JPH08174959A - 移動式インク噴射装置およびカートリッジ - Google Patents

移動式インク噴射装置およびカートリッジ

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JPH08174959A
JPH08174959A JP6325285A JP32528594A JPH08174959A JP H08174959 A JPH08174959 A JP H08174959A JP 6325285 A JP6325285 A JP 6325285A JP 32528594 A JP32528594 A JP 32528594A JP H08174959 A JPH08174959 A JP H08174959A
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17503Ink cartridges
    • B41J2/1752Mounting within the printer

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  • Common Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カートリッジをカートリッジホルダに移動方
向の位置ずれを生ずることなく取り付けること。 【構成】 インク収容器82の下面には、位置決め用係
合凹部178が形成されている。また、インク収容器8
2を着脱可能に支持するヘッドホルダ80には、位置決
め用係合凹部178に対応した位置に位置決め用係合突
部154が形成されている。インク収容器82がヘッド
ホルダ80に装着されると、位置決め用係合凹部178
に位置決め用係合突部154が嵌合されることによっ
て、インク収容器82のヘッドホルダ80に対するホル
ダ移動方向の位置ずれが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動式インク噴射装置お
よびインク噴射装置用カートリッジに関するものであ
り、特に、カートリッジのカートリッジホルダに対する
位置ずれ防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動式インク噴射装置は、噴射ヘッドが
移動しつつインクを噴射する装置である。そのため、移
動式インク噴射装置は、一般に、(a) 少なくともインク
収容器を含むカートリッジと、(b) そのカートリッジを
着脱可能に保持するカートリッジホルダと、(c) そのカ
ートリッジホルダを移動させるホルダ移動装置とを含む
ように構成される。噴射ヘッドは、カートリッジホルダ
に設けられ、あるいはインク収容器と一体的に設けられ
る。いずれにしても、カートリッジホルダの移動時にカ
ートリッジのホルダ移動方向への位置ずれを防止するこ
とが必要である。
【0003】例えば、インクジェット記録装置において
は、インク噴射装置が移動しつつ記録媒体にインクを噴
射することにより記録が行われるのであるが、噴射ヘッ
ドがカートリッジホルダに設けられ、カートリッジのカ
ートリッジホルダへの着脱時に、インク収容器のインク
供給口が噴射ヘッドに連結されるインク噴射装置の場
合、カートリッジのホルダ移動方向の位置ずれが生ずれ
ば、インク供給口と噴射ヘッドとがずれてインク漏れが
生ずる恐れがある。また、噴射ヘッドがカートリッジに
設けられるインク噴射装置の場合、インクの噴射位置に
ずれが生じて記録が正確に行われない問題が生ずるので
ある。
【0004】そのため、従来、例えば、インクジェット
記録装置に設けられ、インクを下向きに噴射する移動式
インク噴射装置においては、カートリッジホルダとカー
トリッジとの嵌合により、カートリッジのホルダ移動方
向の位置ずれを防止することが行われている。カートリ
ッジホルダは、断面形状が矩形であって上方に開口する
容器状を成し、底壁に噴射ヘッドが設けられており、ホ
ルダ移動方向に直角な開口端面に上方へ突出する係合壁
が設けられるとともに、ホルダ移動方向に貫通する貫通
穴が形成されている。また、カートリッジは、断面形状
が矩形を成し、ホルダ移動方向に直角な側面に係合ピン
が突設されている。カートリッジは、カートリッジホル
ダの開口に下向きに挿入され、係合ピンにおいて係合壁
を外向きに弾性変形させつつ嵌合され、噴射ヘッドに連
結された状態では係合ピンが貫通穴に嵌入させられる。
それにより、カートリッジのカートリッジホルダに対す
る上下方向,ホルダ移動方向と直角な方向の位置ずれが
防止され、カートリッジと、カートリッジホルダのホル
ダ移動方向に直角な一対の側壁との係合により、カート
リッジのホルダ移動方向の位置ずれが防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにカートリッジとカートリッジホルダの一対の側壁と
の係合によりカートリッジのホルダ移動方向の位置ずれ
を防止しても、カートリッジとカートリッジホルダとの
間には、カートリッジを嵌合するための隙間があり、ホ
ルダ移動方向の位置ずれが生ずることを避け得ない。こ
の問題は、インクを水平方向に噴射する移動式インク噴
射装置およびそのインク噴射装置用のカートリッジにお
いても同様に生ずる。請求項1および2の各発明はそれ
ぞれ、カートリッジをカートリッジホルダに移動方向の
位置ずれを生ずることなく取り付けることができる移動
式インク噴射装置を得ることを課題として為されたもの
であり、請求項3および4の各発明はそれぞれ、移動時
の位置ずれを生ずることなくカートリッジホルダに取り
付けることができるインク噴射装置用カートリッジを得
ることを課題として為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
の課題を解決するために、前記(a) カートリッジ,(b)
カートリッジホルダおよび(c) ホルダ移動装置を含む移
動式インク噴射装置において、カートリッジホルダの移
動方向にほぼ平行な第一面とカートリッジのカートリッ
ジホルダの上記第一面に対向する面との一方に第一係合
突部を設け、他方に第一係合凹部を設けるとともに、そ
れら第一係合突部と第一係合凹部とをホルダ移動装置に
よるホルダ移動方向には実質的に相対移動不能に嵌合す
る形状,寸法としたことを要旨とするものである。な
お、ここにおいて「ほぼ平行」とは、移動方向に対して
平行な場合と移動方向に対して何らかの都合で小角度傾
けられている場合との両方を含む。カートリッジの位置
ずれが1個ずつの第一係合突部と第一係合凹部とで防止
される場合には、それらがカートリッジホルダの移動方
向とほぼ直交する方向に長く延びる形態で設けられるこ
とが望ましい。1個の長い第一係合凹部に複数個の短い
第一係合突部が嵌合させられてもよい。
【0007】請求項2の発明は、前記カートリッジホル
ダの移動方向にほぼ平行な第二面に第二係合突部と第二
係合凹部との一方を設け、カートリッジのカートリッジ
ホルダの上記第二面に対向する面に第二係合突部と第二
係合凹部との他方を設け、それら第二係合突部と第二係
合凹部とをホルダ移動方向には実質的に相対移動不能に
嵌合する形状,寸法としたことを要旨とするものであ
る。
【0008】請求項3の発明に係るカートリッジは、少
なくともインク収容器を含み、記録媒体の表面に沿って
移動する移動装置に着脱可能であり、カートリッジホル
ダの移動方向にほぼ平行な第一面に対向する外面上に第
一係合凹部と第一係合突部との一方を有することを特徴
とする。請求項4の発明に係るカートリッジは、前記カ
ートリッジホルダの移動方向にほぼ平行な第二面に対向
する外面上に第二係合凹部と第二係合突部との一方を有
することを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の発明に係る移動式インク噴射装置に
おいてカートリッジは、カートリッジホルダに取り付け
られるとき、第一係合突部と第一係合凹部とが嵌合させ
られ、ホルダ移動方向における移動が実質的に阻止され
る。第一係合突部および第一係合凹部は、嵌合は可能で
あるが、カートリッジとカートリッジホルダとの間にホ
ルダ移動方向における位置ずれを生じさせない程精度良
く形成されており、第一係合突部と第一係合凹部との嵌
合により、カートリッジのホルダ移動方向の位置ずれが
防止される。なお、ホルダ移動装置がキャリッジを有
し、カートリッジホルダがキャリッジに着脱可能に支持
される場合、カートリッジホルダに第一係合突部を設け
てもよく、キャリッジに第一係合突部を設けてもよい。
後者の場合、キャリッジがカートリッジホルダの一部を
構成することとなる。
【0010】請求項2の発明に係る移動式インク噴射装
置においてカートリッジは、カートリッジホルダに取り
付けられるとき、第一係合突部と第一係合凹部とが嵌合
させられるとともに、第二係合突部と第二係合凹部とが
嵌合させられて、これら2種類の係合突部と係合凹部と
の嵌合により、カートリッジのホルダ移動方向の位置ず
れが防止される。ここにおいて「第二面」とは、「第一
面」と同一平面上に位置する面でもよく、異なる平面内
に位置する面でもよい。前者の場合、カートリッジの第
一面と対向する面および第二面と対向する面とが同一平
面内に位置し、第一係合突部または第一係合凹部と第二
係合突部または第二係合凹部とがそれぞれ同じ面に設け
られ、カートリッジホルダの第一係合突部と第一係合凹
部との一方が設けられた部分が第一面を構成し、カート
リッジの他方が設けられた部分が第一面と対向する面を
構成し、カートリッジホルダの第二係合突部と第二係合
凹部との一方が設けられた部分が第二面を構成し、カー
トリッジの他方が設けられた部分が第二面と対向する面
を構成することとなる。第一面と第二面とは同一平面上
には位置するが互いに不連続な面であってもよく、連続
した一平面の各一部でもよい。カートリッジの第一面お
よび第二面にそれぞれ対向する面についても同様であ
る。後者の場合、第一面と第二面とは同一平面上にはな
いが互いに平行である場合と、互いに直角であるなど互
いに交差する場合とがある。第一面および第二面とそれ
ぞれ対向する面に設けられる係合凹部または係合突部は
1個でも複数個でもよい。複数個の場合は、係合突部と
係合凹部との両方を含んでもよい。
【0011】第一面と第二面とが同一平面上に位置する
場合でも、位置しない場合でも、第一係合突部または第
一係合凹部と、第二係合突部または第二係合凹部とは、
カートリッジホルダの移動方向と直交する方向に離れた
位置に設けられることが、カートリッジの位置ずれを効
果的に防止する上で望ましいが、カートリッジホルダの
移動方向に離れた位置に設けられてもよい。第一係合突
部または第一係合凹部と、第二係合突部または第二係合
凹部とがカートリッジホルダの移動方向と直交する方向
に離れた位置に設けられ、それらの少なくとも一方が複
数個設けられる場合には、複数個設けられるものがカー
トリッジホルダの移動方向に離れた位置に設けられるこ
とが望ましい。
【0012】請求項3の発明に係るカートリッジは、カ
ートリッジホルダに取り付けられるとき、第一係合突部
と第一係合凹部とが嵌合され、ホルダ移動方向の位置ず
れが防止される。請求項4の発明に係るカートリッジ
は、カートリッジホルダへの取付け時に、第一係合突部
と第一係合凹部とが嵌合させられるとともに、第二係合
突部と第二係合凹部とが嵌合させられ、ホルダ移動方向
の位置ずれが防止される。
【0013】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第一係合突部
と第一係合凹部との嵌合により、カートリッジのホルダ
移動方向の位置ずれが防止され、位置ずれにより噴射ヘ
ッドにインクが供給されなくなったり、インク噴射位置
にずれが生ずることのないインク噴射装置が得られる。
請求項2の発明によれば、カートリッジのホルダ移動方
向における位置ずれが少なくとも2組の係合突部と係合
凹部との嵌合により防止されるため、より確実にカート
リッジの位置ずれが防止される効果が得られる。
【0014】請求項3の発明によれば、カートリッジホ
ルダに取り付けられてカートリッジホルダと共に移動さ
せられるとき、ホルダ移動方向における位置ずれを生ず
ることのないカートリッジが得られる。請求項4の発明
によれば、ホルダ移動方向における位置ずれがより確実
に防止されるカートリッジが得られる。
【0015】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行
う。 (1)前記第一係合突部および前記第一係合凹部と、前記
第二係合突部および前記第二係合凹部とが前記ホルダ移
動方向と直角な方向に距離を隔てて設けられた請求項2
に記載のインク噴射装置、または請求項4に記載のカー
