JPH08166443A - 2周波cwレーダセンサ - Google Patents

2周波cwレーダセンサ

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JPH08166443A
JPH08166443A JP6313843A JP31384394A JPH08166443A JP H08166443 A JPH08166443 A JP H08166443A JP 6313843 A JP6313843 A JP 6313843A JP 31384394 A JP31384394 A JP 31384394A JP H08166443 A JPH08166443 A JP H08166443A
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JP
Japan
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frequency
difference
phase
distance
phase difference
Prior art date
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Application number
JP6313843A
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English (en)
Inventor
Shigeki Oshima
繁樹 大島
Koichi Asano
孔一 浅野
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】検出範囲外に電波を強く反射する物体が存在す
る場合においても近距離に存在する障害物までの距離を
高精度に検出する。 【構成】送信部から一定周波数fcの高周波信号に対し
て周波数差Δf1及び周波数差Δf1より小さい周波数
差Δf2を有する2組の高周波信号が送信波として同時
に送信されると、送信された送信波の対象物からの反射
波が受信部で受信される。位相比較器74,76によっ
て周波数差Δf1を有する高周波信号に対応する受信波
の位相差Δφ1と、周波数差Δf2を有する高周波信号
に対応する受信波の位相差Δφ2とを検出する。位相差
Δφ2が閾値未満のときに(大まかに障害物までの距離
が検出されたときに)位相差Δφ1に基づいて障害物ま
での距離を高精度で演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2周波CW(連続波)
レーダセンサに係り、特に自動車の周辺に存在する障害
物を高精度で検出する近接監視用2周波CWレーダセン
サに関する。
【0002】
【従来技術】電波を用いて障害物までの距離を検出する
レーダは従来から研究され、様々な方式が提案されてい
る。その1つに2周波CW方式がある。この方式は、R
obert J.Mayahn et al.,”A
two−frequencyradar for ve
hicle automatic lateralco
ntrol”,IEEE trans.Veh.Tec
hnol.,vol.VT−31,No.3,pp32
−39.に記載されているように、異なる周波数f1,
f2の2つの高周波信号を送信し、障害物で反射されか
つ受信された2つの受信波の位相差及び受信波のドップ
ラシフトを検出することによって、障害物までの距離及
び相対速度を求めるものである。
【0003】この従来の2周波CWレーダセンサを図6
に基づいて説明する。この2周波CWレーダセンサは、
周波数f1の高周波信号を発生するための高周波発振器
10、周波数差Δfに相当する周波数の低周波信号を発
生する低周波発振器12及びこれらの高周波信号及び低
周波信号を混合して周波数f1+Δf(=f2)および
f1−Δfの高周波信号を出力するミキサ14を備えて
いる。周波数f1の高周波信号とバンドパスフィルタ1
6を通過したミキサ14の出力(周波数f2)は、合成
器18で合成され、送信アンテナ20から送信波V1T,
V2Tとして送信される。
【0004】障害物からの反射波は、受信アンテナ22
