JPH08162287A - X線発生装置 - Google Patents

X線発生装置

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JPH08162287A
JPH08162287A JP6305199A JP30519994A JPH08162287A JP H08162287 A JPH08162287 A JP H08162287A JP 6305199 A JP6305199 A JP 6305199A JP 30519994 A JP30519994 A JP 30519994A JP H08162287 A JPH08162287 A JP H08162287A
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JP
Japan
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scattered
ray
shielding member
plasma
particles
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Application number
JP6305199A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
Noriaki Kamitaka
典明 神高
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線源から取り出すX線の強度(取り出し方
向へのX線強度)を減少させることなく、飛散粒子阻止
用薄膜や清浄光学面などへの不都合な飛散粒子の付着、
堆積を低減して、その結果、長時間安定して使用できる
X線発生装置を提供すること。 【構成】 減圧された真空容器100 内の標的部材101 に
励起エネルギービーム102 を照射してプラズマ103 を形
成させ、該プラズマ103 からX線104 を取り出すX線発
生装置において、前記標的部材101 及び/又は前記プラ
ズマ103 から放出される飛散粒子107 を遮蔽する飛散粒
子遮蔽部材105 を前記標的部材101 及びプラズマ103 の
近傍に設け、かつ該飛散粒子遮蔽部材105 に前記励起エ
ネルギービーム102 が通過する開口部106aと前記X線10
4 が通過する別の開口部106bを設けたことを特徴とする
X線発生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線露光装置、X線顕
微鏡、X線分析装置などのX線装置に用いられるX線発
生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、図5に示すように、レーザー光
(励起エネルギービームの一例)502を減圧された真空
容器500 内に置かれた標的部材501 に集光して照射する
と、照射部分の標的部材501 は急速にプラズマ化し、こ
のプラズマ503 から非常に輝度の高いX線504 が輻射
(放出)される(X線504 を発生する)ことが知られて
いる(例えばこのようなX線発生源は、LPX:Laser-
Plasma X-ray source と呼ばれる)。 X線の発生と共
に、前記プラズマからは高速の電子やイオン等の飛散粒
子505 が、また前記標的部材からは部材材料の飛散粒子
(例えば、ガス化した材料、イオン化した材料、材料小
片など)505 が放出されて真空容器500 内に飛散する
(以下、これらをまとめて飛散粒子505 と呼ぶ)。
【0003】これらの飛散粒子505 のうち、比較的形状
の大きなものをデブリ(debris)と呼んでいる。このよ
うな飛散粒子(特に、デブリ)は、清浄光学面(例え
ば、X線光学素子面)に衝突して、これらを破損した
り、或いは付着、堆積して機能や特性を低下させたり変
化させるので、大きな問題であった。この問題点を解決
するために従来の方法では、X線源503 と清浄光学面と
の間に、X線透過性の高い物質(例えば、Be)からな
る薄膜(以下、飛散粒子阻止用薄膜と呼ぶ)を設置して
遮蔽することにより、飛散粒子が清浄光学面に到達しな
いようにしていた。
【0004】その他の方法としては、真空容器500 内に
X線に対する透過率の高い低原子番号のガス(例えば、
