JPH08174639A - ダイスの潤滑装置 - Google Patents
ダイスの潤滑装置Info
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- JPH08174639A JPH08174639A JP31723994A JP31723994A JPH08174639A JP H08174639 A JPH08174639 A JP H08174639A JP 31723994 A JP31723994 A JP 31723994A JP 31723994 A JP31723994 A JP 31723994A JP H08174639 A JPH08174639 A JP H08174639A
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- JP
- Japan
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- resin
- lubricant
- die
- mandrel
- die housing
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 色替性の向上およびパリソンの表面肌を滑ら
かにする。 【構成】 ダイスハウジングにマンドレルを内挿して形
成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマンドレル
側の凹凸状の変極部およびマニホールド周辺に摩擦抵抗
を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、この潤滑部材
へ潤滑剤を供給する潤滑供給手段を設けた。
かにする。 【構成】 ダイスハウジングにマンドレルを内挿して形
成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマンドレル
側の凹凸状の変極部およびマニホールド周辺に摩擦抵抗
を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、この潤滑部材
へ潤滑剤を供給する潤滑供給手段を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロー成形機に用いる
パリソンヘッドの樹脂通路内を流下する溶融樹脂の流動
性を促進するとともに、色替性の向上およびパリソンの
表面肌を滑らかにするダイスの潤滑装置に関するもので
ある。
パリソンヘッドの樹脂通路内を流下する溶融樹脂の流動
性を促進するとともに、色替性の向上およびパリソンの
表面肌を滑らかにするダイスの潤滑装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ブロー成形は、管状のパリソンを左右一
対の金型の間に導入し、金型を閉じた後、圧縮空気など
のガスを吹込んで膨らませ、金型に成形した所定形状の
製品を得るようにしている。
対の金型の間に導入し、金型を閉じた後、圧縮空気など
のガスを吹込んで膨らませ、金型に成形した所定形状の
製品を得るようにしている。
【0003】図6は従来のブロー成形用ダイス10の構
造図である。このダイス10は丸形ブロックからなるダ
イスハウジング12を有しており、その縦中心線に沿っ
てほぼ円形断面の貫通透孔14が穿設されている。この
ような貫通透孔14は、その途中からダイスハウジング
12の下端面に至るにしたがって内径が順次縮径された
状態でダイスハウジング12の下端面に開口している。
造図である。このダイス10は丸形ブロックからなるダ
イスハウジング12を有しており、その縦中心線に沿っ
てほぼ円形断面の貫通透孔14が穿設されている。この
ような貫通透孔14は、その途中からダイスハウジング
12の下端面に至るにしたがって内径が順次縮径された
状態でダイスハウジング12の下端面に開口している。
【0004】前記ダイスハウジング12内には、貫通透
孔14より小径に形成されたマンドレル16が挿通さ
れ、当該マンドレル16の外周面と貫通透孔14の内周
面の間に樹脂通路18を形成している。マンドレル16
の下部は貫通透孔14の縮径部に応じて先端が絞り形成
されている。
孔14より小径に形成されたマンドレル16が挿通さ
れ、当該マンドレル16の外周面と貫通透孔14の内周
面の間に樹脂通路18を形成している。マンドレル16
の下部は貫通透孔14の縮径部に応じて先端が絞り形成
されている。
【0005】また、ダイス10の下端部分にはマンドレ
ル16から出入り可能にパリソンコントロールコア16
bが装着されている。当該パリソンコントロールコア1
6bの先端には貫通透孔14の開口に臨み、貫通透孔1
4の開口との間で円形リング状の樹脂吐出口28を形成
