JPH08176038A - (e)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘導体の製造方法 - Google Patents

(e)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘導体の製造方法

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JPH08176038A
JPH08176038A JP32208194A JP32208194A JPH08176038A JP H08176038 A JPH08176038 A JP H08176038A JP 32208194 A JP32208194 A JP 32208194A JP 32208194 A JP32208194 A JP 32208194A JP H08176038 A JPH08176038 A JP H08176038A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 で示されるヒドロインダノン誘導体を金属ビニル化合物
と反応させ、必要に応じてアシル化することにより4−
ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II)とし、
得られた4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体
(II)を触媒の存在下に異性化反応させ、必要に応じて
脱アシル化することを特徴とする下記一般式(III) 【化2】 で示される(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタ
ノール誘導体の製造方法。 【効果】 ビタミンD誘導体の合成中間体として有用な
(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘導
体を、温和な条件下に、高収率かつ高立体選択的に、工
業的に有利に製造する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は(E)−ヒドロインダン
−4−イリデンエタノール誘導体の製造方法およびその
中間体に関する。本発明により製造される(E)−ヒド
ロインダン−4−イリデンエタノール誘導体は、慢性腎
不全、副甲状腺機能低下症、骨軟化症、骨粗鬆症などの
カルシウム代謝の欠陥症の治療に有効とされている1α
−ヒドロキシビタミンD3 、1α,25−ジヒドロキシ
ビタミンD3 、1α−ヒドロキシビタミンD2 、24−
エピ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2 、2β−
(3−ヒドロキシプロポキシ)−1α,25−ジヒドロ
キシビタミンD3 などの1α−ヒドロキシビタミンD誘
導体、および乾癬などの皮膚疾患や骨髄性白血病などの
細胞分化機能に異常をきたした疾患の治療に効果が期待
されている1α,24−ジヒドロキシビタミンD3 、2
2−オキサ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
22−デヒドロ−26,27−シクロ−1α,24−ジ
ヒドロキシビタミンD3 などのビタミンD誘導体などの
合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、ビタミンD研究の進展に伴い、上
記の1α−ヒドロキシビタミンD誘導体を始めとして、
数多くのビタミンD誘導体が医薬品として開発されてき
ている。また、医薬品となるビタミンD誘導体を開発す
るうえで、その代謝物、分解物または標識化合物などを
合成することも重要となる。さらに、最近では種々の側
鎖を有するビタミンD誘導体についても検討がなされ、
その生物活性が試験されるにしたがって、該側鎖部分を
修飾することにより活性が大きく影響を受けることが明
らかとなってきている。
【0003】ビタミンD誘導体の合成のための有用な方
法として、ビタミンD誘導体のA環構成部分(A-ring s
ynthons )とCD環構成部分(CD-ring synthons)とを
結合させる収斂型(convergent)合成法がある。該収斂
型の合成方法において、CD環構成部分に相当する化合
物として、(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタ
ノール誘導体が挙げられる。
【0004】従来の(E)−ヒドロインダン−4−イリ
デンエタノール誘導体の合成方法としては、例えば、
CD環構成部分に相当するインダン誘導体にアセチレン
エーテルアニオンを付加反応させ、次いで酸加水分解
し、得られるエステルを還元する方法[ジャーナル オ
ブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(Journalo
f the American Chemical Society)、第105 巻、第327
0頁(1983年)参照]、CD環構成部分に相当するイ
ンダン誘導体にα−亜鉛酢酸エステルブロミドをリフォ
ルマツキー(Reformatsky )反応させ[ベスティス ア
カデミイ ナブクビー エス エス アール セリア
キミシニク ナブク(Vestsi AkademiiNavuk B. S. S.
R. Seryia Khimichnykh Navuk)、第79頁(1988年)参
照]、得られるエステルを還元する方法などがある。ま
た、鎖状のアリルアセテートの[3,3]−シグマト
ロピック転位反応([3,3]-sigmatropic rearrangement
s)が知られている[ジャーナル オブ ジアメリカン
ケミカル ソサエティー(Journal of the American
Chemical Society)、第102 巻、第7587頁(1980年)参
照]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の合成方法で
は、酸加水分解によってエステルに変換する工程を経る
ため、応用できる側鎖の種類が限定されてしまうという
欠点がある。また上記の合成方法では、目的化合物の
収率が低いという欠点がある。さらに、上記の方法に
より得られるエステルは二重結合の幾何異性体の混合物
となるため、特定の異性体を得るためには煩雑な分離操
作を必要とする。一方、上記の方法をヒドロインダン
骨格を有する化合物に適用した例はなく、また、該方法
を鎖状のアリルアセテートに適用した場合に得られる化
合物は二重結合の幾何異性体の混合物となり、特定の異
性体を得るためには煩雑な分離操作が必要となる。
【0006】しかして、本発明の1つの目的は、ビタミ
ンD誘導体の合成中間体(CD環構成部分)として有用
な(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘
導体を、温和な条件下に、高収率かつ高立体選択的に、
工業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、(E)−ヒドロインダン−4−イ
リデンエタノール誘導体を与える新規な合成中間体を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記一般式(I)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1 は式−C(CH3 )R3 4
で示される基または式−OR5 で示される基を表し、R
2 は水素原子または式−OR6 で示される基を表す。こ
こで、R3 が水素原子を表す場合、R4 は式−OR7
示される基、置換基を有していてもよいアルキル基、置
換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
いてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいア
リール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、カ
ルボキシル基もしくはアルコキシカルボニル基を表し、
またR3 が式−OR8 で示される基を表す場合、R4
式−OR7 で示される基を表し;R5 、R6 、R7 およ
びR8 はそれぞれ置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基もしくは水酸基の保護を
表すか、またはR5 とR6 、およびR7 とR8 は一緒に
なって置換基を有していてもよいアルキレン基を表して
もよい。)で示されるヒドロインダノン誘導体(以下、
これをヒドロインダノン誘導体(I)と略記する。)を
金属ビニル化合物と反応させることにより下記一般式
(II-1)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、Xは水素原子、金属原子または金属錯体を表
す。)で示される4−ビニル−4−オキシヒドロインダ
ン誘導体(以下、これを4−ビニル−4−オキシヒドロ
インダン誘導体(II-1)と略記する。)を得、該4−ビ
ニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-1)をアシ
ル化することにより下記一般式(II-2)
【0012】
【化8】
【0013】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R9 はアシル基を表す。)で示される4−ビ
ニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(以下、これを
4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-2)
と略記する。)を得、該4−ビニル−4−オキシヒドロ
インダン誘導体(II-2)を触媒の存在下に異性化反応さ
せ、必要に応じて脱アシル化することを特徴とする下記
一般式(III)
【0014】
【化9】
【0015】(式中、RおよびR2 は前記定義のと
おりであり、R10は水素原子またはアシル基を表す。)
で示される(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタ
ノール誘導体(以下、これを(E)−ヒドロインダン−
4−イリデンエタノール誘導体(III)と略記する。)の
製造方法、および下記一般式(II)
【0016】
【化10】
【0017】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、R11は水素原子またはアシル基を表す。)で
示される4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体
(以下、これを4−ビニル−4−オキシヒドロインダン
誘導体(II)と略記する。)を提供することにより達成
される。
【0018】(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエ
タノール誘導体(III)において、R 10がアシル基である
ものを(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノー
ル誘導体(III-1)、R10が水素原子であるものを(E)
