JPH08166861A - ページプリンタの印刷所要時間予測システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷システムを効率的に運用すること。 【構成】 印刷データを解析し、データタイプ毎のデー
タ量を計数してコマンドリスト２０を生成する印刷デー
タ解析部２と、コマンドタイプ毎の単位データ当たりの
印刷所要時間を記述した処理時間計数テーブル８０と、
印刷データ量と処理時間計数を乗じて印刷時間を計測し
処理時間実績リスト６０を生成する処理時間測定部６
と、処理時間実績リスト６０からデータタイプ毎の処理
時間平均値を算出する処理時間平均処理部７と、処理時
間平均値に基づいて処理時間係数テーブル８０の内容を
更新する係数テーブル更新処理部８とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は印字データを受信し印刷
出力する情報処理用のページプリンタに関し、特に画像
データをページ単位に画像メモリに描画した後に印刷出
力するページプリンタの印刷所要時間予測システムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来のプリンタには、特開平４−３３２
６７５号公報に開示されているように、データ受信速度
の平均値を計測し、この値と印刷データ量とで印刷所要
時間を算出する印刷完了時間表示装置が提案されてい
る。

【０００３】この印刷完了時間表示装置は、プリンタの
印刷速度を計測する測定手段と、プリンタバッファに記
憶されているデータ量とそれまでに計測された印刷速度
を平均することにより得られる平均の印刷速度とに基づ
いてプリンタバッファに記憶された所定のデータの印刷
完了時間を算出する印刷時間計算手段と、その算出され
た印刷完了時間を表示する表示手段とが設けられてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のプリン
タの印刷速度はデータのタイプによってかなり変化し、
さらにホストコンピュータの開放時間を短縮する目的で
プリンタ内に受信バッファメモリを装備するものが一般
的である。このため、プリンタのデータ受信速度は大き
く変化し、印刷所要時間を高精度で予測するには長時間
の受信速度を計測して平均値を求める必要があり、印刷
所要時間の予測そのものの有効性が損なわれるという問
題がある。

【０００５】それ故に本発明の課題は、ページプリンタ
に印刷所要時間を予測する機能を装備することにより、
オペレータまたはプリントサーバに印刷システムをより
効率的に運用するための情報を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、文字コ
ードおよびコマンド形式の印刷データを受信し、画像メ
モリにイメージパターンを印刷出力するページプリンタ
において、印刷データを解析しデータタイプ毎のデータ
量を計数する手段と、データタイプ毎の単位データ当た
りの処理時間係数を記憶する手段と、前記印刷データ量
と処理時間係数とで印刷所要時間を算出する手段と、印
刷過程でデータタイプ毎の印刷処理時間を計測する手段
と、計測された印刷処理時間に基づき前記処理時間係数
を更新する手段とを備えていることを特徴とするページ
プリンタの印刷所要時間予測システムが得られる。

【０００７】

【作用】本発明のページプリンタの印刷所要時間予測シ
ステムは、印刷データのタイプ毎の処理時間係数に基づ
いて印刷所要時間を予測するように構成されているた
め、印刷データに応じて高精度で所要時間を予測する。
また処理時間係数を過去の実績に基づいてあらかじめ設
定おくことにより、印刷開始前に所要時間を予測するこ
とも可能である。

【０００８】さらに、印刷所要時間予測システムをホス
トコンピュータまたはプリントサーバあるいはプリンタ
内に組み込むことにより、所定のデータの印刷結果を取
りに行くべき時間を事前に把握する。

【０００９】１のプリンタを共用する場合には印刷所要
時間を集中管理することができ、残りの所要時間が少な
いプリンタを選んで印刷データを送信する。

【００１０】

【実施例】次に本発明のページプリンタの印刷所要時間
予測システムについて図面を参照して説明する。

【００１１】図１を参照して、ページプリンタの印刷所
要時間予測システムは、印刷データを解析しデータタイ
プ毎のデータ量を計数する印刷データ解析部２及びコマ
ンドリスト２０、データタイプ毎の単位データ当たりの
処理時間係数を記憶する処理時間係数テーブル８０、印
刷データ量と処理時間係数とで印刷所要時間を算出する
所要時間予測処理部９、印刷過程でデータタイプ毎の印
刷処理時間を計測する処理時間計測部６及び処理時間実
績リスト６０、計測された印刷処理時間に基づき前記処
理時間係数を更新する処理時間平均処理部７及び係数テ
ーブル更新処理部８を備えている。

