JPH0817337A - ガス放電表示パネルの製造方法 - Google Patents
ガス放電表示パネルの製造方法Info
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- JPH0817337A JPH0817337A JP15084194A JP15084194A JPH0817337A JP H0817337 A JPH0817337 A JP H0817337A JP 15084194 A JP15084194 A JP 15084194A JP 15084194 A JP15084194 A JP 15084194A JP H0817337 A JPH0817337 A JP H0817337A
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- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 AC駆動型のガス放電表示パネルを構成する
少なくとも一方の表示電極を設けたガラス基板上に低融
点ガラスからなる誘電体層を気泡や気穴を生じさせるこ
となく形成して電気的な耐圧低下の防止と表示パネルの
放電電圧特性を安定化させたガス放電表示パネルの製造
方法を提供する。 【構成】 ガラス基板11上の表示電極12を低融点ガラス
からなる誘電体層33で被覆する製造方法において、前記
ガラス基板11の電極形成面に低融点ガラスを塗布して低
融点ガラス層を形成し、該低融点ガラス層を一定時間加
熱する工程と、その加熱された状態の低融点ガラス層を
大気圧より減圧された、例えば2〜3mmTorr、或いはそ
れ以下に減圧した雰囲気中で引続き所要時間加熱焼成し
て気泡や気穴のない誘電体層33を形成する工程とを含
む。
少なくとも一方の表示電極を設けたガラス基板上に低融
点ガラスからなる誘電体層を気泡や気穴を生じさせるこ
となく形成して電気的な耐圧低下の防止と表示パネルの
放電電圧特性を安定化させたガス放電表示パネルの製造
方法を提供する。 【構成】 ガラス基板11上の表示電極12を低融点ガラス
からなる誘電体層33で被覆する製造方法において、前記
ガラス基板11の電極形成面に低融点ガラスを塗布して低
融点ガラス層を形成し、該低融点ガラス層を一定時間加
熱する工程と、その加熱された状態の低融点ガラス層を
大気圧より減圧された、例えば2〜3mmTorr、或いはそ
れ以下に減圧した雰囲気中で引続き所要時間加熱焼成し
て気泡や気穴のない誘電体層33を形成する工程とを含
む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示デバイス等に用い
るガス放電表示パネルの製造方法に係わり、特にAC駆
動型のガス放電表示パネルにおいて表示デバイスに必要
な良好な放電特性を得るための表示用電極上に覆設する
誘電体層の形成方法に関するものである。
るガス放電表示パネルの製造方法に係わり、特にAC駆
動型のガス放電表示パネルにおいて表示デバイスに必要
な良好な放電特性を得るための表示用電極上に覆設する
誘電体層の形成方法に関するものである。
【0002】一般に、AC駆動型のガス放電表示パネル
としては、ドットマトリクス型の表示パネルを初め、面
放電型の表示パネル、特殊な電極パターンを用いた数字
表示や文字表示のパネル等、種々のタイプのものが提案
されており、AC駆動型であるがためにガラス基板上に
設けた電極をガス放電空間より絶縁し、安定な放電電圧
特性を得るために、電極が形成された基板表面には誘電
体層が被覆されているが、その誘電体層をその内部及び
表面に気泡が生じないように形成し被覆することが必要
とされている。
としては、ドットマトリクス型の表示パネルを初め、面
放電型の表示パネル、特殊な電極パターンを用いた数字
表示や文字表示のパネル等、種々のタイプのものが提案
されており、AC駆動型であるがためにガラス基板上に
設けた電極をガス放電空間より絶縁し、安定な放電電圧
特性を得るために、電極が形成された基板表面には誘電
体層が被覆されているが、その誘電体層をその内部及び
表面に気泡が生じないように形成し被覆することが必要
とされている。
【0003】
【従来の技術】従来のAC駆動型のガス放電表示パネル
