JP3918370B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用紙の幅方向に移動するインクジェット式記録ヘッドを有し、印刷データに対応してインク滴を記録用紙に吐出することで画像を印刷するインクジェット式記録装置に関し、詳しくは、位置決め手段によりホームポジションに復帰したキャリッジのノズル開口を正確に封止することができるキャッピング装置を備えたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。このようなインクジェット式記録装置は、インクカートリッジからのインクの供給を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段とを備え、記録ヘッドをキャリッジ上で記録用紙の幅方向に移動させながら記録用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われる。
【0003】
そしてキャリッジ上に、ブラックインクおよびイエロー、シアン、マゼンタの各カラーインクが吐出が可能な記録ヘッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】
前記したインクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題を抱えている。
【0005】
このために、インクジェット式記録装置には、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するためのキャッピング装置と、必要に応じてノズル形成面を払拭して清掃するワイピング部材を備えている。前記キャッピング装置は、印刷の休止時に前記したノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、キャッピング装置によりノズル形成面を封止し、負圧発生手段としての吸引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸引排出させてインク固化によるノズル開口の目詰まりや、インク流路内への気泡混入によるインクの吐出不良を解消する機能をも備えている。
【0006】
記録ヘッドの目詰まりや、インク流路内への気泡の混入状態を解消させるために行うインクの強制的なインクの吸引排出処理は、クリーニング操作と呼ばれており、これは記録装置の長時間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが記録画像の品質が悪化したのを認識して、例えばクリーニングスイッチを操作した場合に実行され、記録ヘッドからインクを負圧により吸引排出させた後に、ゴムなどの弾性板により成形されたワイピング部材により記録ヘッドのノズル形成面のワイピング操作を伴う処理である。
【0007】
また、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を吐出させる機能も備えており、これはフラッシング操作と呼ばれており、クリーニング操作に伴うワイピングにより、記録ヘッドのノズル開口近傍に生じた不揃いのメニスカスを回復させたり、またワイピング作用によりノズルから逆流した混色インクを排出させたり、さらに印刷中にインク滴の吐出量の少ないノズル開口において、インクの増粘による目詰まりを防止する目的で一定周期ごとに実行させる操作である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したように従来のインクジェット式記録装置にあっては、記録ヘッドを担持するキャリッジがホームポジションに復帰したときに、キャリッジに押圧されて、あるいはキャッピング装置駆動手段によって、非キャッピング位置(ノズル形成面の非封止位置)からキャッピング位置(ノズル形成面封止位置)へ移動し、キャッピング装置に搭載されたキャップ部材を記録ヘッドのノズル形成面に対してばねによって弾接させることによって、記録ヘッドのノズル開口を封止するようにしている。
【0009】
しかしながら、ホームポジションに復帰したキャリッジの停止位置には、多少なりともバラツキが発生し、また、キャッピング装置においても多数の部品により組み立てられている関係で、各部品の精度および組み立て精度によってもバラツキが発生する。
【0010】
このために、キャリッジに搭載された記録ヘッドのノズル形成面と、このノズル形成面に向かって前進するキャップ部材の位置関係にズレが発生する。したがって、キャップ部材の先端部に形成されたシール面がノズル開口の全体を封止できず、ノズル開口の一部がシール面に当接したり、あるいはノズル開口の一部がシール面の外側に外れてノズル開口の全てをキャップ部材によって封止することができないという問題が発生する。