【００１２】ページプリンタは文字コードおよびコマン
ド形式の印刷データを受信し、画像メモリ５にイメージ
パターンを印刷出力する。

【００１３】印刷データ解析部２はホストコンピュータ
またはプリントサーバから送信される印刷データを解析
し、データタイプ毎のデータ量を計数してコマンドリス
ト２０を生成する。処理時間計数テーブル８０はコマン
ドタイプ毎の単位データ当たりの印刷所要時間を記述す
る。処理時間測定部６は印刷データ量と処理時間計数を
乗じて印刷時間を計測し処理時間実績リスト６０を生成
する。処理時間平均処理部７は１ページ分の描画が終了
する毎に処理時間実績リスト６０からデータタイプ毎の
単位データ当たりの処理時間平均値を算出する。係数テ
ーブル更新処理部８は処理時間平均値に基づいて処理時
間係数テーブル８０の内容を更新する。

【００１４】ホストコンピュータから送信された印刷デ
ータは受信バッファ１に一時格納されたあと、印刷デー
タ解析部２により順次読み出され印刷データのタイプに
応じて編集部３の所定の処理ルーチンに引き渡される。
編集部３は印刷コマンドをプリンタ固有の中間処理コー
ドに変換したあと、ページ単位にページデータ３０に格
納する。１ページ分のページデータの編集が終了すると
描画部４に渡され画像メモリ５に印刷パターンとして描
画したあと、印刷機構部１１によって印刷出力される。

【００１５】印刷データ解析部２では印刷データのタイ
プ毎に編集処理先を振り分ける操作と並行してコマンド
リスト２０にデータタイプ毎のデータ属性の詳細とその
属性の印刷データの分量が記憶される。

【００１６】一方、処理時間係数テーブル８０には、図
３に示すように、データタイプ毎の基本属性と、その単
位量を処理するのに要する処理時間係数と、処理の複雑
さに応じて処理時間係数を補正するための情報である補
正属性とが記述されている。

【００１７】印刷データを受信しコマンドリストが生成
されると所要時間予測処理部９にてコマンドリストのデ
ータタイプ毎のデータ量と処理時間係数テーブル８０の
処理時間係数が乗算され印刷所要時間が算出される。こ
のときコマンドリストに記録されたデータ属性に応じて
補正された処理時間係数が使用される。算出された印刷
所要時間の予測値は所要時間通知・表示部１０にてホス
トコンピュータまたはプリンタサーバに通知されプリン
タのオペレータパネルに表示される。

【００１８】印刷データ解析部２にて印刷データを解析
する時、処置時間測定部６にコマンドタイプ毎にコマン
ド開始イベントが通知される。処理時間測定部６は、コ
マンド開始イベントを受け取ると、図２に示すように、
コマンドリスト２０に併設された処理時間実績リスト６
０にデータタイプ毎に処理開始時刻を記録する。該当す
るコマンドが編集部３でページデータ３０に変換され描
画部４で描画されるとコマンド終了イベントが処理時間
測定部６に再び通知される。

【００１９】処理時間測定部６は処理時間実績リストの
対応するコマンドに処理終了時刻を記録し終了すると描
画部４からページ終了イベントが処理時間平均処理部７
に通知され、処理時間が算出されて処理時間実績リスト
に追記された後、係数テーブル更新処理部８にて処理時
間係数テーブルの内容が最新の状態に更新される。この
更新結果に基づいて所要時間予測処理部９では残りの印
刷データの印刷所要時間を予測し直しホストコンピュー
タまたはプリントサーバに予測値を更新通知するととも
にオペレータパネルの表示を更新する。

【００２０】本実施例では所要時間予測処理部９をプリ
ンタ内に組み込んでいるため、一連の印刷データをすべ
て受信し終わるまで印刷時間を予測することができな
い。しかし、印刷データ解析部２、コマンドリスト２
０、処理時間係数テーブル８０および所要時間予測部９
をホストコンピュータまたはプリントサーバに組み込
み、プリンタ内で測定した印刷時間実績に基づく係数テ
ーブル更新情報ををホストコンピュータまたはプリント
サーバに送り返すように構成することによって、プリン
タに印刷データを送信する前に印刷所要時間を予測する
ことが可能になる。また、複数のプリンタから構成され
る印刷システムをより効率的で柔軟に運用することがで
きる。

