JPH08175997A - マレイン酸イルソグラジン経口投与用製剤およびその製造法 - Google Patents

マレイン酸イルソグラジン経口投与用製剤およびその製造法

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JPH08175997A
JPH08175997A JP33544094A JP33544094A JPH08175997A JP H08175997 A JPH08175997 A JP H08175997A JP 33544094 A JP33544094 A JP 33544094A JP 33544094 A JP33544094 A JP 33544094A JP H08175997 A JPH08175997 A JP H08175997A
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信子 小畠
Hidetoshi Ogura
英俊 小倉
Eiji Imai
英治 今井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 マレイン酸イルソグラジンとポリビニルピロ
リドン、架橋ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体
等の薬物的に不活性な担体との固溶体を含有することを
特徴とするマレイン酸イルソグラジンの経口投与用製剤
およびその製造方法。 【効果】 本発明製剤は、有効成分のマレイン酸イルソ
グラジンが一定速度ですみやかに溶解するため、投与量
の制御が容易である。 また、製剤中のマレイン酸イル
ソグラジンは、薬物的に不活性な担体と固溶体を形成し
ているため、溶出にロット間の変動が生ずることがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マレイン酸イルソグラ
ジン製剤に関し、さらに詳細には、強い抗潰瘍作用を有
するマレイン酸イルソグラジンを有効成分とする経口投
与用製剤およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】マレイン酸イルソグラジンは強い抗潰瘍
作用を有する化合物であるが、溶解度が低く、その結晶
サイズによって溶解速度が大きく変動するため、そのま
ま投与すると用量依存性を欠き、不安定な薬効しか示さ
ないことが知られている。そこで、マレイン酸イルソグ
ラジンを微粉砕し、平均粒子径を20μm以下にするこ
とにより、溶解速度が改善された製剤が得られることが
報告されている(特公昭59−25765号公報)。
【0003】しかしながら、薬物結晶の微粉砕処理で
は、粉砕後の結晶粒子の大きさがばらつくことがあるた
め、ロット間で粉砕薬物の溶解速度に差が生じ、薬物の
放出が均一に制御出来ず、薬効発現に大きな差が生ずる
ことが懸念される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、投与後すみや
かに溶解し、しかもロット間のばらつきが少なく、一定
速度で溶解するマレイン酸イルソグラジン経口投与用製
剤の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑み、マレイン酸イルソグラジンの溶解速度の制御につ
いて鋭意研究を行った結果、マレイン酸イルソグラジン
を特定の担体とともに処理し、固溶体を形成せしめるこ
とによって、一定の速度ですみやかに溶解させうること
を見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の目的は、マレイン酸イ
ルソグラジンと薬物的に不活性な担体との固溶体を含有
することを特徴とするマレイン酸イルソグラジンの経口
投与用製剤を提供することである。
【0007】また、本発明の他の目的は、マレイン酸イ
ルソグラジンと薬物的に不活性な担体とを固溶体とし、
次いでこれを造粒、成型することを特徴とするマレイン
酸イルソグラジンの経口投与用製剤の製造方法を提供す
ることである。
【0008】本明細書において「固溶体」とは、固体溶
媒(薬物的に不活性な担体)中にマレイン酸イルソグラ
ジンが溶解した状態をいい、固溶体中のマレイン酸イル
ソグラジンは非晶質化して存在する。したがって、固溶
体の形成は非晶質化を目安に判定できる。そして、この
固溶体中においては、分子レベルでマレイン酸イルソグ
ラジンと担体が融合し、均質な状態になっているものと
考えられる。
【0009】本発明で用いる固溶体は、例えば乾式法ま
たは湿式法により形成せしめることができる。このう
ち、乾式法は、例えばマレイン酸イルソグラジンと薬物
的に不活性な担体を任意の割合で混合し、ボールミル、
振動ボールミル等を用いて室温で24時間程度粉砕する
ことにより行なわれる。
【0010】また、湿式法は、例えばマレイン酸イルソ
グラジンと薬物的に不活性な担体とを有機溶媒、水また
は水と有機溶媒との混合溶媒に溶解した後、溶媒留去す
るか、あるいは、マレイン酸イルソグラジンを有機溶
媒、水または水と有機溶媒との混合溶媒に溶解した後、
薬物的に不活性な担体に吸着させ乾燥することにより行
なうことができる。
【0011】なお、湿式法では有機溶媒が製品中に残存
する可能性があり、有機溶媒の人体への影響を考慮する
と、溶媒を用いない乾式法が望ましい。また、溶媒を除
去するためのエネルギーの節減の観点からも、溶媒を用
いない乾式法がより経済的である。
【0012】固溶体の形成に用いる薬物的に不活性な担
体としては、例えばポリビニルピロリドン、架橋結合ポ
リビニルピロリドン、セルロース誘導体等を用いること
ができる。架橋結合ポリビニルピロリドンの具体例とし
ては、クロスポビドン等を、セルロース誘導体の具体例
としては、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセ
ルロース等をそれぞれ挙げることができる。これらは市
販品を利用することができ、また、一種または二種以上
を組合せて使用することができる。
【0013】固溶体の形成に当り、薬物的に不活性な担
体は、マレイン酸イルソグラジン1部に対し、0.1〜
200部程度配合することができ、特に1〜30部程度
配合することが好ましい。
【0014】以上の如くして調製された固溶体は、更に
必要に応じて公知の方法で造粒、成型することにより、
各種の経口投与用の剤型、例えば、錠剤、顆粒剤、細粒
剤、カプセル剤などとすることができる。
【0015】製剤化にあたっては、通常医薬の製剤化に
用いられる種々の添加剤を本発明の効果を損なわない範
囲内において配合することができる。 例えば、賦形剤
として乳糖、D−マンニトール、トウモロコシデンプ
