JPH08170755A - 流体圧作動弁装置 - Google Patents

流体圧作動弁装置

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JPH08170755A
JPH08170755A JP31635594A JP31635594A JPH08170755A JP H08170755 A JPH08170755 A JP H08170755A JP 31635594 A JP31635594 A JP 31635594A JP 31635594 A JP31635594 A JP 31635594A JP H08170755 A JPH08170755 A JP H08170755A
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drive shaft
piston
housing
valve body
sub
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Takeo Yajima
丈夫 矢島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない部品点数により全開と全閉とこれらの
中間位置に作動する弁装置を提供する。 【構成】 連通開口部4の開度を変化させる駆動軸5が
軸方向に往復動自在となったハウジング1を有し、駆動
軸5にはこれを一方向に押圧して弁体6を第1の位置に
作動させる第1加圧室9が第1ピストン8により形成さ
れ、駆動軸5を逆方向に押圧して弁体6を第2の位置に
作動させる圧縮コイルばね16が設けられている。駆動
軸5にはこれの一方向の移動を許容させて摺動自在に第
2ピストン17が嵌合されて第2加圧室18が形成され
ている。第2加圧室18内に流体を供給して第2ピスト
ン17を移動させる際には、頭部21によって第2ピス
トン17は駆動軸5に係合される。調整ねじ部材23は
第2ピストン17に当接して弁体6を第1の位置と第2
の位置の中間位置に規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気圧などの流体圧を使
用して、弁体の開度を全開、全閉およびこれらの中間の
位置に作動させる流体圧作動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気圧を利用して弁体の開度を制御する
ようにした弁装置は、通常、エアーオペレートバルブと
も言われ、電磁弁と相違して電気的に弁体の作動を制御
することがないので、防爆性が必要とされる雰囲気にお
いて使用する際にも有用となっている。また、電磁弁と
相違して耐久性が良く、悪環境における使用にも有利で
あり、木工機械などの一般産業機械にも多用されてい
る。
【0003】このようなエアーオペレートバルブとして
は、従来、実開平4−27279号公報に記載されるよ
うなものがある。これに記載された弁装置は、それぞれ
空気圧ピストンにより作動される2つの弁体をハウジン
グ内に並列に配置し、流入ポートと流出ポートとの間を
連通させてハウジング内に形成された流路を2つの弁体
を介して直列に接続し、弁体の全開時の開度を調整する
ことにより、全開と全閉以外に、これらの中間の開度を
得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この弁
装置は弁体とこれを作動させるためのピスントとが2組
ずつ必要となり、部品点数が増加するだけでなく、弁装
置の取付面積が大きくなってしまうという問題点があ
る。さらに、2つの弁体に対して流路を直列に形成する
と、流路をハウジング内に蛇行させて入り組んで形成す
る必要があり、液体の流れを制御する場合には、流路内
に液溜まりが発生することがある。
【0005】特に、半導体ウエハの製造技術の分野を始
め、液晶基板製造技術の分野などにおいて、フォトレジ
スト液、純水、アルカリ性や酸性の処理液などの液体が
使用される分野において、このような液体の流れを制御
するための弁装置にあっては、液体が流路内に溜まる液
溜まりの発生をなくすようにすることが重要な解決課題
となっている。
【0006】実開平3−38464号公報に記載された
弁装置は、流路の開度を変化させる弁体に連結された第
1ピストンと、このピストンの後退限位置を変化させる
第2ピストンとの2つのピストンを有し、第1ピストン
を前進限位置とした全開開度と、両方のピストンを後退
限位置とした全閉開度と、第2ピストンを前進限位置と
してこれに当接させる位置まで第1ピストンを後退させ
た中間開度との3種類の開度に弁体を作動させるように
している。
【0007】しかしながら、このタイプの弁装置は、2