トリッジ。 (2)前記第一係合突部および前記第一係合凹部と前記第
二係合突部および前記第二係合凹部との前記ホルダ移動
方向と直角な方向の距離が、前記カートリッジの前記ホ
ルダ移動方向の寸法より大きい態様1に記載のインク噴
射装置またはカートリッジ。これらの態様の装置によれ
ば、カートリッジのホルダ移動方向の位置ずれが、ホル
ダ移動方向と直角な方向に距離を隔てた2個所において
防止されるため、カートリッジの位置ずれが確実に防止
される。態様2の装置においては特に良好に防止され
る。
【0016】(3)前記カートリッジが前記インク収容器
から供給されるインクを噴射する噴射ヘッドを含む請求
項1,2,態様1,2のいずれか1つに記載のインク噴
射装置、または請求項3,4,態様1,2のいずれか1
つに記載のカートリッジ。 (4)前記カートリッジホルダが、前記インク収容器から
供給されるインクを噴射する噴射ヘッドを含む請求項
1,2,態様1,2のいずれか1つに記載のインク噴射
装置。
【0017】(5)前記第一係合突部が部分円板状を成
し、前記ホルダ移動方向に直角な方向に延びる姿勢で形
成されている請求項1,2,態様1〜4のいずれか1つ
に記載のインク噴射装置、または請求項3,4,態様1
〜3のいずれか1つに記載のカートリッジ。この形状の
第一係合突部は第一係合凹部への嵌合が容易である割
に、係合後の移動防止機能が優れている。また、成形金
型に部分円板状の凹部を形成すれば、部分円板状の第一
係合突部を形成し得るため、形成が容易である利点もあ
る。 (6)前記第一係合凹部が部分円板状の形状を有し、前記
ホルダ移動方向に直角な方向に延びる姿勢で形成されて
いる請求項1,2,態様1〜5のいずれか1つに記載の
インク噴射装置、または請求項3,4,態様1〜3,5
のいずれか1つに記載のカートリッジ。この形状の第一
係合凹部は第一係合突部との嵌合が容易である割に、係
合後の移動防止機能が優れている。また、第一係合凹部
を機械加工で形成する場合に、形成が容易である利点も
ある。
【0018】(7)前記第一係合突部および前記第一係合
凹部が前記カートリッジおよびカートリッジホルダの前
記移動方向の中央に設けられている請求項1,2,態様
1〜6のいずれか1つに記載のインク噴射装置、または
請求項3,4,態様1〜3,5,6のいずれか1つに記
載のカートリッジ。この態様の装置またはカートリッジ
によれば、1個ずつの第一係合凹部と第一係合突部との
係合によりカートリッジのホルダ移動方向の移動を良好
に防止し得る。 (8)前記カートリッジの前記第一面に対向する外面に前
記第一係合凹部が形成され、前記第二面に対向するカー
トリッジの外面に前記第二係合突部が形成された請求項
2,態様1〜7のいずれか1つに記載のインク噴射装
置、または請求項4,態様1〜3,5〜7のいずれか1
つに記載のカートリッジ。
【0019】(9)前記カートリッジホルダが、前記イン
ク収容器から供給されるインクを噴射する噴射ヘッド
と、その噴射ヘッドを保持するヘッド保持部と、そのヘ
ッド保持部に保持されてインク収容器のインク供給口と
連結される連結部と、ヘッド保持部から交差方向に延び
てインク収容器を着脱可能に保持する収容器保持部とを
有する請求項1,2,態様1〜8のいずれか1つに記載
のインク噴射装置。 (10) 前記収容器保持部のインク収容器を保持する側の
面が前記第一面を構成し、前記ヘッド保持部のインク収
容器が連結される側の面が前記第二面を構成する態様9
に記載のインク噴射装置。
【0020】(11) 前記カートリッジの、カートリッジ
ホルダの収容器保持部のインク収容器を保持する側の面
に対向する面が第一面に対向する面とされ、ヘッド保持
部のインク収容器が連結される側の面に対向する面が第
二面に対向する面とされている請求項4,態様1〜3,
5〜8のいずれか1つに記載のカートリッジ。 (12) 前記第二係合突部が前記カートリッジの前記第二
面に対向する面より前方へ突設された態様8〜10のい
ずれか1つに記載のインク噴射装置、または態様8ある
いは11に記載のカートリッジ。この態様のインク噴射
装置あるいはカートリッジにおいて、「インク収容器の
第二面に対向する面より前方へ」とは、第二係合突部が
インク収容器の第二面に対向する面に突設された場合
と、第二係合突部がインク収容器の第二面に隣接する側
面から第二面を越えて前方へ突出する状態で突設された
場合とを含む。
【0021】(13) 前記第二係合突部が、前記第二面に
対向する面の前記ホルダ移動方向における両端部に設け
られた態様8〜10,12のいずれか1つに記載のイン
ク噴射装置、または態様8,11,12のいずれか1つ
に記載のカートリッジ。 (14) 前記第二係合突部が、前記第二面に対向する面の
前記収容器保持部側の端部に設けられた態様8〜10,
12,13のいずれか1つに記載のインク噴射装置、ま
たは態様8,11〜13のいずれか1つに記載のカート
リッジ。
【0022】(15) 前記ヘッド保持部と、前記第一係合
突部および第一係合凹部との前記収容器保持部の前記ヘ
ッド保持部からの延び出し方向の距離が、前記カートリ
ッジのホルダ移動方向の寸法より大きい態様9,10,
12〜14のいずれか1つに記載のインク噴射装置。 (16) 前記第二係合凹部の前記カートリッジホルダの移
動方向とインク噴射方向とに直角な方向の内のり寸法が
奥側ほど小さくされている態様10,12〜15のいず
れ1つに記載のインク噴射装置。 (17) 前記ヘッド保持部の前記第二係合凹部の、前記収
容器保持部の前記インク収容器側の面に連続する内面が
奥側ほど上昇する傾斜内面とされた態様16に記載のイ
ンク噴射装置。
【0023】(18) 前記第二係合突部の前記収容器保持
部側の面が前記インク収容器の収容器保持部側の面と同
一平面内に位置する状態で設けられている態様9〜1
0,12〜17のいずれ1つに記載のインク噴射装置、
または態様11〜14のいずれか1つに記載のカートリ
ッジ。 (19) 前記インク収容器の前記収容器保持部側の面に、
その収容器保持部側の面から突出して前記収容器保持部
のインク収容器側の面に支持される被支持突起が形成さ
れ、その被支持突起の突出量が、その被支持突起が収容
器保持部のインク収容器側の面に支持された状態で、前
記第二係合突部の前記収容器保持部側とは反対側の側面
と前記第二係合凹部の対応する内面とがほぼ接触する量
に設定されている態様9,10,12〜18のいずれか
1つに記載のインク噴射装置、または態様11〜14,
18のいずれか1つに記載のカートリッジ。
【0024】(20) さらに、移動装置により移動させら
れるキャリッジと、そのキャリッジに前記ヘッド保持部
を取外し可能にクランプするクランプ装置とを含む請求
項1,2,態様1〜10,12〜19のいずれか1つに
記載のインク噴射装置。 (21) 前記第二係合突部が前記インク収容器の前記ヘッ
ド保持部側の部分に、そのインク収容器の前記収容器保
持部側の側面に隣接する2側面からそれぞれ側方へ突出
するとともにインク収容器のヘッド保持部側の面を越え
てヘッド保持部側へ突出した状態で2個設けられた態様
9,10,12〜20のいずれか1つに記載のインク噴
射装置、または態様11〜14,18,19のいずれか
1つに記載のカートリッジ。
【0025】(22) 前記ホルダ移動装置に、複数のカー
トリッジホルダがホルダ移動方向に平行に並んで搭載さ
れるとともに、それら複数のカートリッジホルダの各々
について設けられた前記第一係合突部と第一係合凹部と
の一方のホルダ移動方向における位置が互に異にされ、
それら複数のカートリッジホルダの各々に取り付けられ
る複数のカートリッジにそれぞれ、前記第一係合突部と
第一係合凹部との他方が、ホルダ移動方向における位置
を異にし、かつ、前記複数の第一係合突部と第一係合凹
部との一方のうちの1つと嵌合する位置に設けられてい
る請求項1,2,態様1〜10,12〜21のいずれか
1つに記載のインク噴射装置。
【0026】この態様の装置においては、複数のカート
リッジはそれぞれ、各々に設けられた第一係合突部ある
いは第一係合凹部のホルダ移動方向の位置が一致するカ
ートリッジホルダにしか取り付けることができず、カー
トリッジは、ホルダ移動装置のホルダ移動方向において
決まった位置に取り付けられる。このように複数のカー
トリッジをホルダ移動装置のホルダ移動方向において決
まった位置に取り付けることは、例えば、カラー記録用
インク噴射装置において必要である。カラー記録用イン
ク噴射装置は、シアン色,マゼンタ色,イエロー色およ
び黒色のインクがそれぞれ収容された4個のインク収容
器および各インク収容器から供給されるインクを噴射す
る4個の噴射ヘッドを有し、記録される色に応じて4個
の噴射ヘッドのうちの少なくとも1つからインクが噴射
され、カラー記録が行われることが多い。いずれの噴射
ヘッドからインクが噴射されるかは制御装置によって制
御されるのであるが、このとき、制御装置は噴射ヘッド
をホルダ移動装置上のホルダ移動方向における位置によ
って指定する。そのため、決まった位置に決まった色を
供給するインク収容器が設けられなければ、画像データ
に従った色で記録を行うことができず、カートリッジの
取付位置が決められているのである。カートリッジの取
付位置をインクの色によって決める必要がない場合で
も、例えば、噴射ヘッドがカートリッジホルダに設けら
れている場合、カートリッジの交換時に先に取り付けら
れていたインク収容器のインクの色とは異なる色のイン
クが収容されたインク収容器が取り付けられれば、先に
取り付けられたインク収容器のインクと今回取り付けら
れたインク収容器のインクとが混じって噴射され、きれ
いな色が得られない。そのため、カートリッジホルダお
よびカートリッジにそれぞれ設けられる第一係合突部お
よび第一係合凹部の位置を、ホルダ移動方向において互
に異にし、カートリッジの取付位置を決めれば、カート
リッジ交換時に異なる色のインクを収容するインク収容
器が取り付けられることがなく、きれいな色で記録が行
われる。このようにインク噴射装置が複数のカートリッ
ジを有し、それらカートリッジがそれぞれカートリッジ
ホルダによって保持されていれば、カートリッジホルダ
に噴射ヘッドが設けられている場合、複数の噴射ヘッド
のうちの一部を交換するとき、他の噴射ヘッドは交換し
なくてもよく、交換コストが少なくて済む。しかし、カ
ートリッジホルダを複数のカートリッジの各々について
設けることは不可欠ではなく、1個のカートリッジホル
ダに複数のカートリッジを保持させてもよい。これが
(23)の態様である。
【0027】(23) 前記移動装置に搭載されたカートリ
ッジホルダに複数のカートリッジをそれぞれ位置決めす
る複数の第一係合突部と第一係合凹部との一方がホルダ
移動方向に並んで設けられるとともに、それら第一係合
突部と第一係合凹部との一方のカートリッジホルダの1
個のカートリッジ取付範囲内におけるホルダ移動方向に
おける位置が互に異にされており、前記複数のカートリ
ッジにそれぞれ、第一係合突部と第一係合凹部との他方
がホルダ移動方向における位置を異にし、かつ、前記複
数の第一係合突部と第一係合凹部との一方のうちの1つ
と嵌合する位置に設けられている請求項1,2,態様1
〜10,12〜21のいずれか1つに記載のインク噴射
装置。この態様の装置においては、態様22の装置と同
様に複数のカートリッジの移動装置上のホルダ移動方向
における位置が決められる。1個のカートリッジホルダ
に複数のカートリッジを保持させれば、ホルダ移動装置
にカートリッジホルダを1個取り付けるだけでよく、カ
ートリッジホルダのホルダ移動装置への取付けを迅速か
つ容易に行うことができ、また、ホルダ移動装置の構成
を簡易にすることができる。
【0028】(24) 請求項3,4,態様1〜3,5〜
8,11〜14,18,19,21のいずれか1つに記
載のカートリッジを複数含み、それら複数のカートリッ
ジの各々に設けられた前記第一係合突部と第一係合凹部
との一方のホルダ移動方向における位置が互に異にされ
ているカートリッジの組合わせ。この態様のカートリッ
ジは、ホルダ移動装置のホルダ移動方向において決めら
れた位置に取り付けられる。
【0029】態様22,23のインク噴射装置あるいは
態様24のカートリッジにおいて、第二係合突部あるい
は第二係合凹部のホルダ移動方向の位置もインク収容器
の各々について変えれば、位置決め用係合突部の位置と
の組合わせにより、多種類のインク収容器をホルダ移動
装置上の決まった位置に取り付けることができる。ま
た、例えば、インク収容器のホルダ移動方向の寸法が限
られていて、第一係合突部あるいは第一係合凹部の位置
を異ならせることに限界があり、あるいは不可能である
場合でも、第二係合突部あるいは第二係合凹部の位置を
異ならせることにより、第一係合突部あるいは第一係合
凹部の位置の種類(1種類である場合を含む)より多種
