JPH08175852A - 防火安全ガラス - Google Patents

防火安全ガラス

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Publication number
JPH08175852A
JPH08175852A JP33811794A JP33811794A JPH08175852A JP H08175852 A JPH08175852 A JP H08175852A JP 33811794 A JP33811794 A JP 33811794A JP 33811794 A JP33811794 A JP 33811794A JP H08175852 A JPH08175852 A JP H08175852A
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JP
Japan
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glass
fireproof
glass plate
fire
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP33811794A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Takahashi
忠 高橋
Akihiko Sakamoto
明彦 坂本
Masayuki Ninomiya
正幸 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明の外観を有し、火災時においては、火炎
や煙を長時間に亙って遮断する防火ガラスとして機能
し、平常時においては、破損しても破片が飛散せず、貫
通孔が生じない安全ガラスとして機能する安価な防火安
全ガラスを提供する。 【構成】 複数枚のガラス板が樹脂中間層を介して貼り
合わされた構造を有し、少なくとも一枚のガラス板が低
膨張結晶化ガラス板であり、樹脂中間層がエチレン−酢
酸ビニル共重合体又はその化学変性物からなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災時には防火戸とし
て機能し、また平常時には安全ガラスとして機能する防
火安全ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビル、百貨店、スーパー等の大型
の建物が増加するにつれて、火災時に火炎や煙を遮断し
て延焼を最小限に食い止める防火戸の機能と、平常時に
破損しても破片が飛散せず、貫通孔を生じない安全ガラ
スの機能の両方を有する防火安全ガラスが要求されてい
る。
【0003】従来、防火戸としては、低膨張結晶化ガラ
ス板、硼珪酸ガラス板及び網入りガラス板が存在し、安
全ガラスとしては、複数枚のソーダ石灰ガラス板が透明
のポリビニルブチラールフィルム(PVBフィルム)で
熱圧着された合わせガラスや、ソーダ石灰ガラス板等の
表面に飛散防止フィルムを貼ったものが存在する。
【0004】防火機能と安全機能を共有する防火安全ガ
ラスとしては、網入りガラス板、熱強化硼珪酸ガラス板
等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
低膨張結晶化ガラス板や硼珪酸ガラス板は、平常時に機
械的衝撃によって破損し、ガラスが飛散したり、脱落す
る恐れがあり、また網入りガラス板は、一定の安全性能
を有するが、例えば人体が強く衝突して大きな衝撃がガ
ラス板に加わった場合には、網が切れて貫通孔が生じ、
人体に危害を加える恐れがある。硼珪酸ガラス板は、熱
強化すると或る程度の安全性能も有するようになるが、
破損するとガラスが飛散したり脱落するので、落下の危
険性のある階段回りやアトリウムなどには使用できな
い。また合わせガラスやフィルムを貼ったソーダ石灰ガ
ラス板は、火災が発生して加熱されると、熱割れして貫
通孔が生じる。特に合わせガラスは、加熱されると、P
VB樹脂が分解して可燃性ガスが発生し、このガスが非
加熱側にも放出し、着火して火災が拡大しやすくなる。
【0006】これらを防ぐために、上記した防火戸とし
て使用される低膨張結晶化ガラス板や硼珪酸ガラス板を
PVB樹脂を用いて貼り合わせ、防火安全ガラスとする
ことが考えられる。しかし、PVB樹脂は加熱により軟
化しても樹脂の粘性が高いために発生したガスが2枚の
ガラスの間から抜け出ることが出来ず、ガスの圧力でガ
ラスが破壊されて貫通孔が生じ、防火戸としての性能が
失われる。また、例え片側のガラスが無事なまま残って
も、発生したガスが非加熱側にも放出され、着火して防
火性能が失われるという問題がある。
【0007】一方、防火安全ガラスとして、ソーダ石灰
ガラスの間に発泡性の透明ゲルを封入したものが知られ
ているが、十分な防火性能と安全性能を得るためには何
層にも積層する必要があり、厚くて重いため、施工には
特殊な枠を使用する必要があり、また高価な製品となっ
てしまう。
【0008】本発明の目的は、透明の外観を有し、火災
