JPH08162358A - 積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト - Google Patents
積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストInfo
- Publication number
- JPH08162358A JPH08162358A JP6303517A JP30351794A JPH08162358A JP H08162358 A JPH08162358 A JP H08162358A JP 6303517 A JP6303517 A JP 6303517A JP 30351794 A JP30351794 A JP 30351794A JP H08162358 A JPH08162358 A JP H08162358A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paste
- ceramic capacitor
- viscosity
- pts
- parts
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- Pending
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- Ceramic Capacitors (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 粘度を上昇させた積層セラミックコンデンサ
内部電極用ペーストを提供する。 【構成】 金属粉末、樹脂、溶剤および希釈剤とからな
る積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストにおい
て、上記希釈剤の一部をモノテルペンフェノールで置換
した点に特徴がある。
内部電極用ペーストを提供する。 【構成】 金属粉末、樹脂、溶剤および希釈剤とからな
る積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストにおい
て、上記希釈剤の一部をモノテルペンフェノールで置換
した点に特徴がある。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導体セラミックと内
部電極が交互に積層された構造を有する積層セラミック
コンデンサの内部電極用ペーストに関するものである。
部電極が交互に積層された構造を有する積層セラミック
コンデンサの内部電極用ペーストに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは同体積の別
種コンデンサに比べて大容量を得ることができるので、
種々の電子機器に使用されている。積層セラミックコン
デンサ用内部電極ペーストは、積層セラミックコンデン
サの内部電極を形成する際に、誘電体グリーンシート上
にスクリーン印刷法で印刷される。スクリーン印刷を行
う場合には、ペーストの印刷特性を改善するために、ペ
ーストの粘度を増加させる場合がある。ペーストの増粘
には、増粘剤を添加するという方法が一般的に用いられ
ている。
種コンデンサに比べて大容量を得ることができるので、
種々の電子機器に使用されている。積層セラミックコン
デンサ用内部電極ペーストは、積層セラミックコンデン
サの内部電極を形成する際に、誘電体グリーンシート上
にスクリーン印刷法で印刷される。スクリーン印刷を行
う場合には、ペーストの印刷特性を改善するために、ペ
ーストの粘度を増加させる場合がある。ペーストの増粘
には、増粘剤を添加するという方法が一般的に用いられ
ている。
【０００３】従来の積層セラミックコンデンサ内部電極
用ペーストの増粘剤として、有機ベントナイトなどの鉱
石系固体増粘剤、あるいは酸化ポリエチレンなどの樹脂
系固体増粘剤が知られている。
用ペーストの増粘剤として、有機ベントナイトなどの鉱
石系固体増粘剤、あるいは酸化ポリエチレンなどの樹脂
系固体増粘剤が知られている。
【０００４】しかしながら、積層セラミックコンデンサ
内部電極用ペーストの添加物として、鉱石系固体増粘剤
は誘電体シートの組成に変動をもたらし、積層セラミッ
クコンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合があるため
使用に制限が加えられあるいは禁止されることが多いと
いう欠点をもつ。また、樹脂系固体増粘剤は積層セラミ
ックコンデンサの焼成過程において焼成中チップの発熱
量を増加させ、積層セラミックコンデンサの特性に悪影
響をおよぼす場合があるため使用に制限を加えられある
いは禁止されることが多いという欠点を持つ。そこで積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響を与えることな
く粘度を増加させることの出来る増粘剤が求められてい
る。
内部電極用ペーストの添加物として、鉱石系固体増粘剤
は誘電体シートの組成に変動をもたらし、積層セラミッ
クコンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合があるため
使用に制限が加えられあるいは禁止されることが多いと
いう欠点をもつ。また、樹脂系固体増粘剤は積層セラミ
ックコンデンサの焼成過程において焼成中チップの発熱
量を増加させ、積層セラミックコンデンサの特性に悪影
響をおよぼす場合があるため使用に制限を加えられある
いは禁止されることが多いという欠点を持つ。そこで積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響を与えることな
く粘度を増加させることの出来る増粘剤が求められてい
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来の
欠点を解消できる増粘剤を使用し、粘度を上昇させた積
層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストを提供する
ことにある。
欠点を解消できる増粘剤を使用し、粘度を上昇させた積
層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストを提供する
ことにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、金属粉末、樹脂、溶剤および希釈剤とか
らなる積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストに
