JP3682781B2 - 耐火性ガラスパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐火性ガラスパネルに関するものであり、より具体的には、建物の間仕切りや開口部等に使用され、火災時に延焼や煙の拡散を防止する防火戸に使用される耐火性ガラスパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より防火戸に使用される耐火性ガラスとしては、透明の低膨張結晶化ガラス板や硼珪酸ガラス板が用いられており、これらのガラス板は、火災時の高温に曝されても割れることがなく、火炎を遮蔽することが可能である。
【0003】
しかしながら低膨張結晶化ガラス板や硼珪酸ガラス板は、高温下においても透明性を維持し続け、熱線を透過するため、非加熱側の雰囲気の温度も徐々に上昇し、最終的に非加熱側の可燃物を発火させる虞れがある。
【0004】
このような事情から、複数枚のガラス板を一定間隔を設けて対設させ、それらの間隙に発泡性のハイドロゲルを挟んでなる耐火性ガラスパネルが各種提案されており、本出願人も特許文献1において、複数枚のガラス板の周囲の間にシール材で接着固定されたスペーサを介在させ、各ガラス板の間隙にハイドロゲルを封入し、少なくとも一方のガラス板が低膨張結晶化ガラス板からなる耐火性ガラスパネルを提案している。
【0005】
このような耐火性ガラスパネルを防火戸に使用すると、火災時に高温下に曝された場合、ハイドロゲルが発泡することによって不透明となり、熱線を透過させないため、非加熱側の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。また、特許文献2には、一対の透明なガラス板が対向する面の周囲に外枠を設け耐熱性シール材により接着固定して対設され、各ガラス板の間隙に水ガラスが封入されてなり、ガラス板の一つとしてボロシリケートガラスが挙げられている透明耐火壁の開示がある。さらに、特許文献3には、その第7図を指して耐火性ガラスパネルにおいて接着固定を、周囲に介在させた合成ゴム体によって行うことが開示されている。また、特許文献4には、対向するガラス板を接着固定する際に両面テープを使用することが開示されている。また、特許文献5には、耐火性ガラスパネルに硼珪酸ガラスを使用することが開示されている。また、特許文献6には、防火ガラスに飛散防止用の透明フィルムを積層することが開示されている。
【特許文献1】
特開平5−186249号公報(特願平4−21908号)
【特許文献2】
特開平3−286058号公報
【特許文献3】
特公昭63−62466号公報
【特許文献4】
特開平1−172243号公報
【特許文献5】
特開昭57−183338号公報
【特許文献6】
特開平3−40944号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特許文献1の耐火性ガラスパネルは、結晶化ガラス、セラミックあるいは金属からなるスペーサを使用するため、複数枚のガラス板とスペーサを接着するための接着剤が必要であり、接着作業が非常に繁雑である。
【0007】
またこの耐火性ガラスパネルは、熱膨張係数の異なるガラス板同士の間にスペーサが配置されて接着されてなるため、温度が変化する環境下に置かれると、スペーサ付近に熱歪みが発生し、良好な接着状態が保てなくなる虞れがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、火災時の高温下に曝されても割れることがなく、火炎を遮蔽することが可能であり、またスペーサを接着剤によって接着させる作業が不要であり、しかも熱膨張係数の異なるガラス板同士を用い、温度が大きく変化する環境下においても、良好な接着状態を保つ耐火性ガラスパネルを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐火性ガラスパネルは、複数枚の透明なガラス板が、対向する面の周囲に介在させたアクリル系樹脂からなる基材の両面に、接着剤が塗布されてなる両面接着テープにより、一定間隔を設けて接着固定して対設され、各ガラス板の間隙にアルカリケイ酸塩水溶液と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からなり、全シリカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重量%以上であるハイドロゲルが封入されてなり、少なくとも1枚のガラス板が、硼珪酸ガラスから作製されてなることを特徴とする。