つのピストンの外径を相互に相違させることが不可避で
あり、弁体の作動に要する最小の圧力を得るためのピス
トン径に比して大径のピストンを用いることとなり、弁
装置の形状が大型となり、設置スペースが限られる場合
には使用することが容易でないことがある。また、この
タイプの弁装置にあっては、多段階の流量調整は不可能
である。
【0008】本発明の目的は、少ない部品点数により全
開と全閉とこれらの間の中間位置に作動する小型の流体
圧作動弁装置を提供することにある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、本発明の流体圧作動弁装置は、
連通開口部の開度を変化させる駆動軸が軸方向に往復動
自在となったハウジングを有し、この駆動軸にはこれを
一方向に押圧して弁体を第1の位置に作動させる第1加
圧室を形成する第1ピストンが設けられ、駆動軸を逆方
向に押圧して弁体を第2の位置に作動させる付勢手段が
ハウジングに設けられている。駆動軸にはこれの一方向
の移動を許容させて摺動自在に第2ピストンが嵌合さ
れ、第2加圧室が形成されている。第2加圧室内に流体
を供給して第2ピストンを一方向に向けて移動させる際
には、係合手段によって第2ピストンは駆動軸に係合さ
れる。位置決め部材は第2ピストンに当接して前記弁体
を第1の位置と第2の位置の中間位置に規制する。
【0012】また、本発明の流体圧作動装置は、駆動軸
に設けられた主ピストンに加えて、複数の副ピストンが
これの一方向の移動を許容するように摺動自在に嵌合さ
れ、それぞれの副ピストンに調整ねじ部材を当接させる
ことにより、弁体が複数の中間位置に設定される。
【0013】
【作用】前記流体圧作動弁装置にあっては、第1加圧室
内に供給される流体圧により第1ピストンが押圧されて
弁体は流路を全開状態などの第1の位置に設定され、流
体圧を供給しない状態では付勢手段によって全閉状態な
どの第2の位置に設定される。第2加圧室に流体圧を供
給すると、第2ピストンが係合手段によって駆動軸に係
合してこれを一方向に押圧し、弁体は第1の位置と第2
の位置との中間の位置に設定される。
【0014】また、前記流体圧作動弁装置にあっては、
中間位置を複数の副ピストンの一方向に向かう移動スト
ロークをそれぞれ相違させることにより、多数の中間位
置に弁体の開度を変化させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0016】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
る流体圧作動弁装置を示す図であり、弁のハウジング1
は、一端から他端に向けて順次配置される第1ブロック
1a、第2ブロック1bおよび第3ブロック1cと、一
端部に位置する取付プレート1eと他端部に位置するカ
バー1fとにより形成されており、これらは図示しない
ねじ部材により組み付けられている。
【0017】ハウジング1の第1ブロック1aには、薬
液などの液体が流入し流入ポートを構成する流入側通路
2と、液体が流出し流出ポートを構成する流出側通路3
とが形成され、これらの流路が連通開口部4の部分で連
通し合っている。
【0018】ハウジング1内には軸方向に往復動自在に
駆動軸5が装着されており、この駆動軸5の先端にはダ
イヤフラム式の弁体6が設けられている。この弁体6は
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素
樹脂により形成されており、駆動軸5の先端部にねじ結
合される軸部6aと、弾性変形自在のディスク部6bと
を有し、ディスク部6bの外周部は、第1ブロック1a
と第2ブロック1bの間に挟み付けられている。
【0019】駆動軸5を軸方向に移動させることによ
り、連通開口部4を形成する弁座7と弁体6との間の隙
間を変化させると、流入側通路2と流出側通路3との間
の連通開口部4の開度が変化して、流出側通路3に向け
て流出する液体の流量が変化する。
【0020】駆動軸5は弁体6の軸部6aがねじ結合さ
れるねじ軸部5aと、第1ピストン8が設けられてねじ
軸部5aにねじ結合されるピストンロッド5bと、この
ピストンロッド5bにねじ結合されるねじ部材5cとに
より形成されている。
【0021】第1ピストン8によりハウジング1の第2
ブロック1b内には第1ピストン8の前端面側つまり弁
体6側に第1加圧室9が区画形成され、この第1加圧室
9に連通させてハウジング1には第1制御ポート11が
形成されている。この第1制御ポート11から第1加圧
室9内に圧縮空気を供給すると、駆動軸5は後退する方
向つまり一方向に押圧され、第1ピストン8は後退限位
置まで駆動されて弁体6を後退限位置(第1の位置)ま
で作動させることになる。
