JP3448385B2 - 脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方法 - Google Patents
脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方法Info
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Description
充填装置の運転方法に関し、詳しくは、粉体を脱気する
ことにより、粉体のかさ比重(かさ密度)を大きくした
後に小袋等にかさ比重の大きな粉体を正確な充填量だけ
充填包装する粉体充填装置の運転方法に関する。
型のスクリューオーガ式の粉体充填装置が良く使われて
いる。この装置を使うと、嵩密度が小さい粉体でも充填
する時に圧密化されやすく、所定寸法の包袋材に詰めや
すいという利点がある。しかしながら、通常、粉体には
粉砕、分級、空気輸送、混合等々の種々の処理が施され
るため、空気が含まれており、その量は粉体の状態のみ
ならず、粉体の種類やその原料の原産地によっても異な
っている。即ち、粉体のかさ比重は、その真密度に比べ
てかなり小さく、粉体の状態、種類、その原料の産地等
によってかなり大きく変わり、例えば小麦粉の場合0.
5〜0.65にばらついている。
包装する包装材、例えば袋(内面樹脂コート紙袋)など
に一定重量(実際には一定以上の重量)の粉体を充填す
る必要がある。しかしながら、同一の粉体であっても、
その状態や産地によってかさ比重がばらついていると、
最もかさ比重の小さい場合を考慮して包装材の容積(サ
イズ)を決めなければならず、従って、そのサイズが大
きくなってしまい、包装材のコストのみならず、包装粉
体製品の運送、保管コストなどの上昇を招く。このた
め、一定重量の粉体を充填するための包装材、例えば小
麦粉等の小袋包装の場合、250g詰め、500g詰
め、1kg詰め等の袋などでは、そのサイズは、上述の
経済的理由によってできるだけ小さくするのが好まし
く、可能な限り最小化されている。
されるものである場合、粉体中に存在するだまなどの塊
を粉砕するために、また、万が一誤って異物が混入した
場合にも取り除くことができるように、粉体は粉体を包
装する直前に篩にかけられる。このように篩にかけられ
た粉体、例えば小麦、米、そば、とうもろこし等の穀物
粉や、乾燥ミルク、ケーキやクッキー用等のミックス粉
などの粉体には、かなり多くの空気を含むことになり、
そのかさ比重は小さく、即ち、所定重量当たりの体積は
かなり大きくなってしまう。このため、袋の寸法を変え
ずに、所定量(重量)の粉体を包装するために、粉体の
見掛け比重を大きくして、粉体を圧縮することが行われ
ている。詰める所定重量の粉体の体積と袋の寸法との差
が小さい場合には、この方法は特に有効である。粉体圧
縮の一つの方法として、充填後の袋をタッピングするこ
との他に、袋に充填する前に粉体から間隙空気を脱気す
ることが行われている。この脱気の方法の1つとして、
スクリューやオーガのケーシングに網目を設け、吸引脱
気することが行われている。
う従来の粉体充填装置を示す。この粉体充填装置は、小
麦粉などの粉体製品を袋に詰めて包装するための装置で
ある。同図に示すように、従来の縦型粉体充填装置50
は、上部に粉体投入口54を有するホッパー52と、下
部に粉体排出口56を有し、上部がホッパー52の下端
部に接続されたケーシング55と、ホッパー52の外上
部から吊設され、ホッパー52の内部に挿入され、ケー
シング55の粉体排出口56近傍まで延在するスクリュ
ー(スクリューオーガ、スクリューコンベア)58と、
ケーシング55に装着され、このスクリュー58により
搬送される粉体を脱気する金網やパンチングメタル等か
らなるフィルタ60と、フィルタ60を介して粉体を減
圧吸気する粉体脱気装置62と、粉体脱気装置62の吸
気量を所定量に制御する定流量制御装置64とを備えて
いる。
排出口56の下部に、粉体を詰めるための最小化された
所定形状の袋を配置した後、スクリュー58を所定時