するマンドレルリップ29が一体的に設けられている。
従って、パリソンコントロールコア16bの出入り量を
変更することで、樹脂吐出口28のダイギャップを任意
に変更することができるようになっている。
ル16から出入り可能にパリソンコントロールコア16
bが装着されている。当該パリソンコントロールコア1
6bの先端には貫通透孔14の開口に臨み、貫通透孔1
4の開口との間で円形リング状の樹脂吐出口28を形成
するマンドレルリップ29が一体的に設けられている。
従って、パリソンコントロールコア16bの出入り量を
変更することで、樹脂吐出口28のダイギャップを任意
に変更することができるようになっている。
【0006】ダイギャップの変更はダイスハウジング1
2上に立設された支柱24上の支持プレート25に固設
されているコントロールシリンダ30の駆動により可能
とされ、このためコントロールシリンダ30とパリソン
コントロールコア16bとを連結するパリソンコントロ
ールロッド32をマンドレル16に貫通させている。
2上に立設された支柱24上の支持プレート25に固設
されているコントロールシリンダ30の駆動により可能
とされ、このためコントロールシリンダ30とパリソン
コントロールコア16bとを連結するパリソンコントロ
ールロッド32をマンドレル16に貫通させている。
【0007】また、ダイスハウジング12の周壁に設け
たアキュムレータ23に接続された樹脂通路22から樹
脂流入口21に供給された溶融樹脂を先ず、樹脂流入口
21側のマンドレル16表面から周方向左右に分岐し、
マンドレル16の反樹脂流入口側に向かって通路断面積
を所定の割合で徐々に減少させつつ所定の曲率で押出方
向に湾曲する半円断面状のマニホールド20を形成して
いる。
たアキュムレータ23に接続された樹脂通路22から樹
脂流入口21に供給された溶融樹脂を先ず、樹脂流入口
21側のマンドレル16表面から周方向左右に分岐し、
マンドレル16の反樹脂流入口側に向かって通路断面積
を所定の割合で徐々に減少させつつ所定の曲率で押出方
向に湾曲する半円断面状のマニホールド20を形成して
いる。
【0008】そしてこのマニホールド20端は対称とな
っている反対面側のマニホールド20と前記樹脂流入口
21からほぼ180度の位置にてそれぞれ合流する合流
部27を有するように形成されている。
っている反対面側のマニホールド20と前記樹脂流入口
21からほぼ180度の位置にてそれぞれ合流する合流
部27を有するように形成されている。
【0009】マンドレル16の先端に設けられたパリソ
ンコントロールコア16bと対向して切欠部34が形成
してあり、この切欠部34の外周部に環状の凹部36が
形成してある。
ンコントロールコア16bと対向して切欠部34が形成
してあり、この切欠部34の外周部に環状の凹部36が
形成してある。
【0010】前記凹部36には多孔質材38が貫通透孔
14と面一とされた状態で嵌合されている。
14と面一とされた状態で嵌合されている。
【0011】この多孔質材38には潤滑剤タンク40内
に貯留されたシリコンオイルなどの潤滑剤を潤滑剤ポン
プ42を介して供給されたものが含油された構造となっ
ている。なお、符号11は内部ヒータ、15は外部ヒー
タ、26はパリソンを示す。
に貯留されたシリコンオイルなどの潤滑剤を潤滑剤ポン
プ42を介して供給されたものが含油された構造となっ
ている。なお、符号11は内部ヒータ、15は外部ヒー
タ、26はパリソンを示す。
【0012】以上のように構成されたブロー成形品ダイ
ス部では、樹脂流入口21から流入した樹脂はマニホー
ルド20にて左右に分岐して流下して合流部27に達す
るとともに、分岐流下に伴ってマニホールド20の下縁
から逐次溢流し、樹脂は樹脂通路18の全周に均一に流
れるものとなる。そして、マニホールド20の溝断面積
を徐々に小さくなるように設定しているので、周方向の
圧力分布が均一になり、均一肉厚をもったパリソンとし
て射出されるのである。
ス部では、樹脂流入口21から流入した樹脂はマニホー
ルド20にて左右に分岐して流下して合流部27に達す
るとともに、分岐流下に伴ってマニホールド20の下縁
から逐次溢流し、樹脂は樹脂通路18の全周に均一に流
れるものとなる。そして、マニホールド20の溝断面積
を徐々に小さくなるように設定しているので、周方向の
圧力分布が均一になり、均一肉厚をもったパリソンとし
て射出されるのである。
【0013】このパリソン26の押出しに際して、潤滑
剤タンク40から潤滑剤ポンプ42で環状の凹部36に
潤滑剤を加圧供給すると多孔質材38に潤滑剤が染み込
んでパリソン26を樹脂吐出口28から射出する時にパ
リソン26の外表面に潤滑剤を塗布してパリソン26の
表面肌を滑らかにするようにしていた。
剤タンク40から潤滑剤ポンプ42で環状の凹部36に
潤滑剤を加圧供給すると多孔質材38に潤滑剤が染み込
