JPH08167217A - 記録媒体カートリッジライブラリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体カートリッジライブラリ装置におい
て、極めて簡単な構成によって、記録媒体カートリッジ
が排出されるのを選択的に禁止できるようにする。 【構成】 通常の業務時間内などにおいては、導入排出
部に記録媒体カートリッジが存在している場合、検出手
段は、カートリッジ検出信号を発生する。排出制御手段
では、このカートリッジ検出信号に呼応して、記録媒体
カートリッジが新たに排出されるのを禁止する。一方、
ユーザ側における通常の業務時間外などの所定時間外に
おいて、カートリッジが不当に持ち出されたりするのを
防止したい場合、排出禁止操作子が操作される。この操
作に応じて、擬似信号発生手段は、前記導入排出部に記
録媒体カートリッジが存在している状態を装うための擬
似的なカートリッジ検出信号を発生する。前記排出制御
手段では、この擬似的なカートリッジ検出信号に呼応し
て、記録媒体カートリッジが新たに装置外部に排出され
るのを禁止する制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、記録媒体カートリッ
ジライブラリ装置に関し、特に、極めて簡単な構成によ
って、装置内部から記録媒体カートリッジが排出される
のを選択的に禁止できるようにしたことに関する。

【０００２】

【従来の技術】光ディスクカートリッジライブラリ装置
（以下、ＯＬＵという）とは、光ディスクカートリッジ
（以下、カートリッジという）の収納および読み書きを
行う装置であって、この発明を説明する図１を参照する
ことによって容易に理解されるように、ＯＬＵ外部から
内部にカートリッジを導入し、また、ＯＬＵ内部からカ
ートリッジを排出するための導入排出部を有し、さら
に、ＯＬＵ内部において、複数のカートリッジを収納す
る収納体と、カートリッジの読み書きを行うドライブ
と、所望のカートリッジを着脱式に保持して移動するこ
とによって、前記導入排出部、収納体およびドライブの
間で前記カートリッジの搬送を行う搬送体（いわゆる、
ハンドリングロボット）とを備えている。

【０００３】前記導入排出部では、カートリッジ出入口
にカートリッジが投入されたことを検出し、前記カート
リッジをＯＬＵ内部に取り込む導入動作と、上位コント
ローラからの命令に従って、指定されたカートリッジを
カートリッジ出入口からＯＬＵ外部に排出する排出動作
とを行う。また、この種のＯＬＵでは、前記導入排出部
に１つのカートリッジが存在している旨検出されている
間、例えば前記導入排出部からカートリッジ検出信号
（以下、ビジー信号という）が出され、このため、前記
ＯＬＵでは、上位コントローラの制御の下に、他のカー
トリッジを新たに排出するための動作が禁止されるよう
になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、普通、ユー
ザ側には、通常の業務時間以外などの所定時間外に、Ｏ
ＬＵ内のカートリッジが許可されていないものによって
不当に持ち出されたりするのを確実に防止したいという
要求がある。このような要求に対処するための方策とし
ては、所定時間外には前記上位コントローラが動作しな
いようにすることが考えられる。しかし、特に、前記上
位コントローラが当該ＯＬＵ以外の装置、システム等の
制御にも兼用されている場合には、前記上位コントロー
ラが当該ＯＬＵに対してのみ動作しないようソフトウエ
アを書き換えなければならず、大変面倒である。この発
明は上述の点に鑑みてなされたもので、極めて簡単な構
成によって、装置内部から記録媒体カートリッジが排出
されるのを選択的に禁止できるようにする記録媒体カー
トリッジライブラリ装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る記録媒体カートリッジライブラリ装
置は、装置内部に記録媒体カートリッジを導入し、ま
た、装置内部から記録媒体カートリッジを排出するため
の導入排出部と、複数の記録媒体カートリッジを収納す
る収納体と、記録媒体カートリッジの読み書きを行うド
ライブと、所望の記録媒体カートリッジを着脱式に保持
して移動することによって、前記導入排出部、収納体お
よびドライブの間で前記カートリッジの搬送を行う搬送
体とを備えた記録媒体カートリッジライブラリ装置であ
って、前記導入排出部に記録媒体カートリッジが存在し
ていることを検出し、カートリッジ検出信号を発生する
信号発生手段と、記録媒体カートリッジが装置内部から
排出されるのを強制的に禁止したいときに操作される排
出禁止操作子と、前記操作子の操作に応じて、前記導入
排出部に記録媒体カートリッジが存在している状態を装
うための擬似的なカートリッジ検出信号を発生する擬似
信号発生手段と、前記カートリッジ検出信号または擬似
的なカートリッジ検出信号に応じて、新たに記録媒体カ
ートリッジが排出されるのを禁止する排出制御手段とを
具備したものである。

