JPH08169840A - ヒトインターロイキン6阻害剤 - Google Patents

ヒトインターロイキン6阻害剤

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JPH08169840A
JPH08169840A JP7221018A JP22101895A JPH08169840A JP H08169840 A JPH08169840 A JP H08169840A JP 7221018 A JP7221018 A JP 7221018A JP 22101895 A JP22101895 A JP 22101895A JP H08169840 A JPH08169840 A JP H08169840A
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inhibitor
cell
cells
interleukin
inhibitory activity
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JP7221018A
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Delia E Penza
デリア・イー・ペンザ
Susan K Faris
スーザン・ケイ・フアリス
Kenneth J Lembach
ケネス・ジエイ・レンバツク
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Bayer AG
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    • C07K14/4703Inhibitors; Suppressors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なヒトインターロイキン6阻害剤の提
供。 【解決手段】 ヒト前骨髄白血病細胞系HL−60の上
澄みから単離させたヒトインターロイキン6阻害活性物
質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的には新規なサ
イトカイン・アンタゴニスト製剤に関する。本発明はさ
らに詳細には、組織培養液から単離できそして試験管内
でインターロイキン6アンタゴニスト活性があることが
見い出されたインターロイキン6阻害剤の調製、特性決
定及び使用に関する。
【0002】
【発明の背景】ヒトの健康及び病気に対するインターロ
イキン6(IL−6)の影響が集中的に研究されてい
る。高レベルのIL−6が細菌及びウイルス感染症、損
傷、自己免疫障害及び腫瘍形成に罹患した個体群の血流
及び/又は体液中に見い出されてきている。IL−6の
レベルと症状の激しさとの相関性並びに動物モデルにお
ける抗IL−6抗体の有益な効果により、サイトカイン
が幾つかの病気適応において病態生理的役割を果し得る
ことが示唆されている。したがって、IL−6のアンタ
ゴニストは治療上の用途を有し得る。
【0003】特異的な天然IL−6アンタゴニストはい
まだ記載されていない。Portierら(Bloo
,81(11):3076−82(1993))は、
γ−インターフェロン(γ−IFN)がIL−6依存性
骨髄腫細胞増殖を阻害するが、γ−IFNは他の種類の
試験管内アッセイではIL−6活性を阻害しないことを
見い出した。
【0004】Brakenhoffら(J.Biol.
Chem.,269(1):86−93(1994))
は、生物学的に不活性なIL−6突然変異体を作出した
が、このIL−6突然変異体は80 kD IL−6R
には結合したがgp130には結合しなかったため、シ
グナル・トランスダクションを防止した。これら突然変
異タンパク質は、IL−6アンタゴニストとして働き、
天然のIL−6がIL−6レセプター・サブユニットに
結合することを防止する。しかしながら、これらの突然
変異タンパク質の潜在的な抗原性は治療上の用途にとっ
て障害となっていた。
【0005】Kleinら(Blood,78:119
8−1204(1991))は、ネズミ抗IL−6抗体
の白血病患者への投与が骨髄中の骨髄腫細胞増殖を阻害
することを見い出した。しかしながら、ネズミ抗体は外
来タンパク質であるため、抗原性を有する可能性があ
る。
【0006】生物工学的に作出された可溶性80 kD
レセプターの誘導体は、循環IL−6には結合するがg
p130には結合せず、IL−6アンタゴニストとして
働き、その結果シグナル・トランスダクションを防止す
ると、仮定された(J.Bauer, Biotech
nology Therapeutics,2(3&
4):285−298(1991))。しかしながら、
これらタンパク質は、治療に用いられる場合に異物とし
