JP3726687B2 - 呼処理方法及び呼処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は呼処理方法及び呼処理システムに係り、特に呼制御とベアラ制御とを行う呼処理方法及び呼処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の呼処理方法及び呼処理システムの要部の一例のブロック図を示す。同図において、交換機(NW)10が回線11、12、13を収容しており、また、制御線14、加入者端末15を収容している。また、NW10は、中央制御装置20によりその動作が制御される構成とされている。中央制御装置20は、制御信号の送受信を行う信号制御部21、信号制御部21に制御信号の送受信の要求/応答を行い、必要に応じて情報記憶部23に呼情報の書き込み/読み出しを行う呼制御部22、及び呼情報が書き込まれ、読み出される情報記憶部23より構成されている。
【0003】
この従来の呼処理方法及び呼処理システムでは、加入者端末15又は回線11〜13のいずれかを介して他網から得られた情報をもとに、着信先にアドレス信号であるIAMを出力する前に、発側呼制御によって選択できる任意のベアラを選択している。なお、本明細書にいう「ベアラ」は、伝達レイヤそのもので、具体的にはSTM(Synchronous Transfer Mode:同期転送モード)、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)、あるいはIPなどを指す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の呼処理方法及び呼処理システムでは、複数のベアラという考え方がなく、発側呼制御によって選択できる任意のベアラを選択しているため、着側の端末若しくは接続網の形態、ベアラ特性を利用するサービスを意識した選択は不可能である。ここで、「ベアラ特性を利用するサービスを意識した選択が不可能である」とは、例えば、接続先の加入者がATM網内である場合、発局から接続先までのベアラを1種類にするためには、ベアラとしてATMを選択すればよいが、そのような選択ができないことをいう。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、呼制御とベアラ制御とを独立させることにより、呼制御によって得た呼処理情報から、自由にベアラを設定し得る呼処理方法及び呼処理システムを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、着側の端末若しくは接続網の形態、ベアラ特性を利用するサービスを意識した選択が可能な呼処理方法及び呼処理システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の呼処理方法は上記の目的を達成するため、他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理方法において、発呼者から発局に入力されたアドレス信号に基づき、発局が着局を決定してその着局へアドレス信号を送信すると共に、発呼者が使用中のベアラ情報を取得してそのベアラ情報を発局の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶する第1のステップと、第1のステップにより決定された着局が、発局からのアドレス信号を受信し、そのアドレス信号に基づき着信先を決定する第2のステップと、第2のステップにより決定した着信先の接続形態に応じて、着局がベアラ種別を選択する第3のステップと、第3のステップにより選択されたベアラ種別情報を含む応答信号を、着局から発局へ送信する第4のステップと、発局が応答信号を受信して、その受信信号に含まれるベアラ種別情報と同じベアラ種別が発局に接続された他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、発局に接続された他網にないときは情報記憶部に記憶されているデフォルト値のベアラ種別に決定する処理を発局の呼制御部により行い、その決定したベアラ種別の確立要求を発局内のベアラ制御部に対して行う第5のステップと、発局内のベアラ制御部が確立要求内のベアラ種別を確認し、確認したベアラ種別の確立のためのベアラ設定を行うと共に、発局内の信号制御部を介して着局へベアラ設定要求を送信する第6のステップと、着局が、ベアラ設定要求を受信し、その受信信号中から発局で設定したベアラ種別に基づきベアラの設定を行うと共に、ベアラ確立により着局から着信先にアドレス信号を送信し、かつ、発局へベアラ設定応答信号を送信する第7のステップと、発局が、ベアラ設定応答信号を受信してベアラ確立応答を行う第8のステップとを含むことを特徴とする。
