JPH08163271A - 通信システムの帯域管理方法 - Google Patents

通信システムの帯域管理方法

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JPH08163271A
JPH08163271A JP6299284A JP29928494A JPH08163271A JP H08163271 A JPH08163271 A JP H08163271A JP 6299284 A JP6299284 A JP 6299284A JP 29928494 A JP29928494 A JP 29928494A JP H08163271 A JPH08163271 A JP H08163271A
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JP
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communication
communication path
terminal station
communication terminal
line
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JP6299284A
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English (en)
Inventor
Tokuyuki Tanaka
徳幸 田中
Susumu Nakayashiki
進 中屋敷
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 端末の持つ回線資源の使用状況にかかわら
ず、任意の時点で起こる着信を受け付け、新たな通信路
の接続を可能にするマルチメディア通信システムを提供
する。 【構成】 通信端局1000aにマルチメディア通信の
開始及び終了を制御するマルチメディア統合制御部11
00を設け、他の通信端局1000b、1000cとの
間で接続している通信路が通信端局1000aの持つ回
線資源を全て専有している場合、接続中の通信路を事前
に登録した伝送速度より低速の通信路に切替える。 【効果】 特定の通信路による回線資源の専有を防ぎ、
発着信操作を円滑に進めることができ、効率の良いマル
チメディア通信を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信網を通して端末間
で映像、音声、データ等のマルチメディア情報を交換す
るマルチメディア通信システムの帯域管理方法に係り、
特に端末の持つ回線資源の使用状況にかかわらず新たな
通信路を接続する場合に好適なマルチメディア通信シス
テムの帯域管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平5−14546号公報に記
載の通信システムでは、着信側における回線資源の不足
を理由に通信網から発信側へ発信拒否が通知される場
合、発信側では発信時に要求する伝送速度を一定数減ら
して再発信を行い、通信網からの発信拒否がなくなくな
るまでこの手順を繰り返すことにより、着信側の使用可
能な回線資源が発信側の要求する伝送速度を満足する状
態になるまで、発信処理を繰り返す手間を省き、着信側
の使用可能な回線資源に応じた伝送速度で通信路の接続
要求を受け付け、新たな通信路を接続できる。しかしこ
の従来技術では、着信側の回線資源が全て通信路に専有
された場合に新たな通信路を接続する点については配慮
されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記発信側の要求する
伝送速度を減らし再発信する方式では、着信側の使用可
能な回線資源に応じた伝送速度を持つ通信路を接続でき
るものの、着信側の回線資源の全てが通信路に専有さ
れ、使用可能な回線資源がない場合には、発信側の要求
する伝送速度に関わらず、着信側の回線資源なしを理由
に通信網から発信側へ発信拒否が通知される。このた
め、着信側においては、接続中の通信路が通信の終了に
よって解放され、使用可能な回線資源が確保できるまで
新たな通信路の接続要求を受け付けることができず、回
線資源が一部の通信路に専有されてしまう問題点があっ
た。また、発信側においては、着信側の使用可能な回線
資源が確保されるまで発信処理を繰り返すことになり、
発信処理自体に手間がかかり、通信効率が低下する問題
点があった。本発明の目的は、端末の持つ回線資源の使
用状況にかかわらず使用可能な回線資源を常に確保し、
任意の時点で起こる相手端末からの着信を迅速に受け付
