JPH08175676A - 粉体脱気装置およびこれを用いる粉体充填装置 - Google Patents

粉体脱気装置およびこれを用いる粉体充填装置

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JPH08175676A
JPH08175676A JP3541395A JP3541395A JPH08175676A JP H08175676 A JPH08175676 A JP H08175676A JP 3541395 A JP3541395 A JP 3541395A JP 3541395 A JP3541395 A JP 3541395A JP H08175676 A JPH08175676 A JP H08175676A
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powder
casing
filter
screw
laminated
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JP3541395A
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Makoto Doi
井 眞 土
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Nisshin Seifun Group Inc
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  • Screw Conveyors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】重ね合わされたフィルタエレメントの接触面の
少なくとも一方を粗面化して微小な凹凸に形成して積層
フィルタユニットを形成することにより、積層フィルタ
ユニットの一方の側から容易に粉体中の間隙空気を吸引
・脱気することができ、フィルタエレメントの接触面の
粗面化の度合いが容易に調整でき、従って、吸引時の圧
力損失が調整でき、かつ丈夫で、長期間の使用ができ、
清掃が容易な粉体脱気装置およびこれを用いる粉体充填
装置の提供。 【構成】少なくとも一方の面が粗面化されたフィルタエ
レメントを少なくとも1つ用いて接触面の少なくとも一
方の面が前記粗面化された面となるように前記フィルタ
エレメントを積層してなる積層フィルタユニットを備
え、この積層フィルタユニットの一方の側から吸引して
前記積層フィルタユニットの他方の側にある気体混合粉
体から前記接触面を通して脱気することにより、上記目
的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体脱気装置およびこ
れを用いる粉体充填装置に関し、詳しくは、粉体を脱気
することにより、粉体のかさ比重(かさ密度)を大きく
することができる粉体脱気装置、およびこれを用いて小
袋等にかさ比重の大きな粉体を充填包装することができ
るスクリューオーガ式の粉体充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、粉体には粉砕、空気輸送、混合、
分別等々の種々の処理が施されるため、空気が含まれて
おり、その量は粉体の状態のみならず、粉体の種類やそ
の原料の原産地によっても異なっている。即ち、粉体の
かさ比重は、その真密度に比べてかなり小さく、粉体の
状態、種類、その原料の産地等によってかなり大きく変
わり、例えば小麦粉の場合0.5〜0.65にばらつい
ている。このため、粉体の包装時には、所定量(重量)
の粉体を包装する包装材の寸法を小さくするために、粉
体を圧縮した後包装することが行われている。粉体圧縮
の一つの方法として、充填した袋をタッピングすること
の他に、粉体から間隙空気を脱気する方法がよく知られ
ている。
【0003】一方、粉体製品を包装する際には、粉体を
包装する包装材、例えば袋(内面樹脂コート紙袋)など
に一定重量(実際には一定以上の重量)の粉体を充填す
る必要がある。しかしながら、同一の粉体であっても、
その状態や産地によってかさ比重がばらついていると、
最もかさ比重の小さい場合を考慮して包装材の容積(サ