【0007】
この発明では、着局が着信先を決定し、その接続形態に応じてベアラ種別を選択し、それを発局に通知して、ベアラ種別情報のベアラ設定を発局の呼制御部により行わせ、その設定したベアラ種別を発局のベアラ制御部により確認させ、ベアラ確立のための設定を行わせるようにしたため、着局の接続状態を確認してベアラ順方向の設定ができる。
【0008】
また、上記の目的を達成するため、本発明の呼処理方法は、他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理方法において、発呼者から発局に入力されたアドレス信号に基づき、発局が着局を決定してその着局へアドレス信号を送信すると共に、発呼者が使用中のベアラ情報を取得してそのベアラ情報を発局の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶する第1のステップと、第1のステップにより決定された着局が、発局からのアドレス信号を受信し、そのアドレス信号に基づき着信先を決定する第2のステップと、第2のステップにより決定した着信先の接続形態に応じて、着局がベアラ種別を選択する第3のステップと、着局が第3のステップにより選択されたベアラ種別情報のベアラ設定を行うと共に、その設定したベアラ種別のベアラ設定要求を発局へ送信する第4のステップと、発局がベアラ設定要求を受信して、その受信信号に含まれるベアラ種別情報と同じベアラ種別が発局に接続された他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、発局に接続された他網にないときは情報記憶部に記憶されているデフォルト値のベアラ種別に決定する処理を発局の呼制御部により行い、その決定したベアラ種別の確立要求を発局内のベアラ制御部に対して行う第5のステップと、発局内のベアラ制御部が確立要求内のベアラ種別を確認し、確認したベアラ種別の確立のためのベアラ設定を行うと共に、発局内の信号制御部を介して着局へベアラ設定応答信号を送信する第6のステップと、着局が、ベアラ設定応答信号を受信してベアラ確立応答を行う第7のステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
この発明では、着局が着信先を決定し、その接続形態に応じてベアラ種別を選択し、それを発局に通知して、ベアラ種別情報のベアラ設定を発局の呼制御部により行わせ、その設定したベアラ種別を着局及び発局のベアラ制御部により確認させ、ベアラ確立のための設定を行わせるようにしたため、着局の接続状態を確認してベアラ逆方向の設定ができる。
【0010】
また、本発明は上記の目的を達成するため、上記の第1のステップは、発呼者から発局への情報に基づき決定した着局へアドレス信号を送信する共に、発呼者が使用中のベアラ情報を取得し、そのベアラ情報を情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶することを特徴とする。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、本発明の呼処理システムは、他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理システムにおいて、発局は、制御信号の送受信を行う第1の信号制御部と、呼設定情報を記憶し、読み出される第1の情報記憶部と、第1の信号制御部を介して入力された発呼者からの情報に基づき、着局を決定し、その着局へ着信先の接続形態情報を含むアドレス信号を第1の信号制御部から出力させると共に、発呼者が使用中のベアラ情報を取得し、そのベアラ情報を第1の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶し、第1の信号制御部により着局から送信されたベアラ設定応答信号を受信したときは、そのベアラ設定応答信号に含まれるベアラ種別情報と同じベアラ種別が発局に接続された他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、発局に接続された他網にないときは第1の情報記憶部に記憶されているデフォルト値のベアラ種別に決定し、決定したベアラ種別の確立要求を出力する第1の呼制御部と、第1の呼制御部から出力された確立要求内のベアラ種別を確認し、ベアラ確立のためのベアラ設定を行うと共に、第1の信号制御部からベアラ設定要求を送信させる第1のベアラ制御部とを有し、