として、例えばカラー表示用面放電型のプラズマディス
プレイパネル(PDP)の基本的な構造としては図3の
要部分解斜視図に示すように、マトリクス表示の単位発
光領域EUに一対のX、Yからなる表示電極12とアドレ
ス電極Aとが対応する3電極構造を有しており、カラー
表示用の蛍光体の配置形態による分類上では反射タイプ
の面放電型PDPと呼ばれている。
として、例えばカラー表示用面放電型のプラズマディス
プレイパネル(PDP)の基本的な構造としては図3の
要部分解斜視図に示すように、マトリクス表示の単位発
光領域EUに一対のX、Yからなる表示電極12とアドレ
ス電極Aとが対応する3電極構造を有しており、カラー
表示用の蛍光体の配置形態による分類上では反射タイプ
の面放電型PDPと呼ばれている。
【0004】しかして、面放電のための一対のX、Yか
らなる表示電極12は、放電空間24に対して表示面H側の
ガラス基板11上に設けられており、面放電を広範囲と
し、かつ表示光の遮光を最小限にするためにネサ膜など
からなる幅広い透明導電膜12aとその導電性を補う (低
抵抗化) ための幅狭いバス金属膜12b とを積層した構成
からなっている。
らなる表示電極12は、放電空間24に対して表示面H側の
ガラス基板11上に設けられており、面放電を広範囲と
し、かつ表示光の遮光を最小限にするためにネサ膜など
からなる幅広い透明導電膜12aとその導電性を補う (低
抵抗化) ための幅狭いバス金属膜12b とを積層した構成
からなっている。
【0005】また、その表示電極12上は壁電荷を利用し
てガス放電を維持するAC駆動のための誘電体層13によ
って放電空間24に対して絶縁状態に被覆されており、該
誘電体層13の表面には更に数千Å程度の厚さのMgO膜か
らなる保護膜14が設けられている。
てガス放電を維持するAC駆動のための誘電体層13によ
って放電空間24に対して絶縁状態に被覆されており、該
誘電体層13の表面には更に数千Å程度の厚さのMgO膜か
らなる保護膜14が設けられている。
【0006】一方、単位発光領域EUを選択的に発光さ
せるためのアドレス電極Aは、背面側のガラス基板21上
に、前記一対のX、Yからなる表示電極12と直交するよ
うに一定ピッチで配列され、各アドレス電極Aの間には
100〜150 μm程度の高さを有するストライプ状の隔壁
22が設けられ、これによって放電空間24がライン方向
(表示電極12の延長方向) に単位発光領域EU毎に区画
され、かつ放電空間24の間隔寸法が規定されている。
せるためのアドレス電極Aは、背面側のガラス基板21上
に、前記一対のX、Yからなる表示電極12と直交するよ
うに一定ピッチで配列され、各アドレス電極Aの間には
100〜150 μm程度の高さを有するストライプ状の隔壁
22が設けられ、これによって放電空間24がライン方向
(表示電極12の延長方向) に単位発光領域EU毎に区画
され、かつ放電空間24の間隔寸法が規定されている。
【0007】更に、前記ガラス基板21には、アドレス電
極Aの上面及び隔壁22の側面を含めた背面側の内面を被
覆するように、R(赤),G(緑),B(青)の3原色
の蛍光体23が設けられている。そしてこのような構成の
PDP1では各色の蛍光体23は面放電時に放電空間24内
のガス放電より放射される紫外線により励起されて発光
し、R,G,Bの組合せによるフルカラー表示が可能で
あり、その表示に際して隔壁22により単位発光領域EU
間のクロストークが防止されている。
極Aの上面及び隔壁22の側面を含めた背面側の内面を被
覆するように、R(赤),G(緑),B(青)の3原色
の蛍光体23が設けられている。そしてこのような構成の
PDP1では各色の蛍光体23は面放電時に放電空間24内
のガス放電より放射される紫外線により励起されて発光
し、R,G,Bの組合せによるフルカラー表示が可能で
あり、その表示に際して隔壁22により単位発光領域EU
間のクロストークが防止されている。
【0008】以上の構成のPDP1は、各ガラス基板11
と21に対して別個に所定の構成要素を設けた後、該ガラ
ス基板11と21とを対向配置してその間隙の周囲を気密に
封止し、内部を排気すると共に、放電ガスを封入する一
連の工程によって製造されている。
と21に対して別個に所定の構成要素を設けた後、該ガラ