類のカートリッジについて対処することができる。
【0030】
【実施例】以下、請求項3および4の各発明に共通の一
実施例であるカートリッジを有し、請求項1および2の
各発明に共通の一実施例である移動式インク噴射装置を
備えたインクジェット記録装置を図面に基づいて詳細に
説明する。図1において、10はプラテンである。プラ
テン10は軸方向に延びた円筒状を成したものであり、
インクジェット記録装置のケーシング12内において、
図示しない軸により自身の軸線まわりに回転可能に取り
付けられている。ケーシング12はそれぞれ装置本体た
るフレームの一構成要素である。
【0031】プラテン10は図示しないプラテン回転駆
動装置により図1に矢印Aで示す方向に回転させられ、
記録媒体としての記録用紙28が矢印Dで示す方向に送
られる。記録用紙28は、ケーシング12の後方の図示
しない用紙供給口から矢印C方向に供給され、プラテン
10の回転により送られ、図示しない用紙排出口から排
出される。
【0032】プラテン10に対向してインク噴射装置3
0が設けられている。インク噴射装置30は、キャリッ
ジ32に搭載されている。キャリッジ32は、図2に示
すように、底壁34と、底壁34の前端部と後端部とか
らそれぞれ立ち上がる前壁36および後壁38とを有
し、底壁34の底面の前部においてプラテン10の回転
軸線に平行に配設されたガイドロッド40に摺動可能に
嵌合されるとともに、後部においてガイドロッド40と
平行に配設されたガイドレール42(図1においては図
示を省略されている)に係合させられている。
【0033】なお、ここにおいて前後方向とはインク噴
射方向と平行な方向であり、インク噴射装置30および
キャリッジ32については、インク噴射方向の下流側が
前側,上流側が後側である。本インクジェット記録装置
は、インクが水平方向に噴射されて記録が行われる装置
であり、前後方向は水平方向である。ただし、インクジ
ェット記録装置にとっては、プラテン10よりインク噴
射装置30が設けられた側、すなわちインク噴射方向の
上流側が前側であり、インク噴射装置30およびキャリ
ッジ32における前後方向とは逆である。また、本実施
例のインクジェット記録装置においては上記のようにイ
ンク噴射方向が水平方向であるため、上下方向が、イン
ク噴射方向と、インク噴射装置30の移動方向であって
インクジェット記録装置の幅方向である方向と直交する
方向となる。
【0034】キャリッジ32は、図1に示すように、一
対のプーリ44,46に巻き掛けられたタイミングベル
ト48に係合させられており、一方のプーリ44がキャ
リッジ駆動モータ50によって回転させられ、タイミン
グベルト48が送られることにより、キャリッジ32は
プラテン10に沿って矢印B方向に移動させられる。こ
れら一対のプーリ44,46,タイミングベルト48,
キャリッジ駆動モータ50がキャリッジ移動装置52を
構成している。
【0035】記録は、インク噴射装置30がキャリッジ
32の移動により予め定められた記録領域内において往
復動させられて行われるが、記録が終了すれば、記録領
域のインク噴射装置移動方向における一方の側に設けら
れた非記録領域へ移動させられる。なお、記録領域であ
る定速移動領域の両側にはそれぞれ加減速領域が設けら
れており、インク噴射装置30の移動開始時,停止時,
方向転換時にキャリッジ32が加速,減速され、記録領
域内においてはインク噴射装置30が一定の速度で移動
させられ、記録が均一に行われるようにされている。し
たがって、加減速領域は非記録領域の一部である。
【0036】記録領域のホルダ移動方向において一方の
側に設けられた非記録領域には、図1に示すように、イ
ンク噴射ヘッド清掃装置190およびキャップ装置19
2がホルダ移動方向においてプラテン10と直列に並ん
で設けられている。インク噴射ヘッド清掃装置190
は、後述する噴射ヘッドのインク噴射面に付着したイン
クを拭き取る装置であり、キャップ装置は非記録時にイ
ンク噴射面を覆い、ノズル先端部の乾燥やインク流路内
へのごみ等の侵入を防止する装置であるが、本発明は直
接関係がないため、説明は省略する。
【0037】キャリッジ32には、前記前壁36のキャ
リッジ移動方向に隔たった2個所にそれぞれ、前後方向
に貫通する係合穴54が形成されている(図2には一方
のみ示されている)。後壁38には、図4に示すよう
に、キャリッジ移動方向の中央にインク収容器用フック
56が設けられている。インク収容器用フック56は図
3に示すように上方に開口するU字形を成し、Uの字の
前側のアーム部58の上端部には、前方ほど下方へ傾斜
する傾斜面60を有する係合突部62が設けられてい
る。係合突部62の下面は、下方ほど後方へ傾斜する傾
斜面63とされている。
【0038】後壁38にはまた、図4に示すように、キ
ャリッジ移動方向においてインク収容器用フック56の
両側にそれぞれ、ヘッドホルダ用フック64が設けられ
ている。ヘッドホルダ用フック64は、図2に示すよう
に上方に開口するU字形を成し、Uの字の前側のアーム
部66には、前方ほど下方へ傾斜する傾斜面68を有す
る係合突部70が設けられている。
【0039】インク噴射装置30は、図2に示すよう
に、噴射ヘッド78,ヘッドホルダ80およびインク収
容器82を有し、ヘッドホルダ80においてキャリッジ
32に取り付けられている。ヘッドホルダ80は、図5
に示すように、底壁86と、底壁86の前後方向に延び
る両縁部からそれぞれ立ち上がる側壁88と、底壁86
の前部から立ち上がる前壁90とを備えている。
【0040】前壁90には、前面の下部の幅方向に隔た
った2個所にそれぞれ、前方へ突出する係合突部94が
設けられている(図2には一方のみ示されている)。係
合突部94の底面は、前方ほど上方へ傾斜する傾斜面9
6とされている。また、底壁86の後端面の幅方向に隔
たった2個所にはそれぞれ、図5に示すように、係合突
起98が後方へ突設されている。係合突起98の突出端
面は、図2に示すように、下方ほど前方へ傾斜する傾斜
面100とされている。係合突起98にはまた、上面と
後端面とに開口する係合凹部101が形成されている。
【0041】キャリッジ32への取り付けに当たって
は、ヘッドホルダ80は前部が後部より下側に位置する
傾斜姿勢とされ、係合突部94の前部がキャリッジ32
の前壁36に形成された係合穴54に嵌合され、それの
係合位置を中心にしてヘッドホルダ80の後部がキャリ
ッジ32の底壁34に接近する向きに回動させられる。
この回動につれて係合突部94が係合穴54内を前方へ
移動するとともに、係合突起98の傾斜面100がヘッ
ドホルダ用フック64の係合突部70の傾斜面68に係
合し、これら傾斜面100,68の斜面の作用によりア
ーム部66が後方へ撓まされ、係合突起98が係合突部
70を乗り越えてヘッドホルダ80がキャリッジ32上
に載置される。係合突部94の底面は傾斜面96とされ
ていて、突出端部ほど小形にされているため、係合穴5
4の上下方向の寸法を大きくすることなく、係合突部9
4を係合穴54に嵌合し、ヘッドホルダ80がキャリッ
ジ32に支持された状態で係合突部94の上面を係合穴
54の対向する内側上面に接触させることができる。
【0042】係合突起98が係合突部70を乗り越えた
後、係合突部70は係合凹部101に嵌合する。そのた
め、ヘッドホルダ80は、係合突部94の上面と係合穴
54の対向する内面との係合および係合突部70と係合
凹部101の底面との係合により、キャリッジ32から
の浮き上がりを防止され、係合突部94の前後方向に平
行な2側面と係合穴54の対向する2つの内面との係合
および係合突部70と係合凹部101との嵌合によりホ
ルダ移動方向(キャリッジ移動方向と同じである)の位
置ずれを防止され、ヘッドホルダ用フック64により前
方へ付勢されてキャリッジ32の前壁36に押し付けら
れ、前後方向の位置ずれを防止される。
【0043】ヘッドホルダ80をキャリッジ32から取
り外す場合には、ヘッドホルダ用フック64のアーム部
66を後方へ撓ませ、係合突部70と係合突起98との
係合を解除した状態でヘッドホルダ80の後部をキャリ
ッジ32の底壁34から離れる向きに回動させるととも
に、係合突部94を係合穴54から離脱させる。
【0044】噴射ヘッド78は、ヘッドホルダ80の前
壁90に取り付けられている。噴射ヘッド78は直方体
状を成し、図示しない多数本のインク流路と、それらイ
ンク流路に対応して設けられた多数個のノズルを含むも
のである。これらノズルは噴射ヘッド78の前面である
インク噴射面(図示省略)に開口し、かつ、一直線状に
並んで設けられている。前壁90の前面には、図2に示
すように、ヘッド嵌合突部106が突設されるととも
に、突出端面に開口する嵌合凹部108が形成されてお
り、噴射ヘッド78は、多数のノズルが並ぶノズル列が
ホルダ移動方向に対して傾斜した姿勢で嵌合凹部108
に嵌合されている。
【0045】インク流路の壁は振動板によって形成さ
れ、その振動板が図示しない制御装置の指令に基づいて
図示しない駆動回路により変形させられると、その変形
に起因する圧力変化によりインクがノズルから噴射され
る。そのため、噴射ヘッド78には、図2に示すよう
に、FPC(Flexible Printed Circit)基板112が設
けられている。FPC基板112は、ヘッドホルダ80
の底壁86の底面に配設されたゴム製の保持部材114
により保持されており、ヘッドホルダ80がキャリッジ
32に取り付けられるとき、保持部材114により、キ
ャリッジ32の底壁34の上面に配設された回路基板
(図示省略)に押し付けられる。なお、噴射ヘッド78
の周囲にはFPC押さえ116が被せられ、FPC基板
112が保護されるようになっている。
【0046】ヘッドホルダ80の前壁90の後面の中央
には、図3に示すように、円形断面のマニホールド部1
20が後方へ突設されている。マニホールド部120内
には、マニホールド部120の軸線に平行に延び、マニ
ホールド部120の突出端面に開口するインク通路12
2が形成されており、インク通路122の開口端部は、
開口端ほど直径が大きいテーパ穴124とされている。
また、マニホールド部120の突出端面には、ステンレ
ス製の網目状フィルタ126が溶着されている。
【0047】マニホールド部120の外側には、ゴム製
の支持筒130が着脱可能に嵌合されている。支持筒1
30は、マニホールド部120に嵌合された状態でマニ
ホールド部120の突出端面から更に突出するものとさ
れるとともに、その突出部は先端側ほど直径が漸減する
テーパ部132とされている。支持筒130は先端部が
テーパ状を成すテーパ筒なのである(支持筒130を、
全体が先端側ほど直径が漸減するテーパ筒としてもよ
い)。また、支持筒130の基端部には、半径方向外向
きに延び出すフランジ部134と、そのフランジ部13
4から後方側へ内のり寸法が増大しつつ延び出すフレア
部136とが設けられている。
【0048】支持筒130のマニホールド部120から
の突出部には、円柱状の多孔質体138が着脱不能に嵌
合されている。多孔質体138の一端部は支持筒130
から突出させられ、他端部は網目状フィルタ126に当
接させられている。支持筒130をマニホールド部12
0から外せば、多孔質体138も共に外されるが、網目
状フィルタ126はマニホールド部120側に残る。支
持筒130および多孔質体138が、一体かつマニホー
ルド部120に対して着脱可能な連結具140を構成
し、マニホールド部120および網目状フィルタ126
と共にインク収容器82が連結される連結部142を構
成しているのである。網目状フィルタ126,支持筒1
30および多孔質体138を分解して図6に示す。
【0049】ヘッドホルダ80の前壁90の下部のマニ
ホールド部120の両側の位置にはそれぞれ、図3およ
び図5に示すように、前壁90の後面に開口する一対の
係合凹部144が形成されている(図3および図5には
1個のみ示されている)。係合凹部144の開口周辺か
ら後方へ突部146が突設されている。また、係合凹部
144の下側内面は、図2に示すように、底壁86の上
面147に連続し、前方ほど上方へ傾斜する傾斜内面1
48とされている。上側内面149は水平面である。前
壁90の後面にはまた、上部のマニホールド部120の
両側の位置にそれぞれ、第一係合突起受け部150が後
方へ突設されている。これら第一係合突起受け部150
は、ホルダ移動方向に長い板状を成す。
【0050】ヘッドホルダ80の底壁86の上面147
には、部分円板状を成す位置決め用係合突部154がホ
ルダ移動方向に直角な方向に延びる姿勢で設けられてい
る。位置決め用係合突部154は、上面147のホルダ
移動方向の中央であって、係合凹部144からのホルダ
移動方向と直角な前後方向の距離が、インク収容器82
のホルダ移動方向の寸法より大きい位置に設けられてい
