JPH08166055A - シザーズギヤの潤滑構造 - Google Patents
シザーズギヤの潤滑構造Info
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- JPH08166055A JPH08166055A JP26265695A JP26265695A JPH08166055A JP H08166055 A JPH08166055 A JP H08166055A JP 26265695 A JP26265695 A JP 26265695A JP 26265695 A JP26265695 A JP 26265695A JP H08166055 A JPH08166055 A JP H08166055A
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/042—Guidance of lubricant
- F16H57/043—Guidance of lubricant within rotary parts, e.g. axial channels or radial openings in shafts
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/042—Guidance of lubricant
- F16H57/0427—Guidance of lubricant on rotary parts, e.g. using baffles for collecting lubricant by centrifugal force
-
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/048—Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0493—Gearings with spur or bevel gears
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Gears, Cams (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】簡単な構造で容易にメインギヤ及びサブギヤの
摺動部の潤滑を可能にして摩耗を軽減しその信頼性を向
上する。 【解決手段】メインギヤ11は回転軸線と同心円状にい
んろう部11bを有しトーションリング13の一端が係
止する。サブギヤ12はトーションリング13の他端に
係止することにより回動可能にいんろう部11bの外面
に嵌入される。メインギヤ11の両面からいんろう部1
1bの外面に連通する給油孔11e,11eが外周方向
に傾斜して設けられる。シザーズギヤ10の回転にて発
生する遠心力により飛散したオイルの一部は給油孔11
e,11eに進入し、孔11e,11eの傾斜に従って
いんろう部11b外面にまで進行し、更にいんろう部1
1b外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔1
2aとの摺動部を潤滑する。
摺動部の潤滑を可能にして摩耗を軽減しその信頼性を向
上する。 【解決手段】メインギヤ11は回転軸線と同心円状にい
んろう部11bを有しトーションリング13の一端が係
止する。サブギヤ12はトーションリング13の他端に
係止することにより回動可能にいんろう部11bの外面
に嵌入される。メインギヤ11の両面からいんろう部1
1bの外面に連通する給油孔11e,11eが外周方向
に傾斜して設けられる。シザーズギヤ10の回転にて発
生する遠心力により飛散したオイルの一部は給油孔11
e,11eに進入し、孔11e,11eの傾斜に従って
いんろう部11b外面にまで進行し、更にいんろう部1
1b外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔1
2aとの摺動部を潤滑する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は噛合する相手ギヤと
メインギヤとの間の歯面間の隙間であるバックラッシュ
により発生する歯打ち音を防止するシザーズギヤの潤滑
構造に関するものである。
メインギヤとの間の歯面間の隙間であるバックラッシュ
により発生する歯打ち音を防止するシザーズギヤの潤滑
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シザーズギヤは、相手ギヤに噛合するメ
インギヤに回転軸線と同心円状にいんろう部が設けら
れ、サブギヤにはいんろう部に嵌入する貫通孔が設けら
れ、メインギヤのいんろう部に嵌入することによりメイ
ンギヤに対して相対的に回動可能に設けられたものが知
られている。メインギヤ及びサブギヤにはトーションリ
ングに係止する係止ピンがそれぞれ設けられる。サブギ
ヤとメインギヤとの間にはトーションリングが収容さ
れ、トーションリングは両端を係止ピンにそれぞれ係止
され、メインギヤに対してサブギヤを円周方向へ捩る捩
り力を発生させるようになっている。このためサブギヤ
はこのトーションリングの弾性力により相手ギヤの歯を
メインギヤの歯とともに挟み込んでバックラッシュをな
くし、歯打ち音の発生を防止できるようになっている。
しかし、上記のシザーズギヤではいんろう部と貫通孔は
隙間なく作られているために潤滑用のオイルが進入しに
くく、潤滑が十分行われない不具合があった。このため
いんろう部及び貫通孔の摩耗が促進され、寿命が短くな
る傾向にあった。
インギヤに回転軸線と同心円状にいんろう部が設けら
れ、サブギヤにはいんろう部に嵌入する貫通孔が設けら
れ、メインギヤのいんろう部に嵌入することによりメイ
ンギヤに対して相対的に回動可能に設けられたものが知
られている。メインギヤ及びサブギヤにはトーションリ
ングに係止する係止ピンがそれぞれ設けられる。サブギ
ヤとメインギヤとの間にはトーションリングが収容さ
れ、トーションリングは両端を係止ピンにそれぞれ係止
され、メインギヤに対してサブギヤを円周方向へ捩る捩
り力を発生させるようになっている。このためサブギヤ
はこのトーションリングの弾性力により相手ギヤの歯を
メインギヤの歯とともに挟み込んでバックラッシュをな
くし、歯打ち音の発生を防止できるようになっている。
しかし、上記のシザーズギヤではいんろう部と貫通孔は
隙間なく作られているために潤滑用のオイルが進入しに
