JPH0817880B2 - プレスクッション材 - Google Patents

プレスクッション材

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JPH0817880B2 JP2323103A JP32310390A JPH0817880B2 JP H0817880 B2 JPH0817880 B2 JP H0817880B2 JP 2323103 A JP2323103 A JP 2323103A JP 32310390 A JP32310390 A JP 32310390A JP H0817880 B2 JPH0817880 B2 JP H0817880B2
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    • Y10T442/3179—Woven fabric is characterized by a particular or differential weave other than fabric in which the strand denier or warp/weft pick count is specified

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は化粧板，プリント回路板等に用いる積層板等
を製造する際に使用するホットプレス機に使用するプレ
スクッション材に関する。
＜従来技術＞ 通常ホットプレス機に於ては、プレス成型する際に熱
盤と型板との間にクッション材を挿入して、熱盤の歪み
を修正するとともにプレス成型する化粧板の板面に、圧
力と熱が均等に加わるようにしている。
従来、この様なクッション材としてはフェルト材やゴ
ム材もしくはクラフト紙が知られているが、フェルト材
では密度分布に斑が多く、ゴム材は高温高圧のホットプ
レス条件下（温度160〜220℃，加圧40〜120kg/cm2）で
劣化してクッション性の低下及び変形が生じ易い。クラ
フト紙は通常10〜20枚重ね合せて使用するため、重ね合
せ作業や使用毎の破損紙の交換が必要となり作業性が悪
い。
クラフト紙以外のプレスクッション材用素材としては
有機繊維あるいは無機繊維からなる織布，不織布，フェ
ルト，合成紙等が知られている。
たとえばクラフト紙以外の素材からなる合成紙を基材
としたプレスクッション材としては無機繊維およびアラ
ミドパルプ粒子を成分とする湿紙を積層したプレスクッ
ション材が知られている（特開昭59−192795号公報）。
不織布を基材としたプレスクッション材は実開昭58−76
46号公報に記載されている。また織布と不織布とを複数
層積層させ、ニードルパンチングにより一体化し熱圧処
理してなるプレスクッション材も開示されている（特開
昭55−101224号公報）。
しかしこれら従来のプレスクッション材はその製造工
程が煩雑であり、製品の耐久性もなお不充分である。
本発明者はかかる実状に鑑み、より簡単な製造工程で
より耐久性の高いプレスクッション材を目指して鋭意検
討の結果、本発明に至ったものである。
＜発明の構成＞ すなわち本発明は 「（１） 耐熱性紡績糸織物からなるプレスクッション
材において、経糸および緯糸の繊度が10番手〜２番手、
経方向の織密度が150〜80本/2.54cm、緯方向の織密度が
140〜50本/2.54cm、経糸の屈曲係数（n/d）が30〜１で
あって３〜５重の多重織物であることを特徴とするプレ
スクッション材。
（２） 耐熱性紡績糸織物からなるプレスクッション材
において、経糸および緯糸の繊度が10番手〜２番手、経
方向の織密度が150〜80本/2.54cm、緯方向の織密度が14
0〜50本/2.54cm、経糸の屈曲係数が30〜１である３〜５
重の多重織物を耐熱性樹脂溶液で含浸処理してなること
を特徴とするプレスクッション材。」である。
ここに耐熱性紡績糸織物とは耐熱性繊維からなる紡績
糸を経糸および緯糸に使用した織物である。耐熱性繊維
とはクッション材としての熱圧成型に耐えうる耐熱性繊
維であり、有機繊維でも無機繊維でもよい。有機繊維と
してはたとえばアラミド繊維，ポリエーテルエーテルケ
トン繊維，ポリフェニルスルホン繊維，フェノール繊
維，炭素繊維などを挙げることができる。無機繊維はた
とえばガラス繊維，金属繊維などを用いることができ
る。いずれにしても熱圧成型に耐えうる耐熱性を有し紡
績可能で紡績糸として製織可能な繊維であればよい。
耐熱性紡績糸は必ずしも耐熱性繊維のみからなる紡績
糸である必要はなく、耐熱性の低い繊維との混紡糸でも
紡績糸として耐熱性であればよい。
耐熱性紡績糸織物を構成する紡績糸の経糸および緯糸
の繊度は10番手〜２番手の範囲である。この場合、単糸
でも双子またはそれ以上の合糸でもよい。
10番手より細いとクッション性を付与するのに必要な
織物厚さを得ることができない。
２番手より太いと織物組織として必要な密度を織物に
付与することができない。
耐熱性紡績糸織物の織密度は経方向が150〜80本/2.54
cmである。
150本/2.54cmを越えると正常な織物組織とならず、ま
た製織が困難となる。
80本/2.54cm未満では正常な織物組織とならず織物の
厚さが不安定となる。
緯方向の織密度は140〜50本/2.54cmである。140本/2.
54cmを越えると正常な織物組織とならず、また製織が困
難となる。
50本/2.54cm未満では正常な織物組織とならず織物厚
さが不安定となる。
経糸の屈曲係数は30〜１である。経糸の屈曲係数とは
厚さd mmの織物を経方向に切断したときの織物の経方向
の長さ10cmの側断面からみた経糸の屈曲回数（ｎ）、す
