JPH08176685A - 通電加熱装置 - Google Patents

通電加熱装置

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Publication number
JPH08176685A
JPH08176685A JP32615094A JP32615094A JPH08176685A JP H08176685 A JPH08176685 A JP H08176685A JP 32615094 A JP32615094 A JP 32615094A JP 32615094 A JP32615094 A JP 32615094A JP H08176685 A JPH08176685 A JP H08176685A
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JP
Japan
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roll
energizing
metal strip
pressing
heating
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Withdrawn
Application number
JP32615094A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Hirota
芳明 広田
Masami Onoda
正巳 小野田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属金属帯板の加熱装置に関し、ロールプロ
フィールを測定し測定結果に基づいて通電ロールに圧下
力を加えることによりスパークを回避するとともに、適
正なロール交換時期を設定できることにより、ロール交
換に要する費用、時間を最小にし、安定した操業が可能
な装置を提供する。 【構成】 通電ロールとこれに対向して設けた押さえロ
ール対の間で走行する金属帯板を圧下装置により挟持
し、通電ロールから連続的に金属帯板に電流を流し金属
帯板を加熱する通電加熱装置において、通電ロール、押
さえロール各々または単独にプロフィール測定装置を有
し、ロールの圧下力を測定する装置と圧下装置に加える
べき所要の圧下力を演算し、圧下装置の圧下力を制御す
る演算制御装置を設けるか、あるいはロールの温度を測
定する温度測定装置とロールの昇温量を演算制御する加
熱装置を有する通電加熱装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄やアルミ、銅などの
金属金属帯板へ電流を通じ加熱を行うための通電加熱装
置において、通電ロールのスパークを防止するととも
に、摩耗した通電ロールならびに押さえロールの交換を
最適なタイミングで行うことができる通電加熱装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属金属帯板を連続焼鈍する場
合、加熱・保温にはガス加熱による輻射や電気ヒーター
による間接加熱がほとんどであった。しかし、これらの
加熱方法は間接的に被加熱材を加熱するため、急速な加
熱ができないとう問題があり、板厚や板幅などが変わる
ときには、生産性に大きく制約を与えていた。
【0003】この問題を解決するため通電加熱を採用す
る事が提唱されている。たとえば、特開昭61−829
54号公報には鋼板に通電ロールを介して直接通電し、
鋼板自体を発熱体として高温化することが、また、特開
平1−142032号公報や特開平1−187789号
公報には、その図7に示すような環状トランスを貫通す
る金属金属帯板通路の前後に通電ロールを設け金属帯を
加熱する方法が記載されている。
【0004】また、特開昭61−82954号公報で
は、金属ストリップを通電ロールに巻き付ける方法が示
され、また特開平1−142032号公報では金属スト
リップをロールで挟持する方法が示されている。一般に
は、該公報の図7や図8に示すような金属帯板を通電ロ
ールで挟持して通電する方法、図9のような金属帯板を
通電ロールに巻き付けて通電する方法がとられる。
