JPH08167415A - 薄型高分子固体電解質電池及びその製造方法 - Google Patents
薄型高分子固体電解質電池及びその製造方法Info
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- JPH08167415A JPH08167415A JP6310542A JP31054294A JPH08167415A JP H08167415 A JPH08167415 A JP H08167415A JP 6310542 A JP6310542 A JP 6310542A JP 31054294 A JP31054294 A JP 31054294A JP H08167415 A JPH08167415 A JP H08167415A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】電池の単位容積当たり容量を犠牲にすることな
く、重合性プレポリマーを含む高分子固体電解質形成用
組成物の重合硬化の際に組成物が所定部位外に漏洩する
こと等に起因して発生する電池の密閉不良を防止できた
信頼性の高い高分子固体電解質電池。 【構成】高分子固体電解質膜が、正極又は負極のいずれ
かの表面に接着した第1重合高分子固体電解質層3と、
一方面が前記第1高分子固体電解質層3に接着し、他方
面が前記第1高分子固体電解質層3が接着した電極と対
をなす電極の表面に接着した第2高分子固体電解質層1
3とで構成されている薄型高分子固体電解質電池。一対
の正極集電体1と負極集電体6の間に形成された空間の
内部周縁に封口体7が配置され、その内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが配されている。
く、重合性プレポリマーを含む高分子固体電解質形成用
組成物の重合硬化の際に組成物が所定部位外に漏洩する
こと等に起因して発生する電池の密閉不良を防止できた
信頼性の高い高分子固体電解質電池。 【構成】高分子固体電解質膜が、正極又は負極のいずれ
かの表面に接着した第1重合高分子固体電解質層3と、
一方面が前記第1高分子固体電解質層3に接着し、他方
面が前記第1高分子固体電解質層3が接着した電極と対
をなす電極の表面に接着した第2高分子固体電解質層1
3とで構成されている薄型高分子固体電解質電池。一対
の正極集電体1と負極集電体6の間に形成された空間の
内部周縁に封口体7が配置され、その内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが配されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄型高分子固体電解質電
池に関するものである。
池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電池は、一般に、液体電解質を用いた液
体電解質型電池と固体電解質を用いた固体電解質型電池
に大別できる。このうち液体電解質型電池は、電解質と
して液体電解液を使用するものであり、この型の電池
は、電解液の選択範囲が広いことから、固体電解質型電
池に比べ技術開発が先行している。しかし、液体電解質
型電池には、電池を長期にわたって使用した場合、電解
液の蒸発散失や液漏れにより電池性能が低下するととも
に、漏れた電解液が電子機器を損傷する等の問題があ
る。
体電解質型電池と固体電解質を用いた固体電解質型電池
に大別できる。このうち液体電解質型電池は、電解質と
して液体電解液を使用するものであり、この型の電池
は、電解液の選択範囲が広いことから、固体電解質型電
池に比べ技術開発が先行している。しかし、液体電解質
型電池には、電池を長期にわたって使用した場合、電解
液の蒸発散失や液漏れにより電池性能が低下するととも
に、漏れた電解液が電子機器を損傷する等の問題があ
る。
【0003】一方、固体電解質型電池は、使用可能な電
解質が限定されている等の理由で技術開発が遅れている
が、この型の電池は、液漏れ・蒸発散失に原因する電池
性能の低下や電子機器の損傷という問題がなく、また電
池の小形・軽量化を図り易いという利点を有している。
このため今日では、この型の電池が、パーソナルコンピ
ュータや携帯電話等の携帯用電子機器用の駆動電源やメ
モリバックアップ電源用として注目され、特に負極にリ
チウムを用い、電解質に高分子固体電解質を用いた高分
子固体電解質電池が、高電圧、高エネルギー密度を有し
ているところから、極めて有用性の高い電池として注目
され、その高性能化、小型化の研究開発が活発に行われ
ている。
解質が限定されている等の理由で技術開発が遅れている
が、この型の電池は、液漏れ・蒸発散失に原因する電池
性能の低下や電子機器の損傷という問題がなく、また電
池の小形・軽量化を図り易いという利点を有している。
このため今日では、この型の電池が、パーソナルコンピ
ュータや携帯電話等の携帯用電子機器用の駆動電源やメ
モリバックアップ電源用として注目され、特に負極にリ
チウムを用い、電解質に高分子固体電解質を用いた高分
子固体電解質電池が、高電圧、高エネルギー密度を有し
ているところから、極めて有用性の高い電池として注目
され、その高性能化、小型化の研究開発が活発に行われ
ている。
【0004】ところで、従来よりこの種の高分子固体電
解質電池の製法としては、重合性プレポリマーを配合し
た高分子固体電解質形成用組成物を負極に塗布した後、
正極と重ね合わせ、更に発電要素の外周に熱溶着性の封
口体材料を配して電池全体を加熱する方法が用いられて
いる。この方法であると、高分子固体電解質の形成と同
時に発電要素を封口できるので、生産性がよい。
解質電池の製法としては、重合性プレポリマーを配合し
た高分子固体電解質形成用組成物を負極に塗布した後、
正極と重ね合わせ、更に発電要素の外周に熱溶着性の封
口体材料を配して電池全体を加熱する方法が用いられて
いる。この方法であると、高分子固体電解質の形成と同
時に発電要素を封口できるので、生産性がよい。
【0005】しかし、この製法には、次のような問題点
がある。即ち、高分子固体電解質形成用組成物の加熱重
合に際し、高分子固体電解質形成用組成物が発電要素収
納部分から封口体部分にまで漏れ出ることがあり、この
場合漏れ出た組成物が外装ケースを兼ねる正負集電体と
封口体との密着を邪魔するので、電池密閉が不完全なも
のとなる。また、電極と高分子固体電解質との密着性が
充分でないため、電気抵抗の増大により電極性能が低下
する。したがって、従来の高分子固体電解質電池では、
充分な信頼性が得られていなかった。
がある。即ち、高分子固体電解質形成用組成物の加熱重
合に際し、高分子固体電解質形成用組成物が発電要素収
納部分から封口体部分にまで漏れ出ることがあり、この
場合漏れ出た組成物が外装ケースを兼ねる正負集電体と
封口体との密着を邪魔するので、電池密閉が不完全なも
のとなる。また、電極と高分子固体電解質との密着性が
充分でないため、電気抵抗の増大により電極性能が低下
する。したがって、従来の高分子固体電解質電池では、
充分な信頼性が得られていなかった。
【0006】他方、上記のような問題をなくすための方
法として、従来より電極周囲と封口体との間に空間(リ
ザーバ)を設け、漏れ出た高分子固体電解質形成用組成
物をこの空間に溜める方式が知られている。しかし、こ
の方式では、リザーバを設ける分、電極面積を小さくし
なければならないので、単位容積当たりの電気容量が低
下する。よって、電池の一層の高エネルギー密度化、小
型化という要請にはそぐわないという問題があった。
法として、従来より電極周囲と封口体との間に空間(リ
ザーバ)を設け、漏れ出た高分子固体電解質形成用組成
物をこの空間に溜める方式が知られている。しかし、こ
の方式では、リザーバを設ける分、電極面積を小さくし
なければならないので、単位容積当たりの電気容量が低
下する。よって、電池の一層の高エネルギー密度化、小
型化という要請にはそぐわないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたものであって、重合性プレポリマーを含
