JPH0816070A - プロセスカートリッジの装着機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカー
トリッジを装着する際に、プロセスカートリッジ側のフ
ランジギアと装置本体側の駆動ギアとを簡単な構成で確
実、且つ精度よく噛合させることが可能なプロセスカー
トリッジの装着機構を提供する。 【構成】 プロセスカートリッジを装置本体に挿入する
ときに、装置本体側の駆動ギアの手前でカートリッジに
設けたフランジギアが干渉しないようにプロセスカート
リッジを浮かせ、更に前記フランジギアが前記駆動ギア
の上方に位置したときに前記プロセスカートリッジの浮
き上がりを解除して前記フランジギアを駆動ギアに噛合
させるための浮き上がり手段を設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプロセスカートリッジを
装着して画像を形成する画像形成装置のプロセスカート
リッジの装着機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリンタ等の画像形成装置は、帯電器に
よって一様に帯電させた像担持体に選択的な露光をして
潜像を形成し、現像器によって前記潜像を現像剤で顕像
化すると共に、該現像剤による像を記録媒体に転写して
画像記録を行う。このような装置にあっては、各部材の
メンテナンスは専門のサービスマンが行い、ユーザには
不便を伴うことがあった。

【０００３】そこで、前記像担持体、帯電器、現像器、
クリーニング部等を一体構造にまとめてカートリッジ化
することにより、ユーザが前記カートリッジを装置本体
に装填することによって、現像剤の補給や寿命に達した
像担持体の部品交換可能とし、メンテナンスを容易にし
たものが実用化されている。

【０００４】このようなプロセスカートリッジは画像形
成装置本体に装着したときに、像担持体に取り付けたフ
ランジギアが装置本体側の駆動ギアと噛合して駆動力の
伝達が行われるが、単にカートリッジを挿入して装着す
る構成ではフランジギアと駆動ギアがぶつかってギアを
損傷するおそれがある。

【０００５】そこで、従来からプロセスカートリッジの
装着に際しては、フランジギアと駆動ギアの歯先干渉を
避け、且つ両ギアを確実に噛合させるために、ギアの揺
動機構やスライド機構を設けている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記揺
動機構ではプロセスカートリッジの突当部が必要にな
り、プロセスカートリッジの場合に感光体ドラム側に突
き当てると画像品質に問題が生ずるために、プロセスカ
ートリッジの両側突き当てが出来ない。そのために例え
ばカートリッジが重いときはアライメントの確保が難し
く、ギアの噛合精度が出し難かった。

【０００７】また、スライド機構では駆動ギアをスライ
ドさせるための部品やスペースが必要となり、装置全体
が複雑且つ大型化してしまうという課題があった。

【０００８】本発明は従来の上記課題を解決するもので
あり、その目的とするところは、画像形成装置本体に着
脱可能なプロセスカートリッジを装着する際に、プロセ
スカートリッジ側のフランジギアと装置本体側の駆動ギ
アとを簡単な構成で確実、且つ精度よく噛合させること
が可能なプロセスカートリッジの装着機構を提供するこ
とにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、フランジギアを設けた
像担持体を有するプロセスカートリッジを画像形成装置
本体に装着し、前記フランジギアを装置本体に設けた駆
動ギアと噛合させるプロセスカートリッジの装着機構に
おいて、プロセスカートリッジの挿入を案内するための
ガイド手段と、プロセスカートリッジを挿入するとき
に、前記駆動ギアの手前で前記フランジギアが干渉しな
いようにプロセスカートリッジを浮かせ、更に前記フラ
ンジギアが前記駆動ギアの上方に位置したときに前記プ
ロセスカートリッジの浮き上がりを解除して前記フラン
ジギアを駆動ギアに噛合させるための浮き上がり手段と
を設けたことを特徴としてなる。

【００１０】

【作用】上記構成にあっては、プロセスカートリッジを
挿入してフランジギアが駆動ギアの手前までくると、浮
き上がり手段によってプロセスカートリッジが浮き上が
り、フランジギアと駆動ギアが干渉しなくなる。そして
フランジギアが駆動ギアの上方位置まで挿入されると、
プロセスカートリッジの浮き上がりが解除されて両ギア
が噛合する。このようにしてフランジギアと駆動ギアと
はぶつかることなく確実に噛合する。