んでパリソン26を樹脂吐出口28から射出する時にパ
リソン26の外表面に潤滑剤を塗布してパリソン26の
表面肌を滑らかにするようにしていた。
【0014】一方、ダイス10内部の色替性を向上させ
るために、貫通透孔14からダイス下面に至る樹脂通路
18の表面部に硬質クロムメッキ、四フッ化エチレンな
どの低摩擦樹脂をコーティングしていた。
るために、貫通透孔14からダイス下面に至る樹脂通路
18の表面部に硬質クロムメッキ、四フッ化エチレンな
どの低摩擦樹脂をコーティングしていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、パリソン2
6の表面肌を滑らかにすることは一応満足する結果が得
られたものの色替性についての問題が未解決であった。
すなわち、前述した色替性については、ダイス10内の
樹脂通路18に硬質クロムメッキや四フッ化エチレンな
どの低摩擦樹脂をコーティングした当初は滑りがよく色
替性が向上するものの次第に平滑度が低下するととも
に、特にマニホールド20の合流部27の近傍や凹状の
変極部44において上流側からの樹脂流れを阻害させる
大きな要因となっており、このことが、色替性を悪化さ
せるといった問題がある。さらに低摩擦樹脂のコーティ
ング作業が大変であるといった問題もある。
6の表面肌を滑らかにすることは一応満足する結果が得
られたものの色替性についての問題が未解決であった。
すなわち、前述した色替性については、ダイス10内の
樹脂通路18に硬質クロムメッキや四フッ化エチレンな
どの低摩擦樹脂をコーティングした当初は滑りがよく色
替性が向上するものの次第に平滑度が低下するととも
に、特にマニホールド20の合流部27の近傍や凹状の
変極部44において上流側からの樹脂流れを阻害させる
大きな要因となっており、このことが、色替性を悪化さ
せるといった問題がある。さらに低摩擦樹脂のコーティ
ング作業が大変であるといった問題もある。
【0016】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で色替性の向上およびパリソンの表面肌を滑らかにする
ことを目的とするものである。
で色替性の向上およびパリソンの表面肌を滑らかにする
ことを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、ダイスハウジングにマンドレルを内挿
して形成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマン
ドレル側の凹凸状の変極部および樹脂入口側の前記マン
ドレルの周方向左右に分岐しほぼ180度の位置で合流
するマニホールドの合流部のダイスハウジング側にそれ
ぞれ摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、
この潤滑部材へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け
た。
に、本発明では、ダイスハウジングにマンドレルを内挿
して形成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマン
ドレル側の凹凸状の変極部および樹脂入口側の前記マン
ドレルの周方向左右に分岐しほぼ180度の位置で合流
するマニホールドの合流部のダイスハウジング側にそれ
ぞれ摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、
この潤滑部材へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け
た。
【0018】
【作用】前記ダイスの潤滑装置によれば、ダイスハウジ
ングとマンドレル間に設けられた樹脂通路の通路壁上に
設けられた凹凸状の変極部およびマンドレルの周方向左
右に設けられて合流する合流部のダイスハウジング側
に、樹脂の流通時に摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を樹脂の表
面に塗布し得るようにポーラス電鋳製の多孔質材を配設
したことにより樹脂の流通がよりスムーズになり、樹脂
の流動性が促進されて色替性を向上するとともに、押出
速度を早めて生産効率を向上させることができる。
ングとマンドレル間に設けられた樹脂通路の通路壁上に
設けられた凹凸状の変極部およびマンドレルの周方向左
右に設けられて合流する合流部のダイスハウジング側
に、樹脂の流通時に摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を樹脂の表
面に塗布し得るようにポーラス電鋳製の多孔質材を配設
したことにより樹脂の流通がよりスムーズになり、樹脂
の流動性が促進されて色替性を向上するとともに、押出