【0011】
前記した状況においては、クリーニング操作を実行しても一部のノズル開口からはインクの吸引排出が困難となり、即座に印字不良を発生させるという問題が発生する。また記録装置の休止中におけるキャッピング状態において、ノズル開口の一部がキャップ部材から露出してインク溶媒が揮散することにより、当該ノズル開口から記録ヘッド内のインク流路まで固化が進み、多くの場合にはこれを回復させることが困難になるという問題に発展する。
【0012】
このような問題を避けるために、キャッピング状態において、ノズル形成面とキャップ部材との位置関係を一致させる調芯機構を設けることが好ましいが、この調芯機構は円滑に動作し、且つ調芯作用が確実でなければならず、また構造ができるだけ簡単で安価に提供できるものでなけらばならない。
【0013】
本発明は、かかる技術的課題に着目してなされたものであり、構造が簡単で円滑な動作を行うことができ、キャップ部材が全てのノズル開口を確実に封止することができるキャッピング手段を備えたインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために成された本発明にかかるインクジェット式記録装置は、記録用紙の幅方向に移動するキャリッジにノズル開口を備えた記録ヘッドを装填し、キャリッジの移動中に前記ノズル開口よりインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット式記録装置であって、前記記録ヘッドによる印字領域外のホームポジションに配置され、キヤリッジがホームポジションに復帰した状態において、前記記録ヘッドに向かって進退可能となるように配置されたキャップフレームと、前記キャップフレームを進退方向に駆動する駆動手段と、前記キャップフレームに所定量だけ進退可能となるように係合し、且つ進退方向に直交する方向に移動可能に設けられると共に、前進したときに前記キャリッジの一部に当接して、前記直交方向の位置が調芯されるガイド突起を有するキャップホルダと、前記キャップフレームが後退したときに前記記録ヘッドに向かってキャップばねを介して前記キャップホルダに付勢した状態で前記キャップホルダに形成された孔に収容され、前記キャップフレームが前進したときに前記ノズル開口を封止するキャップ部材とにより構成され、前記キャップホルダには複数の貫通孔が設けられ、前記キャップフレ−ムに立設され前記複数の貫通孔にそれぞれ遊嵌する起立柱に、前記キャップホルダの進退量を制限するストッパ面が設けられ、前記キャップフレームが後退したときに前記キャップばねは前記記録ヘッドに向かって前記キャップ部材を前記キャップホルダに付勢するとともに、前記キャップばねは前記キャップホルダを前記キャップフレームのストッパ面に付勢して当接させる構成とされる。
【0017】
また、前記キャップホルダのガイド突起には、前記キャップホルダを調芯する傾斜面が形成され、前記ガイド突起が前記キャリッジの一部と当接したときに前記キャップホルダが前記キャップフレームのストッパ面と当接しなくなるのが望ましい。この構成により、位置決めガイドの傾斜面がキャリッジの位置決めガイドに当接すると、この当接力によってキャップホルダを調芯方向に移動させる分力が発生するとともに、キャップホルダはキャップフレームの摩擦抵抗を受けることなく自由に移動可能になり、キャップホルダが円滑に調芯されて、キャップ部材とノズル開口との適切な位置関係を形成することができる。
【0018】
そして、好ましくは前記貫通孔と起立柱との間には、キャップホルダの調芯量より大きい隙間が形成される。この構成により、キャップホルダの調芯中に貫通孔と起立柱との位置関係の制約を受けることなく円滑に調芯作用が実行される。
【0019】
さらに、前記キャップ部材およびキャップホルダのうちの一方にテーパーピンを立設し、他方には前記キャップ部材がキャップホルダに当接するときに前記テーパピンが嵌合するキャップ部材芯出し用テーパ孔を設けることが望ましい。
【0020】
この構成により、付勢部材によりキャップホルダに押しつけられたキャップ部材はキャップホルダに正しく芯出しされる。したがって、この状態でキャップホルダが調芯されると、キャップ部材とノズル開口とが最適な位置関係に設定される。
【0021】