時においては、火炎や煙を長時間に亙って遮断する防火
ガラスとして機能し、平常時においては、破損しても破
片が飛散せず、貫通孔が生じない安全ガラスとして機能
する安価な防火安全ガラスを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく、種々の研究を重ねた結果、樹脂中間層に
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)やその化学変
性物(変性EVA)を用いると、樹脂の軟化する温度が
70〜100℃と低く、且つ軟化時の樹脂の粘性が低
く、加熱により発生したガスが容易に複数枚のガラスの
間から抜け出すためにガラスを破壊しないこと、発生ガ
スの着火性が低く非加熱側に吹き出したガスに引火しな
いこと、及び衝撃を受けた際の強度にすぐれているため
に十分な安全性能を有することを見いだした。
【0010】また使用するガラス板のうち、少なくとも
一枚を透明耐熱性ガラス板にすれば、防火性能が向上し
て防火戸としての機能を有することを見いだした。
【0011】即ち、本発明の防火安全ガラスは、複数枚
のガラス板が樹脂中間層を介して貼り合わされた構造を
有し、少なくとも一枚のガラス板が透明耐熱性ガラス板
であり、樹脂中間層がエチレン−酢酸ビニル共重合体又
はその化学変性物からなることを特徴とする。
【0012】透明耐熱性ガラス板としては、低膨張結晶
化ガラス板、硼珪酸ガラス板又は網入りガラス板が使用
可能であるが、透明性や耐熱性を考慮した場合、低膨張
結晶化ガラス板を使用することが望ましい。なお低膨張
結晶化ガラスとは、火災発生時の熱膨張がゼロに近い結
晶化ガラスであり、具体的には、重量百分率で、LiO
23〜5%、Al23 20〜35%、SiO2 55〜
70%、TiO2 1〜3%、ZrO2 1〜4%、P2
5 1〜5%、Na2 O 0〜4%、K2 O 0〜4%、
Na2 O+K2 O 0.5〜4%からなり、β−石英固
溶体結晶を析出し、−10〜15×10-7/℃(30〜
750℃)の熱膨張係数を有する結晶化ガラスが好適で
ある。
【0013】また全てのガラス板に透明耐熱性ガラス板
を使用することが望ましいが、ソーダ石灰ガラス等の非
耐熱ガラス板を併用しても差し支えない。
【0014】なお本発明において、硼珪酸ガラスやソー
ダ石灰ガラスを使用する場合には、これらのガラスを熱
的或は化学的に強化すると、耐衝撃性が向上するため好
ましい。
【0015】
【作用】本発明における防火安全ガラスは、少なくとも
一枚の透明耐熱性ガラス板を有するが、このガラス板
は、火災が発生して加熱されても、一定時間にわたって
炎や煙の通過するような貫通孔が形成されることがない
ため、火災が拡大するのを防止することが可能である。
【0016】また、樹脂中間層として使用するエチレン
−酢酸ビニル共重合体又はその化学変性物は、軟化温度
が低く、且つ軟化時の樹脂の粘性が低いため、加熱時に
発生したガスがガラス板間から容易に抜けだし、ガラス
を破壊することが無い。一方、吹き出したガスは着火性
が低く、非加熱側に着火することもない。しかも樹脂自
体が強靱であり、ガラス板に衝撃が加わっても裂けるこ
とが無く高い安全性能が得られる
【0017】
【実施例】以下、本発明の防火安全ガラスを実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0018】表1は、本発明の実施例(試料No.1〜
3)と比較例(試料No.4及び5)の構成と特性を示
すものである
【0019】
【表1】
【0020】No.1〜5の各試料は、図1に示すよう
に2枚のガラス板11、12樹脂中間層21を介して貼
り合わせられた構造を有している。樹脂中間層21は、
2枚のガラス板11、12に樹脂フィルムを熱圧着する
ことにより形成されるが、この熱圧着の方法としては、
真空下での熱処理やオートクレーブ処理など、合わせガ
ラスの製造方法として一般的に使用されている方法でよ
い。
【0021】なお、表中の結晶化ガラス板としては、2
000×900×5mmの寸法を有し、30〜750℃
における熱膨張係数が−5×10-7/℃の透明結晶化ガ
ラス(ファイアライト:日本電気硝子株式会社製)を使
用した。ソーダ石灰ガラス板は、通常のフロート法によ
って板状に成形され、2000×900×5mmの寸法
を有し、85×10-7/℃の熱膨張係数を有するガラス
板を使用した。また硼珪酸ガラス板は、通常のフロート
法によって板状に成形され、2000×900×5mm
の寸法を有し、30×10-7/℃の熱膨張係数を有する
ガラス板を使用した。またEVAは株式会社ブリジスト
ン製「EVASAFE」を、変性EVAは東ソー株式会
社製「メルセンG」を、PVBは三菱モンサント株式会
社製「セーフレックス」を使用した。
【0022】表から明らかなように、本発明の実施例で
あるNo.1〜3の各試料は、透明の外観を有してお
り、また防火試験においては、試験開始から60分以上
経過しても非加熱側に着火したり貫通孔が形成されるこ
とがなかった。さらに、耐衝撃性にも優れていた。