Heガス)を充填することにより、或いは該ガスのガス
流を形成することにより、飛散粒子にガス分子を衝突さ
せて飛散粒子の阻止を図っていた(特開昭63-292553 参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】飛散粒子阻止用薄膜の
設置により、清浄光学面への飛散粒子の付着、堆積は防
げるが、そのかわり、飛散粒子阻止用薄膜上に飛散粒子
が付着、堆積するので、飛散粒子阻止用薄膜のX線透過
率が次第に低下する(X線取り出し方向における使用X
線強度が低下する)という問題点がある。
【0006】また、真空容器内にX線に対する透過率の
高い低原子番号のガスを充填することにより、或いは該
ガスのガス流を形成することにより、飛散粒子の阻止を
図る方法では、ガス原子(分子)の原子量(分子量)が
小さいので、飛散粒子と衝突しても飛散粒子を十分に阻
止できないという問題点がある。また、飛散粒子を十分
に阻止できるまでガス圧を増大すると、X線に対する透
過率が低下して(使用X線強度が低下して)実用的では
なくなるという問題がある。
【0007】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、X線源から取り出すX線の強度(取り出し方向
へのX線強度)を減少させることなく、飛散粒子阻止用
薄膜や清浄光学面などへの不都合な飛散粒子の付着、堆
積を低減して、その結果、長時間安定して使用できるX
線発生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】そのため、本発明は第一に
「減圧された真空容器内の標的部材に励起エネルギービ
ームを照射してプラズマを形成させ、該プラズマからX
線を取り出すX線発生装置において、前記標的部材及び
/又は前記プラズマから放出される飛散粒子を遮蔽する
飛散粒子遮蔽部材を前記標的部材及びプラズマの近傍に
設け、かつ該飛散粒子遮蔽部材に前記励起エネルギービ
ームが通過する開口部と前記X線が通過する別の開口部
を設けたことを特徴とするX線発生装置(請求項1)」
を提供する。
【0009】また、本発明は第二に「前記飛散粒子遮蔽
部材は、前記飛散粒子の全放出範囲または略全ての放出
範囲を覆う形状を有することを特徴とする請求項1記載
のX線発生装置(請求項2)」を提供する。また、本発
明は第三に「前記飛散粒子遮蔽部材に排気用の開口部を
設けたことを特徴とする請求項1または2記載のX線発
生装置(請求項3)」を提供する。
【0010】また、本発明は第四に「前記飛散粒子遮蔽
部材にガス導入用の開口部を設けたことを特徴とする請
求項1〜3記載のX線発生装置(請求項4)」を提供す
る。また、本発明は第五に「前記飛散粒子遮蔽部材又は
その一部の材料がステンレス、タングステン、タンタ
ル、セラミックス、又はダイヤモンドであるか、或いは
それらを主成分とすることを特徴とする請求項1〜4記
載のX線発生装置(請求項5)」を提供する。
【0011】
【作用】本発明のX線発生装置においては、標的部材及
び/又はプラズマから放出される飛散粒子を遮蔽する飛
散粒子遮蔽部材を標的部材及びプラズマの近傍に設け、
かつ該飛散粒子遮蔽部材に励起エネルギービームが通過
する開口部とX線が通過する別の開口部を設けている。
【0012】そのため、X線源から発生するX線の強度
を減少させることなく、不都合な方向(飛散粒子阻止用
薄膜に向かう方向や清浄光学面へ向かう方向など)への
飛散粒子の放出量を低減させて、不都合な飛散粒子の付
着、堆積(飛散粒子阻止用薄膜や清浄光学面などへの付
着、堆積)を低減できる。また、その結果、長時間安定
してX線発生装置を使用できる。
【0013】即ち、励起エネルギービームは、飛散粒子
遮蔽部材に設けた開口部を通って標的部材に向かい、ま
たプラズマから発生したX線は、飛散粒子遮蔽部材に設
けた別の開口部を通ってX線取り出し方向に向かう。従
って、X線源(プラズマ)から発生するX線の強度が減
少することはない。標的部材及び/又はプラズマから放
出された飛散粒子の殆どは、飛散粒子遮蔽部材に衝突し
て反射、散乱される。また、飛散粒子の衝突により飛散
粒子遮蔽部材からも微粒子が放出される。
【0014】これらの反射、散乱された飛散粒子や、飛
散粒子遮蔽部材から放出された微粒子は、飛散粒子遮蔽
部材に設けた開口部に向かう飛散粒子に衝突して、その