る。この位置は、前壁90からのホルダ移動方向と直角
な方向の距離がインク収容器82のホルダ移動方向の寸
法より大きい位置でもある。
【0051】インク収容器82は、図7に示すように箱
状を成し、前壁160の中央を貫通して円形断面のイン
ク供給口162が形成されている。インク収容器82
は、前壁160の前面である正面165(図3参照)に
インク供給口162を備えているのである。インク収容
器82内には、図示は省略するがインクが浸み込まされ
たウレタンフォーム製のインク保持部材が収容されてい
る。
【0052】インク収容器82の正面165の上部に
は、図7に示すように、ホルダ移動方向においてインク
供給口162の両側に位置する2個所にそれぞれ、第一
係合突起164が突設されている。第一係合突起164
はホルダ移動方向に長い板状を成す。また、前壁160
の正面165の下部には、ホルダ移動方向においてイン
ク供給口162の両側に位置する2個所にそれぞれ、第
二係合突起166が前方へ突出し、かつ、図3および図
8に示すように、底面168がインク収容器82の底面
169と同一平面内に位置する状態で設けられている。
第二係合突起166の上面171は、底面168と平行
な面とされている。
【0053】インク収容器82の後壁170の後面の上
部には、ホルダ移動方向に延びる板状の操作突起172
が突設され、下部には、ホルダ移動方向に延びる係合溝
174が形成されている。インク収容器82にはまた、
底面169に開口する部分円板状の位置決め用係合凹部
178が形成されている。位置決め用係合凹部178
は、第二係合突起166およびインク供給口162から
のホルダ移動方向と直角な前後方向における距離が、イ
ンク収容器82のホルダ移動方向の寸法より大きい位置
に設けられており、かつ、位置決め用係合突部154が
ホルダ移動方向において隙間なく嵌合される寸法に精度
良く形成されている。
【0054】さらに、インク収容器82の底面169に
は、ホルダ移動方向に距離を隔てた2個所およびそれら
2個所からホルダ移動方向と直角な前後方向に距離を隔
てた2個所の合計4個所の位置にそれぞれ、半球状の被
支持突起180が突設されている。被支持突起180の
突出量、すなわち半径は、インク収容器82がヘッドホ
ルダ80の底壁86上に載せられ、被支持突起180が
上面147により支持された状態で、第二係合突起16
6の上面171が前記係合凹部144の内側上面149
に接触する大きさとされている。
【0055】前記ケーシング12には、図2に示すよう
にカバー184が設けられている。カバー184はケー
シング12にホルダ移動方向と平行な軸線まわりに回動
可能に取り付けられており、回動軸線は、図示は省略す
るが、プラテン10に対してインク噴射装置30とは反
対側に設けられている。そのため、カバー184はイン
ク噴射装置30の上方において開閉させられ、カバー1
84を開いた状態では、インク噴射装置30の上方に開
口が生ずる。
【0056】インク収容器82をヘッドホルダ80に取
り付ける場合、操作突起172を持って、図9に二点鎖
線で示すように、インク収容器82を前部を後部より下
にした傾斜姿勢で一対の側壁88間に嵌合するとともに
第一係合突起164を第一係合突起受け部150上に載
せる。そして、インク収容器82を上記傾斜姿勢から、
インク供給口162に連結部142が突入させられると
ともに、ヘッドホルダ80の底壁86上に載置された取
付姿勢へ回動させる。このとき、インク供給口162と
多孔質体138や支持筒130との干渉を回避しつつ、
インク収容器82を回動させ得ることが必要であり、そ
のため、図10に示すように、第一係合突起164およ
び第一係合突起受け部150は、それらの係合位置を回
動中心Oとし、回動中心Oから多孔質体138の最下端
までの距離R1,インク供給口162の最下縁までの距
離R2,第二係合突起166の下端面までの距離R3,
ヘッドホルダ80の底壁86の上面147までの距離R
4が、R1<R2<R3<R4となる位置に設けられて
いる。
【0057】したがって、インク収容器82が図9に二
点鎖線で示す姿勢から回動させられるとき、多孔質体1
38および支持筒130のテーパ部132は、インク供
給口162の開口周縁と干渉することなく、インク供給
口162内に突入可能である。インク収容器82が取付
姿勢近くまで回動させられたとき、第二係合突起166
が係合凹部144の傾斜内面148に接触し、第一係合
突起164が第一係合突起受け部150との係合から外
れる。以後、第二係合突起166が傾斜内面148によ
り案内され、傾斜内面148の傾斜により僅かに上方へ
持ち上げられつつ、インク収容器82の底面169がヘ
ッドホルダ80の底壁86に接近し、位置決め用係合凹
部178と位置決め用係合突部154とが嵌合される。
最後に、被支持突起180が底壁86の上面147に支
持され、第二係合突起166の上面171が係合凹部1
44の上側内面149に接触させられる。
【0058】このようにインク収容器82の回動の末期
に第二係合突起166においてヘッドホルダ80により
支持されるようにするのは、以下の理由による。インク
収容器82を第一係合突起164と第一係合突起受け部
154との係合部位を中心とする回動によりヘッドホル
ダ80に取り付ける場合に、インク収容器82が第二係
合突起166においてヘッドホルダ80により支持され
ないようにすることも可能であり、この場合には第一係
合突起164と第一係合突起受け部154とがインク収
容器82の回動の最後まで係合し続けることとなる。こ
の場合には、例えば、本実施例におけるように、第一係
合突起164がインク収容器82の底壁86から遠い側
の端部に設けられていれば、インク収容器82のインク
供給口162はヘッドホルダ80への取付けのための回
動の進行に伴って底壁86に接近することになる。この
際、インク供給口162の底壁86から遠い側の縁部
は、連結部142から離れた位置から一方的に連結部1
42に接近するのみであるので連結部142と干渉する
恐れはないが、底壁86に近い側の縁部は連結部142
に対して底壁86とは反対側の位置から、連結部142
の自由端部を越えて、連結部142より底壁86側の位
置へ移動する必要があり、連結部142の自由端部と干
渉する恐れがある。この干渉を回避するためには、第一
係合突起と第一係合突起受け部との位置を底壁86側へ
移動させることが有効であるが、そのように移動させれ
ば、回動の末期にインク供給口162の底壁86から遠
い側の縁部が連結部142と干渉する恐れが生ずる。こ
の問題を解決するためには、インク収容器82のヘッド
ホルダ80への取付けのための回動の大半は第一係合突
起164と第一係合突起受け部150との係合部位を中
心とする回動とし、回動の末期にインク収容器82が第
二係合突起166においてヘッドホルダ80により支持
されつつ回動させられるようにして、インク収容器82
の回動に伴ってインク供給口162が概して底壁86に
接近するが、末期には底壁86への接近量を減少させる
か、あるいは積極的に底壁86から離間させるようにす
ることが有効なのである。
【0059】また、第二係合突起166が係合させられ
る係合凹部144の、ヘッドホルダ80の底壁86の上
面147に連続する内面が奥側ほど上昇する傾斜内面1
48とされており、さらに、第二係合突起166の、ヘ
ッドホルダ80の幅方向とインク噴射方向とに直角な方
向の寸法が一定とされているため、第二係合突起166
が係合凹部144に深く嵌入するほど両者のヘッドホル
ダ80の幅方向とインク噴射方向とに直角な方向におけ
る隙間が小さくなり、第二係合突起166が係合凹部1
44に完全に係合された状態における両者のヘッドホル
ダ80の幅方向とインク噴射方向とに直角な方向の隙間
を小さくし、あるいは実質的に0にすることができ、取
付状態におけるインク収容器82のヘッドホルダ80か
らの浮き上がりを良好に防止することができる。インク
収容器82を回動させつつ第二係合突起166を係合凹
部144に嵌合する場合には、第二係合突起166と係
合凹部144との嵌合開始時には両者が相対的に傾いて
いるため、両者のヘッドホルダ80の幅方向とインク噴
射方向とに直角な方向の隙間を大きくしなければ両者を
嵌合させることができないが、単純にヘッドホルダ80
の幅方向とインク噴射方向とに直角な方向の隙間を大き
くすれば、インク収容器82の浮き上がり防止が不可能
になるが、本実施例においては、この不都合を回避する
ことができるのである。
【0060】インク収容器82が回動させられるとき、
インク収容器82の後部の下端部がインク収容器用フッ
ク56の傾斜面60に係合し、斜面の作用によりアーム
部58を後方へ撓ませ、係合突部62を乗り越える。イ
ンク収容器82がヘッドホルダ80の底壁86上に載置
された状態では、図3に示すように係合突部62がイン
ク収容器82の係合溝174に係合し、インク収容器8
2はアーム部58により底壁82からの浮き上がりを防
止される。
【0061】このようにインク収容器82が回動させら
れてヘッドホルダ80に取り付けられる間、インク収容
器82は一対の側壁88により挟まれて、ヘッドホルダ
80に対する回動中心線に平行な方向の位置が決められ
ており、インク収容器82を安定して回動させることが
でき、インク供給口162と連結部142とが幅方向に
おいてずれることがなく、取付作業が容易であり、ま
た、第二係合突起166を容易にかつ確実に係合凹部1
44に嵌合させることができる。
【0062】上記インク収容器82の取付状態では、多
孔質体138および支持筒130がインク収容器82内
に嵌入し、インクが多孔質体138に浸潤するとともに
インク通路122を通って噴射ヘッド78のインク流路
に供給される。また、フレア部136はインク収容器8
2の正面165のインク供給口162の周辺部分に密着
し、インクの漏れが防止される。インク収容器82は前
壁160においてフレア部136と当接し、後壁170
においてキャリッジ32の後壁38の前面に当接して前
後方向において位置決めされるとともに、フレア部13
6により後方へ付勢され、常に前後方向において位置決
めされた状態に保たれる。
【0063】このようにインク収容器82がヘッドホル
ダ80に取り付けられた状態では、インク収容器82が
被支持突起180においてヘッドホルダ80の底壁86
に支持され、第一係合突起164が第一係合突起受け部
150から僅かに浮き上がる一方、第二係合突起166
の上面171と係合凹部144の上側内面149との接
触およびインク収容器用フック56と係合溝174との
係合により、インク収容器82の底壁86からの浮き上
がりが防止される。さらに、位置決め用係合突部154
と位置決め用係合凹部178との係合および第二係合突
起166の前後方向に平行な2側面と係合凹部144の
対向する2面との係合により、インク収容器82のヘッ
ドホルダ80に対するホルダ移動方向の移動を防止され
る。係合凹部144の開口周辺から後方へ突部146が
突設されており、それにより案内突部166と係合凹部
144との前後方向における係合長さが長く、両者が確
実に係合させられる。また、支持筒130のフレア部1
36の付勢によりインク収容器82はキャリッジ32の
後壁38に当接させられ、前後方向の移動が防止され
る。この状態において、インク供給口162と連結部1
42とが同心になり、位置決め用係合凹部178と位置
決め用係合突部150との間に上下方向の隙間が残る。
【0064】インク収容器82をヘッドホルダ80から
取り外す場合には、カバー184を開き、インク収容器
82を後部がヘッドホルダ80から離れる向きに回動さ
せる。インク収容器82が回動させられるとき、インク
収容器82の後端部がインク収容器用フック56の係合
突部62に形成された傾斜面63に係合し、斜面の作用
によりインク収容器用フック56が後方へ撓まされ、イ
ンク収容器82を取り外すことができる。インク収容器
82の後部がインク収容器用フック56を越えた後、イ
ンク収容器82を更に回動させて多孔質体138および
支持筒130をインク供給口162から離脱させる。
【0065】インク収容器82を取り外した状態でヘッ
ドホルダ80を放置すれば、多孔質体138が乾燥する
が、網目状フィルタ126の乾燥を防止することができ
る。多孔質体138を取り外せば網目状フィルタ126
が乾燥し、付着したインクが固まってインクの流れを妨
げ、網目状フィルタ126を噴射ヘッド78ごと交換す
ることが必要となって交換コストが高くなる。そのた
め、インク収容器82を取り外した状態でヘッドホルダ
80を放置する場合、多孔質体138を付けたままで放
置し、多孔質体138が乾燥し、多孔質体138に浸み
込んだインクが乾燥した場合には、多孔質体138を支
持筒130と共にマニホールド部120から取り外し、
支持筒130に保持された新たな多孔質体138と交換