イズ)を決めなければならず、従って、そのサイズが大
きくなってしまい、包装材のコストのみならず、包装粉
体製品の運送、保管コストなどの上昇を招く。このた
め、一定重量の粉体を充填するための包装材、例えば小
麦粉等の小袋包装の場合、250g詰め、500g詰
め、1kg詰め等の袋などでは、そのサイズは、上述の
経済的理由によってできるだけ小さくするのが好まし
く、可能な限り最小化されている。
【0004】ところで、包装される粉体が飲食用等に供
されるものである場合、粉体中に存在するだまなどの塊
を粉砕するために、また、万が一誤って異物が混入した
場合にも取り除くことができるように、粉体は粉体を包
装する直前に篩にかけられる。このように篩にかけられ
た粉体、例えば小麦、米、そば、とうもろこし等の穀物
粉や、乾燥ミルク、ケーキやクッキー用等のミックス粉
などの粉体には、かなり多くの空気を含むことになり、
そのかさ比重は小さく、即ち、所定重量当たりの体積は
かなり大きくなってしまう。このため、粉体包装時での
脱気による粉体の圧縮は必要となっている。
【0005】図6に、このように粉体包装時に脱気を行
う従来の粉体充填装置を示す。この粉体充填装置は、小
麦粉などの粉体製品を袋に詰めて包装するための装置で
ある。同図に示すように、従来の縦型粉体充填装置50
は、上部に粉体投入口54を有するホッパー52と、下
部に粉体排出口56を有し、上部がホッパー52の下端
部に接続されたケーシング55と、ホッパー52の外上
部から吊設され、ホッパー52の内部に挿入され、ケー
シング55の粉体排出口56近傍まで延在するスクリュ
ー(スクリューオーガ、スクリューコンベア)58と、
ケーシング55に装着され、このスクリュー58により
搬送される粉体を脱気するフィルタ60と、フィルタ6
0を介して粉体を減圧吸気する吸引装置62と、吸引装
置62の吸気量を所定量に制御する定流量制御装置64
とを備えている。なお、フィルタ60としては、従来例
えば金網やパンチングメタル等が用いられていた。
【0006】この縦型粉体充填装置50において、粉体
排出口56の下部に、粉体を詰めるための最小化された
所定形状の袋を配置した後、スクリュー58を所定時
間、所定速度で回転させて、ホッパー52の内部に収納
された粉体をケーシング55を通して粉体排出口56側
に搬送しながら、定流量制御装置64により吸気量を制
御された吸気装置62により、ケーシング55に装着さ
れたフィルタ60を介して多量の空気が含まれた粉体か
らこの空気を取り去り、所定量の粉体を粉体排出口56
から排出する。なお、ホッパー52の内部には常に所定
量の粉体が収納されるよう制御され、粉体を排出するこ
とで収納量が減少した場合には、篩にかけられた、即
ち、かさ比重の小さい粉体が粉体投入口54からホッパ
ー52の内部へ即座に投入されて補充され、粉体排出口
56から連続的に粉体の袋詰めが繰り返される。
【0007】ところが、上述するスクリュー58は、ホ
ッパー52の外部から吊設されているため、即ち、いわ
ゆる片持ち構造のスクリューオーガであるため、振れ回
りが生じやすく、スクリュー羽根59がフィルタ60に
接触してしまう場合がある。このため、従来の粉体充填
装置50において用いられるフィルタ60、即ち、従来
用いられている金網やパンチングメタル等では、回転す
るスクリュー羽根59が接触して破損する恐れがあり、
その金属片が最終製品となる粉体中に混入される恐れが
あるという問題点があった。また、フィルタ60として
金網やパンチングメタル等を用いると、フィルタ60の
清掃が非常に面倒であるという問題点の他、粉体の摩擦
により金網が破損することもあった。
【0008】上述したように、図6に示すようなスクリ
ューオーガ式の粉体充填装置50は、気体を含んだ粉体
の嵩比重を増加させるために、粉体排出口56の近傍の
ケーシング55の外筒部分55aより脱気しつつ、縦型
スクリューオーガ58の真下に小袋等の包装材66を置
いて、この包装材内に粉体排出口から排出される粉体を
入れ、所定量、例えば1kg充填して包装するのに用い
られている。このような粉体充填装置50においては、
粉体排出口56から排出する粉体を小袋等の小型の包装
材66に充填するため、粉体排出口56から排出され、
落下する粉体流は充分整流されて、包装材66の外に飛