む高分子固体電解質形成用組成物を用いて、電解質膜の
形成と発電要素の密閉化を同時に行う方式による高分子
固体電解質電池において、電池の単位容積当たり容量を
犠牲にすることなく、高分子固体電解質の形成の際にそ
の成分が所定部位外に漏洩すること等を防止し、高性能
で信頼性の高い高分子固体電解質電池、及びそのような
電池を作業効率良く製造する製造方法を提供することを
目的とする。
に鑑みなされたものであって、重合性プレポリマーを含
む高分子固体電解質形成用組成物を用いて、電解質膜の
形成と発電要素の密閉化を同時に行う方式による高分子
固体電解質電池において、電池の単位容積当たり容量を
犠牲にすることなく、高分子固体電解質の形成の際にそ
の成分が所定部位外に漏洩すること等を防止し、高性能
で信頼性の高い高分子固体電解質電池、及びそのような
電池を作業効率良く製造する製造方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、次のように構成される。請求項1記載の発
明は、一対の正負集電体の間に形成される空間の内部周
縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが、配置された薄型高分子固
体電解質電池において、前記高分子固体電解質膜は、正
極又は負極のいずれかの表面に接着する第一の重合高分
子固体電解質層と、一方面が前記第一の重合高分子固体
電解質層に接着し、他方面が前記第一の重合高分子固体
電解質層の接着した電極と対極をなすもう1つの電極の
表面に接着する第二の重合高分子固体電解質層と、で構
成されていることを特徴とする。
に本発明は、次のように構成される。請求項1記載の発
明は、一対の正負集電体の間に形成される空間の内部周
縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが、配置された薄型高分子固
体電解質電池において、前記高分子固体電解質膜は、正
極又は負極のいずれかの表面に接着する第一の重合高分
子固体電解質層と、一方面が前記第一の重合高分子固体
電解質層に接着し、他方面が前記第一の重合高分子固体
電解質層の接着した電極と対極をなすもう1つの電極の
表面に接着する第二の重合高分子固体電解質層と、で構
成されていることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、一対の正負集電体
の間に形成される空間の内部周縁に封口体が配置され、
前記封口体の内側に正極と、高分子固体電解質膜と、リ
チウムまたはリチウム合金またはカーボンからなる負極
とが、配置された薄型高分子固体電解質電池において、
前記高分子固体電解質膜は、負極の表面に接着する第1
重合高分子固体電解質層と、正極の表面に接着する第2
重合高分子固体電解質層と、一方面が前記第1重合高分
子固体電解質層に接着し、他方面が前記第2重合高分子
固体電解質層に接着する第3重合高分子固体電解質層
と、で構成されていることを特徴とする。
の間に形成される空間の内部周縁に封口体が配置され、
前記封口体の内側に正極と、高分子固体電解質膜と、リ
チウムまたはリチウム合金またはカーボンからなる負極
とが、配置された薄型高分子固体電解質電池において、
前記高分子固体電解質膜は、負極の表面に接着する第1
重合高分子固体電解質層と、正極の表面に接着する第2
重合高分子固体電解質層と、一方面が前記第1重合高分
子固体電解質層に接着し、他方面が前記第2重合高分子
固体電解質層に接着する第3重合高分子固体電解質層
と、で構成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、一対の正負集電体
の間に形成される空間の内部周縁に封口体が配置され、
前記封口体の内側に正極と、高分子固体電解質膜と、リ
チウムまたはリチウム合金またはカーボンからなる負極
とが、配された薄型高分子固体電解質電池の製造方法に
おいて、正極又は負極の何れか一方の表面にプレポリマ
ー組成物を塗布する第一の塗布工程と、第一の塗布工程
で塗布したプレポリマー組成物を重合硬化し、第一の高
分子固体電解質層を形成する第一の重合硬化工程と、前
記第一の高分子固体電解質層に再びプレポリマー組成物
を塗布する第二の塗布工程と、第二の塗布工程で塗布し
たプレポリマー組成物を介在させて正負両電極を重ね合
わせた後、前記プレポリマー組成物を重合硬化して第二
の重合高分子固体電解質層を形成する第二の重合硬化工
程と、を備えることを特徴とする。
の間に形成される空間の内部周縁に封口体が配置され、
前記封口体の内側に正極と、高分子固体電解質膜と、リ
チウムまたはリチウム合金またはカーボンからなる負極
とが、配された薄型高分子固体電解質電池の製造方法に
おいて、正極又は負極の何れか一方の表面にプレポリマ
ー組成物を塗布する第一の塗布工程と、第一の塗布工程
で塗布したプレポリマー組成物を重合硬化し、第一の高
分子固体電解質層を形成する第一の重合硬化工程と、前
記第一の高分子固体電解質層に再びプレポリマー組成物
を塗布する第二の塗布工程と、第二の塗布工程で塗布し
たプレポリマー組成物を介在させて正負両電極を重ね合
わせた後、前記プレポリマー組成物を重合硬化して第二
の重合高分子固体電解質層を形成する第二の重合硬化工
程と、を備えることを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の薄
型高分子固体電解質電池の製造方法において、前記第一
乃至第二の塗布工程で使用するプレポリマー組成物を、
熱作用のみならず、光及び/又は電子線の作用で重合硬
化するものとしたことを特徴とする。請求項5記載の発
明は、一対の正負集電体の間に形成される空間の内部周
縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが、配されてなる薄型高分子
固体電解質電池の製造方法において、正極の少なくとも
片面にプレポリマー組成物を塗布した後、前記プレポリ
マー組成物を重合硬化し正極表面に第1高分子固体電解
質層を形成する第1高分子固体電解質層形成工程と、負
極の少なくとも片面にプレポリマー組成物を塗布した
後、前記プレポリマー組成物を重合硬化し負極表面に第
2高分子固体電解質層を形成する第2高分子固体電解質
層形成工程と、前記第1高分子固体電解質層及び前記第
2高分子固体電解質層の何れか、または双方の表面に再
度プレポリマー組成物を塗布し、このプレポリマー組成
物を介在させて前記第1高分子固体電解質層と前記第2
高分子固体電解質層を重ね合わせるとともに、一対の集
電体で形成される前記空間の内部周縁に熱溶着性の封口
体材料を配置する電池組立予備工程と、封口体材料が配
置された発電要素を加熱し、前記介在させたプレポリマ
ー組成物を熱重合し第3重合高分子固体電解質層を形成
すると同時に、封口体材料を集電体に熱溶着する電池密
閉組立工程と、を備えることを特徴とする。
型高分子固体電解質電池の製造方法において、前記第一
乃至第二の塗布工程で使用するプレポリマー組成物を、
熱作用のみならず、光及び/又は電子線の作用で重合硬
化するものとしたことを特徴とする。請求項5記載の発
明は、一対の正負集電体の間に形成される空間の内部周
縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正極と、高
分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム合金また
はカーボンからなる負極とが、配されてなる薄型高分子
固体電解質電池の製造方法において、正極の少なくとも
片面にプレポリマー組成物を塗布した後、前記プレポリ
マー組成物を重合硬化し正極表面に第1高分子固体電解
質層を形成する第1高分子固体電解質層形成工程と、負
極の少なくとも片面にプレポリマー組成物を塗布した
後、前記プレポリマー組成物を重合硬化し負極表面に第
2高分子固体電解質層を形成する第2高分子固体電解質