間、所定速度で回転させて、ホッパー52の内部に収納
された粉体をケーシング55を通して粉体排出口56側
に搬送しながら、定流量制御装置64により吸気量を制
御された粉体脱気装置62により、ケーシング55に装
着されたフィルタ60を介して多量の空気が含まれた粉
体からこの空気を取り去り、所定量の粉体を粉体排出口
56から排出する。なお、ホッパー52の内部には常に
所定量の粉体が収納されるよう制御され、粉体を排出す
ることで収納量が減少した場合には、篩にかけられた、
即ち、かさ比重の小さい粉体が粉体投入口54からホッ
パー52の内部へ即座に投入されて補充され、粉体排出
口56から連続的に粉体の袋詰めが繰り返される。
くともスクリューオーガの回転中、すなわち袋などの包
袋材への粉体の充填中には連続的に行われていた。ある
いは、場合によってはスクリューオーガの回転中にも回
転停止中、すなわち充填前、後の袋の移動中にも休むこ
となく連続的に行われていた。
ら、袋に充填する方法では、スクリューコンベアによっ
て搬送された粉体が粉体排出口から落下する際、粉体の
流れが脱気の作用によって乱れ、粉体流が不規則とな
り、充填量にばらつきを生じることが多いという問題が
あった。特に、図5に示すようなスクリューオーガの回
転数や回転時間によって充填量を制御する方式の縦型ス
クリューオーガ式の粉体充填装置においては、スクリュ
ーオーガからの粉体の流出状態によって充填量が影響を
受けるため、脱気すると、充填量のばらつきを生じやす
いという問題があった。
従来技術に基づく種々の問題点を解消し、粉体排出部近
傍に脱気機構を備えたスクリューオーガ式粉体充填装置
において、脱気機構による粉体からの脱気を行っても袋
等の包装材への充填量のばらつきがなく、嵩密度を大き
な粉体を高速で正確な充填量だけ包装材に充填すること
ができる粉体充填方法を実施する粉体充填装置の運転方
法を提供するにある。
に、本発明者は、粉体排出部近傍に脱気機構を備えたス
クリューオーガ式粉体充填装置において、脱気した粉体
を袋等の包装材に充填する際に、十分に脱気して粉体の
嵩密度は十分に高めるとともに充填量がばらつかないよ
うに粉体充填装置を運転する方法について、鋭意研究し
た結果、以下の知見を得て、本発明をなすに至ったもの
である。
は、粉体排出部の近傍で行われるため、例えば、スクリ
ューのケーシングの排出口近傍の外筒部分に取り付けた
フィルタから吸引することによって行われるため、粉体
の内部と外部との状態が異なってしまい、スクリューが
回転していても粉体に部分的なむらが生じるためと考え
られる。このため、粉体流のむらを解消するためにはそ
の分の時間とスペースが必要となる。従って、脱気する
時間を早めに停止することが考えられるが、脱気を早め
に停止すると、脱気時間が不足し、粉体の見掛け比重
(嵩密度)を大きくできない恐れがあるが、本発明者ら
の種々の検討の結果によれば、見掛け比重の大幅な増加
は、主に脱気の初期段階で行われることを知見した。
排出口近傍に設けられた脱気機構によって気体を含む粉
体を脱気した後に包装材に所定量充填するスクリューオ
ーガ式粉体充填装置の運転方法であって、前記粉体充填
装置の充填運転の開始と同時に脱気を開始し、開始後全
充填時間の30〜70%の時間で脱気を停止することを
特徴とする脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方法を
提供するものである。ここで、前記脱気開始から停止ま
での脱気時間が、脱気開始後全充填時間の40〜60%
の時間であるのが好ましい。
一端上部に設けられた粉体投入口を有するホッパーと、
下方に粉体排出口を有し、その円筒内周面の少なくとも
一部を構成するように脱気機構が組み込まれたケーシン
グと、このケーシング内に組み込まれたスクリューと、
前記脱気機構を吸引減圧する吸引装置とを有するたて型
の粉体充填装置であるのが好ましい。また、内周面の脱
気機構をなすフィルターが多孔質の焼結体円筒であって
もよい。
面が粗面化されたリング状フィルタエレメントを少なく