け、新たな通信路を円滑に接続させることを可能にする
マルチメディア通信システムの帯域管理方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、各端末にお
いて、接続中の通信路の伝送速度を登録しておき(例え
ば通信状態管理テーブル(図5)にて)、端末自身の持
つ回線資源の全てが通信路に専有された時点で、接続中
の通信路を登録した伝送速度より低速の新たな通信路に
切り替えることで達成される(図10参照)。また、通
信路の伝送速度あるいは接続時刻を選択基準とし、伝送
速度を低速にする通信路を優先的に選択することで達成
される。さらに、使用可能な回線資源が確保される条件
下で、一旦低速にした通信路の伝送速度を元に伝送速度
に戻すことで達成される。
【0005】
【作用】本発明によれば、各端末における回線資源の使
用状況に応じて接続中の通信路の伝送速度を低下させる
ことにより、回線資源が一部の通信路に専有されること
を防ぎ、複数の通信路に対して回線資源を有効に利用す
ることができる。また本発明によれば、接続中の通信路
の伝送速度を低下させ、新たな通信路の接続に使用可能
な回線資源を確保することにより、発信側では着信側の
回線資源なしを理由に通信網から発信が拒否されること
を防ぎ、着信側では通信網を介して着信を迅速に受け付
け、無駄な発信処理を繰り返すことなく通信効率を向上
させることができる。さらに、伝送速度あるいは接続時
刻を基準に伝送速度を低速にする通信路を選択すること
により、回線資源を大容量あるいは長時間専有している
通信路の伝送速度を優先的に下げ、各通信路が回線資源
を専有する割合を偏らないようにする。さらに、低下さ
せる前の伝送速度を記憶しておくことにより、回線資源
が全て使用中にならない範囲で、一旦伝送速度を低下さ
せた通信路を通信開始時の伝送速度を持つ通信路に回復
し、接続中の通信路を回線資源の使用状況に応じて柔軟
に運用することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図により説明す
る。本発明に係る通信システムの一構成例を図1に示
す。1a、1b及び1cは(以下1とも記す)利用者、
1000a、1000b及び1000c(以下1000
とも記す)は各利用者の通信端局、2000は各通信端
局を接続する通信網である。通信端局1000aにおい
て、1100はマルチメディア統合制御部、1200は
通話者1aを映すカメラ、1300は映像信号を画面表
示するモニタ、1400は通話者1aの音声を集音する
マイクロホン、1500は音声信号を再生するスピー
カ、1600は操作卓であり例えばキーボードである。
マルチメディア統合制御部1100は、カメラ1200
から映像信号、マイクロホン1400からの音声信号及
び操作卓1600からの制御信号を取り込み、通信網2
000を介して他の通信端局1000へ送信する。ま
た、他の通信端局からの映像信号等を受信し、映像信号
をモニタ1300へ出力し、音声信号をスピーカ150
0へ出力する。
【0007】マルチメディア統合制御部1100の一構
成例を図2に示す。1110は集中制御プロセッサ部、
1120は通信回線インタフェイス(I/F)部、11
30は回線多重分離部、1140は映像CODEC部、
1150は音声CODEC部、1160は映像入出力
部、1170は音声入出力部である。集中制御プロセッ
サ部1110は、プロセッサ、メモリ、バス等を含み、
メモリに保持された各種のプログラムをプロセッサが各
々読み出して処理する。回線I/F部1120は、集中
制御プロセッサ部1110の指示に従い、回線多重分離
部1130からの多重信号を通信網2000へ送信する
と共に、通信網2000から受信する多重信号を回線多
重分離部1130へ出力する。回線多重分離部1130
は、映像CODEC部1140、音声CODEC部11
50及び集中制御プロセッサ部1110からのデータ信
号等の各種信号を各々多重化して回線I/F部1120
へ出力すると共に、回線I/F部1120からの多重信
号を分離し、各々、映像CODEC部1140、音声C
ODEC部1150及び集中制御プロセッサ部1110
へ出力する。映像入出力部1160は、集中制御プロセ
ッサ部1110の指示に従い、カメラ1200の映像信
号を入力し映像CODEC部1140へ出力すると共
に、映像CODEC部1140からの映像信号を入力し
モニタ1300へ出力する。音声入出力部1170は、
マイクロホン1400からの音声信号を入力し音声CO
DEC部1150へ出力すると共に、音声CODEC部
1150からの音声信号をスピーカ1500へ出力す
る。
【0008】映像入出力部1160の一構成例を図3に