【０００６】

【作用】ユーザ側における通常の業務時間内などにおい
ては、導入排出部に記録媒体カートリッジが存在してい
ることを検出している場合、信号発生手段は、カートリ
ッジ検出信号を発生する。排出制御手段では、このカー
トリッジ検出信号に呼応して、記録媒体カートリッジが
新たに排出されるのを禁止する制御を行う。一方、ユー
ザ側における通常の業務時間外などの所定時間外におい
て、カートリッジが許可されていないものによって不当
に持ち出されたりするのを防止したい場合、排出禁止操
作子が操作される。この操作に応じて、擬似信号発生手
段は、前記導入排出部に記録媒体カートリッジが存在し
ている状態を装うための擬似的なカートリッジ検出信号
を発生する。前記排出制御手段では、この擬似的なカー
トリッジ検出信号に呼応して、記録媒体カートリッジが
新たに装置外部に排出されるのを禁止する制御を行う。

【０００７】このような構成により、この発明では、実
質的なソフトウエアの変更を必要とすることなく、排出
禁止操作子を操作するだけで、簡単に、装置内部から記
録媒体カートリッジが排出されるのを選択的に禁止でき
る。従って、ユーザ側における通常の業務時間外などに
おいて、記録媒体カートリッジの不当な持ち出し等を確
実に防止できる。

【０００８】前記排出制御手段は、前記信号発生手段に
よって発生されるカートリッジ検出信号、または、前記
擬似信号発生手段によって発生される擬似的なカートリ
ッジ検出信号に応じて、前記搬送体が前記導入排出部に
記録媒体カートリッジを搬送することを禁止するもので
あってよい。前記排出禁止操作子は、ユーザが直接手で
オン、オフ操作することが可能なスイッチであってよ
い。さらに、この発明の他の態様によると、前記排出禁
止操作子は、該装置を開閉するためのドアに取付けられ
た施錠機構によって実現してもよい。つまり、この場
合、前記施錠機構は、前記ドアを開状態にするための第
１の位置、および、前記ドアを閉状態にロックするため
の第２の位置の他に、第３の位置にも切換え操作可能で
ある。前記前記擬似信号発生手段は、前記施錠機構の前
記第３の位置への操作に応じて、前記擬似的なカートリ
ッジ検出信号を発生するようになっている。このように
して、前記施錠機構が、前記排出禁止操作子としても機
能できるようになっている。

【０００９】

【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明を詳細に
説明する。図１は、この発明の一実施例を適用したＯＬ
Ｕの全体構成例を示すものである。このＯＬＵは、ＯＬ
Ｕ外部から内部にカートリッジＣを導入し、また、ＯＬ
Ｕ内部からカートリッジＣを排出するための導入排出部
２と、複数のカートリッジＣを収納する収納体４と、カ
ートリッジＣの読み書きを行うドライブ６と、所望のカ
ートリッジＣを着脱式に保持して移動することによっ
て、前記導入排出部２、収納体４、ドライブ６等の間で
前記カートリッジＣの搬送を行うハンドリングロボッ
ト、すなわち、搬送体７とで構成されている。該実施例
において、このＯＬＵの全体的な動作は、内部の制御部
９を介して上位コントローラＨＣによって制御されるよ
うになっている。各前記構成要素２，４，６，７は、ハ
ウジング５内に収容されている。該ハウジング５の例え
ば表側は、ＯＬＵを開閉するドア５ａとなっている。