で受信され、ミキサ24、26及びバンドパスフィルタ
28、30を介して、中間周波数に変換された受信信号
の位相差を検出する位相比較器32に入力される。この
ミキサ24にはバンドパスフィルタ34を介して周波数
f1−Δfの高周波信号が入力され、ミキサ26には周
波数f1の高周波信号が入力され、ミキサ24、26
は、それぞれ周波数差Δfを有する2つの受信波を送信
側で得られる高周波信号f1−Δf,f1を用いて検波
し、中間周波数信号に変換する。
【0005】この2周波CW方式の原理を簡単に説明す
る。周波数f1,f2の2つの高周波信号の各々の初期
位相をφ1,φ2とすると、送信波V1T及びV2Tは次式
で表される。
【0006】V1T=sin(2πf1・t+φ1) V2T=sin(2πf2・t+φ2) 障害物で反射された後、受信アンテナ22で受信された
受信波V1R,V2Rは、障害物までの距離をd、光速をc
とすると次式で表される。
【0007】 V1R=sin(2πf1・t−4πf1・d/c+φ1) V2R=sin(2πf2・t−4πf2・d/c+φ2) これらの受信波を各々対応する高周波信号(周波数f1
−Δf,f1)で検波すると次式の中間周波数帯の信号
波V1S,V2Sが得られる。
【0008】 V1S=sin(2πfs・t−4πf1・d/c) V2S=sin(2πfs・t−4πf2・d/c) これらの信号波の位相差Δφを求めると、次のようにな
る。
【0009】 Δφ=4π(f2−f1)d/c=4πΔf・d/c 従って、周波数差Δfは既知であるので、位相差Δφが
得られれば、障害物までの距離dが次のように求められ
ることになる。
【0010】d=cΔφ/(4πΔf) このような2周波CW方式の特徴は、簡易な回路構成で
実現でき、さらに高速フーリエ変換(FFT)等の複雑
な信号処理を用いることなく簡単に距離が検出できる点
にある。また、周波数差Δfを変更することで検出可能
な障害物までの距離dを調整することができ、周波数差
Δfを小さくすることにより距離dを大きくして検出可
能範囲を広くすることができる。なお、検出距離の分解
能、すなわち測距精度は、検出できる最小位相差が一定
であれば周波数差Δfに反比例して低下する。
【0011】この方式を障害物の検出に適用する場合、
Δφがπを越えると位相差が確定できないため、最大検
出距離dmax はΔφがπのときのdの値である。このd
maxは次式で表される。
【0012】dmax =c/(4Δf) この式から、dmax を車両近接距離である1〜2m程度
にするためには、周波数差Δfを40〜80MHz程度
に選ぶ必要がある。
【0013】一方、送信する高周波信号の周波数f1,
f2は、レーダセンサを小型化する(特にアンテナを小
さくする)必要から、10GHz帯以上であることが望
ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の2周波CWレーダセンサでは、検出範囲外
に電波を強く反射する物体が存在すると、理論的にはΔ
φがπ以上の値になるが、実際にはπ以上の位相差は確
定できないためπ以下の値として検出されることにな
る。従って、π以上の位相差を示す検出範囲外の物体か
らの反射波を受信したときに、その物体が近くに、すな
わち検出範囲内に存在するとして誤検出してしまう、と
いう問題がある。
【0015】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、検出範囲外に電波を強く反射する物体が存
在する場合においても1〜2m程度の近距離に存在する
物体までの距離を簡易・高精度に測定できる2周波CW
レーダセンサを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するため手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一定周波数の高周波信号に対して第1の
周波数差及び該第1の周波数差より小さい第2の周波数
差を有する複数組の高周波信号を送信波として同時に送
信する送信部と、前記送信された送信波の対象物からの
反射波を受信波として受信する受信部と、第1の周波数