ン、バレイショデンプン、結晶セルロース、精製白糖、
リン酸水素カルシウム、クエン酸カルシウム等を、結合
剤としてヒドロキシプロピルセルロース、アルファー化
デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等
を、崩壊剤としてカルメロースカルシウム、カルボキシ
メチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリ
ウム等を、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸、タルク、硬化
油、マクロゴール等を、コーティング剤としてヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、メタアクリル酸コポリマ
ー、酸化チタン等を配合することができる。
【0016】
【実施例】次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。
【0017】実 施 例 1 マレイン酸イルソグラジン製剤の製造(1):以下の処
方により錠剤を製造した。 <処方> 配合量(mg) マレイン酸イルソグラジン 2 クロスポビドン* 8 乳糖 81.05 トウモロコシデンプン 13 結晶セルロース 23 ヒドロキシプロピルセルロース 2.3 ステアリン酸マグネシウム 0.65 ───────────────────────────── 合 計 130 *コリドンCL(BASF社製)
【0018】<製法>マレイン酸イルソグラジンとクロ
スポビドンを固溶体となるまで混合粉砕し、これに乳
糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロースを混合し、
ヒドロキシプロピルセルロースの水溶液を加え、造粒し
た。乾燥後整粒し、ステアリン酸マグネシウムを加え、
打錠し、錠剤を得た。
【0019】実 施 例 2 マレイン酸イルソグラジン製剤の製造(2):以下の処
方により散剤を製造した。 <処方> 配合量(mg) マレイン酸イルソグラジン 8 クロスポビドン* 32 乳糖 939 ヒドロキシプロピルセルロース 20 含水二酸化ケイ素 1 ───────────────────────────── 合 計 1000 *コリドンCL(BASF社製)
【0020】<製法>マレイン酸イルソグラジンとクロ
スポビドンを固溶体となるまで混合粉砕し、これに乳糖
を混合し、ヒドロキシプロピルセルロースの水溶液を加
え、造粒した。乾燥後整粒し、含水二酸化ケイ素を加え
散剤を得た。
【0021】試 験 例 1 マレイン酸イルソグラジン16gとコリドンCL(BA
SF社製)64gをボールミルにより混合粉砕した。
混合粉砕24時間後にサンプリングして熱分析計により
示差走査熱量(DSC)を測定した。 この結果、マレ
イン酸イルソグラジン結晶の融点ピークが消失し、非晶
質を示しており、固溶体が形成されたことを確認した
(図1)。
【0022】一方、比較のためマレイン酸イルソグラジ
ンおよびコリドンCLを単独で粉砕後、同様の操作によ
りDSCの測定を行った。 その結果、これらは混合粉
砕24時間でも融点ピークが認められ、非晶質化されて
いないことが示された(図2および図3)。
【0023】試 験 例 2 実施例2で得た本発明製剤500mgについて、第12
改正日本薬局方に規定のパドル法により、100rpm
の条件で、水900mlに対する溶出試験を行った。ま
た比較のため、マレイン酸イルソグラジン原末(結晶)
4mgについても同様の操作で試験を行った。その結
果、本発明製剤は、結晶状態のマレイン酸イルソグラジ
ン原末に比べ、すみやかに一定の溶出を示すことが明ら
かになった。この結果を図4に示す。
【0024】
【発明の効果】本発明製剤は、有効成分のマレイン酸イ
ルソグラジンが一定速度ですみやかに溶解するため、投
与量の制御が容易である。 また、製剤中のマレイン酸
イルソグラジンは、薬物的に不活性な担体と固溶体を形
成しているため、溶出にロット間の変動が生ずることが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マレイン酸イルソグラジンとクロスポビドン
との固溶体の熱分析結果を示すグラフ。
【図2】 マレイン酸イルソグラジン結晶の熱分析結果
を示すグラフ。図中矢印は、マレイン酸イルソグラジン
の融点ピークを示す。
【図3】 クロスポビドンの熱分析結果を示すグラフ。
【図4】 実施例2で得られた本発明製剤およびマレイ
ン酸イルソグラジン原末(結晶)の溶出曲線を示すグラ
フ。 以 上
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】一方、比較のためマレイン酸イルソグラジ
ンおよびコリドンCLを単独で粉砕後、同様の操作によ
りDSCの測定を行った(図2および図3)。 その結
果、マレイン酸イルソグラジンは混合粉砕24時間でも
融点ピークが認められ、非晶質化されていないことが示
された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸イルソグラジンと薬物的に不
    活性な担体との固溶体を含有することを特徴とするマレ
    イン酸イルソグラジンの経口投与用製剤。
  2. 【請求項2】 薬物的に不活性な担体がポリビニルピロ
    リドン、架橋結合ポリビニルピロリドンおよびセルロー
    ス誘導体からなる群より選ばれるものである特許請求の
    範囲第1項記載のマレイン酸イルソグラジンの経口投与
    用製剤。
  3. 【請求項3】 マレイン酸イルソグラジンと薬物的に不
    活性な担体とを固溶体とし、次いでこれを造粒、成型す
    ることを特徴とするマレイン酸イルソグラジンの経口投
    与用製剤の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100438874C (zh) * 2005-12-16 2008-12-03 浙江工业大学 一种马来酸依索拉啶胃滞留片

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5925765A (ja) * 1982-07-31 1984-02-09 ヤマハ株式会社 テニスラケツト

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CN100438874C (zh) * 2005-12-16 2008-12-03 浙江工业大学 一种马来酸依索拉啶胃滞留片

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