着局は、制御信号の送受信を行う第2の信号制御部と、呼設定情報を記憶し、読み出される第2の情報記憶部と、第2の信号制御部により受信された発局からのアドレス信号に基づき着信先を決定し、その決定した着信先の接続形態に応じてベアラ種別を選択し、選択したベアラ種別情報を含む応答信号を前記発局へ前記第2の信号制御部から出力させ、ベアラ確立指示によりアドレス信号を着信先へ第2の信号制御部から出力させる第2の呼制御部と、第2の信号制御部により受信された発局からのベアラ設定要求に基づきベアラの設定を開始し、設定終了後にベアラ確立指示を行うと共に、第2の信号制御部からベアラ設定応答信号を出力させる第2のベアラ制御部とを有する構成としたものである。
【0014】
この発明では、着局が着信先を決定し、その接続形態に応じてベアラ種別を選択し、それを発局に通知して、ベアラ種別情報のベアラ設定を発局の第1の呼制御部により行わせ、その設定したベアラ種別を発局の第1のベアラ制御部により確認させ、ベアラ確立のための設定を行わせるようにしたため、着局の接続状態を確認してベアラ順方向の設定ができる。
【0015】
また、上記の目的を達成するため、本発明の呼処理システムは、他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理システムにおいて、発局は、制御信号の送受信を行う第1の信号制御部と、呼設定情報を記憶し、読み出される第1の情報記憶部と、第1の信号制御部を介して入力された発呼者からの情報に基づき、着局を決定し、その着局へ着信先の接続形態情報を含むアドレス信号を第1の信号制御部から出力させると共に、発呼者が使用中のベアラ情報を取得し、そのベアラ情報を第1の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶し、第1の信号制御部により着局から送信されたベアラ設定要求を受信したときは、その受信信号に含まれるベアラ種別情報と同じベアラ種別が発局に接続された他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、発局に接続された他網にないときは第1の情報記憶部に記憶されているデフォルト値のベアラ種別に決定し、決定したベアラ種別の確立要求を出力する第1の呼制御部と、第1の呼制御部から出力された確立要求内のベアラ種別を確認し、ベアラ確立のためのベアラ設定を行うと共に、第1の信号制御部からベアラ設定応答信号を送信させる第1のベアラ制御部とを有し、
着局は、制御信号の送受信を行う第2の信号制御部と、呼設定情報を記憶し、読み出される第2の情報記憶部と、第2の信号制御部により受信された発局からのアドレス信号に基づき着信先を決定し、その決定した着信先の接続形態に応じて、ベアラ種別を選択し、選択されたベアラ種別情報のベアラ設定を行うと共に、その設定したベアラ種別の確立要求を出力する第2の呼制御部と、第2の呼制御部から出力された確立要求内のベアラ種別を確認し、ベアラ確立のための設定を行うと共に、第2の信号制御部から発局へベアラ設定要求を送信させる第2のベアラ制御部とを有する構成としたものである。これにより着局の接続状態を確認してベアラ逆方向の設定ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる呼処理方法及び呼処理システムの要部の一実施の形態のブロック図を示す。同図中、図10と同一構成部分には同一符号を付してある。図1において、交換機(NW)10は、ベアラAの回線16とベアラBの回線17に接続されている。また、交換機10は中央制御装置30により制御される構成とされている。中央制御装置30は、信号制御部31、呼制御部32、ベアラ制御部33及び情報記憶部34から構成されている。
【0019】
信号制御部31は、制御信号の送受信を行う。呼制御部32は、信号制御部31に制御信号の送受信の要求/応答を行い、必要に応じて情報記憶部34に呼情報の読み出し/書き込みや、呼を確立するための設定処理を行う。また、呼制御部32は、ベアラ制御部33へベアラ確立要求を送信し、その応答を受信する。ベアラ制御部33は、信号制御部31に制御信号の送受信の要求/応答を行い、必要に応じて情報記憶部34にベアラ情報の読み出し、書き込みを行い、また、ベアラを確立するための設定処理を行う。情報記憶部34は、呼設定情報の記憶の保持を行う。
【0020】