飛散方向を変化させる。そのため、本来、開口部を通過
するはずの飛散粒子は、開口部を通過できないことにな
る。また、反射、散乱された飛散粒子、飛散粒子遮蔽部
材から放出された微粒子、開口部に向かう飛散粒子に衝
突した後の飛散粒子や微粒子が開口部を通過する確率は
極めて小さい。
【0015】開口部を通過する微粒子も開口通過後は微
粒子どうしの衝突により、横方向(衝突前の微粒子の進
行方向に対する横方向)の速度成分が大きくなって広範
囲に広がるので、不都合なX線光学素子等への付着や堆
積の量を低減することができる。従って、飛散粒子や微
粒子の殆ど全てが飛散粒子遮蔽部材により遮蔽されて、
不都合な方向(飛散粒子阻止用薄膜に向かう方向や清浄
光学面へ向かう方向など)への飛散粒子の放出量を低減
させて、不都合な飛散粒子の付着、堆積(飛散粒子阻止
用薄膜や清浄光学面などへの付着、堆積)を低減でき
る。また、その結果長時間安定してX線発生装置を使用
できる。
【0016】飛散粒子の遮蔽を確実に行うために、飛散
粒子遮蔽部材は、飛散粒子の全放出範囲または略全ての
放出範囲を覆う形状にすることが好ましい(請求項
2)。例えば、ドーム形状や箱型形状が好ましい。標的
部材等からの飛散粒子が増大して、標的部材と飛散粒子
遮蔽部材との間の真空度が悪くなることがあり、これは
励起エネルギー光(例えば、パルスレーザー光)の繰り
返し周波数が高くなるにつれて顕著となる。
【0017】標的部材と飛散粒子遮蔽部材との間の真空
度が悪くなると、励起エネルギー光が標的部材に到達す
る前にブレークダウンしたり、またプラズマから放出さ
れるX線が吸収されて、使用する(取り出す)X線強度
が低下するという問題が発生する。従って、飛散粒子遮
蔽部材に排気用の開口部を設けることが好ましい(請求
項3)。排気用の開口部に排気装置からの配管を接続し
て、標的部材と飛散粒子遮蔽部材との間の空間を排気す
れば、前記真空度の悪化を防ぐことができるので、X線
強度の低下も防ぐことができる。
【0018】なお、励起エネルギービームが通過する開
口部またはX線が通過する別の開口部を排気用の開口部
として兼用してもよい。また、飛散粒子遮蔽部材にガス
導入用の開口部を設けることが好ましい(請求項4)。
ガス導入用の開口部に真空容器外のガスボンベからの配
管を接続して、標的部材と飛散粒子遮蔽部材との間の空
間にガスを導入すれば、ガスにより飛散粒子を前記空間
外に排出して、前記真空度の悪化を防ぐことができるの
で、X線強度の低下も防ぐことができる。
【0019】なお、前記空間外に排出されたガス及び飛
散粒子は、真空容器全体を排気する排気装置により、或
いは前記排気用の開口部に接続した排気装置により真空
容器外に排出される。導入するガスは、利用する(取り
出す)波長のX線に対する吸収が少ないものが好まし
く、例えば、ヘリウム、酸素、チッ素、空気、アルゴ
ン、クリプトンなどが好ましい。
【0020】ガスの導入量は、標的部材と飛散粒子遮蔽
部材との間の空間における、導入ガスによるX線吸収量
が無視できる程度にすることが好ましい。また、飛散粒
子の衝突による不都合な微粒子放出量の激増や飛散粒子
遮蔽部材の激しい減耗を防ぐために、飛散粒子遮蔽部材
又はその一部(例えば、該部材の内面)の材料を高硬度
のステンレス、タングステン、タンタル、セラミック
ス、又はダイヤモンドとするか、或いはそれらを主成分
とする材料にすることが好ましい(請求項5)。
【0021】本発明にかかる標的部材101 の形状は、巻
き取り可能なテープ状が特に好ましいが板状、バルク状
でもよい。また、標的部材の材料は、Ta,Al,S
n,Zn,Pbなどが好ましい。以下、本発明を実施例
により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0022】
【実施例1】図1は本実施例のX線発生装置の概略構成
図である。標的部材(板状のタンタル)101 及び/又は
プラズマ103 から放出される飛散粒子107 を遮蔽する板
状の飛散粒子遮蔽部材105 が標的部材101 及びプラズマ
103 の近傍に設けられ、かつ該飛散粒子遮蔽部材105
に、レーザー光(励起エネルギービームの一例)102 が
通過する開口部106aとX線104 が通過する別の開口部10
6bが設けられている。
【0023】標的部材101 に到達する前にレーザー光10