おいて、上記希釈剤の一部をモノテルペンフェノールで
置換したことに特徴がある。
成するために、金属粉末、樹脂、溶剤および希釈剤とか
らなる積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストに
おいて、上記希釈剤の一部をモノテルペンフェノールで
置換したことに特徴がある。
【０００７】
【作用】本発明では希釈剤の一部をターピネオールと同
じテルペン系有機溶剤で、ターピネオールより粘度の高
いモノテルペンフェノールを用いる。このモノテルペン
フェノールはペーストの増粘剤として働く。
じテルペン系有機溶剤で、ターピネオールより粘度の高
いモノテルペンフェノールを用いる。このモノテルペン
フェノールはペーストの増粘剤として働く。
【０００８】主溶剤としてテルペン系のターピネオール
を使用した積層セラミックコンデンサ内部電極用ペース
トにおいて印刷特性を改善するために増粘剤を使用する
場合、鉱石系固体増粘剤を使用すれば、誘電体シートの
組成に変動をもたらし誘電体特性劣化の原因となり、積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合
がある。また、樹脂系固体増粘剤を使用すれば積層セラ
ミックコンデンサの焼成過程において焼成中チップの発
熱量を増加させ構造欠陥の原因となり、積層セラミック
コンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合がある。
を使用した積層セラミックコンデンサ内部電極用ペース
トにおいて印刷特性を改善するために増粘剤を使用する
場合、鉱石系固体増粘剤を使用すれば、誘電体シートの
組成に変動をもたらし誘電体特性劣化の原因となり、積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合
がある。また、樹脂系固体増粘剤を使用すれば積層セラ
ミックコンデンサの焼成過程において焼成中チップの発
熱量を増加させ構造欠陥の原因となり、積層セラミック
コンデンサの特性に悪影響をおよぼす場合がある。
【０００９】これに対して、本発明のモノテルペンフェ
ノールを増粘剤として用いた場合、焼成の過程において
樹脂成分よりも低温度で飛散するため誘電体シートの組
成に変動をきたすことがない。さらに樹脂成分が増加し
ないため樹脂飛散時の焼成中チップの発熱量も増加する
ことがなく、積層セラミックコンデンサの特性に悪影響
を及ぼすことがない。
ノールを増粘剤として用いた場合、焼成の過程において
樹脂成分よりも低温度で飛散するため誘電体シートの組
成に変動をきたすことがない。さらに樹脂成分が増加し
ないため樹脂飛散時の焼成中チップの発熱量も増加する
ことがなく、積層セラミックコンデンサの特性に悪影響
を及ぼすことがない。
【００１０】以上のことから、モノテルペンフェノール
を増粘剤として使用することによって、積層セラミック
コンデンサの特性に悪影響を及ぼすことなく、積層セラ
ミックコンデンサ内部電極用ペーストの印刷性改良のた
めに粘度を上昇させることが出来る。
を増粘剤として使用することによって、積層セラミック
コンデンサの特性に悪影響を及ぼすことなく、積層セラ
ミックコンデンサ内部電極用ペーストの印刷性改良のた
めに粘度を上昇させることが出来る。
【００１１】モノテルペンフェノールは希釈剤の一部と
して５〜２０部が望ましく、５部未満であると増粘効果
がなく、２０部を越えると低温でペーストから飛散が十
分でなくコンデンサ特性を悪化させる。
して５〜２０部が望ましく、５部未満であると増粘効果
がなく、２０部を越えると低温でペーストから飛散が十
分でなくコンデンサ特性を悪化させる。
【００１２】
（実施例） Ｎｉ粉末を５５部、樹脂３部、ターピネオ
ール４２部という組成の積層コンデンサ内部電極用ペー
ストにおいて、ターピネオール４２部のうち、モノテル
ペンフェノールが０部、５部、１０部、１５部、２０部
となるようにして、希釈剤全部で４２部となるように置
き換えて添加したペーストを作成し、その粘度特性を比
較した結果を表１に示す。
ール４２部という組成の積層コンデンサ内部電極用ペー
ストにおいて、ターピネオール４２部のうち、モノテル
ペンフェノールが０部、５部、１０部、１５部、２０部
となるようにして、希釈剤全部で４２部となるように置
き換えて添加したペーストを作成し、その粘度特性を比
較した結果を表１に示す。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１から分かるように、モノテルペンフェ
ノールの添加量が増加するにしたがって、各回転数にお
ける粘度は上昇し、添加量を調節することによって必要
な粘度特性を得られることが分かる。
ノールの添加量が増加するにしたがって、各回転数にお
ける粘度は上昇し、添加量を調節することによって必要
な粘度特性を得られることが分かる。
【００１５】また、上記５点のペーストについて熱分析
の測定を行い、樹脂成分が燃焼する際の発熱について比
較した結果を表２に示す。尚、熱分析測定においては、
試料重量を５５ｍｇとし、発熱ピークの示す高さを発熱
量とした。
の測定を行い、樹脂成分が燃焼する際の発熱について比
較した結果を表２に示す。尚、熱分析測定においては、
試料重量を５５ｍｇとし、発熱ピークの示す高さを発熱
量とした。
【００１６】
【表２】
【００１７】表２から分かるように、モノテルペンフェ
ノールの添加量が増加しても発熱ピークの発熱量は変化
しなかった。
ノールの添加量が増加しても発熱ピークの発熱量は変化
しなかった。
【００１８】さらに、上記５点のペーストについて、ポ
リブチラール樹脂を含む厚み約３５ミクロンの誘電体グ
リーンシートに約２０ミクロンの厚みでスクリーン印刷
し、そのシートを８０℃で１分間乾燥させた。その後、
このシートを積層し、８０℃、１００ｋｇ／ｃｍ2 の条
件で３分間熱圧着し、内部電極が３０層の積層体を作成
した。その積層体を３ｍｍ×５ｍｍ角に切断し、還元雰
囲気炉にて、１３００℃、２時間焼成した。その後、焼
成体を研磨し、断面を光学顕微鏡にて観察して構造欠陥
の発生数を求めた。このときの結果を表３に示す。表中
の数字は２０個のサンプル中に観察された構造欠陥の発
生割合を示す。
リブチラール樹脂を含む厚み約３５ミクロンの誘電体グ
リーンシートに約２０ミクロンの厚みでスクリーン印刷
し、そのシートを８０℃で１分間乾燥させた。その後、
このシートを積層し、８０℃、１００ｋｇ／ｃｍ2 の条
件で３分間熱圧着し、内部電極が３０層の積層体を作成