【００１０】前記導入排出部２は、カートリッジ出入口
８と、該カートリッジ出入口８と搬送体７との間におけ
るカートリッジＣの受渡しのための移送を行う導入排出
機構１０とによって構成されている。すなわち、ＯＬＵ
外部からカートリッジ出入口８にカートリッジＣが投入
されたことをセンサＳが検出すると、前記導入排出機構
１０は、前記投入されたカートリッジＣを搬送体７に送
り渡す。こうして、搬送体７は、適宜移動することによ
って、前記カートリッジＣをＯＬＵ内部の指定された位
置（通常、収納体４）に搬送する。

【００１１】一方、例えばユーザによる操作に応じて、
上位コントローラＨＣから、例えば収納体４に収納され
ている特定のカートリッジＣを排出すべき旨の命令が発
せられると、搬送体７は、前記特定のカートリッジＣを
導入排出機構１０の位置まで搬送する。こうして、導入
排出機構１０は、前記特定のカートリッジＣをカートリ
ッジ出入口８に送り出す。

【００１２】また、従来と同様に、このＯＬＵでは、導
入排出部２にカートリッジＣが存在しているとき、ビジ
ー信号発生回路１１（図２）から、“カートリッジ有
り”を示すビジー信号Ｂが制御部９を介して上位コント
ローラＨＣに出力され、このため、上位コントローラＨ
Ｃの制御の下に、他のカートリッジＣの排出が禁止され
るようになっている。より詳しくは、カートリッジ出入
口８にカートリッジＣが存在している旨示すビジー信号
Ｂが出されている間、該ＯＬＵの搬送体７は、他のカー
トリッジＣを排出するための搬送動作を行うことができ
ないようになっている。このようにして排出動作が禁止
される構成を利用して、この実施例では、以下に説明す
る簡単な構成を付加するだけで、ＯＬＵ内部のカートリ
ッジＣが所定時間外に盗まれたり不当に持ち出されたり
するのを確実に防止できるようになっている。

【００１３】すなわち、図２に示すように、この実施例
によると、前記ドア５ａの表面には、カートリッジ出入
口８に隣接して、ユーザが直接手でオン、オフするため
のスイッチ型の排出禁止操作子１２が設けられている。
該排出禁止操作子１２がオン状態であるとき、擬似信号
発生回路１３では、前記導入排出部２にカートリッジＣ
が存在している状態を装うための擬似的なビジー信号
Ｂ’を発生し、制御部９を介して上位コントローラＨＣ
に対して出力する。こうして、前記擬似的なビジー信号
Ｂ’は、“カートリッジ有り”時の真正のビジー信号Ｂ
と同じく、搬送体７による他のカートリッジＣの排出を
禁止する作用をするようになっている。

【００１４】以上のように、前記実施例では、スイッチ
型の排出禁止操作子１２を付加するたけで、実質的なソ
フトウエア変更を必要とすることなく、簡単に、カート
リッジＣの排出を選択的に禁止できる。なお、排出禁止
操作子１２を設ける位置は、ドア５ａの表面に限らず、
他の適当な位置でよい。

【００１５】図３はこの発明の第２の実施例を示すもの
である。この実施例では、上記のように個別に設けたス
イッチ型の排出禁止操作子１２を利用する代わりに、前
記ドア５ａを開閉するための施錠機構Ｌを利用して前記
擬似的なビジー信号Ｂ’を発生するようにしている。す
なわち、図３の円内に示すように、ドア５ａに形成する
鍵穴１５には、従来通りドア５ａを開くための第１の位
置（開位置）およびドア５ａをロックするための第２の
位置（閉位置）の他に、カートリッジＣの排出を強制的
に禁止するための第３の位置（排出禁止位置）が設けら
れている。該排出禁止位置は、前記排出禁止操作子１２
と同様な電気的なスイッチ接点を有するものである。図
示しない鍵を鍵穴１５に差し込んで前記排出禁止位置ま
で回転すると、前記スイッチ接点がオン状態になり、こ
れに応じて、図１に示した第１の実施例と同様に、前記
擬似信号発生回路１３が、擬似的なビジー信号Ｂ’を発
生し、制御部９を介して上位コントローラＨＣに出力す
る。このように、該第２の実施例によると、施錠機構Ｌ
が排出禁止操作子としても機能するようになっている。