【0023】一方、比較例であるNo.4及び5の各試
料は、外観が透明であり、耐衝撃性にも優れていたが、
透明耐熱性ガラス板を1枚も使用していないNo.4の
試料は、防火試験において各ガラス板が割れて炎や煙が
通過する貫通孔が形成され、No.5の試料は、防火試
験においてPVBから発生したガスの圧力でガラスが破
損し、非加熱面に吹き出したガスに着火したため、防火
時間が6分間と短かった。
【0024】なお、表中の外観は目視で観察したもので
ある。防火時間は、各試料の面を加熱源に向けて、建設
省告示第1125号に定める加熱曲線によって防火試験
を行い、試料の非加熱面に着火したり、炎や煙が通過す
る貫通孔が形成されるまでの時間を計り、その短い方の
時間を示したものである。耐衝撃性は、JIS R−3
205のショットバック試験方法に基づいて調べたもの
であり、図2に示すように、各試料10を垂直に固定
し、ショットバックAの落下高さを徐々に大きくしなが
ら試料の片面に当てることによって衝撃を加え、衝撃後
の試料に貫通孔が生じることがなく、かつ、脱落するガ
ラス板の総重量が50g以下であるときの最大落下高さ
Hを求めたものである。落下高さHが大きいほど、耐衝
撃性に優れているということになる。
【0025】なお、上記の実施例では、2枚のガラス板
を樹脂中間層で貼り合わせた防火安全ガラスの例を示し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば
図3に示すように、3枚以上のガラス板13、14、1
5を樹脂中間層22、23で貼り合わせた構造を有して
いてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防火安全
ガラスは、透明の外観を有し、火災時においては、火炎
や煙を長時間にわたって遮断する防火ガラスとして機能
し、平常時においては、破損しても破片が飛散せず、貫
通孔が生じない安全ガラスとして機能する2元機能性を
有している。しかも使用する樹脂が安価であり、構造も
複雑でなく、また施工も簡単であるため、安価に提供す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防火安全ガラスの実施例及び比較例の
構成を示す縦断面図である。
【図2】防火安全ガラスの耐衝撃性の測定方法を示す説
明図である。
【図3】本発明の防火安全ガラスの他の実施例を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
11、12、13、14、15 ガラス板 21、22、23 樹脂中間層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のガラス板が樹脂中間層を介して
    貼り合わされた構造を有し、少なくとも一枚のガラス板
    が透明耐熱性ガラス板であり、樹脂中間層がエチレン−
    酢酸ビニル共重合体又はその化学変性物からなることを
    特徴とする防火安全ガラス。
JP33811794A 1994-12-26 1994-12-26 防火安全ガラス Pending JPH08175852A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33811794A JPH08175852A (ja) 1994-12-26 1994-12-26 防火安全ガラス

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JP33811794A JPH08175852A (ja) 1994-12-26 1994-12-26 防火安全ガラス

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JPH08175852A true JPH08175852A (ja) 1996-07-09

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ID=18315075

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JP33811794A Pending JPH08175852A (ja) 1994-12-26 1994-12-26 防火安全ガラス

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JP (1) JPH08175852A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009067667A (ja) * 2007-08-21 2009-04-02 Nippon Electric Glass Co Ltd 耐熱合わせガラス及び耐熱合わせガラス構造物
JP2011519810A (ja) * 2008-05-08 2011-07-14 ショット アクチエンゲゼルシャフト ガラスセラミック複合構造物の生成方法

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