する。多孔質体138および支持筒130は交換しなけ
ればならないが、噴射ヘッド78を交換する場合に比較
して交換コストが少なくて済む。
【0066】また、インク噴射装置30が記録領域内を
移動させられて記録用紙28に記録が行われるとき、ヘ
ッドホルダ80のキャリッジ32に対するホルダ移動方
向,前後方向の各位置ずれおよび浮き上がり、ならびに
インク収容器82のヘッドホルダ80に対するホルダ移
動方向,前後方向の各位置ずれおよび浮き上がりは前述
のように防止されており、ヘッドホルダ80に位置ずれ
等が生じて記録位置がずれることがなく、また、インク
収容器82に位置ずれが生じてインク漏れが生ずる等の
不都合が生ずることもなく、記録用紙28に正確にかつ
鮮明に画像が記録される。さらに、インク噴射装置30
の移動開始時や移動停止時にインク収容器82がヘッド
ホルダ80に対して相対移動し、キャリッジ32の移動
速度の制御に悪影響を及ぼすことを回避し得る。
【0067】また、インク収容器82は、ヘッドホルダ
80に対して傾斜させられた姿勢から第一係合突起16
4と第一係合突起受け部150との係合部位を中心に回
動させられてヘッドホルダ80に取り付けられるのであ
るが、第一係合突起164と第一係合突起受け部150
とを係合させる際のインク収容器82の傾斜角度は、こ
れら第一係合突起164,第一係合突起受け部150が
係合可能な範囲内において自由に選択することができ、
インク収容器82の取付方向の設計の自由度が高く、カ
バー184の開口の位置が限定されず、カバー184の
設計の自由度の高いインク噴射装置30が得られる。
【0068】さらに、インク収容器82は取付け開始時
にはヘッドホルダ80に対して傾斜させられているた
め、キャリッジ32の後壁38(ヘッドホルダ80の連
結部142を保持する前壁90とは反対側に位置する)
には、ヘッドホルダ80にインク収容器82をクランプ
するクランプ装置としてのインク収容器用フック56
が、キャリッジ32の後部から立ち上がった状態で設け
られているが、インク収容器82は第一係合突起受け部
150と第一係合突起164との係合部を中心とする回
動によりヘッドホルダ80に取り付けられるため、イン
ク収容器82のヘッドホルダ80への取付けの邪魔にな
ることはない。インク収容器82を、インク供給口16
2の中心線がヘッドホルダ80の連結部142の軸線と
ほぼ一致する姿勢でヘッドホルダ80の後方からヘッド
ホルダ80に取り付ける場合には、クランプ装置を、イ
ンク収容器82をクランプするクランプ位置と、クラン
プ位置から退避してインク収容器82のヘッドホルダ8
0への取付けを邪魔しない退避位置とに移動するものと
することが必要であって、構造が複雑になるが、インク
収容器82を傾斜させてヘッドホルダ80に取り付ける
場合、ヘッドホルダ80の連結部142が設けられた側
とは反対側の方にクランプ装置を設けてもインク収容器
82の取付けの邪魔にならないため、クランプ装置をイ
ンク収容器用フック56のように構造の簡単なものにす
ることができるのである。インク収容器用フック56は
インク収容器82が回動させられるとき、撓んでインク
収容器82の底壁86上への載置を許容し、インク収容
器82がヘッドホルダ80に取付けられるのと同時にキ
ャリッジ32にインク収容器82を保持させる構成とさ
れており、インク収容器82の取付けを容易に行うこと
ができる。
【0069】さらに、第一係合突起164はインク収容
器82の前壁160の正面165に設けられており、イ
ンク収容器82の幅を小さくすることができ、その分、
インク噴射装置30を小形化することができる。しか
も、第一係合突起は、インク収容器82の連結部142
に連結される側の面に設けられるのであるが、ヘッドホ
ルダ80の底壁86から遠い側の端部から前方へ突出し
た状態で設けられるため、インク収容器82が傾斜させ
られる際には連結部142に連結される側の面全体がヘ
ッドホルダ80の前壁90から離間し、前壁90と干渉
しないため、干渉回避対策を講ずる必要がない。
【0070】また、インク収容器82をヘッドホルダ8
0に取り付ける際、インク収容器82とヘッドホルダ8
0とは、幅方向に隔たった2個ずつの第一係合突起16
4と第一係合突起受け部150とにおいて係合させられ
るため、インク収容器80が幅方向において傾くことが
なく、安定した姿勢でインク収容器82をヘッドホルダ
80に取付け,取外しすることができる。
【0071】さらに、第二係合突起166は、底面16
8がインク収容器82の底面169と同一平面内に位置
させられているため、取付姿勢において第二係合突起1
66がインク収容器82の底面169から突出すること
を回避しつつ最も底面169側の位置に第二係合突起1
66を設けることができ、第二係合突起166を長くし
て係合凹部144との係合を確実にすることができる。
インク収容器82の回動の途中で第二係合突起166が
ヘッドホルダ86の上面147に支持されるようにする
ことは、インク供給口162のヘッドホルダ80の底壁
86から遠い側の縁部と近い側の縁部との両方と連結部
142との干渉を回避する上で有効であるが、第二係合
突起166がインク収容器82の最もヘッドホルダ80
の底壁86側の位置に設けられ、それの底壁86側の面
である底面168がインク収容器82の底壁86側の面
である底面169と同一平面内に位置させられていれ
ば、第二係合突起166のインク供給口162と連結部
142との干渉を回避するのに適した長さが長くなるた
め、第二係合突起166と係合凹部144との係合長さ
が大きくなって係合が確実になるのである。また、底壁
86の上面147を第二係合突起166を支持する支持
案内面として利用することができる。
【0072】また、第二係合突起166は2個設けられ
ていてそれぞれ係合凹部144と係合させられるため、
より確実にインク供給口162と連結部142との干渉
を回避することができる。
【0073】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、インク収容器82がカートリッジを構成
し、ヘッドホルダ80がカートリッジホルダを構成し、
キャリッジ移動装置52がホルダ移動装置を構成してい
る。また、位置決め用係合突部164が第一係合突部を
構成し、位置決め用係合凹部150が第一係合凹部を構
成し、係合凹部144が第二係合凹部を構成し、ヘッド
ホルダ80の底壁86の上面147が第一面を構成し、
前壁90の後面が第二面を構成し、インク収容器82の
底面169が第一面に対向する面を構成し、インク収容
器82の正面165が第二面に対向する面を構成し、ヘ
ッドホルダ用フック64がヘッドホルダ80をキャリッ
ジ32にクランプするクランプ装置を構成している。さ
らに、ヘッドホルダ80の前壁90が噴射ヘッド78を
保持するヘッド保持部を構成するとともに、連結部14
2を保持する連結部保持部を兼ね、底壁86が連結部と
交差する方向に延びてインク収容器を保持する収容器保
持部を構成し、第一係合突起164が回動用第一係合部
を構成し、第一係合突起受け部150が回動用第二係合
部を構成している。また、一対の側壁88がインク収容
器82の回動時にインク収容器82のヘッドホルダ80
に対する回動中心線に平行な方向の位置きめを行う位置
決め部の一種である突部を構成している。
【0074】上記実施例においてインク収容器82は、
インク収容器82の底面169に設けられた位置決め用
係合凹部178と、ヘッドホルダ80の底壁86の上面
147上に突設された位置決め用係合突部154との嵌
合により、ホルダ移動方向の位置ずれを防止されるよう
になっていたが、図11に示すインク収容器430のよ
うに、後壁432の後面に設けた部分円板状の位置決め
用係合突部434と、ヘッドホルダ436に底壁438
の後縁から立ち上がる係合壁440に上下方向に延びて
前面と上面とに開口する姿勢で設けた位置決め用係合凹
部442とを係合させて、ホルダ移動方向の位置ずれを
防止してもよい。
【0075】インク収容器430の後壁432の後面に
は、下部のホルダ移動方向の中間部に、キャリッジに設
けられたインク収容器用フックが係合する係合溝444
が形成されており、係合溝444に隣接する位置に位置
決め用係合突部434が上下方向に延びる姿勢で突設さ
れている。また、ヘッドホルダ436の底壁438の後
縁には、キャリッジに設けられた一対のヘッドホルダ用
フックと係合する係合凹部446を有する一対の係合突
起448が突設されており、一方の係合突起448に隣
接する位置に係合壁440が上方へ突設されている。位
置決め用係合突部434および位置決め用係合凹部44
6は、インク収容器用フックによるインク収容器430
の保持,ヘッドホルダ用フックによるヘッドホルダ43
6の保持を妨げない位置に設けられているのである。そ
の他の構成は図1〜図10に示す実施例と同じであり、
説明は省略する。
【0076】インク収容器430が回動させられてヘッ
ドホルダ436に取り付けられるとき、図12に示すよ
うに、位置決め用係合突部434が位置決め用係合凹部
442に嵌合されるとともに係合溝444にインク収容
器用フックが係合させられ、インク収容器430は、ヘ
ッドホルダ436に対するホルダ移動方向の位置ずれお
よび前後方向の位置ずれを防止される。本実施例におい
ては、位置決め用係合突部434が第一係合突部を構成
し、位置決め用係合凹部446が第一係合凹部を構成し
ている。
【0077】上記各実施例においては、インク収容器8
2,430をヘッドホルダ80,436に取り付けるた
めに、インク収容器82,430の正面に前方へ突出す
る第一係合突起164が設けられ、ヘッドホルダ80,
436の前壁90に第一係合突起受け部150が設けら
れていたが、図13〜図15に示すように、インク収容
器460のホルダ移動方向に直角な両側面からそれぞれ
軸部462を突出させ(図13,図14には一方のみ示
されている)、ヘッドホルダ464の一対の側壁466
の前部の上端部に、上面に開口する軸受部468を設け
て軸部462を支承させてもよい。
【0078】本実施例においては、インク収容器460
が、図15に示すように、軸受部468に受けられた状
態の軸部462の軸心を回動中心Oとして回動させられ
るのであり、軸部462および軸受部468は、この回
動中心Oから多孔質体138の最下端までの距離R1、
インク供給口162の最下縁までの距離R2、第二係合
突起166の下面までの距離R3、ヘッドホルダ464
の底壁86の上面までの距離R4が、R1<R2<R3
<R4となる位置に設けられている。その他の構成は図
1〜図10に示す実施例と同じであり、説明は省略す
る。
【0079】軸部462および軸受部468が上記のよ
うな位置に設けられているため、インク収容器460を
ヘッドホルダ464に取り付けるとき、インク収容器4
60の前部を後部より下げた傾斜姿勢で軸部462を軸
受部468に支承させ、インク収容器460を後部がヘ
ッドホルダ464の底壁86に接近する向きに回動させ
るのであるが、多孔質体138や支持筒130はインク
供給口162の開口周縁部と干渉することなくインク供
給口162に嵌入する。インク収容器460が第二係合
突起166のヘッドホルダ464との係合により支持さ
れる状態になれば、軸部462は軸受部468からやや
浮き上がり、インク収容器460は前記第二係合突起1
66と同じ役割を果たす係合突起470と係合凹部14
6の傾斜内面148との係合により案内されてヘッドホ
ルダ464に取り付けられる。軸部462は軸受部46
8により支承された状態では軸線と交差する方向の移動
を拘束されるため、インク収容器460を回動させると
き、インク収容器460とヘッドホルダ464との係合
が外れる恐れがなく、インク収容器460の回動操作を
容易に行い得る。本実施例においては、軸部462が回
動用第一係合部を構成し、軸受部468が回動用第二係
合部を構成している。
【0080】上記各実施例においてはインク収容器8
2,430,460とヘッドホルダ80,434,46
4とにそれぞれ、第一係合突起164,軸部462と第
一係合突起受け部150,軸受部468とを設け、それ
らの係合位置を中心にしてインク収容器を回動させてヘ
ッドホルダに取り付けるようにされていたが、図16〜
図20に示すように、インク収容器480のインク供給
口482が設けられた正面484の下部のインク供給口
482を挟んだ両側にそれぞれ、案内突部486を設
け、インク収容器480をヘッドホルダ488に取り付
ける際の案内としてもよい。
【0081】上記一対の案内突部486は、図18に示
すように、底面490がインク収容器480の底面49
2と同一平面内に位置させられている。インク収容器4
80にはまた、底面492に4個の半球状の被支持突起
494が突設されている。ヘッドホルダ488の前壁4