速度を早めて生産効率を向上させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しつつ説明する。
図1はダイスの潤滑装置の一実施例に係るダイスの縦断
面図、図2は図1のダイス先端部分の詳細縦断面図、図
3は本発明に係る別の実施例、図4は図3のダイス先端
部分の詳細縦断面図、図5は本発明に係るさらに別の実
施例である。
図1はダイスの潤滑装置の一実施例に係るダイスの縦断
面図、図2は図1のダイス先端部分の詳細縦断面図、図
3は本発明に係る別の実施例、図4は図3のダイス先端
部分の詳細縦断面図、図5は本発明に係るさらに別の実
施例である。
【0020】ここで図1ないし図5については既に説明
した図6と同一部分には同一番号が付してある。
した図6と同一部分には同一番号が付してある。
【0021】図1および図2において、ダイスハウジン
グ12に設けられた貫通透孔14上には凹凸状の変極部
44を有した構造となっている。
グ12に設けられた貫通透孔14上には凹凸状の変極部
44を有した構造となっている。
【0022】前記変極部44や樹脂の流通時に樹脂流れ
の悪い個所、すなわち、マニホールド20の樹脂流入口
21、合流部27および断面が半円形の凹状を形成する
マニホールド20の上縁部などでは、樹脂の流動性が悪
化するのを防止するために、ダイスハウジング12側と
マンドレル16側にそれぞれ設けられた凹部45、4
6、47、48、49に多孔質材50、51、52、5
3、54が環状に嵌合配設してあり、特に、変極部44
には多孔質材50〜53が隔位置に配設した構成となっ
ている。
の悪い個所、すなわち、マニホールド20の樹脂流入口
21、合流部27および断面が半円形の凹状を形成する
マニホールド20の上縁部などでは、樹脂の流動性が悪
化するのを防止するために、ダイスハウジング12側と
マンドレル16側にそれぞれ設けられた凹部45、4
6、47、48、49に多孔質材50、51、52、5
3、54が環状に嵌合配設してあり、特に、変極部44
には多孔質材50〜53が隔位置に配設した構成となっ
ている。
【0023】前記多孔質材50、51、52、53、5
4はポーラス電鋳製のものであり、多孔質材50、5
1、52、53、54の表面は貫通透孔14と同一面と
なるよう取付けられている。
4はポーラス電鋳製のものであり、多孔質材50、5
1、52、53、54の表面は貫通透孔14と同一面と
なるよう取付けられている。
【0024】多孔質材50〜54の表面と貫通透孔14
と同一面にしたのは、多孔質材50〜54に含油させた
シリコンオイルなどの潤滑剤によって貫通透孔14と溶
融樹脂間の摩擦抵抗を小さくして傾斜部での樹脂の流れ
を促進することである。
と同一面にしたのは、多孔質材50〜54に含油させた
シリコンオイルなどの潤滑剤によって貫通透孔14と溶
融樹脂間の摩擦抵抗を小さくして傾斜部での樹脂の流れ
を促進することである。
【0025】この多孔質材50、52については、例え
ば上記先行発明に記載されているようにして製作され
る。すなわち、まずマンドレルを本型にシボ模様用の本
皮を貼着してマスターモデルを形成した後、このマスタ
ーモデル形状を雌型に写し取り、この雌型にエポキシ樹
脂型を注入して形成する。次に、このマンドレルの表面
に導電被膜を形成する。
ば上記先行発明に記載されているようにして製作され
る。すなわち、まずマンドレルを本型にシボ模様用の本
皮を貼着してマスターモデルを形成した後、このマスタ
ーモデル形状を雌型に写し取り、この雌型にエポキシ樹
脂型を注入して形成する。次に、このマンドレルの表面
に導電被膜を形成する。
【0026】この導電被膜はペースト状銀ラッカー、酢
酸ブチル溶液および塩化ビニルラッカーの混合液をスプ
レーしたり、銀鏡反応を利用したりして形成することが
できる。続いて、スルファミン酸ニッケルと硼酸を主成
分とし、ピンホールの生成を抑止する界面活性剤を含ま
ないメッキ液中に、前記マンドレルをカソードとして浸
漬し、ニッケル製アノードとの間に通電して電鋳を行
う。
酸ブチル溶液および塩化ビニルラッカーの混合液をスプ
レーしたり、銀鏡反応を利用したりして形成することが
できる。続いて、スルファミン酸ニッケルと硼酸を主成
分とし、ピンホールの生成を抑止する界面活性剤を含ま
ないメッキ液中に、前記マンドレルをカソードとして浸
漬し、ニッケル製アノードとの間に通電して電鋳を行
う。
【0027】このようにして製作されたポーラス電鋳製
の多孔質材50〜54には潤滑剤タンク40内に貯留さ
れたシリコンオイルなどの潤滑剤を潤滑剤ポンプ42を
介して供給されたものが含油された構造となっている。
の多孔質材50〜54には潤滑剤タンク40内に貯留さ
れたシリコンオイルなどの潤滑剤を潤滑剤ポンプ42を
介して供給されたものが含油された構造となっている。