【0022】図1は弁体6が前進限位置(第2の位置)
となり、弁座7に接触している状態を示す。第1ピスト
ン8はその前進限位置から後退限位置までのストローク
1の範囲で前進後退移動するようになっており、第1
ピストン8が第3ブロック1cの当接面14に接触する
後退限位置となると、弁体6により連通開口部4は最大
の開度に設定される。
【0023】第1ピストン8の後端面側にはばね室15
が形成され、このばね室15内には駆動軸5を前記一方
向とは逆の方向、つまり前進させる方向に押圧し、第1
ピストン8および弁体6を前進限位置に向けて押圧する
ための付勢手段として圧縮コイルばね16が設けられて
いる。したがって、第1制御ポート11から圧縮空気を
第1加圧室9内に供給すると、弁体6は流路を全開す
る。そして、圧縮空気の供給を停止して第1加圧室9内
の空気を外部に排出させると、圧縮コイルばね16のば
ね力により弁体6は流路を閉塞する。ただし、ばね室1
5を加圧室とし、この中に圧縮空気を供給することによ
り、駆動軸5を逆方向に押圧し、第1ピストン8に対し
て前進限位置に向かう付勢力を加えるようにしても良
い。
【0024】駆動軸5を構成するねじ部材5cには第2
ピストン17が嵌合されており、この第2ピストン17
によって、ハウジング1内には第2ピストン17の前端
面側に第2加圧室18が区画形成されている。第2ピス
トン17は、駆動軸5が弁体6を開く方向つまり後退さ
せる方向に移動した場合には、停止した状態を維持して
駆動軸5の後退移動を許容するように、ねじ部材5cに
対して摺動自在に嵌合されている。
【0025】第2加圧室18に連通させてハウジング1
には第2制御ポート12が形成されている。この第2制
御ポート12から第2加圧室18内に圧縮空気を供給す
ると、第2ピストン17は後退移動つまり一方向に移動
することになり、この後退移動時に第2ピストン17を
駆動軸5に係合させるために、ねじ部材5cには係合手
段としての頭部21が設けられている。
【0026】ハウジング1のカバー1fには、第2ピス
トン17の後端面に対向する筒部22を有する調整ねじ
部材23がその雄ねじ部24の部分でねじ結合されてお
り、筒部22の前面は当接面25となっている。この当
接面25と第2ピストン17との間のストロークS2
ストロークS1 よりも小さく設定されている。第1加圧
室9内に圧縮空気が供給されていない状態のもとで、第
2加圧室18内に第2制御ポート12から圧縮空気を供
給すると、第2ピストン17は後退移動する。この後退
移動によって駆動軸5は後退移動して調整ねじ部材23
の当接面25に当接する。この当接状態では、弁体6は
前進限位置と後退限位置との中間の位置に設定される。
【0027】中間位置を変化させるために、位置決め部
材としての調整ねじ部材23の後端部には治具嵌合部2
6が形成されており、この治具嵌合部26に図示しない
スパナなどを用いて調整ねじ部材23を回転させると、
第2ピストン17と調整ねじ部材23の先端の当接面2
5との間隔(ストロークS2 )が調整されることにな
り、弁体6の中間位置が調整される。
【0028】調整ねじ部材23をハウジング1に対して
締結するために、調整ねじ部材23の雄ねじ部24にロ
ックナット27がねじ結合している。中間位置を変化さ
せる必要がない場合には、調整ねじ部材23に代えて、
位置決め部材としてハウジング1内に固定部材を取り付
けるようにし、その固定部材に第2ピストン17を当接
させることにより、第2ピストン17の後退限位置を規
制して中間位置を設定するようにしても良い。
【0029】なお、駆動軸5の往復動に際してこれを円
滑に行わせるために、ハウジング1に形成されたばね室
15などのスペースとその外部とを連通させ、それぞれ
のスペース内への空気の流出入を行うために、ブリード
孔28a〜28cがハウジング1に形成されている。ま
た、相互に摺動関係となる部材相互間には、Oリングな
どのシール材が設けられている。
【0030】図示する場合には、流路内を流れる流体が
薬液などの金属腐食性の液体であることから、第1ブロ
ック1aは弁体5と同様にPTFEにより形成されてお
り、同様にハウジング1を構成する他のブロックを同様
の樹脂により形成するようにしても良い。
【0031】次に、前記した流体圧作動弁装置の動作に
ついて説明すると、両方の加圧室9,18内に作動制御
用の空気圧が供給されていない状態では、圧縮コイルば
ね16のばね力により、駆動軸5と弁体6は前進限位置
(第2の位置)となる。図示する場合には、前進限位置
においては、弁体6が弁座7に接触して連通開口部4を
閉塞する位置となっており、液体の流れは停止される。
【0032】この状態のもとで、第1制御ポート11か
ら第1加圧室9内に圧縮空気を供給すると、第1ピスト