とも1つ用いて接触面の少なくとも一方の面が前記粗面
化された面となるように前記フィルタエレメントを積層
してなる円筒状積層フィルタユニットであるのが好まし
い。これにフィルターは特に制限されない。ここでは、
たて型の粉体充填装置に対するものとして説明するが、
粉体充填装置は制限はなく横型のものでもよい。
体排出口近傍に脱気機構を備えたスクリューオーガ式粉
体充填装置において、袋等の包装材に粉体を充填する充
填運転、すなわちスクリューオーガの回転開始と同時に
脱気を開始し、全充填時間の30〜70%、好ましくは
40〜60%の時間で脱気を停止するので、空気などの
気体を含む粉体を初期段階では必要な脱気をしつつ、所
要の見掛け比重まで圧密化された粉体として、粉体排出
口の真下に置かれた包装材中に充填し、後半では、脱気
を停止して、所要の見掛け比重の圧密化された粉体の充
填を所定時間続けた後、スクリューの回転を停止し、充
填を終了する。従って、本運転方法によれば、袋に充填
される粉体は、初期脱気によって所定量(重量)を充填
するのに十分な程度の見掛け比重まで圧密化され、しか
も、脱気による充填むらがなく、袋には正確な充填量の
粉体が充填されるので、充填量不足や包装不良を生じる
ことがない。
いて、本発明の脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方
法を詳細に説明する。
填方法を実施する脱気機構を備えた粉体充填装置の一実
施例の模式的構成図である。同図に示すように、粉体充
填装置10は、上部に粉体投入口12aを有するポッパ
ー12と、下部に粉体排出口14aを有し、上部がポッ
パー12の下端部に接続されたケーシング14と、ポッ
パー12の外上部から吊設され、ポッパー12の内部に
挿入され、ケーシング14の粉体排出口14aまで延在
するスクリューコンベア16と、スクリューコンベア1
6を回転駆動するモータ18と、モータ18の回転をス
クリューコンベア16に伝動する伝動手段20と、ポッ
パー12の粉体投入口12aに取り付けられるレベルセ
ンサ22と、ケーシング14に装着され、スクリューコ
ンベア16によって搬送される粉体から気体のみを通過
させるフィルタ24を有し、このフィルタ24を介して
粉体を吸引脱気する粉体脱気装置26と、粉体脱気装置
26の吸気量を所定量に制御する定流量制御装置28
と、粉体脱気装置26を定流量制御装置28を介して所
定吸気量で吸引減圧する真空ポンプ30と、粉体脱気装
置26と定流量制御装置28との間に設けられ、粉体脱
気装置26による脱気時間を制御する自動弁32と、袋
等の包装容器(以下、単に袋という)34が粉体排出口
14a直下の定位置にあることをチェックするセンサ3
6と、レベルセンサ22および位置センサ36などから
の信号を受けてモータ18の回転や電磁弁32の開閉を
制御する制御装置38を有する。
るもので、ケーシング14の粉体排出口14aから脱気
された粉体11が排出され、ポッパー12内の粉体11
が減少すると同時に、篩にかけられた、かさ密度の小さ
い粉体11が図示しないコンベア等によって粉体投入口
12aから即座に補充され、ポッパー12内の粉体11
の粉面が常に一定になるようにレベルセンサ22で制御
され、スクリューコンベア16にかかる粉体圧が常に一
定になるように構成される。
個の袋34に充填する粉体量(重量)をスクリューコン
ベア16の全回転数、すなわち回転速度(単位時間当り
の回転数)と駆動時間とによって設定しているので、ポ
ッパー12内の粉体の状態や貯留量、スクリューコンベ
ア16にかかる粉体圧などを一定にするのである。ま
た、スクリューコンベア16の回転速度や駆動時間は、
1回当りの充填量に応じて設定された値に正確に制御さ
れるように構成される。スクリューコンベア16は、粉
体11をポッパー12からケーシング14を経て、搬送
し、粉体脱気装置26によって脱気後、粉体排出口14
aから排出するもので、粉体11を搬送するスクリュー
羽根16aを有し、スクリュー回転軸16bによって回
転される。スクリュー回転軸16bには粉体密度を均一