差を有する1組の高周波信号に対応する受信波の位相差
を検出する第1位相検出手段と、第2の周波数差を有す
る1組の高周波信号に対応する受信波の位相差を検出す
る第2位相検出手段と、第2位相検出手段で検出された
位相差が予め定められた閾値以内であるときに、第1位
相検出手段で検出された位相差に基づいて対象物までの
距離を演算する演算手段と、を含んで構成したものであ
る。
【0017】上記閾値は、第1位相検出手段で検出され
た位相差に基づく対象物までの距離の最大値に対応する
値にするのが好ましい。
【0018】
【作用】本発明では、送信部から一定周波数fcの高周
波信号に対して第1の周波数差Δf1及び第1の周波数
差Δf1より小さい第2の周波数差Δf2を有する複数
組の高周波信号が送信波として同時に送信されると、送
信波の対象物からの反射波が受信部で受信される。この
ときの送信波の周波数は、例えば、各々fc±Δf1/
2、fc±Δf2/2になる。位相検出手段によって、
第1の周波数差を有する1組の高周波信号に対応する受
信波の位相差と、第2の周波数差を有する1組の高周波
信号に対応する受信波の位相差とが検出される。
【0019】このとき、第2の周波数差Δf2は第1の
周波数差Δf1より小さいため、第2の周波数差を有す
る1組の高周波信号に対応する対象物の最大検出距離
は、第1の周波数差を有する1組の高周波信号に対応す
る最大検出距離より遠くなる。
【0020】従って、第1の周波数差を有する1組の高
周波信号の検出範囲外に電波を強く反射する対象物が存
在していても、その対象物が第2の周波数差を有する1
組の高周波信号の検出範囲内に存在していれば、第2の
周波数差を有する1組の高周波信号に対応する受信波の
位相差から分解能は低下するものの上記対称物までの大
まかな距離を検出することは可能である。
【0021】このため、本発明では、第2位相検出手段
で検出された位相差が予め定められた閾値以内であると
きに、すなわち第2位相検出手段で検出された位相差に
よって対象物が第1の周波数差を有する1組の高周波信
号の検出範囲内に存在していると確認されるときに、第
1位相検出手段で検出された位相差に基づいて対象物ま
での距離を演算するようにしている。この閾値は、第1
の周波数差を有する高周波信号の検出範囲内の距離に対
応する値であればよいが、第1の周波数差を有する高周
波信号の検出範囲を有効利用するためには、第1位相検
出手段で検出された位相差に基づく対象物までの距離の
最大値に対応する値とするのが好ましい。
【0022】すなわち、本発明は、周波数差が小さい受
信波により対称物までの大まかな距離を把握し、その距
離が所望の分解能および検出距離範囲内である場合に、
その範囲に対応したより大きい周波数差を有する受信波
を用いて本来の高い距離精度で対称物までの距離を検出
することにより、本来の検出範囲外に強く電波を反射す
る物体が存在する場合においても、該物体を本来の検出
範囲内にある障害物を認識することなく、本来検出した
い障害物までの距離を簡易・高精度に測定することがで
きる。
【0023】なお、本発明では、第2の周波数差より小
さい第3の周波数差、第3の周波数差より小さい第4の
周波数差、・・・第i−1の周波数差より小さい第iの
周波数差を有する高周波信号を用い、各組の高周波信号
に対応する位相差を検出し、各位相差が閾値以下である
ときに、第1の周波数差を有する1組の高周波信号に対
応する受信波の位相差から距離を検出することにより、
検出範囲をより広くすることができる。
【0024】本発明では、次の態様を採り得る。第1の
態様の2周波CWレーダセンサは、一定周波数の高周波
信号を出力する第1高周波発生器、第1高周波発生器か
らの高周波信号に基づいて一定周波数の高周波信号に対
して第1の周波数差及び該第1の周波数差より小さい第
2の周波数差を有する複数組の高周波信号を送信波とし
て同時に生成する送信波生成手段、及び送信波生成手段
で生成された送信波を送信する送信アンテナを備えた送
信部と、前記一定周波数と前記第2の周波数差より小さ
い微小周波数異なった周波数の第3高周波信号を出力す
る第2高周波発生器、送信波の対象物からの反射波を受
信波として受信する受信アンテナ、受信波と第3高周波