【００２１】さらに、本実施例ではページ単位に印刷出
力するページプリンタを想定したものであるが、ページ
データ３０をラインデータに、画像メモリ５をラインバ
ッファメモリに置き換えることにより、ラインプリンタ
やリアルプリンタに適用することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上、実施例により説明したように、本
発明によれば、印刷データのタイプ毎の処理時間係数に
基づいて印刷所要時間を予測するように構成したので、
印刷データに応じて高精度で所要時間を予測することが
可能である。また処理時間係数を過去の実績に基づいて
あらかじめ設定おくことにより、印刷開始前に所要時間
を予測することも可能である。

【００２３】さらに、処理時間係数を更新の処理時間実
績に基づいて定期的に更新するように構成したため、印
刷の進行に伴って予測制度を向上することができる。

【００２４】この印刷所要時間予測システムをホストコ
ンピュータまたはプリントサーバあるいはプリンタ内に
組み込むことにより、所定のデータの印刷結果を取りに
いくべく時間を事前に把握することができる。

【００２５】１台のプリンタを共用する場合には印刷結
果を取りに行くべき時間が予定可能となる。

【００２６】また、ＬＡＮ上に分散接続された複数のプ
リンタの印刷所要時間を集中管理することができ、残り
の所要時間が少ないプリンタを選んで印刷データを送信
する等印刷システムを効率的に稼働することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のページプリンタの印刷所要時間予測シ
ステムの１実施例を示すブロック図である。

【図２】図１のページプリンタの印刷所要時間予測シス
テムのコマンドリストと処理時間実績リストとの内容を
示す概念図である。

【図３】図１のページプリンタの印刷所要時間予測シス
テムの処理時間係数テーブルの内容を示す概念図であ
る。

【符号の説明】

１ 受信バッファ ２ 印刷データ解析部 ３ 編集部 ４ 描画部 ５ 画像メモリ ６ 処理時間測定部 ７ 処理時間平均処理部 ８ 係数テーブル更新処理部 ９ 所要時間予測処理部 １０ 所要時間通知・表示部 １１ 印刷機構部 ２０ コマンドリスト ３０ ページデータ ６０ 処理時間実績リスト ８０ 処理時間係数テーブル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷データを受信し、画像メモリにイメ
   ージパターンを印刷出力するページプリンタにおいて、
   前記印刷データを解析しデータタイプ毎のデータ量を計
   数する手段と、データタイプ毎の単位データ当たりの処
   理時間係数を記憶する手段と、前記印刷データ量と処理
   時間係数とで印刷所要時間を算出する手段と、印刷過程
   でデータタイプ毎の印刷処理時間を計測する手段と、計
   測された印刷処理時間に基づき前記処理時間係数を更新
   する手段とを備えていることを特徴とするページプリン
   タの印刷所要時間予測システム。
2. 【請求項２】 印刷データを受信し、画像メモリにイメ
   ージパターンを印刷出力するページプリンタにおいて、
   ホストコンピュータまたはプリントサーバから送信され
   る前記印刷データを解析し、データタイプ毎のデータ量
   を計数してコマンドリストを生成する印刷データ解析部
   と、コマンドタイプ毎の単位データ当たりの印刷所要時
   間を記述した処理時間計数テーブルと、印刷データ量と
   処理時間係数とで印刷所要時間を算出する所要時間予測
   処理部と、印刷データ量と処理時間計数を乗じて印刷時
   間を計測し処理時間実績リストを生成する処理時間測定
   部と、１ページ分の描画が終了する毎に前記処理時間実
   績リストからデータタイプ毎の単位データ当たりの処理
   時間平均値を算出する処理時間平均処理部と、処理時間
   平均値に基づいて前記処理時間係数テーブルの内容を更
   新する係数テーブル更新処理部とを備えていることを特
   徴とするページプリンタの印刷所要時間予測システム。
3. 【請求項３】 請求項２記載のページプリンタの印刷所
   要時間予測システムにおいて、前記処理時間係数テーブ
   ルおよび所要時間予測処理部を前記ホストコンピュータ
   またはプリントサーバに組み込み、プリンタ内で測定し
   た印刷時間実績に基づく係数テーブル更新情報を前記ホ
   ストコンピュータまたはプリントサーバに送り返す構成
   としたことを特徴とするページプリンタの印刷所要時間
   予測システム。