−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘導体(II
I-2)と称する。
【0019】前記一般式(I)、(II)、(II-1)、
(II-2)および(III)において、R4が表すアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基、アミル基などが挙げられる。かかるアルキル基は水
酸基、保護された水酸基、シクロアルキル基などの置換
基を有していてもよい。
【0020】ここで用いられる水酸基の保護基として
は、水酸基の保護基として機能する基であれば特に制限
されないが、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメ
チルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基などの
三置換シリル基;メトキシメチル基、メトキシエトキシ
メチル基、1−エトキシエチル基、1−メトキシイソプ
ロピル基などの1−(アルコキシ)アルキル基;テトラ
ヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などの2−
オキサシクロアルキル基;ベンジル基、p−メトキシベ
ンジル基などのアラルキル基;アリル基、プロペニル基
などのアルケニル基;p−メトキシフェニル基などのア
リール基;アセチル基、ベンゾイル基、ピバロイル基な
どのアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、アリルオキシカルボニル基などのアルコキシカ
ルボニル基などを挙げることができる。
【0021】保護された水酸基を有しているアルキル基
としては、ジオキシメチル基などを挙げることができ
る。ジオキシメチル基としては、例えばジメトキシメチ
ル基、ジエトキシメチル基などのジアルキルオキシメチ
ル基を挙げることができ、また、エチレンジオキシメチ
ル基、トリエチレンジオキシメチル基、1,2−ジメチ
ルエチレンオキシメチル基、2,2−ジメチルトリメチ
レンジオキシメチル基、1,3−ジメチルトリメチレン
ジオキシメチル基などの環状ジオキシメチル基を挙げる
こともできる。
【0022】また、R4 が表すアルキル基が有していて
もよいシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などを挙げることができる。
【0023】R4 が表すアルケニル基としては、例えば
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、ブテ
ニル基、ペンテニル基などが挙げられる。かかるアルケ
ニル基は水酸基、保護された水酸基、シクロアルキル基
などの置換基を有していてもよい。ここで水酸基の保護
基およびシクロアルキル基としては、前記と同様の基が
挙げられる。
【0024】R4 が表すアルキニル基としては、例えば
エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、ブ
チニル基、ペンチニル基などが挙げられる。かかるアル
キニル基は水酸基、保護された水酸基、シクロアルキル
基などの置換基を有していてもよい。ここで水酸基の保
護基およびシクロアルキル基としては、前記と同様の基
が挙げられる。
【0025】R4 が表すアリール基としては、例えばフ
ェニル基、ナフチル基などが挙げられる。かかるアリー
ル基は水酸基、保護された水酸基、アルキル基、シクロ
アルキル基、アルコキシ基などの置換基を有していても
よい。ここで水酸基の保護基およびシクロアルキル基と
しては、前記と同様の基が挙げられ、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
基が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの基が挙げら
れる。置換基を有するアリール基としては、ヒドロキシ
フェニル基、メトキシフェニル基などが挙げられる。
【0026】また、R4 が表すアラルキル基のアリール
基部分としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが
挙げられ、アルキル基部分としては、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが挙
げられる。かかるアラルキル基は水酸基、保護された水
酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基な
どの置換基を有していてもよく、具体的には前記と同様
の基が挙げられる。
【0027】R4 が表す置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基および置換基を有し
ていてもよいアラルキル基の具体例としては、例えば以
下に示す基が挙げられる。
【0028】
【化11】
【0029】(上記式中、R12は水素原子または水酸基
の保護基を表し、ここで水酸基の保護基としては、前記
と同様の基が挙げられる。)
【0030】また、R4 が表すアルコキシカルボニル基
としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピル
オキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、イソ
ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボ
ニル基などのアルキルオキシカルボニル基;ベンジルオ
キシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボ
ニル基などのアラルキルオキシカルボニル基;p−メチ
ルフェニルオキシカルボニル基、p−メトキシフェニル
オキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基
などを挙げることができる。
【0031】前記一般式(I)、(II)、(II-1)、
(II-2)および(III)において、R5、R6 、R7 およ
びR8 が表すアルキル基としては、カルボニル基の保護
基となるアセタールとして機能するものであれば特に制
限されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル
基などが挙げられる。かかるアルキル基は水酸基、保護
された水酸基、シクロアルキル基などの置換基を有して
いてもよい。ここで水酸基の保護基およびシクロアルキ
ル基としては、前記と同様の基が挙げられる。
【0032】R5 、R6 、R7 およびR8 が表すアルケ
ニル基としては、例えばビニル基、1−プロペニル基、
2−プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基などが挙
げられる。かかるアルケニル基は水酸基、保護された水
酸基、シクロアルキル基などの置換基を有していてもよ
い。ここで水酸基の保護基およびシクロアルキル基とし
ては、前記と同様の基が挙げられる。
【0033】R5 、R6 、R7 およびR8 が表すアルキ
ニル基としては、例えばエチニル基、1−プロピニル
基、2−プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基など
が挙げられる。かかるアルキニル基は水酸基、保護され
た水酸基、シクロアルキル基などの置換基を有していて
もよい。ここで水酸基の保護基およびシクロアルキル基
としては、前記と同様の基が挙げられる。
【0034】R5 が表す置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基の具体的な例として
は、例えば、以下に示す基が挙げられる。
【0035】
【化12】
【0036】(上記式中、R12は前記定義のとおりであ
る。)
【0037】R7 が表す置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基の具体的な例として
は、4’−メチルアミル基、4’−メチル−4’−ヒド
ロキシアミル基などが挙げられる。
【0038】また、R5 、R6 、R7 およびR8 が表す
水酸基の保護基としては、前記定義と同様の基が挙げら
れる。
【0039】また、R5 とR6 、およびR7 とR8 が一
緒になって表すことのあるアルキレン基としては、例え
ばエチレン基、トリメチレン基、2,2−ジメチルトリ
メチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,3−ジ
メチルトリメチレン基などが挙げられる。
【0040】R9 、R10およびR11が表すアシル基とし
ては、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ピバロイル
基、モノクロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリ
クロロアセチル基、モノフルオロアセチル基、ジフルオ
ロアセチル基、トリフルオロアセチル基などを挙げるこ
とができ、中でもアセチル基、トリフルオロアセチル基
が好適である。
【0041】Xが表す金属原子としては、例えばリチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属原子;マ
グネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類
金属原子などが挙げられるが、金属原子であればよく、
これらに限定されるものではない。該金属原子とともに
金属錯体を構成する成分としては、例えばエチレンジア
ミン、トリエチレンジアミンなどのアミン;トリエチル
スズなどのアルキルスズなどのスズ化合物;トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフ
ィンなどのリン配位子などが挙げられる。
【0042】本発明の製造方法をさらに詳しく説明す
る。ヒドロインダノン誘導体(I)から4−ビニル−4
−オキシヒドロインダン誘導体(II-1)を得る工程にお
いて、反応に使用される金属ビニル化合物としては、例
えばビニルマグネシウムクロリド、ビニルマグネシウム
ブロミド、ビニルマグネシウムアイオダイド、ビニルリ
チウムなどを挙げることができる。金属ビニル化合物の
使用量は、ヒドロインダノン誘導体(I)1モルに対し
て通常約0.5モル〜5.0モルの範囲が好ましく、
1.0モル〜3.0モルの範囲がより好ましい。
【0043】かかる反応は溶媒の存在下または非存在下
で行うことができ、溶媒の存在下に行うことが好まし
い。用いられる溶媒としては、反応に悪影響を与えない
限り特に制限されないが、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル系溶媒;n−ヘキサン、n−ペンタン、ベ
ンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒、またはこれら
の混合溶媒などが挙げられる。その使用量はヒドロイン
ダノン誘導体(I)に対し、5〜200倍重量の範囲が
好ましい。
【0044】反応は、ヒドロインダノン誘導体(I)も
しくはその溶液に金属ビニル化合物を加えることによ
り、または金属ビニル化合物にヒドロインダノン誘導体
(I)もしくはその溶液を加え、撹拌することにより行