本実施の形態は、呼制御の機能であるベアラ制御機能を独立させ、上記のように呼制御部32とベアラ制御部33とを構成する。これにより、呼制御部32は、ベアラを意識することなく、着局との呼制御情報の送受信を行い、その情報を基に使用したいベアラ制御部33を起動する。それにより、従来の呼制御ではできなかった「着局側の接続」、又は「ベアラの特性を利用するサービス」を意識したベアラの選択を行うことができるものであり、以下、本実施の形態の動作について図2〜図8のフローチャートと共に詳細に説明する。なお、以下の説明では、発側の中央制御装置も着側の中央制御装置も図1の構成であるので、いずれも図1を例にとって説明する。
【0021】
まず、IAM(Initial Address Message:アドレス信号)が、回線を介して他網から、又は加入者15から発局の信号制御部31に到達する。すると、信号制御部31は、呼制御部32へIAMを送信する。上記のIAMは、呼設定(接続)時、最初に送出される信号であり、サービス内容や次位交換機で経路選択等に必要な情報を含んでいる。
【0022】
これにより、発局の呼制御部32は、図2のフローチャートに従った動作をする。すなわち、呼制御部32は、IAMを確認し(ステップ101)、IAM内の情報から発呼者の使用中のベアラ情報を取得し、情報記憶部34にベアラ設定のデフォルト値として保存する(ステップ102)。続いて、呼制御部32は、IAM内の着番号から着局を判断し(ステップ103)、着局へIAMを送信するために、IAMの送信要求を信号制御部31へ行う(ステップ104)。
【0023】
これにより、発局の信号制御部から着局の信号制御部へIAMが到達する。着局の信号制御部31は、着局の呼制御部32へIAMを送信する。これにより、着局の呼制御部32は、図3のフローチャートに従った動作をする。すなわち、呼制御部32は、発局からのIAMを確認し(ステップ201)、情報記憶部34にIAM内の情報を記憶する(ステップ202)。続いて、IAM内から着番号を取り出し、着番号より着信先の接続形態を確認し(ステップ203)、着信先が加入者端末か他局かを判定する(ステップ204)。
【0024】
例えば、着信先が加入者端末であるときには、その加入者が、ベアラ特性を利用したサービスを契約しているかどうか判定し(ステップ205)、契約している場合は、情報記憶部34よりその契約ベアラ種別を読み出して、そのベアラに選択する(ステップ206)。なお、加入者がベアラサービスを契約していない場合は、ベアラの選択は行わない。
【0025】
一方、着信先が他局である場合は、接続形態によりベアラを選択する(ステップ207)。すなわち、STM回線と接続されているときはSTM用ベアラ、ATM回線と接続されているときはATM用ベアラ、IP回線と接続されているときはIP用ベアラというように、接続形態によりベアラを選択する。このようにして、決定した(選択した)ベアラの種別を、IAMに対応する応答信号に編集し(ステップ208)、発局へ選択したベアラの種別を通知するために、IAMに対する応答信号の送信要求を信号制御部31に行う(ステップ209)。
【0026】
これにより、着局の信号制御部から発局の信号制御部へIAMの応答信号が到達する。発局の信号制御部31は、発局の呼制御部32へ応答信号を送信する。これにより、発局の呼制御部32は、図4のフローチャートに従った動作をする。すなわち、呼制御部32は、着局からのIAMの応答信号を確認し(ステップ301)、その応答信号より着局にて選択したベアラ種別があるかどうか確認する(ステップ302)。
【0027】
ベアラ種別の選択が行われている場合は、着局にて選択したベアラ種別を応答信号から取り出し、設定を行う(ステップ303)。ベアラ種別の選択が行われていない場合は、着局の情報記憶部34に設定されているデフォルト値のベアラ種別を取り出して、そのベアラ種別を設定する(ステップ304)。ステップ303又は304のベアラ種別設定後は、発局の呼制御部32は発局のベアラ制御部33へベアラ確立要求を行う(ステップ305)。
【0028】
すると、発局のベアラ制御部33は、図5のフローチャートに従った動作を行う。すなわち、まず呼制御部32からのベアラ確立要求を確認し(ステップ401)、そのベアラ確立要求内のベアラ種別を取り出し、ベアラ種別を確認し、ベアラ確立のための設定を行う(ステップ402)。発局のベアラ種別設定終了後、着局に対するベアラ設定要求信号の送信要求を信号制御部31へ行う(ステップ403)。
【0029】
これにより、発局の信号制御部から着局の信号制御部へベアラ設定要求信号が到達する。着局の信号制御部31は、着局のベアラ制御部33へベアラ設定要求信号を送信する。これにより、着局のベアラ制御部33は、図6のフローチャートに従った動作をする。すなわち、ベアラ制御部33は、発局からのベアラ設定要求信号を確認し(ステップ501)、ベアラ設定要求信号内から発側にて設定を行ったベアラ情報を取り出し、その情報を基にベアラの設定を開始する(ステップ502)。