【0005】このように金属帯に直接電流を流し、ジュ
ール熱で加熱する場合は、ガスや電気の間接加熱と比べ
単位時間当たりの加熱能力が高く、板厚や板幅の変更に
伴う生産性低下という問題はなくすることができるとと
もに、設備がコンパクトにできる点で優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通電ロールで
金属帯板を加熱する場合大きく2つの問題がある。一つ
は、通電ロールで発生するスパークの問題であり、もう
一つは摩耗した通電ロールをいつ交換するかという問題
である。
【0007】スパークは、金属帯板の厚みが厚くなれば
なるほど、また通板速度がはやくなればなるほど大電流
が必要となりスパークが発生しやすくなる。スパークを
防止するためには、加熱された金属帯板と接触しても形
状が変化しにくい通電ロールを用いるとともに、金属帯
板が水平に走行しそれに通電電流により通電加熱を行う
場合には、通電ロール上の金属帯板に上方からの押さえ
ロールによる圧下を加え、金属帯板と通電ロールとの接
触を確保することにより大電流を流すことが可能とな
る。
【0008】しかし、通電ロールならびに押さえロール
は、加熱された金属帯板と接触することにより温度分布
が生じる。この温度分布に基づき熱膨張によりロールプ
ロフィールは、冷間の状態から次第に変化してゆくた
め、金属帯板との接触が不安定になってゆく。接触が不
安定になると、通電状態も不安定になりスパークが発生
しやすくなる。また、使用していくとともに次第にロー
ル表面は摩耗してゆくため、金属帯板とロールが完全接
触できなくなってゆく。
【0009】そこで、本発明は通電ロールを用いて金属
帯板を通電加熱する場合において、ロールのプロフィー
ルを測定し、ロールのプロフィールに応じロール圧下量
を自在に制御する方法、あるいはロールの熱分布を制御
しロールプロフィールを一定に保つことにより、スパー
クの発生を押さえるとともに、摩耗が進行しすぎた場合
適時にロール交換するための装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、通電ロールと
これに対向して設けた押さえロール対の間で走行する金
属帯板を圧下装置により挟持し、通電ロールから連続的
に金属帯板に電流を流し金属帯板を加熱する通電加熱装
置、あるいは金属帯板を通電ロールに巻き付け、通電ロ
ールから連続的に金属帯板に電流を流し金属帯板を加熱
する通電加熱装置において、通電ロール及び押さえロー
ルの一方または双方にロールプロフィール測定装置を有
する通電加熱装置であり、さらに所要の圧下力を演算
し、圧下装置の圧下力を制御する指示信号を送る演算制
御装置を設けるか、またはロールの昇温量を演算制御す
る加熱装置を有することを特徴とする通電加熱装置であ
る。
【0011】
【作用】以下本発明の作用を図面を用いて説明する。図
1〜図2は、本発明による通電加熱装置の構成を示す図
である。図1は、本発明による通電加熱装置の側面図で
ある。本図では、金属帯板の通電開始側のロール4′、
5′ならびに加熱終了側のロール4、5の全てにロール
プロフィールメーターがついた場合について説明する
が、必ずしも全てのロールに設けなくても構わない。
【0012】本発明の加熱装置は、金属帯板1の進行方
向に、通電ロール4及びこれと対向して設けた押さえロ
ール5と通電ロール4′及びこれと対向して設けた押さ
えロール5′からなる2組のロール対を有し、電源2か
ら導電部材3を通じ通電ロール4と通電ロール4′に、
図示はしていないが集電ブラシ等を通じ電流が供給され
る。
【0013】押さえロール5及び押さえロール5′は、
導電性であっても非導電性であっても構わない。金属帯
板に大電流を通電する場合には、一本のロールの受け持
つ電流負荷が大きくなるため、押さえロールからも通電
したほうが一本のロールに流れる電流による発熱を減ら
すことができ、発熱損失の減少、発熱に伴うロールの変
形防止等の観点で好ましい。押さえロール5及び押さえ
ロール5′が導電性を有し、通電もさせる必要がある場
合には、ロール軸に集電ブラシ等を取り付け導電材から
電流が流せる様にすればよい。