【0010】
本発明で使用するハイドロゲルは、アルカリケイ酸塩水溶液にシリカ粒子が混合されてなるものであるが、優れた断熱性を得るためには、アルカリケイ酸塩水溶液と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からなり、全シリカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重量%以上であるハイドロゲルを使用することが望ましい。
【0011】
本発明で使用する硼珪酸ガラス板は、通常のフロート法、ダウンドロー法あるいはアップドロー法によって板状に成形され、20〜40×10-7/℃(30〜750℃)の熱膨張係数を有し、表面品位に優れているものが適している。
【0012】
本発明においては、全てのガラス板を硼珪酸ガラス板で構成しても良いが、透明な低膨張結晶化ガラス板やソーダ石灰ガラス板と組み合わせてパネルを構成することも可能である。
【0013】
低膨張結晶化ガラス板は、火災発生時の熱膨張がゼロに近いガラス板であり、重量百分率で、Li2 O 3〜5%、Al23 20〜35%、SiO2 55〜70%、TiO2 1〜3%、ZrO2 1〜4%、P25 1〜5%、Na2 O 0〜4%、K2 O 0〜4%、Na2 O+K2 O 0.5〜4%からなり、β−石英固溶体結晶を析出し、−10〜15×10-7/℃の熱膨張係数を有する透明結晶化ガラスが、非常に耐火性に優れているため好適である。
【0014】
ソーダ石灰ガラス板は、通常、フロート法によって成形され、80〜90×10-7/℃の熱膨張係数を有し、他の成形法によって作製されるガラス板に比べて、非常に優れた表面品位を有していることを特徴とする。
【0015】
本発明で使用する両面接着テープとしては、伸縮性を有している以外にも、高い接着性と耐水性を有していることが望ましく、具体的には、アクリル系樹脂からなる基材の両面に、アクリル系、シリコン系の接着剤が塗布されてなるものが適している。
【0016】
この両面接着テープは、ガラス板の周囲に貼り付けられるが、これを用いてガラス同士を接着する場合、この接着部にハイドロゲルの注入孔やガス抜き孔を形成するため、一部切り欠きを形成するようにしてガラス板のほぼ全周に亙って貼り付けるようにする。
【0017】
本発明の耐火性ガラスパネルの場合、火災時にハイドロゲルが水分を放出し始めると、周囲の両面接着テープが剥がされて内部の水蒸気が抜けるが、ガラス板の間隙のいずれかの箇所にガス抜き孔を設け、例えばその孔の開口部に、両面接着テープより耐熱性の低いテープを貼り付けておくと、火災時にハイドロゲルが水分を放出しながら膨張しても、前記テープが熱により接着力を失ってガス抜き孔が開口するため、パネル内部に発生した水蒸気が外部に抜けやすくなる。
【0018】
また本発明の耐火性ガラスパネルは、2枚のガラス板を使用したパネルの場合には、両方のガラス板の内側面に、また3枚以上のガラス板を使用したパネルの場合には、少なくとも外側の2枚のガラス板の内側面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付ける事によって、ガラス板に機械的衝撃が加わって破損した場合でも、貫通孔が発生したり、破片が落下することがなく、耐火性に加えて安全性能を付与することが可能となる。
【0019】
ガラス板の表面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付ける場合、例えばガラス板の表面全体に亙って透明フィルムを接着剤で貼り付ける方法や、ガラス板の表面の両面接着テープが接着される箇所を除いて透明フィルムを接着剤で貼り付ける方法が採られる。
【0020】
前者の方法によると、ガラス板同士が、透明フィルムを介して両面接着テープによって接着されることになり、後者の方法によると、ガラス板同士が、直接両面接着テープによって接着されることになる。
【0021】
飛散防止用の透明フィルムの材料としては、強靱で、透明度が高いという理由から、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂あるいはポリウレタン系樹脂が適している。
【0022】
【作用】