また、前記駆動手段はキャップフレームを前進方向に付勢するフロートばねと、前記キャップフレームを付勢反対方向に押動するカム面を有するカム部材とにより構成することができ、このとき前記フロートばねの付勢力は前記キャップばねの付勢力より大きくするとよい。この構成により、キャップフレームは円滑に一定の量だけ進退し、前進したときにキャップ部材が適正な圧力を持って記録ヘッドのノズル形成面を封止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は、本発明が適用された記録装置の全体構成を示したものである。符号1はキャリッジを示し、この1キャリッジは駆動モ−タ3によって往復動するタイミングベルト2に連結され、ガイド部材4に案内されてプラテン5の長手方向に沿って往復移動されるように構成されている。
【0023】
キャリッジ1の記録用紙6と対向する面には、ブラックインクを吐出する記録ヘッド7と、イエロ−、シアン、マゼンダ等の各カラ−インクを吐出する記録ヘッド8,9が設けられ、各記録ヘッド7,8,9はインクカ−トリッジ10,11,12からインクの供給を受けて、ノズル開口から記録用紙6にインク滴を吐出することで、文字やパタ−ンが印刷されるように構成されている。
【0024】
符号20は、キャッピング装置であって、後述する記録ヘッド7,8,9のノズル形成面7a,8a,9aに接触してノズル開口を密封空間で封止できるサイズのキャップ部材21,22,23を備え、非印字時に記録ヘッド7,8,9のノズル形成面を封止してノズル開口におけるインクの乾燥を防止する機能と、クリーニング動作時に負圧発生手段としての吸引ポンプ13からの負圧を受けて記録ヘッド7,8,9のノズル開口からインクを強制的に排出させる機能も備えている。
【0025】
前記キャッピング装置20の印字領域側の近傍には、必要に応じて記録ヘッド7,8,9のノズル形成面に弾接して、ノズル形成面に付着した紙粉などの塵埃や、インクなどを払拭して除去するゴム等の弾性材料からなるワイピング部材14が、記録ヘッド7,8,9の移動軌跡上に進退可能となるように配置されている。
【0026】
次に、図2乃至図8は前記したキャリッジ1の一部とキャッピング装置20の構成を示したものである。なお、図2はそれぞれを斜視図で示しており、図3はキャリッジ1の底面図であり、また図4はキャッピング装置20の平面図である。さらに図5は図4におけるA−A線を矢印方向に視た状態の断面図であり、図6はキャリッジ1の一部とキャッピング装置20とを主走査方向に視た側面図である。また、図7は図4におけるB−B線を矢印方向に視た状態の断面図であり、図8は図4におけるC−C線を矢印方向に視た状態の断面図である。
【0027】
先ず、図2および図3に示すように、キャリッジ1の底面部には記録ヘッド7,8,9が主走査方向に並列状態に配置されており、図5に示すようにこれら各記録ヘッド7,8,9のノズル形成面7a,8a,9aには、図には示されていないが多数の微細なノズル開口が列状に形成され、マルチノズル記録ヘッドを構成している。
【0028】
そして、キャリッジ1の移動方向の両端部には、コ字状に切り欠かれた形態の位置決めガイド15がそれぞれ形成されている。前記位置決めガイド15は、キャリッジ1の移動方向である主走査方向における調芯位置の基準となる基準面15aと、前記基準面15aに直交する記録用紙の搬送方向である副走査方向における調芯位置の基準となる基準面15bとが形成されている。
【0029】
一方、キャッピング装置20は、キャリッジ1に向けて前進したときに、記録ヘッドのノズル形成面7a,8a,9aを封止するゴム等の可撓性素材により形成されたキャップ部材21,22,23と、各キャップ部材21,22,23を収容するキャップホルダ24と、キャップホルダ24の下方に配設され、キャップホルダ24を保持するキャップフレーム25と、図5および図7に示すようにキャップフレーム25とキャップ部材21,22,23との間に弾装される付勢部材(キャップばね)26,27,28とによって構成され、キャップフレーム25は後述する駆動手段29によって、前記記録ヘッド7,8,9に向けて所定の範囲で進退できるように構成されている。
【0030】
前記キャップホルダ24は、ほぼ長方形に形成された板状体であり、図4に示すようにキャップ部材21,22,23を収容する矩形状の収容孔30,31,32が設けられ、収容孔30と31との間、および収容孔31と32との間には、矩形状の一対の貫通孔33がそれぞれ穿設されている。
【0031】
このキャップホルダ24の上面における両端部近傍には、前記キャリッジ1に配置された位置決めガイド15に相対するガイド突起34が立設されている。このガイド突起34の先端部には、図4に示すようにキャリッジ1に向けて前進したときに、キャリッジ1側に形成された前記基準面15aに滑り接触する70度程度の傾斜角度をもった傾斜面34aと、キャリッジ1側に形成された前記基準面15bに滑り接触する同じく70度程度の傾斜角度をもった傾斜面34bが形成されている。そして、図7に示すように各収容孔30,31,32における周縁部の下面には複数の柱状の突起35が設けられ、この突起35の先端面にはキャップ部材芯出し用テーパ孔36が設けられている。