くく、潤滑が十分行われない不具合があった。このため
いんろう部及び貫通孔の摩耗が促進され、寿命が短くな
る傾向にあった。
【0003】この点を解消するために、回転軸の中心に
オイルを供給するためのオイル通路が設けられ、回転軸
の外周にサブギヤの貫通孔を回動可能に嵌入するいんろ
う部が形成され、回転軸にオイル通路といんろう部外周
とを連通するオイル孔が形成され、別に設けるオイル供
給手段によりサブギヤの貫通孔及び回転軸のいんろう部
間の回動部が潤滑される歯車装置が知られている(例え
ば実開昭62−119563)。この装置では、メイン
ギヤとサブギヤとの間に形成された空間にトーションリ
ングが収容され、このトーションリングの一端がメイン
ギヤに第1係止ピンを介して係止しかつ他端がサブギヤ
に第2係止ピンを介して係止することにより、サブギヤ
がメインギヤに対して相対的に回動可能に構成される。
またオイル孔の一部は上記空間に連通する。このように
構成された歯車装置では、強制的にオイルが回転軸のい
んろう部とサブギヤの貫通孔との間に侵入して摺動部を
潤滑し、更にオイルの一部がメインギヤとサブギヤとの
間の空間に供給されトーションリングの両端に至ってこ
の両端と第1及び第2係止ピンの摺動部を潤滑するた
め、それぞれの摩耗を軽減することができる。
オイルを供給するためのオイル通路が設けられ、回転軸
の外周にサブギヤの貫通孔を回動可能に嵌入するいんろ
う部が形成され、回転軸にオイル通路といんろう部外周
とを連通するオイル孔が形成され、別に設けるオイル供
給手段によりサブギヤの貫通孔及び回転軸のいんろう部
間の回動部が潤滑される歯車装置が知られている(例え
ば実開昭62−119563)。この装置では、メイン
ギヤとサブギヤとの間に形成された空間にトーションリ
ングが収容され、このトーションリングの一端がメイン
ギヤに第1係止ピンを介して係止しかつ他端がサブギヤ
に第2係止ピンを介して係止することにより、サブギヤ
がメインギヤに対して相対的に回動可能に構成される。
またオイル孔の一部は上記空間に連通する。このように
構成された歯車装置では、強制的にオイルが回転軸のい
んろう部とサブギヤの貫通孔との間に侵入して摺動部を
潤滑し、更にオイルの一部がメインギヤとサブギヤとの
間の空間に供給されトーションリングの両端に至ってこ
の両端と第1及び第2係止ピンの摺動部を潤滑するた
め、それぞれの摩耗を軽減することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の歯車装
置では別にオイル供給手段たるオイルポンプ等の設備を
必要とし、設備が大型になるとともに価格を押上げる要
因になっていた。また、回転軸の中心にオイル通路を設
け、オイル通路といんろう部外周とを連通するオイル孔
を設けることは加工工数が増加し、価格を更に押し上げ
ていた。本発明の目的は、簡単な構造で容易にメインギ
ヤ及びサブギヤの摺動部やトーションリングの両端及び
係止ピンの摺動部の潤滑を可能にして摩耗を軽減し、信
頼性を向上することができるシザーズギヤの潤滑構造を
提供することにある。
置では別にオイル供給手段たるオイルポンプ等の設備を
必要とし、設備が大型になるとともに価格を押上げる要
因になっていた。また、回転軸の中心にオイル通路を設
け、オイル通路といんろう部外周とを連通するオイル孔
を設けることは加工工数が増加し、価格を更に押し上げ
ていた。本発明の目的は、簡単な構造で容易にメインギ
ヤ及びサブギヤの摺動部やトーションリングの両端及び
係止ピンの摺動部の潤滑を可能にして摩耗を軽減し、信
頼性を向上することができるシザーズギヤの潤滑構造を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成を、実施例に対応する図1及び図5を用
いて説明する。請求項1に係る発明は、図1に示すよう
に回転軸線と同心円状にいんろう部11bを有しトーシ
ョンリング13の一端が係止するメインギヤ11と、ト
ーションリング13の他端に係止することによりメイン
ギヤ11に対して相対的に回動可能にいんろう部11b
の外面に嵌入されたサブギヤ12とを有するシザーズギ
ヤの改良である。その特徴ある構成は、メインギヤ11
の片面又は両面からいんろう部11bの外面に連通する
給油孔11eがメインギヤ11の外周方向に傾斜してメ
インギヤ11に設けられたところにある。このシザーズ
ギヤの潤滑構造では、シザーズギヤ10が回転すると遠
心力が発生する。この遠心力により潤滑用のオイルは飛
散する。飛散するオイルの一部は給油孔11eに進入
し、孔11eの傾斜に従っていんろう部外面にまで進行
する。外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔
12aを潤滑する。
の本発明の構成を、実施例に対応する図1及び図5を用
いて説明する。請求項1に係る発明は、図1に示すよう
に回転軸線と同心円状にいんろう部11bを有しトーシ
ョンリング13の一端が係止するメインギヤ11と、ト
ーションリング13の他端に係止することによりメイン
ギヤ11に対して相対的に回動可能にいんろう部11b
の外面に嵌入されたサブギヤ12とを有するシザーズギ
ヤの改良である。その特徴ある構成は、メインギヤ11
の片面又は両面からいんろう部11bの外面に連通する
給油孔11eがメインギヤ11の外周方向に傾斜してメ
インギヤ11に設けられたところにある。このシザーズ
ギヤの潤滑構造では、シザーズギヤ10が回転すると遠
心力が発生する。この遠心力により潤滑用のオイルは飛
散する。飛散するオイルの一部は給油孔11eに進入
し、孔11eの傾斜に従っていんろう部外面にまで進行
する。外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔
12aを潤滑する。
【0006】請求項2に係る発明は、図5に示すように
回転軸線と同心円状にいんろう部11bと外周側面近傍
の突出部11fを有し突出部11f内にトーションリン
グ13が収容されかつトーションリング13の一端が係
止するメインギヤ11と、トーションリング13の他端
に係止することによりメインギヤ11に対して相対的に
回動可能にいんろう部11bの外面に嵌入されたサブギ
ヤ12とを有するシザーズギヤの改良である。その特徴
ある構成は、サブギヤ12の外周近傍の段差部12cが
設けられ、突出部11fの内面に密着してサブギヤ12
の段差部12cが回転可能に挿入され、サブギヤ12が