【0028】このように貫通透孔14表面と樹脂通路1
8を流下途中の溶融樹脂間の摩擦抵抗を小さくするため
に用いる潤滑剤としては、溶融樹脂の表面に付着した場
合にこれら溶融樹脂と反応せず安定であり、しかも後工
程のブロー成形に支障をきたすことがないことが必要で
ある。
8を流下途中の溶融樹脂間の摩擦抵抗を小さくするため
に用いる潤滑剤としては、溶融樹脂の表面に付着した場
合にこれら溶融樹脂と反応せず安定であり、しかも後工
程のブロー成形に支障をきたすことがないことが必要で
ある。
【0029】図3および図4は図1および図2に類似し
た別の実施例であり、マニホールド20の樹脂流入口2
1、合流部27および変極部44の全て(ダイスハウジ
ング12とマンドレル16側)に多孔質材38、50〜
56をそれぞれ凹部36、45〜49および60、61
に配設したものである。
た別の実施例であり、マニホールド20の樹脂流入口2
1、合流部27および変極部44の全て(ダイスハウジ
ング12とマンドレル16側)に多孔質材38、50〜
56をそれぞれ凹部36、45〜49および60、61
に配設したものである。
【0030】特に、本実施例ではダイスハウジング12
とマンドレル16の両方の変極部44全てに多孔質材
(38、50〜53、55、56)を設けることによっ
て、色替性の向上とパリソン26の表面肌を滑らかにす
るようにしてある。
とマンドレル16の両方の変極部44全てに多孔質材
(38、50〜53、55、56)を設けることによっ
て、色替性の向上とパリソン26の表面肌を滑らかにす
るようにしてある。
【0031】図5はさらに別の実施例であり、樹脂通路
18内で特に溶融樹脂の流れの悪いダイスハウジング1
2とマンドレル16の凹状の変極部44に交互に多孔質
材(50、56、52)を配設した場合である。
18内で特に溶融樹脂の流れの悪いダイスハウジング1
2とマンドレル16の凹状の変極部44に交互に多孔質
材(50、56、52)を配設した場合である。
【0032】さらに、ポーラス電鋳製の多孔質材50、
56、52を配設することに加えてダイス10の下端
部、すなわちダイスハウジング12およびマンドレルリ
ップ29の下端部に摩擦抵抗が小さく耐熱性を有する例
えばテフロン樹脂58などを貼着してあり、色替性の向
上とパリソン26の表面肌を滑らかにするようになって
いる。
56、52を配設することに加えてダイス10の下端
部、すなわちダイスハウジング12およびマンドレルリ
ップ29の下端部に摩擦抵抗が小さく耐熱性を有する例
えばテフロン樹脂58などを貼着してあり、色替性の向
上とパリソン26の表面肌を滑らかにするようになって
いる。
【0033】次に、本実施例の作用について述べる。
【0034】まず、図1および図2について説明する。
樹脂の色替えに際しては、潤滑剤タンク40から潤滑剤
ポンプ42で環状の切欠部34に潤滑剤を連続または間
欠的に加圧供給するとポーラス電鋳製の多孔質材50、
51、52、53、54を介して潤滑剤が染み出して樹
脂通路18を流下中の溶融樹脂と樹脂通路表面部間の摩
擦抵抗を小さくして樹脂流れを促進し色替性が向上する
のである。
樹脂の色替えに際しては、潤滑剤タンク40から潤滑剤
ポンプ42で環状の切欠部34に潤滑剤を連続または間
欠的に加圧供給するとポーラス電鋳製の多孔質材50、
51、52、53、54を介して潤滑剤が染み出して樹
脂通路18を流下中の溶融樹脂と樹脂通路表面部間の摩
擦抵抗を小さくして樹脂流れを促進し色替性が向上する
のである。
【0035】次に、図3および図4について説明する
と、パリソン26の押出しに際して、潤滑剤タンク40
から潤滑剤ポンプ42で環状の切欠部34に潤滑剤を加
圧供給すると、ポーラス電鋳製の多孔質材38、50、
51、52、53、54、55、56を介して潤滑剤が
染み出して樹脂通路18を流下中の溶融樹脂と樹脂通路
表面部間の摩擦抵抗を小さくするとともに、併せて樹脂
吐出口28からの樹脂の吐出をスムーズにしてパリソン
26の表面肌を滑らかにして肌荒れが防止される。
と、パリソン26の押出しに際して、潤滑剤タンク40
から潤滑剤ポンプ42で環状の切欠部34に潤滑剤を加
圧供給すると、ポーラス電鋳製の多孔質材38、50、
51、52、53、54、55、56を介して潤滑剤が
染み出して樹脂通路18を流下中の溶融樹脂と樹脂通路
表面部間の摩擦抵抗を小さくするとともに、併せて樹脂
吐出口28からの樹脂の吐出をスムーズにしてパリソン
26の表面肌を滑らかにして肌荒れが防止される。
【0036】図5に示すように、ダイス10の下部域に
は前述したポーラス電鋳製の多孔質材50、52、5
4、56を配したが、これに換えてテフロン樹脂58を
貼着してもよい。
は前述したポーラス電鋳製の多孔質材50、52、5
4、56を配したが、これに換えてテフロン樹脂58を