散する粉が存在しないようにする必要がある。
【0009】ところが、上述した粉体充填装置50のよ
うに、粉体を、例えば50〜70袋/secの高速で排
出するスクリューコンベア式粉体排出装置においては、
上述の粉体排出装置50において、ケーシング55の外
筒部分55aから脱気しないで粉体をスクリュー58に
よって排出する場合、粉体流68の飛散膨張が生じず、
ほとんどの粉体は真っ直ぐ下に落下するにもかかわら
ず、脱気を行ないつつ粉体排出を行なうと、一般に粉体
流68が顕著に飛散膨張し、下方に向けて拡大し、包装
材66の入口に入り切らず、周囲に落ちてしまうことが
多く、うまく小袋等の包装材66に充填されず、充填量
が不足したり、充填量がばらつくという問題があった。
【0010】これを防止するために、その対策として、
スクリュー58の先端よりもケーシング55の外筒部分
55aをそのまま延長することにより、粉体流68の飛
散膨張をある程度抑制することができる。しかしなが
ら、縦型のスクリューオーガ式粉体充填装置50におい
て、ケーシング55の外筒部粉55aを下に長くするこ
とは、下に粉体を入れる包装材66があるために装置全
体の高さを高くなってしまうという問題があった。一
方、この問題の解決のために、包装材66の内側にケー
シング55の粉体排出口56を入れることが考えられる
が、包装材66は、充填動作毎に横方向に移動する必要
があるため、ケーシング55の粉体排出口56と包装材
66の上側の入口との間にはある程度の間隔が必要であ
る。ケーシング55や包装材66の少なくとも一方を上
下動させることも考えられるが、装置が複雑になり、高
価な装置となってしまうという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく種々の問題点をかえりみて、重ね合わ
されたフィルタエレメントの接触面の少なくとも一方を
粗面化して微小な凹凸に形成して積層フィルタユニット
を形成することにより、積層フィルタユニットの一方の
側から容易に粉体中の間隙空気を吸引・脱気することが
でき、フィルタエレメントの接触面の粗面化の度合いが
容易に調整でき、従って、吸引時の圧力損失が調整で
き、かつ丈夫で、長期間の使用ができ、清掃が容易な粉
体脱気装置を提供することにある。
【0012】また、本発明の別の目的は、上述する本発
明の粉体脱気装置を粉体充填装置に用いられる脱気用の
フィルタとして適用し、たとえスクリュー羽根がフィル
タに接触しても破損することがなく、従って、その破片
が粉体中に混入することもない安全で長期の使用が可能
な粉体充填装置を提供することにある。さらに、本発明
の他の目的は、上述する粉体充填装置において、粉体排
出口から排出される粉体流の飛散膨張がなく、もしくは
極めて小さく、排出された粉体を小袋等の包装材からこ
ぼすことなく、または周囲に落下させることなく、包装
材の内にうまく充填することができる粉体充填装置を提
供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも一方の面が粗面化されたフィ
ルタエレメントを少なくとも1つ用いて接触面の少なく
とも一方の面が前記粗面化された面となるように前記フ
ィルタエレメントを積層してなる積層フィルタユニット
を備え、この積層フィルタユニットの一方の側から吸引
して前記積層フィルタユニットの他方の側にある気体混
合粉体から前記接触面を通して脱気することを特徴とす
る粉体脱気装置を提供するものである。
【0014】ここで、前記フィルタエレメントは金属製
であるのが好ましい。
【0015】また、前記フィルタエレメントはリング状
に形成され、前記積層フィルタユニットは円筒状に形成
されているのが好ましい。この様にすれば、フィルタエ
レメントの端部がなくなり、この部分の処理の必要がな
くなる。
【0016】また、本発明は、ケーシングの一端上部に
設けられ、粉体投入口を有するホッパーと、その円筒内
周面を構成するように粉体脱気装置が組み込まれたケー
シングと、このケーシング内に組み込まれたスクリュー
と、粉体排出口を有し、前記粉体脱気装置の円筒状積層
フィルタユニットの外部を吸引減圧する吸引装置とを有
することを特徴とする粉体充填装置を提供するものであ
る。
【0017】さらに、本発明は、ケーシングの一端上部