いんろう部11bの外面にすきまばめで嵌入され、かつ
サブギヤ12又はメインギヤ11のいずれか一方もしく
は双方に上記トーションリング13に連通する孔11
g,12dを有するところにある。このシザーズギヤの
潤滑構造では、シザーズギヤ10が回転すると遠心力が
発生する。この遠心力により潤滑用のオイルは飛散す
る。飛散するオイルの一部は孔11g又は12dに進入
し、トーションリング13を潤滑し、更に突出部11f
にまで進行する。突出部11fに達したオイルは突出部
11fの内面とサブギヤ12の段差部12cを潤滑す
る。
回転軸線と同心円状にいんろう部11bと外周側面近傍
の突出部11fを有し突出部11f内にトーションリン
グ13が収容されかつトーションリング13の一端が係
止するメインギヤ11と、トーションリング13の他端
に係止することによりメインギヤ11に対して相対的に
回動可能にいんろう部11bの外面に嵌入されたサブギ
ヤ12とを有するシザーズギヤの改良である。その特徴
ある構成は、サブギヤ12の外周近傍の段差部12cが
設けられ、突出部11fの内面に密着してサブギヤ12
の段差部12cが回転可能に挿入され、サブギヤ12が
いんろう部11bの外面にすきまばめで嵌入され、かつ
サブギヤ12又はメインギヤ11のいずれか一方もしく
は双方に上記トーションリング13に連通する孔11
g,12dを有するところにある。このシザーズギヤの
潤滑構造では、シザーズギヤ10が回転すると遠心力が
発生する。この遠心力により潤滑用のオイルは飛散す
る。飛散するオイルの一部は孔11g又は12dに進入
し、トーションリング13を潤滑し、更に突出部11f
にまで進行する。突出部11fに達したオイルは突出部
11fの内面とサブギヤ12の段差部12cを潤滑す
る。
【0007】請求項3に係る発明は、図7又は図10に
示すようにメインギヤ11のいんろう部11bの外面に
いんろう部11bの先端から基端に向って延びる油導入
溝31a又は51aが形成されたことを特徴とする。こ
のシザーズギヤの潤滑構造では、オイルは油導入溝31
a又は51aを通ってサブギヤ12の貫通孔12aに達
し、メインギヤ11のいんろう部11bとサブギヤ12
の貫通孔12aとの摺動部を潤滑する。
示すようにメインギヤ11のいんろう部11bの外面に
いんろう部11bの先端から基端に向って延びる油導入
溝31a又は51aが形成されたことを特徴とする。こ
のシザーズギヤの潤滑構造では、オイルは油導入溝31
a又は51aを通ってサブギヤ12の貫通孔12aに達
し、メインギヤ11のいんろう部11bとサブギヤ12
の貫通孔12aとの摺動部を潤滑する。
【0008】請求項4に係る発明は、図11及び図12
に示すようにメインギヤ11がいんろう部11bの外面
に形成されいんろう部11bの先端から基端に向って延
びる第1油導入溝71aと、第1油導入溝71aと所定
の間隔をあけていんろう部11bの外面に形成されいん
ろう部11bの先端から基端に向って延びる第2油導入
溝71bと、メインギヤ11のサブギヤ12に対向する
面に形成され一端が第1油導入溝71aに連通し他端が
第1係止ピン11dに至る第1油通過溝71cとを有
し;サブギヤ12がこのサブギヤ12のメインギヤ11
に対向する面に形成され一端が第2油導入溝71bに連
通し他端が第2係止ピン12bに至る第2油通過溝72
aを有することを特徴とする。このシザーズギヤの潤滑
構造では、第1及び第2油導入溝71a,71bのいん
ろう部11b基端側に流入したオイルは、シザーズギヤ
70の回転にて発生する遠心力により、第1及び第2油
通過溝71c,72aを通って、第1及び第2係止ピン
11d,12bにそれぞれ達する。この結果、トーショ
ンリング13の両端と第1及び第2係止ピン11d,1
2bの各摺動部がそれぞれ潤滑される。なお、本明細書
でいんろう部とはメインギヤの片側に突出した部分をい
う。
に示すようにメインギヤ11がいんろう部11bの外面
に形成されいんろう部11bの先端から基端に向って延
びる第1油導入溝71aと、第1油導入溝71aと所定
の間隔をあけていんろう部11bの外面に形成されいん
ろう部11bの先端から基端に向って延びる第2油導入
溝71bと、メインギヤ11のサブギヤ12に対向する
面に形成され一端が第1油導入溝71aに連通し他端が
第1係止ピン11dに至る第1油通過溝71cとを有
し;サブギヤ12がこのサブギヤ12のメインギヤ11
に対向する面に形成され一端が第2油導入溝71bに連
通し他端が第2係止ピン12bに至る第2油通過溝72
aを有することを特徴とする。このシザーズギヤの潤滑
構造では、第1及び第2油導入溝71a,71bのいん
ろう部11b基端側に流入したオイルは、シザーズギヤ
70の回転にて発生する遠心力により、第1及び第2油
通過溝71c,72aを通って、第1及び第2係止ピン
11d,12bにそれぞれ達する。この結果、トーショ
ンリング13の両端と第1及び第2係止ピン11d,1
2bの各摺動部がそれぞれ潤滑される。なお、本明細書
でいんろう部とはメインギヤの片側に突出した部分をい
う。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図4に示すよう
に、シザーズギヤ10はメインギヤ11と、メインギヤ
11と同一歯数及び同一歯形を有するサブギヤ12と、
トーションリング13とを備える。メインギヤ11は中
央に図示しない軸に嵌入する嵌入孔11aが設けられ、
嵌入孔11aの周囲にはサブギヤ12が嵌入されるいん
ろう部11bを有する。またメインギヤ11のいんろう
部側の側面にはトーションリング13が装着される装着
部11c(図2及び図4)が設けられ、装着部11cに
はトーションリング13の一端が係止する円柱状の第1
係止ピン11dが固着される。なお、トーションリング
が装着される装着部をメインギヤではなく、サブギヤに
設けてもよい。
図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図4に示すよう
に、シザーズギヤ10はメインギヤ11と、メインギヤ
11と同一歯数及び同一歯形を有するサブギヤ12と、
トーションリング13とを備える。メインギヤ11は中
央に図示しない軸に嵌入する嵌入孔11aが設けられ、
嵌入孔11aの周囲にはサブギヤ12が嵌入されるいん
ろう部11bを有する。またメインギヤ11のいんろう
部側の側面にはトーションリング13が装着される装着
部11c(図2及び図4)が設けられ、装着部11cに