【0014】金属帯板1は、押さえロール5′と通電ロ
ール4′押さえロール5と通電ロール4で挟持され、押
さえロール5、5′の軸受け11、11′を介して連結
された圧下装置10、10′により圧下を受けながら通
電され、通電ロール4′から通電ロール4までの間に通
電電流によりジュール加熱される。
【0015】このとき、通電ロールと金属帯板が接触し
電流が通じる部分ではスパークが発生しやすく、スパー
ク対策が必要となる。特に加熱されて温度が高くなった
金属帯板1と接触する通電終了側の通電ロール、図1で
は通電ロール4の方が加熱開始となる通電ロール4′よ
りもスパークが発生しやすい。
【0016】発明者らの実験によれば、通電電流値が大
きいときにスパークを防止するためには、金属帯板1の
通電部全幅にわたり金属帯板と通電ロールを常に一定の
圧力以上で押さえつけて接触を確保することで回避でき
ることが判明している。金属帯板が低温のロールと接触
する場合には、金属帯板は多少の厚み偏差はあるもの
の、通電ロールと押さえロールとの間でほぼ一様に圧下
された状態で挟持できる。特に、押さえロールにゴムロ
ールなどの弾力性のある材質であれば、板厚変動等があ
っても、金属帯板を通電ロールにしっかりと接触させる
ことができる。
【0017】それに対し、高温に熱せられた金属帯板と
接触する通電ロールは、冷間ではフラットであった通電
ロール及び押さえロールのプロフィールが、金属帯板か
ら熱を奪い温度が上昇し、熱膨張するため凸状のクラウ
ンが生じ、ロール中央部は接触が良好に保てるものの、
エッジ部分は押さえつけることができなくなり、十分な
接触が確保できずスパークが発生しやすい。
【0018】そのため、スパークを防止するためには、
ロールのプロフィールを測定し、その変形度合いに応じ
押さえロールの押しつけ圧力を高くし、強制的に金属帯
板と通電ロールを接触させるか、あるいはロールの変形
を押さえるため、ロールのプロフィールに応じ、ロール
がフラットになるようにロール温度分布を制御すればよ
い。以下各々についての説明を行う。
【0019】図1では、通電ロール4、4′及び押さえ
ロール5、5′の各々にロールのプロフィールを測定す
るロールプロフィールメーター6、6′、7、7′を設
けた例を示す。ロールプロフィールメーターは、たとえ
通電ロール及び押さえロールを精度よく仕上げてきて
も、金属帯板を加熱しはじめると通電ロール及び押さえ
ロールは、熱により膨張をはじめるため、冷間でのプロ
フィールとは異なる場合が出てくる。ロールが熱膨張で
膨らんでも、ロール幅方向及び周方向のロール径偏差が
冷間時とほとんど変わらなければ問題は無いが、通電ロ
ール及び押さえロールをたとえばやきばめなどをして製
作した場合には、ロール内の残留熱応力がロールの温度
上昇にともない解放されてゆき、ロールプロフィールが
冷間時とは大きく変化する。その結果、金属帯板を通電
ロールと押さえロールで圧下を加え挟持しても、金属帯
板へ加わる圧下力は一定にならず大きな圧下分布を生じ
る場合もある。圧下分布が生じると、通電ロールと金属
帯板との間で接触が不安定な部分が生じ、スパークが発
生しやすくなる。また、金属帯板の圧下分布が激しくつ
く場合には、蛇行等が生じ生産そのものができなくなる
事態も発生する。そのため、ロールプロフィールメータ
ーで、冷間時、熱間時のロールプロフィールを測定すれ
ば、未然に上記問題を防止することが可能になる。
【0020】また、通電ロールと押さえロールのロール
プロフィールを、新品の状態から経時的に把握しておけ
ば、スパークが防止しきれなくなる摩耗量になる前に、
ロール交換をタイムリーに行うことができ、生産計画、
メンテナンス計画を合理的にたてることができる。
【0021】プロフィールメーターとしては、レーザー
や渦電流を用いた非接触式のものを用いることができ
る。非接触式のロールプロフィールメーターは、ロール
幅方向に移動させて測定できるものが望ましいが、ロー
ル幅方向に複数台固定してもよい。また、ロールプロフ
ィールメーターは、接触式であっても特に問題はない。
移動装置としては、リニアガイドやXテーブル、X−Y
−Zテーブル等を用いればよい。ただし、高温になる通