て認識されそしてなお抗原となり得るエピトープを有す
るかもしれない。またBauerは多発性骨髄腫の治療
のために抗ヒトIL−6抗体を用いた臨床試験をはじめ
たことを述べている(同上)。この時点で臨床試験の結
果は知られていない。
【0007】単球/マクロファージは、サイトカイン及
びサイトカイン阻害剤の両者、例えばRobertらが
呼吸合胞体ウイルス(RSV)感染単球中に見い出した
IL−1阻害剤(J.Exp.Med.,163:51
1−519(1986))及びIL−1レセプター・ア
ンタゴニスト・タンパク質(Jansonら.,J.I
mmunol.,147(12):4218−4223
(1991))を、産生することが知られている。本発
明において、我々はそのような細胞がまたIL−6阻害
剤を分泌する可能性を研究した。ヒト末梢血液単球の一
貫した供給を確立するのが困難であるので、我々は前骨
髄白血病細胞系、HL−60を用いた。HL−60のホ
ルボールジエステルによる処理は、マクロファージの数
種の特性を発揮する細胞への分化を誘発した(Hall
ら,Cell.Immunol.,76:58−68
(1983))。一方、ジメチルスルホキシド(DMS
O)又はレチノイン酸(RA)処理の結果、顆粒球経路
に沿って分化した(Leftwichら,Can(c
Res.,46:3789−3792)。我々は、HL
−60細胞のホルボールジエステルへの暴露がIL−6
阻害剤の分泌を特異的に誘発することを見い出した。こ
のIL−6阻害剤は明らかに新規なヒトタンパク質であ
るようである。HL−60細胞系はヒトのものであるの
で、IL−6阻害剤はヒトアミノ酸配列を含み、それ故
生体内で抗原性を示さないはずである。このことはIL
−6アンタゴニストの従来例に対する改良となるであろ
う。
【0008】
【発明の概要】本発明の阻害剤製剤は、HL−60細胞
系から得ることができることそしてゲル瀘過クロマトグ
ラフィーにより測定される場合に約10,000〜3
0,000ダルトンの分子量を有することにより特性決
定される阻害剤を含んでなる。阻害剤は、また、ブルー
・セファロース(Blue Sepharose)(商
標)に結合可能でかつそれから溶離可能であり、陰イオ
ン交換樹脂に結合可能でかつそれから溶離可能であり、
そして逆相クロマトグラフィー樹脂に結合可能でかつそ
れから溶離可能である。阻害剤は、B9細胞系のIL−
6依存性増殖を抑制する。阻害活性はトリプシン消化に
より50倍より大きく低減される。そして、刺激中のH
L−60細胞系のシクロヘキシミドによる処理は、細胞
上澄みの阻害活性を完全に除去する。活性は酸及び熱処
理に対して抵抗性である。
【0009】ブルー・セファロース上のクロマトグラフ
ィー、陰イオン交換樹脂クロマトグラフィー及び逆相ク
ロマトグラフィーにより、阻害剤は刺激されたHL−6
0上澄みから部分的に単離できる。
【0010】阻害剤は試験管内での細胞機能に対するI
L−6の効果の研究に有用であることが見い出され、そ
して、やがて増大したIL−6レベルにより特徴づけら
れる障害の治療に治療上有用であることが見い出され
た。
【0011】以下、添付図面を引用しながら、本発明の
阻害剤の挙動を説明する。
【0012】図1はHL−60細胞中のIL−6阻害剤
の誘発に関する。HL−60培養物を、PMA(10n
g/mL)、PDBu(130ng/mL)、A231
87(50ng/mL)、DMSO(1.2% v/
v)、PMA及びA23187、或いはエタノール(E
tOH、1% v/v)で24時間処理した。PDBu
(130ng/mL)を用いたか或いは用いなかった2
4時間誘発の5日前に、RA(10nM)を添加した。
細胞を洗浄し、そしてRPMI−2中に1 x106
細胞/mLで再懸濁した。3日間のインキュベーション
の後、室温で10分間200 x gで遠心して無細胞
の培養液を調製し、そしてB9細胞アッセイでIL−6
活性の阻害を分析した。
【0013】図2はU373細胞の増殖に対するIL−
6阻害剤の効果に関する。HL−60細胞(1 x 1
6 細胞/mL)をPMA(10ng/mL)で24
時間処理した。細胞を洗浄し、RPMI−2中に再懸濁
し、そして3日間インキュベートした。遠心により培養
液を調製し、そしてIL−1αを用いたか或いは用いな
いで、U373アッセイで分析した。抗IL−1(1μ
g/ウエル)を対照として用いた。
【0014】図3は細胞密度及びPMA濃度の最適化に
関する。HL−60培養物を表示された細胞密度で確立
し、そしてRPMI−2中のPMAの表示された濃度で
24時間インキュベートした。細胞を採取し、洗浄し、
そして最初の細胞密度で再懸濁した。24時間後、無細
胞組織培養液をIL−6の存在下、B9アッセイで分析
した。細胞密度(A)及びPMA濃度(B)の、阻害剤
の発現に対する効果を示す。