にするため、スクリュー羽根16aの上方に粉体を解砕
・撹拌するための撹拌羽根を有していてもよい。
6に伝動する伝動手段20は、スクリュー軸16bの上
端に取り付けられた歯車(チェーンスプロケット)20
aと、モータ18の回転軸に取り付けられた歯車(チェ
ーンスプロケット)20bと、これらの歯車20aと2
0bとの間に張架される歯付ベルト20cとからなる。
上述したように、1回当りの充填量は、スクリューコン
ベア16の全回転数によって制御されるため、モータ1
8および伝動手段20はスクリューコンベア16の駆動
開始と駆動停止を正確に行う必要がある。このため、伝
動手段20は、モータ18の回転を正確に伝動できるも
ので、モータ18としては、ブレーキ付モータを用いる
のが好ましいが、本発明はこれに限定されず、ブレーキ
付モータをスクリュー軸16bに直結して用いてもよい
し、ブレーキの付いていないモータを用い、伝動手段2
0内にクラッチ等を組み込んだり、もしくは、伝動手段
20としてラックアンドピニオンを用いたりしてもよ
い。
パー12の下部に設けられ、下部に粉体排出口14aを
持つが、粉体排出口14aの少し上流側の直円筒部分に
はその内周面を形成するフィルタ24が形成され、フィ
ルタ24の外周には、フィルタ24を介して粉体中の空
気などの気体を吸引する吸引装置をもつ粉体脱気装置2
6が取り付けられる。ここでフィルタ24としては、粉
体中の空気のみをろ過できればどのようなものでもよ
く、例えば、金網、パンチングメタル(打ち抜き板)、
多孔質のスクリーン、多孔質セラミックスや金属などの
焼結体、もしくは、以下に示す接触粗面式積層フィルタ
ユニットなどを用いることができる。また、フィルタ2
4は、ケーシング14の内周面全体に形成されていて
も、一部に形成されていてもよい。
て用いられる接触粗面式積層フィルタユニット40を組
み込んだケーシング14の一実施例の構造を示す断面図
である。同図において、ケーシング14は上部にポッパ
ー12(図1参照)との接続口41aを持つ上側ケーシ
ング41と、下部に粉体排出口14aを持つ直円筒部4
2と、これらの間に、その内部にフィルタ24として積
層フィルタユニット40が組み込まれたフィルタケーシ
ング43と、積層フィルタユニット40を介して吸引脱
気するための吸引脱気口44aを持ち、フィルタケーシ
ング43との間で積層フィルタユニット40を支持する
フィルタ押え44とを有する。ここで、上側ケーシング
41、フィルタケーシング43、積層フィルタユニット
40、フィルタ押え44はそれぞれ同一径の内周面を有
し、内部にスクリューコンベア16(図1参照)を収納
できるようになっている。
タケーシング43およびフィルタ押え44は、粉体脱気
装置26を構成する。ここで図2に示す積層フィルタユ
ニット40は、図3に示すリング状のフィルタエレメン
ト45を積層したもので、図示例では11個積層されて
いる。フィルタエレメント45は、その積層される接触
面46、すなわち同図においては、フィルタエレメント
45の上面および下面の表面に無数の凹凸47が形成さ
れ、所定の表面粗度を持つ目荒らし面(粗面)を形成
し、積層することで所定の隙間が形成され、フィルタと
して機能する。フィルタエレメント45の接触面46の
粗面化は、上下両面であってもいずれか一方の面であっ
てもよく、例えばショットブラストやエンボス加工等に
より形成することができる。フィルタエレメント45
は、金属やセラミックス等の所望の機械強度を持つ材料
で構成することができる。
接触面46の外周につば48を設け、このつば48の数
ヶ所、図示例では4ヶ所に通気孔49を開孔している。
フィルタエレメント45の積層においては、通気孔49
が一致するように積層され、フィルタケーシング43お
よびフィルタ押え44への組み込みに対しては、積層フ
ィルタユニット40の一致した通気孔49が吸引脱気口
44aと連通するように構成される。このような積層フ
ィルタユニット40は、所要の機械的強度を有し、誤っ
てスクリーンコンベア16の羽根16aと接触しても破