うことができる。反応温度は−100℃〜80℃の範囲
が好ましく、−50℃〜30℃の範囲がより好ましい。
【0045】このようにして得られた4−ビニル−4−
オキシヒドロインダン誘導体(II-1)は通常の有機化合
物の単離・精製に用いられる方法により単離・精製する
ことができる。例えば、反応混合物を冷希塩酸にあけ、
ジエチルエーテル、酢酸エチル、塩化メチレンなどの有
機溶媒で抽出し、必要に応じて抽出液を重曹水、水、食
塩水などで洗浄することにより酸性物質、塩基性物質、
水溶性物質を除去し、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸
ナトリウムなどで乾燥したのちに濃縮し、得られる粗生
成物を必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶などに
より精製することができる。
【0046】また、これらの4−ビニル−4−オキシヒ
ドロインダン誘導体(II-1)が側鎖に水酸基または保護
された水酸基を有する場合には、必要に応じて水酸基の
保護または脱保護を行うことができる。水酸基の保護ま
たは脱保護により、異なる側鎖を有する4−ビニル−4
−オキシヒドロインダン誘導体(II-1)を得ることがで
きる。
【0047】4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘
導体(II-1)は、常法に従いアシル化することにより、
4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-2)
に誘導できる。アシル化剤としては、一般式(RCO)
2 O[式中、Rはアルキル基、アリール基またはアラル
キル基を表し、これらの基はハロゲン原子などの置換基
を有していてもよい。]で示されるカルボン酸無水物、
または一般式RCOCl[式中、Rは前記定義のとおり
である。]で示されるカルボン酸クロリドが好ましく用
いられ、例えば無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水
プロピオン酸、酢酸クロリド、プロピオニルクロリド、
ベンゾイルクロリドなどが挙げられる。アシル化剤の使
用量は、ヒドロインダノン誘導体(I)1モルに対して
通常1.0モル〜5モルの範囲が好ましい。
【0048】また、反応系に塩基性物質を存在させるこ
とがより好適な結果を与える。使用される塩基性物質と
しては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン
などのアミン類;メチルマグネシウムクロリド、エチル
マグネシウムブロミド、メチルリチウム、ブチルリチウ
ムなどのアルキル金属化合物;水素化リチウム、水素化
ナトリウムなどの金属水素化物などを挙げることができ
る。
【0049】塩基性物質の使用量は、4−ビニル−4−
オキシヒドロインダン誘導体(II-1)1モルに対して約
0.5モル〜10.0モルの範囲が好ましく、1.0モ
ル〜5.0モルの範囲がより好ましい。なお、塩基性物
質がアミン類である場合には、10モル以上の大過剰用
いてもよい。
【0050】反応は溶媒の存在下または非存在下で行う
ことができ、溶媒中で行うことが好ましい。用いられる
溶媒は、用いる塩基性物質の性質により適宜選択するこ
とができるが、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル系溶媒;n−ヘキサン、n−ペンタン、ベンゼン、
トルエンなどの炭化水素系溶媒;塩化メチレン、ジクロ
ロエタンなどの含ハロゲン炭化水素系溶媒またはこれら
の混合溶液などが挙げられる。また、塩基性物質として
アミン類を使用する場合には、これを溶媒とすることも
できる。溶媒の使用量は4−ビニル−4−オキシヒドロ
インダン誘導体(II-1)に対し、通常5〜200倍重量
の範囲が好ましい。
【0051】反応は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス
雰囲気下、塩基性物質もしくは塩基性物質と上記溶媒の
混合溶液に4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導
体(II-1)もしくは上記溶媒との混合溶液を加えるか、
または4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体
(II-1)と上記溶媒との混合溶液に塩基性物質を加え、
そののちにアシル化剤、もしくはアシル化剤と上記溶媒
との混合溶液を加え、撹拌することにより行う。反応温
度は、−100℃〜100℃の範囲が好ましく、−10
℃〜80℃の範囲がより好ましい。
【0052】また、金属ビニル化合物をヒドロインダノ
ン誘導体(I)に付加反応させ、そのまま酸無水物、酸
塩化物などのアシル化剤を加えることにより、4−ビニ
ル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-2)に誘導す
ることもできる。
【0053】かかる反応は、窒素、アルゴンなどの不活
性ガス雰囲気下、金属ビニル化合物をヒドロインダノン
誘導体(I)に付加反応させたのちに、アシル化剤、も
しくはアシル化剤と上記溶媒との混合溶液を加えること
により行う。反応温度は、−100℃〜100℃の範囲
が好ましく、−10℃〜80℃の範囲がより好ましい。
【0054】このようにして得られた4−ビニル−4−
オキシヒドロインダン誘導体(II-2)は通常の有機化合
物の単離・精製に用いられる方法により単離・精製する
ことができる。例えば、反応混合物を冷希塩酸にあけ、
ジエチルエーテル、酢酸エチル、塩化メチレンなどの有
機溶媒で抽出し、必要に応じて抽出液を重曹水、水、食
塩水などで洗浄することにより酸性物質、塩基性物質、
水溶性物質を除去し、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸
ナトリウムなどで乾燥したのちに濃縮し、得られる粗生
成物を必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶などに
より精製することができる。また、これらの4−ビニル
−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-2)が側鎖に水
酸基または保護された水酸基を有する場合には、必要に
応じて水酸基の保護または脱保護を行うことができる。
水酸基の保護または脱保護により、異なる側鎖を有する
4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体(II-2)
を得ることができる。
【0055】4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘
導体(II-2)から(E)−ヒドロインダン−4−イリデ
ンエタノール誘導体(III)を得る工程において、反応に
使用される触媒としては、例えばパラジウム触媒が好ま
しく用いられ、具体的にはテトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセト
ン)(クロロホルム)ジパラジウムなどの0価錯体;酢
酸パラジウム、塩化パラジウム、ビスアセトニトリルパ
ラジウムクロリド、ビスベンゾニトリルパラジウムクロ
リドなどの2価塩または錯体を挙げることができる。ま
た、酢酸水銀、塩化水銀などの水銀を使用することもで
きる。好ましくはビスアセトニトリルパラジウムクロリ
ド、ビスベンゾニトリルパラジウムクロリドなどであ
る。
【0056】触媒の使用量は、4−ビニル−4−オキシ
ヒドロインダン誘導体(II-2)に対し0.1モル%〜1
00モル%である。必要に応じてトリブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィンなどの三級ホスフィンを添
加することもでき、添加量は触媒に対し0.5当量〜3
当量の範囲が好ましい。また必要に応じて酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、酢酸リチウムなどの酢酸塩を添加す
ることもでき、その添加量は4−ビニル−4−オキシヒ
ドロインダン誘導体(II-2)に対し1当量〜10当量の
範囲が好ましい。
【0057】反応は溶媒の存在下または非存在下に行う
ことができる。使用される溶媒は、反応に悪影響を与え
ないものであれば特に制限されないが、例えばジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;n−ヘキサ
ン、n−ペンタン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素
系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリ
ル系溶媒またはこれらの混合溶媒などが挙げられ、その
使用量は4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体
(II-2)に対し、5〜200倍重量の範囲が好ましい。
【0058】反応は、4−ビニル−4−オキシヒドロイ
ンダン誘導体(II-2)もしくはその溶液にパラジウム錯
体もしくはその溶液を加えるか、またはパラジウム錯体
もしくはその溶液に4−ビニル−4−オキシヒドロイン
ダン誘導体(II-2)もしくはその溶液を加え、撹拌する
ことにより行う。反応温度は−100℃〜100℃の範
囲が好ましく、0℃〜80℃の範囲がより好ましい。
【0059】このようにして得られた(E)−ヒドロイ
ンダン−4−イリデンエタノール誘導体(III-1)は通常
の有機化合物の単離・精製に用いられる方法により単離
・精製することができる。例えば、反応混合物を食塩水
または水にあけ、ジエチルエーテル、酢酸エチル、塩化
メチレンなどの有機溶媒で抽出し、必要に応じて抽出液
を希塩酸、重曹水、水、食塩水などで洗浄することによ
り酸性物質、塩基性物質、水溶性物質を除去し、無水硫
酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウムなどで乾燥したの
ちに濃縮し、得られる粗生成物を必要に応じてクロマト
グラフィー、再結晶などにより精製することができる。
また反応液を濃縮し、触媒をシリカゲルなどで濾別する
ことで粗生成物を得ることもできる。また粗生成物を精
製することなく次の反応に用いることもできる。
【0060】得られた(E)−ヒドロインダン−4−イ
リデンエタノール誘導体(III-1)は、常法に従い脱アシ
ル化することにより(E)−ヒドロインダン−4−イリ
デンエタノール誘導体(III-2)に誘導できる。
【0061】脱アシル化の方法としては、例えば、塩基
性物質存在下、水または低級アルコールにより加溶媒分
解する方法などを挙げることができる。ここで用いられ
る塩基性物質としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
どの炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
水酸化物などを挙げることができる。塩基性物質の使用
量は、(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノー
ル誘導体(III-1)1モルに対し、約0.5モル〜10.