本発明の耐火性ガラスパネルは、上記した構造を有するため、以下のような各種の優れた作用を得ることが可能となる。
【0023】
耐火性ガラスパネルの近辺で火災が発生し、高温に曝されると、ハイドロゲルが徐々に水分を放出して熱を奪い、さらにハイドロゲルの水分が蒸発した後には、不透明なセラミック状多孔体となって熱線の透過を減少させるため、非加熱側の温度の上昇が抑制される。
【0024】
少なくとも1枚のガラス板が、硼珪酸ガラスから作製されてなるため、長時間の加熱によって、仮に内部に形成されたセラミック状多孔体が焼結収縮や溶融して断熱性を失った場合でも、防火性が損なわれ難い。
【0025】
対向するガラス板の周囲が、両面接着テープによって接着され、スペーサが不要であるため、接着作業が非常に簡単であり、軽量化を図ることが可能となる。
【0026】
両面接着テープは、伸縮性に富むため、熱膨張係数が異なるガラス板を接着し、温度が変化する環境下においても、テープが熱歪みを吸収するため、良好な接着状態を保ち、優れた構造安定性が得られる。
【0027】
外側の2枚のガラス板の内側面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付けることによって、安全性能を付与することが可能であり、また3枚以上のガラス板を使用する場合には、外側のガラス板だけでなく、内側に位置するガラス板にも透明フィルムを貼り付けることによって、さらに高い安全性能を付与することが可能となる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の耐火性ガラスパネルを実施例に基づいて詳細に説明する。
【0029】
(実施例1)
図1は、本発明の耐火性ガラスパネル10の断面略図を示すものである。
【0030】
図中、透明な硼珪酸ガラス板11と、ソーダ石灰ガラス板12は、1mmの間隔を設けて対設しており、ガラス板11、12の間隙には、ハイドロゲル13が封入され、またガラス板11、12の周囲は、両面接着テープ14によって接着されている。
【0031】
硼珪酸ガラス板11は、通常のアップドロー法によって板状に成形されたものであり、32×10-7/℃の熱膨張係数を有し、その寸法は、914×1829×5mmであり、良好な表面品位を有している。
【0032】
ソーダ石灰ガラス板12は、通常のフロート法によって板状に成形されたものであり、85×10-7/℃の熱膨張係数を有し、その寸法は、914×1829×3mmであり、非常に優れた表面品位を有している。
【0033】
ハイドロゲル13は、SiO2 /K2 Oのモル比が3.4であるケイ酸カリウムを主成分とする水溶液中に、平均粒径が10nmのシリカ粒子を添加して、全シリカの濃度が22重量%、含水率が73重量%となるようにした。
【0034】
両面接着テープ14は、アクリル系樹脂からなる基材の両面にアクリル系接着剤が塗布されたものであり、厚さ1mm、幅20mmの寸法を有している。
【0035】
以下、この耐火性ガラスパネル10の作製方法を示す。
【0036】
まず硼珪酸ガラス板11を用意し、その片面のほぼ全周に亙って両面接着テープ14を接着した。次にこの両面接着テープ14にソーダ石灰ガラス板12を硼珪酸ガラス板11と重なるようにして接着することによって、硼珪酸ガラス板11とソーダ石灰ガラス板12が、両面接着テープ14を介して所定の間隔で対設しており、一部に両面接着テープ14が存在しないことによる小孔(図示せず)を有するパネルを形成した。その後、このパネルの小孔からハイドロゲルの原料溶液を注入し、次いで小孔を両面接着テープ14によって閉じ、室温で30時間保持して溶液をゲル化させることによって、耐火性ガラスパネル10を作製した。
【0037】
このような作製方法によると、硼珪酸ガラス板11とソーダ石灰ガラス板12を両面接着テープ14によって接着するため、接着作業が非常に簡単であった。またこの防火性ガラスパネル10の外観を観察したところ、フロート法によって成形した1枚のソーダ石灰ガラス板の外観とほぼ同等であった。
【0038】
次にこの防火性ガラスパネル10を、硼珪酸ガラス板11が非加熱側になるようにして輻射型電気ヒーターにセットし、JIS A−1304に規定されている標準加熱曲線に従って加熱試験に供した。加熱開始後、ソーダ石灰ガラス板12に亀裂が入ったが、ハイドロゲル13が沸騰を伴うことなく、徐々に水分を放出しながら膨張し、白色のセラミック状多孔体に変化し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後には、電気ヒーターの温度が925℃に達し、加熱側のソーダ石灰ガラス板12が軟化変形して脱落したが、非加熱側の硼珪酸ガラス板11の表面温度は、300℃であり、破損は認められなかった。