電終了側のロール側に使用する場合には、センサーや移
動装置、計器などは十分冷却を行い熱の影響を受けにく
くする必要がある。
【0022】次に、ロールプロフィールメーターの測定
値から、押さえロールの圧下力を制御しスパークを防止
する方法について説明する。ロールプロフィールメータ
ー6、6′、7、7′の計測データは、信号処理装置
8、8′に送られ、各ロールのプロフィール量を算出す
る。算出されたロールプロフィール値は演算装置9、
9′に送られ、このロールプロフィール値に基づいて、
通電ロールと金属帯板が安定接触するのに必要な圧下力
を計算し、スパークを回避するための圧下量を演算し、
その圧下量指示を圧下装置10、10′に送る。圧下装
置は、この圧下量指示に従い、圧下力をロール軸11に
加える。
【0023】図2は、図1と同様の構成の装置で、通電
終了側の正面図を示したものである。加えられた圧下力
は、図2に示すように圧下力測定装置13たとえばロー
ドセルで測定する。圧下力測定装置13は、押さえロー
ルの軸受け11に設けても良いし、図の様に通電ロール
の軸受けに設けてもよい。圧下力測定装置13からの出
力は、信号変換器14でひずみ量を圧下力に換算し、演
算装置9に送られ、所定の圧下力になるまで圧下力の制
御指示を圧下装置へ送る。圧下装置としては、油圧シリ
ンダやエアシリンダなどの流体の圧下力を調整するもの
でもよいし、電動シリンダを用いるもの、バネの押し込
み量を調整するものなど、適宜選択すればよい。
【0024】スパーク回避のための圧下力については、
同じ圧下力でも使用するロール構造・材質によりロール
の変形・押さえ能力が異なるため、これらの条件を勘案
して別途基準量を決めておけばよい。
【0025】図3は、本発明の第3の手段によるロール
加熱装置を有する通電加熱装置の通電終了側の正面図を
示す。図3では、通電ロール及び押さえロールの各々に
対し、誘導加熱装置を幅方向に3分割して設けた例を示
しており、プロフィールメーターをロール軸方向に移動
させる移動装置、電流を通じるための通電ブラシ等は省
略している。また、図4は図3の通電ロール4の周辺を
側面から見た図を示す。図中には、ロール温度を測定す
る温度計1のロール幅方向の移動装置は省略してある。
【0026】ロールプロフィールメーター6、6′で測
定したロールプロフィールは、信号処理装置8、8′に
送られ、各々のロールのプロフィールを算出し、演算装
置9に送られる。一方、ロールの表面温度分布を測定す
る温度計1で測定された温度は信号変換器1で所定の種
類の信号に変換され、演算装置9に送られる。演算した
プロフィール量、及び変換した温度分布に基づき、演算
装置9は、ロールプロフィールを変えるために必要な温
度上昇量を演算し、誘導加熱装置16に制御指示を与
え、誘導加熱コイル16の出力を制御してロール温度を
調整し、所定のロールプロフィールが確保できるように
する。このように温度分布を制御しながら、スパークが
無い様にロールプロフィールを制御することにより、安
定した操業が可能となる。
【0027】上記の様な方法でスパークを回避しながら
操業をしていくが、摩耗量が大きくなる場合には、圧下
力を増やしてもスパークが回避できなくなる。また、過
大な圧下力では、金属帯板の塑性変形が起きるため、ス
パーク回避できる限界圧下量ならびに許容塑性変形量か
ら決まる限界圧下量を越える場合には、ロール交換を行
えばよい。このロール交換の時期については、ロールプ
ロフィールを測定していくことにより、適切なタイミン
グで実行することができる。
【0028】上記の作用は、押さえロールと通電ロール
で金属帯板を挟持して通電する装置について説明した
が、押さえロールがなく通電ロール4に巻き付けて通電
する図5のような通電加熱装置の場合には、押さえロー
ルを用い、挟持しながら金属帯板に電流を通じ加熱する
場合と同様に、通電ロール4のロールプロフィールは、
ロール温度上昇にともないプロフィールが変化する。こ
のロールプロフィールの変化量が基準内にあるかどうか
を把握すること、また、摩耗量を把握し限界摩耗量内の
間にロール交換を行えば、スパークが回避できるため、
ロールプロフィールメーター6を備え、ロールプロフィ