はトーションリング13の一端が係止する円柱状の第1
係止ピン11dが固着される。なお、トーションリング
が装着される装着部をメインギヤではなく、サブギヤに
設けてもよい。
【0010】サブギヤ12にはメインギヤ11のいんろ
う部11bに嵌入される貫通孔12a(図4)が設けら
れ、サブギヤ12のメインギヤ11に対向する面にはト
ーションリング13の他端が係止する円柱状の第2係止
ピン12bが固着される。サブギヤ12の貫通孔12a
をメインギヤ11のいんろう部11bに嵌入した状態
で、サブギヤ12の外形はメインギヤ11の外形に一致
し、サブギヤ12はメインギヤ11に対して相対的に回
転することができるようになっている。
う部11bに嵌入される貫通孔12a(図4)が設けら
れ、サブギヤ12のメインギヤ11に対向する面にはト
ーションリング13の他端が係止する円柱状の第2係止
ピン12bが固着される。サブギヤ12の貫通孔12a
をメインギヤ11のいんろう部11bに嵌入した状態
で、サブギヤ12の外形はメインギヤ11の外形に一致
し、サブギヤ12はメインギヤ11に対して相対的に回
転することができるようになっている。
【0011】トーションリング13はメインギヤ11と
サブギヤ12に挟まれるようにメインギヤ11の装着部
11cに装着される。図4に示すように、トーションリ
ング13はリングの一部を切り欠いた状態に形成され、
切り欠き部の両端面には半円状の第1及び第2係止部1
3a,13bがそれぞれ設けられる。第1及び第2係止
部13a,13bは、図3に示すように第1及び第2係
止ピン11d,12bにそれぞれ係止する。トーション
リング13を係止し、サブギヤ12をメインギヤ11に
対して図4の実線矢印で示すような方向に捩ると図3の
実線矢印で示すように係止ピン12bはトーションリン
グ13を開くようになる。この状態で図示しない相手ギ
ヤと噛合させると、トーションリング13の捩り力によ
りサブギヤ12はメインギヤ11に対して円周方向に付
勢され、サブギヤ12の歯は相手ギヤの歯をメインギヤ
11の歯とともに挟み込む。この結果シザーズギヤ10
はバックラッシュをなくし、歯打ち音の発生を防止でき
るようになっている。
サブギヤ12に挟まれるようにメインギヤ11の装着部
11cに装着される。図4に示すように、トーションリ
ング13はリングの一部を切り欠いた状態に形成され、
切り欠き部の両端面には半円状の第1及び第2係止部1
3a,13bがそれぞれ設けられる。第1及び第2係止
部13a,13bは、図3に示すように第1及び第2係
止ピン11d,12bにそれぞれ係止する。トーション
リング13を係止し、サブギヤ12をメインギヤ11に
対して図4の実線矢印で示すような方向に捩ると図3の
実線矢印で示すように係止ピン12bはトーションリン
グ13を開くようになる。この状態で図示しない相手ギ
ヤと噛合させると、トーションリング13の捩り力によ
りサブギヤ12はメインギヤ11に対して円周方向に付
勢され、サブギヤ12の歯は相手ギヤの歯をメインギヤ
11の歯とともに挟み込む。この結果シザーズギヤ10
はバックラッシュをなくし、歯打ち音の発生を防止でき
るようになっている。
【0012】メインギヤ11、サブギヤ12及びトーシ
ョンリング13はそれぞれ装着された状態で皿バネ14
を介して、図1に示すようにリング15をいんろう部1
1bに設けられた凹部11hに嵌着することにより組立
てられる。
ョンリング13はそれぞれ装着された状態で皿バネ14
を介して、図1に示すようにリング15をいんろう部1
1bに設けられた凹部11hに嵌着することにより組立
てられる。
【0013】本実施形態の特徴ある構成は、メインギヤ
11の両面からいんろう部11bの外面に連通する給油
孔11eがメインギヤ11の外周方向に傾斜してメイン
ギヤ11に設けられたところにある(図1及び図2)。
なお、給油孔をメインギヤの両面からではなく、いずれ
か一方の面から設けてもよい。
11の両面からいんろう部11bの外面に連通する給油
孔11eがメインギヤ11の外周方向に傾斜してメイン
ギヤ11に設けられたところにある(図1及び図2)。
なお、給油孔をメインギヤの両面からではなく、いずれ
か一方の面から設けてもよい。
【0014】このように構成されたシザーズギヤ10の
動作を説明する。シザーズギヤ10が回転すると遠心力
が発生する。この遠心力により図示しない回転軸の周囲
に付着している潤滑用のオイルは飛散する。飛散するオ
イルの一部は給油孔11e,11eに進入する、進入し
たオイルは図2の実線矢印で示すように孔11e,11
eの傾斜に従っていんろう部外面にまで進行する。この
外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔12a
の摺動部を潤滑するようになる。
動作を説明する。シザーズギヤ10が回転すると遠心力
が発生する。この遠心力により図示しない回転軸の周囲
に付着している潤滑用のオイルは飛散する。飛散するオ
イルの一部は給油孔11e,11eに進入する、進入し
たオイルは図2の実線矢印で示すように孔11e,11
eの傾斜に従っていんろう部外面にまで進行する。この
外面に達したオイルはいんろう部11bと貫通孔12a
の摺動部を潤滑するようになる。
【0015】図5及び図6に本発明の第2の実施の形態
を示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と同
一符号は同一部品を示す。メインギヤ11の外周部側面
に回転軸線と同心円状に突出部11fが設けられ、この
突出部11fの内側にトーションリング13が収容され
るようになっている。サブギヤ12の外周近傍には段差
部12cが設けられ、メインギヤ11の突出部11fの
内面にこの段差部12cが密着して挿入されることによ
りサブギヤ12はメインギヤ11に対して回転可能に取
付けられる。サブギヤ12の中央に設けられる貫通孔2
2bはいんろう部11bとはすきまばめで嵌入され、メ
インギヤ11に装着された状態では接触しないようにな
っている。また、サブギヤ12及びメインギヤ11の双
方にはトーションリング13を潤滑するために孔11
g,12dが設けられる。なお、トーションリングを潤
滑する孔をメインギヤとサブギヤの双方ではなく、メイ
ンギヤとサブギヤのいずれか一方に設けてもよい。
を示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と同