【0030】
ベアラの設定が終了後に、ベアラ設定終了の通知を発側ベアラ制御部に対して行うために、ベアラ設定応答信号の送信要求を着局の信号制御部31に行い(ステップ503)、着局の呼制御部32に対してはベアラ設定情報の設定、ベアラ確立指示を行う(ステップ504)。
【0031】
これにより、着局の信号制御部から発局の信号制御部へベアラ設定応答信号が到達する。発局の信号制御部31は、発局のベアラ制御部33へベアラ設定応答信号を送信する。これにより、発局のベアラ制御部33は、図7のフローチャートに従った動作をする。すなわち、ベアラ制御部33は、着局からのベアラ設定応答信号を確認し(ステップ601)、その応答信号に基づき、発局の呼制御部32にベアラ確立応答を行い、ベアラ確立が終了したことを通知する(ステップ602)。
【0032】
また、ステップ504の着局のベアラ制御部33から同じ着局の呼制御部32に対して、ベアラ確立要求がされるが、着局の呼制御部32は、このベアラ確立要求を受けると、図8に示すフローチャートに従い、まず、ベアラ確立指示を確認し(ステップ701)、ベアラの設定情報を取り出し、情報記憶部より受信したIAM内の情報と合わせ、IAMの編集を行い、着局又は着端末にIAMの送信要求を着局の信号制御部に行う。
【0033】
これ以降は、従来の呼処理方法及び呼処理システムと同様に、着局又は着端末から発局に対して、ACM(Address Complete Message:アドレス完了メッセージ)が送信されて着局又は着端末に着呼するのに必要な情報が受信された旨等を発交換機に示した後、ANM(ANswer Message:応答メッセージ)が送信され、発局に通信回線の接続が完了したことを示す。以後、通信が行われる。以上は、図9(A)に示すベアラ順方向設定の場合である。
【0034】
このように、本実施の形態によれば、着局の接続状態を確認することにより、着側の端末若しくは接続網の形態、ベアラ特性を利用するサービスを意識した選択ができ、また、呼制御によって得た呼処理情報から、自由にベアラを設定できる。
【0035】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、図9(B)のシーケンス図に示すような、着局側から発局側に対してIAM受信後、直ちにベアラ設定を送信するベアラ逆方向設定も可能である。この場合は、IAM応答の必要がなくなるため、有効な手段である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、呼制御とベアラ制御とを独立させることにより、呼制御により得た着信先の接続状態を確認して、自由にベアラ設定ができる。
【0037】
また、本発明によれば、着信先の接続状態を確認してベアラの選択ができるようにしたため、着信先の接続状態やベアラ特性を利用するサービスを意識したベアラ選択ができる。例えば、接続先の加入者がATM網内である場合、ベアラとしてATMを選択することができ、これにより、発局から着信先までのベアラをATM1種類にでき、このことからプロトコルの変換の処理を不要に
できる。
【0038】
更に、本発明によれば、ベアラの確立方向を呼の方向と逆方向からのベアラ確立ができ、この場合は、IAM応答が不要にでき、迅速な呼処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の要部のブロック図である。
【図2】本発明におけるIAM受信時の発局の呼制御部の動作説明用フローチャートである。
【図3】本発明におけるIAM受信時の着局の動作説明用フローチャートである。
【図4】本発明におけるIAM応答信号受信時の発局の呼制御部の動作説明用フローチャートである。
【図5】本発明におけるベアラ確立要求受信時の発局のベアラ制御部の動作説明用フローチャートである。
【図6】本発明におけるベアラ設定要求受信時の着局のベアラ制御部の動作説明用フローチャートである。
【図7】本発明におけるベアラ設定応答受信時の発局のベアラ制御部の動作説明用フローチャートである。
【図8】本発明におけるベアラ確立指示入力時の着局の呼制御部の動作説明用フローチャートである。
【図9】本発明における発局と着局との間の各例のシーケンス図である。
【図10】従来の要部の一例のブロック図である。
【符号の説明】
10 交換機(NW)
15 加入者
30 中央制御装置
31 信号制御部
32 呼制御部
33 ベアラ制御部
34 情報記憶部

Claims (6)