に設けられ、粉体投入口を有するホッパーと、その円筒
内周面を構成するように粉体脱気装置が組み込まれたケ
ーシングと、このケーシング内に組み込まれたスクリュ
ーと、粉体排出口とを有する粉体充填装置であって、前
記ケーシングの粉体排出端に、この粉体排出端と略同一
の排出口径を持ち、前記スクリュー先端からの長さが前
記排出口径の30%以上である直円筒部を有することを
特徴とする粉体充填装置を提供するものである。
【0018】なお、本発明の粉体充填装置は、上述する
本発明の粉体脱気装置と、粉体排出口を有し、前記積層
フィルタユニットの円筒内周面がその円筒内周面を構成
するように前記粉体脱気装置が組み込まれたケーシング
と、このケーシング内に組み込まれたスクリューと、前
記ケーシングの一端上部に設けられ、粉体投入口を有す
るホッパーと、前記粉体脱気装置の円筒状積層フィルタ
ユニットの外部を吸引減圧する吸引装置とを有するもの
であってもよい。
【0019】
【発明の作用】本発明の粉体脱気装置は、フィルタエレ
メントの目荒らし面(表面が凹凸に形成された面、粗
面)と目荒らし面、あるいはフィルタエレメントの目荒
らし面と平坦面(表面が平坦に形成された面)とを互い
に重ね合わせた積層フィルタユニットを備えるもので、
フィルタエレメント間に形成される隙間を介して、フィ
ルタエレメントの片側に配置された多量の空気を含む粉
体を、他側から減圧吸気して脱気することで、粉体のか
さ比重を大きく、即ち、粉体の体積を小さくすることが
できる。なお、フィルタエレメントの表面粗度や、重ね
合わされるフィルタエレメントの厚さおよび個数を適宜
選定することにより、脱気用のフィルタとしての精度お
よび能力を向上させることができるし、逆に篩としても
用いることが可能である。また、本発明の粉体脱気装置
は、フィルタエレメントを個々に分別することが簡単で
あるため、清掃も非常に容易である。また、エレメント
の粗面の長さを変えることにより、精度を上げることが
できる。
【0020】また、本発明の粉体充填装置は、粉体充填
装置に用いられる脱気用のフィルタとして本発明の粉体
脱気装置を適用するもので、スクリューでホッパーおよ
びケーシングの内部に収納された粉体を搬送させなが
ら、フィルタを介して吸引装置で減圧吸気することによ
り粉体を脱気し、粉体のかさ比重を大きくして、所定形
の袋に粉体を収納することができる。ここで、本発明の
粉体脱気装置は従来の金網やパンチングメタルと比較し
て、その機械的強度を格段に向上させることができるた
め、たとえスクリュー羽根がフィルタ、即ち、本発明の
粉体脱気装置に接触しても破損する危険性は殆どなく、
従って、その破片が粉体中に混入する恐れもない。
【0021】さらに、脱気機構を持つ粉体充填装置であ
って、粉体排出口部にスクリュー先端からの円筒部長と
排出口径との比が30%以上である直円筒部を有してい
るものでは、粉体排出口から排出される粉体の流れが飛
散膨張することがない、あるいは粉体流の飛散膨張を小
さくすることができるので、小袋等の包装材に、周囲に
こぼしたり、落下させたりすることなく、うまく充填す
ることができる。従って、本発明の粉体充填装置によれ
ば包装材の充填量を正確なものとすることができ、充填
不足を招くことがない。
【0022】
【実施例】以下に、添付の図面に示す好適実施例に基づ
いて、本発明の粉体脱気装置およびこれを用いる粉体充
填装置を詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明の粉体脱気装置の一実施例
の斜視図である。この粉体脱気装置10は、5つのフィ
ルタエレメント12を重ね合わせて平板状に固定した積
層フィルタユニットで、それぞれのフィルタエレメント
12の接触面の表面、即ち、同図においてはフィルタエ
レメント12の上面および下面の表面には無数の凹凸1
4が形成され、重ね合わされたフィルタエレメント12
間には所定の隙間16が設けられる。図1に示す粉体脱
気装置10は粉体の脱気用のフィルタをなすもので、例
えば小麦粉などの粉体18を粉体脱気装置10の片面側
に配置し、他面側から減圧吸気することにより、フィル
タエレメント12間の隙間16から粉体18中に含まれ
る空気だけを吸気し、粉体18のかさ比重を大きく、即
