JPH0817251A - 自己融着性塗料及び自己融着性絶縁電線 - Google Patents

自己融着性塗料及び自己融着性絶縁電線

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JPH0817251A
JPH0817251A JP14783494A JP14783494A JPH0817251A JP H0817251 A JPH0817251 A JP H0817251A JP 14783494 A JP14783494 A JP 14783494A JP 14783494 A JP14783494 A JP 14783494A JP H0817251 A JPH0817251 A JP H0817251A
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JP
Japan
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self
fusing
paint
fusible
benzyl alcohol
Prior art date
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Pending
Application number
JP14783494A
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English (en)
Inventor
Miyuki Suga
美由紀 菅
Kenji Asano
健次 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、自己融着性塗料をエナメル線
の外周に塗布、焼付け作業する際に作業環境を汚染する
クレゾール系有機溶剤の揮散ががなく、その結果これら
をエナメル線上に塗布、焼付けしてして得られる自己融
着性絶縁電線の絶縁被膜中にもクレゾール系有機溶剤が
残留することが全く無い自己融着性塗料及び自己融着性
絶縁電線を提供することにある。 【構成】本発明の構成は、融着性樹脂をベンジルアルコ
ールを含む有機溶剤に溶解して成る自己融着性塗料及び
その自己融着性塗料をエナメル線の外周に塗布、焼付け
して成る自己融着性絶縁電線にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自己融着性塗料及び自己
融着性絶縁電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自己融着性絶縁電線はエナメル線の外周
に融着層を設けて成る絶縁電線である。この種の自己融
着性絶縁電線はコイル巻線してから加熱するか、溶剤処
理することによりコイル線間を迅速且つ容易に接着する
ことができる。
【0003】このため自己融着性絶縁電線は電気機器コ
イル、例えばテレビやパソコンのデイスプレイの偏向ヨ
ークコイルのマグネットワイヤとして広く実用されてい
る。これらの融着性材料としてはポリビニルブチラール
樹脂、共重合ポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂等が用い
られている。
【0004】さて、従来これらの融着性材料はクレゾー
ル等の有機溶剤に溶解して成る自己融着性塗料としてか
らエナメル線の外周に塗布、焼付けされていた。
【0005】このためこれらの自己融着性塗料をエナメ
ル線の外周に塗布、焼付け作業する際には必然的に溶剤
のクレゾールが作業環境に揮散して環境を汚染し、しか
も得られる自己融着性絶縁電線の絶縁被膜中に有機溶剤
のクレゾールが微量ながら残留する懸念があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、自己融着性塗料をエナ
メル線の外周に塗布、焼付け作業する際にクレゾール等
のフェノール系有機溶剤を発生することがなく、そして
その塗布、焼付けして得られる自己融着性絶縁電線の絶
縁被膜中にもフェノール系有機溶剤が全く残留すること
がない自己融着性塗料及び自己融着性絶縁電線を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、融着性樹脂をベンジルアルコールを含む有機溶剤
に溶解して成る自己融着性塗料及びその自己融着性塗料
をエナメル線の外周に塗布、焼付けして成る自己融着性
絶縁電線にある。
【0008】本発明において融着性樹脂としてはベンジ
ルアルコールに可溶で且つ熱融着性があるものならよ
く、例えば共重合ポリアミド樹脂等を用いることができ
る。
【0009】なお、ベンジルアルコールに可溶で且つ熱
融着性の共重合ポリアミド樹脂としては、6ナイロン、
66ナイロン、610ナイロン等の共重合体に相当する
東レ社のCM−4001、日本リルサン社のM−995
F、BASF社のUltramid−1C等がある。
【0010】ここにおいて自己融着性塗料中の融着性樹
脂の割合は塗料粘度により左右されるが、一般には5〜
30%である。
【0011】本発明においてベンジルアルコールとして
は工業用として実用されているものならよい。
【0012】自己融着性塗料中のベンジルアルコールの
割合は少なくとも55%以上、望ましくは70%以上含
むことが溶解性、塗料粘度、塗料安定性等の点で適切で
ある。
【0013】
【作用】本発明の自己融着性塗料は溶剤が非クレゾール
系有機溶剤のベンジルアルコールであることから、その
自己融着性塗料をエナメル線の外周に塗布、焼付け作業
する際にクレゾールによる作業環境を全く汚染すること
がなく、そしてその塗布、焼付けして得られる自己融着
性絶縁電線の絶縁被膜中にもクレゾール系有機溶剤が残
留することが全く無い。
【0014】
【実施例】次に、本発明の自己融着性塗料及び自己融着
性絶縁電線の実施例について説明する。
【0015】(比較例1)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をクレゾール100重量
部に溶解して成るクレゾール溶剤系自己融着性塗料を用
意した。
【0016】次に、このクレゾール溶剤系自己融着性塗
料を塗布、焼付けして共重合ナイロン融着層が0.08
mmの自己融着性絶縁電線を得た。
【0017】(比較例2)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をクレゾール40重量
部、ベンジルアルコール60重量部の混合溶剤に溶解し
て成るクレゾール〜ベンジルアルコール溶剤系自己融着
性塗料を用意した。
【0018】次に、このクレゾール〜ベンジルアルコー
ル溶剤系自己融着性塗料を塗布、焼付けして共重合ナイ
ロン融着層が0.08mmの自己融着性絶縁電線を得た。
【0019】(比較例3)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をプロピレングリコール