層形成工程と、前記第1高分子固体電解質層及び前記第
2高分子固体電解質層の何れか、または双方の表面に再
度プレポリマー組成物を塗布し、このプレポリマー組成
物を介在させて前記第1高分子固体電解質層と前記第2
高分子固体電解質層を重ね合わせるとともに、一対の集
電体で形成される前記空間の内部周縁に熱溶着性の封口
体材料を配置する電池組立予備工程と、封口体材料が配
置された発電要素を加熱し、前記介在させたプレポリマ
ー組成物を熱重合し第3重合高分子固体電解質層を形成
すると同時に、封口体材料を集電体に熱溶着する電池密
閉組立工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の薄
型高分子固体電解質電池の製造方法において、前記第1
乃至第3の重合高分子固体電解質層形成工程で使用する
プレポリマー組成物を、熱作用のみならず、光及び/又
は電子線の作用で重合硬化するものとしたことを特徴と
する。
型高分子固体電解質電池の製造方法において、前記第1
乃至第3の重合高分子固体電解質層形成工程で使用する
プレポリマー組成物を、熱作用のみならず、光及び/又
は電子線の作用で重合硬化するものとしたことを特徴と
する。
【0013】
(1)薄型高分子固体電解質電池にかかる請求項1記載
の本発明では、高分子固体電解質膜が、正極又は負極の
いずれかの表面に接着する第一の重合高分子固体電解質
層と、一方面が前記第一の重合高分子固体電解質層に接
着し、他方面が前記第一の重合高分子固体電解質層の接
着した電極と対極をなすもう1つの電極の表面に接着す
る第二の重合高分子固体電解質層との2層で構成されて
いる。
の本発明では、高分子固体電解質膜が、正極又は負極の
いずれかの表面に接着する第一の重合高分子固体電解質
層と、一方面が前記第一の重合高分子固体電解質層に接
着し、他方面が前記第一の重合高分子固体電解質層の接
着した電極と対極をなすもう1つの電極の表面に接着す
る第二の重合高分子固体電解質層との2層で構成されて
いる。
【0014】つまり、発電要素としての高分子固体電解
質膜が必要とする厚みを、第一の重合高分子固体電解質
層と第二の重合高分子固体電解質層の2層で賄ってあ
る。よって、一度に高分子固体電解質膜を形成する場合
に比較し、少ない量のプレポリマー組成物を塗布し、順
次第1及び第2の各高分子固体電解質層を形成すればよ
いが、少ない量のプレポリマー組成物であると、重合硬
化反応が均一かつ円滑に進み、組成物が流動して所定部
位外に漏れ出ることがない。したがって、封口体部分に
組成物が漏れ出ることに起因する電池の密閉不良が防止
できる。その結果、長期にわたる使用であっても、空気
や水分等の浸入に起因して電池性能が低下することがな
い。
質膜が必要とする厚みを、第一の重合高分子固体電解質
層と第二の重合高分子固体電解質層の2層で賄ってあ
る。よって、一度に高分子固体電解質膜を形成する場合
に比較し、少ない量のプレポリマー組成物を塗布し、順
次第1及び第2の各高分子固体電解質層を形成すればよ
いが、少ない量のプレポリマー組成物であると、重合硬
化反応が均一かつ円滑に進み、組成物が流動して所定部
位外に漏れ出ることがない。したがって、封口体部分に
組成物が漏れ出ることに起因する電池の密閉不良が防止
できる。その結果、長期にわたる使用であっても、空気
や水分等の浸入に起因して電池性能が低下することがな
い。
【0015】また、電極表面に塗布した少ない量のプレ
ポリマー組成物で薄い高分子固体電解質層を順次形成す
る方式であると、一度に高分子固体電解質膜を形成する
場合に比較し、重合反応が円滑に進行するので、電極表
面と高分子固体電解質層との接合性が強まる。しかも、
少ない塗布量であると、流動が少ないので、プレポリマ
ー組成物の粘性を低めに設定でき、このように設定した
場合には、より接合性を高めることができる。即ち、本
発明によると、封口体部分への漏れを防止できるととも
に、高分子固体電解質膜と電極との接着性を高めること
ができるので、電池性能の向上と電池寿命の向上が図れ
る。
ポリマー組成物で薄い高分子固体電解質層を順次形成す
る方式であると、一度に高分子固体電解質膜を形成する
場合に比較し、重合反応が円滑に進行するので、電極表
面と高分子固体電解質層との接合性が強まる。しかも、
少ない塗布量であると、流動が少ないので、プレポリマ
ー組成物の粘性を低めに設定でき、このように設定した
場合には、より接合性を高めることができる。即ち、本
発明によると、封口体部分への漏れを防止できるととも
に、高分子固体電解質膜と電極との接着性を高めること
ができるので、電池性能の向上と電池寿命の向上が図れ
る。
【0016】(2)また、請求項2記載の本発明薄型高
分子固体電解質電池では、高分子固体電解質膜を3層構
造としてある。3層構造とした場合には、前記請求項1
記載の発明で記載した作用効果が更に顕著に発揮され
る。即ち、負極表面に接着形成した第1重合高分子固体
電解質層と、正極表面に接着形成した第2重合高分子固
体電解質層と、一方面が前記第1重合高分子固体電解質
層と接着し、他方面が前記第2重合高分子固体電解質層
に接着した状態に形成した第3重合高分子固体電解質層
とで高分子固体電解質膜を構成するものであるので、各
重合高分子固体電解質層の厚みを一層薄くできる。した
がって、重合化の際に、封口体部分にプレポリマー組成
物が漏れ出ることを一層確実に防止できる。また、電極
表面に薄く塗布したプレポリマー組成物を重合硬化させ
るものであるから、重合高分子固体電解質層と電極との
接着性が一層強固になる。したがって、電気抵抗の増大
に起因する電極性能の低下が確実に防止できた信頼性の
高い高分子固体電解質電池となる。
分子固体電解質電池では、高分子固体電解質膜を3層構
造としてある。3層構造とした場合には、前記請求項1
記載の発明で記載した作用効果が更に顕著に発揮され
る。即ち、負極表面に接着形成した第1重合高分子固体
電解質層と、正極表面に接着形成した第2重合高分子固
体電解質層と、一方面が前記第1重合高分子固体電解質
層と接着し、他方面が前記第2重合高分子固体電解質層
に接着した状態に形成した第3重合高分子固体電解質層
とで高分子固体電解質膜を構成するものであるので、各
重合高分子固体電解質層の厚みを一層薄くできる。した
がって、重合化の際に、封口体部分にプレポリマー組成
物が漏れ出ることを一層確実に防止できる。また、電極
表面に薄く塗布したプレポリマー組成物を重合硬化させ
るものであるから、重合高分子固体電解質層と電極との
接着性が一層強固になる。したがって、電気抵抗の増大
に起因する電極性能の低下が確実に防止できた信頼性の
高い高分子固体電解質電池となる。
【0017】(3)請求項3記載の薄型高分子固体電解
質電池の製造方法にかかる本発明製造方法では、請求項
1記載の発明の部で記載した信頼性の高い高分子固体電
解質電池を簡易かつ効率的に製造できる。即ち、第一の
塗布工程で塗布したプレポリマー組成物は、第一の重合
硬化工程で均一かつ円滑に重合硬化することができる。
そして、このように重合硬化した第一の重合高分子固体
電解質層表面に再度プレポリマー組成物を塗布し(第二
の塗布工程)、この面を対抗面として正負電極を重ね合
わせるとともに、その周縁に熱溶着性の封口体材料を配
置した後、加熱し、第一の重合高分子固体電解質層とも
う1つの電極とを接着すると同時に第二の重合高分子固
体電解質層を形成することができる。更にこれと同時進
行させ、封口体材料を熱溶着させ、上記で組み立てた発
電要素を密閉化することができる。つまり、本発明製造
方法によると、極めて効率的に電池組み立てを行うこと
ができる。また、組み立てられた電池は、高分子固体電
解質膜と各電極との密着性が良く、密閉の完全なものと
なるので、信頼性の高い電池とできる。
質電池の製造方法にかかる本発明製造方法では、請求項
1記載の発明の部で記載した信頼性の高い高分子固体電
解質電池を簡易かつ効率的に製造できる。即ち、第一の
塗布工程で塗布したプレポリマー組成物は、第一の重合
硬化工程で均一かつ円滑に重合硬化することができる。