一符号は同一部品を示す。メインギヤ11の外周部側面
に回転軸線と同心円状に突出部11fが設けられ、この
突出部11fの内側にトーションリング13が収容され
るようになっている。サブギヤ12の外周近傍には段差
部12cが設けられ、メインギヤ11の突出部11fの
内面にこの段差部12cが密着して挿入されることによ
りサブギヤ12はメインギヤ11に対して回転可能に取
付けられる。サブギヤ12の中央に設けられる貫通孔2
2bはいんろう部11bとはすきまばめで嵌入され、メ
インギヤ11に装着された状態では接触しないようにな
っている。また、サブギヤ12及びメインギヤ11の双
方にはトーションリング13を潤滑するために孔11
g,12dが設けられる。なお、トーションリングを潤
滑する孔をメインギヤとサブギヤの双方ではなく、メイ
ンギヤとサブギヤのいずれか一方に設けてもよい。
【0016】このように構成されたシザーズギヤ10で
は、シザーズギヤ10が回転すると遠心力が発生する。
この遠心力により図示しない回転軸の周囲に付着してい
る潤滑用のオイルは飛散する。飛散するオイルの一部は
サブギヤ12及びメインギヤ11の双方に設けられたト
ーションリング13を潤滑するための孔11g又は12
dに進入する。進入したオイルは図6の実線矢印で示す
ようにトーションリング13を潤滑し、トーションリン
グ13の外側に設けられた突出部11fにまで進行す
る。この突出部11fに達したオイルはメインギヤ11
の突出部11fの内面とサブギヤ12の段差部12cを
潤滑するようになる。
は、シザーズギヤ10が回転すると遠心力が発生する。
この遠心力により図示しない回転軸の周囲に付着してい
る潤滑用のオイルは飛散する。飛散するオイルの一部は
サブギヤ12及びメインギヤ11の双方に設けられたト
ーションリング13を潤滑するための孔11g又は12
dに進入する。進入したオイルは図6の実線矢印で示す
ようにトーションリング13を潤滑し、トーションリン
グ13の外側に設けられた突出部11fにまで進行す
る。この突出部11fに達したオイルはメインギヤ11
の突出部11fの内面とサブギヤ12の段差部12cを
潤滑するようになる。
【0017】図7〜図9に本発明の第3の実施の形態を
示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と同一
符号は同一部品を示す。このシザーズギヤ30では、メ
インギヤ11のいんろう部11bの外面に2本の油導入
溝31a,31aが形成される(図8)。これらの油導
入溝31a,31aはいんろう部11bの先端から基端
に向ってメインギヤ11の回転軸線方向に延び、いんろ
う部11bに嵌入されるサブギヤ12の貫通孔12aの
内面に至る(図7〜図9)。またこれらの油導入溝31
a,31aはいんろう部11bの外面に形成された凹部
11hより深く形成される(図7及び図9)。なお、油
導入溝は2本ではなく、1本又は3本以上いんろう部の
外面に形成してもよい。このように構成されたシザーズ
ギヤ30では、オイルが油導入溝31a,31aを通っ
てサブギヤ12の貫通孔12aに達し、メインギヤ11
のいんろう部11bとサブギヤ12の貫通孔12aとの
摺動部を潤滑する。この結果、上記摺動部の摩耗が軽減
され、その焼付きが防止されるので、シザーズギヤ30
の信頼性を向上することができる。
示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と同一
符号は同一部品を示す。このシザーズギヤ30では、メ
インギヤ11のいんろう部11bの外面に2本の油導入
溝31a,31aが形成される(図8)。これらの油導
入溝31a,31aはいんろう部11bの先端から基端
に向ってメインギヤ11の回転軸線方向に延び、いんろ
う部11bに嵌入されるサブギヤ12の貫通孔12aの
内面に至る(図7〜図9)。またこれらの油導入溝31
a,31aはいんろう部11bの外面に形成された凹部
11hより深く形成される(図7及び図9)。なお、油
導入溝は2本ではなく、1本又は3本以上いんろう部の
外面に形成してもよい。このように構成されたシザーズ
ギヤ30では、オイルが油導入溝31a,31aを通っ
てサブギヤ12の貫通孔12aに達し、メインギヤ11
のいんろう部11bとサブギヤ12の貫通孔12aとの
摺動部を潤滑する。この結果、上記摺動部の摩耗が軽減
され、その焼付きが防止されるので、シザーズギヤ30
の信頼性を向上することができる。
【0018】図10に本発明の第4の実施の形態を示
す。図面中の符号のうち上記第3の実施の形態と同一符
号は同一部品を示す。このシザーズギヤ50では、メイ
ンギヤ11のいんろう部11bの外面に形成された油導
入溝51a,51aがいんろう部11bの先端から基端
に向って螺旋状に旋回しながら延び、いんろう部11b
に嵌入されるサブギヤの貫通孔(図示せず)に内面に至
る。これらの油導入溝51a,51aはメインギヤ11
が破線矢印の方向に回転するとき、いんろう部11bの
先端から基端に向うに従ってメインギヤ11の回転方向
とは逆の方向に旋回する螺旋状に形成される。また油導
入溝51a,51aはいんろう部11bの外面に形成さ
れた凹部11hより深く形成される。このように構成さ
れたシザーズギヤ50では、メインギヤ11が破線矢印
の方向に回転すると、メインギヤ11の油導入溝51
a,51aのうちいんろう部11b先端側に位置するオ
イルはメインギヤ11の回転にて発生する遠心力により
油導入溝51a,51aを通っていんろう部11b基端
側にスムーズに達し、メインギヤ11のいんろう部11
bとサブギヤの貫通孔(図示せず)との摺動部を潤滑す
る。なお、螺旋状の油導入溝を上記旋回方向と同一方向
のものと、上記旋回方向と逆方向のものとを形成しても
よい。この場合、メインギヤの回転方向が正転しても逆
転してもオイルがスムーズに摺動部に達する。
す。図面中の符号のうち上記第3の実施の形態と同一符
号は同一部品を示す。このシザーズギヤ50では、メイ
ンギヤ11のいんろう部11bの外面に形成された油導
入溝51a,51aがいんろう部11bの先端から基端
に向って螺旋状に旋回しながら延び、いんろう部11b
に嵌入されるサブギヤの貫通孔(図示せず)に内面に至
る。これらの油導入溝51a,51aはメインギヤ11
が破線矢印の方向に回転するとき、いんろう部11bの
先端から基端に向うに従ってメインギヤ11の回転方向
とは逆の方向に旋回する螺旋状に形成される。また油導