【0015】図4はHL−60上澄みのスパロース(S
uperose)12(商標)HR10/30クロマト
グラフィーに関する。TCFをYM3膜で約17倍に濃
縮し、そして50mMリン酸ナトリウム、pH7.0
(出発緩衝液)中に透析瀘過した。0.5mMの濃縮液
をカラムにかけた。カラム緩衝液は10mMトリス、1
50mM NaCl、pH7.8であった。カラム流速
は0.5mL/分であり、そして1mLの画分を回収し
た。画分の阻害活性をB9アッセイで直接テストした。
【0016】図5はHL−60上澄みのモノ(Mon
o)Q(商標)クロマトグラフィーに関する。TCFを
YM3膜で約17倍に濃縮し、そして出発緩衝液中に透
析瀘過した。カラムを20mM トリス、pH7.5で
平衡にした。濃縮したTCFをトリス緩衝液で1:2に
希釈し、そして0.5mLをカラムにかけた。20mM
トリス、1MNaCl、pH7.5を含む最終緩衝液を
用いた直線勾配で、タンパク質を溶離した。0.5mL
の画分をBSA含有試験管中に回収した。阻害活性を分
析するために、0.4mLの画分を4〜8倍に濃縮し、
そしてRPMI−1640で透析瀘過した。
【0017】図6はHL−60上澄みのブルー・セファ
ロース(Blue Sepharose)(商標)クロ
マトグラフィーに関する。TCFをYM10膜で約87
倍に濃縮し、そして出発緩衝液中に透析瀘過した。濃縮
したTCFを50mLのカラム上にかけ、そしてカラム
を出発緩衝液で洗浄した。次に出発緩衝液中の0〜1M
NaClの直線勾配をかけた後、50mMリン酸ナト
リウム、4M NaCl、pH7.0中の50%エチレ
ングリコールで溶離した。10mLの画分を回収した。
B9アッセイにおける使用に際して、回収した画分の試
料をを4〜8倍に濃縮し、そしてRPMI−1640中
に透析瀘過した。
【0018】図7はブルー・セファロース(Blue
Sepharose)(商標)クロマトグラフから溶離
したHL−60阻害活性物の逆相クロマトグラフィーに
関する。阻害活性物を含む、ブルー・セファロース(商
標)クロマトグラフからの画分を2種類のプール中に併
合した。この2種類のプールのうち、第1のプール
(A)は直線勾配の約900mM NaClで溶離した
ものであり、第2のプール(B)は50%エチレングリ
コール、4M NaClで溶離したものである。これら
プールを約100倍に濃縮し、そして別々に、水中の1
%(v/v)トリフルオロ酢酸(TFA)で平衡にした
2mLのProRPC(商標)逆相カラムにかけた。カ
ラムを出発緩衝液で洗浄し、そして1%(v/v)TF
A中のHPLCグレードアセトニトリルの20%(v/
v)〜80%(v/v)の直線勾配で溶離した。画分
(0.3mL)を回収し、蒸発乾固し、そしてB9アッ
セイで分析するために0.1mLのH2O中に再懸濁し
た。
【0019】図8は逆相クロマトグラフィーで単離した
HL−60阻害活性物の逆相クロマトグラフィーに関す
る。ブルー・セファロース(Blue Sepharo
se)(商標)プールA及びBの逆相クロマトグラフィ
ーからの活性画分を併合し、0.1%TFA中の20〜
80%(v/v)アセトニトリル勾配を用いて2mLの
ProRPC(商標)カラムで再びクロマトグラフィー
にかけた。図7に記載されているようにして画分のIL
−6阻害活性を分析した。
【0020】図9はHL−60阻害剤の熱処理に関す
る。以下の試料を15分間100℃で加熱し、次にB9
アッセイで阻害活性をテストした。(1)ブルー・セファ
ロース(Blue Sepharose)(商標)ピー
ク2: 未希釈、(2)ブルー・セファロース(商標)ピ
ーク2: 1:10、(3)ブルー・セファロース(商
標)ピーク2: 1:100、(4)ブルー・セファロー
ス(商標)ピーク2: 1:1000、(5)抗IL−
6、5.0μg/mL、(6)抗IL−6、0.5μg/
mL、(7)抗IL−6、50ng/mL、(8)抗IL−
6、5ng/mL、(9)RPMI−2: 未希釈、(10)
RPMI−2: 1:10、(11)RPMI−2:1:1
00、(12)RPMI−2: 1:1000。
【0021】図10はHL−60阻害剤のトリプシン消
化に関する。10kDの分子量のカットオフ・フィルタ
ーを使用して、IL−6阻害活性物を含む500μLの
ブルー・セファロース(Blue Sepharos
e)(商標)プールを0.1Mの重炭酸アンモニウム、
pH8.0(消化緩衝液)中に透析瀘過した。試料(2
50μL/試料)を添加して、既に消化緩衝液中で洗浄
しそして37℃で3.5時間インキュベートした固定化
トリプシンのペレットを分離した。トリプシン消化物を
遠心して回収し、無菌瀘過し、そしてB9アッセイで未
処理試料と比較した。
【0022】図11はHL−60阻害剤の酸処理に関す
る。IL−6阻害活性物を含むブルー・セファロース
(Blue Sepharose)(商標)プールを、