96の後面の下部には、連結部498の両側の位置にそ
れぞれ係合凹部500が設けられるとともに、これら係
合凹部500の開口周辺からは後方へ突部501が突設
されている。係合凹部500のヘッドホルダ488の底
壁502の上面504に連続する内面は、奥側ほど上昇
する傾斜内面506とされている。上記被支持突起49
4の突出量、すなわち半径は、被支持突起494が上面
504により支持された状態で、案内突部486の上面
508が係合凹部500の対応する上側内面510に接
触する量に設定されている。また、前壁496の後面の
上部には、連結部498を間に挟んだ両側にそれぞれ、
ストッパ突起512が突設されている。ストッパ突起5
12は、ホルダ移動方向に長い板状を成す。その他の構
成は、図1〜図10に示す実施例と同じであり、詳細な
説明は省略する。
【0082】インク収容器480をヘッドホルダ488
に取り付けるとき、図19に示すようにカバー184を
開き、インク収容器480を前部を後部より下側に位置
させた傾斜姿勢でフレーム12内へ挿入し、案内突部4
86をヘッドホルダ488の底壁502の上面504に
接触させる。この状態でインク収容器480を前進さ
せ、図20に示すようにストッパ突起512に当接した
後、後部が底壁502に接近する向きに回動させる。
【0083】インク収容器480を前部が後部より下側
に位置するように傾斜させたとき、インク収容器480
の正面484から突出する案内突部486がなければ、
傾斜によりインク供給口482の位置が下がり、インク
供給口482の上縁部が連結部498を構成する支持筒
130や多孔質体138と干渉する。しかし、案内突部
486があってそれが上面504に支持されれば、図1
9にインク供給口482と支持筒130との位置関係を
破線で示すように、インク供給口498の位置が上が
り、支持筒130や多孔質体138との干渉が避けられ
る。案内突部486を設ければ、インク収容器82を傾
斜させたとき、インク供給口482の上縁部は支持筒1
30から離れ、支持筒130との間の距離が大きくなる
のに対し、インク供給口482の下縁部は、支持筒13
0との間の距離が小さくなる。しかし、傾斜姿勢では、
インク供給口482の下縁部は、支持筒130の先端部
であるテーパ部132側に位置し、もともと支持筒13
0との間の距離が大きいため、インク収容器82を傾斜
させることによってインク供給口482の下縁部の位置
が上がっても、支持筒130と干渉することはない。
【0084】インク収容器480がストッパ突起512
に当接した後、底壁502に向かって回動させられ、取
付姿勢に近づけば、インク供給口482の位置が下が
り、インク供給口482の上縁部と支持筒130との距
離が短くなるが、案内突部486が係合凹部500の傾
斜内面506に係合した後は、傾斜内面506により案
内されてインク収容器480が持ち上げられ、最終的に
インク収容器480は、ヘッドホルダ488の後部から
水平に挿入された場合と同様に、インク供給口482と
連結部498とが軸線がほぼ一致する姿勢で嵌合され
る。インク収容器480は被支持突起494において底
壁502の上面504により支持されるが、この状態で
は案内突部486の上面508が係合凹部500の上側
内面510に接触し、インク収容器480のヘッドホル
ダ488からの浮き上がりが防止される。
【0085】傾斜角度が同じであれば、案内突部が長い
ほどインク供給口の上がり量が多い。インク収容器48
0をヘッドホルダ488に取り付けるとき、図19に示
すように、後部をキャリッジ32の後壁38の上面に接
触させて、インク収容器480の傾斜角度を定めること
が便利であり、後部が後壁38の上面に接触させられ、
案内突部486が上面508に接触させられた状態で、
インク供給口482が多孔質体138や支持筒130と
干渉しないようなインク供給口482の上がり量が得ら
れる大きさとなるように、案内突部486の長さが設定
されている。
【0086】また、案内突部486がインク収容器48
0の正面484から前方へ突出させられており、インク
噴射装置の大形化が回避されている。ヘッドホルダ48
8の前壁90の前面には噴射ヘッド78が設けられてお
り、案内突部486を突設させてもヘッドホルダ488
の前後方向の寸法が長くなることはないからである。
【0087】さらに、本実施例においてインク収容器4
80を傾斜姿勢から回動させてヘッドホルダ488に取
り付けることにより、カバー184の設計の自由度の向
上,クランプ装置の構成の簡易の効果が得られること、
案内突部486と係合凹部500との係合により、イン
ク収容器480の浮き上がりが防止されてインクの漏れ
が防止され、また、インク噴射装置移動時の移動速度の
制御に悪影響を及ぼすことがないこと等は、図1〜図1
0に示す実施例と同じである。さらに、案内突部486
はインク収容器480の正面484のインク供給口16
2の両側から2個前方へ突出して設けられるとともに、
その底面はインク収容器480の底面と同一平面内に位
置させられており、インク収容器を傾斜させても姿勢が
安定し、取付操作を容易に行うことができる。また、取
付姿勢において案内突部486がインク収容器480の
底面から突出することを回避しつつ最もヘッドホルダ4
88の底壁502の上面504側の位置に案内突部48
6を設けることができ、案内突部486を長くして係合
凹部500との係合長さを十分に取ることができるとと
もに、上面504を案内突部486を案内する支持案内
面とすることができる。
【0088】また、案内突部486が底壁502の上面
504に接触させられるとき、一対の側壁88によりイ
ンク収容器480がヘッドホルダ488に対して幅方向
において位置決めされ、インク収容器480の取付け時
にインク供給口162と連結部498とが幅方向におい
てずれることがなく、取付作業が容易になる。一対の側
壁88が位置決め部を構成し、側壁の互いに対向する内
面が、案内突部486を支持する支持案内面を構成する
上面504にほぼ直角な位置決め面を構成しているので
ある。インク収容器480がヘッドホルダ488に取り
付けられる際、最初に係合させられるのが案内突部48
8と上面504であるため、上面504に隣接して位置
決め面が設けられていれば、案内突部486を上面50
4に支持させれば必然的にインク収容器480のヘッド
ホルダ488に対する幅方向の位置決めが行われ、以後
は単純にインク収容器480を平行移動させ、回動させ
るのみでヘッドホルダ488への取付けを確実に行い得
て好都合である。また、案内突部486と上面504と
はインク収容器488の回動時にも係合し続けるため、
同じ位置決め面をインク収容器480の平行移動時と回
動時との両方の位置決め手段として機能させることがで
きる。
【0089】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、ヘッドホルダ488の前壁496が噴射ヘ
ッド78を保持するヘッド保持部を構成し、底壁502
がヘッド保持部から交差方向に延びる収容器保持部を構
成している。
【0090】上記実施例において案内突部486は底面
490がインク収容器480の底面492と同一平面内
に位置するように設けられていたが、図21に示す案内
突部520のように、インク収容器522の上下方向の
中間部に設けてもよい。案内突部520は、インク収容
器522のホルダ移動方向に直角な両側面の上下方向の
中間位置から、インク収容器522の正面524を越え
て前方へ突出させられている。インク収容器522の底
面には、半球状を成す4個の被支持突起526が設けら
れている。
【0091】ヘッドホルダ530には、ホルダ移動方向
に直角な2つの側壁532の内面の前部にそれぞれ、前
後方向に平行な案内板534が設けられ、案内板534
の上面が案内突部520を支持する支持案内面536を
構成している。支持案内面536は、インク収容器52
2の回動軸線が連結部542の軸線と一致する位置に設
けられている。ヘッドホルダ530の前壁540の連結
部542を間に挟み、ホルダ移動方向に隔たった両側に
はそれぞれ、係合凹部544が形成されている。係合凹
部544の下側内面は、支持案内面536に連続し、奥
側ほど上方へ傾斜する傾斜内面546とされている。ま
た、前壁540の後面には、連結部542の両側のホル
ダ移動方向に隔たった2個所にそれぞれ、ストッパ突起
548が突設されている。
【0092】インク収容器522のヘッドホルダ530
への取付け時には、インク収容器522が前部が後部よ
り下側に位置する傾斜姿勢とされ、案内突部520の先
端部が支持案内面536に接触させられる。この姿勢で
インク収容器522はストッパ突起548に当接するま
で前進させられるが、この際、多孔質体138や支持筒
130がインク供給口162の開口周縁部と干渉するこ
となく、インク供給口162に嵌入するように案内突部
520の下面の位置および形状が決定されている。案内
板534の支持案内面536が、インク収容器522の
回動軸線が連結部542の軸線と一致する高さ(高さと
は底壁550からの距離である)に形成されている場合
にも、インク収容器522が傾斜させられた場合のイン
ク供給口162の上縁部の位置は下がるが、その低下量
は案内突部486がインク収容器480の下端に設けら
れる図16〜20に示す実施例におけるより小さくなる
ため、案内突部520のインク収容器522の正面52
4からの突出量も小さくて済む。したがって、案内突部
520のインク収容器522の正面524からの突出量
を現実に小さくしてもよいのであるが、案内突部520
が係合凹部544と係合してインク収容器522のヘッ
ドホルダ530からの浮き上がりを防止するために案内
突部520を短くすることが望ましくない場合には、案
内突部520の先端部の下面は支持案内面536に接触
しない形状にされるのである。
【0093】また、案内板534の支持案内面536
が、インク収容器522の回動軸線がインク供給口16
2の上縁部と同じ高さに形成されている場合には、イン
ク収容器522が傾斜させられた場合にもインク供給口
162の上縁部の位置は下がらないため、案内突部52
0はインク収容器522の正面524から突出させる必
要がない。したがって、後に図22に示すように、イン
ク収容器のホルダ移動方向に直角な2側面の前端部から
側方へ突出した軸状突起を支持案内面に支持,案内され
る案内突部とすることも可能である。
【0094】前述のようにインク収容器522がストッ
パ突起548に当接するまで前進させられた後、ヘッド
ホルダ530の底壁550に接近する向きに回動させら
れる。このとき、インク供給口162の上縁部の位置が
下がるが、案内突部520が係合凹部544の傾斜内面
546に係合するに至れば、傾斜内面546に案内され
て持ち上げられ、インク収容器522は、ヘッドホルダ
530に後部から水平に挿入される場合と同様に、イン
ク供給口162と連結部142との軸線がほぼ一致する
姿勢でヘッドホルダ530に取り付けられる。インク収
容器522は、被支持突起526において、底壁550
の上面552上に支持されるとともに、案内突部520
の上面が係合凹部544の上側内面に接触させられてイ
ンク収容器522の浮き上がりが防止される。
【0095】このように、ヘッドホルダ530のヘッド
保持部を構成する前壁540とインク収容器保持部を構
成する底壁550とが互いに直交し、案内突部520が
底壁550に直角な方向においてインク供給口162の
中心とほぼ一致する位置に設けられれば、インク収容器
522を傾斜させたとき、インク供給口162の前壁5
40から遠い側の縁部と近い側の縁部とがいずれも連結
部542に接近し、連結部542との間の隙間が少なく
なるが、この状態においても両縁部と連結部542との
間に干渉を避け得る隙間が確保されるように傾斜角度を
設定することにより、インク供給口162と連結部54
2とを干渉させることなく、インク収容器522をヘッ
ドホルダ530に取り付けることができる。
【0096】インク収容器のホルダ移動方向に直角な2
側面の前端部から側方へ軸状突起を突出させ、案内突部
とした例を図22に示す。インク収容器560のホルダ
移動方向に直角な2つの側面562の各前端部にはそれ
ぞれ、側方へ突出する軸状突起564が突設されてい
る。これら軸状突起564はそれぞれ、軸線がインク供
給口566の上縁部と同じ高さに位置するように設けら
れている。また、インク収容器560の正面の下部のイ
ンク供給口566を間に挟んだ両側にはそれぞれ、係合
突起568が前方へ突設され、上部のインク供給口56
6を間に挟んだ両側にはそれぞれストッパ突起569が
突設されている。さらに、インク収容器560の底面に
は4個の被支持突起570が突設されている。
【0097】ヘッドホルダ572の一対の側壁574の