  1. 他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理方法において、
    発呼者から前記発局に入力されたアドレス信号に基づき、該発局が前記着局を決定してその着局へ前記アドレス信号を送信すると共に、前記発呼者が使用中のベアラ情報を取得してそのベアラ情報を該発局の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶する第1のステップと、
    前記第1のステップにより決定された前記着局が、前記発局からの前記アドレス信号を受信し、そのアドレス信号に基づき着信先を決定する第2のステップと、
    前記第2のステップにより決定した着信先の接続形態に応じて、前記着局がベアラ種別を選択する第3のステップと、
    前記第3のステップにより選択されたベアラ種別情報を含む応答信号を、前記着局から前記発局へ送信する第4のステップと、
    前記発局が前記応答信号を受信して、その受信信号に含まれる前記ベアラ種別情報と同じベアラ種別が該発局に接続された前記他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、該発局に接続された前記他網にないときは前記情報記憶部に記憶されている前記デフォルト値のベアラ種別に決定する処理を該発局の呼制御部により行い、その決定したベアラ種別の確立要求を該発局内のベアラ制御部に対して行う第5のステップと、
    該発局内のベアラ制御部が該確立要求内の前記ベアラ種別を確認し、確認した該ベアラ種別の確立のためのベアラ設定を行うと共に、該発局内の信号制御部を介して前記着局へベアラ設定要求を送信する第6のステップと、
    前記着局が、前記ベアラ設定要求を受信し、その受信信号中から前記発局で設定したベアラ種別に基づきベアラの設定を行うと共に、ベアラ確立により該着局から着信先に前記アドレス信号を送信し、かつ、前記発局へベアラ設定応答信号を送信する第7のステップと、
    前記発局が、前記ベアラ設定応答信号を受信してベアラ確立応答を行う第8のステップと
    を含むことを特徴とする呼処理方法。
  2. 他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理方法において、
    発呼者から前記発局に入力されたアドレス信号に基づき、該発局が前記着局を決定してその着局へ前記アドレス信号を送信すると共に、前記発呼者が使用中のベアラ情報を取得してそのベアラ情報を該発局の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶する第1のステップと、
    前記第1のステップにより決定された前記着局が、前記発局からの前記アドレス信号を受信し、そのアドレス信号に基づき着信先を決定する第2のステップと、
    前記第2のステップにより決定した着信先の接続形態に応じて、前記着局がベアラ種別を選択する第3のステップと、
    前記着局が前記第3のステップにより選択されたベアラ種別情報のベアラ設定を行うと共に、その設定したベアラ種別のベアラ設定要求を前記発局へ送信する第4のステップと、
    前記発局が前記ベアラ設定要求を受信して、その受信信号に含まれる前記ベアラ種別情報と同じベアラ種別が該発局に接続された前記他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、該発局に接続された前記他網にないときは前記情報記憶部に記憶されている前記デフォルト値のベアラ種別に決定する処理を該発局の呼制御部により行い、その決定したベアラ種別の確立要求を該発局内のベアラ制御部に対して行う第5のステップと、
    該発局内のベアラ制御部が該確立要求内の前記ベアラ種別を確認し、確認した該ベアラ種別の確立のためのベアラ設定を行うと共に、該発局内の信号制御部を介して前記着局へベアラ設定応答信号を送信する第6のステップと、
    前記着局が、前記ベアラ設定応答信号を受信してベアラ確立応答を行う第7のステップと
    を含むことを特徴とする呼処理方法。
  3. 前記第3のステップは、前記着信先が他網の局であるときは、その他網の局に接続されている回線種別に対応したベアラ種別として選択し、前記着信先が前記加入者端末であるときには、その加入者端末が契約しているベアラサービスのベアラを選択することを特徴とする請求項1又は2記載の呼処理方法。
  4. 他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理システムにおいて、