入溝51a,51aはいんろう部11bの外面に形成さ
れた凹部11hより深く形成される。このように構成さ
れたシザーズギヤ50では、メインギヤ11が破線矢印
の方向に回転すると、メインギヤ11の油導入溝51
a,51aのうちいんろう部11b先端側に位置するオ
イルはメインギヤ11の回転にて発生する遠心力により
油導入溝51a,51aを通っていんろう部11b基端
側にスムーズに達し、メインギヤ11のいんろう部11
bとサブギヤの貫通孔(図示せず)との摺動部を潤滑す
る。なお、螺旋状の油導入溝を上記旋回方向と同一方向
のものと、上記旋回方向と逆方向のものとを形成しても
よい。この場合、メインギヤの回転方向が正転しても逆
転してもオイルがスムーズに摺動部に達する。
【0019】図11〜図14に本発明の第5の実施の形
態を示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と
同一符号は同一部品を示す。このシザーズギヤ70で
は、メインギヤ11がいんろう部11bの外面に第1及
び第2油導入溝71a,71bが互いに所定の間隔をあ
けて形成される。第1油導入溝71aは、いんろう部1
1b外面のうちメインギヤ11に固着された第1係止ピ
ン11dとメインギヤ11の回転軸線とを結ぶ直線上
に、いんろう部11bの先端から基端に向って延びて形
成される(図11、図13及び図14)。第2油導入溝
71bはサブギヤ12をメインギヤ11に嵌入した状態
で、いんろう部11bのうちサブギヤ12に固着された
第2係止ピン12bとメインギヤ11の回転軸線とを結
ぶ直線上に、いんろう部11bの先端から基端に向って
延びて形成される(図12〜図14)。第1及び第2油
導入溝71a,71bはいんろう部11bの外面に形成
された凹部11hより深く形成される(図11、図12
及び図14)。またメインギヤ11には一端が第1油導
入溝71aに連通し、他端が第1係止ピン11dに至る
第1油通過溝71cが形成される(図11、図13及び
図14)。サブギヤ12のメインギヤ11に対向する面
には、一端が第2油導入溝71bに連通し他端が第2係
止ピン12bに至る第2油通過溝72aが形成される
(図12及び図14)。サブギヤ12のメインギヤ11
に対する相対的な回動により、第2油導入溝71bと第
2油通過溝72aとが遮断されるのを防止するために、
第2油導入溝71bの幅は第2油通過溝72aの幅に比
べて広く形成される(図13及び図14)。なお、第1
及び第2油導入溝を上記第4の実施の形態の油導入溝と
同様に螺旋状に形成してもよい。
態を示す。図面中の符号のうち上記第1の実施の形態と
同一符号は同一部品を示す。このシザーズギヤ70で
は、メインギヤ11がいんろう部11bの外面に第1及
び第2油導入溝71a,71bが互いに所定の間隔をあ
けて形成される。第1油導入溝71aは、いんろう部1
1b外面のうちメインギヤ11に固着された第1係止ピ
ン11dとメインギヤ11の回転軸線とを結ぶ直線上
に、いんろう部11bの先端から基端に向って延びて形
成される(図11、図13及び図14)。第2油導入溝
71bはサブギヤ12をメインギヤ11に嵌入した状態
で、いんろう部11bのうちサブギヤ12に固着された
第2係止ピン12bとメインギヤ11の回転軸線とを結
ぶ直線上に、いんろう部11bの先端から基端に向って
延びて形成される(図12〜図14)。第1及び第2油
導入溝71a,71bはいんろう部11bの外面に形成
された凹部11hより深く形成される(図11、図12
及び図14)。またメインギヤ11には一端が第1油導
入溝71aに連通し、他端が第1係止ピン11dに至る
第1油通過溝71cが形成される(図11、図13及び
図14)。サブギヤ12のメインギヤ11に対向する面
には、一端が第2油導入溝71bに連通し他端が第2係
止ピン12bに至る第2油通過溝72aが形成される
(図12及び図14)。サブギヤ12のメインギヤ11
に対する相対的な回動により、第2油導入溝71bと第
2油通過溝72aとが遮断されるのを防止するために、
第2油導入溝71bの幅は第2油通過溝72aの幅に比
べて広く形成される(図13及び図14)。なお、第1
及び第2油導入溝を上記第4の実施の形態の油導入溝と
同様に螺旋状に形成してもよい。
【0020】このように構成されたシザーズギヤ70で
は、第1油導入溝71aのいんろう部11b基端側に流
入したオイルはシザーズギヤ70の回転にて発生する遠
心力により、第1油通過溝71cを通って第1係止ピン
11dに達する(図11)。また第2油導入溝71bの
いんろう部11b基端側に流入したオイルはシザーズギ
ヤ70の回転にて発生する遠心力により、第2油通過溝
72aを通って第2係止ピン12bに達する(図1
2)。この結果、サブギヤ12がメインギヤ11に対し
て回動してトーションリング13が僅かに変形すること
により、トーションリング13の一端及び第1係止ピン
11d間と、トーションリング13の他端及び第2係止
ピン12b間とがそれぞれ摺動するが、これらの摺動部
は上記第1及び第2係止ピン11d,12bに達したオ
イルによりそれぞれ潤滑されるので、上記摺動部の摩耗
が軽減される。一方、オイルが第1及び第2油導入溝7
1a,71bを通る際、オイルの一部がメインギヤ11
のいんろう部11bとサブギヤ12の貫通孔12aとの
間に侵入してこれらの摺動部を潤滑する。
は、第1油導入溝71aのいんろう部11b基端側に流
入したオイルはシザーズギヤ70の回転にて発生する遠
心力により、第1油通過溝71cを通って第1係止ピン
11dに達する(図11)。また第2油導入溝71bの
いんろう部11b基端側に流入したオイルはシザーズギ
ヤ70の回転にて発生する遠心力により、第2油通過溝
72aを通って第2係止ピン12bに達する(図1
2)。この結果、サブギヤ12がメインギヤ11に対し
て回動してトーションリング13が僅かに変形すること
により、トーションリング13の一端及び第1係止ピン
11d間と、トーションリング13の他端及び第2係止
ピン12b間とがそれぞれ摺動するが、これらの摺動部
は上記第1及び第2係止ピン11d,12bに達したオ
イルによりそれぞれ潤滑されるので、上記摺動部の摩耗
が軽減される。一方、オイルが第1及び第2油導入溝7
1a,71bを通る際、オイルの一部がメインギヤ11
のいんろう部11bとサブギヤ12の貫通孔12aとの
間に侵入してこれらの摺動部を潤滑する。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、メ