貼着してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明では、ダイスハウジングにマンドレルを内挿
して形成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマン
ドレル側の凹凸状の変極部および樹脂入口側の前記マン
ドレルの周方向左右に分岐しほぼ180度の位置で合流
するマニホールドの合流部のダイスハウジング側にそれ
ぞれ摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、
この潤滑部材へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け
たことにより、低摩擦の樹脂を樹脂通路にコーティング
する必要がなく、樹脂通路を流下中の樹脂の流動性が増
すので色替性が大幅に向上するとともに、パリソンの射
出時のパリソン表面肌が滑らかになり肌荒れが防止され
る。
に、本発明では、ダイスハウジングにマンドレルを内挿
して形成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマン
ドレル側の凹凸状の変極部および樹脂入口側の前記マン
ドレルの周方向左右に分岐しほぼ180度の位置で合流
するマニホールドの合流部のダイスハウジング側にそれ
ぞれ摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、
この潤滑部材へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け
たことにより、低摩擦の樹脂を樹脂通路にコーティング
する必要がなく、樹脂通路を流下中の樹脂の流動性が増
すので色替性が大幅に向上するとともに、パリソンの射
出時のパリソン表面肌が滑らかになり肌荒れが防止され
る。
【図1】ダイスの潤滑装置の一実施例に係るダイスの縦
断面図である。
断面図である。
【図2】図1のダイス先端部分の詳細縦断面図である。
【図3】本発明に係る別の実施例である。
【図4】図3のダイス先端部分の詳細縦断面図である。
【図5】本発明に係るさらに別の実施例である。
【図6】従来のダイスの潤滑装置の縦断面図である。
10 ダイス 12 ダイスハウジング 14 貫通透孔 18 樹脂通路 26 パリソン 27 合流部 28 樹脂吐出口 34 切欠部 40 潤滑剤タンク 42 潤滑剤ポンプ 44 変極部 45〜49 凹部 60、61 凹部 50〜56 ポーラス電鋳製の多孔質材 58 テフロン樹脂
Claims (1)
- 【請求項1】 ダイスハウジングにマンドレルを内挿し
て形成した樹脂通路の前記ダイスハウジング側とマンド
レル側の凹凸状の変極部および樹脂入口側の前記マンド
レルの周方向左右に分岐しほぼ180度の位置で合流す
るマニホールドの合流部のダイスハウジング側にそれぞ
れ摩擦抵抗を減ずる潤滑剤を塗布し得る潤滑部材と、こ
の潤滑部材へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設けた
ことを特徴とするダイスの潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31723994A JPH08174639A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | ダイスの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31723994A JPH08174639A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | ダイスの潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08174639A true JPH08174639A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18086039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31723994A Pending JPH08174639A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | ダイスの潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08174639A (ja) |
-
1994
- 1994-12-20 JP JP31723994A patent/JPH08174639A/ja active Pending
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