ール測定を行う必要がある。
【0029】押さえロールがなく通電ロール4に巻き付
けて通電する通電加熱装置の場合、圧下制御ができない
ため、スパークを回避するためには、通電ロールのプロ
フィールを熱膨張により制御する方法がある。すなわ
ち、図5は、本発明の第5の手段によるロール加熱装置
を有する通電加熱装置の通電終了側の正面図を示す。図
5では、通電ロールの加熱装置として、誘導加熱装置を
設けた例を示しており、プロフィールメーターをロール
幅方向に移動させる移動装置、電流を通じるための通電
ブラシ等は省略している。また、図4は図3の通電ロー
ル4の周辺を側面から見た図を示す。図中には、ロール
温度を測定する温度計1のロール幅方向の移動装置は省
略してある。
【0030】ロールプロフィールメーター6、6′で測
定したロールプロフィールは、信号処理装置8、8′に
送られ、各々のロールのプロフィールを算出し、演算装
置9に送られる。一方、ロールの表面温度分布を測定す
る温度計1で測定された温度は信号変換器1で所定の種
類の信号に変換され、演算装置9に送られる。演算した
プロフィール量、及び変換した温度分布に基づき、演算
装置9は、ロールプロフィールを変えるために必要な温
度上昇量を演算し、誘導加熱装置16に制御指示を与
え、誘導加熱装置16の出力を制御してロールを所定の
温度に調整し、所定のロールプロフィールが確保できる
ようにする。このように温度分布を制御しながら、スパ
ークが無い様にロールプロフィールを制御することによ
り、安定した操業が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら詳細に説明する。 [実施例1]図6に本発明を実施するための装置例を示
す。図6は、通電加熱方法として、通電ロール4′と通
電ロール4の間にリングトランス20を設け、リングト
ランス20に加えた一次電流2により、リングトランス
20内を通過する鋼板1に直接二次電流を誘起し誘起し
た電流により、鋼板1、入り側通電ロール4′、銅板出
側通電ロール4、鋼板1の回路を形成し、誘起電流によ
り鋼板は、入り側通電ロール4′から出側通電ロール4
間でジュール加熱される。
【0032】使用した通電ロールは、入り側通電ロール
4′として、径が300mm、胴長1300mmの材質S4
5C製鉄ロールを用い、押さえロール5′としては、径
が300mm、胴長1300mmのゴムロールを用い、圧下
装置としてバネ圧下装置により所定の圧下を加えた。
【0033】加熱されて高温になった鋼板1と接触する
通電ロール4は、押さえロール5とともに径が300m
m、胴長1300mmのカーボンロールを用い、油圧によ
り油圧シリンダを押し込むことにより圧下を加えた。通
電ロール4と通電ロール4′の間隔は2000mmであ
る。また、押さえロール5は、油圧にて昇降可能になっ
ており、10tまでの圧下を加えられるようになってい
る。
【0034】本実施例の場合、特に高温側の通電ロール
4ならびに押さえロール5の摩耗が激しいため、プロフ
ィールメーター6、6′はこの2つのロールに設けた。
使用したプロフィールメーター6、6′は、センサー部
を窒素で冷却し、外部を断熱材で保護したレーザー変位
計を用いた。このレーザー変位計は、断熱材で保護した
Xテーブルに据え付けられ、モーターによりロール幅方
向へ移動が可能なようにし、通電加熱中でもロールプロ
フィールが測定できるようにした。この測定値ならび
に、ロードセルからの出力はマイクロコンピューターに
取り込み各々摩耗量の算出、設定圧力値との偏差分を油
圧シリンダへ指示できるようにした。摩耗量とスパーク
を発生させない圧下力の関係は、別途図7の様に基準を
決め、測定摩耗量に応じ、圧下力を変化させるようにし
た。
【0035】実験は、板幅0.3mm、板幅800mmの冷
延鋼板を10〜100mpm の範囲で通板し、初期圧下力
1600kgを押さえロールに加えた状態で通電し、常温
から750℃に加熱した。使用した一次電源は、単相、
50Hz、最大600Vを加えられるものであり、リング
トランス20に巻いたコイルで鋼板1へ2次電圧を1/
7〜1/28まで変化させることができるようにしてあ