そして、このように重合硬化した第一の重合高分子固体
電解質層表面に再度プレポリマー組成物を塗布し(第二
の塗布工程)、この面を対抗面として正負電極を重ね合
わせるとともに、その周縁に熱溶着性の封口体材料を配
置した後、加熱し、第一の重合高分子固体電解質層とも
う1つの電極とを接着すると同時に第二の重合高分子固
体電解質層を形成することができる。更にこれと同時進
行させ、封口体材料を熱溶着させ、上記で組み立てた発
電要素を密閉化することができる。つまり、本発明製造
方法によると、極めて効率的に電池組み立てを行うこと
ができる。また、組み立てられた電池は、高分子固体電
解質膜と各電極との密着性が良く、密閉の完全なものと
なるので、信頼性の高い電池とできる。
【0018】(4)また、請求項5記載の薄型高分子固
体電解質電池の製造方法にかかる本発明製造方法では、
前記請求項2記載の発明の高分子固体電解質を簡易かつ
効率的に製造できる。即ち、請求項5記載の発明では、
正負両電極の表面にそれぞれ第1重合高分子固体電解質
層、第2重合高分子固体電解質層を形成した後、両重合
高分子固体電解質層の間に第3重合高分子固体電解質層
を形成すると同時に、第1及び第2の重合高分子固体電
解質層を介して正負電極を接合し組み立て、同時に封口
体材料の熱溶着により発電要素の密閉化を図る方法であ
るが、このような製造方法であると、前記した如く電極
表面に塗布するプレポリマー組成物が薄いので、各電極
と高分子固体電解質膜との接合性が一層高まる。また組
み立て作業性も良い。したがって、一層信頼性の高い高
分子固体電解質電池が作業性良く製造できる。
体電解質電池の製造方法にかかる本発明製造方法では、
前記請求項2記載の発明の高分子固体電解質を簡易かつ
効率的に製造できる。即ち、請求項5記載の発明では、
正負両電極の表面にそれぞれ第1重合高分子固体電解質
層、第2重合高分子固体電解質層を形成した後、両重合
高分子固体電解質層の間に第3重合高分子固体電解質層
を形成すると同時に、第1及び第2の重合高分子固体電
解質層を介して正負電極を接合し組み立て、同時に封口
体材料の熱溶着により発電要素の密閉化を図る方法であ
るが、このような製造方法であると、前記した如く電極
表面に塗布するプレポリマー組成物が薄いので、各電極
と高分子固体電解質膜との接合性が一層高まる。また組
み立て作業性も良い。したがって、一層信頼性の高い高
分子固体電解質電池が作業性良く製造できる。
【0019】ここで、請求項3または請求項5記載の本
発明製造方法において使用するプレポリマー組成物は、
重合開始剤を配合したものであってもよく、重合開始剤
を配合した場合、より円滑に重合硬化を進行させること
ができる。更に、上記プレポリマー組成物としては、好
ましくは熱作用のみならず、光及び/又は電子線の作用
で重合硬化するものが良い。このような性質のプレポリ
マー組成物であると、請求項3記載の第一の重合高分子
固体電解質層、及び請求項5記載の第1乃至第3の重合
高分子固体電解質層の形成に際しては、光及び/又は電
子線を作用させて重合硬化させることができ、他方、第
二の重合高分子固体電解質層(請求項3記載)及び第3
高分子固体電解質層(請求項5記載)の形成時には熱を
作用させて重合硬化することが可能となる。よって、全
工程において同一のプレポリマー組成物を用い、高分子
固体電解質膜の作製と電池組み立て、及び封口体材料の
熱溶着による発電要素の密閉化を行い得る。つまり、生
産効率を一層高めることができる。
発明製造方法において使用するプレポリマー組成物は、
重合開始剤を配合したものであってもよく、重合開始剤
を配合した場合、より円滑に重合硬化を進行させること
ができる。更に、上記プレポリマー組成物としては、好
ましくは熱作用のみならず、光及び/又は電子線の作用
で重合硬化するものが良い。このような性質のプレポリ
マー組成物であると、請求項3記載の第一の重合高分子
固体電解質層、及び請求項5記載の第1乃至第3の重合
高分子固体電解質層の形成に際しては、光及び/又は電
子線を作用させて重合硬化させることができ、他方、第
二の重合高分子固体電解質層(請求項3記載)及び第3
高分子固体電解質層(請求項5記載)の形成時には熱を
作用させて重合硬化することが可能となる。よって、全
工程において同一のプレポリマー組成物を用い、高分子
固体電解質膜の作製と電池組み立て、及び封口体材料の
熱溶着による発電要素の密閉化を行い得る。つまり、生
産効率を一層高めることができる。
【0020】なお、熱作用と、光及び/又は電子線の作
用で重合硬化するプレポリマー組成物は、適当な重合開
始剤を配合する方法によっても実現可能でありる。この
ような重合開始剤として、例えばアセトフェノン、トリ
クロロアセトフェノン、2ヒドロキシ2メチルイソプロ
ピオフェノン、1ヒドロキシシクロヘキシルケトン、ベ
ンゾイソエーテル、2、2ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタノールなどを用いることができ
る。但し、熱作用と、光及び/又は電子線作用の何れで
も重合硬化する重合性成分を用いた場合には、必ずしも
重合開始剤を添加する必要はない。
用で重合硬化するプレポリマー組成物は、適当な重合開
始剤を配合する方法によっても実現可能でありる。この
ような重合開始剤として、例えばアセトフェノン、トリ
クロロアセトフェノン、2ヒドロキシ2メチルイソプロ
ピオフェノン、1ヒドロキシシクロヘキシルケトン、ベ
ンゾイソエーテル、2、2ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタノールなどを用いることができ
る。但し、熱作用と、光及び/又は電子線作用の何れで
も重合硬化する重合性成分を用いた場合には、必ずしも
重合開始剤を添加する必要はない。
【0021】前記プレポリマー組成物の重合性成分とし
ては、電解質塩と共に高分子固体電解質を形成可能なも
のであり、加熱、光及び/又は放射線の照射により重合
する性質を有する種々の物質が使用可能である。このよ
うな物質としては、例えばカルバミン酸エステル誘導
体、アクリル酸エステル誘導体等がある。そして、これ
ら物質は、それぞれ単独で使用することもできるし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
ては、電解質塩と共に高分子固体電解質を形成可能なも
のであり、加熱、光及び/又は放射線の照射により重合
する性質を有する種々の物質が使用可能である。このよ
うな物質としては、例えばカルバミン酸エステル誘導
体、アクリル酸エステル誘導体等がある。そして、これ
ら物質は、それぞれ単独で使用することもできるし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】また、前記プレポリマー組成物の電解質塩
成分としては、例えば、LiclO 4 、LiBF4 、L
iBF6 、LiAsF6 、LiPF6 、LiSbF4
LiCF3 SO3 、LiCF3 COO、NaclO4 、
NaBF4 、NaSCN、KBF4 、Mg(clO4 )
2 、Mg(BF4 )2 、(C4 H9 )4 NBF4 、(C
4 H9 )4 NclO4 などの公知の種々な電解質塩が使
用可能であり、このうちLiBF4 、LiBF6 が安全
性、環境性、及び安価である点で好ましい。
成分としては、例えば、LiclO 4 、LiBF4 、L
iBF6 、LiAsF6 、LiPF6 、LiSbF4
LiCF3 SO3 、LiCF3 COO、NaclO4 、
NaBF4 、NaSCN、KBF4 、Mg(clO4 )
2 、Mg(BF4 )2 、(C4 H9 )4 NBF4 、(C
4 H9 )4 NclO4 などの公知の種々な電解質塩が使
用可能であり、このうちLiBF4 、LiBF6 が安全
性、環境性、及び安価である点で好ましい。
【0023】更に、プレポリマー組成物は、好ましくは
高誘電率で非プロトン性の非水溶剤を含有したものがよ
く、非水溶剤を配合した場合には、電極と高分子固体電