損する恐れは小さいし、複数のフィルタエレメント45
を個々に分解できるので、清掃が極めて容易であるとい
う特徴も有する。
は、粉体排出口14aから排出される粉体の流れを整流
する働きを持つので、設けるのが好ましいが、必ずしも
設けなくともよい。また、ケーシング14の粉体排出口
14aには、スクリューコンベア16の停止後に、粉体
排出口14aから粉体が落下するのを防止するために、
図示しないが、スクリューコンベア16の停止と同時に
作動するシャッタを設けておいてもよい。
流量制御装置32を介して真空ポンプ30と配管31を
介して接続され、吸気システムを構成し、粉体充填装置
10の運転中は真空ポンプ30を連続運転し、本発明の
最も特徴的な脱気時間の制御は自動弁32で行うよう構
成される。本発明に用いられる吸気システムは特に制限
はなく、図示例に限定されない。また自動弁32の種類
等にも特に制限はなく、例えば電磁弁等を用いることが
できる。また、配管31の組み合わせ方も特に制限はな
いし、吸気源となる真空ポンプ30も特に制限的ではな
く、吸気することができればどのような吸気源でもよ
く、例えばファン、ブロワ、コンプレッサー、吸引ポン
プ等を用いてもよい。
られた定流量制御装置28は、粉体の内部の状態に関係
なく脱気量を一定にするためのものであり、脱気効率を
高めるためには吸気システム中に設けておくのが好まし
い。また、定流量制御装置28には充填量のばらつきを
少なくする効果もあるので用いるのが好ましい。この定
流量制御装置28は、ベンチュリによる差圧を利用して
弁を開閉させて、定流量を得るものであり、市販の装置
を用いることができる。
を受けて、ポッパー12内への粉体11の補充を制御す
るとともに、位置センサ36の信号を受けて、ケーシン
グ14の粉体排出口14aの直下から充填が終了した袋
が移動し、未充填の新しい袋が粉体排出口14aの直下
の所定位置にあることを確認し、モータ18の駆動の開
始および終了すなわち充填時間ならびに本発明の最も特
徴とする脱気時間を設定する自動弁32の開閉を制御し
て、本発明の運転方法を実施するためのものである。
は、基本的に以上のように構成されるが、以下にその作
用および本発明の運転方法について説明する。予め、制
御装置38には、袋34のサイズに応じた充填時間およ
び充填時間の30〜70%の所定脱気時間が設定されて
いる。予め真空ポンプ30は所定脱気圧となるように定
常運転され、制御装置38によって自動弁32は閉じら
れ、モータ18は停止され、図示しない粉体排出口のシ
ャッタは閉止され、レベルセンサ22からの信号を受け
てポッパー12内の粉体11の粉面のレベルは所定レベ
ルにあることが確認されている。
a直下の定位置に来ると、位置センサ36が袋34を検
知し、制御装置10にその旨の信号を伝送する。制御装
置38は、位置センサ36の信号を受けて、モータ18
の回転駆動を開始させるとともに自動弁32を開き、図
示しない粉体排出口のシャッタを開く。モータ18の回
転開始に伴って、伝動手段20を介してスクリューコン
ベア16が回転を開始し、粉体11が粉体排出口14a
から排出され、直下の袋34に充填される。一方、同時
に自動弁32も開放されるので、粉体11は、ケーシン
グ14の直筒部に設けられたフィルタ24を介して粉体
脱気装置26によって脱気される。従って、粉体11は
必要な程度に脱気されつつ袋34に充填される。
定回転速度で回転させるとともに回転開始から時間もし
くはスクリューコンベア16の積算回転数をカウントし
ている。この回転開始からの時間(または積算回転数)
が予め設定された脱気時間(または積算回転数換算)に
なると、制御装置38は、自動弁32を閉止するように
制御する。このようにして脱気は停止されるが、脱気停
止後もスクリューコンベア16は回転を続け、粉体排出
口14aから粉体の排出を続け、袋34に粉体の充填を
続行する。こうして、スクリューコンベア16の回転開
始からの時間もしくは積算回転数が、予め設定されてい
た充填時間(もしくは積算回転数)に達すると、制御装
置38はモータ18の回転駆動を停止し、スクリューコ