信号とを混合するとともに、少なくとも2組の低周波数
信号を抽出する抽出手段、及び2組の低周波数信号を信
号処理して各組の位相差を検出する信号処理手段を備え
た受信部と、を含む。
【0025】また、第2の態様は、前記信号処理手段
が、前記第1の周波数差の1/2の周波数の低周波信号
及び前記第2の周波数差の1/2の周波数の低周波信号
を出力する低周波発生器と、前記抽出された少なくとも
2組の低周波数信号の各々を前記低周波発生器から出力
された低周波信号を用いて前記微小周波数の2組のベー
スバンド信号に変換する変換手段と、各組のベースバン
ド信号の位相差を検出する位相差検出手段と、を含むよ
うににしたものである。
【0026】第1の態様では、送信部及び受信部に各々
専用の高周波発生器を備えているので、送信部と受信部
とを高周波的に分離することができ、従って送信部側か
ら受信部側へ高周波信号を供給する線路を設ける必要が
なくなる。また、受信波を低周波数信号に変換した後分
離抽出しているので、比帯域の非常に狭いバンドパスフ
ィルタを用いなくても分離することができる。
【0027】また、第2の態様では、受信信号を微小周
波数のベースバンド帯域に変換しているので、位相差の
検出をディジタル的な手段で実施できるようになる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施例の近接監視用2
周波CWレーダセンサの構成図である。
【0029】この近接監視用2周波CWレーダセンサ
は、送信部と受信部とを備えている。送信部は、周波数
fcの高周波信号を発振する高周波発振器40、ミキサ
42、及び送信アンテナ44を備えている。ミキサ42
には、第1の周波数差Δf1の1/2の周波数の低周波
信号と第1の周波数差Δf1より小さい第2の周波数差
Δf2の1/2の周波数の低周波信号とを発振する低周
波発振器46が接続されている。従って、送信部の送信
アンテナ44からは、一定周波数fcの高周波信号に対
して第1の周波数差Δf1及び第2の周波数差Δf2を
有する周波数がfc±Δf1/2、fc±Δf2/2の
2組(4つ)の高周波信号が送信波として同時に送信さ
れる。このように、周波数差Δf1の1/2、周波数差
Δf2の1/2の周波数の低周波信号を用いているた
め、ミキサ42で混合するだけで第1の周波数差Δf1
の1組2つの高周波信号と第2の周波数差Δf2の1組
2つの高周波信号とを同時に生成することができる。
【0030】受信部は、受信アンテナ48を備えてお
り、送信部から送信された送信波の対象物である障害物
からの反射波を受信波として受信する。
【0031】受信アンテナ48は、中心周波数が各々f
c−Δf1/2、fc+Δf1/2、fc−Δf2/
2、fc+Δf2/2のバンドパスフィルタ50、5
2、54、56に接続されている。バンドパスフィルタ
50、52、54、56の各々は、高周波発振器40か
らの周波数fcの高周波信号を用いて各バンドパスフィ
ルタ出力を周波数差の1/2の周波数の低周波数信号に
変換するミキサ58、60、62、64を介して、中心
周波数が各々Δf1/2、Δf1/2、Δf2/2、Δ
f2/2のバンドパスフィルタ66、68、70、72
に接続されている。
【0032】バンドパスフィルタ66、68は、バンド
パスフィルタ66、68から出力される低周波数信号の
位相差を検出する第1位相検出手段としての位相比較器
74に接続され、バンドパスフィルタ70、72は、バ
ンドパスフィルタ70、72から出力される低周波数信
号の位相差を検出する第2位相検出手段としての位相比
較器76に接続されている。
【0033】そして、位相比較器74、76は、位相比
較器76で検出された位相差が予め定められた閾値以内
であるときに、位相比較器74で検出された位相差に基
づいて障害物までの距離を演算するプログラムを記憶し
たマイクロコンピュータ等で構成された演算回路78に
接続されている。
【0034】本実施例によれば、送信部の送信アンテナ
44から周波数がfc±Δf1/2、fc±Δf2/2
の2組の高周波信号が送信波として同時に送信され、障
害物からの反射波が受信部の受信アンテナ48に受信波
として受信される。