0.1%トリフルオロ酢酸/100%アセトニトリル、
pH≦2又は滅菌水のいずれかで1:2に希釈した。蒸
発乾固後、100μLのRPMI中で再構成し、無菌瀘
過し、そしてB9アッセイで分析した。
【0023】図12はHL−60阻害剤の合成に対する
シクロヘキシミドの効果に関する。HL−60細胞(1
6/mL)をPMA(10 ng/mL)で処理し
た。24時間後に付着性細胞をRPMI−2中で洗浄
し、そして非付着性細胞を除去した。次に、RPMI−
2又は100μg/mLのシクロヘキシミドを含むRP
MI−2のいずれかの中で、2組の培養物をインキュベ
ートした。さらに24時間後、TCFを除去し、そして
細胞を洗浄してシクロヘキシミドを除去した。細胞をR
PMI−2中でさらに2日間インキュベートし、その際
に、B9アッセイで阻害活性を分析するためのTCFを
採取した。シクロヘキシミドの除去を確実にするため
に、分析に先立って、全TCF試料を透析瀘過した。
【0024】試薬類 ホルボールミリステートアセテート(PMA)、ホルボ
ールジブチレート(PDBu)、A23187、全−ト
ランス−レチノイン酸(RA)及びジメチルスルホキシ
ド(DMSO)をSigma Chemical C
o.社から購入した。PMA、PDBu、A23187
及びRAの原液を−20℃でエタノール中で貯蔵した。
すべての試薬を光から防護し、そして使用直前に適切な
媒体で希釈した。組換えヒトIL−6をGenzyme
社から購入した。抗IL−6、抗IL−1α、抗IL−
1β及び組換えヒトIL−1αをR&D System
s社から購入した。
【0025】細胞培養物 阻害活性を作出するために2種のHL−60細胞系(A
TCC # CCL−240)を用いた。第1の細胞系
は高レベルのIL−6を分泌し、そして第2の細胞系は
20pg/mL以下のIL−6を分泌した。細胞系を、
10%熱不活化FBS(Hyclone社)(RPMI
−10)で強化したRPMI−1640(Gibco
社)中で維持した。細胞を、Ca2+及びMg2+不含ダル
ベッコ・リン酸緩衝溶液(DPBS−CMF、Gibc
o)で洗浄し、そして適切な誘発剤を含むRPMI−1
640中に再懸濁した。組織培養液(TCF)を採取
し、そしてB9アッセイで阻害活性を測定した。
【0026】IL−6分泌細胞系を用いて、最適な誘発
剤及び細胞濃度を求めるための最初の実験を行った。続
いての実験で、ホルボールジエステル(例えばPMA,
PDBu等)刺激後に非分泌HL−60系がIL−6阻
害剤を産生したことが例証された。ゲル瀘過により、I
L−6非分泌型で合成された阻害剤がIL−6分泌型で
合成された阻害剤と同一の分子量を有することがわかっ
た。IL−6の存在による異常な結果を回避するため
に、ATCCから入手可能な非分泌細胞系を用いて、特
性決定及び精製研究を行った。
【0027】IL−6依存性B9アッセイ B9ネズミハイブリドーマ細胞系(P.Scuder
i,Miles Research Center;
West Haven,CN)を少なくとも1単位/m
LのIL−6で強化したRPMI−10中で維持した。
アッセイにおける使用に際して、細胞を、96−ウエル
・プレート(Corn社)中の5% FBS含有RPM
I(RPMI−5)(100 μL/ウエル)に5 x
10細胞/mLで接種した。試験用試料から20μ
L(粗TCF)又は10μL(カラム画分)の容量を添
加した。ウエルの半分はRPMI−5中の2単位/mL
のIL−6を100μL受け取り、他方の半分は100
μLのRPMI−5を受け取った。IL−6特異的効果
の測定を確実にするために、抗IL−6を0.5〜1μ
g/ウエルで対照ウエルに添加した。3〜4日間のイン
キュベーションの後、細胞増殖を3H−チミジン(3H−
Tdr、DuPont−NEN)の取り込み又はMTS
のテトラゾリウム(Promega社)の水可溶性ホル
マザンへの変換のいずれかにより測定した。3H−Td
rの取り込みについては、細胞を0.5μCi/ウエル
3H−Tdrで5時間ラベルし、トムテック・オート
トラップ(Tomtec Autotrap)を用いて
フィルター上に採取し、そして1205 BS ベータ
プレート(Betaplate)(LKB−Walla
c社)を用いて3H取り込みを測定した。細胞増殖の非
放射性検出については、細胞力価96AQ非放射性細胞
増殖アッセイ(Cell Titer 96 AQ N
on−radioactive Cell Proli
ferationAssay)(Promega社)を
用いた。試料を3回分析し、そして阻害パーセントを次
のようにして平均値から算出した。
【0028】
【数1】
【0029】非放射性アッセイでの阻害パーセントを求
めるために、上記式中CPMの代わりにO.D.値を用
いた。