ン8は圧縮コイルばね16のばね力に抗して当接面14
に接触する後退限の位置まで移動して、弁体6は後退限
位置(第1の位置)となり、連通開口部4を全開状態と
なる。このときには、駆動軸5が一方向に後退移動する
が、駆動軸5の後端部に位置するねじ部材5cは調整ね
じ部材23の筒部22内に入り込み、第2ピストン17
は駆動されることなく、図1に示す位置に停止された状
態のままとなる。
【0033】一方、第1加圧室9内に圧縮空気を供給せ
ず、弁体6が前進限位置となっている状態のもとで、第
2加圧室18内に圧縮空気を供給すると、第2ピストン
17は調整ねじ部材23の当接面25に当接するまで一
方向に後退移動する。この後退移動の過程では、頭部2
1によって駆動軸5は第2ピストン17に係合している
ので、駆動軸5はストロークS2 だけ後退移動する。こ
れにより、弁体6は全開位置と全閉位置との中間位置に
設定されて、少量の液体が流路内を流れることになる。
【0034】たとえば、この弁装置が薬液の流れを制御
するために使用されるときには、流路内に薬液の液溜ま
りの発生を抑えるために、少量の薬液を頻繁に流すよう
にする場合があり、その場合には弁体6を中間位置に設
定する。中間位置における薬液の流量は、調整ねじ部材
23の回転量を調整することにより調整される。
【0035】図示する流体圧作動弁装置にあっては、駆
動軸5にこれと一体に作動する第1ピストン8と、後退
移動時にのみ駆動軸5を移動させて駆動軸5が第1ピス
トン8により駆動される際には停止状態を維持する第2
ピストン17を駆動軸5に嵌合させたことから、それぞ
れのピストン8,17の外径を大きくすることなく、弁
装置全体のサイズを小型化することが可能となる。
【0036】(実施例2)図2および図3は本発明の他
の実施例である流体圧作動弁装置を示す図であり、これ
らの図において前記実施例における部材と共通する部材
には同一の符号が付されている。
【0037】図示するように、ハウジング1は4つのブ
ロック1a〜1dと、取付プレート1eとカバー1fと
により形成されており、図2に示すように、全体的に直
方体となっている。それぞれ第1ブロック1aに形成さ
れた流入側通路2と流出側通路3は連通開口部4の部分
で連通し合っている。
【0038】ダイヤフラム式の弁体6は、1本の駆動軸
5の先端部にねじ結合されており、この駆動軸5には止
めリング31a,31bにより主ピストン8aが固定さ
れ、この主ピストン8aによりハウジング1内に主加圧
室9aが区画形成されている。この主加圧室9aには第
1制御ポート11から圧縮空気が供給されるようになっ
ており、この圧縮空気により駆動軸5と主ピストン8a
は一方向に押圧されて移動し、弁体6は後退限位置(第
1の位置)に設定される。
【0039】この後退限位置は、ブロック1cに形成さ
れた当接面14により規制されるようになっており、主
ピストン8aはストロークS1 の範囲で往復動する。主
加圧室9aに圧縮空気が供給されていない場合には、ば
ね室15内に設けられた圧縮コイルばね16により付勢
されて主ピストン8aは前進限位置まで移動し、弁体6
は前進限位置(第2の位置)となる。
【0040】駆動軸5には第1副ピストン17aが嵌合
されており、この第1副ピストン17aによってハウジ
ング1内には第1副加圧室18aが区画形成され、この
第1副加圧室18aには第2制御ポート12から圧縮空
気が供給されるようになっている。この第1副ピストン
17aは駆動軸5が後退移動する場合には、停止した状
態を維持して駆動軸5の後退移動を許容するように、駆
動軸5に対して摺動自在に嵌合されている。
【0041】第1副加圧室18aに圧縮空気を供給する
ことにより第1副ピストン17aが後退移動するとき
に、この後退移動を駆動軸5に伝達するために、係合手
段として止めリング32が駆動軸5に第1副ピストン1
7aの後方に位置させて取り付けられている。
【0042】第3ブロック1cに形成された雄ねじ部3
3aには、環状に形成された調整ねじ部材(つまみ)2
3aがねじ結合されており、この調整ねじ部材23aの
外周部の一部は、図2に示すように、ハウジング1の側
面に形成された窓部34aで外部に露出している。した
がって、この窓部34aで露出した部分を操作して調整
ねじ部材23aを回転することにより、この調整ねじ部
材23aの下面に形成された当接面25aと第1副ピス
トン17aとの間のストロークS2 を変化させることが
できる。所定のストロークS2 を設定した後に、ロック
ねじ27aを締結することにより、調整ねじ部材23a
のゆるみが防止される。
【0043】駆動軸5には第2副ピストン17bが嵌合
されており、この第2副ピストン17bによってハウジ