2 がブレークダウンしないように、また発生したX線が
吸収されて減衰しないように、標的部材101 と飛散粒子
遮蔽部材105 は、十分に排気された真空容器100 内に置
かれている(排気装置は不図示)。レーザー光発生部
(不図示)からレーザー光導入窓108 を通って導入した
レーザー光102 を標的部材101 に照射すると、プラズマ
103 が形成され、プラズマ103 からはX線104 が放出さ
れる。
【0024】即ち、レーザー光102 は、飛散粒子遮蔽部
材105 に設けた開口部106aを通って標的部材101 に向か
い、またプラズマ103 から放出されたX線は、飛散粒子
遮蔽部材105 に設けた別の開口部106bを通ってX線取り
出し方向に向かう。従って、飛散粒子遮蔽部材105 の設
置によって、X線源(プラズマ)から発生するX線の強
度が減少することはなかった。
【0025】標的部材101 及び/又はプラズマ103 から
は飛散粒子107 が放出され、その大部分は、飛散粒子遮
蔽部材105 に衝突して反射、散乱した後、本来ならば開
口部106a,106b を通過するはずの別の飛散粒子と衝突し
て、開口部106a,106b に向かう飛散粒子の進行方向を変
化させる。そのため、該飛散粒子は開口部106a,106b を
通過することができない。なお、飛散粒子遮蔽部材105
に衝突して反射、散乱した飛散粒子のみならず、該衝突
により放出された飛散粒子遮蔽部材105 の微粒子も同様
に、開口部106a,106b に向かう飛散粒子の進行方向を変
化させる。
【0026】また、反射、散乱された飛散粒子、飛散粒
子遮蔽部材105 から放出された微粒子、衝突した後の飛
散粒子や微粒子が開口部106a,106b を通過する確率は極
めて小さい。従って、飛散粒子や微粒子の殆ど全てが飛
散粒子遮蔽部材により遮蔽されて、不都合な方向(飛散
粒子阻止用薄膜に向かう方向や清浄光学面へ向かう方向
など)への飛散粒子の放出量を低減させて、不都合な飛
散粒子の付着、堆積(飛散粒子阻止用薄膜や清浄光学面
などへの付着、堆積)を低減できた。また、その結果長
時間安定してX線発生装置を使用できた。
【0027】
【実施例2】図2は本実施例のX線発生装置の概略構成
図である。標的部材(板状のタンタル)201 及び/又は
プラズマ203 から放出される飛散粒子207 を遮蔽する半
球状の飛散粒子遮蔽部材205 が標的部材201 及びプラズ
マ203 の近傍に設けられ、かつ該飛散粒子遮蔽部材205
に、レーザー光(励起エネルギービームの一例)202 が
通過する開口部206aとX線204 が通過する別の開口部20
6bが設けられている。
【0028】標的部材201 に到達する前にレーザー光20
2 がブレークダウンしないように、また発生したX線が
吸収されて減衰しないように、標的部材201 と飛散粒子
遮蔽部材205 は、十分に排気された真空容器200 内に置
かれている(排気装置は不図示)。レーザー光発生部
(不図示)からレーザー光導入窓208 を通って導入した
レーザー光202 を標的部材201 に照射すると、プラズマ
203 が形成され、プラズマ203 からはX線204 が放出さ
れる。
【0029】即ち、レーザー光202 は、飛散粒子遮蔽部
材205 に設けた開口部206aを通って標的部材201 に向か
い、またプラズマ203 から放出されたX線は、飛散粒子
遮蔽部材205 に設けた別の開口部206bを通ってX線取り
出し方向に向かう。従って、飛散粒子遮蔽部材205 の設
置によって、X線源(プラズマ)から発生するX線の強
度が減少することはなかった。
【0030】標的部材201 及び/又はプラズマ203 から
は飛散粒子207 が放出され、その大部分は、飛散粒子遮
蔽部材205 に衝突して反射、散乱した後、本来ならば開
口部206a,206b を通過するはずの別の飛散粒子と衝突し
て、開口部206a,206b に向かう飛散粒子の進行方向を変
化させる。そのため、該飛散粒子は開口部206a,206b を
通過することができない。なお、飛散粒子遮蔽部材205
に衝突して反射、散乱した飛散粒子のみならず、該衝突
により放出された飛散粒子遮蔽部材205 の微粒子も同様
に、開口部206a,206b に向かう飛散粒子の進行方向を変
化させる。
【0031】また、反射、散乱された飛散粒子、飛散粒