【0030】IL−1依存性U373アッセイ U373(ヒト星状細胞腫/グリア芽腫)細胞系に対す
るIL−1の増殖促進効果が他の研究者らにより報告さ
れている(Lachman et al.,J.Imm
unol.,138(9):2913−29−6(19
87))。アッセイにおける使用に際して、U373−
MG細胞(ATCC # HTB 17)をRPMI−
10中で集密状態まで増殖させた。試験の1日前に、細
胞をトリプシンで処理し、そして1 x 10 細胞
/ウエルを1% FBSを含有するRPMI(RPMI
−1)中の96−ウエル・プレートに接種した。次に試
験試料、すなわち20μLの組織培養液(TCF)(5
単位/mLのIL−1αを含有したもの又は含有しない
もの)を、200μL/ウエルの総容量で添加した。適
切な容量のRPMI−1を添加してネガティブ対照とし
た。細胞を2日間培養し、そして0.5μCi/ウエル
3H−Tdrを終端の5時間に添加した。細胞を採取
しそして3Hの取り込みを測定した。
【0031】カラムクロマトグラフィー PMA誘発HL−60培養液上澄みを表示された緩衝液
中に透析瀘過し、そしてYM10又はYM3膜(Ami
con社)で限外瀘過した。濃縮した上澄みをクロマト
グラフィー樹脂にかけて図に示したように溶離した。I
L−6阻害活性をアッセイするために、画分を0.22
μmフィルターを通して瀘過し、そして溶離緩衝液がB
9アッセイと不適合である場合には、RPMI−164
0で透析瀘過した。特記がなければ、全樹脂はPhar
macia社から購入したものである。
【0032】SDS−PAGE 電気泳動に供すべき試料を、非還元性SDS−PAGE
緩衝液で1:2に希釈し、そして5〜10分間100℃
で煮沸した。20μLの希釈試料を10〜20%勾配S
DS−PAGEゲル(BioRad社)にかけて200
Vで約45分間電気泳動した。ゲルをクーマシーブルー
R−250で染色するか又は銀染色した。
【0033】
【実施例】
実施例1 試験管内でHL−60細胞の分化を調節することが知ら
れている種々の化合物の効果を図1に要約した。RPM
I−1640 1mLの当たり0.5〜2 x106
HL−60細胞を、10ng/mLのPMA又は130
ng/mLのPDBu(両者が単球分化を誘発すること
が知られている)で処理した。24時間後に、細胞は付
着性になり、空胞化されそして増殖を停止した。細胞を
RPMI−2に移し、そして3日後に、B9アッセイで
測定したところ,IL−6阻害剤はPMA又はPDBu
のいずれかで処理した細胞の培養液中に見い出された
が、顆粒球分化を誘発するDMSO又はRAで処理した
細胞の培養液中には見い出されなかった。幾つかの細胞
系では、カルシウムイオノフォアとホルボールエステル
類が相乗的に細胞活性を誘導した。しかしながら、PM
Aとカルシウムイオノフォア(A23187)との同時
刺激が、PMAのみで誘発された場合よりも阻害剤のレ
ベルを増大させなかったことを我々は見い出した。A2
3187のみの場合も検出可能な阻害剤を作出しなかっ
た。
【0034】PMA添加後24時間以内に、培養液内に
IL−6阻害剤が検出され、そして誘発剤の除去後さら
に48時間分泌が継続した。PMAのみでB9細胞増殖
を刺激できそしてHL−60培養液の一次採取物が10
ng/mLの残存PMAを含むという事実にもかかわら
ず、この採取物の粗上澄み中に阻害活性がなお観察され
た。
【0035】実施例2 B9細胞のIL−6刺激増殖を阻害する他に、HL−6
0誘導阻害剤はB9細胞の内生(IL−6非依存性)増
殖を抑制した。抗IL−6のみがIL−6刺激増殖に影
響を及ぼした。HL−60誘導活性物がチミジン取り込
みの阻害剤又は細胞増殖の非特異的阻害剤であるという
可能性を排除するために、U373細胞に対する効果を
分析した。U373細胞の増殖をIL−6ではなくIL
−1で刺激した。図2を参照せよ。1 x 106
L−60細胞/mLを10ng/mLのPMAで24時
間処理した。細胞をRPMI−2中に移し、そしてさら
に3日間インキュベートした。上澄みを回収してU37
3アッセイで分析した。U373アッセイで測定したと
ころ、PMA誘発HL−60細胞の培養液中にはIL−
1刺激増殖の阻害剤も細胞増殖の非特異的阻害剤も検出
されなかった。事実、おそらく上澄み中のIL−1の存
在により、HL−60培養液がU373細胞の増殖を刺
激することがわかった。抗IL−1を用いた対照実験は
予測どおりの結果を与えた。さらに、HL−60阻害剤
はCTLL細胞のIL−2依存性又は非特異的増殖を阻
害しなかった。
【0036】
【結果】最初の研究を拡張し、阻害剤の誘発のための最
良条件を求めた。0.5〜2.0 x 106 細胞/
mLの範囲に及ぶHL−60細胞密度並びに1〜10n
g/mLのPMN濃度を用いた場合に、最適阻害剤産生
が観察された。
【0037】阻害剤の特性決定 カラムクロマトグラフィー :阻害剤をさらに特性決定し