【００１１】

【実施例】次に本発明に係る一実施例を、プロセスカー
トリッジを装着して画像を形成する複写機を例にとって
説明する。

【００１２】〔第１実施例〕図１及び図２はプロセスカ
ートリッジの装着機構の説明図であり、図３及び図４は
プロセスカートリッジを装着した画像形成装置の説明図
である。ここでは説明の順序として、プロセスカートリ
ッジを装着した画像形成装置の全体構成を説明し、次に
プロセスカートリッジの装着構成について説明する。

【００１３】｛全体構成｝この画像形成装置Ａは、図３
に示すように、光源１ａやミラー１ｂ、レンズ１ｃ等を
有する原稿読み取り手段１から画像情報に基づいた光像
を照射して像担持体である感光体ドラムに現像剤（以下
「トナー」という）の像を形成する。そして前記トナー
像の形成と同期して、記録媒体２をカセット３ａからピ
ックアップローラ３ｂ、搬送ローラ３ｃ，３ｄ、更には
レジストローラ３ｅ等からなる搬送手段３で搬送し、且
つプロセスカートリッジＢとしてカートリッジ化された
画像形成部において、前記感光体ドラムに形成したトナ
ー像を転写手段としての転写帯電器４に電圧印加するこ
とによって記録媒体２に転写し、その記録媒体２を搬送
ベルト３ｆによって定着手段５に搬送し、熱及び圧力を
印加して転写トナー像を記録媒体２に定着する。そして
この記録媒体２を排出部６へと排出する如く構成してい
る。

【００１４】一方、前記画像形成部を形成するプロセス
カートリッジＢは、感光層を有する感光体ドラム７を回
転し、その表面を帯電手段である一次帯電器８への電圧
印加によって一様に帯電し、前記光学系１からの光像を
露光部を介して感光体ドラム７に露光して潜像を形成
し、現像手段９によって現像してトナー像として可視像
化する。そして転写帯電器４に前記トナー像と逆極性の
電圧を印加してトナー像を記録媒体２に転写した後は、
クリーニング手段10によって感光体ドラム７上の残留ト
ナーを除去するように構成している。

【００１５】前記画像形成装置Ａは、図４に示すよう
に、記録媒体搬送経路を境にして上部本体11と下部本体
12に分かれ、支軸13を中心にして開放可能に構成するこ
とにより記録媒体のジャム処理を容易になし得るように
構成している。そして前記プロセスカートリッジＢの装
着手段14が上部本体11に設けてあり、この装着手段14に
プロセスカートリッジＢを図４の紙面表側から裏側に向
かって挿入することによって装着するように構成してい
る。

【００１６】そしてプロセスカートリッジＢを挿入して
装着すると、感光体ドラム７の端部に取り付けたフラン
ジギアが上部枠体11に設けた駆動ギアと噛合し、プロセ
スカートリッジＢに駆動力が伝達されるものである。

【００１７】｛プロセスカートリッジの装着構成｝次に
前記プロセスカートリッジＢの装着構成について図１及
び図２を参照して説明する。尚、図１は図３の矢印ａ方
向から見た図であり、図２はフランジギアと駆動ギアの
噛合説明図である。

【００１８】装着手段14にはプロセスカートリッジＢの
挿入をガイドするためのガイド手段となるガイド部14
ａ，14ｂ（図４参照）がプロセスカートリッジＢの底部
をガイド可能に設けてあり、このガイド部14ａ，14ｂに
沿ってプロセスカートリッジＢを図１の矢印ｂ方向に挿
入して装着する。

【００１９】前記上部本体11にはプロセスカートリッジ
Ｂの挿入部の奥側にモータＭと連結して駆動回転可能な
駆動ギア15が設けてある。そして、前記ガイド部14ａ，
14ｂの所定位置には、前記駆動ギア15に対してカートリ
ッジ挿入方向手前側に浮き上がり手段としての凸部16が
設けてある。一方、プロセスカートリッジＢの底面に
は、該カートリッジＢを装置本体に装着したときに前記
凸部16に嵌合し得る凹部17が設けてあり、且つ感光体ド
ラム７の一方端（カートリッジ挿入先端側）には前記駆
動ギア15と噛合可能なフランジギア18が取り付けてあ
る。

