JPH08176866A - ステンレス鋼帯の脱スケール方法 - Google Patents

ステンレス鋼帯の脱スケール方法

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Publication number
JPH08176866A
JPH08176866A JP32638294A JP32638294A JPH08176866A JP H08176866 A JPH08176866 A JP H08176866A JP 32638294 A JP32638294 A JP 32638294A JP 32638294 A JP32638294 A JP 32638294A JP H08176866 A JPH08176866 A JP H08176866A
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JP
Japan
Prior art keywords
steel strip
stainless steel
water
washing tank
tank
Prior art date
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Pending
Application number
JP32638294A
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English (en)
Inventor
Masao Watanabe
正夫 渡辺
Genichi Ishibashi
源一 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】水洗槽に浸漬される際のステンレス鋼帯の温度
が高くても水の沸騰による不均一冷却を抑制でき、もっ
て厚さ0.5mm以下の薄板でも形状不良の発生を防止
できるステンレス鋼帯の脱スケール方法を提供する。 【構成】ステンレス鋼帯1を塩浴槽2に浸漬し続いて水
洗槽3で水洗する脱スケール前処理工程において、水洗
槽3に進入する直前のステンレス鋼帯面にスリットノズ
ル6から気流を吹き付けて鋼帯1の喫水面における水の
波立ちと沸騰による鋼帯の不均一冷却を抑制した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステンレス鋼帯の脱スケ
ール方法に係り、特に、ステンレス鋼帯を塩浴槽に浸漬
し続いて水洗槽で水洗する脱スケールの前処理工程にお
ける熱応力による歪の発生を防止したステンレス鋼帯の
脱スケール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、焼鈍後のステンレス鋼帯を酸洗
槽に浸漬して脱スケールするにあたり前処理が行われ
る。その一例を示すと、焼鈍後のステンレス鋼帯は、ほ
ぼ450℃の(NaOH+Na2 CO3 )の塩浴槽に浸
漬され、続いて自然空冷された後に水洗槽に入り水洗す
るという前処理を経て、酸洗槽で脱スケールされる。こ
の前処理においては、塩浴槽で加熱された450℃とい
う高温のステンレス鋼帯が自然空冷を経てほぼ300℃
程度の温度で水洗槽3に浸漬される。このとき、鋼帯が
水面に突入する喫水面において水が沸騰し、これにより
発生した蒸気膜が不均一のためステンレス鋼帯の巾方向
の温度差Δtが一時的に著しく増大して冷却むらが発生
する。そのため、次式に示す熱応力σh が発生し、これ
が材料の降伏応力σy を越えるとステンレス鋼帯に形状
不良が発生する。
【0003】σh =β・E.Δt 特に、厚さ0.5mm以下の薄板では冷却速度が大きい
ので、この熱応力による歪という欠陥が発生し易い。こ
の形状不良を解決する方法として、ステンレス鋼帯の入
水温度を下げることが有効であり、具体的には自然冷却
において塩浴槽から水洗槽までの冷却ゾーンを長くする
ことや、または強制冷却帯を設けることが行われてい
る。一方、焼鈍酸洗ラインの生産速度の向上には、自然
冷却にあっては冷却ゾーンの短縮、強制冷却にあっては
強制冷却帯の能力向上が必要とされている。
【0004】これに対して、本出願人は特開平3−11
5591号において、気水スプレーで冷却する方法を提
案した。このものは、図4に示すように、塩浴槽2に浸
漬後のステンレス鋼帯1を気水スプレー5で250℃以
下に冷却した後、水温60℃以上の水洗槽3で浸漬ロー
ル4を通して水洗する前処理方法である。図中のAはス
テンレス鋼帯1が塩浴を離れる点、Bは水洗槽3の水に
入る点、Cは水から離れる点、またDは強制冷却帯に入
る点、Eは強制冷却帯を出る点を表す。塩浴槽2を出た
高温(450℃)前後のステンレス鋼帯1が自然空冷
後、気水スプレー5で弱冷され、更に自然冷却されて2
50℃以下に温度にされて水洗槽3の水温60℃以上の
水に突入することにより、熱応力の大きさが材料の降伏
応力以下に抑えられて形状不良の発生が防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼鈍酸
洗ラインの生産速度向上及び生産コストの低減の見地か
らは、図4中のA〜B間距離を短くするか若しくは鋼帯
の進行速度をできるだけ上げることが望ましいのである
が、これらを実行しようとすると、水洗槽に突入する時
点でのステンレス鋼帯の温度が高くなってしまうため、
容易には成しえなかったのである。
【0006】そこで本発明は、水洗槽に浸漬される際の
ステンレス鋼帯の温度が高くても水の沸騰による不均一
冷却を抑制でき、もって厚さ0.5mm以下の薄板でも
形状不良の発生を防止できるステンレス鋼帯の脱スケー
ル方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、ステンレス鋼帯を塩浴槽に浸漬し続いて水洗槽
で水洗する前処理工程を有するステンレス鋼帯の脱スケ
ール方法において、水洗槽に進入する直前のステンレス
鋼帯面に気流を吹き付けて当該鋼帯の喫水面における水
の波立ちと沸騰による鋼帯の不均一冷却を抑制すること
を特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明者らは、ステンレス鋼帯の酸洗ラインの
前処理工程における塩浴槽出側の水洗槽で発生する形状
不良について種々の検討を行った結果、次の事実を見い
出した。すなわち、塩浴槽から出たステンレス鋼帯(以