解質層との密着性が一層高まる。このような非水溶剤と
して、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、γーブチロラクトン、ジメチルカーボネート、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、スルホラン、
ジメチルアセトアミド、1、2−ジメトキシエタン、
1、2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−
メチルテロラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセ
テート、エタノール等が挙げられ、これらを2種以上組
み合わせて用いてもよい。
高誘電率で非プロトン性の非水溶剤を含有したものがよ
く、非水溶剤を配合した場合には、電極と高分子固体電
解質層との密着性が一層高まる。このような非水溶剤と
して、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、γーブチロラクトン、ジメチルカーボネート、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、スルホラン、
ジメチルアセトアミド、1、2−ジメトキシエタン、
1、2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−
メチルテロラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセ
テート、エタノール等が挙げられ、これらを2種以上組
み合わせて用いてもよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 〔実施例1〕本発明の一実施例にかかる高分子固体電解
質電池の断面図を図1に示す。初めに、図1に基づいて
本発明高分子固体電解質電池の構造を説明する。
明する。 〔実施例1〕本発明の一実施例にかかる高分子固体電解
質電池の断面図を図1に示す。初めに、図1に基づいて
本発明高分子固体電解質電池の構造を説明する。
【0025】1は、厚さ約0.1mmのアルミニウム板
より構成され正極集電体である。2は、LiCoO2 を
活物質とする厚0.1mmの正極活物質層である。3及
び13は、四フッ化ホウ酸リチウム、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、及びポリウレタンを主
要成分とする厚さ約0.01mmの第1重合高分子固体
電解質層及び第2重合高分子固体電解質層である。
より構成され正極集電体である。2は、LiCoO2 を
活物質とする厚0.1mmの正極活物質層である。3及
び13は、四フッ化ホウ酸リチウム、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、及びポリウレタンを主
要成分とする厚さ約0.01mmの第1重合高分子固体
電解質層及び第2重合高分子固体電解質層である。
【0026】4は、上記第1及び第2重合高分子固体電
解質層3、13と同様な組成からなる厚さ0.01mm
の第3重合高分子固体電解質層4である。5は、厚さ
0.1mmのリチウム金属板からなる負極活物質層であ
る。このリチウム金属板からなる負極活物質層は、一方
面が負極集電体6に圧着された状態にしてあり、このよ
う状態のものを集電体一体負極部材とする。負極活物質
層は、リチウム金属の代わりに、リチウムと例えばアル
ミニウム等との合金からなるリチウム合金板を用いても
よい。また、リチウム金属板等の代わりに、リチウムイ
ンターカレーション型カーボンを用いることとしてもよ
い。
解質層3、13と同様な組成からなる厚さ0.01mm
の第3重合高分子固体電解質層4である。5は、厚さ
0.1mmのリチウム金属板からなる負極活物質層であ
る。このリチウム金属板からなる負極活物質層は、一方
面が負極集電体6に圧着された状態にしてあり、このよ
う状態のものを集電体一体負極部材とする。負極活物質
層は、リチウム金属の代わりに、リチウムと例えばアル
ミニウム等との合金からなるリチウム合金板を用いても
よい。また、リチウム金属板等の代わりに、リチウムイ
ンターカレーション型カーボンを用いることとしてもよ
い。
【0027】6は、厚さ約0.1mmのステンレス板よ
り構成された負極集電体である。7は、ポリオレフィン
系の熱溶着フィルムからなる封口体である。次に、この
ような本発明高分子固体電解質電池の製造方法の要点を
説明する。正極活物質層2は、正極活物質としてのLi
CoO2 とグラファイトとケッチンブラックを95:
3:2の割合で混合し、これに12重量%のポリフッ化
ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を適量加
え練り合わせる。これを正極集電体1の片面に塗布し、
圧延機で厚さを約0.1mmに調整する方法により、正
極集電体1上に固着形成した。このようにして正極集電
体表面に正極活物質層が形成されたものを、集電体一体
正極部材とする。なお、正極活物質としてLiCoO2
に代えて、例えばLiMn2 O4 、LiNiO2 などを
用いてもよい。
り構成された負極集電体である。7は、ポリオレフィン
系の熱溶着フィルムからなる封口体である。次に、この
ような本発明高分子固体電解質電池の製造方法の要点を
説明する。正極活物質層2は、正極活物質としてのLi
CoO2 とグラファイトとケッチンブラックを95:
3:2の割合で混合し、これに12重量%のポリフッ化
ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を適量加
え練り合わせる。これを正極集電体1の片面に塗布し、
圧延機で厚さを約0.1mmに調整する方法により、正
極集電体1上に固着形成した。このようにして正極集電
体表面に正極活物質層が形成されたものを、集電体一体
正極部材とする。なお、正極活物質としてLiCoO2
に代えて、例えばLiMn2 O4 、LiNiO2 などを
用いてもよい。
【0028】第1及び第2の重合高分子固体電解質層
3、13、並びに第3重合高分子固体電解質層4は、次
のようにして作製された。先ず、ポリエチレングリコー
ルウレタンアクリレート(分子量;500)、四フッ化
ホウ酸リチウム、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、及びポリウレタンを重量比で4:1:3:
3の割合で混合する。これに光重合開始剤として0.1
〜1.0重量%のアセトフェノンを添加し、光重合開始
剤入りプレポリマー組成物を作製した。この光重合開始
剤入りプレポリマー組成物を正極活物質層2と負極活物
質層5の片側表面にそれぞれ塗布し、光を照射して重合
成分であるポリエチレングリコールウレタンアクリレー
ト(分子量;500)を重合硬化させた。これにより正
極活物質層2と負極活物質層5の表面にそれぞれ厚さ約
0.01mmの第1及び第2の重合高分子固体電解質層
をそれぞれ形成した。
3、13、並びに第3重合高分子固体電解質層4は、次
のようにして作製された。先ず、ポリエチレングリコー
ルウレタンアクリレート(分子量;500)、四フッ化
ホウ酸リチウム、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、及びポリウレタンを重量比で4:1:3:
3の割合で混合する。これに光重合開始剤として0.1
〜1.0重量%のアセトフェノンを添加し、光重合開始
剤入りプレポリマー組成物を作製した。この光重合開始
剤入りプレポリマー組成物を正極活物質層2と負極活物
質層5の片側表面にそれぞれ塗布し、光を照射して重合
成分であるポリエチレングリコールウレタンアクリレー
ト(分子量;500)を重合硬化させた。これにより正
極活物質層2と負極活物質層5の表面にそれぞれ厚さ約
0.01mmの第1及び第2の重合高分子固体電解質層
をそれぞれ形成した。
【0029】次に、前記集電体一体正極部材の正極活物