子遮蔽部材205 から放出された微粒子、衝突した後の飛
散粒子や微粒子が開口部206a,206b を通過する確率は極
めて小さい。本実施例では、飛散粒子遮蔽部材205 を半
球状としたので、飛散粒子遮蔽部材105 が板状である実
施例1の場合よりも、飛散粒子遮蔽部材による飛散粒子
及び微粒子の遮蔽を更に効果的に行うことができた。
【0032】従って、飛散粒子や微粒子の殆ど全てが飛
散粒子遮蔽部材により遮蔽されて、不都合な方向(飛散
粒子阻止用薄膜に向かう方向や清浄光学面へ向かう方向
など)への飛散粒子の放出量を激減させて、不都合な飛
散粒子の付着、堆積(飛散粒子阻止用薄膜や清浄光学面
などへの付着、堆積)を激減できた。また、その結果さ
らに長時間安定してX線発生装置を使用できた。
【0033】
【実施例3】図3は本実施例のX線発生装置の概略構成
図である。実施例2と同様に、レーザー光302 が通過す
る開口部306aとX線304 が通過する別の開口部306bを有
する半球状の飛散粒子遮蔽部材305 が排気された真空容
器300 内の標的部材301 及びプラズマ303 の近傍に設け
られている。
【0034】実施例1及び2の場合には、標的材料及び
/又はプラズマから放出される飛散粒子により、標的材
料と飛散粒子遮蔽部材の間(空間)の真空度が悪くなる
ことがある。これは、レーザー光の繰り返し周波数が高
くなるにつれて顕著となる。前記空間の真空度が悪くな
ると、レーザー光が標的材料に到達する前にブレークダ
ウンしたり、プラズマから放出されるX線が吸収されて
強度が低減するなどの問題が発生する。
【0035】そこで、本実施例では、この問題を解決す
るために、実施例2と同様の飛散粒子遮蔽部材305 に排
気用の開口部308 を設け、さらに該開口部308 に排気装
置からの配管を接続して、標的部材301 と飛散粒子遮蔽
部材305 との間の空間309 を排気することにより、真空
度の悪化を防止した。なお、排気用の開口部308 を新た
に設けないで、レーザー光302 が通過する開口部306a、
X線が通過する別の開口部306bのどちらか一方、または
両方を排気用の開口部として兼用してもよい。
【0036】本実施例でも、実施例2と同様な効果が得
られた。
【0037】
【実施例4】図4は本実施例のX線発生装置の概略構成
図である。実施例3と同様に、レーザー光402 が通過す
る開口部406a、X線404 が通過する別の開口部406b、及
び排気用の開口部408 を有する半球状の飛散粒子遮蔽部
材405 が排気された真空容器400 内の標的部材401 及び
プラズマ403 の近傍に設けられている。
【0038】本実施例では、飛散粒子遮蔽部材405 にガ
ス導入用の開口部410 を設け、さらに該開口部410 に真
空容器400 外のHeガスボンベからの配管を接続して、
標的部材401 と飛散粒子遮蔽部材405 との間の空間409
にHeガスを導入した。そして、空間409 に導入したH
eガスは、飛散粒子407 及び微粒子を開口部406a,406b
や標的部材401 と飛散粒子遮蔽部材405 の隙間から素早
く前記空間409外に排出した。
【0039】また、前記空間409 外に排出されたHeガ
ス及び飛散粒子等を真空容器400 全体を排気する排気装
置により、或いは前記排気用の開口部408 に接続した排
気装置により、更に真空容器400 外に排出した。Heガ
スの導入量は、前記空間409 における、導入ガスによる
X線吸収量が無視できる程度にした。Heガスの導入
は、定常的でも間欠的でもよい。
【0040】本実施例では、Heガス及び飛散粒子等を
より素早く空間409 から排出するために飛散粒子遮蔽部
材405 に排気用の開口部408 を設けているが、該開口部
408を設けないで、レーザー光402 が通過する開口部406
a、X線404 が通過する別の開口部406bの一方、または
両方を排気用開口部として兼用してもよい。或いは、H
eガスの導入速度を速くして前記排出を素早く行う場合
には、排気用の開口部は必ずしも必要ではない。
【0041】また、ガス導入用の開口部410 を設けない
で、レーザー光402 が通過する開口部406a、X線404 が
通過する別の開口部406bの一方、または両方をガス導入
用開口部として兼用してもよい。本実施例では、実施例
3よりも更なる効果が得られた。