0モルの範囲が好ましく、1.0モル〜5.0モルの範
囲がより好ましい。用いられる低級アルコールとしては
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロ
パノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−メチ
ル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール
などが挙げられる。水または低級アルコールの使用量
は、(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール
誘導体(III-1)1モルに対して、2〜200モルの範囲
が好ましい。
【0062】反応は溶媒の存在下または非存在下に行う
ことができる。使用される溶媒は、反応に悪影響を与え
ないものであれば特に制限されないが、例えばジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−
ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;n−ヘキサ
ン、n−ペンタン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素
系溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノールなどの低級アルコールまたはこれらの
混合溶媒が挙げられる。また、加溶媒分解に用いる水ま
たは低級アルコールを溶媒に用いることもできる。その
使用量は(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノ
ール誘導体(III-1)に対し、5〜200倍重量の範囲が
好ましい。反応は、(E)−ヒドロインダン−4−イリ
デンエタノール誘導体(III-1)、塩基性物質および水ま
たは低級アルコールを混和し、必要に応じて溶媒中で撹
拌することにより行う。反応温度は、−30℃〜100
℃の範囲が好ましく、−10℃〜80℃の範囲がより好
ましい。
【0063】このようにして得られた(E)−ヒドロイ
ンダン−4−イリデンエタノール誘導体(III-2)は通常
の有機化合物の単離・精製に用いられる方法により単離
・精製することができる。例えば、反応混合物を食塩水
にあけ、ジエチルエーテル、酢酸エチル、塩化メチレン
などの有機溶媒で抽出し、必要に応じて抽出液を希塩
酸、重曹水、水、食塩水などで洗浄することにより酸性
物質、塩基性物質、水溶性物質を除去し、無水硫酸マグ
ネシウム、無水硫酸ナトリウムなどで乾燥したのちに濃
縮し、得られる粗生成物を必要に応じてクロマトグラフ
ィー、再結晶などにより精製することができる。
【0064】(E)−ヒドロインダン−4−イリデンエ
タノール誘導体(III-2)は、例えば、以下の反応工程に
従って、ビタミンD誘導体に変換することができる。
【0065】
【化13】
【0066】(式中、R1 、R2 およびR10は前記定義
のとおりである。) すなわち、アルコールの酸化[例えば、ジャーナル オ
ブ ジ アメリカンケミカル ソサエティ(Journal of
the American Chemical Society)、第105巻、第3270
頁(1983年)参照]、それに続くA環部分とのカップリ
ング反応、酸による加溶媒分解[例えば、テトラヘドロ
ン レターズ(Tetrahedron Letters)、第25巻、第314
7頁(1984年)参照]により薬理活性を有する前述した
如きビタミンD誘導体に導くことができる。
【0067】
【実施例】以下に参考例および実施例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。
【0068】実施例1 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
4,5−トリメチル−2−ヘキセニル)−1H−インデ
ン−4−イリデン)エタノールの合成] 実施例1− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,4,5−ト
リメチル−2−ヘキセニル)−1H−インダン−4−ビ
ニル−4−オールの合成]窒素雰囲気下、0℃、乾燥テ
トラヒドロフラン4mlに溶解させたオクタヒドロ−7
a−メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−ヘキ
セニル)−1H−インデン−4−オン113mg(0.
41mmol)の溶液にビニルマグネシウムブロミド
0.58ml(1.41M、0.82mmol、2当
量)を滴下した。1時間、室温で撹拌したのちに、反応
混合物を冷塩化アンモニウム水溶液にあけ、ジエチルエ
ーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a
−メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−ヘキセ
ニル)−1H−インダン−4−ビニル−4−オール12
4mgを得た(収率100%)。
【0069】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.80(dd,J=10.8,17.4Hz,
1H) 、5.15-5.20(m,3H) 、4.95(d,J=10.8Hz,1H) 、1.10
-2.20(m,15H)、1.00(d,J=6.6Hz,3H)、0.96(s,3H)、0.90
(d,J=6.9Hz,3H)、0.83(d,J=6.3Hz,3H)、0.81(d,J=6.3H
z,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 3000-3500 、2866、1639
【0070】実施例1− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,4,5−ト
リメチル−2−ヘキセニル)−1H−インダン−4−ビ
ニル−4−イル アセテートの合成]オクタヒドロ−7
a−メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−ヘキ
セニル)−1H−インダン−4−ビニル−4−オール7
1mgにピリジン0.06ml(0.7mmol)、無
水酢酸0.045ml(0.47mmol)を窒素雰囲
気下、0℃で加えた。60℃で7時間加熱したのちに、
反応混合物を冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a
−メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−ヘキセ
ニル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イル アセ
テート10mg(回収分を除いた収率45%)およびオ
クタヒドロ−7a−メチル−1−(1,4,5−トリメ
チル−2−ヘキセニル)−1H−インダン−4−ビニル
−4−オール55mg(回収率77%)を得た。
【0071】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.90(dd,J=11.5,17.4Hz,
1H) 、5.15-5.19(m,2H) 、5.04(d,J=11.5Hz,1H) 、4.97
(d,J=17.5Hz,1H) 、2.72(br d,J=14.2Hz,1H)、2.03(s,3
H)、1.10-2.20(m,14H)、0.99(d,J=6 .6Hz,3H) 、0.91
(d,J=6.6Hz,3H)、0.90(s,3H)、0.83(d,J=6.6Hz,3H)、0.