【0035】受信波は、バンドパスフィルタ50、5
2、54、56の各々によって、周波数が各々fc−Δ
f1/2、fc+Δf1/2、fc−Δf2/2、fc
+Δf2/2の2組4つの高周波信号に分離され、次段
のミキサ58、60、62、64及びバンドパスフィル
タ66、68、70、72によって、高周波発振器40
からの周波数fcの高周波信号を用いて検波されフィル
タリングされることにより、周波数がΔf1/2、Δf
2/2の2組の低周波数信号に変換される。
【0036】そして、位相比較器74で周波数がΔf1
/2の2つの信号の位相差Δφ1が検出され、位相比較
器76で周波数がΔf2/2の2つの信号の位相差Δφ
2が検出される。位相差は、入力された信号をミキサ等
によって乗積検波する方法で検出することができる。
【0037】演算回路78では、図3に示す演算ルーチ
ンのステップ80において位相比較器76の出力である
位相差Δφ2を取込み、ステップ82において位相差Δ
φ2が閾値ΔΦ以下か否か判断する。この閾値ΔΦは、
位相比較器74から出力される位相差Δφ1に基づいて
検出可能な最大検出距離dmax に相当する値に定められ
ている。
【0038】位相差Δφ2が閾値ΔΦを越えるときは、
位相差Δφ1の検出範囲外の出力であるので、ステップ
84で検出範囲外の出力としての処理を行ってこのルー
チンを終了し、位相差Δφ2が閾値ΔΦ以下のときは、
検出範囲内の出力であるので、ステップ86において位
相比較器74の出力である位相差Δφ1を取込む。そし
て、ステップ88で位相差Δφ1に基づいて障害物まで
の距離dを演算し、ステップ90で演算結果を出力す
る。
【0039】本実施例によれば、周波数差が小さい組の
信号の位相差Δφ2が、周波数が大きい組の最大検出距
離dmax に相当する値以下の場合に、本来の精度で距離
を検出するための周波数差が大きい組の信号の位相差Δ
φ1で距離を検出しているので、検出範囲が広い信号に
よって大まかな距離を検出した後、本来の精度で距離を
検出することになり、本来の検出範囲外に電波を強く反
射する物体が存在していても、障害物までの距離を簡易
・高精度に検出することができる。
【0040】図2は本発明の第2実施例に係る近接監視
用2周波CWレーダセンサの構成図である。この近接監
視用2周波CWレーダセンサは、図2に示すように、周
波数fcの高周波信号を発振する第1高周波発振器10
0、受信波を低周波数信号に変換するための周波数fc
+fsの高周波信号を発振する第2高周波発振器10
2、第1の周波数差Δf1の1/2の周波数の低周波信
号と第2の周波数差Δf2の1/2の周波数の低周波信
号とを発振する低周波発振器104を備えている。ここ
で、fsは2MHz程度の微小周波数、Δf1は80〜
160MHz程度、Δf2は40〜80MHz程度の値
であり、fc≫△f1>△f2>fsである。
【0041】第1高周波発振器100は、第1高周波発
振器100からの高周波信号と低周波発振器104から
の低周波信号とを混合して、周波数がfc±Δf1/
2、fc±Δf2/2の2組4つの高周波信号を送信波
として同時に生成する送信波生成手段としてのミキサ1
06を介して送信アンテナ108に接続されている。
【0042】第2高周波発振器102は、障害物からの
反射波を受信する受信アンテナ112に接続されたミキ
サ110に接続されている。このミキサ110は、第2
高周波発振器102からの高周波信号と受信アンテナ1
12で受信された受信波とを混合して、受信波を周波数
Δf1/2±fs、Δf2/2±fsの信号を含む低周
波数信号に変換する。
【0043】ミキサ110は、中心周波数が各々Δf1
/2−fs、Δf1/2+fs、Δf2/2−fs、Δ
f2/2+fsのバンドパスフィルタ114、116、
118、120に接続されている。バンドパスフィルタ
114、116、118、120の各々は、低周波発振
器104からの低周波信号を用いて検波し、各バンドパ
スフィルタ出力を微小周波数fsのベースバンド信号に
変換するミキサ122、124、126、128を介し
て、中心周波数が各々微小周波数fsのバンドパスフィ
ルタ130、132、134、136に接続されてい
る。