ス基板11と21とを対向配置してその間隙の周囲を気密に
封止し、内部を排気すると共に、放電ガスを封入する一
連の工程によって製造されている。
【0009】それらの従来の製造工程での誘電体層13の
形成については、低融点ガラスフリットとバインダとを
混合したガラスペーストを例えばスクリーン印刷法を用
いてガラス基板11上の表示電極12を覆うように塗布する
工程と、その後、その塗布された低融点ガラス膜を乾燥
し、焼成する工程とによって所定膜厚の平坦な誘電体層
13を形成するようにしていた。
形成については、低融点ガラスフリットとバインダとを
混合したガラスペーストを例えばスクリーン印刷法を用
いてガラス基板11上の表示電極12を覆うように塗布する
工程と、その後、その塗布された低融点ガラス膜を乾燥
し、焼成する工程とによって所定膜厚の平坦な誘電体層
13を形成するようにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の誘電体層13の形成方法では、塗布し乾燥した後の低
融点ガラス層を 550〜600 ℃に加熱することにより融解
した低融点ガラス層中から熱分解したガスが放出され
る。その分解ガスの大部分は外部へ放出されるが、一部
の分解ガスは放出し切らずに低融点ガラス層中に残留す
ることによって形成後の誘電体層13の内部に微細な気泡
や表面部分に気穴が生じる。
来の誘電体層13の形成方法では、塗布し乾燥した後の低
融点ガラス層を 550〜600 ℃に加熱することにより融解
した低融点ガラス層中から熱分解したガスが放出され
る。その分解ガスの大部分は外部へ放出されるが、一部
の分解ガスは放出し切らずに低融点ガラス層中に残留す
ることによって形成後の誘電体層13の内部に微細な気泡
や表面部分に気穴が生じる。
【0011】従って、そのような気泡や気穴が生じるこ
とにより前記誘電体層13の表面の平坦性が損なわれると
共に、層厚が不均一になることから該誘電体層13の電気
的な耐圧が低下し、それを用いた表示パネルの放電電圧
特性が不安定になる等の悪影響を受けるといった問題が
あった。
とにより前記誘電体層13の表面の平坦性が損なわれると
共に、層厚が不均一になることから該誘電体層13の電気
的な耐圧が低下し、それを用いた表示パネルの放電電圧
特性が不安定になる等の悪影響を受けるといった問題が
あった。
【0012】本発明は上記した従来の問題点に鑑み、表
示電極を設けたガラス基板上に気泡や気穴を生じさせる
ことなく誘電体層を形成して、電気的な耐圧の低下を防
止すると共に、表示パネルの放電電圧特性の安定化を図
った新規なガス放電表示パネルの製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
示電極を設けたガラス基板上に気泡や気穴を生じさせる
ことなく誘電体層を形成して、電気的な耐圧の低下を防
止すると共に、表示パネルの放電電圧特性の安定化を図
った新規なガス放電表示パネルの製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、電極を誘電体層により被覆する際に、そ
の電極上に低融点ガラス層を形成し、大気圧中で加熱溶
解した後、該低融点ガラス層を大気圧より減圧した雰囲
気中で加熱溶融して誘電体層を形成する工程を順に行う
構成とする。
達成するため、電極を誘電体層により被覆する際に、そ
の電極上に低融点ガラス層を形成し、大気圧中で加熱溶
解した後、該低融点ガラス層を大気圧より減圧した雰囲
気中で加熱溶融して誘電体層を形成する工程を順に行う
構成とする。
【0014】また、前記低融点ガラス層を、加熱装置に
より大気圧中で加熱溶解し、更にその加熱状態で加熱装
置内を大気圧より減圧した雰囲気にして誘電体層を形成
するように構成とする。
より大気圧中で加熱溶解し、更にその加熱状態で加熱装
置内を大気圧より減圧した雰囲気にして誘電体層を形成
するように構成とする。
【0015】
【作用】上記のように、例えばガラス基板上に塗布し、
乾燥した低融点ガラス層を一定時間加熱溶解した後、そ
の加熱状態の低融点ガラス層を真空ポンプ等で大気圧よ
り減圧された、例えば2〜3mmTorr、或いはそれ以下の
雰囲気中で引続き所要時間加熱焼成することによって、
溶融した低融点ガラス層中から熱分解により発生する分