【0039】
(実施例2)
図2は、本発明の他の態様の耐火性ガラスパネル15の断面略図を示すものであり、1枚の硼珪酸ガラス板16の両側にソーダ石灰ガラス板17、18が各々1mmの間隔を設けて対設し、各ガラス板16、17、18の間隙には、各々ハイドロゲル19、20が封入され、また各ガラス板16、17、18の周囲は、両面接着テープ21、22によって接着されている。
【0040】
この耐火性ガラスパネル15を構成するガラス板16、17、18及び両面接着テープ21、22は、全て実施例1で使用したガラス板と同じものを使用し、ハイドロゲル19、20は、SiO2 /K2 Oのモル比が3.0であるケイ酸カリウムを主成分とする水溶液中に、平均粒径が20nmのシリカ粒子を添加して、全シリカの濃度が25重量%、含水率が70重量%となるようにした。
【0041】
この耐火性ガラスパネル15の外観を観察したところ、実施例1とほとんど同等であった。
【0042】
次にこの耐火性ガラスパネル15を、ソーダ石灰ガラス板18が加熱側になるようにして実施例1と同様の加熱試験に供したところ、実施例1とほぼ同じ現象を示し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後、加熱側のソーダ石灰ガラス板18は、軟化変形して脱落したが、非加熱側のソーダ石灰ガラス板17の表面温度は、200℃であった。また2時間後には、非加熱側のソーダ石灰ガラス板17に亀裂が発生したが、硼珪酸ガラス板16には、破損は認められなかった。
【0043】
(実施例3)
図3も、本発明の他の態様の耐火性ガラスパネル23の断面略図を示すものであり、1枚の硼珪酸ガラス板24の両側にソーダ石灰ガラス板25、26が各々1mmの間隔を設けて対設し、各ソーダ石灰ガラス板25、26の内側面には、ポリエステル樹脂からなる飛散防止用の透明フィルム27、28がアクリル系接着剤によって貼り付けられている。硼珪酸ガラス板24と、各ガラス板25、26の間隙には、各々ハイドロゲル29、30が封入され、また各ガラス板24、25、26の周囲は、両面接着テープ31、32によって接着されている。尚、透明フィルム27、28は、約50μmの厚みを有し、両面接着テープ31、32の接着部を除いて貼り付けられている。
【0044】
この耐火性ガラスパネル23を構成するガラス板24、25、26及び両面接着テープ31、32は、全て実施例2で使用した材料と同じものを使用し、ハイドロゲル29、30は、SiO2 /K2 Oのモル比が3.4であるケイ酸カリウムを主成分とする水溶液中に、平均粒径が7nmのシリカ粒子を添加して、全シリカの濃度が28重量%、含水率が65重量%となるようにした。
【0045】
この耐火性ガラスパネル23の外観を観察したところ、実施例2とほぼ同等であった。
【0046】
次にこの耐火性ガラスパネル23を、ソーダ石灰ガラス板26を加熱側にして実施例1と同様の加熱試験に供したところ、実施例1とほぼ同じ現象を示し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後に加熱側のソーダ石灰ガラス板26は、軟化変形して脱落したが、非加熱側のソーダ石灰ガラス板25の表面温度は、190℃であった。また2時間後には、非加熱側のソーダ石灰ガラス板25に亀裂が発生したが、硼珪酸ガラス板24には、破損は認められなかった。
【0047】
さらにこの耐火性ガラスパネル23を、JIS R−3205の方法に基づいてショットバック試験に供したところ、80cmの高さからショットバックを衝突させても、衝撃側のソーダ石灰ガラス25に亀裂が発生しただけで、貫通孔や破片の落下は生じなかった。
【0048】
(実施例4)
図4も、本発明の他の態様の耐火性ガラスパネル33の断面略図を示すものであり、1枚の低膨張結晶化ガラス板34の両側に、2枚の硼珪酸ガラス板35、36が各々1mmの間隔を設けて対設し、各硼珪酸ガラス板35、36の内側面には、フッ素樹脂からなる飛散防止用の透明フィルム37、38が貼り付けられている。低膨張結晶化ガラス板34と、各硼珪酸ガラス板35、36の間隙には、各々ハイドロゲル39、40が封入され、また各ガラス板34、35、36の周囲は、両面接着テープ41、42によって接着されている。尚、透明フィルム37、38は、約50μmの厚みを有し、両面接着テープ41、42の接着部を除いて貼り付けられている。