ンベア16の回転を停止させる。この時、同時に粉体排
出口14aの図示しないシャッタも閉止する。モータ1
8としてブレーキモータを用いさらに、シャッタを用い
る場合には、情報によるばらつきも少なく、さらに正確
な充填が可能となる。
正確な所定量だけ充填された袋34は、粉体排出口14
aの直下から移動され、図示しない口封装置などに搬送
され、袋の口が封じられ、包装が終了する。充填済の袋
34が粉体排出口14aの直下から移動すると、位置セ
ンサ36は、これを検知し、制御装置38に伝送する。
この後制御装置38は、次の未充填の袋34が粉体排出
口14aの直下に来るまで、次の充填のために準備また
は待機し、袋34が所定位置に来た旨の信号を位置セン
サ36から受け、再び上述した充填動作を繰り返す。
00g、1000gの粉体の所定サイズの袋への充填を
高速、例えば60袋/分、さらに高速なものでは120
袋/分で連続して行うことができる。もちろん、低速で
の充填、例えば、充填時間が2〜10秒/袋の場合に
も、本発明の運転方法が適用できることはいうまでもな
い。粉体が充填された袋は後工程としてタッピング等の
詰め込み補助装置に通してもよいことは勿論である。
は、以上のような構成の脱気機構を備えた粉体充填装置
において、粉体の袋への充填開始と同じに脱気も開始す
るが、所定充填量を充填するのに必要な充填時間の脱気
開始から30〜70%、好ましくは40〜60%の時間
で脱気を停止することである。ここで、本発明におい
て、充填期間中全部に脱気を行わず、途中で停止するの
は、脱気による見掛け比重(嵩比重)の増加の効果は、
脱気開始からすぐに始まり、ある程度進行してからは、
飽和状態になり、最後まで脱気を続けても嵩比重の増加
の効果は小さく、逆に脱気に伴う充填量のばらつきが徐
々に増大することになるからである。
0%未満であると、脱気の時間が不足し、粉体の脱気が
不足し、嵩密度が小さく、所定サイズの袋に所定量の粉
体をうまく充填することができない、あるいは充填でき
ても袋の口をうまく封じることができない恐れがでてく
るからである。一方、脱気時間が充填時間の70%を超
えると、粉体の嵩密度は十分に大きくなり、所定サイズ
の袋に粉体をうまく充填できるが、充填量にばらつきを
生じるからである。
0を用いて、小麦粉1kgを専用の包装容器34に充填
する充填運転を脱気時間を変えて行った。充填運転中の
1個の袋34への小麦粉の充填時間はモータ18の回転
開始から停止までの時間とし、脱気時間の変更は自動弁
32の閉止の時間を変え、自動弁32の開放時間を変え
て行った。充填運転は1種の脱気時間に対して連続して
100袋行い、これらの100袋について1袋毎に充填
された小麦粉の重量を測定し、そのばらつきを標準偏差
として測定した。また、小麦粉が充填された包装容器3
4を同一底面をもつ角柱状容器にぴったり密着するよう
に拘束し、その底面からの高さを計測して、その体積を
測定し、100袋についての総体積と総重量から100
袋の平均の嵩密度を測定した。この時、より大きな包装
容器を用い、脱気しない場合についても同様に充填を行
い、充填量のばらつきと嵩密度を測定した。その結果を
図4に示す。
寸法および運転条件は以下の通りである。 スクリューコンベアの長さ 215mm スクリュー径 58mm スクリューピッチ 45mm フィルタの種類 焼結金網 フィルタの寸法 94mm スクリュー回転数 300rpm 脱気圧 600mmHg 全充填時間 0.7s 充填速度 43個/min
重の効果は、脱気開始からすぐに始まり、ある程度進行
してからは、飽和状態になることがわかる。一方、スク
リューコンベアによる充填に対する脱気の影響、すなわ
ち所定の充填量になる前の脱気のための吸気を停止する
時期の違いによる充填量のばらつき(標準偏差)を見る
と、脱気のための吸気の停止の時間を全充填時間の約半
分程度より長くすると、徐々にばらつきが増加し、充填
に必要な全充填時間まで吸引を続けると、かなりばらつ
くことがわかる。従って、脱気時間を全充填時間の30
〜70%、好ましくは、40〜60%とすると、必要な