ち、粉体18の体積を圧縮減少させることができる。
【0024】ここで、上述するフィルタエレメント12
としては、金属や、セラミックス等、所望の機械的強度
を有し、かつ表面に無数の凹凸14を容易に形成するこ
とができれば、どのような材料を用いても良く、フィル
タエレメント12の接触面の表面に形成される無数の凹
凸14は、例えばサンドブラスト等により形成すること
ができる。また、フィルタエレメント12の表面粗度
や、重ね合わされるフィルタエレメント12の厚さおよ
び個数を適宜選定することにより、粉体の脱気用のフィ
ルタとしての精度および能力を向上させることができる
し、逆にこのフィルタを篩として用いることも可能であ
る。さらに、この粉体脱気装置10は、平板状に重ね合
わされて固定された5つのフィルタエレメント12を個
々に分別することができるため、清掃が非常に簡単であ
る。
【0025】次に、図2に、本発明の粉体脱気装置の別
の実施例の斜視図を示す。この粉体脱気装置20は、5
つのリング状に形成されたフィルタエレメント22を重
ね合わせて円筒状に固定した積層フィルタユニットで、
同様に、それぞれのフィルタエレメント22の接触面の
表面には無数の凹凸24が形成され、フィルタエレメン
ト22間には所定の隙間26が設けられる。図2に示す
粉体脱気装置20は、円筒状に重ね合わされたフィルタ
エレメント22の上面側の開口部から粉体28を投入
し、これを連続的に下面側の開口部へ排出しながら、粉
体脱気装置20の側壁面側から減圧吸気することによ
り、図1に示す粉体脱気装置10と同様に、フィルタエ
レメント22間の隙間26から粉体中に含まれる空気だ
けを排気し、連続的に粉体28の体積を圧縮減少させる
ことができる。
【0026】次に、図3は、本発明の粉体充填装置の一
実施例の断面模式図である。同図に示す粉体充填装置3
0は、上側に粉体投入口31aを有し、粉体28を貯溜
するホッパー31と、ホッパー31の下部に設けられ、
本発明の特徴とする粉体脱気装置(以下、単にフィルタ
という)32が装着されたケーシング33と、ケーシン
グ33の下端に取り付けられ、粉体排出口34aを持つ
直円筒部34と、ホッパー31の下側部分およびケーシ
ング33の内側に組み込まれたスクリュー35と、スク
リュー35を回転させるスクリュー軸35aにスクリュ
ー35の上側において取り付けられた撹拌羽根36と、
図示しないがケーシング33の外筒部分からフィルタ3
2を通して吸引脱気する吸引装置とを有する。
【0027】ここで、図4にフィルタ32が組み込まれ
たケーシング33の拡大詳細断面図を示す。ケーシング
33は、同図に示すように上部にホッパー31(図3参
照)との接続口37aを持つ円筒状上側ケーシング37
と、その内部にフィルタ32が組み込まれる円筒状フィ
ルタケーシング38と、吸引脱気口39aを有し、円筒
状フィルタ32をフィルタケーシング38内に固定する
円筒状フィルタ押さえ39とを有する。フィルタケーシ
ング38内にはその円筒状支持上端部38aによって支
持される円筒状フィルタ32が収納される。ここで、円
筒状フィルタ32としては、図2に示す粉体脱気装置と
同様に、リング状フィルタエレメント40が複数個、図
示例では11個積層された積層フィルタユニットが用い
られている。
【0028】ここで、この粉体充填装置30のフィルタ
32として用いられる積層フィルタユニットを構成する
リング状のフィルタエレメント40の断面図を図5に示
す。このリング状のフィルタエレメント40は、図2に
示すリング状のフィルタエレメント22と基本的に同等
であるが、図5に示すリング状のフィルタエレメント4
0は、図2に示すリング状のフィルタエレメント22の
外周部にさらにつば42を設け、このつば42の数カ所
に通気孔44を開孔したものである。このように本発明
の粉体脱気装置のリング状フィルタエレメント40の通
気孔44を合わせて積層して積層フィルタユニットを形
成することで、フィルタエレメント40間の隙間を介し
て引き抜かれた空気を、つば42に開孔された通気孔4
4を通して粉体充填装置30の外部に素早く排気するこ
とができる。
【0029】円筒状フィルタ押さえ39は、上部にフィ
ルタケーシング38内に嵌入される上端部39bを持
ち、内部に積層フィルタユニット32の通気孔44と連