ング1内には第2副加圧室18bが区画形成され、この
第2副加圧室18bには第3制御ポート13から圧縮空
気が供給されるようになっている。この第2副ピストン
17bは駆動軸5が後退移動する場合には、停止した状
態を維持して駆動軸5の後退移動を許容するように、駆
動軸5に対して摺動自在に嵌合されている。
【0044】第2副加圧室18bに圧縮空気を供給する
ことにより第2副ピストン17bが後退移動するとき
に、この後退移動を駆動軸5に伝達するために、係合手
段として止めリング35が駆動軸5に第2副ピストン1
7bの後方に位置させて取り付けられている。
【0045】カバー1fに形成された雄ねじ部33bに
は、環状に形成された調整ねじ部材23bがねじ結合さ
れており、この調整ねじ部材23bの外周部の一部は、
図2に示すように、ハウジング1の側面に形成された窓
部34bで外部に露出している。したがって、この窓部
34bで露出した部分を操作して調整ねじ部材23bを
回転することにより、この調整ねじ部材23bの下面に
形成された当接面25bと第2副ピストン17bとの間
のストロークS3 を変化させることができる。所定のス
トロークS3 を設定した後に、ロックねじ27bを締結
することにより、調整ねじ部材23bのゆるみが防止さ
れる。それぞれのストロークS2 ,S3はストロークS
1 よりも小さく設定されている。
【0046】図2および図3に示す装置にあっては、第
1制御ポート11から主加圧室9a内に圧縮空気を供給
すると弁体6は後退限位置(第1の位置)となり、図示
する場合には流路は全開となる。主加圧室9a内への圧
縮空気の供給を停止して、この中の空気を排出すると、
圧縮コイルばね16のばね力により弁体6は前進限位置
(第2の位置)となり、図示する場合には流路は全閉と
なる。
【0047】一方、主加圧室9a内へ圧縮空気を供給し
ていない状態のもとで、第2制御ポート12あるいは第
3制御ポート13のいずれか一方から圧縮空気を供給す
ると、第1副ピストン17aあるいは第2副ピストン1
7bが後退移動して、調整ねじ部材23a,23bによ
り調整された開度に対応した流量に制御される。
【0048】図示する実施例にあっては、ストロークS
2 ,S3 を相違させると、弁体6は2種類の中間の開度
となり、複数段階に流量を制御することができる。この
タイプの弁装置にあっては、駆動軸5を長くして、その
前進限と後退限の間のストロークS1 を長くし、副ピス
トンの数を図示する場合よりも増加させることにより、
弁体6を多段階の中間開度に作動するように設定するこ
とができる。
【0049】この実施例にあっても、前記実施例のよう
にそれぞれの中間位置を変化させる必要がない場合に
は、調整ねじ部材23に代えて固定部材を位置決め部材
とするようにしても良い。その場合には、図3に示され
たハウジング1内の段部29a,29bをそれぞれ当接
面として、これにそれぞれの副ピストン17a,17b
の後端面を当接させるようにしても良く、段部29a,
29bと副ピストン17a,17bとの間の最大隙間を
必要なストロークS2 ,S3 に対応させるようにする。
【0050】図4は図2および図3に示された弁装置の
変形例を示す図であり、この場合には、弁体がニードル
弁式の弁体36となっており、先端にはテーパ部37が
設けられている。他の構造は図2および図3に示す場合
と同様であり、図4においては、図2および図3に示さ
れた部材と共通する部材には同一の符号が付されてい
る。
【0051】図4に示す弁体36は駆動軸5が前進限位
置となった状態では、弁体36が弁座7に接触しないよ
うになっているが、弁体36が前進限位置となったとき
に弁座7に弁体36を接触させて流路を閉塞するように
しても良い。
【0052】図2〜図4の実施例にあっては、駆動軸5
に対して主ピストン8aを設けるとともに複数の副ピス
トン17a,17bを嵌合させることにより、弁装置の
設置面積を大きくすることなく、弁体6,36の開度を
多段階に設定することができる。
【0053】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0054】たとえば、図示する場合にはいずれも駆動
軸5が前進限位置となった状態では、弁体が流路を閉じ
る方向に移動するようにしているが、連通開口部4内に
駆動軸5を貫通させたり、駆動軸の中央部に弁体を設け
るなどによって、駆動軸5が前進限位置となった状態で
は弁体が流路を開く位置となるようにすることもでき
る。また、スプールタイプの弁体を用いるようにするこ
とも可能である。さらに、図示する場合には加圧室内に
は圧縮空気を供給するようにしているが、油圧を供給す
るようにしても良く、流路内を流れる流体としては、薬
液などの液体以外に気体としても良い。