嵩比重の増加と低い充填量のばらつきを得ることができ
ることがわかる。従って、脱気時間は、全充填時間の3
0〜70%の間で、必要に応じて自由に選択できる。
ば、空気などの気体を含む粉体から所要の脱気を十分に
行うことができ、嵩密度が必要な程度に十分に増加した
粉体を正確な充填量だけ連続して、高速に充填すること
ができ、充填量のばらつきは低く押さえることができ
る。
一実施例の模式図である。
グおよびこれに組み込まれた粉体脱気装置の一実施例の
断面図である。
のリング状フィルタエレメントの一実施例の斜視図であ
る。
実施した際の全充填時間中の脱気時間に対する充填量の
ばらつき(標準偏差)および充填粉体の平均嵩密度との
関係を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】粉体を排出する粉体排出口近傍に設けられ
た脱気機構によって気体を含む粉体を脱気した後に包装
材に所定量充填するスクリューオーガ式粉体充填装置の
運転方法であって、 前記粉体充填装置の充填運転の開始と同時に脱気を開始
し、開始後全充填時間の30〜70%の時間で脱気を停
止することを特徴とする脱気機構を備えた粉体充填装置
の運転方法。 - 【請求項2】前記脱気開始から停止までの脱気時間が、
開始後全充填時間の40〜60%の時間である請求項1
に記載の粉体充填装置の運転方法。 - 【請求項3】前記粉体充填装置が、ケーシングの一端上
部に設けられた粉体投入口を有するホッパーと、下方に
粉体排出口を有し、その円筒内周面の少なくとも一部を
構成するように脱気機構が組み込まれたケーシングと、
このケーシング内に組み込まれたスクリューと、前記脱
気機構を吸引減圧する吸引装置とを有するたて型の粉体
充填装置である請求項1または2に記載の粉体充填装置
の運転方法。 - 【請求項4】前記脱気機構が多孔質焼結体円筒である請
求項1〜3のいずれかに記載の粉体充填装置の運転方
法。 - 【請求項5】前記脱気機構が、少なくとも一方の面が粗
面化されたリング状フィルタエレメントを少なくとも1
つ用いて接触面の少なくとも一方の面が前記粗面化され
た面となるように前記フィルタエレメントを積層してな
る円筒状積層フィルタユニットである請求項1〜3のい
ずれかに記載の粉体充填装置の運転方法。
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---|---|---|---|
JP03516995A JP3448385B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03516995A JP3448385B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 脱気機構を備えた粉体充填装置の運転方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08231051A JPH08231051A (ja) | 1996-09-10 |
JP3448385B2 true JP3448385B2 (ja) | 2003-09-22 |
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JP (1) | JP3448385B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5259694B2 (ja) * | 2008-03-19 | 2013-08-07 | 株式会社モリモト医薬 | 粉末供給装置を備えた粉末充填装置 |
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1995
- 1995-02-23 JP JP03516995A patent/JP3448385B2/ja not_active Expired - Lifetime
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