【００１６】従って、この第２の実施例においても、前
記鍵穴１５に排出禁止位置を付加するだけで、実質的な
ソフトウエア変更を必要とすることなく、簡単に、カー
トリッジＣの排出を選択的に禁止できる。なお、この発
明はＯＬＵに限らず、光ディスクカートリッジ以外の記
録媒体カートリッジを取り扱う、他の種類の記録媒体カ
ートリッジライブラリ装置に適用してもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のように、この発明は、導入排出部
に記録媒体カートリッジが存在しているときに発生され
るカートリッジ検出信号に応じて、他の記録媒体カート
リッジの排出を禁止でき、且つ、排出禁止操作子の操作
に応じて、導入排出部に記録媒体カートリッジが存在し
ている状態を装うための擬似的なカートリッジ検出信号
を発生し、該擬似的なカートリッジ検出信号に応じても
記録媒体カートリッジの排出を禁止できるようにしたの
で、極めて簡単な構成によって、装置内部から記録媒体
カートリッジが排出されるのを選択的に禁止できる、と
いう優れた効果を奏する。従って、ユーザ側における通
常の業務時間外などにおいて、記録媒体カートリッジの
不当な持ち出し等を確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を適用したＯＬＵの全体構
成例を示す側面略図。

【図２】図１の排出禁止操作子の操作に応じて、カート
リッジの排出を強制的に禁止するための構成を示すブロ
ック図。

【図３】この発明の他の実施例を示す図。

【符号の説明】

２ 導入排出部 ４ 収納体 ６ ドライブ ７ 搬送体 ９ 制御部 １１ ビジー信号発生回路 １２ 排出禁止操作子 １３ 擬似信号発生回路 １５ 鍵穴 ＨＣ 上位コントローラ Ｌ 施錠機構 Ｓ センサ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置内部に記録媒体カートリッジを導入
   し、また、装置内部から記録媒体カートリッジを排出す
   るための導入排出部と；複数の記録媒体カートリッジを
   収納する収納体と；記録媒体カートリッジの読み書きを
   行うドライブと；所望の記録媒体カートリッジを着脱式
   に保持して移動することによって、前記導入排出部、収
   納体およびドライブの間で前記カートリッジの搬送を行
   う搬送体とを備えた記録媒体カートリッジライブラリ装
   置であって、 前記導入排出部に記録媒体カートリッジが存在している
   ことを検出し、カートリッジ検出信号を発生する信号発
   生手段と、 記録媒体カートリッジが装置内部から排出されるのを強
   制的に禁止したいときに操作される排出禁止操作子と、 前記操作子の操作に応じて、前記導入排出部に記録媒体
   カートリッジが存在している状態を装うための擬似的な
   カートリッジ検出信号を発生する擬似信号発生手段と、 前記カートリッジ検出信号または擬似的なカートリッジ
   検出信号に応じて、新たに記録媒体カートリッジが排出
   されるのを禁止する排出制御手段とを具備した記録媒体
   カートリッジライブラリ装置。
2. 【請求項２】 前記排出制御手段は、前記カートリッジ
   検出信号または擬似的なカートリッジ検出信号に応じ
   て、前記搬送体が前記導入排出部に記録媒体カートリッ
   ジを搬送することを禁止するものである請求項１に記載
   の記録媒体カートリッジライブラリ装置。
3. 【請求項３】 前記操作子が、ユーザが直接手でオン、
   オフ操作することが可能なスイッチからなる請求項１に
   記載の記録媒体カートリッジライブラリ装置。
4. 【請求項４】 施錠機構を有する、該装置を開閉するた
   めのドアをさらに備え、前記施錠機構は、前記ドアを開
   状態にするための第１の位置および前記ドアを閉状態に
   ロックするための第２の位置の他に、第３の位置に切換
   え操作可能であり、前記擬似信号発生手段は、前記施錠
   機構の前記第３の位置への操作に応じて、前記擬似的な
   カートリッジ検出信号を発生するようになっており、こ
   れにより、前記施錠機構が前記排出禁止操作子としても
   機能できるようにした請求項１に記載の記録媒体カート
   リッジライブラリ装置。