示す。1161は信号スイッチャー、1162はスキャ
ン・コンバータ機構(あるいは画像信号変換機構)であ
る。信号スイッチャー1161は、集中制御プロセッサ
部1110、カメラ1200、スキャン・コンバータ機
構1162及び映像CODEC部1140間の画面(映
像)信号の入出力組合せを切り換える。集中制御プロセ
ッサ1110は、モニタ1300に映像を表示するため
の同期信号をデータ信号に重畳して送る。
【0009】通信路の設定あるいは解放を行う時に各通
信端局1000の間で送受信するメッセージフォーマッ
トの一構成例を図4に示す。100はメッセージの種別
を示すメッセージ名、110はメッセージに付加する情
報を示す情報要素である。100a、100b、100
c及び100dはいずれもメッセージ名100に対応
し、100aは通信路の接続を要求するメッセージ
(「接続要求」)の識別子、100bは通信路の接続拒
否あるいは解放を要求するメッセージ(「切断要求」)
の識別子、100cは通信路の接続を通知するメッセー
ジ(「接続通知」)の識別子、100dは通信路の接続
拒否あるいは解放を通知するメッセージ(「切断通
知」)の識別子である。111a、112a及び113
aはいずれも「接続要求」の情報要素110に対応し、
111aは通信開始時に接続される通信路の伝送速度を
示す要求速度、112aは「接続要求」の送信先に当る
通信端局1000のアドレスを示す相手局番号、113
aは「接続要求」の送信元に当る通信端局1000のア
ドレスを示す自局番号である。114bは「切断要求」
の情報要素110に対応し、通信端局1000における
「切断要求」の送信理由を示す切断理由である。
【0010】各通信端局1000の持つ回線資源の使用
状況を管理する通信状態管理テーブルの一構成例を図5
に示す。131は通信中の相手先に当る通信端局100
0のアドレスを示す通信相手番号、132は通信相手番
号131に対応する通信端局1000との間を接続する
通信路の伝送速度を示す通信速度である。ここで一行目
の登録内容に注目すると、通信相手番号131に“20
0”、通信速度132に“384kbps”が登録され
ていることから、この通信状態管理テーブルを持つ通信
端局1000は、“200”のアドレスを持つ通信端局
1000との間を“384kbps”の伝送速度を持つ
通信路を介して接続されていることが分かる。
【0011】マルチメディア統合制御部1100の集中
制御プロセッサ部1110で処理される、各通信端局1
000間で通信中の場合に対応した伝送速度切替処理の
一流れ図を図6に示す。ステップ2では、通信状態管理
テ−ブルに登録された通信速度132の合計値と通信端
局1000の持つ回線資源とを比較し、通信端局100
0の持つ回線資源の全てが通信路に専有されているかど
うかを判別する。全て専有されている場合はステップ6
に進み、ある通信路で接続されている相手先の通信端局
1000に対し、切断理由114bに“速度変更”を設
定した「切断要求」を送信し、ステップ8では相手先の
通信端局1000からの「切断通知」を監視し、「切断
通知」を受信すればステップ10へ進み、ステップ8で
解放された通信路の伝送速度を通信状態管理テーブルに
おける通信速度132より求め、この通信速度132に
登録された値より低い伝送速度を「接続要求」における
要求速度111aに設定し、ステップ6と同じ相手先の
通信端局1000宛に「接続要求」を送信し、ステップ
12では相手先の通信端局1000からの「接続通知」
を監視し、「接続通知」を受信すればステップ14へ進
み、ステップ10で検出した通信速度132の値をステ
ップ12で送信した「接続要求」における要求速度11
1aの値に更新する。一方、ステップ2で通信路に専有
されず未使用の回線資源がある場合は伝送速度切替処理
を終了する。
【0012】マルチメディア統合制御部1100の集中
制御プロセッサ部1110で処理される、2つの通信端
局1000間で通信を開始する場合に対応した発信処理
の一流れ図を図7に示す。ステップ16では相手先の通
信端局1000宛に「接続要求」を送信し、ステップ1
8では相手先の通信端局1000からのメッセージを監
視し、メッセージを受信すればステップ12へ進み、受
信したメッセージが「接続通知」か「切断通知」かを比
較する。「接続通知」の場合はステップ20へ進み、ス
テップ16で送信した「接続要求」における要求速度1
11a及び相手局番号112aの値を通信状態管理テ−
ブルにおける通信速度132及び通信相手番号131に
それぞれ登録し、ステップ22では通信状態監視処理を
行なう。一方、ステップ12で受信したメッセージが