通する連通孔39cが穿孔されており、この連通孔39
cは内部でほぼ直角に屈曲し、外周部に設けられた吸引
脱気口39aに連通している。吸引脱気口39aにはね
じ部が形成され、図示しない定流量制御装置によって吸
気量が所要量に制御される吸引装置(図示せず)と接続
されるように構成されている。なお、上側ケーシング3
7、フィルタケーシング38の端部38a、フィルタ3
2、すなわちフィルタエレメント40、フィルタ押さえ
39の各内周面は同一の内径を有し、面一となるように
構成され、その中にスクリュー35の羽根35bの包絡
線35cが近接し、またスクリュー35の先端がケーシ
ング35の下端、すなわちフィルタ押さえ39の下端に
近接するようにスクリューコンベア35は配置される。
こうして、ホッパー31(図3参照)に投入された空気
などの気体を含んだ粉体28は、フィルタ32によって
脱気されつつシリンダ状ケーシング33内をスクリュー
35(図3参照)によってスムーズに搬送される。
【0030】ケーシング33の上側ケーシング37とフ
ィルタケーシング38との固定は、上側ケーシング37
のフランジ37bのねじ穴37cにフィルタケーシング
38の上側フランジ38bの貫通孔を通してボルトやビ
ス等に螺合させることにより行なわれる。一方、ケーシ
ング33の下端には、粉体排出口34aから排出される
粉体流29(図3参照)を整える直円筒部34が取り付
けられる。この取付は、フィルタケーシング38内に積
層フィルタユニット32を収納し、フィルタ押さえ39
によって固定すると同時に行なわれ、直円筒部34のフ
ランジ34bに設けられたねじ穴34cに、フィルタケ
ーシング38の下側フランジ38dに設けられた貫通孔
38eおよびフィルタ押さえ39のフランジ39dに設
けられた貫通孔を通して、ボルトやビス等を螺合させて
フィルタケーシング38、フィルタ押さえ39および直
円筒部34とが固定される。なお、本発明の粉体充填装
置においては、ケーシング33の下部に取り付けられる
直円筒部34を設けない構成であってもよい。本発明の
粉体充填装置は、基本的に以上のように構成されるが、
本発明は図示例のものに限定されるものではなく、積層
フィルタユニットからなる本発明の粉体脱気装置を収納
できれば、ケーシングの構造、組み立て、取り付けなど
を始めとしてどのような構成であってもよい。
【0031】この粉体充填装置30において、図3に示
すように粉体排出口34aの下方に、粉体を詰めるため
の所定形の袋を配置した後、スクリュー35を所定時
間、所定速度で回転させて、ホッパー31の内部に収納
された粉体28をケーシング33を通して粉体排出口3
4a側に搬送しながら、定流量制御装置(図示せず)に
より吸気量を所定量に制御された吸気装置(図示せず)
により吸引脱気口39aを介してフィルタ32、即ち、
本発明の粉体脱気装置を通して多量の空気が含まれた粉
体28から一定量づつの空気を減圧吸気して抜き去り、
かさ比重が大きくされた粉体、即ち、体積が小さくされ
た所定量の粉体を粉体排出口34aから粉体流29とし
て排出する。なお、ホッパー31およびケーシング33
の内部には常に所定量の粉体が収納されるよう制御さ
れ、粉体を排出することで収納量が減少した場合には、
篩にかけられた、即ち、かさ比重の小さい粉体28が投
入口31aからホッパー31に即座に補充される。この
ように、本発明の粉体充填装置では通常、例えば1分間
に約60袋、さらに高性能な装置では1分間に約120
袋の高速な袋詰めが可能である。
【0032】ここで、上述する本発明の粉体脱気装置3
8を構成するリング状のフィルタエレメント40は、従
来の金網やパンチングメタルと比較して、格段に強度を
向上させることができるため、例えばスクリュー35が
回転して多少振れてしまい、スクリュー羽根35bがリ
ング状のフィルタエレメント40に接触しても、フィル
タエレメント40が破損することは殆どなく、従って、
その破片が最終製品となる粉体中に混入される恐れもな
い。また、本発明の粉体脱気装置38は、積層体ユニッ
トであるので、リング状のフィルタエレメント40を取
り外して個々に分別することができるため、本発明の粉
体脱気装置の清掃は非常に容易である。
【0033】図3に示す粉体充填装置において、ケーシ