解ガスの放出が効果的に促進され、低融点ガラス層中に
分解ガスが残留する問題が解消され、層中及び層表面部
分に気泡や気穴のない厚さの均一な誘電体層を容易に形
成することが可能となる。
乾燥した低融点ガラス層を一定時間加熱溶解した後、そ
の加熱状態の低融点ガラス層を真空ポンプ等で大気圧よ
り減圧された、例えば2〜3mmTorr、或いはそれ以下の
雰囲気中で引続き所要時間加熱焼成することによって、
溶融した低融点ガラス層中から熱分解により発生する分
解ガスの放出が効果的に促進され、低融点ガラス層中に
分解ガスが残留する問題が解消され、層中及び層表面部
分に気泡や気穴のない厚さの均一な誘電体層を容易に形
成することが可能となる。
【0016】従って、形成された誘電体層の電気的な耐
圧の低下が防止されると共に、放電電圧特性の安定なガ
ス放電表示パネルを得ることができる。
圧の低下が防止されると共に、放電電圧特性の安定なガ
ス放電表示パネルを得ることができる。
【0017】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例について詳
細に説明する。図1は本発明のガス放電表示パネルの製
造方法の一実施例を説明する要部断面図、図2は本発明
のガス放電表示パネルの製造方法を説明するための概略
装置構成図である。図1において図3と対応する構成要
素部分には同一の符号を付している。
細に説明する。図1は本発明のガス放電表示パネルの製
造方法の一実施例を説明する要部断面図、図2は本発明
のガス放電表示パネルの製造方法を説明するための概略
装置構成図である。図1において図3と対応する構成要
素部分には同一の符号を付している。
【0018】当該製造方法は図1に示すように、表示面
側のガラス基板11上に対する構成要素の製造に際して
は、先ず、ガラス基板11の全表面に真空蒸着法、或いは
スパッタリング法等によりITO(Indium Tin Oxide)、
またはSnO2等の透明導電膜を形成し、その透明導電膜を
フォトリソグラフィ工程によってストライプ状にパター
ニングして平行に隣接するX、Yからなる一対の幅広い
透明導電膜12a を所定間隔をもって複数列に形成する。
側のガラス基板11上に対する構成要素の製造に際して
は、先ず、ガラス基板11の全表面に真空蒸着法、或いは
スパッタリング法等によりITO(Indium Tin Oxide)、
またはSnO2等の透明導電膜を形成し、その透明導電膜を
フォトリソグラフィ工程によってストライプ状にパター
ニングして平行に隣接するX、Yからなる一対の幅広い
透明導電膜12a を所定間隔をもって複数列に形成する。
【0019】また、その幅広い各透明導電膜12a 上には
薄膜形成法とフォトリソグラフィ工程によって該透明導
電膜12a の導電性を補う (低抵抗化) ためのCr-Cu-Crの
3層膜,Cr-Cu-の2層膜,Cu膜、或いはCr膜等からなる
幅狭いバス金属膜12b をそれぞれ積層して、その積層状
の一対の表示電極12を複数に配設する。
薄膜形成法とフォトリソグラフィ工程によって該透明導
電膜12a の導電性を補う (低抵抗化) ためのCr-Cu-Crの
3層膜,Cr-Cu-の2層膜,Cu膜、或いはCr膜等からなる
幅狭いバス金属膜12b をそれぞれ積層して、その積層状
の一対の表示電極12を複数に配設する。
【0020】次に、前記一対の表示電極12が複数に配設
されたガラス基板11上に、低融点ガラスフリットとバイ
ンダとを混合した低融点ガラスペーストを例えばスクリ
ーン印刷法によって前記表示電極12を一様に覆うように
塗布し、40〜70μmの厚さの低融点ガラス層を形成す
る。低融点ガラスペーストの塗布法としては、スクリー
ン印刷法の他に、バーコータ法、またはアプリケータ法
などを用いることもできるが、均一な厚さの塗布層が得
られ易いという観点からはスクリーン印刷法の適用が有
利である。
されたガラス基板11上に、低融点ガラスフリットとバイ
ンダとを混合した低融点ガラスペーストを例えばスクリ
ーン印刷法によって前記表示電極12を一様に覆うように
塗布し、40〜70μmの厚さの低融点ガラス層を形成す
る。低融点ガラスペーストの塗布法としては、スクリー
ン印刷法の他に、バーコータ法、またはアプリケータ法
などを用いることもできるが、均一な厚さの塗布層が得