インギヤの片面又は両面からいんろう部の外面に連通す
る給油孔をメインギヤの外周方向に傾斜して設け、遠心
力により潤滑用のオイルをいんろう部外面にまで進行さ
せ、いんろう部と貫通孔を潤滑するので、簡単な構造で
容易にメインギヤとサブギヤの摺動部の潤滑を可能にす
ることができる。また、サブギヤ又はメインギヤの一方
もしくは双方に孔を設け、サブギヤの外周近傍に段差部
を設け、メインギヤの外周近傍の突出部の内面に段差部
を回転可能に挿入し、しかもサブギヤをいんろう部の外
面にすきまばめで嵌入するという簡単な構造により、容
易にメインギヤの突出部内面とサブギヤの段差部外面と
の摺動部の潤滑を可能にすることができるとともに、メ
インギヤのいんろう部とサブギヤの貫通孔との摺動部の
摩耗を防止することができる。
インギヤの片面又は両面からいんろう部の外面に連通す
る給油孔をメインギヤの外周方向に傾斜して設け、遠心
力により潤滑用のオイルをいんろう部外面にまで進行さ
せ、いんろう部と貫通孔を潤滑するので、簡単な構造で
容易にメインギヤとサブギヤの摺動部の潤滑を可能にす
ることができる。また、サブギヤ又はメインギヤの一方
もしくは双方に孔を設け、サブギヤの外周近傍に段差部
を設け、メインギヤの外周近傍の突出部の内面に段差部
を回転可能に挿入し、しかもサブギヤをいんろう部の外
面にすきまばめで嵌入するという簡単な構造により、容
易にメインギヤの突出部内面とサブギヤの段差部外面と
の摺動部の潤滑を可能にすることができるとともに、メ
インギヤのいんろう部とサブギヤの貫通孔との摺動部の
摩耗を防止することができる。
【0022】またメインギヤのいんろう部の外面にいん
ろう部の先端から基端に向って延びる油導入溝を形成す
れば、オイルが油導入溝を通ってサブギヤの貫通孔に達
し、メインギヤのいんろう部とサブギヤの貫通孔との摺
動部を潤滑できる。更にメインギヤのいんろう部の外面
に第1及び第2油導入溝を形成し、メインギヤのサブギ
ヤに対向する面に一端が第1油導入溝に連通し他端が第
1係止ピンに至る第1油通過溝を形成し、更にサブギヤ
のメインギヤに対向する面に一端が第2油導入溝に連通
し他端が第2係止ピンに至る第2油通過溝を形成すれ
ば、第1及び第2油導入溝のいんろう部基端側に流入し
たオイルはシザーズギヤの回転にて発生する遠心力によ
り第1及び第2油通過溝を通って第1及び第2係止ピン
にそれぞれ達し、トーションリングの両端と第1及び第
2係止ピンとの摺動部をそれぞれ潤滑できる。この結
果、上述のようにメインギヤとサブギヤの摺動部や、ト
ーションリングの両端と第1及び第2係止ピンとの摺動
部をオイルにより潤滑することにより、各摺動部の摩耗
を軽減してその焼付きを防止できるので、シザーズギヤ
の信頼性を向上することができる。
ろう部の先端から基端に向って延びる油導入溝を形成す
れば、オイルが油導入溝を通ってサブギヤの貫通孔に達
し、メインギヤのいんろう部とサブギヤの貫通孔との摺
動部を潤滑できる。更にメインギヤのいんろう部の外面
に第1及び第2油導入溝を形成し、メインギヤのサブギ
ヤに対向する面に一端が第1油導入溝に連通し他端が第
1係止ピンに至る第1油通過溝を形成し、更にサブギヤ
のメインギヤに対向する面に一端が第2油導入溝に連通
し他端が第2係止ピンに至る第2油通過溝を形成すれ
ば、第1及び第2油導入溝のいんろう部基端側に流入し
たオイルはシザーズギヤの回転にて発生する遠心力によ
り第1及び第2油通過溝を通って第1及び第2係止ピン
にそれぞれ達し、トーションリングの両端と第1及び第
2係止ピンとの摺動部をそれぞれ潤滑できる。この結
果、上述のようにメインギヤとサブギヤの摺動部や、ト
ーションリングの両端と第1及び第2係止ピンとの摺動
部をオイルにより潤滑することにより、各摺動部の摩耗
を軽減してその焼付きを防止できるので、シザーズギヤ
の信頼性を向上することができる。
【図1】本発明の第1実施形態のシザーズギヤを示す図
3のA−A線断面図。
3のA−A線断面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】そのシザーズギヤのメインギヤにトーションリ
ングが装着された正面図。
ングが装着された正面図。
【図4】そのシザーズギヤの分解斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態のシザーズギヤを示す図
1に対応する図。
1に対応する図。
【図6】図5の要部拡大図。
【図7】本発明の第3実施形態のシザーズギヤを示す図
8のB−B線断面図。
8のB−B線断面図。
【図8】そのシザーズギヤのメインギヤにトーションリ
ングが装着された正面図。
ングが装着された正面図。
【図9】そのメインギヤの斜視図。
【図10】本発明の第4実施形態のメインギヤの斜視
図。
図。
【図11】本発明の第5実施形態のシザーズギヤを示す
図13のC−C線断面図。
図13のC−C線断面図。
【図12】図13のD−D線断面図。
【図13】そのシザーズギヤのメインギヤにトーション
リングが装着された正面図。
リングが装着された正面図。
【図14】そのシザーズギヤの分解斜視図。
10,30,50,70 シザーズギヤ 11 メインギヤ 11b いんろう部 11d 第1係止ピン 11e 給油孔 11f 突出部 11g 孔 12 サブギヤ 12a 貫通孔 12b 第2係止ピン 12c 段差部 12d 孔 13 トーションリング 31a,51a 油導入溝 71a 第1油導入溝 71b 第2油導入溝 71c 第1油通過溝 72a 第2油通過溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井野 哲 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 回転軸線と同心円状にいんろう部(11b)
を有しトーションリング(13)の一端が係止するメインギ
ヤ(11)と、前記トーションリング(13)の他端に係止する
ことにより前記メインギヤ(11)に対して相対的に回動可
能に前記いんろう部(11b)の外面に嵌入されたサブギヤ
(12)とを有するシザーズギヤにおいて、 前記メインギヤ(11)の片面又は両面から前記いんろう部
(11b)の外面に連通する給油孔(11e)が前記メインギヤ(1
1)の外周方向に傾斜して前記メインギヤ(11)に設けられ
たことを特徴とするシザーズギヤの潤滑構造。 - 【請求項2】 回転軸線と同心円状にいんろう部(11b)