40重量部、ベンジルアルコール60重量部の混合溶剤
に溶解して成るプロピレングリコール〜ベンジルアルコ
ール溶剤系自己融着性塗料を用意した。
【0020】次に、このプロピレングリコール〜ベンジ
ルアルコール溶剤系自己融着性塗料を塗布、焼付けして
共重合ナイロン融着層が0.08mmの自己融着性絶縁電
線を得た。
【0021】(実施例1)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をベンジルアルコール1
00重量部に溶解して成るベンジルアルコール溶剤系自
己融着性塗料を用意した。
【0022】次に、このベンジルアルコール溶剤系自己
融着性塗料を塗布、焼付けして共重合ナイロン融着層が
0.08mmの自己融着性絶縁電線を得た。
【0023】図1は実施例1の自己融着性絶縁電線の横
断面図を示したものであって、1は導体、2は絶縁被
膜、3は融着層である。
【0024】(実施例2)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をプロピレングリコール
20重量部、ベンジルアルコール80重量部の混合溶剤
に溶解して成るプロピレングリコール〜ベンジルアルコ
ール溶剤系自己融着性塗料を用意した。
【0025】次に、このプロピレングリコール〜ベンジ
ルアルコール溶剤系自己融着性塗料を塗布、焼付けして
共重合ナイロン融着層が0.08mmの自己融着性絶縁電
線を得た。
【0026】(実施例3)まず、東レ社の共重合ナイロ
ンCM−4001の15重量部をプロピレングリコール
45重量部、ベンジルアルコール55重量部の混合溶剤
に溶解して成るプロピレングリコール〜ベンジルアルコ
ール溶剤系自己融着性塗料を用意した。
【0027】次に、このプロピレングリコール〜ベンジ
ルアルコール溶剤系自己融着性塗料を塗布、焼付けして
共重合ナイロン融着層が0.08mmの自己融着性絶縁電
線を得た。
【0028】(特性試験)樹脂溶解性は、融着材料を加
熱した溶剤で溶解した後、室温まで徐冷した時の塗料の
状態で評価し、固化しなければ合格(○)、固化したら
不合格(×)とした。
【0029】保存安定性は上記の方法によりして混合し
た塗料を室温中に168時間放置した後の塗料の状態に
より評価し、流動性がほとんど変化しないものを合格、
増粘あるいは固化したものを不合格とした。
【0030】また、これらの比較例及び実施例の自己融
着性絶縁電線の特性試験は、JIS−C3003に準拠
して行った。
【0031】更に、これらの比較例及び実施例の自己融
着性絶縁電線からのクレゾールガスの分析はガスクロマ
トグラフ分析装置(島津製作所、GC−15A型)によ
り行った。この際サンプルはガスクロマトグラフ分析装
置に直結する試料加熱ガス導入装置に自己融着性絶縁電
線を500gを取り、150℃1時間加熱した。
【0032】また、接着性試験はこれらの比較例及び実
施例の自己融着性絶縁電線をそれぞれφ5mmの巻付棒に
20ターン巻きのコイルを作製し、それらのコイルを取
り出してから155℃・10分加熱して融着させ、それ
かられらの線間剥離荷重を測定した。
【0033】試験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1からわかるように比較例1の自己融着
性絶縁電線は悪臭のクレゾールの発生量が多い。
【0036】比較例2の自己融着性絶縁電線も悪臭のク
レゾールの発生量が多い。
【0037】比較例3の自己融着性絶縁電線は、悪臭の
クレゾールの発生量がないが、樹脂溶解性及び塗料安定
性が劣り、その結果自己融着性絶縁電線の塗装性が劣
り、更に接着性も悪かった。
【0038】これらに対して実施例1〜3の自己融着性
塗料は樹脂溶解性、塗料安定性が良好であり、そしてこ
れらをエナメル線上に塗布焼付けして得られる自己融着
性絶縁電線は悪臭のクレゾールの発生量がなく且つ優れ
た接着性を示した。
【0039】
【発明の効果】本発明の自己融着性塗料はエナメル線の
外周に塗布、硬化する際には作業環境を汚染するクレゾ
ール等のフェノール系溶剤の発生が全くなく、その結果
本発明の自己融着性塗料をエナメル線上に塗布焼付けし
て得られる自己融着性絶縁電線からもクレゾール等のフ
ェノール系溶剤の発生が全く且つ優れた接着性を発揮す
るものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己融着性絶縁電線の一実施例の横断
面図を示したものである。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁被膜 3 融着層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融着性樹脂をベンジルアルコールを含む有
    機溶剤に溶解して成ることを特徴とする自己融着性塗
    料。
  2. 【請求項2】融着性樹脂がベンジルアルコール可溶共重
    合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載
    の自己融着性塗料。
  3. 【請求項3】ベンジルアルコールを含む有機溶剤には該
    ベンジルアルコールが55重量%以上含み且つフェノー
    ル系有機溶剤が含まれていないことを特徴とする請求項
    1記載の自己融着性塗料。
  4. 【請求項4】導体の直上若しくは他の絶縁被膜を介して
    融着層を設けて成る自己融着性絶縁電線において、該融
    着層は融着性樹脂をベンジルアルコールを含む有機溶剤
    に溶解して成る自己融着性塗料を塗布、焼付けして成る
    ものであることを特徴とする自己融着性絶縁電線。
  5. 【請求項5】融着性樹脂がベンジルアルコール可溶共重
    合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項4記載
    の自己融着性絶縁電線。
JP14783494A 1994-06-29 1994-06-29 自己融着性塗料及び自己融着性絶縁電線 Pending JPH0817251A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6444916B2 (en) 2000-03-31 2002-09-03 Kaneka Corporation Self-bonding insulated wire and self-bonding litz wire comprising the same
JP2016188342A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 積水化成品工業株式会社 アミド系発泡樹脂粒子及び発泡成形体

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