【0032】
一方、キャップ部材21,22,23は同一形状であるため、キャップ部材21を代表して説明すると、キャップ部材21は前記したように可撓性のゴム素材により形成されており、図5および図7に示すように、ほぼ長方形状に形成されたベース部材21aの周縁部に、上方に突出する環状突起21bが一体に形成されている。
【0033】
環状突起21bは、記録ヘッド7のノズル形成面に当接したときにノズル開口の周囲に密接して、ノズル開口を封止する空間を形成するものであり、図7に示すようにベース部材21aには、負圧発生手段である吸引ポンプ13に連通する管路37が開口されている。
【0034】
前記ベース部材21aの周縁部には下方に突出する環状壁21cが設けられ、環状壁21cの下端から水平方向に延びるストッパ壁21dが設けられている。このストッパ壁21dの上面には、キャップ部材芯出し用テーパ孔36に嵌合するテーパピン38が立設されており、キャップ部材21がキャップばね26によって上方に付勢された場合に、テーパピン38および芯出し用テーパ孔36を介してキャップホルダ24は上方に押圧された状態になされる。
【0035】
なお、図に示す実施の形態においては、キャップホルダ24にキャップ部材芯出し用テーパ孔36を設け、キャップ部材21にテーパピン38が設けられているが、実施の形態とは逆にキャップホルダ24にテーパピン38を設け、キャップ部材21にキャップ部材芯出し用テーパ孔36を設けてもよい。
【0036】
前記キャップフレーム25は上方が開口した箱形状であり、図8に示すようにキャップフレーム25の内底面からキャップホルダ24に形成された各貫通孔33に向けてそれぞれ突出する起立柱39が設けられている。
【0037】
起立柱39は、キャップホルダ24に形成された貫通孔33にそれぞれ遊嵌し、キャップホルダ24の貫通孔33と起立柱39との間に形成される隙間Sは、キャップホルダ24が横方向に調芯される量よりも大きい寸法となるように構成されている。
【0038】
前記貫通孔33を貫通する起立柱39の先端部には、横方向に延びる係合突起40が形成されており、係合突起40の下面に上部ストッパ面40aが形成されている。さらにキャップフレーム25における側壁41の上端部が下部ストッパ面41aを構成している。したがって、キャップホルダ24は両ストッパ面40a,41aの範囲において上下方向に(記録ヘッドの方向に)進退可能となるように構成されている。
【0039】
前記キャップフレーム25を記録ヘッドに向けて進退させる駆動手段29は、図9に示すように、キャップフレーム25の外底面に形成されたブラケット42を一端に枢支し、その基端部が記録装置のフレーム44に枢着された駆動アーム43と、前記ブラケット42の底部とフレーム44との間に配置されたフロートばね45と、前記駆動アーム43の中間位置に配置されて、駆動アーム43をフロートばね45の付勢方向とは反対方向に押動するカム面46aを備えたカム部材46とにより構成されている。そして、フロートばね45がキャップフレーム25を記録ヘッド側に押圧する押圧力は、キャップばね26,27,28の押圧力の総和よりも大きくなる関係になされている。
【0040】
次に図5乃至図18に基づいて、キャッピング装置20の動作について説明する。図5は、フラッシング操作時におけるキャリッジ1に対向するキャッピング装置20の位置関係を示しており、フラッシング操作時には、キャリッジ1はキャッピング装置20と対峙したホームポジションに復帰し、各記録ヘッド7,8,9に印刷とは関係のない駆動信号が印加されて、キャップ部材21,22,23に向かってインクが空吐出される。
【0041】
このフラッシング操作時においては、キャッピング装置20は図5に示すように、下方の待機位置に後退しているため、ガイド突起34とノズルプレ−ト7a,8a,9aとの間には、若干の隙間が形成され、キャリッジ1の移動の障害にならないように構成されている。
【0042】
次に、印刷の休止時にノズル開口を封止する、あるいはまた吸引ポンプ13からの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出するためにノズル形成面を封止する、キャッピング動作について説明する。
【0043】
装置の休止時、あるいはクリ−ニング指令を受けた場合には、キャリッジ1は図5に示すフラッシング操作時と同一の位置に移動してキャッピング装置20に対峙する。この時、キャップばね26,27,28はキャップ部材21,22,23を介してキャップホルダ24を押圧しているので、キャップホルダ24はキャップフレーム25の上部ストッパ40aに当接するまで上方に前進している。