そして汚染タンパク質から阻害活性物を分別するため
に、IL−6非分泌HL−60細胞系を用いた。サイズ
排除、陰イオン交換、ブルー・セファロース(Blue
Sepharose)(商標)及び逆相クロマトグラ
フィーを用いた。大規模の精製を簡素化する為に、細胞
を無血清RPMI−1640中で誘発した。
【0038】おおよその阻害剤の分子量を測定するため
に、TCFを30kD膜を通して限外瀘過した。10k
D膜による濃縮後、活性物は瀘液中に見い出された。こ
のことは、阻害剤の分子量は30kD未満であるが10
kDより大きいことを示している。
【0039】阻害剤をさらに特性決定するために、濃縮
しそして透析瀘過したTCFをスパロース(Super
ose)12(商標)ゲル瀘過カラムでクロマトグラフ
した。図4を参照せよ。約20kDに対応する位置で活
性物が溶離された。IL−6はELISA(R&D S
ystems社)で測定された。
【0040】HL−60TCFを濃縮し、そしてモノ
(Mono)Q(商標)陰イオン交換カラムにかけた。
図5を参照せよ。モノQ(商標)カラムからの画分につ
いて阻害活性物を分析し、そして活性物が175mM
NaClで溶離することが見い出された。DEAE−セ
ファセル(Sephacel)(商標)から、阻害活性
物が150mM NaClで溶離することが見い出され
た。
【0041】ブルー・セファロース(商標)を既にサイ
トカインを単離するために用いたので、IL−6阻害剤
を含むTCFをこの樹脂でクロマトグラフした。図6を
参照せよ。用いた条件下では、TCF中のタンパク質の
バルクはカラムに結合しなかった。阻害活性物は、約9
00mM NaCl(プールA)の幅広ピークで、又は
引き続く50%エチレングリコール/4M NaCl
(プールB)中に溶離した。SDS−PAGEにより、
ブルー・セファロース(商標)からの阻害ピーク画分は
複合タンパク質を含んでいることがわかった。
【0042】阻害剤をさらに精製するために、C1/C
8逆相クロマトグラフィー(ProRPC(商標))を
用いた。図7を参照せよ。ブルー・セファロース(商
標)プールA(図7A)又はプールB(図7B)からの
IL−6阻害活性物は約40%アセトニトリルで溶離す
ることが見い出された。これら試行からの活性物画分を
併合し、そして分離能を向上させるために浅い勾配を用
いて、ProRPC(商標)で再クロマトグラフした
(図8)。阻害活性物は約32%アセトニトリルで溶離
した。SDS−PAGE分析(10〜20%勾配ゲル)
により、複合タンパク質バンドの存在が示された。した
がって、TCFから阻害剤を有意に精製することは達成
されたが、阻害剤はまだ均質にまで精製されていない。
【0043】特性決定:抗IL−6で観察されたのとは
対照的に、ブルー・セファロース(商標)から溶離され
た阻害剤の部分的に精製されたプールを100℃で15
分間加熱した結果、阻害活性を有意に低減しなかった
(図9参照)。ブルー・セファロース(商標)プールの
固定化トリプシン処理により、阻害活性は64倍低減し
た(図10参照)。TCFをアセトニトリル中の0.1
%トリフルオロ酢酸でpH≦2で処理した結果、活性が
3倍低減した(図11参照)。公知のタンパク質合成阻
害剤であるシクロヘキシミドによるPMA刺激後にHL
−60細胞をインキュベートした結果、B9アッセイで
阻害活性が完全に抑制された(図12参照)。上記実験
の結果は、見られた阻害がHL−60TCF中に存在す
るタンパク質の結果であることを強く示唆する。
【0044】
【議論】B9ハリブリドーマ細胞のIL−6刺激増殖の
阻害剤は、マクロファージ種族に向かって分化するよう
に誘発されたHL−60細胞の培養液中で検出された。
ホルボールミリステートアセテート(PMA)及び非親
油性ジエステルホルボールジブチレート(PDBu)は
阻害活性の誘発剤として有効であった。誘発剤濃度及び
細胞密度、例えば1〜10ng/mLPMA及び0.5
〜2.0 x 106細胞/mL、は、阻害剤発現の最
適化のための臨界的パラメーターであることが分かっ
た。レチノイン酸(RA)及びジメチルスルホキシド
(DMSO)を用いた顆粒球経路に添ったHL−60細
胞の分化は、検出可能なレベルの阻害剤を誘発しなかっ
た。PMAを用いた又は用いなかったイオノフォアA2
3187への細胞の暴露或いはRAとPMAの組み合わ
せへの細胞の暴露(単球細胞系の活性化を高めると報告
されている条件)は、阻害剤の発現に対して有意な効果
を生じなかった。
【0045】HL−60誘導活性は、U373細胞の増
殖の、IL−1依存性又は自然発生的な速度に対して阻
害効果を生じなかった。これらデータは、活性物がチミ
ジン取り込みの阻害剤もしくはIL−1作用の阻害剤で
も又は細胞増殖の非特異的阻害剤でもないことを示唆す