【0055】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0056】(1).簡単な構造により全開と全閉などの2
つの位置以外に中間位置に弁体を駆動することが可能な
弁装置が得られる。
【0057】(2).それぞれピストンを最小の相互に同一
のサイズに設定することができ、設置面積の小さい弁装
置が得られる。
【0058】(3).中間位置を多数に設定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である流体圧作動弁装置を示
す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例である流体圧作動弁装置の
外観を示す斜視図である。
【図3】図2におけるIII-III 線に沿う断面図である。
【図4】図2および図3に示す流体圧作動弁装置の変形
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a〜1d ブロック 1e 取付プレート 1f カバー 2 流入側通路 3 流出側通路 4 連通開口部 5 駆動軸 6 弁体 7 弁座 8 第1ピストン 8a 主ピストン 9 第1加圧室 9a 主加圧室 11 第1制御ポート 12 第2制御ポート 13 第3制御ポート 14 当接面 15 ばね室 16 圧縮コイルばね(付勢手段) 17 第2ピストン 17a 第1副ピストン 17b 第2副ピストン 18 第2加圧室 18a 第1副加圧室 18b 第2副加圧室 21 頭部(係合手段) 22 筒部 23 調整ねじ部材(位置決め部材) 24 雄ねじ部 25 当接面 26 治具嵌合部 27 ロックナット 28a〜28c ブリード孔 29a,29b 段部 31a,31b 止めリング 32,35 止めリング(係合手段) 36 弁体 37 テーパ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入側流路と流出側流路とが形成されこ
    れらの流路を結ぶ連通開口部を有するハウジングと、 前記連通開口部の開度を変化させる弁体が設けられ、前
    記ハウジング内に軸方向に往復動自在に装着される駆動
    軸と、 前記駆動軸に設けられ、この駆動軸を一方向に押圧して
    前記弁体を第1の位置に作動させる第1加圧室を前記ハ
    ウジング内に形成する第1ピストンと、 前記ハウジング内に設けられ、前記駆動軸を逆方向に押
    圧して前記弁体を第2の位置に作動させる付勢手段と、 前記駆動軸にこの駆動軸の一方向の移動を許容させて摺
    動自在に嵌合され、前記駆動軸を一方向に向けて作動さ
    せる第2加圧室を前記ハウジング内に形成する第2ピス
    トンと、 前記第2加圧室内に流体を供給して前記第2ピストンを
    一方向に向けて移動させる際に前記第2ピストンを前記
    駆動軸に係合させる係合手段と、 前記ハウジングに設けられ、前記第2ピストンに当接し
    て前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置の中間位
    置に規制する位置決め部材とを有することを特徴とする
    流体圧作動弁装置。
  2. 【請求項2】 流入側流路と流出側流路とが形成されこ
    れらの流路を結ぶ連通開口部を有するハウジングと、 前記連通開口部の開度を変化させる弁体が設けられ、前
    記ハウジング内に軸方向に往復動自在に装着される駆動
    軸と、 前記駆動軸に設けられ、この駆動軸を一方向に押圧して
    前記弁体を第1の位置に作動させる主加圧室を前記ハウ
    ジング内に形成する主ピストンと、 前記ハウジング内に設けられ、前記駆動軸を逆方向に押
    圧して前記弁体を第2の位置に作動させる付勢手段と、 それぞれ前記駆動軸にこの駆動軸の一方向の移動を許容
    させて摺動自在に嵌合され、それぞれ前記駆動軸を一方
    向に向けて作動させる複数の副加圧室を前記ハウジング
    内に形成する複数の副ピストンと、 それぞれの前記副加圧室内に流体を供給してそれぞれの
    前記副ピストンを一方向に向けて移動させる際に前記副
    ピストンを前記駆動軸にそれぞれ係合させる複数の係合
    手段と、 前記ハウジングにそれぞれ設けられ、前記副ピストンに
    当接して前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置の
    中間位置にそれぞれ規制する複数の位置決め部材とを有
    することを特徴とする流体圧作動弁装置。
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