81(d,J=6.6Hz,3H)
【0072】実施例1− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
4,5−トリメチル−2−ヘキセニル)−1H−インデ
ン−4−イリデン)エチル アセテートの合成]アルゴ
ン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン0.3mlにオク
タヒドロ−7a−メチル−1−(1,4,5−トリメチ
ル−2−ヘキセニル)−1H−インダン−4−ビニル−
4−イル アセテート10mg(0.3mmol)を溶
かし、ビスアセトニトリルパラジウムクロリド(10m
ol%、0.7mg)を加えた。室温下で12時間撹拌
したのちに、反応溶液をエーテルで希釈し、飽和食塩水
にあけエーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによ
り、下記物性を有する(E)−(オクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−ヘキセニ
ル)−1H−インデン−4−イリデン)エチル アセテ
ートを10mg(収率100%)で得た。
【0073】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.11-5.27(m,3H) 、4.67
(d,J=6.9Hz,2H)、2.60-2.66(m,1H) 、2.05(s,3H)、1.20
-2.40(m,14H)、1.02(d,J=6.6Hz,3H)、0.92(d,J=6.6Hz,3
H)、0.84(d,J=6.6Hz,3H)、0.82(d,J=6.6Hz,3H)、0.55
(s,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2954、2866、1740、1668、1455、1369
【0074】実施例1− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
4,5−トリメチル−2−ヘキセニル)−1H−インデ
ン−4−イリデン)エタノールの合成]メタノール0.
5mlに(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−
(1,4,5−トリメチル−2−ヘキセニル)−1H−
インデン−4−イリデン)エチル アセテート10mg
(29μmol)を溶かし、炭酸カリウム(10mg、
0.07mmol、2.5当量)を加えた。室温下で1
時間撹拌したのちに、反応溶液をエーテルで希釈し、飽
和食塩水にあけエーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより、下記物性を有する(E)−(オクタヒドロ
−7a−メチル−1−(1,4,5−トリメチル−2−
ヘキセニル)−1H−インデン−4−イリデン)エタノ
ールを7mg(収率80%)で得た。
【0075】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.11-5.27(m,3H) 、4.21
(d,J=6.9Hz,2H)、2.60-2.66(m,1H) 、1.20-2.40(m,14
H)、1.02(d,J=6.6Hz,3H)、0.92(d,J=6.6Hz,3H)、0.84
(d,J=6.6Hz,3H)、0.82(d,J=6.6Hz,3H)、0.55(s,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 3330、2870、1727、1665、1453、1369、1248、1171、11
05、1087、1062、1022、969 、836 、753
【0076】実施例2 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
5−ジメチルヘキシル)−1H−インデン−4−イリデ
ン)エチル アセテートの合成] 実施例2− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,5−ジメチ
ルヘキシル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イル
アセテートの合成]窒素雰囲気下、0℃、乾燥テトラ
ヒドロフラン4mlに溶解させたオクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1,5−ジメチルヘキシル)−1H−イ
ンデン−4−オン100mg(0.38mmol)の溶
液にビニルマグネシウムブロミド0.7ml(1.13
M、0.79mmol、2.1当量)を滴下した。1時
間、室温で撹拌したのちに、反応混合物を冷塩化アンモ
ニウム水溶液にあけジエチルエーテルで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記物
性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,5
−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4−ビニル−
4−オール88mgを得た(収率80%)。
【0077】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.81(dd,J=10.6,17.3Hz,
1H) 、5.16(d,J=17.3Hz,1H) 、4.97(d,J=10.6Hz,1H) 、
1.0-2.2(m,21H)、0.96(s,3H)、0.90(d,J=6.9Hz,3H)、0.
85(d,J=6.3Hz,6H)
【0078】実施例2− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,5−ジメチ
ルヘキシル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イル
アセテートの合成]オクタヒドロ−7a−メチル−1
−(1,5−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4
−ビニル−4−オール88mg(0.3mmol)にピ
リジン0.25ml(3.0mmol、10当量)、無
水酢酸0.14ml(0.15mmol、5当量)を窒
素雰囲気下、0℃で加えた。60℃で7時間加熱したの
ちに、反応混合物を冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチル
で抽出した。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製することにより、下記物性を有するオクタヒド
ロ−7a−メチル−1−(1,5−ジメチルヘキシル)
−1H−インダン−4−ビニル−4−イル アセテート
20mg(回収分を除いた収率62%)およびオクタヒ
ドロ−7a−メチル−1−(1,5−ジメチルヘキシ
ル)−1H−インダン−4−ビニル−4−オール60m
g(回収率68%)を得た。
【0079】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.81(dd,J=10.6,17.3Hz,
1H) 、5.16(d,J=17.3Hz,1H) 、4.97(d,J=10.6Hz,1H) 、
2.03(s,3H)、1.0-2.2(m,21H)、0.96(s,3H)、0.90(d,J=
6.9Hz,3H)、0.85(d,J=6.3Hz,6H)
【0080】実施例2− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
5−ジメチルヘキシル)−1H−インデン−4−イリデ
ン)エチル アセテートの合成]アルゴン雰囲気下、乾
燥テトラヒドロフラン1.5mlにオクタヒドロ−7a
−メチル−1−(1,5−ジメチルヘキシル)−1H−
インダン−4−ビニル−4−イル アセテート3mg
(9μmol)を溶かし、ビスアセトニトリルパラジウ
ムクロリドのテトラヒドロフラン溶液0.6ml(1.
04M、6.8mol%、0.61μmol)を加え
た。70℃で12時間撹拌したのちに、反応溶液を減圧
下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製することにより、下記物性を有す
る(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1,
5−ジメチルヘキシル)−1H−インデン−4−イリデ
ン)エチル アセテートを3mg(収率100%)で得
た。
【0081】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.10(m,1H)、4.66(br t,
J=6.7Hz,2H) 、0.8-2.50(m,20H) 、2.05(s,3H)、0.92
(d,J=6.6Hz,3H)、0.84(d,J=6.6Hz,3H)、0.82(d,J=6.6H
z,3H)、0.55(s,3H)
【0082】実施例3 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−
アセトキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−イン
デン−4−イリデン)エチル アセテートの合成] 実施例3− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ
−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4−
ビニル−4−イル アセテートの合成]窒素雰囲気下、
0℃、乾燥テトラヒドロフラン4mlに溶解させたオク
タヒドロ−7a−メチル−1−(5−ヒドロキシ−1,
5−ジメチルヘキシル)−1H−インデン−4−オン1
33mg(0.47mmol)の溶液にビニルマグネシ
ウムブロミド2.8ml(1.13M、3.16mmo
l、2当量)を滴下した。1時間、室温で撹拌したのち
に、反応混合物を冷塩化アンモニウム水溶液にあけジエ
チルエーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製することにより、下記物性を有するオクタヒド
ロ−7a−メチル−1−(5−ヒドロキシ−1,5−ジ
メチルヘキシル)−1H−インダン−4−ビニル−4−
オール113mgを得た(収率77%)。
【0083】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.81(dd,J=10.6,17.3Hz,
1H) 、5.16(d,J=17.3Hz,1H) 、4.97(d,J=10.6Hz,1H) 、
2.00(br d,J=12.8Hz,1H)、1.7-1.95(m,2H)、0.9-1.65
(m,16H) 、1.21(s,6H)、0.95(s,3H)、0.92(d,J=6.7Hz,3
H)13 C−NMRスペクトル(67.5MHz、CDC
3 、TMS基準)δ:146.87、110.64、74.85 、71.1
8 、56.78 、55.15 、44.48 、42.45 、40.25 、38.63
、36.25 、35.33 、29.43 、29.24 、26.92 、20.79
、20.22 、18.94 、18.52 、13.07 IRスペクトル(neat、cm-1) 3400、2940、2870、1640、1515、1470、1380、1265、12
00、1150、1075、990 、985 、935 、910 、870 、810
、780 、760
【0084】実施例3− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ
−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4−
ビニル−4−イル アセテート3mgおよびオクタヒド
ロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ−1,5−ジ
メチルヘキシル)−1H−インダン−4−ビニル−4−
オールの合成]オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5
−ヒドロキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−イ
ンダン−4−ビニル−4−オール23mg(0.07m
mol)にピリジン0.4ml(4.95mmol、7
0当量)、無水酢酸0.2ml(2.1mmol、30
当量)、N,N−ジメチルアミノピリジン8.9mg
(0.07mmol、1当量)を窒素雰囲気下、0℃で
加えた。60℃で7時間加熱したのちに、反応混合物を
冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによ
り、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−1
−(5−アセトキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1
H−インダン−4−ビニル−4−イルアセテート3mg
(収率14%)およびオクタヒドロ−7a−メチル−1
−(5−アセトキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1
H−インダン−4−ビニル−4−オール5mg(収率2
0%)を得た。
【0085】オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−
アセトキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−イン
ダン−4−ビニル−4−イル アセテート1 H−NMRスペクトル(270MHz、CDCl3
TMS基準)δ:6.60(dd,J=11.0,17.7Hz,1H) 、5.06(d
d,J=1.7,17.7Hz,1H)、4.93(dd,J=1.7,11.0Hz,1H)、1.97
(s,3H)、1.56(s,3H)、1.42(s,6H)、0.9-2.6(m,19H)、0.