した。その積層体を３ｍｍ×５ｍｍ角に切断し、還元雰
囲気炉にて、１３００℃、２時間焼成した。その後、焼
成体を研磨し、断面を光学顕微鏡にて観察して構造欠陥
の発生数を求めた。このときの結果を表３に示す。表中
の数字は２０個のサンプル中に観察された構造欠陥の発
生割合を示す。
【００１９】
【表３】
【００２０】表３から分かるように、モノテルペンフェ
ノールの添加量が増加しても構造欠陥は発生しなかっ
た。
ノールの添加量が増加しても構造欠陥は発生しなかっ
た。
【００２１】（比較例）一方実施例と同様な製法である
が、増粘剤に酸化ポリエチレン（商品名．ディスパロン
楠本化成製）を使用したペーストを、Ｎｉ粉末を５５
部、樹脂３部、ターピネオール３７部、酸化ポリエチレ
ン５部という配合で作成し、比較例とした。そして、実
施例と同様な手法で、粘度特性を測定した。その結果を
表４に示す。
が、増粘剤に酸化ポリエチレン（商品名．ディスパロン
楠本化成製）を使用したペーストを、Ｎｉ粉末を５５
部、樹脂３部、ターピネオール３７部、酸化ポリエチレ
ン５部という配合で作成し、比較例とした。そして、実
施例と同様な手法で、粘度特性を測定した。その結果を
表４に示す。
【００２２】
【表４】
【００２３】表４から分かるように、従来の増粘剤であ
る酸化ポリエチレンを使用した場合の粘度の上昇を確認
できるが、実施例に比較してその程度は少ない。
る酸化ポリエチレンを使用した場合の粘度の上昇を確認
できるが、実施例に比較してその程度は少ない。
【００２４】また、実施例と同様の手法で熱分析測定を
行った結果、発熱量は２３、４２マイクロボルトであ
り、実施例に対して約２倍の発熱量となっている。さら
に、実施例と同様の手法で積層体を作成、焼成して構造
欠陥の発生数を求めた結果、発生割合は９／２０と実施
例に対して約２倍となっている。
行った結果、発熱量は２３、４２マイクロボルトであ
り、実施例に対して約２倍の発熱量となっている。さら
に、実施例と同様の手法で積層体を作成、焼成して構造
欠陥の発生数を求めた結果、発生割合は９／２０と実施
例に対して約２倍となっている。
【００２５】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
積層セラミックコンデンサー内部電極用ペーストを使用
すれば、増粘によって粘度特性改良が必要な場合に、積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響を与える事な
く、必要な粘度特性を得ることが出来る。また、ターピ
ネオールを主溶剤とする各種ペーストの増粘にたやすく
応用できる。
積層セラミックコンデンサー内部電極用ペーストを使用
すれば、増粘によって粘度特性改良が必要な場合に、積
層セラミックコンデンサの特性に悪影響を与える事な
く、必要な粘度特性を得ることが出来る。また、ターピ
ネオールを主溶剤とする各種ペーストの増粘にたやすく
応用できる。
Claims (1)
- 【請求項１】 金属粉末、樹脂、溶剤および希釈剤とか
らなる積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストに
おいて、上記希釈剤の一部をモノテルペンフェノールで
置換したことを特徴とする積層セラミックコンデンサ内
部電極用ペースト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6303517A JPH08162358A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6303517A JPH08162358A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08162358A true JPH08162358A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=17921941
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6303517A Pending JPH08162358A (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | 積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08162358A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009028081A1 (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-05 | Hitachi, Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法及びそれに用いる誘電体ペースト |
| WO2016125618A1 (ja) * | 2015-02-03 | 2016-08-11 | 株式会社ダイセル | 電子デバイス製造用溶剤組成物 |
| JP2016225100A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | 株式会社ダイセル | 接合性導体ペースト |
-
1994
- 1994-12-07 JP JP6303517A patent/JPH08162358A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009028081A1 (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-05 | Hitachi, Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法及びそれに用いる誘電体ペースト |
| WO2016125618A1 (ja) * | 2015-02-03 | 2016-08-11 | 株式会社ダイセル | 電子デバイス製造用溶剤組成物 |
| JPWO2016125618A1 (ja) * | 2015-02-03 | 2017-11-09 | 株式会社ダイセル | 電子デバイス製造用溶剤組成物 |
| JP2016225100A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | 株式会社ダイセル | 接合性導体ペースト |
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