前端部はそれぞれ、前後方向に平行に切り欠かれ、前後
方向に平行に延び、水平な支持案内面576が形成され
ている。これら支持案内面574は、軸状突起564の
軸線から、軸状突起564の半径分、下方へ下がった高
さに形成されている。軸状突起564の軸線がインク供
給口566の上縁部と同じ高さになるように、支持案内
面574が形成されているのである。ヘッドホルダ57
2の前壁578の後面582の下部の連結部580を間
に挟んだ両側にはそれぞれ、係合凹部584が形成され
ている。係合凹部584のヘッドホルダ572の底壁5
86の上面588に連続する下側内面は、前方ほど上方
へ傾斜する傾斜内面590とされている。
【0098】インク収容器560のヘッドホルダ572
への取付け時には、インク収容器560が前部が後部よ
り下側に位置する傾斜姿勢とされ、軸状突起564が支
持案内面576上に載置され、この姿勢でインク収容器
560がストッパ突起569がヘッドホルダ572の前
壁578の後面582に当接するまで前進させられた
後、回動させられてヘッドホルダ572上に載置され
る。支持案内面576が、軸状突起564の軸線がイン
ク供給口566の上縁部と同じ高さになるように設けら
れているため、インク収容器560が前進,回動させら
れるとき、多孔質体138や支持筒130がインク供給
口566の開口周縁部と干渉することなく、インク供給
口566に嵌入させられる。係合突起568が係合凹部
584内に進入し、傾斜内面590に当接すれば、軸状
突起564が支持案内面576との係合から外れ、以
後、係合突起568が傾斜内面590により案内され、
インク収容器560は傾斜内面590の傾斜により僅か
に上方へ持ち上げられつつ移動させられて底壁586の
上面588上に載置される。インク収容器560は、被
支持突起570において上面588上に載置され、係合
突起568が係合凹部584に嵌合されるとともに、係
合突起568の上面と係合凹部584の上側内面とが係
合させられ、それによりインク収容器560のヘッドホ
ルダ572からの浮き上がりが防止される。
【0099】図22に示す実施例において、支持案内面
576の前端縁から垂直に立ち上がる垂直面をストッパ
面とし、軸状突起564をストッパ面に係合させること
により、インク収容器560の取付け時の前進を止める
ようにしてもよい。案内突部を支持案内面の終端に当接
させてインク収容器の移動を規定するのである。また、
ストッパ突起569を省略し、インク収容器560の正
面の底壁586から遠い側の端部をヘッドホルダ572
の前壁578の後面582に当接させてインク収容器5
60の前進を止めるようにしてもよく、あるいはインク
収容器560の正面を連結部580のフランジ部136
に当接させて前進を止めるようにしてもよい。
【0100】上記各実施例のインク噴射装置は、カート
リッジを構成するインク収容器を1個有し、単色で記録
が行われるものとされていたが、本発明は、図23に示
すインク噴射装置620のように4個のインク収容器6
22を有するカラー記録用インク噴射装置にも適用する
ことができる。4個のインク収容器622にはそれぞ
れ、シアン色,マゼンタ色,イエロー色,黒色のインク
が収容されている。
【0101】キャリッジ624上には、4個のヘッドホ
ルダ626がホルダ移動方向に並んで設けられている。
ヘッドホルダ626には、図1〜図10に示す実施例と
同様に噴射ヘッド(図示省略)が設けられており、各ヘ
ッドホルダ626の底壁の上面にはそれぞれ、位置決め
用係合突部628が1個ずつ突設されている。各位置決
め用係合突部628はそれぞれ、インク噴射方向におい
ては、図示しない第二係合突起との距離がインク収容器
622のホルダ移動方向の寸法より大きい位置に設けら
れていることは、図1〜図10に示す実施例と同じであ
るが、ホルダ移動方向においては互いに異なる位置に設
けられている。
【0102】上記4個のインク収容器622にはそれぞ
れ、底面に開口し、位置決め用係合突部628と嵌合さ
れる位置決め用係合凹部630が形成されている。4個
のインク収容器622が4個のヘッドホルダ626のい
ずれに取り付けられるか、すなわちホルダ移動方向にお
ける取付位置はインクの色によって決まっており、4個
のインク収容器622の各位置決め用係合凹部630は
それぞれ、ホルダ移動方向において異なる位置であっ
て、決められたヘッドホルダ626の位置決め用係合凹
部630と嵌合し得る位置に設けられている。
【0103】本実施例のインク噴射装置620において
インク収容器622のヘッドホルダ626に対する取付
けは、図1〜図10に示す実施例におけると同様に行わ
れ、インク収容器622は位置決め用係合凹部630が
位置決め用係合突部628に嵌合され、ホルダ移動方向
の位置ずれを防止される。位置決め用係合凹部630,
位置決め用係合突部628のホルダ移動方向における位
置は、4個のヘッドホルダ626,インク収容器622
の各々について異ならされているため、インク収容器6
22が決められたヘッドホルダ626とは異なるヘッド
ホルダ626に取り付けられることはなく、カラー記録
が指定された色で行われる。
【0104】図23に示す実施例においては、1個のヘ
ッドホルダ626が1個のインク収容器622を保持す
るようにされていたが、図24に示すインク噴射装置6
38のように、1個のヘッドホルダ640に4個のイン
ク収容器642を保持させてもよい。ヘッドホルダ64
0の底壁の上面には、4個の位置決め用係合突部644
が突設されている。これら位置決め用係合突部644
は、ヘッドホルダ626の1個のインク収容器取付範囲
内におけるホルダ移動方向における位置が互いに異にさ
れている。4個のインク収容器642の各々に設けられ
た位置決め用係合凹部646もそれぞれ、ホルダ移動方
向において異なる位置であって、それぞれ決められたヘ
ッドホルダ640の位置決め用係合突部644に嵌合さ
れる位置に設けられており、インク収容器642はヘッ
ドホルダ640上のホルダ移動方向において決まった位
置に取り付けられる。
【0105】なお付言すれば、図1〜図10,図11お
よび図12,図13〜図15に示す各実施例においてヘ
ッドホルダ80,436,464は、前壁90により構
成され、噴射ヘッド78を保持するとともに連結部保持
部を兼ねるヘッド保持部と、ヘッド保持部から直角に延
び出させられ、インク収容器82を保持する収容器保持
部とを有するものとされていたが、ヘッドホルダは、連
結部保持部と収容器保持部とが直角以外の角度、すなわ
ち鋭角あるいは鈍角で交差するものでもよい。また、ヘ
ッド保持部が収容器保持部を兼ねるインク噴射装置にも
本発明を適用することができる。例えば、インクが下向
きに噴射されるインク噴射装置において、噴射ヘッドが
設けられ、連結部を上方へ突出する向きに保持するヘッ
ド保持部に上下方向に延びる姿勢でインク収容器を保持
させるのである。ヘッド保持部が収容器保持部を兼ねる
場合にも、インク収容器をヘッドホルダに傾斜姿勢から
回動させて取り付けるべく、回動用第一係合部および回
動用第二係合部を設けてもよい。
【0106】さらに、図1〜図10,図11,図12お
よび図13〜図15に示す各実施例において、第二係合
突起166および係合突起470はいずれもインク収容
器82,430,460の正面から前方へ突出するもの
とされていたが、インク収容器のインク噴射方向に平行
で、ヘッドホルダの収容器保持部側の面に隣接する2側
面から側方へ突出するとともに前方へ突出するものとし
てもよい。また、インク収容器の回動用第一係合部と回
動用第二係合部との係合部位を中心とする回動の末期
に、第二係合突起(あるいは係合突起)においてヘッド
ホルダにより支持されつつ回動させられる場合、収容器
保持部のインク収容器側の面を第二係合突起(あるいは
係合突起)を支持する支持案内面としてもよく、あるい
は収容器保持部の連結部の軸線に平行な方向の両縁部に
突設された側壁に支持案内面を設けてもよい。
【0107】また、図1〜図10に示す実施例において
インク収容器82をヘッドホルダ80に取り付けると
き、図9に二点鎖線で示すようにインク収容器82をヘ
ッドホルダ80に対して直角な姿勢にすることは不可欠
ではなく、第一係合突起164と第一係合突起受け部1
50とが係合する傾斜姿勢であればよく、カバー184
は傾斜角度の設定に応じて、開口を形成する位置に設け
ればよい。カバーの設計の自由度が高いのである。
【0108】さらに、図1〜図10,図11および図1
2,図13〜図15に示す各実施例において、インク収
容器82,430,460をヘッドホルダ80,43
6,464に取り付ける際のインク収容器82,43
0,460のヘッドホルダ80,436,464に対す
る回動中心線に平行な方向の位置決めは、ヘッドホルダ
80,436,464の一対の側壁88,466により
為されるようになっていたが、この他にも、例えば、一
対の第一係合突起受け部150にそれぞれ上面および後
面に開口する凹部を設け、この凹部に第一係合突起16
4を嵌合させ、凹部を確定する一対の側壁により構成さ
れる突部によってインク収容器82を位置決めしてもよ
く、あるいは一対の第一係合突起受け部150に、それ
ぞれ上面,後面およびインク噴射方向に平行な面であっ
て互いに対向する面に開口する切欠を形成し、この切欠
を確定する突部によってインク収容器82を位置決めし
てもよい。逆に、第一係合突起164に凹部あるいは切
欠を形成することにより、第一係合突起受け部150と
係合する突部を形成し、インク収容器82を位置決めし
てもよい。インク収容器82がヘッドホルダ80に取り
付けられる際、最初に係合させられるのが第一係合突起
164と第一係合突起受け部150とであるため、第一
係合突起受け部150に位置決め部が設けられていれ
ば、両者を係合させれば必然的にインク収容器82のヘ
ッドホルダ80に対する幅方向の位置決めが行われ、以
後は単純にインク収容器82を回動させるのみでヘッド
ホルダへの取付けを行い得て好都合である。また、第一
係合突起164と第一係合突起受け部150とはインク
収容器82の回動時にも殆ど相対移動しないため、小さ
い位置決め部により目的を達成することができる。この
ように第一係合突起あるいは第一係合突起受け部に突部
を設けてインク収容器のヘッドホルダに対する回動中心
線に平行な方向の位置決めを行う場合、ヘッドホルダが
側壁がなくても十分な強度を有するものであれば、一対
の側壁を省略し、あるいは小さくすることが可能であ
り、ヘッドホルダの構成を簡易にかつ軽量にすることが
できる。
【0109】また、図16〜図20,図21,図22に
示す各実施例においてインク収容器480,522,5
60のヘッドホルダ488,530,572への取付け
時には、インク収容器480,522,560の幅方向
における位置は、ヘッドホルダ488,530,572
の一対の側壁88,532,574により決められるよ
うになっていたが、ヘッドホルダの前後方向に平行な両
縁からそれぞれ立ち上がる短いリブを設け、インク収容
器の幅方向の位置を決めるようにしてもよい。側壁8
8,532,574は、ヘッドホルダ488,530,
572の底壁502,550,588から上方へ立ち上
がり、インク収容器480,522,560の上部に至
る高さを有しており、インク収容器480,522,5
60を幅方向において位置決めする位置決め手段として
機能するとともにヘッドホルダ488,530,572
を補強する補強手段としても機能するようにされている
が、ヘッドホルダが一対の側壁を設けなくても十分に強
度が確保されるのであれば、短い一対のリブを設けてイ
ンク収容器の取付け時の位置決め手段とすることができ
る。インク収容器480の回動時に案内突部486と上
面504とは殆ど相対移動しないため、小さな位置決め
面により目的を達成することができるのである。また、
位置決め手段は、ヘッドホルダの底壁により構成される
収容器保持部に突設されたものであることは不可欠では
なく、例えば、連結部が設けられた連結部保持部に突設
され、支持案内面にほぼ直角な位置決め面を有するもの
としてもよい。
【0110】また、図16〜図20,図21,図22に
示す各実施例において、噴射ヘッド78を保持するヘッ
ド保持部(前壁496,540,578)から、インク
収容器480,522,560を保持する収容器保持部
が直角に延び出させられていたが、収容器保持部はヘッ
ド保持部と直角以外の角度、すなわち鋭角あるいは鈍角
で交差するものでもよい。
【0111】さらに、インク収容器とヘッドホルダと
を、図16〜図20,図21,図22に示す各実施例に
おけるように、案内突部を支持案内面に案内させ、イン
ク収容器を移動限度まで移動させるとともに回動させて
ヘッドホルダに取り付ける場合、連結部が長手形状を成
し、かつテーパ状でない場合であっても、インク供給口