【0044】
そして、図7に示すように各キャップ部材21,22,23は、テーパピン38が芯出し用テーパ孔36に嵌入しているので、キャップホルダ24の収容孔30,31,32内に偏心することなく正確に位置決めされている。
【0045】
しかしながら、図5および図6に示すようにキャリッジ1の復帰位置、またはキャッピング装置20の各部材にバラツキがあるため、記録ヘッド7,8,9の中心位置とキャップ部材21,22,23の中心位置とは必ずしも一致しない。
【0046】
この状態で図9に示すカム部材46の回転によって駆動ア−ム43が上方に傾動されると、フロートばね44に押圧されているキャッピング装置20が記録ヘッド側に前進する。これにより、キャップホルダ24に形成されたガイド突起34が、キャップ部材1の位置決めガイド15に挿入される。したがって、ガイド突起34に形成された各傾斜面34a,34bが位置決めガイド15に当接しつつキャリッジ側に前進するため、図10に示すキャップフレーム25との隙間d1 が図12に示すように隙間d2 に減少される。
【0047】
前記したように、キャップホルダ24とキャップフレーム25との隙間d1 が隙間d2 に減少することにより、図13に示すようにキャップフレーム25に形成された係合突起40とキャップホルダ24の上面との間に隙間g(隙間g=隙間d1 −隙間d2 )が発生するので、キャップホルダ24は、キャップフレーム25の摩擦抵抗を受けることなく自由に横方向に移動可能となる。
【0048】
したがって、図14および図15に示すように、キャップホルダ24はガイド突起34が位置決めガイド15に挿入される過程において、キャップ部材21,22,23の中心位置が記録ヘッド7,8,9の中心位置にそれぞれ一致するように芯出しされる。
【0049】
さらに、キャッピング装置20が前進するため、図16に示すように芯出しされたキャップ部材21,22,23が記録ヘッド7,8,9のノズル形成面に当接してノズル開口を封止する。そして、キャップホルダ24がほぼキャリッジ1に当接するときに、カム部材46の回転が停止される結果、図17および図18に示すようにキャッピング装置20の前進は停止し、調芯された状態でキャッピング動作が完了する。
【0050】
したがって、記録装置の休止時においては、各記録ヘッド7,8,9に形成されたノズル開口の全てを封止状態とし、ノズル開口からのインク溶媒の揮散を阻止するように作用する。また、クリーニング動作時においては、吸引ポンプ13が駆動され、キャップ部材21,22,23の封止空間が負圧に吸引にされるため、記録ヘッド7,8,9の全てのノズル開口より増粘したインクを吸引排出させることができる。
【0051】
なお、以上説明した実施の形態においては、キャリッジには3つの記録ヘッドが装填され、またキャップホルダには、これに対応した3つのキャップ部材を備えた例を示したが、前記記録ヘッドおよびキャップ部材は、それぞれ1つまたは2つ、さらに4つ以上の場合においても適用できることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明にかかるインクジェット式記録装置によると、これに利用されるキャッピング装置は比較的簡素に構成することができ、キャップホルダに配置されたガイド突起がキャリッジ側に当接したときに円滑、且つ確実に調芯作用を実行する。このために、キャップホルダに収容されたキャップ部材は、記録ヘッドに形成された各ノズル開口の全てを確実に封止することができる。これにより、記録装置の休止中におけるキャッピング状態においては、各ノズル開口からのインク溶媒の揮散を効果的に阻止することができ、またクリーニング動作においては、記録ヘッドの全てのノズル開口より増粘したインクを吸引排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクジェット式記録装置の基本構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング装置とキャリッジとを示す斜視図である。
【図3】図2に示したキャリッジの底面図である。
【図4】図2に示したキャッピング装置の平面図である。
【図5】図4におけるA−A線を矢印方向に視た状態の断面図である。
【図6】キャリッジの一部とキャッピング装置とを主走査方向に視た側面図である。
【図7】図4におけるB−B線を矢印方向に視た状態の断面図である。
【図8】図4におけるC−C線を矢印方向に視た状態の断面図である。