質層表面と、前記集電体一体負極部材の負極活物質層表
面にそれぞれ前記プレポリマー組成物を塗布し、それぞ
れの塗布面を重ね合わせるとともに、正負両集電体で挟
まれる周囲空間に前記熱溶着フィルムを充填する。この
状態で加熱プレス機で加圧下、120℃に加熱し重合成
分を重合硬化し、また熱溶着フィルムを正負集電体に溶
着した。
質層表面と、前記集電体一体負極部材の負極活物質層表
面にそれぞれ前記プレポリマー組成物を塗布し、それぞ
れの塗布面を重ね合わせるとともに、正負両集電体で挟
まれる周囲空間に前記熱溶着フィルムを充填する。この
状態で加熱プレス機で加圧下、120℃に加熱し重合成
分を重合硬化し、また熱溶着フィルムを正負集電体に溶
着した。
【0030】これにより、第3重合高分子固体電解質層
4が形成できると同時に、発電要素の密閉化と電池組み
立てが終了する。この電池の電極部分の寸法は、縦78
mm×横48mm×厚み0.3mmであり、電池外寸
は、縦86mm×横54mm×厚み0.5mmであっ
た。 〔実施例2〕第1及び第2の重合高分子固体電解質層
3、13の形成に際し、電子線を12M rad 放射する
方法により重合硬化したこと以外は、前記実施例1と同
様にして実施例2にかかる高分子固体電解質電池を作製
した。
4が形成できると同時に、発電要素の密閉化と電池組み
立てが終了する。この電池の電極部分の寸法は、縦78
mm×横48mm×厚み0.3mmであり、電池外寸
は、縦86mm×横54mm×厚み0.5mmであっ
た。 〔実施例2〕第1及び第2の重合高分子固体電解質層
3、13の形成に際し、電子線を12M rad 放射する
方法により重合硬化したこと以外は、前記実施例1と同
様にして実施例2にかかる高分子固体電解質電池を作製
した。
【0031】〔実施例3〕アセトフェノンを添加しない
で作製したプレポリマー組成物を用い、また第1及び第
2の重合高分子固体電解質層3、13の形成に際し、1
00℃の温度で加熱しプレポリマー組成物を重合硬化し
たこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例3にか
かる高分子固体電解質電池を作製した。
で作製したプレポリマー組成物を用い、また第1及び第
2の重合高分子固体電解質層3、13の形成に際し、1
00℃の温度で加熱しプレポリマー組成物を重合硬化し
たこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例3にか
かる高分子固体電解質電池を作製した。
【0032】〔実施例4〕負極活物質層5を、負極活物
質としてのカーボン(グラファイト)12重量%、ポリ
フッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を
適量加え、練り合わせて作製したものとしたこと以外
は、前記実施例と同様にして実施例4にかかる高分子固
体電解質電池を作製した。
質としてのカーボン(グラファイト)12重量%、ポリ
フッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を
適量加え、練り合わせて作製したものとしたこと以外
は、前記実施例と同様にして実施例4にかかる高分子固
体電解質電池を作製した。
【0033】〔比較例1〕図2に示す構造の従来型高分
子固体電解質電池を比較例1とした。図2において、正
極集電体1、正極活物質層2、負極活物質層5、負極集
電体6、封口体7は、前記実施例1と同様である。9は
高分子固体電解質膜であり、この高分子固体電解質層9
は、第1及び第2並びに第3の三層の重合高分子固体電
解質層で構成される実施例1とは異なり、単一の層で構
成されている。
子固体電解質電池を比較例1とした。図2において、正
極集電体1、正極活物質層2、負極活物質層5、負極集
電体6、封口体7は、前記実施例1と同様である。9は
高分子固体電解質膜であり、この高分子固体電解質層9
は、第1及び第2並びに第3の三層の重合高分子固体電
解質層で構成される実施例1とは異なり、単一の層で構
成されている。
【0034】この構造の高分子固体電解質電池は、次の
ようにして作製された。即ち、前記アセトフェノンを添
加しないで作製したプレポリマー組成物を前記集電体一
体負極の負極活物質層5の表面にやや過剰気味に塗布す
る。これに前記集電体一体正極を正負活物質層が対抗す
るように重ね合わせ、加熱プレス機で両活物質層の間隔
が約0.3mmとなるまで加圧するとともに、加熱温度
120℃で加熱し、プレポリマー組成物を熱重合する方
法により、高分子固体電解質層9の形成と電池の組み立
てを行った。なお、その他の事項については、実施例1
と同様である。
ようにして作製された。即ち、前記アセトフェノンを添
加しないで作製したプレポリマー組成物を前記集電体一
体負極の負極活物質層5の表面にやや過剰気味に塗布す
る。これに前記集電体一体正極を正負活物質層が対抗す
るように重ね合わせ、加熱プレス機で両活物質層の間隔
が約0.3mmとなるまで加圧するとともに、加熱温度
120℃で加熱し、プレポリマー組成物を熱重合する方
法により、高分子固体電解質層9の形成と電池の組み立
てを行った。なお、その他の事項については、実施例1
と同様である。
【0035】〔比較例2〕図3に示す構造のリザーバを
設けた従来型高分子固体電解質電池を比較例2とした。
図3において、正極集電体1、負極集電体6、封口体7
は、前記実施例1と同様である。また、22は正極活物
質層、55は負極活物質層、99は高分子固体電解質膜
であり、これらは大きさが異なるものの組成は、それぞ
れ前記比較例1の正極活物質層2、負極活物質層5、高
分子固体電解質膜9と同様である。
設けた従来型高分子固体電解質電池を比較例2とした。
図3において、正極集電体1、負極集電体6、封口体7
は、前記実施例1と同様である。また、22は正極活物
質層、55は負極活物質層、99は高分子固体電解質膜
であり、これらは大きさが異なるものの組成は、それぞ
れ前記比較例1の正極活物質層2、負極活物質層5、高
分子固体電解質膜9と同様である。
【0036】8は、正極活物質層22及び負極活物質層
55と封口体体7で形成した空間であり、この空間をプ
レポリーマ組成物用のリザーバとしてある。この電池の
製造方法及び電池外寸は前記比較例1と同様であり、電
極部分の寸法は、縦69mm×横44mm×厚み0.3
mmである。以上で作製した実施例1〜4、及び比較例
1〜2について、電池容量を測定した。また、正負両集
電体と封口体の引張強度を測定した。
55と封口体体7で形成した空間であり、この空間をプ
レポリーマ組成物用のリザーバとしてある。この電池の
製造方法及び電池外寸は前記比較例1と同様であり、電
極部分の寸法は、縦69mm×横44mm×厚み0.3
mmである。以上で作製した実施例1〜4、及び比較例
1〜2について、電池容量を測定した。また、正負両集
電体と封口体の引張強度を測定した。
【0037】電池容量は、理論容量の0.1Cで満充電
した後、理論容量の0.1Cで放電終止電圧が4.2V
になるまで放電し、この間の放電容量を求める方法によ
り測定した。また、引張強度は.図4(模式図)に示す
ように、電池外装ケースを兼ねる正負集電体1、6のそ
れぞれの表面に、強力な接着剤で引張試験機の測定棒3
1を接着し、矢印方向に引っ張る方法により測定した。
した後、理論容量の0.1Cで放電終止電圧が4.2V
になるまで放電し、この間の放電容量を求める方法によ
り測定した。また、引張強度は.図4(模式図)に示す
ように、電池外装ケースを兼ねる正負集電体1、6のそ
れぞれの表面に、強力な接着剤で引張試験機の測定棒3
1を接着し、矢印方向に引っ張る方法により測定した。
【0038】その結果を表1に示す。なお、接着不良率
はサンプル数100個における結果である。
はサンプル数100個における結果である。
【0039】
【表1】 表1において、高分子固体電解質膜を3層構造とした本
発明電池(実施例1〜4)と、高分子固体電解質膜を1
層構造とした比較例1電池とを比較した場合、電池容量
及び電極面積/電池面積の値は同様であったが、接着不
