JPH0816009A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0816009A
JPH0816009A JP15187794A JP15187794A JPH0816009A JP H0816009 A JPH0816009 A JP H0816009A JP 15187794 A JP15187794 A JP 15187794A JP 15187794 A JP15187794 A JP 15187794A JP H0816009 A JPH0816009 A JP H0816009A
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film
image forming
forming apparatus
temperature
heating
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JP15187794A
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Inventor
Tatsunori Ishiyama
石山竜典
Koichi Okuda
奥田幸一
Akira Hayakawa
亮 早川
Hiroyuki Oba
大羽浩幸
Takuya Tsujimoto
辻本卓哉
Kazuo Suzuki
鈴木一雄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録材上に支持した顕画像をフィルムを介し
て加熱体からの熱により加熱定着する装置において、そ
の起動時等、装置が低温でフィルムが正常に移動せず、
良好な画像形成が行われないことを防止すること。 【構成】 加熱体(3)と、顕画像を支持した記録材と
共に移動するフィルム(1)とを有し、顕画像をフィル
ムを介して加熱体からの熱により加熱定着する装置にお
いて、フィルムの回転状況を検知し(11)、その回転
状況によって、通紙シーケンス又は温調時間を変える
(9、10)ようにし、フィルムの正常な移動状態にお
いて定着を行い、良好な画像形成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置、静電記
録装置などの画像形成装置に用いられる加熱定着装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば画像の加熱定着等のための
記録材の加熱装置としては、所定の温度に維持された加
熱ローラと、弾性層を有して前記加熱ローラに圧接する
加圧ローラによって記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱
ローラ方式が多用されている。また、フラッシュ加熱方
式、オーブン加熱方式など種々の方式・構成のものが知
られており実用されている。
【0003】しかしながら、最近では省電力化および本
体電源投入時から出力されるまでの時間の短縮化等の理
由により、特開昭63−313182号公報・特開平2
−157878号公報等に記されているような、固定支
持された加熱体と該加熱体に対向圧接しつつ搬送される
耐熱性フィルム(定着フィルム)、該フィルムを介して
記録材を加熱体に密着させる加圧部材を有し、加熱体の
熱をフィルムを介して記録材へ付与することで記録材面
に形成担持されている未定着画像を記録材面に加熱定着
させる方式・構成の定着装置(フィルム加熱定着方式)
が提案されている。
【0004】このようなフィルム加熱定着装置の一例を
図10に示し以下に説明する。
【0005】図10において、101はエンドレスベル
ト状の耐熱性フィルムであり、主として基層に厚さ20
〜80μmのポリイミドフィルムを用い、その外面側
(記録材との対面側)に記録材上のトナー像との離型性
を保つために厚さ5〜20μmのPTFEやPFAの離
型層をコートしたものが使われてきた。
【0006】103は加熱体としてのヒータであり、記
録材Pの搬送方向に直交する方向を長手とする絶縁性・
高耐熱性・低熱容量のヒータ基板104と、該ヒータ基
板104の表面側に長手に沿って印刷して形成された通
電発熱体層105と、該ヒータ基板104の通電発熱体
層形成面側とは反対側のヒータ基板裏面側に接触させて
設けたヒータ検温素子106(例えばサーミスタ)を基
本構成とする全体に低熱容量のものであり、該ヒータ1
03を横断面半円弧桶形のフィルム内面ガイド部材10
7(ステー)に通電発熱体層形成面側を露呈させて断熱