「切断通知」の場合は発信処理を終了する。
【0013】マルチメディア統合制御部1100の集中
制御プロセッサ部1110で処理される、2つの通信端
局1000間で通信を開始する場合に対応した着信処理
の一流れ図を図8に示す。ステップ24では他の通信端
局1000からの「接続要求」を監視し、「接続要求」
を受信すればステップ26へ進み、利用者1からの指示
を監視し、指示を検出した場合はステップ28へ進み、
検出した指示内容が接続指示か切断指示かを比較する。
接続指示の場合はステップ30へ進み、ステップ24で
受信した「接続要求」の送信元に当る通信端局1000
宛に「接続通知」を送信し、ステップ44ではステップ
24で受信した「接続要求」における要求速度111a
及び自局番号113aの値を通信状態管理テ−ブルにお
ける通信速度132及び通信相手番号131にそれぞれ
登録し、ステップ22では通信状態監視処理を行なう。
一方、ステップ28で切断指示を検出した場合はステッ
プ32へ進み、ステップ24で受信した「接続要求」の
送信元に当る通信端局1000宛に「切断通知」を送信
し、着信処理を終了する。
【0014】ステップ22の通信状態監視処理の一流れ
図を図9に示す。ステップ34では通信中における相手
先の通信端局1000からの「切断要求」を監視する。
「切断要求」を受信した場合にはステップ32へ進み、
「切断要求」の送信元に当る通信端局1000宛に「切
断通知」を送信し、ステップ36では「切断要求」にお
ける切断理由114bに“速度変更”が設定されている
かどうかを比較する。“速度変更”が設定されている場
合にはステップ24へ進み、「切断要求」の送信元に当
る通信端局1000からの「接続要求」を監視し、「接
続要求」を受信すればステップ30へ進み、「接続要
求」の送信元に当る通信端局1000宛に「接続通知」
を送信し、ステップ14では、ステップ24で受信した
「接続要求」における自局番号113aと通信状態管理
テーブルにおける通信相手番号131とを照合すること
によって、自局番号113aに一致する通信相手番号1
31を検出する。そして、この通信相手番号131と同
じ行に当る通信速度132の値を、ステップ24で受信
した「接続要求」における要求速度111aの値に更新
する。一方、ステップ34で「切断要求」を受信しなか
った場合はステップ38へ進み、利用者1からの切断指
示を監視し、切断指示を検出した場合はステップ40へ
進み、解放する通信路の相手先に当る通信端局1000
宛に「切断要求」を送信し、ステップ8では相手先の通
信端局1000からの「切断通知」を監視し、「切断通
知」を受信すればステップ42へ進む。また、ステップ
36で「切断要求」における切断理由114bに“速度
変更”が設定されていない場合にもステップ42へ進
む。ステップ42では、ステップ34で受信した「切断
要求」あるいはステップ40で送信した「切断要求」に
よって解放された通信路に対応する通信状態管理テーブ
ルの登録内容を削除する。
【0015】通信端局1000の持つ回線資源の全てが
通信路に専有されている場合に未使用の回線資源を確保
する一シーケンス例を図10に示す。ここで通信端局1
000aの持つ回線資源を1.5Mbpsとして本実施
例を説明する。まず通信端局1000aとの通信路が一
本も接続されていない状態では、通信端局1000aの
持つ回線資源は全て未使用であるため、通信端局100
0aの使用可能な回線資源は1.5Mbpsである。次
に通信端局1000aは通信端局1000bとの間で通
信路CH1を接続すると、通信端局1000aの持つ回
線資源の一部は384kbpsの伝送速度を持つ通信路
CH1に専有されるため、通信端局1000aの使用可
能な回線資源は1.2Mbpsとなる。以下同様にし
て、通信路1000aは通信路CH2、CH3、CH4
を順次接続する。この時点で、通信端局1000aの持
つ回線資源は384kbps、768kbps、256
kbps及び128kbpsの伝送速度を持つ通信路C
H1、CH2、CH3及びCH4に専有され、通信路の
伝送速度が合計1.5Mbpsとなるため、通信端局1
000aの持つ回線資源の全てが通信路で専有され、通
信端局1000aの使用可能な回線資源は0となる。こ
の状態で通信端局1000bが通信端局1000aに対
して新たな通信路の接続要求を発行すると、通信網20
00は、通信端局1000aの持つ回線資源の全てが通
信路に専有されていることを理由に、通信端局1000
bの発行した接続要求を拒否してしまう。そこで、通信
端局1000aの回線資源の全てが通信路に専有された
時点で通信路の伝送速度を低下させ、通信端局1000
aの使用可能な回線資源を確保することにより、上記理