ング33の下端に取り付けられる直円筒部34の長さL
(mm)を粉体排出口34aの口径D(mm)の30%
以上とするのが好ましい。このように、直円筒部34を
構成することにより、粉体排出口34aから排出される
粉体流29の膨張現象を大幅抑制することができ、粉体
排出口34aの下方に配置された包装材(図示せず)内
に外部に落下させることなくうまく充填することができ
る。直円筒部34の長さと排出口径との比を30%未満
にすると、粉体流29の膨張角αが大きくなり、下方に
配置された包装材の充填口から粉体が落下することにな
り好ましくない。なお、図3および図4に示す例では、
直円筒部34をケーシング33と別体とし、ボルトやビ
ス等によって固定する構成としているが、本発明はこれ
に限定されず、ケーシング33の下端を延長して直円筒
部34を一体として構成してもよい。
【0034】(実施例)図3および図4に示す構成の縦
型粉体充填装置30を用い、ケーシング33の下端に取
り付ける直円筒部34の長さL(mm)と排出口径D
(mm)との比を変えて、粉体排出口34aから排出さ
れる粉体流29の広がりの角度(膨張角)を目視にて測
定した。その結果を表1に示す。なお、縦型スクリュー
オーガは、スクリュー35の外径が58mm、ピッチが
45mmのものと、スクリュー径が80mm、ピッチが
62mmのものとの2種を用いた。
【0035】その他の仕様および作動条件は以下の通り
である。 フィルタエレメント40の寸法 外径 94mm 内径 61mm 厚さ 3mm フィルタエレメント40の数 11個 ケーシング33の長さ 185mm 上側ケーシング37 101mm フィルタケーシング38 61mm フィルタ押さえ39 23mm スクリュー35の長さ 215mm スクリュー35の回転数 300rpm 脱気のための吸引圧 600mmHg
【0036】
【0037】以上の結果から明らかなように、直円筒部
34の長さを排出口径に対し30%以上の場合には、粉
体流29の膨張角αが小さく、粉体流29が充分に整流
されていることがわかる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の粉体
脱気装置は、重ね合わされたフィルタエレメントの接触
面を凹凸に形成したものであり、本発明の粉体充填装置
は、脱気用のフィルタに本発明の粉体脱気装置を適用す
るものである。従って、本発明の粉体脱気装置によれ
ば、フィルタエレメント間に形成される隙間を介して、
フィルタエレメントの片側に配置された多量の空気を含
む粉体を、他側から減圧吸気して脱気することで、粉体
のかさ比重を大きくすることができ、フィルタエレメン
トの表面粗度や、重ね合わされるフィルタエレメントの
厚さおよび個数を適宜選定することにより、フィルタと
しての精度および能力を向上させることができるし、逆
に篩として用いることも可能である。
【0039】また、本発明の粉体脱気装置によれば、フ
ィルタエレメントは個々に分別することができるため、
清掃も非常に容易である。さらに、本発明の粉体脱気装
置は従来の金網やパンチングメタルと比較して、その機
械的強度を格段に向上させることができるため、本発明
の粉体充填装置において、たとえスクリュー羽根がフィ
ルタ、即ち、本発明の粉体脱気装置に接触しても破損す
る危険性は殆どなく、従って、その破片が粉体中に混入
することもない。
【0040】また、本発明の粉体充填装置において、ス
クリューのケーシングの先端にスクリューの先端からの
長さが排出口径の30%以上である直円筒部を有するも
のでは、粉体排出口から排出される粉体流の広がりを大
幅に抑制することができる。従って、本発明の粉体充填
装置によれば、高速で小袋等の包装材に粉体を充填する
場合であっても、粉体を包装材外に落下させることな
く、スムーズに充填することができ、充填量にばらつき
や充填不足を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体脱気装置の一実施例の斜視図であ
る。
【図2】本発明の粉体脱気装置の別の実施例の斜視図で
ある。
【図3】本発明の粉体充填装置の一実施例の断面模式図
である。
【図4】図3に示す粉体充填装置の要部の断面図であ
る。
【図5】図3に示す粉体充填装置に用いられる本発明の