【0049】
この耐火性ガラスパネル33を構成する硼珪酸ガラス板35、36及び両面接着テープ41、42は、実施例3と同様のものを使用し、ハイドロゲル39、40は、SiO2 /K2 Oのモル比が3.4であるケイ酸カリウムを主成分とする水溶液中に、平均粒径が30nmのシリカ粒子を添加して、全シリカの濃度が30重量%、含水率が66重量%となるようにした。また低膨張結晶化ガラス板34は、重量百分率で、SiO2 67%、Al23 23%、Li2 O 4%、TiO2 2%、ZrO2 3%、P25 1%からなり、β−石英固溶体結晶を析出し、−3×10-7℃(30〜750℃)の熱膨張係数を有し、914×1829×5mmの寸法を有するものを使用した。
【0050】
この耐火性ガラスパネル33の外観を観察したところ、実施例1とほぼ同等であった。
【0051】
次にこの耐火性ガラスパネル33を、硼珪酸ガラス板36を加熱側にして実施例1と同様の加熱試験に供したところ、実施例1とほぼ同じ現象を示し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後の非加熱側の硼珪酸ガラス板35の表面温度は190℃であり、2時間後に加熱側の硼珪酸ガラス板36は、軟化変形したが、他のガラス板34、35には破損が認められなかった。
【0052】
さらにこの耐火性ガラスパネル33を実施例3と同様のショットバック試験に供したところ、80cmの高さからショットバックを衝突させても、衝撃側の硼珪酸ガラス板35に亀裂が発生しただけで、貫通孔や破片の落下は生じなかった。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明の耐火性ガラスパネルは、優れた防火性能を有し、作業性良く組み立てることが可能で、構造安定性に優れているため、防火戸に使用される耐火性ガラスパネルとして好適である。
【0054】
さらに少なくとも外側の2枚のガラス板の内側面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付けることによって、安全性も付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐火性ガラスパネルの断面略図である。
【図2】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面略図である。
【図3】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面略図である。
【図4】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面略図である。
【符号の説明】
10、15、23、33 耐火性ガラスパネル
11、16、24、25、26 硼珪酸ガラス板
12、17、18、27、28 ソーダ石灰ガラス板
13、19、20、29、30、39、40 ハイドロゲル
14、21、22、31、32、41、42 両面接着テープ
27、28、37、38 透明フィルム
34 低膨張結晶化ガラス板

Claims (2)

  1. 複数枚の透明なガラス板が、対向する面の周囲に介在させたアクリル系樹脂からなる基材の両面に接着剤が塗布されてなる両面接着テープにより、一定間隔を設けて接着固定して対設され、各ガラス板の間隙にアルカリケイ酸塩水溶液と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からなり、全シリカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重量%以上であるハイドロゲルが封入されてなり、少なくとも一枚のガラス板が硼珪酸ガラスから作製されてなることを特徴とする耐火性ガラスパネル。
  2. 少なくとも外側の2枚のガラス板の内側面に、飛散防止用の透明フィルムが貼り付けられてなることを特徴とする請求項1の耐火性ガラスパネル。
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