
する計数回路９から成り、時間情報を出力している。

【０００９】アナログ表示装置１５は上記時間情報を入
力する針位置変換回路１０と、現在針位置記憶回路１４
の出力信号と針位置変換回路１０の出力信号とを入力
し、針の移動量を演算する針移動量演算回路１１と、針
移動量演算回路１１の出力信号を入力しモータ駆動信号
を生成するモータパルス生成回路１２と、モータパルス
生成回路の出力信号を入力し腕時計の針を駆動するモー
タ駆動回路３から成っている。

【００１０】今、計時装置１６から出力される時間情報
が秒の単位で、アナログ表示される針が秒針の場合であ
ると、時間情報は針位置変換回路１０により針の絶対位
置に変換される。仮に時間情報が５秒、秒針の１周に要
するステップ数が６０ステップとすると、針の絶対位置
は５と与えられる。

【００１１】次に針移動量演算回路１１により現在針位
置記憶回路１４に記憶されている針の現在の絶対位置、
この場合４秒であるから、４と針位置変換回路１０によ
り変換された針の絶対位置５から相対移動量１が与えら
れる。また、現在針位置記憶回路１４の記憶情報は５に
改められる。

【００１２】次に針移動量演算回路１１の出力データ１
はモータパルス生成回路１２に入力され、秒針のモータ
を１ステップ駆動させるモータパルスを生成し、モータ
駆動回路１３に該モータパルスを供給することにより秒
針を１ステップ駆動して５秒の位置に進ませて前記時間
情報をアナログ表示する。

【００１３】次に時間設定装置１は時間入力装置２、設
定時間記憶回路３、時間比較回路４、振動子駆動回路
５、振動子（圧電素子）６、設定時間表示装置１７から
成る。

【００１４】時間入力装置２は、例えば、図２に示すよ
うに、腕時計１８の側面に時間及び分の単位の設定釦１
８ａ，１８ｂを有し、該設定釦を適当に操作することに
より設定された時間（アラーム発生時間）情報が設定時
間記憶回路３に記憶されると共に設定時間表示装置１７
に表示される。

【００１５】前記計時装置１６からの時間情報は上記設
定時間情報と時間比較回路４で比較され、一致すると、
その時の出力で振動子駆動回路５が作動され、駆動信号
を所定時間だけ発生する。

【００１６】振動子６は例えば、圧電素子が使用され、
図３に示すように、腕時計１８の裏蓋１８ｃ及び又はベ
ルト１９の一部１９ａに設けられている。

【００１７】従って前記圧電素子６に前記駆動信号が与
えられて駆動されると、アラームとしての振動が発生
し、使用者には直ちに感知され、設定時間となったこと
を知ることができる。

【００１８】圧電素子６の材料としてはＰｂＴｉＯ₃−
ＰｂＺｒＯ₃（ＰＺＴ）などのセラミック材料、或いは
ポリフッ化ビニリデン（ＰＶＤＦ）などの機能性高分子
材料による圧電フィルムが好適である。

【００１９】図４は本発明を適用したディジタル腕時計
の実施例で、図１と同一符号は同一又は類似の回路、装
置をあらわし、２０はディジタル時間表示装置、２１は
表示切換回路である。

【００２０】前記計時装置１６からの時間情報は表示切
換回路２１を介してディジタル時間表示装置２０に与え
られて、現在時間が表示される。

【００２１】これに対し前述のようにしてアラーム時間
が設定されると、表示切換回路２１はディジタル時間表
示装置２０に一時的に設定時間を表示させる。また設定
時間となれば、前述のようにして振動によるアラームが
発生される。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、腕
時計のアラーム装置として振動子を使用者の肌と直接接
触する部分（ベルト裏側あるいは時計ケース裏蓋表面）
に装着して、これが発生する振動をアラーム情報として
感知するようにしているので、従来のアラーム音による
ものに比べアラーム伝達のために他人に迷惑をかけるこ
ともなく、しかも騒音によってアラームがマスクされる
こともなく確実に伝達される。しかも振動子としてフィ
ルム状の圧電素子を使用すれば腕時計を大型化したり、
その装着感を妨げることもなく、実用上好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すブロック図である。

【図２】上記実施例における腕時計の表側を示す概略図
である。

【図３】上記腕時計の裏側を示す概略図である。

【図４】本発明の他の実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 時間設定装置 ２ 時間入力装置 ３ 設定時間記憶回路 ４ 時間比較回路 ５ 振動子駆動回路 ６ 振動子（圧電素子） １５ アナログ表示装置 １６ 計時装置 １７ 設定時間表示装置 １８ 腕時計 １８ａ 設定釦 １８ｂ 設定釦 １９ ベルト

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アラーム発生時間を設定する時間設定手
   段と、上記アラーム発生時間を腕時計が表示する時に駆
   動信号を発生する駆動手段と、上記駆動信号によって駆
   動される振動子と、を備えたことを特徴とするアラーム
   機能付腕時計。
2. 【請求項２】 前記振動子が圧電素子であることを特徴
   とする請求項１に記載のアラーム機能付腕時計。
3. 【請求項３】 上記圧電素子がセラミック材料から成る
   ことを特徴とする請求項２に記載のアラーム機能付腕時
   計。
4. 【請求項４】 上記セラミック材料がＰｂＴｉＯ₃−Ｐ
   ｂＺｒＯ₃から成ることを特徴とする請求項３に記載の
   アラーム機能付腕時計。
5. 【請求項５】 前記圧電素子が機能性高分子材料から成
   ることを特徴とする請求項３に記載のアラーム機能付腕
   時計。
6. 【請求項６】 前記機能性高分子材料がポリフッ化ビニ
   リデンから成ることを特徴とするアラーム機能付腕時
   計。
7. 【請求項７】 前記圧電素子が腕時計本体の裏面及び又
   はバンドの裏面に設けられていることを特徴とする請求
   項２に記載のアラーム機能付腕時計。