して固定保持させてある。また、この時ヒータ103の
温度制御は、ヒータ検温素子106によるヒータ103
の検知温度が一定になるように発熱体105への通電を
制御している。
【0007】円筒形の定着フィルム101は前記フィル
ム内面ガイド部材107に対してルーズにはめ込んで支
持してある。
【0008】そして、102は加圧部材としての加圧ロ
ーラ(圧接ローラ、バックアップローラ)であり、芯金
102aとシリコーンゴム等の離型性のよいゴム弾性層
102bとからなり、ヒータ103との間にフィルム1
01を挟ませて、不図示の付勢手段で例えば総圧4〜1
5kgの当接圧を持って対向圧接させてあり、記録材P
の搬送方向に対しモータを含む不図示の駆動系で図中反
時計方向に回転駆動される。これにより、円筒型の定着
フィルム101がヒータ103の下面に密着摺動してフ
ィルム内面ガイド部材107の周りを回転する。また、
このときヒータ面とフィルム内面の摺動摩擦を低減する
ために、両者の間に耐熱性のグリスを介在させている。
【0009】上記のような定着装置において、フィルム
101と加圧ローラ102との間に記録材Pが導入さ
れ、定着ニップ部Nを通過することで、ヒータ103の
熱エネルギーをフィルム101を介して記録材Pに付与
し、記録材P上のトナー像Tを加熱定着する。
【0010】このようなフィルム加熱定着方式は、非常
に熱容量が小さく、昇温の速い加熱体を用いることがで
きるため、ヒータ106が所定の温調温度に達するまで
の時間を大きく短縮することができるようになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
なフィルム加熱定着装置を使用すると、前述したような
利点が得られるものの、フィルムと加熱体の間に摺擦摩
擦防止用に介在させている耐熱グリスが、低温環境下で
高粘度になり、定着器立ち上げ時にフィルムがヒータお
よびステーに貼り付いてしまう。このため、フィルムと
ヒータおよびステーとの摺動摩擦抵抗が大きくなり、加
圧ローラ等のフィルム搬送手段でフィルムが回動できな
くなる。従って、記録材Pが定着部位に到達しても記録
材Pを搬送できなくなる。また、たとえ記録材を搬送し
たとしても、フィルムがストップしていれば、未定着画
像面とフィルム表面の間で摺擦して画像が擦れてしまう
ような不具合が生じてしまう。
【0012】更に、記録材Pが定着部位に到達する直前
にフィルム101が回転を始めたとしても、部分的にし
かフィルム101が暖まっていないため、定着画像にム
ラを生じ、フィルムの暖まっていない部分では定着不良
が発生してしまっていた。
【0013】
【発明が解決しようとする手段】本発明では、以上に述
べたような問題点を解決し、フィルム加熱定着装置の本
来の利点を最大限に発揮できるようにしたものである。
【0014】即ち、加熱体と、加熱体の温度を検知する
温度検知部材と、顕画像を支持した記録材と共に移動す
るフィルムとを有し、顕画像はフィルムを介して加熱体
からの熱で加熱定着される装置において、上記フィルム
の回転状況を検知し、その回転状況によって通紙シーケ
ンスまたは温調時間を変えることを特徴とし、定着器の
立ち上げ時に、フィルムの摺動回転状況を検知して、フ
ィルムの回転に異常が生じている場合には、装置本体の
画像形成工程を遅延させて制御し、記録材が定着部位に
到達するまでに、確実にフィルムが摺動回転して記録材
を搬送できるようにし、かつフィルムの温度分布がほぼ
均一になるようにすることで、定着性も良好になるよう
にする。
【0015】
【実施例】
(実施例1)図1に本発明を実施したフィルム加熱定着
装置の該略図を示した。
【0016】このフィルム加熱定着装置の基本構成は図
10と同様でありここでの詳しい説明は省略する。
【0017】図1において、加熱体であるヒータ3はフ
ィルムの移動方向と略直交する方向に設けられ、厚さ1
mmの良熱伝導性のセラミック基板4と、このセラミッ
ク基板4の図中下面に設けられた抵抗発熱体5から成
り、ステー7に固定保持されている。セラミック基板4
の上面には、温度検知素子としてのサーミスタ6が設け
てある。このサーミスタ6で検知された温度は電気信号
としてA/Dコンバータ8に送られ、これを介してCP
U9に入力される。CPU9はこの入力信号に基づいて
ACドライバ10を駆動させ、ヒータ温度を適正にする
ために発熱体5への通電電力を制御している。
【0018】このような構成の定着器では、前述したよ
うなフィルムの回転不良がしばしば生じていた。そこ