良率に差が認められた。即ち、本発明では接着不良率が
0であったのに対し、比較例1では7%であった。これ
は、高分子固体電解質膜を3層構造とした本発明電池で
は、高分子固体電解質成分が封口体部分へ漏れていない
ため、集電体と封口体の密着性が高くなったためと考え
られる。
発明電池(実施例1〜4)と、高分子固体電解質膜を1
層構造とした比較例1電池とを比較した場合、電池容量
及び電極面積/電池面積の値は同様であったが、接着不
良率に差が認められた。即ち、本発明では接着不良率が
0であったのに対し、比較例1では7%であった。これ
は、高分子固体電解質膜を3層構造とした本発明電池で
は、高分子固体電解質成分が封口体部分へ漏れていない
ため、集電体と封口体の密着性が高くなったためと考え
られる。
【0040】この結果から、本発明は、比較例1に比べ
電池使用時における信頼性が高いことが分かる。他方、
本発明電池とリザーバを設けた比較例2電池との比較か
ら、本発明電池は電池容量、電極面積/電池面積の値、
接着不良率とも優れていた。このことから、本発明によ
れば、リザーバを設けない分、単位体積当たりの電気容
量を高めることができ、しかもリザーバを設けなくと
も、集電体と封口体の密着性を十分高めることができる
ことが分かる。したがって、本発明は、高分子固体電解
質電池の高性能化、小型化を図る上で極めて有利であ
る。
電池使用時における信頼性が高いことが分かる。他方、
本発明電池とリザーバを設けた比較例2電池との比較か
ら、本発明電池は電池容量、電極面積/電池面積の値、
接着不良率とも優れていた。このことから、本発明によ
れば、リザーバを設けない分、単位体積当たりの電気容
量を高めることができ、しかもリザーバを設けなくと
も、集電体と封口体の密着性を十分高めることができる
ことが分かる。したがって、本発明は、高分子固体電解
質電池の高性能化、小型化を図る上で極めて有利であ
る。
【0041】なお、上記実施例(図1)では、カード形
のリチウム二次電池としたが、本発明の適用はこれにか
ぎられるものではないことは勿論であって、例えばコイ
ン形、円筒形、角形等の高分子固体電解質電池にも適用
できる。更に巻回することにより、スパイラル構造の高
分子固体電解質電池と成すことも可能である。
のリチウム二次電池としたが、本発明の適用はこれにか
ぎられるものではないことは勿論であって、例えばコイ
ン形、円筒形、角形等の高分子固体電解質電池にも適用
できる。更に巻回することにより、スパイラル構造の高
分子固体電解質電池と成すことも可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明高分子固体電解質電池では、この
種の電池の必須構成要素である高分子固体電解質膜を、
電極表面に順次形成した薄い2層以上の重合高分子固体
電解質層を重ね合わせた構造にしてある。高分子固体電
解質膜を2層以上の構造のものとした場合、一層構造の
高分子固体電解質膜とした場合に比較し、電極表面と高
分子固体電解質層との接合を強固にできる。また、この
構造であると、薄い各層を順次形成すれば良いので、高
分子固体電解質膜の作製に際し、プレポリマー組成物が
流動して所定部位外に漏れ出ることがない。よって、封
口体が正負集電体に完全に熱溶着しているので、発電要
素の密閉が完全なものとなる。
種の電池の必須構成要素である高分子固体電解質膜を、
電極表面に順次形成した薄い2層以上の重合高分子固体
電解質層を重ね合わせた構造にしてある。高分子固体電
解質膜を2層以上の構造のものとした場合、一層構造の
高分子固体電解質膜とした場合に比較し、電極表面と高
分子固体電解質層との接合を強固にできる。また、この
構造であると、薄い各層を順次形成すれば良いので、高
分子固体電解質膜の作製に際し、プレポリマー組成物が
流動して所定部位外に漏れ出ることがない。よって、封
口体が正負集電体に完全に熱溶着しているので、発電要
素の密閉が完全なものとなる。
【0043】このように、本発明によれば、各電極と高
分子固体電解質膜との接合不良に起因する電気抵抗の増
大を防止でき、また密閉不良に原因する電池性能の低下
を防止できるので、電池寿命に優れた信頼性の高い高分
子固体電解質電池が得られる。更に、本発明高分子固体
電解質電池の製造方法では、上記のような高い信頼性の
高分子固体電解質電池が、簡易かつ生産効率よく製造で
きる。したがって、高性能な高分子固体電解質電池が安
価に提供できるという効果もある。
分子固体電解質膜との接合不良に起因する電気抵抗の増
大を防止でき、また密閉不良に原因する電池性能の低下
を防止できるので、電池寿命に優れた信頼性の高い高分
子固体電解質電池が得られる。更に、本発明高分子固体
電解質電池の製造方法では、上記のような高い信頼性の
高分子固体電解質電池が、簡易かつ生産効率よく製造で
きる。したがって、高性能な高分子固体電解質電池が安
価に提供できるという効果もある。
【図1】本発明の一実施例にかかる高分子固体電解質電
池の構造を示す断面図である。
池の構造を示す断面図である。
【図2】従来の高分子固体電解質電池の構造を示す断面
図である。
図である。
【図3】プレポリマー組成物用リザーバを設けた従来の
高分子固体電解質電池の構造を示す断面図である。
高分子固体電解質電池の構造を示す断面図である。
【図4】引張強度の測定方法を示す模式図である。
1 正極集電体 2 正極活物質層 3 第1重合高分子固体電解質層 4 第3重合高分子固体電解質層 5 負極活物質層 6 負極集電体 7 封口体 13 第2重合高分子固体電解質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 束 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 一対の正負集電体の間に形成される空間
の内部周縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正
極と、高分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム
合金またはカーボンからなる負極とが、配置された薄型
高分子固体電解質電池において、 前記高分子固体電解質膜は、正極又は負極のいずれかの
表面に接着する第一の重合高分子固体電解質層と、 一方面が前記第一の重合高分子固体電解質層に接着し、
他方面が前記第一の重合高分子固体電解質層の接着した
電極と対極をなすもう1つの電極の表面に接着する第二
の重合高分子固体電解質層と、で構成されていることを
特徴とする薄型高分子固体電解質電池。 - 【請求項2】 一対の正負集電体の間に形成される空間
の内部周縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正
極と、高分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム
合金またはカーボンからなる負極とが、配置された薄型
高分子固体電解質電池において、 前記高分子固体電解質膜は、負極の表面に接着する第1
重合高分子固体電解質層と、 正極の表面に接着する第2重合高分子固体電解質層と、 一方面が前記第1重合高分子固体電解質層に接着し、他
方面が前記第2重合高分子固体電解質層に接着する第3
重合高分子固体電解質層と、で構成されていることを特
徴とする薄型高分子固体電解質電池。 - 【請求項3】 一対の正負集電体の間に形成される空間
の内部周縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正
極と、高分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム
合金またはカーボンからなる負極とが、配された薄型高
分子固体電解質電池の製造方法において、 正極又は負極の何れか一方の表面にプレポリマー組成物
を塗布する第一の塗布工程と、 第一の塗布工程で塗布したプレポリマー組成物を重合硬
化し、第一の高分子固体電解質層を形成する第一の重合