と連結部との間の隙間が比較的大きい場合には、インク
収容器が傾斜させられてインク供給口のヘッドホルダの
底壁により構成される収容器保持部から近い側の縁部が
連結部に接近しても、インク供給口と連結部との干渉が
生ずることがなく、インク収容器をヘッドホルダに取り
付けることができる。また、連結部が短い場合、インク
収容器を傾斜させてもインク供給口の収容器保持部に近
い側の周縁部が連結部と干渉することはない。インク収
容器が取付姿勢近くまで回動させられれば、インク供給
口の収容器保持部に近い側の縁部が連結部に接近する
が、このときのインク収容器の姿勢は、インク収容器を
傾斜させることなくヘッドホルダに取り付ける場合の姿
勢に近く、インク供給口と連結部との干渉が生ずること
はなく、インク収容器をヘッドホルダに取り付けること
ができる。
【0112】さらに、上記各実施例において傾斜内面1
48,506,546,590は平面とされていたが、
部分円筒面等の曲面でもよい。また、ヘッドホルダを構
成する連結部保持部のインク収容器側の面の、係合凹部
の傾斜内面に連続する部分も係合凹部に近い部分ほど高
くなる傾斜面とされてもよい。逆に係合凹部の内面の一
部のみが奥側ほど高くなる傾斜面とされてもよい。
【0113】また、第二係合突起,係合突起あるいは案
内突部が傾斜内面に接触した後、インク収容器が取付姿
勢まで回動させられるにつれて、支持案内面の第二係合
突起,係合突起あるいは案内突部を支持する部分の位置
が収容器保持部から遠ざかる。この位置の変化と、イン
ク収容器の正面の傾斜角度の減少に伴うインク供給口の
収容器保持部から遠い側の縁部と近い側の縁部との位置
の変化とを組み合わせて、インク供給口と連結部との干
渉を回避することも可能である。このようにすること
は、インク収容器のヘッドホルダにより支持される面に
突設された被支持突起が少なくともインク収容器の正面
に近い側には設けられず、第二係合突起,係合突起ある
いは案内突部が係合凹部の収容器保持部のインク収容器
側の面に連続する面によって支持される場合に特に有効
であるが、被支持突起と組み合わせて採用することも可
能である。
【0114】この被支持突起の突出量は、上記各実施例
におけるように、第二係合突起,係合突起あるいは案内
突部がインク収容器の正面のヘッドホルダの収容器保持
部に近い側の端部から前方へ突出させられるとともに係
合凹部に嵌合される場合には、被支持突起の突出量を、
被支持突起が収容器保持部のインク収容器側の面により
支持された状態で第二係合突起,係合突起あるいは案内
突部が係合凹部の収容器保持部から遠い側の内面に近接
し、インク収容器の収容器保持部からの離間が実質的に
防止されるように設定することも、また、インク収容器
が僅かに撓み、第二係合突起,係合突起あるいは案内突
部が係合凹部の収容器保持部から遠い側の内面に弾性的
に押し付けられるようにすることも可能である。
【0115】さらに、インク収容器の底面に被支持突起
を設けてヘッドホルダの底壁の上面により支持させるこ
とは不可欠ではなく、被支持突起を省略し、インク収容
器の底面が直接ヘッドホルダの底壁の上面に支持される
ようにしてもよい。また、被支持突起のないインク収容
器の正面に前記第二係合突起166,係合突起470,
568あるいは案内突部486,520と同様の第二係
合突起,係合突起あるいは案内突部(以下、第二係合突
起等と称する)を設け、これら第二係合突起等と第二係
合突起等が係合させられる係合凹部とを精度良く形成
し、第二係合突起等が係合凹部に嵌合され、第二係合突
起等の上面と係合凹部の上側内面とが接触した状態で、
ちょうど第二係合突起等の下面と係合凹部の下側内面と
が接触し、インク収容器の上下方向の位置ずれが防止さ
れるようにすることも可能である。この場合、図5の位
置決め用係合突部154が位置決め用係合凹部178の
底面に接触してインク収容器82の後部を支持するよう
にすることも可能である。
【0116】さらに、第二係合突起,係合突起,案内突
部が嵌合される係合凹部のヘッドホルダの幅方向とイン
ク噴射方向とに直角な方向の内のり寸法は、係合凹部
の、収容器保持部のインク収容器側の面とは反対側の面
を傾斜させて、奥側ほど小さくしてもよい。
【0117】また、上記実施例においてヘッドホルダ
は、キャリッジに取付け,取外しされるものとされてい
たが、ヘッドホルダがキャリッジと一体に設けられたイ
ンク噴射装置にも本発明を適用することができる。この
インク噴射装置においては、キャリッジが特許請求の範
囲におけるヘッドホルダの一部を構成することとなる。
【0118】さらに、インク収容器をヘッドホルダにク
ランプするクランプ装置は、ヘッドホルダに設けてもよ
い。
【0119】また、図1〜図10に示す実施例において
第一係合突起164および第一係合突起受け部150は
それぞれ一対設けられていたが、インク収容器の前壁の
正面の幅方向の中央部に幅方向に延びる突起を設けて第
一係合突起としてもよい。また、ヘッドホルダの前壁の
後面の幅方向の中央部に幅方向に延びる突起を設けて第
一係合突起受け部としてもよい。第一係合突起および第
一係合突起受け部は、いずれも1個でもよく、それぞれ
複数個ずつ設けてもよく、あるいは係合突起と係合突起
受け部との一方を1個設け、他方を複数個設けてもよい
のである。第一係合突起と第一係合突起受け部との少な
くとも一方が1個設けられる場合にも同様に、いずれか
一方に突部を形成して位置決め部とし、インク収容器の
ヘッドホルダへの取付け時にインク収容器をヘッドホル
ダに対して回動中心線に平行な方向において位置決めす
ることができる。図16〜図20,図21,図22に示
す各実施例において、インク収容器480,522,5
60の前方への移動を止める一対のストッパ突起51
2,548,569も、ヘッドホルダの幅方向に延びる
1つの突起としてもよい。
【0120】また、本発明は、インク流路中に設けられ
た発熱体によりインク中の空気を加熱し、インクを噴射
するサーマル式インク噴射装置にも適用することができ
る。さらに、本発明は、インク噴射方向が水平方向では
なく垂直方向は傾斜方向であるインク噴射装置およびイ
ンク噴射装置用カートリッジにも適用することができ
る。また、本発明は、上記各実施例の構成要素の組合わ
せを変えた態様で実施することができる。その他、特許
請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項3,4の各発明に共通の一実施例である
カートリッジを有し、請求項1,2の各発明に共通の一
実施例である移動式インク噴射装置を備えたインクジェ
ット記録装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】上記インクジェット記録装置のインク噴射装置
がキャリッジに搭載された状態を示す側面断面図であ
る。
【図3】上記インクジェット記録装置のインク噴射装置
がキャリッジに搭載された状態を図2とは別の切断平面
で切断した場合の側面断面図である。
【図4】上記インク噴射装置を示す背面図である。
【図5】上記インク噴射装置のインク収容器およびヘッ
ドホルダを示す分解斜視図である。
【図6】上記ヘッドホルダを連結部を分解して示す斜視
図である。
【図7】上記インク収容器を正面側から見た状態を示す
斜視図である。
【図8】上記インク収容器を底面側から見た状態を示す
斜視図である。
【図9】上記インク収容器のヘッドホルダへの取付けを
説明する図である。
【図10】上記インク収容器とヘッドホルダとにそれぞ
れ設けられた第一係合突起と第一係合突起受け部との位
置の設定を説明する図である。
【図11】請求項3,4の各発明に共通の別の実施例で
あるカートリッジを有し、請求項1,2の各発明に共通
の別の実施例である移動式インク噴射装置のインク収容
器およびヘッドホルダを示す斜視図である。
【図12】図11に示す移動式インク噴射装置のインク
収容器をホルダ移動方向において位置決めする位置決め
用係合突部および位置決め用係合凹部が嵌合された状態
を示す側面断面図である。
【図13】インク収容器をヘッドホルダに取り付ける際
の回動中心を構成する回動用第一係合部および回動用第
二係合部の別の例を示す斜視図である。
【図14】図13に示すインク収容器を正面側から見た
状態を示す斜視図である。
【図15】図13に示す回動用第一係合部および回動用
第二係合部としての軸部および軸受部の設置位置を説明
する図である。
【図16】インク収容器とヘッドホルダとを、インク収
容器に設けた案内突部とヘッドホルダとを係合させて取
り付ける例を示す斜視図である。
【図17】図16に示すインク収容器を示す斜視図であ
る。
【図18】図16に示すインク収容器がヘッドホルダに
取り付けられた状態を示す側面断面図である。
【図19】図16に示すインク収容器のヘッドホルダへ
の取付けを説明する図である。
【図20】図16に示すインク収容器のヘッドホルダへ
の取付けの別の状態を示す図である。
【図21】インク収容器の側面に設けた案内突部とヘッ
ドホルダに設けた案内板との係合によりインク収容器の
ヘッドホルダへの取付けを案内する例を示す斜視図であ
る。
【図22】インク収容器の側面に設けた軸状突起とヘッ
ドホルダに設けた支持案内面との係合によりインク収容
器のヘッドホルダの取付けを案内する例を示す斜視図で
ある。
【図23】請求項3,4の各発明に共通の更に別の実施
例であるカートリッジを有し、請求項1,2の各発明に
共通の更に別の実施例である移動式インク噴射装置を概
略的に示す背面図である。
【図24】請求項3,4の各発明に共通の更に別の実施
例であるカートリッジを有し、請求項1,2の各発明に
共通の更に別の実施例である移動式インク噴射装置を概
略的に示す背面図である。
【符号の説明】
30 インク噴射装置 32 キャリッジ 50 キャリッジ移動装置 78 噴射ヘッド 80 ヘッドホルダ 82 インク収容器 154 位置決め用係合突部 178 位置決め用係合凹部 430 インク収容器 434 位置決め用係合突部 436 ヘッドホルダ 442 位置決め用係合凹部 460 インク収容器 464 ヘッドホルダ 480 インク収容器 488 ヘッドホルダ 522 インク収容器 530 ヘッドホルダ 560 インク収容器 572 ヘッドホルダ 620 インク噴射装置 622 インク収容器 624 キャリッジ 626 ヘッドホルダ 628 位置決め用係合突部 630 位置決め用係合凹部 638 インク噴射装置 640 ヘッドホルダ 642 インク収容器 644 位置決め用係合突部 646 位置決め用係合凹部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 102 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともインク収容器を含むカートリ
    ッジと、そのカートリッジを着脱可能に保持するカート
    リッジホルダと、そのカートリッジホルダを移動させる
    ホルダ移動装置とを含む移動式インク噴射装置におい
    て、 前記カートリッジホルダの前記移動方向にほぼ平行な第
    一面と前記カートリッジのその第一面に対向する面との
    一方に第一係合突部を設け、他方に第一係合凹部を設け
    るとともに、それら第一係合突部と第一係合凹部とを前
    記ホルダ移動装置によるホルダ移動方向には実質的に相
    対移動不能に嵌合する形状,寸法としたことを特徴とす
    るインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジホルダの移動方向にほ
    ぼ平行な第二面に第二係合突部と第二係合凹部との一方
    を設け、前記カートリッジのカートリッジホルダの前記
    第二面に対向する面に第二係合突部と第二係合凹部との
    他方を設け、それら第二係合突部と第二係合凹部とを前
    記移動方向には実質的に相対移動不能に嵌合する形状,
    寸法としたことを特徴とする請求項1に記載のインク噴
    射装置。
  3. 【請求項3】 少なくともインク収容器を含み、記録媒
    体の表面に沿って移動する移動装置に着脱可能であり、
    カートリッジホルダの前記移動方向にほぼ平行な第一面
    に対向する外面上に第一係合凹部と第一係合突部との一
    方を有することを特徴とするインク噴射装置用カートリ
    ッジ。
  4. 【請求項4】 前記カートリッジホルダの前記移動方向
    にほぼ平行な第二面に対向する外面上に第二係合凹部と
    第二係合突部との一方を有することを特徴とする請求項
    3に記載のインク噴射装置用カートリッジ。
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