由により接続要求が通信網2000で拒否されることを
防ぎ、通信端局1000aは他の通信端局1000から
発行される新たな通信路の接続要求を常時受付可能にす
る。まず、「切断要求」における切断理由114bに
“速度変更”を設定し、通信端局1000bに「切断要
求」を送信する。「切断要求」を受信した通信端局10
00bは、通信端局1000aに「切断通知」を送信す
ると共に、受信した「切断要求」における切断理由11
4bに“速度変更”が設定されていることを確認し、通
信端局1000aからの「接続要求」を待機する。通信
端局1000aは「切断通知」の受信によって通信路C
H1の解放を確認した後、「接続要求」における要求速
度111aに“128kbps”を設定し、通信端局1
000bに「接続要求」を送信する。通信端局1000
bでは「接続要求」を受信した後、通信端局1000a
に「接続通知」を送信する。通信端局1000aでは
「接続通知」の受信によって伝送速度128kbpsの
通信路CH1の接続を確認し、通信を再開する。これに
より、通信端局1000aと通信端局1000bの間を
接続する通信路CH1の伝送速度は384kbsから1
28kbpsに低下し、通信端局1000aの持つ回線
資源のうちで256kbpsの回線資源が使用可能とな
る。そして通信端局1000aは通信網2000を介し
て通信端局1000bからの接続要求を常時受け付け、
通信端局1000aと通信端局1000bの間に256
kbps以下の伝送速度を持つ新たな通信路の接続を可
能にする。なお、本実施例では、通信端局1000aと
通信端局1000bの2地点間で通信する場合について
説明しているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、3地点以上で通信する場合にも同様に適用可能であ
る。例えば、図10において、通信端局1000aにお
ける通信路CH1、CH2、CH3及びCH4の接続先
がそれぞれ別の通信端局1000の場合であっても、通
信端局1000aの回線資源の全てが通信路に専有され
ていることに変わりはない。したがって、上記と同様の
手順を踏むことによって、通信端局1000aの使用可
能な回線資源を確保することができる。そして通信端局
1000aは通信路を介して任意の通信端局1000か
らの接続要求を常時受け付け、通信端局1000aの使
用可能な回線資源の範囲内で、通信端局1000aと任
意の通信端局1000との間に新たな通信路の接続を可
能にする。
【0016】本実施例によれば、各通信端局の持つ回線
資源が全て通信路に専有された時を契機に通信路の伝送
速度を低下させることにより、各通信端局で使用可能な
回線資源を常に確保し、他の通信端局との通信路の接続
用に回線資源を解放しておくので、一部の通信路に回線
資源が専有されることを防ぎ、限られた回線資源の範囲
内で多くの通信路の接続要求を受け付け、通信路を接続
することができる。また、着信側における回線資源の全
ては通信路に専有されず、使用可能な回線資源は常に確
保されるので、発信側では、着信側の回線資源なしを理
由に通信網から発信が拒否されることがなく、相手先の
通信端局における使用可能な回線資源が確保されるまで
再発信を繰り返す手間を省き、発信処理を効率良く行う
ことができる。
【0017】次に本発明の第二の実施例を説明する。図
1に示したマルチメディア通信システムにおいて、まず
各通信端局1000に通信路の接続時刻を計測するタイ
マを設ける。次に各通信端局1000では通信路の接続
時刻を通信状態管理テーブルの該当する行に登録する。
そして回線資源が全て使用中になった通信端局1000
は、通信状態管理テ−ブルに登録された通信路の接続時
刻を比較し、最も接続時刻の早い通信路の伝送速度を低
下させる。例えば、図5に示した通信状態管理テ−ブル
において、一行目に“9時”、2行目に“10時”、3
行目に“11時”と通信路の接続時刻を登録する。ここ
で図10のシーケンスで示したように通信端局1000
の回線資源が全て使用中になった時、通信端局1000
は通信状態管理テ−ブルに登録された接続時刻を比較す
る。このうち最も早い接続時刻は通信状態管理テ−ブル
の一行目に登録された“9時”である。そこで通信状態
管理テーブルの一行目に登録された通信相手番号131
の“200”及び通信速度132の“384kbps”
に該当する通信路を選択し、その伝送速度を低下させ
る。本実施例によれば、接続時刻の早い通信路の順に伝
送速度を低下させることによって、一部の通信路による
長時間の回線資源の専有を防ぎ、新たな通信路の接続に
使用可能な回線資源を確保することができる。
【0018】上記実施例では、通信時間の長い通信路に