【００２０】前記駆動ギア15及びフランジギア18ははす
歯ギアからなり、両ギア15，18が回転して駆動力の伝達
が行われると、感光体ドラム７にスラスト方向の力が作
用してプロセスカートリッジＢがスラスト方向に付勢さ
れて装着手段14において位置決めされるように構成され
ている。

【００２１】ここで前記プロセスカートリッジＢを装着
手段14に挿入して装着する場合について説明する。プロ
セスカートリッジＢは図１の実線で示されるようにガイ
ド部14ａ，14ｂに沿って上部本体11内へ挿入されてい
き、最終的に一点鎖線で示される位置に達してフランジ
ギア18が駆動ギア15と噛合して装着が完了する。

【００２２】前記プロセスカートリッジＢの挿入過程に
おいて、プロセスカートリッジＢのフランジギア18が駆
動ギア15の手前までくると、図２（ａ）に示すように、
上部本体11に設けてあるドラム位置決め部材19がフラン
ジギア18及び感光体ドラム７に設けてある孔に入り込む
と共に、カートリッジＢが凸部16に乗り上げ、一旦上方
へ浮き上がる。この持ち上げられる量は凸部16の高さに
よって設定されるが、少なくともフランジギア18が駆動
ギア15の上方に位置し、両ギア15，18が干渉しない位置
にくるように設定している。

【００２３】更にプロセスカートリッジＢを挿入する
と、図２（ｂ）に示すように、凸部16がプロセスカート
リッジＢの凹部17に嵌合するようになり、凸部16によっ
て持ち上げられていたプロセスカートリッジＢは浮き上
がりが解除されて下降し、フランジギア18が駆動ギア15
に乗り上げる。この状態では両ギア15，18は噛み合って
いなくても構わない。

【００２４】更にプロセスカートリッジＢを押し込んで
いくと、両ギア15，18ははす歯ギアであるために、フラ
ンジギア18の歯先がプロセスカートリッジＢの自重によ
ってズレ落ちて、図２（ｃ）に示すような歯底当たり状
態となる。その後、感光体ドラム７はドラム位置決め部
材19に嵌合してフランジギア18と駆動ギア15の軸間及び
噛み合いが確保され、図２（ｄ）に示すように、プロセ
スカートリッジＢが確実に装着される。

【００２５】このように、上部本体11に凸部16を設け、
カートリッジＢに前記凸部16に嵌合可能な凹部17を設け
ることにより、プロセスカートリッジＢの装着に際して
駆動ギア15の手前でフランジギア18が干渉しないように
なり、簡単な構成でギアを損傷することなく確実に装着
することが出来るようになる。

【００２６】〔第２実施例〕次に図５を参照して第２実
施例について説明する。尚、前述した第１実施例と同一
部材は同一符号を付して重複する説明を略す。

【００２７】前述した第１実施例では、凸部16によって
プロセスカートリッジＢを浮き上がらせるようにした例
を示したが、この第２実施例では凸部の代わりに板バネ
20を設け、この板バネ20によってプロセスカートリッジ
Ｂを浮き上がらせるように構成している。

【００２８】この構成にあっては、プロセスカートリッ
ジＢを挿入すると、図５（ａ）に示すようにカートリッ
ジＢはフランジギア18が駆動ギア15の手前までくると、
板バネ20によって持ち上げられて浮き上がる。このとき
フランジギア18に設けた孔18ａの内径にドラム位置決め
部材19のピン部19ａが突き当たり、図５（ｂ）に示すよ
うに、カートリッジＢの凹部17に板バネ20が嵌合してカ
ートリッジＢの浮き上がりが解除されると、両ギア15，
18が接する。更にカートリッジＢを押し込むと、図５
（ｃ）（ｄ）に示すように、孔18ａの内径より若干小径
の位置決め部材19の軸部19ｂが孔18ａに嵌合し、且つ両
ギア15，18が噛合する。

【００２９】この実施例では前述した第１実施例と同様
の効果を得ることが出来る他に、前記のように板バネ20
によって位置決め部材19にフランジギア18の孔内径を突
き当てるために、フランジギア18と駆動ギア15の歯先間
ギャップを最小限にすることが出来、且つ歯先が当たる
ときの衝撃を低減することが出来るものである。