96(d,J=6.7Hz,3H)、0.91(s,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2940、1730、1460、1370、1250、1205、1130、1080、95
0 、940 、890 オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ−
1,5−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4−ビ
ニル−4−オール1 H−NMRスペクトル(270MHz、CDCl3
TMS基準)δ:5.81(dd,J=11.0,17.1Hz,1H) 、5.17(d
d,J=1.2,17.1Hz,1H)、4.97(dd,J=1.2,11.0Hz,1H)、1.96
(s,3H)、1.42(s,6H)、0.8-2.7(m,19H)、0.95(s,3H)、0.
91(d,J=6.7Hz,3H)
【0086】実施例3− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(5−
アセトキシ−1,5−ジメチルヘキシル)−1H−イン
デン−4−イリデン)エチル アセテートの合成]アル
ゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン1.5mlにオ
クタヒドロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ−
1,5−ジメチルヘキシル)−1H−インダン−4−ビ
ニル−4−イル アセテート3mg(8μmol)を溶
かし、ビスアセトニトリルパラジウムクロリドのテトラ
ヒドロフラン溶液0.5ml(1.04M、6.5mo
l%、0.52μmol)を加えた。70℃で12時間
撹拌したのちに、反応溶液を減圧下で濃縮後、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより、下記物性を有する(E)−(オクタヒ
ドロ−7a−メチル−1−(5−アセトキシ−1,5−
ジメチルヘキシル)−1H−インデン−4−イリデン)
エチル アセテートを3mg(収率100%)得た。
【0087】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.10(m,1H)、4.66(br t,
J=6.7Hz,2H) 、0.8-2.50(m,20H) 、2.05(s,3H)、1.42
(s,6H)、0.82(d,J=6.6Hz,3H)、0.55(s,3H)
【0088】参考例1 [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−4H−イン
ダン−4−オ−ルの合成]窒素雰囲気下、乾燥ジメチル
ホルムアミド10mlにオクタヒドロ−7a−メチル−
1−(1−ヒドロキシ−2−プロピル)−4H−インダ
ン−4−オール544mg(2.56mmol)を溶か
し、0℃、イミダゾール380mg(5.58mmo
l、2.18当量)およびtert−ブチルジメチルシリル
クロルシラン396mg(2.62mmol、1.02
当量)を加えた。0℃で9時間撹拌したのちに、反応混
合物を冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−メチ
ル−1−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2
−プロピル)−4H−インダン−4−オールを717m
g得た(収率86%)。
【0089】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:4.08(br s,1H) 、3.57(d
d,J=3.1,9.2Hz,1H) 、3.26(dd,J=7.3,9.2Hz,1H) 、1.99
(br dt,J=3.4,13.4Hz,1H) 、1.0-1.85(m,12H) 、0.97
(d,J=6.7Hz,3H)、0.94(s,3H)、0.89(s,9H)、0.02(s,6H) IRスペクトル(neat、cm-1) 3450、2950、2870、1465、1395、1360、1255、1095、10
05、995 、965 、945 、895 、840 、820 、780
【0090】参考例2 [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−イン
デン−4−オンの合成]参考例1で得られたオクタヒド
ロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシ−2−プロピル)−4H−インダン−4−オ
ール695mg(2.13mmol)を窒素雰囲気下、
乾燥塩化メチレン20mlに溶かし、0℃、ピリジニウ
ムジクロメート1.6g(4.25mmol、2当量)
を加えた。室温で4時間撹拌したのちに、エーテルで反
応溶液を希釈しセライトで濾過した。濾液を飽和硫酸銅
水溶液、飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することに
より、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−
1−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−プ
ロピル)−1H−インデン−4−オンを663mg得た
(収率96%)。
【0091】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:3.56(dd,J=2.5,9.8Hz,1
H) 、3.33(dd,J=6.7,9.8Hz,1H) 、2.44(dd,J=7.3,11.0H
z,1H)、1.2-2.35(m,12H) 、1.02(d,J=6.1Hz,3H)、0.89
(s,9H)、0.64(s,3H)、0.03(s,6H)13 C−NMRスペクトル(67.5MHz、CDC
3 、TMS基準)δ:212.16、67.66 、61.83 、53.2
6 、50.02 、41.09 、38.96 、38.69 、27.06 、26.04
、24.16 、19.31 、18.44 、17.16 、12.67 、-5.30
、-5.34 IRスペクトル(neat、cm-1) 2950、2900、2870、1730、1718、1690、1465、1395、13
65、1305、1250、1210、1190、1130、1095、1060、104
0、1005、945 、840 、815 、780
【0092】実施例4 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−
1H−インデン−4−イリデン)エチル アセテートの
合成] 実施例4− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−イン
ダン−4−ビニル−4−オール]参考例2で得られたオ
クタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−インデン
−4−オン663mg(2.04mmol)を窒素雰囲
気下、0℃、乾燥テトラヒドロフラン16mlに溶解さ
せ、ビニルマグネシウムブロミド3.6ml(テトラヒ
ドロフラン溶液、1.13M、4.07mmol、2当
量)を滴下した。1時間、室温で撹拌したのちに、反応
混合物を冷塩化アンモニウム水溶液にあけジエチルエー
テルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
ることにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ
−2−プロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−
オール742mgを得た(収率100%)。
【0093】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.82(dd,J=11.0,17.4Hz,
1H) 、5.17(dd,J=1.2,17.4Hz,1H)、4.98(dd,J=1.2,11.0
Hz,1H)、3.57(dd,J=3.7,9.8Hz,1H) 、3.33(dd,J=7.3,9.
8Hz,1H) 、1.0-2.05(m,13H) 、0.98(d,J=6.7Hz,3H)、0.