対して伝送速度を低下させる場合について説明したが、
伝送速度の高い通信路に対して伝送速度を低下させても
よい。この場合の一実施例を説明する。例えば、図10
に示したシーケンスにおいて、回線資源が全て使用中に
なった時、図5に示した通信状態管理テーブルにおける
通信速度132を比較する。このうち最も高い通信速度
は通信状態管理テーブルの二行目に登録された“768
kbps”である。そこで通信状態管理テーブルの二行
目に登録された通信相手番号131の“300”及び通
信速度132の“768kbps”に該当する通信路を
選択し、その伝送速度を低下させる。本実施例によれ
ば、伝送速度の高い通信路の順に伝送速度を低下させる
ことによって、一部の通信路による大幅な回線資源の専
有を防ぎ、新たな通信路の接続に使用可能な回線資源を
確保することができる。
【0019】以上の説明では、伝送速度を低下させて使
用可能な回線資源を確保する場合について説明したが、
本発明はこれに限定するものではなく、回線資源の使用
状況に応じて、未使用の回線資源を確保するとともに、
一旦低下させた通信路の伝送速度を通信開始時の伝送速
度に戻す場合にも適用できる。この場合の一実施例を説
明する。図5に示した通信状態管理テ−ブルにおいて、
例えば一行目の登録内容に該当する通信路を選択する。
選択した通信路の伝送速度を384kbpsから128
kbpsに低下させる。この時、通信速度132の登録
内容を保持するとともに、低下した後の伝送速度“12
8kbps”を同じ一行目に登録する。図6に示した処
理において、ステップ2で使用可能な回線資源がある場
合、通信状態管理テーブルにおいて低下した後の伝送速
度が登録されている行があるかどうかを確認する。登録
されている行がある場合には、同じ行の通信速度132
に登録された伝送速度の値を確認する。そして使用可能
な回線資源と登録された伝送速度の値を比較する。この
時、使用可能な回線資源が登録された伝送速度より大き
ければ、低下した後の伝送速度“128kbps”を持
つ通信路を一旦切断し、低下させる前の伝送速度“38
4kbps”を持つ通信路を接続する。そして通信状態
管理テーブルにおいて、低下した後の伝送速度の値を削
除する。本実施例によれば、使用可能な回線資源を確保
できる範囲内で、一時的に低下させた通信路の伝送速度
を通信開始時の伝送速度に戻すことができ、使用状況に
応じて回線資源を効率良く利用することができる。
【0020】なお、上記実施例はいずれも回線資源の使
用状況に応じて、通信端局側で接続中の通信路の伝送速
度を変更する場合について説明したが、伝送速度を変更
する通信路の相手先に当る通信端局に伝送速度の変更可
否を判断させてもよく、相手先の通信端局からの変更許
可を受けた通信路に対し、伝送速度を変更することも可
能である。また、この例では、限られた回線資源で可能
な数の通信路を接続可能にする場合について説明した
が、通信路の同時に接続可能な通信路の数を限定しても
よく、あらかじめ通信路の最大接続数を指定しておき、
指定した数の通信路で回線資源の全て専有された場合に
は通信路の伝送速度を低下させないことも可能であり、
これを多地点会議に応用すれば、参加者全員の通信路が
接続される前に回線資源が専有されることを防ぐととも
に、限られた回線資源を指定した数の参加者との通信路
に有効利用することも可能である。さらに、この例で
は、接続時刻の早い通信路あるいは通信速度の高い通信
路を選択し、その伝送速度を低下させる場合について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば、接続時刻に日付を付加して最も早く接続した通信
路を選択したり、接続時刻と通信速度の組合せ条件によ
り通信路を選択したり、相手先番号そのものを選択条件
とすることも可能である。さらに、この例では、回線資
源が全て使用中の場合に通信路の伝送速度を低下させる
場合について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、ある使用可能な回線資源がある閾値以下に
なった時点で伝送速度を変更することも可能である。さ
らに、この例では、通信路の伝送速度の変更を通信路を
切断してから再接続する手順で実行したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、例えば新たな通信路を並
行して接続しておき、伝送速度を変更すべき通信路を新
たに接続した通信路と切り替えた後に切断する手順で実
行してもよい。さらにまた、この例では通信するメディ
アを特に説明しなかったが、利用者自身の映像及び音声