る。それにもかかわらず、B9細胞のPMAへの暴露に
より誘発された、増大した速度の他に、IL−6阻害剤
は、添加IL−6の不存在下で観察されたB9細胞増殖
の自然発生的な速度を抑制した。抗IL−6はB9細胞
の自然発生的増殖に影響を及ぼさないが、サイトカイン
の内生の合成はオートクライン増殖効果を生じ、そして
そのようなオートクライン効果は抗体による阻害に対し
て不応性となり得る。PMAがB9細胞増殖を刺激する
メカニズムは不明であるが、B9細胞は他の公知のサイ
トカイン類には応答しないのでこのメカニズムはIL−
6の内生の合成に依存する。HL−60誘導活性物が添
加されたそして内生の両方のIL−6の特異的阻害剤で
あるらしいと、我々は仮に結論づける。阻害活性物を、
相当高濃度のIL−6を含むHL−60上澄み中に見い
出すことができることに注意することは興味深い。この
観察は、レセプター拮抗作用とは異なるメカニズムを示
唆し、このメカニズムは自然発生的な及びPMA誘導の
B9細胞増殖に対する、抗IL−6及びHL−60阻害
剤の分化効果と一致するであろう。
【0046】我々が知る限りにおいて、天然起源のIL
−6阻害剤は今日まで記述されていない。本明細書中で
用いられるように、天然起源のヒト阻害剤は、IL−6
の作用を阻害するヒト細胞由来の、非遺伝子工学的に作
出された化合物を意味する。可溶性IL−6レセプター
は報告されているが、IL−6活性を阻害するよりはむ
しろ刺激することが見い出されてきている。他の可溶性
サイトカインレセプター類がアンタゴニストであること
が知られているので、このことはユニークな観察であ
る。アゴニスト活性は、IL−6レセプターの配置; 低
いアフィニティーでIL−6に結合する一次の細胞外8
0kDサブユニット、並びにIL−6/80kD複合体
に結合した後に、IL−6に対する80kDレセプター
のアフィニティーを増大させそしてシグナル変換を生じ
させるgp103によるものであるらしい。おそらくは
可溶性レセプター−IL−6複合体が認識されそしてg
p103により結合されそしてIL−6シグナルが変換
されるのであろう。
【0047】例えば全身性エリテマトーデスや慢性関節
リウマチのような自己免疫疾患において、IL−6の過
剰発現が記録され、そしてサイトカインが腫瘍性形質細
胞の増殖因子であることが知られている。自己免疫疾患
に対するIL−6アンタゴニストの効果は報告されてい
ないが、病原論におけるサイトカインの役割は入手可能
なデータに基づいて提唱されている。形質細胞性白血病
患者中のネズミモノクローナル抗体を用いた短期間臨床
応答が注目されており、このことにより、IL−6機能
の効率的な阻害は現在の治療法に対して有益な付属的治
療法となるであろうことが示唆されている。
【0048】上記の実験は本発明を説明するために意図
され、当業者により変形し得るものと考えられる。した
がって、本発明の範囲は上記特許請求の範囲のみにより
制限されるべきであると意図される。
【0049】本発明の主な特徴または態様は以下の通り
である。
【0050】1.ヒトインターロイキン6依存性細胞機
能のヒト阻害剤を含んでなる、天然起源の阻害剤製剤。
【0051】2.製剤がHL−60細胞から誘導される
上記1の製剤。
【0052】3.シクロヘキシミドとHL−60細胞の
インキュベーションにより、阻害が除去される上記2の
阻害剤製剤。
【0053】4.HL−60細胞がホルボールジエステ
ル類で処理された上記2の阻害剤製剤。
【0054】5.トリプシンを用いる処理により、細胞
増殖アッセイで測定される場合にインターロイキン6の
該阻害が50倍に等しいか或いは50倍より大きく低減
される上記1の阻害剤製剤。
【0055】6.ゲル瀘過クロマトグラフィーで測定さ
れる場合、阻害剤の分子量が約10,000ダルトン及
び30,000ダルトンの間である上記1の阻害剤製
剤。
【0056】7.阻害剤が、約800mMより高いNa
Cl濃度でそして約6.5〜7.5のpHでシバクロン
ブルー樹脂から溶離する上記1の阻害剤製剤。
【0057】8.阻害剤が、約140mMより高いNa
Cl濃度でそして約7.0〜8.0のpHで陰イオン交
換樹脂から溶離する上記1の阻害剤製剤。
【0058】9.阻害剤が、約30〜50%のアセトニ
トリル濃度でC1/C8逆相樹脂から溶離する上記1の
阻害剤製剤。
【0059】10. A. HL−60細胞系から得る
ことができ、 B. ゲル瀘過クロマトグラフィーで測定される場合に
10,000ダルトン及び30,000ダルトンの間の
分子量を有し、 C. インターロイキン6依存性細胞系のインターロイ
キン6依存性増殖を抑制することが可能であり、 D. シバクロンブルー・リンクト樹脂に結合可能であ
りかつ該樹脂から溶離可能であり、 E. 陰イオン交換樹脂樹脂に結合可能でありかつ該樹
脂から溶離可能であり、 F. 逆相樹脂に結合可能でありかつ該樹脂から溶離可