【図9】キャップホルダを進退させる駆動手段の側面図である。
【図10】キャップホルダの調芯開始状態を示すキャリッジとキャッピング装置の縦断面図である。
【図11】図10に示す状態のキャリッジとキャッピング装置の側面図である。
【図12】ガイド突起の滑り接触状態を示すキャリッジとキャッピング装置の縦断面図である。
【図13】キャップホルダが水平向に移動し得る状態を説明する縦断面図である。
【図14】キャップ部材が調芯された状態を示すキャリッジとキャッピング装置の縦断面図である。
【図15】図14に示す状態のキャリッジとキャッピング装置の側面図である。
【図16】キャップ部材が記録ヘッドを封止した状態を示す縦断面図である。
【図17】さらにキャッピング装置が前進した状態を示す縦断面図である。
【図18】図17に示す状態を直交する方向から視た縦断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
7,8,9 記録ヘッド
7a,8a,9a ノズルプレ−ト
15 位置決めガイド
15a,15b 基準面
20 キャッピング装置
21,22,23 キャップ部材
24 キャップホルダ
25 キャップフレーム
26,27,28 キャップばね
29 駆動手段
30,31,32 収容孔
33 貫通孔
34 ガイド突起
36 キャップ部材芯出し用テーパ孔
37 管路
38 テーパピン
40a 上部ストッパ面
41a 下部ストッパ面
43 駆動アーム
45 フロートばね

Claims (5)

  1. 記録用紙の幅方向に移動するキャリッジにノズル開口を備えた記録ヘッドを装填し、キャリッジの移動中に前記ノズル開口よりインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット式記録装置であって、
    前記記録ヘッドによる印字領域外のホームポジションに配置され、キヤリッジがホームポジションに復帰した状態において、前記記録ヘッドに向かって進退可能となるように配置されたキャップフレームと、前記キャップフレームを進退方向に駆動する駆動手段と、前記キャップフレームに所定量だけ進退可能となるように係合し、且つ進退方向に直交する方向に移動可能に設けられると共に、前進したときに前記キャリッジの一部に当接して、前記直交方向の位置が調芯されるガイド突起を有するキャップホルダと、前記キャップフレームが後退したときに前記記録ヘッドに向かってキャップばねを介して前記キャップホルダに付勢した状態で前記キャップホルダに形成された孔に収容され、前記キャップフレームが前進したときに前記ノズル開口を封止するキャップ部材とにより構成され、
    前記キャップホルダには複数の貫通孔が設けられ、前記キャップフレ−ムに立設され前記複数の貫通孔にそれぞれ遊嵌する起立柱に、前記キャップホルダの進退量を制限するストッパ面が設けられ、
    前記キャップフレームが後退したときに前記キャップばねは前記記録ヘッドに向かって前記キャップ部材を前記キャップホルダに付勢するとともに、前記キャップばねは前記キャップホルダを前記キャップフレームのストッパ面に付勢して当接させることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記キャップホルダのガイド突起には、前記キャップホルダを調芯する傾斜面が形成され、前記ガイド突起が前記キャリッジの一部と当接したときに前記キャップホルダが前記キャップフレームのストッパ面と当接しなくなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記貫通孔と起立柱との間には、前記キャップホルダの調芯量より大きい隙間が形成されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 前記キャップ部材およびキャップホルダのうちの一方にテーパーピンが立設され、他方には、前記キャップ部材がキャップホルダに当接するときに、前記テーパピンが嵌合するキャップ部材芯出し用のテーパ孔が設けられてなる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記駆動手段は、前記キャップフレームを前進方向に付勢するフロートばねと、前記キャップフレームをフロートばねによる付勢方向とは反対方向に押動するカム面を備えたカム部材とにより構成され、前記フロートばねの付勢力は前記キャップばねの付勢力よりも大きく構成されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
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