粉体脱気装置を構成するリング状フィルタエレメントの
一実施例の斜視図である。
【図6】従来の粉体充填装置の一例の模式図である。
【符号の説明】
10、20、32、60 粉体脱気装置(フィルタ) 12、22、40 フィルタエレメント 14、24 凹凸(面) 16、26 隙間 18、28 粉体 29 粉体流 30、50 粉体充填装置 31、52 ホッパー 31a、54 粉体投入口 33、55 ケーシング 34 直円筒部 34a、56 粉体排出口 34b、37b、38b、38d、39d フランジ 34c、37c ねじ穴 35、58 スクリュー 35b、59 スクリュー羽根 35c スクリューの包絡線 36 撹拌羽根 37 上側ケーシング 37a 接続口 38 フィルタケーシング 38a、39b 端部 38c、38e 貫通孔 39 フィルタ押さえ 39a 吸引脱気口 39c 連通孔 42 つば 44 通気孔 55a 外筒部分 62 吸引装置 64 定流量制御装置 66 包装材(小袋) 68 粉体流

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の面が粗面化されたフィル
    タエレメントを少なくとも1つ用いて接触面の少なくと
    も一方の面が前記粗面化された面となるように前記フィ
    ルタエレメントを積層してなる積層フィルタユニットを
    備え、この積層フィルタユニットの一方の側から吸引し
    て前記積層フィルタユニットの他方の側にある気体混合
    粉体から前記接触面を通して脱気することを特徴とする
    粉体脱気装置。
  2. 【請求項2】前記フィルタエレメントは金属製である請
    求項1に記載の粉体脱気装置。
  3. 【請求項3】前記フィルタエレメントはリング状に形成
    され、前記積層フィルタユニットは円筒状に形成されて
    いる請求項1または2に記載の粉体脱気装置。
  4. 【請求項4】ケーシングの一端上部に設けられ、粉体投
    入口を有するホッパーと、その円筒内周面を構成するよ
    うに粉体脱気装置が組み込まれたケーシングと、このケ
    ーシング内に組み込まれたスクリューと、粉体排出口を
    有し、前記粉体脱気装置の円筒状積層フィルタユニット
    の外部を吸引減圧する吸引装置とを有することを特徴と
    する粉体充填装置。
  5. 【請求項5】ケーシングの一端上部に設けられ、粉体投
    入口を有するホッパーと、その円筒内周面を構成するよ
    うに粉体脱気装置が組み込まれたケーシングと、このケ
    ーシング内に組み込まれたスクリューと、粉体排出口と
    を有する粉体充填装置であって、前記ケーシングの粉体
    排出端に、この粉体排出端と略同一の排出口径を持ち、
    前記スクリュー先端からの長さが前記排出口径の30%
    以上である直円筒部を有することを特徴とする粉体充填
    装置。
JP3541395A 1994-10-26 1995-02-23 粉体脱気装置およびこれを用いる粉体充填装置 Pending JPH08175676A (ja)

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JP6-262224 1994-10-26
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7344579B2 (en) 2004-01-06 2008-03-18 Powerchip Semiconductor Corp. Pipe trap
JP2015021777A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 宇部興産機械株式会社 汚染物処理方法及び汚染物処理システム

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US7344579B2 (en) 2004-01-06 2008-03-18 Powerchip Semiconductor Corp. Pipe trap
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Effective date: 20030128