【0044】バンドパスフィルタ130、132は、バ
ンドパスフィルタ130、132から出力される低周波
数信号の位相差を検出する第1位相検出手段としての位
相比較器138に接続され、バンドパスフィルタ13
4、136は、バンドパスフィルタ134、136から
出力される低周波数信号の位相差を検出する第2位相検
出手段としての位相比較器140に接続されている。
【0045】そして、位相比較器138、140は、位
相比較器140で検出された位相差が予め定められた閾
値以内であるときに、位相比較器138で検出された位
相差に基づいて対象物までの距離を演算するマイクロコ
ンピュータ等で構成された演算回路142に接続されて
いる。
【0046】位相比較器138は、図4に示すように、
バンドパスフィルタ130、140の出力を飽和状態ま
で拡大するリミッタアンプ138A、138Dを備えて
いる。リミッタアンプ138A、138Dは、各々シュ
ミットトリガ回路等で構成された波形整形回路138
B、138Eを介してアンド回路138C、138Fの
一方の入力端に接続されている。
【0047】波形整形回路138Bは、更にアンド回路
138Fの他方の入力端に接続され、波形整形回路13
8Eは更に反転器138Gを介してアンド回路138C
の他方の入力端に接続されている。アンド回路138
C、138Fの出力端は、アンド回路138C出力とア
ンド回路138F出力とを加算する合成器138Hを介
して、平均化を行うローパスフィルタ138Iに接続さ
れている。
【0048】位相比較器140も位相比較器138と同
様の構成であるので説明を省略する。
【0049】本実施例によれば、送信部の送信アンテナ
108から周波数がfc±Δf1/2、fc±Δf2/
2の2組の高周波信号が送信波として同時に送信され、
障害物からの反射波が受信部の受信アンテナ112に受
信波として受信される。
【0050】受信波は、ミキサ110で高周波帯の信号
から低周波数帯の低周波数信号に変換(ダウンコンバー
ト)される。このとき、ミキサ110では、周波数fc
+fsの高周波信号と周波数fc±Δf1/2,fc±
Δf2/2の受信波とが混合されるため、周波数Δf1
/2±fs,Δf2/2±fsの低周波数信号に変換さ
れることになる。ミキサ110出力は、バンドパスフィ
ルタ114、116、118、120の各々によって、
周波数が各々Δf1/2−fs、Δf1/2+fs、Δ
f2/2−fs、Δf2/2+fsの2組4つの低周波
数信号に分離され、次段のミキサ122、124、12
6、128及びバンドパスフィルタ130、132、1
34、136によって各々の信号が検波されてフィルタ
リングされ、周波数が同じ微小周波数fsのベースバン
ド信号に変換される。位相比較器138側のベースバン
ド信号を図5に示す。次段の各リミッタアンプ138
A,138Dでは、図5に示すように、バンドパスフィ
ルタ130、132の出力を飽和状態まで拡大し、波形
整形回路138B、138Eで方形波であるディジタル
波形に波形整形される。
【0051】そして、反転器138G、各アンド回路1
38C、138F及び合成器138Hでその出力に基づ
いて論理計算が行われ、ローパスフィルタ138Iで平
均化され、図5に示すように周波数がΔf1/2の2つ
の受信波の位相差Δφ1に応じた直流信号が得られる。
また、位相比較器140でも位相比較器138と同様に
してΔf2/2の2つの信号の受信波の位相差Δφ2に
応じた直流信号が得られる。
【0052】そして、上記第1実施例で説明した図3の
演算ルーチンと同様に障害物までの距離が演算される。
【0053】上記実施例では、ディジタル的な手段を用
いて簡易・高精度に位相差を検出する例について説明し
たが、これらの信号を第1実施例と同様にミキサ等によ
って乗積検波する方法を用いることもできる。
【0054】次に上記第2実施例における周波数の具体
例を示す。 fc=10GHz fc+fs=10.002GHz Δf1/2=40MHz Δf2/2=20MHz fs=2MHz 以上のように、本実施例によれば、1〜2m程度の近距
離にある障害物までの距離の検出に2周波CW方式を適
用する際に生ずる非常に近い周波数の2波の分離を、高