【0042】
【発明の効果】本発明のX線発生装置によれば、X線源
から取り出すX線の強度を減少させることなく、不都合
な方向(飛散粒子阻止用薄膜に向かう方向や清浄光学面
へ向かう方向など)への飛散粒子の放出量を低減させ
て、不都合な飛散粒子の付着、堆積(飛散粒子阻止用薄
膜や清浄光学面などへの付着、堆積)を低減できる。ま
たその結果、長時間安定してX線発生装置を使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1のX線発生装置の概略構成図であ
る。
【図2】は、実施例2のX線発生装置の概略構成図であ
る。
【図3】は、実施例3のX線発生装置の概略構成図であ
る。
【図4】は、実施例4のX線発生装置の概略構成図であ
る。
【図5】は、従来のX線発生装置の概略構成図である。
【主要部分の符号の説明】
100,200,300,400,500 ・・・真空容器 101,201,301,401,501 ・・・標的部材 102,202,302,402,502 ・・・レーザー光(励起エネルギ
ービームの一例) 103,203,303,403,503 ・・・プラズマ 104,204,304,404,504 ・・・利用する(取り出す)X線 105,205,305,405 ・・・・・遮蔽部材 106a,206a,306a,406a ・・・励起エネルギービーム(一
例、レーザー光)が通過する開口部 106b,206b,306b,406b ・・・X線が通過する(X線取り
出し用)開口部 107,207,307,407,505 ・・・飛散粒子 108,208,310,411,506 ・・・励起エネルギービーム(一
例、レーザー光)導入窓 109,209,311,412,507 ・・・フランジ 308,408 ・・・・・・・・・排気用開口部 309,409 ・・・・・・・・・標的部材と遮蔽部材に挟ま
れた空間 410 ・・・・・・・・・・・ガス導入用開口部 以 上

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧された真空容器内の標的部材に励起
    エネルギービームを照射してプラズマを形成させ、該プ
    ラズマからX線を取り出すX線発生装置において、 前記標的部材及び/又は前記プラズマから放出される飛
    散粒子を遮蔽する飛散粒子遮蔽部材を前記標的部材及び
    プラズマの近傍に設け、かつ該飛散粒子遮蔽部材に前記
    励起エネルギービームが通過する開口部と前記X線が通
    過する別の開口部を設けたことを特徴とするX線発生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記飛散粒子遮蔽部材は、前記飛散粒子
    の全放出範囲または略全ての放出範囲を覆う形状を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のX線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記飛散粒子遮蔽部材に排気用の開口部
    を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のX線
    発生装置。
  4. 【請求項4】 前記飛散粒子遮蔽部材にガス導入用の開
    口部を設けたことを特徴とする請求項1〜3記載のX線
    発生装置。
  5. 【請求項5】 前記飛散粒子遮蔽部材又はその一部の材
    料がステンレス、タングステン、タンタル、セラミック
    ス、又はダイヤモンドであるか、或いはそれらを主成分
    とすることを特徴とする請求項1〜4記載のX線発生装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003168642A (ja) * 2001-12-04 2003-06-13 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 極紫外光露光装置
WO2004095895A1 (ja) * 2003-04-24 2004-11-04 Gigaphoton Inc. Euv光発生装置におけるデブリ回収装置

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