    前記発局は、
    制御信号の送受信を行う第1の信号制御部と、
    呼設定情報を記憶し、読み出される第1の情報記憶部と、
    前記第1の信号制御部を介して入力された発呼者からの情報に基づき、前記着局を決定し、その着局へ着信先の接続形態情報を含むアドレス信号を前記第1の信号制御部から出力させると共に、前記発呼者が使用中のベアラ情報を取得し、そのベアラ情報を前記第1の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶し、前記第1の信号制御部により前記着局から送信されたベアラ設定応答信号を受信したときは、そのベアラ設定応答信号に含まれる前記ベアラ種別情報と同じベアラ種別が該発局に接続された前記他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、該発局に接続された前記他網にないときは前記第1の情報記憶部に記憶されている前記デフォルト値のベアラ種別に決定し、決定したベアラ種別の確立要求を出力する第1の呼制御部と、
    前記第1の呼制御部から出力された前記確立要求内の前記ベアラ種別を確認し、ベアラ確立のためのベアラ設定を行うと共に、前記第1の信号制御部からベアラ設定要求を送信させる第1のベアラ制御部とを有し、
    前記着局は、
    制御信号の送受信を行う第2の信号制御部と、
    呼設定情報を記憶し、読み出される第2の情報記憶部と、
    前記第2の信号制御部により受信された前記発局からの前記アドレス信号に基づき着信先を決定し、その決定した着信先の接続形態に応じてベアラ種別を選択し、選択したベアラ種別情報を含む応答信号を前記発局へ前記第2の信号制御部から出力させ、ベアラ確立指示により前記アドレス信号を前記着信先へ前記第2の信号制御部から出力させる第2の呼制御部と、
    前記第2の信号制御部により受信された前記発局からの前記ベアラ設定要求に基づきベアラの設定を開始し、設定終了後にベアラ確立指示を行うと共に、前記第2の信号制御部から前記ベアラ設定応答信号を出力させる第2のベアラ制御部とを有する
    ことを特徴とする呼処理システム。
  5. 他網又は加入者端末に接続された発局及び着局の交換機の呼処理を行う呼処理システムにおいて、
    前記発局は、
    制御信号の送受信を行う第1の信号制御部と、
    呼設定情報を記憶し、読み出される第1の情報記憶部と、
    前記第1の信号制御部を介して入力された発呼者からの情報に基づき、前記着局を決定し、その着局へ着信先の接続形態情報を含むアドレス信号を前記第1の信号制御部から出力させると共に、前記発呼者が使用中のベアラ情報を取得し、そのベアラ情報を前記第1の情報記憶部にベアラ設定のデフォルト値として記憶し、前記第1の信号制御部により前記着局から送信されたベアラ設定要求を受信したときは、その受信信号に含まれる前記ベ アラ種別情報と同じベアラ種別が該発局に接続された前記他網にあるときはそのベアラ種別に決定し、該発局に接続された前記他網にないときは前記第1の情報記憶部に記憶されている前記デフォルト値のベアラ種別に決定し、決定したベアラ種別の確立要求を出力する第1の呼制御部と、
    前記第1の呼制御部から出力された前記確立要求内の前記ベアラ種別を確認し、ベアラ確立のためのベアラ設定を行うと共に、前記第1の信号制御部からベアラ設定応答信号を送信させる第1のベアラ制御部とを有し、
    前記着局は、
    制御信号の送受信を行う第2の信号制御部と、
    呼設定情報を記憶し、読み出される第2の情報記憶部と、
    前記第2の信号制御部により受信された前記発局からの前記アドレス信号に基づき着信先を決定し、その決定した着信先の接続形態に応じて、ベアラ種別を選択し、選択されたベアラ種別情報のベアラ設定を行うと共に、その設定したベアラ種別の確立要求を出力する第2の呼制御部と、
    前記第2の呼制御部から出力された前記確立要求内の前記ベアラ種別を確認し、ベアラ確立のための設定を行うと共に、前記第2の信号制御部から前記発局へベアラ設定要求を送信させる第2のベアラ制御部とを有する
    ことを特徴とする呼処理システム。
  6. 前記第2の呼制御部は、前記着信先が他網の局であるときは、その他網の局に接続されている回線種別に対応したベアラ種別として選択し、前記着信先が前記加入者端末であるときには、その加入者端末が契約しているベアラサービスのベアラを選択することを特徴とする請求項又は記載の呼処理システム。
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