と外周側面近傍の突出部(11f)を有し前記突出部(11f)内
にトーションリング(13)が収容されかつ前記トーション
リング(13)の一端が係止するメインギヤ(11)と、前記ト
ーションリング(13)の他端に係止することにより前記メ
インギヤ(11)に対して相対的に回動可能に前記いんろう
部(11b)の外面に嵌入されたサブギヤ(12)とを有するシ
ザーズギヤにおいて、 前記サブギヤ(12)の外周近傍に段差部(12c)が設けら
れ、 前記突出部(11f)の内面に密着して前記サブギヤ(12)の
段差部(12c)が回転可能に挿入され、 前記サブギヤ(12)が前記いんろう部(11b)の外面にすき
まばめで嵌入され、 かつ前記サブギヤ(12)又は前記メインギヤ(11)のいずれ
か一方もしくは双方に前記トーションリング(13)に連通
する孔(11g,12d)を有することを特徴とするシザーズギ
ヤの潤滑構造。 - 【請求項3】 回転軸線と同心円状にいんろう部(11b)
を有しトーションリング(13)の一端が係止するメインギ
ヤ(11)と、前記トーションリング(13)の他端に係止する
ことにより前記メインギヤ(11)に対して相対的に回動可
能に前記いんろう部(11b)の外面に嵌入されたサブギヤ
(12)とを有するシザーズギヤにおいて、 前記メインギヤ(11)のいんろう部(11b)の外面に前記い
んろう部(11b)の先端から基端に向って延びる油導入溝
(31a,51a)が形成されたことを特徴とするシザーズギヤ
の潤滑構造。 - 【請求項4】 回転軸線と同心円状にいんろう部(11b)
とトーションリング(13)の一端が係止する第1係止ピン
(11d)とを有するメインギヤ(11)と、前記いんろう部(11
b)の外面に貫通孔(12a)を嵌入しかつ前記トーションリ
ング(13)の他端に第2係止ピン(12b)を介して係止する
ことにより前記メインギヤ(11)に対して相対的に回動可
能に構成されたサブギヤ(12)とを有するシザーズギヤに
おいて;前記メインギヤ(11)が前記いんろう部(11b)の
外面に形成され前記いんろう部(11b)の先端から基端に
向って延びる第1油導入溝(71a)と、前記第1油導入溝
(71a)と所定の間隔をあけて前記いんろう部(11b)の外面
に形成され前記いんろう部(11b)の先端から基端に向っ
て延びる第2油導入溝(71b)と、前記メインギヤ(11)の
前記サブギヤ(12)に対向する面に形成され一端が前記第
1油導入溝(71a)に連通し他端が前記第1係止ピン(11d)
に至る第1油通過溝(71c)とを有し;前記サブギヤ(12)
がこのサブギヤ(12)の前記メインギヤ(11)に対向する面
に形成され一端が前記第2油導入溝(71b)に連通し他端
が前記第2係止ピン(12b)に至る第2油通過溝(72a)を有
することを特徴とするシザーズギヤの潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26265695A JPH08166055A (ja) | 1994-10-12 | 1995-10-11 | シザーズギヤの潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24614694 | 1994-10-12 | ||
JP6-246146 | 1994-10-12 | ||
JP26265695A JPH08166055A (ja) | 1994-10-12 | 1995-10-11 | シザーズギヤの潤滑構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08166055A true JPH08166055A (ja) | 1996-06-25 |
Family
ID=26537586
Family Applications (1)
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JP26265695A Pending JPH08166055A (ja) | 1994-10-12 | 1995-10-11 | シザーズギヤの潤滑構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH08166055A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008075861A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-03 | Mazda Motor Corp | 流体伝動装置 |
DE102007041317A1 (de) | 2007-08-31 | 2009-03-05 | GM Global Technology Operations, Inc., Detroit | Zahnrad und dieses verwendendes Getriebe |
EP2410208A3 (en) * | 2010-07-23 | 2012-07-04 | Kwang Yang Motor Co., Ltd. | Motion transmitting apparatus having an oil-lubricated gear clearance eliminating device |
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KR101518413B1 (ko) * | 2013-11-29 | 2015-05-08 | 에스앤티중공업 주식회사 | 백 래시 제거 기어 조립체 및 그것을 사용한 호빙 머신의 주축 구동장치 |
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DE102017204451A1 (de) | 2017-03-16 | 2018-09-20 | Bombardier Transportation Gmbh | Getriebe, insbesondere für Antriebsstrang von Schienenfahrzeugen |
-
1995
- 1995-10-11 JP JP26265695A patent/JPH08166055A/ja active Pending
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