96(s,3H)、0.89(s,9H)、0.02(s,6H) IRスペクトル(neat、cm-1) 3480、3100、2940、2870、1715、1645、1520、1470、13
95、1370、1260、1090、1000、970 、945 、920 、840
、820 、780
【0094】実施例4− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−イン
ダン−4−ビニル−4−イル アセテートの合成]オク
タヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−ブチルジメ
チルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−インダン−
4−ビニル−4−オール21mg(0.061mmo
l)にピリジン0.3ml(3.7mmol)、無水酢
酸0.2ml(2.1mmol)を窒素雰囲気下、0℃
で加えた。100℃で72時間加熱したのちに、反応混
合物を冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。減圧下で濃縮後、得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
ることにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ
−2−プロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−
イル アセテート8mg(回収分を除いた収率36%)
およびオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−
ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−
インダン−4−ビニル−4−オール6mg(回収率29
%)を得た。
【0095】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.90(dd,J=11.6,17.7Hz,
1H) 、5.05(d,J=11.6Hz,1H) 、4.98(d,J=17.7Hz,1H) 、
3.57(dd,J=3.1,9.8Hz,1H) 、3.26(dd,J=7.3,9.8Hz,1H)
、2.72(br d,J=14.0Hz,1H)、2.02(s,3H)、0.8-2.15(m,
12H) 、0.98(d,J=6.7Hz,3H)、0.90(s,3H)、0.88(s,9
H)、0.02(s,6H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2940、2900、2860、1740、1465、1370、1245、1235、11
85、1155、1085、1005、945 、910 、835 、810 、775
【0096】実施例4− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−
1H−インデン−4−イリデン)エチル アセテートの
合成]アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン2.
0mlにオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert
−ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H
−インダン−4−ビニル−4−イル アセテート5.5
mg(14μmol)を溶かし、ビスアセトニトリルパ
ラジウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液0.6ml
(0.89M、3.8mol%、0.53μmol)を
加えた。室温下で11時間撹拌したのちに、反応溶液を
エーテルで希釈し、飽和食塩水にあけエーテルで抽出し
た。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で
濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製することにより、下記物性を有する
(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−te
rt−ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1
H−インデン−4−イリデン)エチル アセテートを
4.3mg(収率78%)で得た。
【0097】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.13(t,J=6.7Hz,1H)、4.
64(d,J=6.7Hz,1H)、3.59(dd,J=3.7,9.8Hz,1H) 、3.27(d
d,J=7.3,9.8Hz,1H) 、2.6-2.7(m,1H) 、0.8-2.1(m,13
H)、2.05(s,3H)、1.00(d,J=6.7Hz,3H)、0.89(s,9H)、0.
55(s,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2940、2860、1740、1465、1360、1225、1080、1020、95
0 、835 、775
【0098】実施例5 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
アセトキシ−2−プロピル)−1H−インデン−4−イ
リデン)エチル アセテートの合成] 実施例5− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−(2−テト
ラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プロピル)−
1H−インダン−4−ビニル−4−イル アセテートの
合成]オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−tert−
ブチルジメチルシリルオキシ−2−プロピル)−1H−
インダン−4−ビニル−4−オール84mg(0.24
mmol)を窒素雰囲気下、0℃、テトラヒドロフラン
2mlに溶かし、1Mテトラブチルアンモニウムフロリ
ド0.68ml(0.68mmol、2.9当量)を加
えた。0℃で10時間撹拌したのちに、反応混合物を飽
和食塩水にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
ることにより、下記物性を有するオクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1−ヒドロキシ−2−プロピル)−1H
−インダン−4−ビニル−4−オールを57mg(収率
100%)で得た。
【0099】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.79(dd,J=10.4,17.1Hz,
1H) 、5.15(dd,J=1.2,17.1Hz,1H)、4.96(br dd,1.22,1
0.4Hz,1H)、3.60(dd,J=3.1,10.4Hz,1H)、3.35(dd,J=6.
7,10.4Hz,1H)、1.7-1.9(m,2H) 、1.0-1.65(m,10H) 、1.
02(d,J=6.7Hz,3H)、0.95(s,3H)13 C−NMRスペクトル(67.5MHz、CDC
3 、TMS基準)δ:146.72、110.73、74.72 、67.7
7 、54.91 、53.12 、42.43 、40.06 、38.60 、38.28
、26.38 、20.30 、18.90 、16.61 、13.13
【0100】実施例5− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−アセトキシ
−2−プロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−
イル アセテートの合成]オクタヒドロ−7a−メチル
−1−(1−ヒドロキシ−2−プロピル)−1H−イン
ダン−4−ビニル−4−オール22mg(0.09mm
ol)に窒素雰囲気下、0℃、ピリジン0.5ml
(6.18mmol、69当量)、無水酢酸0.2ml
(2.1mmol、23当量)、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン21mg(0.17mmol、1.9当量)
を加えた。90℃で7時間加熱したのちに、反応混合物
を冷1N塩酸水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記物
性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−ア
セトキシ−2−プロピル)−1H−インダン−4−ビニ
ル−4−イル アセテートを5mg得た(収率16
%)。
【0101】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:6.60(dd,J=11.0,17.7Hz,
1H) 、5.07(dd,J=1.2,17.7Hz,1H)、4.94(br d,J=11.0H
z,1H)、4.12(dd,J=3.4,10.7Hz,1H)、3.87(dd,J=7.0,10.
7Hz,1H)、2.35-2.55(m,2H) 、2.18(br d,J=16.5Hz,1
H)、2.05(s,3H)、1.57(s,3H)、0.9-2.0(m,10H)、1.06
(d,J=6.7Hz,3H)、0.92(s,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2950、1740、1650、1605、1460、1390、1385、1230、10
40、990 、890
【0102】実施例5− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
アセトキシ−2−プロピル)−1H−インデン−4−イ
リデン)エチル アセテートの合成]アルゴン雰囲気
下、乾燥テトラヒドロフラン1.5mlにオクタヒドロ
−7a−メチル−1−(1−アセトキシ−2−プロピ
ル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イル アセテ
ート5mg(15μmol)を溶かし、ビスアセトニト
リルパラジウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液0.
5ml(1.04M、3.5mol%、0.52μmo
l)を加えた。70℃で12時間撹拌し、反応溶液を減
圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製することにより、下記物性を有
する(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1
−アセトキシ−2−プロピル)−1H−インデン−4−
イリデン)エチル アセテートを4mg(収率80%)
で得た。
【0103】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.06(m,2H)、4.56(t,J=
3.4Hz,1H)、4.12(dd,J=3.4,10.7Hz,1H)、3.87(dd,J=7.