る。
【0036】摩耗は使用していくうちに進行するが、鋼
板エッジ近傍が特に大きく、初期設定圧下力を維持した
場合には、摩耗量20μm前後からスパークの発生を押
さえることができなかった。一方、本発明による装置で
摩耗を適宜測定しながら圧下力を変えていく方法では、
約50μmまではスパークの発生もなく安定した運転が
可能であった。その後、鋼板形状がやや悪化するためロ
ール交換を実施した。
【0037】[実施例2]図8により、本発明による巻
き付け通電の例を説明する。入り側通電ロール4′とし
て、径が300mm、胴長1300mmの鉄ロール(材質S
45C)を用い、押さえロール5′としては、径が30
0mm、胴長1300mmのゴムロールを用い、バネ圧下装
置により所定の圧下を加えた。高温側の通電ロール4、
方向変換用のロール21、22は、径が300mm、胴長
1300mmのカーボンロールを用いた。通電ロール4と
通電ロール4′の間隔は2000mmである。加熱は、実
施例1と同様のリングトランスを用い、加熱材として鋼
板を用いた。プロフィールメーターは、実施例1と同じ
ものを用い、温度計は、先端を窒素で冷却した光ファイ
バー式のものを用い、ロール幅方向に移動できるように
した。
【0038】実験は、板幅0.3mm、板幅800mmの冷
延鋼板を10〜100mpm の範囲で通板し、常温から7
50℃に加熱した。使用した一次電源は、単相、50H
z、最大600Vを加えられるものであり、リングトラ
ンス20に巻いたコイルで鋼板1へ二次電圧を1/7〜
1/28まで変化させることができるようにしてある。
また、誘導加熱装置は、30KHz 、50Kwのトランジス
ターインバーターを用いた。
【0039】加熱された鋼板1は、通電ロール4と接触
することにより、熱を奪われ温度降下する。一方、熱を
奪った通電ロールは温度が上昇していくが、ロール中央
部が高く端の方がやや温度が低い分布を示す。そのた
め、ロールプロフィールも中央が凸のクラウン形状を示
す。ロールが凸になってくると、鋼板1のエッジ部は次
第にロールから離れてゆきスパークが発生しはじめた。
誘導加熱をかけない場合には、鋼板エッジ部の接触する
ロールの温度と鋼板の中央部が接触するロールの温度と
の差は、約80℃生じ、鋼板エッジ部の接触するロール
の変位量と鋼板の中央部が接触するロールの変位量との
差(クラウン量)も約20μm生じていた。そこで誘導
加熱装置により温度分布を均一化してゆき温度を制御し
た結果、ロール温度分布は、±3℃以下になりクラウン
量も1〜3μm程度に改善された。
【0040】また、ロールを使用していく間にロール端
部が約10μm削れスパークが発生し始めたが、このと
きには、ロール端部付近の温度をロール端部側より約5
0℃高く設定することにより、ロールスパークを収める
ことができた。
【0041】
【発明の効果】本発明による通電加熱装置では、スパー
クを発生させることなく通電できることから、通電ロー
ル、金属帯板に損傷を与えることなく安定して操業でき
るとともに、必要以上に高い圧下力で通電ロールに圧下
を加えなくても済むことから、ロールの寿命を長くする
ことができる。また、ロール交換のタイミングも予測可
能となってくるので、最適な時期を選ぶことが可能とな
るばかりではなく、ロール交換に伴う費用の低減、なら
びに休止時間の短縮も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属帯板を通電ロールと押さえロ
ールで圧下を加えて通電加熱する場合の装置の配列を示
す側面図である。
【図2】本発明による金属帯板を通電ロールと押さえロ
ールで圧下を加えて通電加熱する場合の装置の配列を示
す正面図である。
【図3】本発明による金属帯板を通電ロールと押さえロ
ールで圧下を加えて通電加熱する場合、誘導加熱装置を
設けた通電加熱装置の配列を示す正面図である。
【図4】本発明による金属帯板を通電ロールと押さえロ
ールで圧下を加えて通電加熱する場合の、誘導加熱装
置、プロフィール測定装置、温度計の配列例を示す側面
図である。
【図5】本発明による金属帯板を通電ロールに巻き付け
て通電加熱する場合の配列を示す側面図である。