なわち織物の側断面をみると経糸が緯糸の間を屈曲して
蛇行しているが、その10cmあたりの屈曲回数を厚さd mm
で除した値n/dである。ｎは断面拡大写真で読み取るか
またはサンプルから経糸を抜き出してその屈曲回数を読
み取り経糸方向の織物サンプル長10cm当りに換算する。
経糸の屈曲係数が30を越えると多重織物としての緯糸
数が挿入できず厚み不足となり、その結果良好なクッシ
ョン性が得られない。１未満では正常な織物組織となら
ずまた製織が困難となる。
織物は３〜５重の多重織物である。２重以下では織物
厚さが薄く、クッション性に乏しい。６重以上では正常
な織物組織とならず、また製織が困難となる。
他の発明は上記多重織物を耐熱性樹脂で含浸処理して
なるプレスクッション材である。耐熱性樹脂はクッショ
ン材として熱圧成型に耐えうる樹脂である。通常、芳香
族ポリアミド樹脂を用いる。特にポリメタフェニレンイ
ソフタルアミドが好ましい。このほかポリイミド樹脂，
ポリフェニルスルホン樹脂，メラミン樹脂，シリコンア
クリル樹脂，エポキシ樹脂など通常の耐熱性樹脂を用い
ることができる。
含浸処理に用いる耐熱性樹脂溶液（ドープ）の樹脂濃
度は１〜10重量％程度である。繊維に対する樹脂付着量
は１〜10重量％である。
溶媒は樹脂により異なるがジメチルフォルムアミド,N
−メチル−２−ピロリドン，ジメチルアセトアミド等の
極性溶媒を用いることが多い。
含浸処理は多重織物を耐熱性樹脂ドープに含浸し、乾
燥する。乾燥温度はポリメタフェニレンイソフタラミド
樹脂の場合100〜250℃が好ましい。耐熱性樹脂で含浸処
理することにより織物組織が安定化され表面平滑性が向
上する。
このクッション材は使用に際して単体で用いるがホッ
トプレス条件によっては複数を重ね合せて用いてもよ
い。たとえば３重織１枚と４重織１枚とを重ね合せて使
用する。
＜発明の効果＞ 本発明のプレスクッション材は従来に比べ製造工程が
簡単であり、得られたクッション材は良好なクッション
性と耐久性とを具備し長期間の連続使用が可能となり、
ホットプレス作業の効率化と製品品質の向上に寄与す
る。
＜実施例＞ 以下、実施例により本発明のプレスクッション材の製
造方法を示す。
実施例１ 経糸にポリメタフェニレンイソフタラミド繊維の紡績
糸10番手２本を撚数390T/Mで双糸としたものを用い、緯
糸にポリメタフェニレンイソフタラミド繊維の紡績糸10
番手３本を撚数200T/Mで合糸したものを用い、織密度が
経109本/2.54cm、緯87本/2.54cmの４重綾織組織で製織
した。得られた織物にポリメタフェニレンイソフタラミ
ド樹脂を生地重量に対して３重量％の割合で含浸させ総
重量1170g/m2、屈曲係数3.11、厚さ2.6mmのクッション
材を製造した。
得られたクッション材は表面平滑性，織物安定性のす
ぐれたものであった。
このクッション材をプリント回路基板用積層板を製造
するホットプレス機に用いたがプレス温度180℃加圧100
kg/cm2の条件下で2000回以上の繰返し使用が可能であっ
た。従来のフェルト材又はゴム材等のクッション材で
は、同条件下で500回程度が使用限度である。又、クラ
フト紙の場合はプレス１回毎に数枚の破損を生じ取替え
を行っている。この様に従来使用されているクッション
材に対比して、耐久性及び作業性がきわめて良好であっ
た。
実施例２ 経糸にポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維の紡
績糸10番手２本を合撚糸したものを用い、緯糸にポリパ
ラフェニレンテレフタルアミド繊維の紡績糸10番手３本
を合撚糸したものを用い、織密度を経93本/2.54cm、緯6
6本/2.54cmとした３重綾織組織の織物（総重量930g/
m2、厚さ2.3mm、経糸の屈曲係数5.84）からなるクッシ
ョン材を製造した。
このクッション材をポリ塩化ビニル化粧板を製造する
ホットプレス機に用いたが、プレス温度180℃、加圧40k
g/cm2の条件下で、従来クッション材に比較して３倍以
上の耐久性が得られた。
実施例３ 経糸にポリメタフェニレンイソフタラミド繊維を80％
と炭素繊維20％とを混紡した紡績糸10番手２本を合撚糸
したものを用い、緯糸にポリメタフェニレンイソフタラ
ミド繊維を80％と炭素繊維20％とを混紡した紡績糸10番
手３本を合撚糸したものを用い、実施例１と同様の織物
に製織したのちメラミン樹脂を生地重量に対して５重量
％の割合で含浸させ総重量1190g/m2、厚さ2.6mm、屈曲
係数3.11のクッション材を製造した。
このクッション材は従来のプレス温度よりも10〜20℃
高い高温条件下でも安定したクッション性を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】耐熱性紡績糸織物からなるプレスクッショ
    ン材において、経糸および緯糸の繊度が10番手〜２番
    手、経方向の織密度が150〜80本/2.54cm、緯方向の織密
    度が140〜50本/2.54cm、経糸の屈曲係数n/dが30〜１で
    あって３〜５重の多重織物であることを特徴とするプレ
    スクッション材。
  2. 【請求項２】耐熱性紡績糸織物からなるプレスクッショ
    ン材において、経糸および緯糸の繊度が10番手〜２番
    手、経方向の織密度が150〜80本/2.54cm、緯方向の織密
    度が140〜50本/2.54cm、経糸の屈曲係数が30〜１である
    ３〜５重の多重織物を耐熱性樹脂溶液で含浸処理してな
    ることを特徴とするプレスクッション材。
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