硬化工程と、 前記第一の高分子固体電解質層に再びプレポリマー組成
物を塗布する第二の塗布工程と、 第二の塗布工程で塗布したプレポリマー組成物を介在さ
せて正負両電極を重ね合わせた後、前記プレポリマー組
成物を重合硬化して第二の重合高分子固体電解質層を形
成する第二の重合硬化工程と、 を備えることを特徴とする薄型高分子固体電解質電池の
製造方法。 - 【請求項4】 前記第一乃至第二の塗布工程において、
熱作用のみならず、光及び/又は電子線の作用で重合硬
化するプレポリマー組成物を用いることを特徴とする請
求項3記載の薄型高分子固体電解質電池の製造方法。 - 【請求項5】 一対の正負集電体の間に形成される空間
の内部周縁に封口体が配置され、前記封口体の内側に正
極と、高分子固体電解質膜と、リチウムまたはリチウム
合金またはカーボンからなる負極とが、配されてなる薄
型高分子固体電解質電池の製造方法において、 正極の少なくとも片面にプレポリマー組成物を塗布した
後、前記プレポリマー組成物を重合硬化し、正極表面に
第1高分子固体電解質層を形成する第1高分子固体電解
質層形成工程と、 負極の少なくとも片面にプレポリマー組成物を塗布した
後、前記プレポリマー組成物を重合硬化し、負極表面に
第2高分子固体電解質層を形成する第2高分子固体電解
質層形成工程と、 前記第1高分子固体電解質層及び前記第2高分子固体電
解質層の何れか、または双方の表面に再度プレポリマー
組成物を塗布し、このプレポリマー組成物を介在させて
前記第1高分子固体電解質層と前記第2高分子固体電解
質層を重ね合わせるとともに、一対の集電体で形成され
る前記空間の内部周縁に熱溶着性の封口体材料を配置す
る電池組立予備工程と、 封口体材料が配置された発電要素を加熱し、前記介在さ
せたプレポリマー組成物を熱重合し第3重合高分子固体
電解質層を形成すると同時に、封口体材料を集電体に熱
溶着する電池密閉組立工程と、 を備えることを特徴とする薄型高分子固体電解質電池の
製造方法。 - 【請求項6】 前記第1乃至第3の重合高分子固体電解
質層形成工程において、熱作用のみならず、光及び/又
は電子線の作用で重合硬化するプレポリマー組成物を用
いることを特徴とする請求項5記載の薄型高分子固体電
解質電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310542A JPH08167415A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 薄型高分子固体電解質電池及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310542A JPH08167415A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 薄型高分子固体電解質電池及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08167415A true JPH08167415A (ja) | 1996-06-25 |
Family
ID=18006496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6310542A Pending JPH08167415A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 薄型高分子固体電解質電池及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08167415A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10149813A (ja) * | 1996-11-18 | 1998-06-02 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
US6413675B1 (en) | 1998-07-23 | 2002-07-02 | Nec Corporation | Multi layer electrolyte and cell using the same |
KR100513637B1 (ko) * | 2001-09-11 | 2005-09-07 | 에스케이씨 주식회사 | 리튬이온 폴리머 전지의 제조방법 |
KR100513636B1 (ko) * | 2001-09-11 | 2005-09-09 | 에스케이씨 주식회사 | 리튬이온 폴리머 전지 및 그의 제조방법 |
JP2011108499A (ja) * | 2009-11-18 | 2011-06-02 | Konica Minolta Holdings Inc | 固体電解質およびリチウムイオン二次電池 |
JP2014517490A (ja) * | 2011-06-23 | 2014-07-17 | エルジー ケム. エルティーディ. | 新規構造の電極組立体及びそれを用いた二次電池 |
KR101514280B1 (ko) * | 2014-03-26 | 2015-04-22 | 한국전기연구원 | 단일 전극 일체형 이온 겔 전해질의 제조방법 |
JP2015520923A (ja) * | 2012-05-08 | 2015-07-23 | バテル・メモリアル・インスティテュートBattelle Memorial Institute | 構造用途のための多機能セル |
CN108598560A (zh) * | 2018-02-27 | 2018-09-28 | 北京匠芯电池科技有限公司 | 复合固体电解质及其制备方法和应用 |
CN115377348A (zh) * | 2022-09-30 | 2022-11-22 | 苏州清陶新能源科技有限公司 | 正极材料层、正极和锂离子电池 |
-
1994
- 1994-12-14 JP JP6310542A patent/JPH08167415A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10149813A (ja) * | 1996-11-18 | 1998-06-02 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
US6413675B1 (en) | 1998-07-23 | 2002-07-02 | Nec Corporation | Multi layer electrolyte and cell using the same |
KR100513637B1 (ko) * | 2001-09-11 | 2005-09-07 | 에스케이씨 주식회사 | 리튬이온 폴리머 전지의 제조방법 |
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JP2014517490A (ja) * | 2011-06-23 | 2014-07-17 | エルジー ケム. エルティーディ. | 新規構造の電極組立体及びそれを用いた二次電池 |
JP2015520923A (ja) * | 2012-05-08 | 2015-07-23 | バテル・メモリアル・インスティテュートBattelle Memorial Institute | 構造用途のための多機能セル |
KR101514280B1 (ko) * | 2014-03-26 | 2015-04-22 | 한국전기연구원 | 단일 전극 일체형 이온 겔 전해질의 제조방법 |
CN108598560A (zh) * | 2018-02-27 | 2018-09-28 | 北京匠芯电池科技有限公司 | 复合固体电解质及其制备方法和应用 |
CN115377348A (zh) * | 2022-09-30 | 2022-11-22 | 苏州清陶新能源科技有限公司 | 正极材料层、正极和锂离子电池 |
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