られ易いという観点からはスクリーン印刷法の適用が有
利である。
【0021】その後、前記低融点ガラス層を 130〜160
℃程度の温度で乾燥させた後、その乾燥した低融点ガラ
ス層付きのガラス基板11を図2に示すような真空加熱装
置のチャンバー41内の加熱用ヒータ42間の加熱位置に配
置し、前記ガラス基板11上の低融点ガラス層を該チャン
バー41を例えば半開きにした状態の大気中(酸素を含む
雰囲気中)で加熱用ヒータ42により 550〜600 ℃に30分
間程度加熱溶解して該低融点ガラス層中のバインダ等の
有機成分を熱分解させてCO2 のような分解ガスを放出さ
せる。
℃程度の温度で乾燥させた後、その乾燥した低融点ガラ
ス層付きのガラス基板11を図2に示すような真空加熱装
置のチャンバー41内の加熱用ヒータ42間の加熱位置に配
置し、前記ガラス基板11上の低融点ガラス層を該チャン
バー41を例えば半開きにした状態の大気中(酸素を含む
雰囲気中)で加熱用ヒータ42により 550〜600 ℃に30分
間程度加熱溶解して該低融点ガラス層中のバインダ等の
有機成分を熱分解させてCO2 のような分解ガスを放出さ
せる。
【0022】次に、引続き前記ガラス基板11上の低融点
ガラス層が 550〜600 ℃に加熱された状態でチャンバー
41を気密に密閉し、そのチャンバー41内を真空排気装置
43により大気圧より減圧された、例えば2〜3 mmTorr
、或いはそれ以下の低真空に排気して減圧した状態で
更に30分間程度焼成する。
ガラス層が 550〜600 ℃に加熱された状態でチャンバー
41を気密に密閉し、そのチャンバー41内を真空排気装置
43により大気圧より減圧された、例えば2〜3 mmTorr
、或いはそれ以下の低真空に排気して減圧した状態で
更に30分間程度焼成する。
【0023】このような焼成工程により加熱溶解した低
融点ガラス層中からその後も熱分解により発生する微量
な分解ガスや該分解ガスの発生により生じる低融点ガラ
ス層中の気泡が減圧環境効果によって効率よく外部へ放
出、或いは脱泡され、その層中に分解ガスが残留するこ
とがなくなるので図1に示すように層中及び層表面部分
に気泡や気穴の生じない30〜40μm程度の厚さの均一な
誘電体層33を容易に形成することが可能となる。
融点ガラス層中からその後も熱分解により発生する微量
な分解ガスや該分解ガスの発生により生じる低融点ガラ
ス層中の気泡が減圧環境効果によって効率よく外部へ放
出、或いは脱泡され、その層中に分解ガスが残留するこ
とがなくなるので図1に示すように層中及び層表面部分
に気泡や気穴の生じない30〜40μm程度の厚さの均一な
誘電体層33を容易に形成することが可能となる。
【0024】なお、前記低融点ガラス層を加熱装置によ
り大気圧中で加熱溶解した後、その低融点ガラス層を別
の真空加熱装置により大気圧より減圧された雰囲気中で
再度、加熱溶融して誘電体層を形成するようにしても、
同様に層中及び層表面部分に気泡や気穴の生じない層厚
の均一な誘電体層を形成することが可能となる。
り大気圧中で加熱溶解した後、その低融点ガラス層を別
の真空加熱装置により大気圧より減圧された雰囲気中で
再度、加熱溶融して誘電体層を形成するようにしても、
同様に層中及び層表面部分に気泡や気穴の生じない層厚
の均一な誘電体層を形成することが可能となる。
【0025】従って、このような工程によって形成され
た誘電体層33の表面にその後、数千Å程度の厚さのMgO
膜からなる保護膜を設け、そのような構成の表示面側の
ガラス基板11と、別途に従来例と同様なアドレス電極及
びアドレス電極上に設けた複数の隔壁の各隔壁間に蛍光
体を設けてなる背面側のガラス基板21とを重ね合わせて
その対向間隙の周囲を気密に封止し、内部の排気と放電
ガスの封入を行う一連の工程によりパネルを完成させる
ことで、誘電体層33の電気的な耐圧の低下が防止され、
放電電圧特性の安定なガス放電表示パネルが得られる。
た誘電体層33の表面にその後、数千Å程度の厚さのMgO
膜からなる保護膜を設け、そのような構成の表示面側の
ガラス基板11と、別途に従来例と同様なアドレス電極及
びアドレス電極上に設けた複数の隔壁の各隔壁間に蛍光
体を設けてなる背面側のガラス基板21とを重ね合わせて
その対向間隙の周囲を気密に封止し、内部の排気と放電