を含め、例えば、VTRの再生する映像、音声やイメー
ジスキャナで取り込んだ静止画、文書情報等、通信する
情報の種類にはよらないことはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、各端末の持つ回線資源
の使用状況に応じて接続中の通信路の伝送速度を変更
し、使用可能な回線資源を常に確保することにより、各
端末の回線資源が一部の通信路に専有されることを防ぐ
とともに、着信側の回線資源なしを理由とする通信網か
らの発信拒否を防ぎ、新たな通信路の接続要求を迅速に
受け付けて発着信処理を円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯域管理方法を適用する通信システム
の構成図である。
【図2】図1におけるマルチメディア統合制御部の構成
図である。
【図3】図2における映像入出力部の構成図である。
【図4】図1の通信システムにおいて、通信路を接続あ
るいは切断する場合に通信端局間で送受信するメッセー
ジフォーマットを示す図である。
【図5】図2のマルチメディア統合制御部において、通
信端局の持つ回線資源の使用状況を登録可能な通信状態
管理テーブルを示す図である。
【図6】図2のマルチメディア統合制御部において、通
信端局の持つ回線資源が全て使用中の場合に通信路の伝
送速度を低下させる伝送速度切替処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】図2のマルチメディア統合制御部における発信
処理を示すフローチャートである。
【図8】図2のマルチメディア統合制御部における着信
処理を示すフローチャートである。
【図9】図7の発信処理及び図8の着信処理において、
相手先の通信端局からの伝送速度変更要求を受け付ける
通信状態監視処理を示すフローチャートである。
【図10】図1に示す通信システムにおいて、通信端局
間を接続する通信路の伝送速度を低下させ、使用可能な
回線資源を確保するシーケンスを示す図である。
【符号の説明】
1000……通信端局、2000……通信網、1……参
加者、1100……マルチメディア統合制御部、120
0……カメラ、1300……モニタ、1400……マイ
クロホン、1500……スピーカ、1600……操作
卓。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端末間で通信網を介して音声・映
    像・データ等各種通信メディアの交換を行なう通信シス
    テムの帯域管理方法において、 前記各端末に、端末間を接続する通信路の伝送速度を登
    録して、該伝送速度に基づき端末自身の有する回線資源
    の使用状況を管理し、該回線資源の全てが前記通信路に
    専有された場合には、該通信路を前記伝送速度より低速
    の通信路に切替ることを特徴とする通信システムの帯域
    管理方法。
  2. 【請求項2】 前記切替前の伝送速度を保存し、回線資
    源の使用状況に応じて、前記低速の通信路を前記切替前
    の伝送速度の通信路に切替ることを特徴とする請求項1
    記載の通信システムの帯域管理方法。
  3. 【請求項3】 複数の端末が音声・映像・データ等各種
    通信メディアを伝送可能な通信網に接続された通信シス
    テムの帯域管理方法において、 前記各端末に、端末間を接続する通信路の伝送速度を登
    録して、該伝送速度に基づき端末自身の有する回線資源
    の使用状況を管理し、該回線資源の全てが前記通信路に
    専有された場合には、前記伝送速度を基準として選択し
    た通信路をより低速の通信路に切替ることを特徴とする
    通信システムの帯域管理方法。
  4. 【請求項4】 前記通信路の接続時刻を計測して登録
    し、前記回線資源の全てが該通信路に専有された場合に
    は、前記接続時刻を基準として選択した通信路をより低
    速の通信路に切替えることを特徴とする請求項3記載の
    通信システムの帯域管理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006259824A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Hitachi Ltd ストレージシステム、及び情報処理システム
JP2011034356A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Canon Inc 情報処理方法、及び情報処理装置

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