下、単に鋼帯ともいう)を水洗槽へ浸漬する時に、水面
に対して角度をもって進入する鋼帯の上面に、スリット
ノズルから流出させた空気流を斜めに吹き付け、鋼帯上
面に発生する水の波立ちを抑制すると共に鋼帯上面の水
を攪拌したところ、水洗槽への浸漬時の鋼帯温度を40
℃程従来より高めても水の沸騰を効果的に抑制できた。
【0009】換言すれば、前記空気流の吹き付けにより
水の沸騰による不均一冷却を防止して、水洗槽突入時の
鋼帯温度が高くても、形状不良を発生させないようにで
きた。鋼帯に対する空気流の吹き付け角度θは、60°
≦θ≦80°にすると、水に進入する鋼帯が水と接触し
はじめる面(以下、喫水面という)における波立ち防止
効果が大きい。吹き付け角度θが60°未満又は80°
を越えると波立ち防止の効果が低くなる。
【0010】また、スリットノズルからの噴出空気の流
速は90m/sec以上が必要であり、この値を下回る
と空気流が弱すぎて、水面の波立ち及び沸騰防止の効果
が認められない。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。前処理装置として、この実施例では図4に示し
たものを用い、その気水スプレー5の出側において、ス
テンレス鋼帯1が水洗槽3の水面3aに突入する喫水面
Bから鋼帯上面100mmの位置に、鋼帯面に対して7
5°の傾斜角度で空気流を吹き付けるスリットノズル6
を配設した(図2参照)。
【0012】焼鈍された板厚0.2mmのステンレス鋼
帯1を450℃のNaOHとNa2CO3 との混合塩浴
槽2に浸漬し、続いて気水比3m3 /3l、水の粒径1
00μm以下の気水スプレー5で冷却し、次いで水洗槽
3の水面3aに突入する直前にスリットノズル6からス
テンレス鋼帯1の上面所定位置に流速90m/sec以
上の空気流を吹き付けて鋼帯1の喫水面における水の波
立ちを防止しつつ水洗槽3に浸漬した。
【0013】この実施例におけるステンレス鋼帯1の温
度の推移を、図3に実線で示した。この場合、鋼帯進行
速度が30m/minであっても、水洗槽3への浸漬温
度(B点における温度)が156℃以下であれば水の沸
騰は抑制され、不均一冷却による鋼帯1の形状不良(熱
歪)は認められなかった。一方、比較例として、スリッ
トノズル6からの空気流を吹き付けを行わずに、同条件
での気水スプレー冷却後直ちに水洗槽3に浸漬した。そ
の場合は、鋼帯進行速度が20m/minと遅ければ形
状不良は発生しなかった。しかし、鋼帯進行速度が30
m/minの場合には、浸漬温度114℃以上で鋼帯1
に小さな形状不良(熱歪)が認められた。比較例におけ
るステンレス鋼帯1の温度の推移を、図3に破線で示し
た。
【0014】同一の鋼帯進行速度にした場合、実施例と
比較例との水洗槽3への浸漬時の温度の間には、およそ
40℃の差がある。すなわち、本実施例によれば、水洗
槽3に進入する直前のステンレス鋼帯1面にスリットノ
ズル6から気流を吹き付けて鋼帯の喫水面における水の
波立ちを抑制したことにより、水洗槽3における鋼帯面
上の水の沸騰が防止されて、水洗槽3に浸漬時の鋼帯温
度を40℃上昇させることが可能である。
【0015】なお、上記実施例は、気水スプレー5を使
用した場合について説明したが、気水スプレーを使用し
ないものにも本発明を適用して同様の効果を得ることが
できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
水洗槽に進入する直前のステンレス鋼帯面に気流を吹き
付けて、鋼帯喫水面における水の波立ちと沸騰による鋼
帯の不均一冷却を防止したため、水洗槽突入時の鋼帯温
度が従来より高くても形状不良の発生を防止でき、ひい
ては自然冷却にあっては冷却ゾーンの短縮または鋼帯進
行速度の上昇、強制冷却にあっては強制冷却能力の節減
が達成されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が用いられる塩浴前処理装置の一実施例
を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】本発明の実施例及び従来例の水洗槽浸漬前後の
鋼帯の温度変化を示す線図である。
【図4】従来の塩浴前処理装置の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼帯 2 塩浴槽 3 水洗槽 6 スリットノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼帯を塩浴槽に浸漬し続いて
    水洗槽で水洗する前処理工程を有してなるステンレス鋼
    帯の脱スケール方法において、前記水洗槽に進入する直
    前のステンレス鋼帯面に気流を吹き付けて当該鋼帯の喫
    水面における水の波立ちと沸騰による鋼帯の不均一冷却
    を抑制することを特徴とするステンレス鋼帯の脱スケー
    ル方法。
JP32638294A 1994-12-27 1994-12-27 ステンレス鋼帯の脱スケール方法 Pending JPH08176866A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32638294A JPH08176866A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ステンレス鋼帯の脱スケール方法

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JP32638294A JPH08176866A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ステンレス鋼帯の脱スケール方法

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JPH08176866A true JPH08176866A (ja) 1996-07-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103215604A (zh) * 2012-11-09 2013-07-24 上海强邦印刷器材有限公司 一种新型的ctp版生产用铝版基的除油方法

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