0,10.7Hz,1H)、2.35-2.55(m,1H) 、2.18(br d,J=16.5H
z,1H)、2.05(s,3H)、1.57(s,3H)、0.9-2.0(m,11H)、1.0
6(d,J=6.7Hz,3H)、0.65(s,3H)
【0104】実施例6 [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
(2−テトラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プ
ロピル)−1H−インデン−4−イリデン)エチル ア
セテートの合成] 実施例6− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−(2−テト
ラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プロピル)−
1H−インダン−4−ビニル−4−オールの合成]実施
例5−で得られたオクタヒドロ−7a−メチル−1−
(1−ヒドロキシ−2−プロピル)−1H−インダン−
4−ビニル−4−オール28mg(0.12mmol)
を窒素雰囲気下乾燥塩化メチレン2mlに溶かし、触媒
量のパラトルエンスルホン酸を加え、0℃にした。3,
4−ジヒドロ−2H−ピラン0.015ml(0.16
mmol、1.4当量)を滴下し、30分撹拌する。反
応混合物を飽和重曹水にあけ酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記
物性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
(2−テトラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プ
ロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−オールを
35mg得た(収率94%)。
【0105】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.82(dd,J=10.6,17.3Hz,
2H) 、5.17(dd,1.4,17.3Hz,2H)、5.05(m,1H)、4.98(dd,
J=1.4,10.6Hz,2H)、4.54(m,1H)、3.8-3.93(m,3H)、3.69
(ddd,J=3.4,9.5,24.1Hz,1H) 、3.3-3.55(m,3H)、3.02(d
dd,J=6.7,7.6,9.5Hz,1H)、0.95-2.05(m,19H)、0.99(d,J
=6.7Hz,6H)、0.96(s,6H) IRスペクトル(neat、cm-1) 3460、2930、2870、1720、1640、1440、1370、1350、12
60、1180、1020、910 、865 、810
【0106】実施例6− [オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−(2−テロ
ラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プロピル)−
1H−インダン−4−ビニル−4−イル アセテートの
合成]オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−(2−
テトラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プロピ
ル)−1H−インダン−4−ビニル−4−オール35m
g(0.11mmol)を窒素雰囲気下、乾燥エーテル
3mlに溶解させる。この溶液を0℃に冷却し、n−ブ
チルリチウム0.1ml(1.76N、0.18mmo
l、1.6当量)を加えた。室温下で30分撹拌したの
ちに、反応混合物を−78℃に冷却し、塩化アセチル
0.025ml(0.35mmol、3.2当量)を加
えた。14時間撹拌したのちに、反応溶液を冷1N塩酸
水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和重曹
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製することにより、下記物
性を有するオクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
(2−テロラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プ
ロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イル ア
セテート10mg(回収分を除いた収率24%)および
オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−(2−テトラ
ヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プロピル)−1
H−インダン−4−ビニル−4−オール8mg(回収率
23%)を得た。
【0107】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.81(dd,J=10.9,17.7Hz,
2H) 、5.17(d,J=17.7Hz,2H) 、5.05-5.12(m,1H) 、4.97
(d,J=10.4Hz,2H) 、4.8-4.9(m,1H) 、4.56(br dd,J=14.
4,22.5Hz,1H)、4.04(t,J=6.1Hz,1H)、3.85(br s,2H) 、
3.69(br dd,J=9.5,24.1Hz,1H) 、3.3-3.6(m,3H)、3.02
(dd,J=7.3,14.6Hz,1H)、2.05(s,3H)、2.04(s,3H)、1.0-
2.0(m,36H)、0.97(s,6H)、0.90(d,J=5.1Hz,3H)、0.88
(d,J=5.1Hz,3H) IRスペクトル(neat、cm-1) 2930、1730、1450、1370、1240、1025、920
【0108】実施例6− [(E)−(オクタヒドロ−7a−メチル−1−(1−
(2−テトラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−2−プ
ロピル)−1H−インデン−4−イリデン)エチル ア
セテートの合成]アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロ
フラン1.5mlにオクタヒドロ−7a−メチル−1−
(1−(2−テトラヒドロ−2H−ピラニル)オキシ−
2−プロピル)−1H−インダン−4−ビニル−4−イ
ル アセテート10mg(26μmol)を溶かし、ビ
スアセトニトリルパラジウムクロリドのテトラヒドロフ
ラン溶液0.9ml(1.04M、3.6mol%、
0.94μmol)を加えた。70℃で12時間撹拌
し、反応溶液を減圧下で濃縮後、得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによ
り、下記物性を有する(E)−(オクタヒドロ−7a−
メチル−1−(1−(2−テトラヒドロ−2H−ピラニ
ル)オキシ−2−プロピル)−1H−インデン−4−イ
リデン)エチルアセテートを10mg(収率100%)
で得た。
【0109】1H−NMRスペクトル(270MHz、
CDCl3 、TMS基準)δ:5.06(m,2H)、4.56(t,J=
3.4Hz,2H)、4.52(t,J=3.4Hz,2H)、4.30(t,J=6.8Hz,1
H)、4.12(t,J=6.8Hz,1H)、3.86(m,3H)、3.72(ddd,J=3.
1,9.2,24.4Hz,1H) 、3.35-3.45(m,4H) 、3.08(dt,J=6.
7,9.2Hz,1H) 、2.45(br dd,J=7.9,11.0Hz,2H) 、0.8-2.
4(m,35H)、1.57(s,3H)、1.09(d,J=6.7Hz,3H)、1.04(d,J
=6.7Hz,3H)、0.66(s,3H)、0.65(s,3H)
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、ビタミンD誘導体の合
成中間体として有用な(E)−ヒドロインダン−4−イ
リデンエタノール誘導体(III)を、温和な条件下に、高
収率かつ高立体選択的に、工業的に有利に製造する方
法、および該化合物を与える新規な合成中間体が提供さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/145 69/16 C07D 309/12 C07F 7/18 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は式−C(CH3 )R3 4 で示される基
    または式−OR5 で示される基を表し、R2 は水素原子
    または式−OR6 で示される基を表す。ここで、R3
    水素原子を表す場合、R4 は式−OR7 で示される基、
    置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有して
    いてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいア
    ルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置
    換基を有していてもよいアラルキル基、カルボキシル基
    もしくはアルコキシカルボニル基を表し、またR3 が式
    −OR8 で示される基を表す場合、R4 は式−OR7
    示される基を表し;R5 、R6 、R7 およびR8 はそれ
    ぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
    していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよ
    いアルキニル基もしくは水酸基の保護基を表すか、また
    はR5 とR6 、およびR7 とR8 は一緒になって置換基
    を有していてもよいアルキレン基を表してもよい。)で
    示されるヒドロインダノン誘導体を金属ビニル化合物と
    反応させることにより下記一般式(II-1) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、X
    は水素原子、金属原子または金属錯体を表す。)で示さ
    れる4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体を
    得、該4−ビニル−4−オキシヒドロインダン誘導体を
    アシル化することにより下記一般式(II-2) 【化3】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、R
    9 はアシル基を表す。)で示される4−ビニル−4−オ
    キシヒドロインダン誘導体を得、該4−ビニル−4−オ
    キシヒドロインダン誘導体を触媒の存在下に異性化反応
    させ、必要に応じて脱アシル化することを特徴とする下
    記一般式(III) 【化4】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、R
    10は水素原子またはアシル基を表す。)で示される
    (E)−ヒドロインダン−4−イリデンエタノール誘導
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化5】 (式中、R1 は式−C(CH3 )R3 4 で示される基
    または式−OR5 で示される基を表し、R2 は水素原子
    または式−OR6 で示される基を表し、R11は水素原子
    またはアシル基を表す。ここで、R3 が水素原子を表す
    場合、R4 は式−OR7 で示される基、置換基を有して
    いてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアル
    ケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置
    換基を有していてもよいアリール基、置換基を有してい
    てもよいアラルキル基、カルボキシル基もしくはアルコ
    キシカルボニル基を表し、またR3 が式−OR8 で示さ
    れる基を表す場合、R4 は式−OR7 で示される基を表
    し;R5 、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ置換基を有
    していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい
    アルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基
    もしくは水酸基の保護基を表すか、またはR5 とR6
    およびR7 とR8 は一緒になって置換基を有していても
    よいアルキレン基を表してもよい。)で示される4−ビ
    ニル−4−オキシヒドロインダン誘導体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000053578A1 (fr) * 1999-03-11 2000-09-14 Kuraray Co., Ltd. Derives de la vitamine d et leur procede de preparation

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