周波帯においてではなく低周波帯で行うようにしている
ので、フィルタの製作を容易にすると共にコスト低減を
図ることができる。
【0055】また、位相差を検出する信号の周波数帯を
低く設定しているので、直接にディジタル的な手段を用
いて位相差を検出することができ、従って簡易な回路構
成で高精度な測定が可能になる。
【0056】また、送信・受信側を結ぶ線路を通る信号
の周波数を低くすることによって、線路長が長くなって
もそこでの減衰を防ぎ、また高価な高周波用線路を使用
する必要がないことから線路部分のコストを低減し、送
信・受信アンテナの分離が容易に実施できる。
【0057】さらに、受信波の検波に所定の周波数差に
対応する低周波を発生する低周波発振器の出力を用いる
ことにより、検波の高周波信号を用いる場合に比べて、
送受信間を分離する際の線路の延長による高周波信号の
減衰、線路コストの上昇を防ぐようにすることができる
と共に、送信・受信アンテナの分離を容易に達成でき
る。
【0058】なお、上記各実施例では、2組の送信波を
送信して障害物までの距離を検出する例について説明し
たが、各々周波数差Δfi(iは3以上の整数)がΔf
2より小さくかつΔf3>Δf4>Δf5>・・・の1
組以上の送信波を更に加えると共に、各周波数差におい
て検出範囲が狭い方向で隣接する周波数差の最大検出距
離に対応する閾値を各々設け、各周波数差が閾値未満の
ときに周波数差Δf1による距離の演算を行うようにし
てもよい。これにより、周波数差Δf1による最大検出
範囲外にある物体の識別可能な距離範囲を広げることが
できるとともに、広い距離範囲(最小の周波数差に対
応)に亘って、物体までの距離を各周波数差Δfiに応
じて把握することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、周
波数差が異なる複数組の高周波信号を送信して周波数差
が小さい1組の高周波信号による受信波の位相差が予め
定められた閾値以内であるときに、周波数差が大きい1
組の高周波信号による受信波の位相差に基づいて対象物
までの距離を演算しているので、検出範囲外に電波を強
く反射する物体が存在する場合においても検出範囲内に
存在する対象物までの距離を高精度で検出することがで
きる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る近接監視用2周波C
Wレーダセンサの構成図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る近接監視用2周波C
Wレーダセンサの構成図である。
【図3】各実施例における演算回路の障害物までの距離
演算ルーチンを示す流れ図である。
【図4】上記第2実施例の位相比較器の詳細を示すブロ
ック図である。
【図5】図4の各部の信号波形を示す線図である。
【図6】従来例の2周波CW方式のレーダセンサの構成
図である。
【符号の説明】
40 高周波発振器 42 ミキサ 46 低周波発振器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定周波数の高周波信号に対して第1の周
    波数差及び該第1の周波数差より小さい第2の周波数差
    を有する複数組の高周波信号を送信波として同時に送信
    する送信部と、 前記送信された送信波の対象物からの反射波を受信波と
    して受信する受信部と、 第1の周波数差を有する1組の高周波信号に対応する受
    信波の位相差を検出する第1位相検出手段と、 第2の周波数差を有する1組の高周波信号に対応する受
    信波の位相差を検出する第2位相検出手段と、 第2位相検出手段で検出された位相差が予め定められた
    閾値以内であるときに、第1位相検出手段で検出された
    位相差に基づいて対象物までの距離を演算する演算手段
    と、 を含む2周波CWレーダセンサ。
  2. 【請求項2】前記閾値が、第1位相検出手段で検出され
    る位相差に基づく対象物までの距離の最大値に対応する
    値である請求項1の2周波CWレーダセンサ。
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