ガスの封入を行う一連の工程によりパネルを完成させる
ことで、誘電体層33の電気的な耐圧の低下が防止され、
放電電圧特性の安定なガス放電表示パネルが得られる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るガス放電表示パネルの製造方法によれば、表示電
極が形成されたガラス基板面に層中及び層表面部分に気
泡や気穴のない厚さの均一な誘電体層を容易に形成する
ことができ、気泡の発生による誘電体層の電気的な耐圧
の低下を防止することが可能となる。
に係るガス放電表示パネルの製造方法によれば、表示電
極が形成されたガラス基板面に層中及び層表面部分に気
泡や気穴のない厚さの均一な誘電体層を容易に形成する
ことができ、気泡の発生による誘電体層の電気的な耐圧
の低下を防止することが可能となる。
【0027】従って、放電電圧特性の安定なガス放電表
示パネルを容易に得ることができる等、実用上優れた効
果を奏する。
示パネルを容易に得ることができる等、実用上優れた効
果を奏する。
【図1】 本発明のガス放電表示パネルの製造方法の一
実施例を説明する要部断面図である。
実施例を説明する要部断面図である。
【図2】 本発明のガス放電表示パネルの製造方法を説
明するための概略装置構成図である。
明するための概略装置構成図である。
【図3】 従来のガス放電表示パネルの一例を示す要部
分解斜視図である。
分解斜視図である。
11 ガラス基板 12 表示電極 12a 透明導電膜 12b バス金属膜 33 誘電体層 41 チャンバー 42 加熱用ヒータ 43 真空排気装置
Claims (2)
- 【請求項1】 電極を誘電体層により被覆する際に、そ
の電極上に低融点ガラス層を形成し、大気圧中で加熱溶
解した後、該低融点ガラス層を大気圧より減圧した雰囲
気中で加熱溶融して誘電体層を形成する工程を順に行う
ことを特徴とするガス放電表示パネルの製造方法。 - 【請求項2】 前記低融点ガラス層を、加熱装置により
大気圧中で加熱溶解し、更にその加熱状態で加熱装置内
を大気圧より減圧した雰囲気にして誘電体層を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載のガス放電表示パネル
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15084194A JPH0817337A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ガス放電表示パネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15084194A JPH0817337A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ガス放電表示パネルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0817337A true JPH0817337A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15505551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15084194A Withdrawn JPH0817337A (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ガス放電表示パネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817337A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100316833B1 (ko) * | 1998-12-31 | 2002-01-12 | 구자홍 | 칼라표시장치의페이스트막형성방법 |
EP1300373A1 (en) * | 2001-07-10 | 2003-04-09 | Nec Corporation | Method for forming a dielectric film |
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