【００３０】尚、前述した実施例では駆動ギア15及びフ
ランジギア18をはす歯ギアによって構成した例を示した
が、これははす歯ギアに限定することなく、例えば平歯
ギアで構成しても同様にギアを損傷させることなく装着
することが出来る。

【００３１】

【発明の効果】本発明は前述したように、プロセスカー
トリッジを挿入してフランジギアが駆動ギアの手前まで
くると、浮き上がり手段によってプロセスカートリッジ
が浮き上がり、フランジギアと駆動ギアが干渉しなくな
るように構成したために、従来のように揺動機構やスラ
イド機構を設けることなく、簡単な構成によりフランジ
ギアと駆動ギアとをぶつけることなく、確実に且つ精度
よく噛合させるようにプロセスカートリッジを装着する
ことが出来る。

【００３２】また前記フランジギアと駆動ギアをはす歯
ギアによって構成すると、両ギアが噛合状態にないとき
でも、プロセスカートリッジを落とし込んで挿入するこ
とにより、プロセスカートリッジの自重で歯先がズレ落
ちて歯底当たり状態となり、より確実に噛合するように
なる。

【００３３】また、前記浮き上がり手段の構成として
は、例えば装置本体側に凸部を設けカートリッジ側に凹
部を設けるような簡単な構成でよく、部品点数を増加さ
せる必要がなくコストダウン及び装置の小型化を図るこ
とが出来る。

【００３４】更に、浮き上がり手段として板バネによっ
てプロセスカートリッジを浮き上がらせるように構成す
れば、バネの付勢力によってフランジギアと駆動ギアの
歯先が当たるときの衝撃を低減することが出来、且つ歯
先間ギャップも最小限にすることが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】画像形成装置の上部本体を開放した状態におけ
るカートリッジ装着構成説明図である。

【図２】カートリッジ挿入時のフランジギアと駆動ギア
の噛合状態説明図である。

【図３】プロセスカートリッジを装着した画像形成装置
の構成説明図である。

【図４】上部本体を開放した状態の画像形成装置の構成
説明図である。

【図５】第２実施例に係るカートリッジ挿入時のフラン
ジギアと駆動ギアの噛合状態説明図である。

【符号の説明】

１…原稿読み取り手段 ２…記録媒体 ３…搬送手段 ４…転写帯電器 ５…定着手段 ６…排出部 ７…感光体ドラム ８…一次帯電器 ９…現像手段 10…クリーニング手段 11…上部本体 12…下部本体 13…支軸 14…ガイド手段 15…駆動ギア 16…凸部 17…凹部 18…フランジギア 19…位置決め部材 20…板バネ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フランジギアを設けた像担持体を有する
   プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着し、前
   記フランジギアを装置本体に設けた駆動ギアと噛合させ
   るプロセスカートリッジの装着機構において、 プロセスカートリッジの挿入を案内するためのガイド手
   段と、 プロセスカートリッジを挿入するときに、前記駆動ギア
   の手前で前記フランジギアが干渉しないようにプロセス
   カートリッジを浮かせ、更に前記フランジギアが前記駆
   動ギアの上方に位置したときに前記プロセスカートリッ
   ジの浮き上がりを解除して前記フランジギアを駆動ギア
   に噛合させるための浮き上り手段と、 を有することを特徴とするプロセスカートリッジの装着
   機構。
2. 【請求項２】 前記フランジギア及びこれと噛合する駆
   動ギアは、はす歯ギアであることを特徴とする請求項１
   記載のプロセスカートリッジの装着機構。
3. 【請求項３】 前記浮き上がり手段は、前記ガイド手段
   の所定位置に凸部を設け、プロセスカートリッジに前記
   凸部と嵌合可能な凹部を設けて構成したことを特徴とす
   る請求項１記載のプロセスカートリッジの装着機構。
4. 【請求項４】 前記浮き上がり手段は、前記ガイド手段
   の所定位置に板バネを設け、プロセスカートリッジに前
   記板バネが入り込む凹部を設けたことを特徴とする請求
   項１記載のプロセスカートリッジの装着機構。