【図6】金属帯板を通電ロールと押さえロールで圧下を
加え、リングトランスを用いて通電加熱する場合の実施
例を示す装置の配列を示す側面図である。
【図7】金属帯板を通電ロールと押さえロールで圧下を
加え、リングトランスを用いて通電加熱する場合のロー
ル摩耗量と加える圧下力の関係を示す例である。
【図8】金属帯板を通電ロールに巻き付け、リングトラ
ンスを用いて通電加熱する場合の実施例を示す装置の配
列を示す側面図である。
【符号の説明】
1 金属帯板 2 電源 3 導電部材 4、4′ 通電ロール 5、5′ 押さえロール 6、6′、7、7′ プロフィールメーター 8、8′ 信号変換器 9、9′ 演算装置 10、10′ 圧下装置 11、12 軸受け 13 ロードセル 14 信号変換器 15 ベース 16 誘導加熱用コイル 17 測温装置 18 高周波電源 19 信号変換装置 20 リングトランス 21、22 ロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電ロールとこれに対向して設けた圧下
    装置を有する押さえロール対の間で走行する金属帯板を
    挟持し、通電ロールから連続的に金属帯板に電流を流し
    金属帯板を加熱する通電加熱装置において、通電ロール
    及び押さえロールのいずれか一方または双方にロールプ
    ロフィール測定装置を備えたことを特徴とする通電加熱
    装置。
  2. 【請求項2】 通電ロールとこれに対向して設けた圧下
    装置を有する押さえロール対の間で走行する金属帯板を
    挟持し、通電ロールから連続的に金属帯板に電流を流し
    金属帯板を加熱する通電加熱装置において、通電ロール
    及び押さえロールのいずれか一方または双方にロールプ
    ロフィール測定装置を設けるとともに、前記押さえロー
    ルの圧下力を測定するロール圧下力測定装置と、ロール
    プロフィールの測定値に基づいて、前記押さえロールに
    加えるべき圧下力を演算し、前記圧下装置の圧下力を制
    御する押さえロール圧下力演算制御装置とを備えたこと
    を特徴とする通電加熱装置。
  3. 【請求項3】 通電ロールとこれに対向して設けた圧下
    装置を有する押さえロール対の間で走行する金属帯板を
    挟持し、通電ロールから連続的に金属帯板に電流を流し
    金属帯板を加熱する通電加熱装置において、通電ロール
    及び押さえロールのいずれか一方または双方にロールプ
    ロフィール測定装置を設けるとともに、通電ロール及び
    押さえロールの温度を測定するロール温度測定装置と、
    通電ロール及び押さえロールを加熱するロール加熱装
    置、及びロール温度測定装置の測定結果、及びロールプ
    ロフィール測定装置の測定結果とに基づいて、通電ロー
    ル及び押さえロールの所要温度上昇量を演算し、通電ロ
    ール及び押さえロールのロール加熱装置を制御する加熱
    温度制御装置を備えたことを特徴とする通電加熱装置。
  4. 【請求項4】 金属帯板を通電ロールに巻き付け、通電
    ロールから連続的に金属帯板に電流を流し金属帯板を加
    熱する通電加熱装置において、通電ロールにロールプロ
    フィール測定装置を有したことを特徴とする通電加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 金属帯板を通電ロールに巻き付け、通電
    ロールから連続的に金属帯板に電流を流し金属帯板を加
    熱する通電加熱装置において、通電ロールにロールプロ
    フィール測定装置を備えるとともに、通電ロールの温度
    を測定するロール温度測定装置と、通電ロールを加熱す
    るロール加熱装置、及びロール温度測定装置の測定結果
    及び、ロールプロフィール測定装置の測定結果に基づい
    て、通電ロールの所要温度上昇量を演算し、通電ロール
    のロール加熱装置を制御する加熱温度制御装置を備えた
    ことを特徴とする通電加熱装置。
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