能である、ことにより特性決定される阻害剤を含んでな
る阻害剤製剤。
【0060】11.阻害剤が、約800mMより高いN
aCl濃度でそして約6.5〜7.5のpHでシバクロ
ンブルー樹脂から溶離する上記10の阻害剤製剤。
【0061】12.阻害剤が、約140mMより高いN
aCl濃度でそして約7.0〜8.0のpHで陰イオン
交換樹脂から溶離する上記10の阻害剤製剤。
【0062】13.阻害剤が、約30〜50%のアセト
ニトリル濃度でC1/C8逆相樹脂から溶離する上記1
0の阻害剤製剤。
【0063】14.トリプシンを用いる処理により、増
殖の抑制が50倍より大きく低減される上記10の阻害
剤製剤。
【0064】15.シクロヘキシミドと該HL−60細
胞のインキュベーションにより、増殖の抑制が除去され
た上記10の阻害剤製剤。
【0065】16.100℃で15分間の加熱により、
増殖の抑制が影響されない上記10の阻害剤製剤。
【0066】17.酸を用いる処理により増殖の抑制が
2倍に等しいか或いは2倍り大きく低減される上記10
の阻害剤製剤。
【0067】18.インターロイキン6依存性細胞系が
B9である上記10の阻害剤製剤。
【0068】19.HL−60細胞がホルボールジエス
テル類で処理される上記10の阻害剤製剤。
【0069】20.インターロイキン6阻害剤の産生を
誘発するのに十分な条件下で、HL−60細胞をホルボ
ールエステル類と接触させる工程を含んでなる上記1の
阻害剤の調製方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】HL−60細胞中のIL−6阻害剤の誘発を表
すグラフである。
【図2】U373細胞の増殖に対するIL−6阻害剤の
効果を表すグラフである。
【図3】細胞密度及びPMA濃度の最適化を表すグラフ
である。
【図4】HL−60上澄みのスパロース(Supero
se)12(商標)HR 10/30クロマトグラフィ
ーによる溶離パターンを表すグラフである。
【図5】HL−60上澄みのモノ(Mono)Q(商
標)クロマトグラフィーによる溶離パターンを表すグラ
フである。
【図6】HL−60上澄みのブルー・セファロース(B
lue Sepharose)(商標)クロマトグラフ
ィーによる溶離パターンを表すグラフである。
【図7】ブルー・セファロース(Blue Sepha
rose)(商標)クロマトグラフから溶離したHL−
60阻害活性物の逆相クロマトグラフィーによる溶離パ
ターンを表すグラフである。
【図8】逆相クロマトグラフィーで単離したHL−60
阻害活性物の逆相クロマトグラフィーによる溶離パター
ンを表すグラフである。
【図9】HL−60阻害剤の熱処理を表すグラフであ
る。
【図10】HL−60阻害剤のトリプシン消化を表すグ
ラフである。
【図11】HL−60阻害剤の酸処理を表すグラフであ
る。
【図12】HL−60阻害剤の合成に対するシクロヘキ
シミドの効果を表すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザン・ケイ・フアリス アメリカ合衆国カリフオルニア州94110サ ンフランシスコ・アパートメント1・ドロ レスストリート1289 (72)発明者 ケネス・ジエイ・レンバツク アメリカ合衆国カリフオルニア州94526ダ ンビル・パークヒルロード662

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトインターロイキン6依存性細胞機能
    のヒト阻害剤を含んでなる、天然起源の阻害剤製剤。
  2. 【請求項2】 製剤がHL−60細胞から誘導される請
    求項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 A. HL−60細胞系から得ることが
    でき、 B. ゲル瀘過クロマトグラフィーで測定される場合に
    10,000ダルトン及び30,000ダルトンの間の
    分子量を有し、 C. インターロイキン6依存性細胞系のインターロイ
    キン6依存性増殖を抑制することが可能であり、 D. シバクロンブルー・リンクト樹脂に結合可能であ
    りかつ該樹脂から溶離可能であり、 E. 陰イオン交換樹脂樹脂に結合可能でありかつ該樹
    脂から溶離可能であり、 F. 逆相樹脂に結合可能でありかつ該樹脂から溶離可
    能である、 ことにより特性決定される阻害剤を含んでなる阻害剤製
    剤。
  4. 【請求項4】 インターロイキン6阻害剤の産生を誘発
    するのに十分な条件下で、HL−60細胞をホルボール
    エステル類と接触させる工程を含んでなる請求項1記載
    の阻害剤の調製方法。
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