で、本発明においては図に示すように、フィルムの回転
状況をみるためのマーカーとしてフィルム端部に通し穴
12等を設け、そこを光学カウンタ等のセンサ11を用
いてマーカー12の有無を検知し、このマーカー12の
検知されるタイミングにより、フィルム1がどのような
速度周期で回転しているのかを検知している。
【0019】本発明では、マーカー12としてフィルム
1に通し穴をあけているが、実際上の使用においては、
フィルム1上にフィルムと反射率の違う物質を部分的に
コートしておき、ここに光を当てて光の反射状態を検知
することによってフィルムの回転状況を検知したりフィ
ルム表面と赤外線放射率の異なる物質を部分的に付着・
コートさせておき、ここを放射率εを一定に設定した放
射温度計等でセンスすることによって、部分的に温度の
異なる部分が検知できるため、放射率の異なるマーカー
の部分が判別できる。ただし、後者の場合にはフィルム
の回転が不規則であると、部分的に温度が高くなるとこ
ろが生じるため実際にはフィルムの放射率より低い放射
率を持つ物質をマーカーとして用いたほうが使い易い。
また、これらと同様に、磁気・電気抵抗の変化を与える
マーカーを用いてそれぞれの検出装置を設けることでも
同様な効果を得ることができる。更に、直接的ではある
が、表面速度測定器を用いても同様な結果が得られるこ
とはいうまでもない。
【0020】マーカーの形状についても、本実施例のよ
うな形状だけでなく図2−a、図2−bのようなものも
充分考えられ、その数についても1つだけでなく複数設
けたものの考えられる。
【0021】これらのセンサ11によって検知されたフ
ィルム1の摺動回転状況は、電気的な信号としてサーミ
スタ6と同様にA/Dコンバータ8を介してCPU9に
送られ、通常のフィルム回転時のマーカー11の通過タ
イミング(フィルム回転周期)と異なる場合には、本体
の画像形成工程を遅らせるように設定する。本実施例で
は記録材を画像形成工程の直前の段階で停止させてお
き、フィルム1の回転が正常と判断された後に記録材P
上に画像を形成していくようにした(プレフィード制
御)。また、フィルムの回転が異常と判定された場合
に、温調温度を低下させてフィルムの熱劣化を防止する
シーケンスや、加圧ローラの駆動速度を低下させる方法
をとっても効果はある。
【0022】以上に述べたように、フィルム1の回転状
況を光学的なセンサを用いて検出することによって、定
着器の立ち上げ時に発生する定着部での記録材の搬送不
良を防止することができ、かつフィルムの回転状況が常
に判定できるため、フィルムの回転ムラ等によって生じ
る定着性のムラ・定着不良を確実に防止することができ
るようになる。そして、このようにフィルムが回転しな
いような状況に対応するために、常時ウエイトタイムを
長くしておく必要がなくなる。
【0023】また、このことは本実施例で述べてきたよ
うに、加圧ローラによってフィルム1および記録材Pを
搬送するようないわゆる加圧ローラ駆動タイプのフィル
ム加熱定着装置だけでなく、フィルムを外部で駆動させ
ているフィルム加熱定着装置にも充分に効果を発揮す
る。
【0024】更に、フィルムの駆動に表面の摩擦係数μ
の低いローラを用いることができるようになることか
ら、加圧ローラ表面をフッ素ラテックスゴムでコーティ
ングする(これは表面の離型性・耐久性を若干落とし、
搬送力・摩擦力の向上を図った)ような手法はとらなく
ても、従来までに使用していた離型性の高いシリコーン
ゴム上にPFAチューブ・PTFEなどを施した加圧ロ
ーラでも使用することができるようになる。これは本発
明者によって確認済みである。
【0025】(実施例2)図3は本発明の第二の実施例
を適用したフィルム加熱定着装置の概略構成を示した図
である。
【0026】本実施例では、フィルム14の端部断面形
状を、図3のようにカットして段差15を付け、この段
差15にコマ13等を常に接触させて段差15を検知し
ておき、この検知信号をCPU16に送りこれによりフ
ィルム14の回転状況を検知できるようにしている。段
差は図5−a、図5−bのように設けることもできる。
このコマ13は、ステー7等の非回転支持体に移動自在
に支持されており、長手方向にのみフィルム14の座屈
を生じないような軽度の圧で圧接してある。このため、
フィルム14が長手方向に多少移動したとしても、これ
に伴ってコマ13も移動し、フィルム14の端部に形成
された段差15を正確に検知していく。検知の方法は、
図4に示したように、コマ13の動作方向に接触タイプ
のスイッチ機構(接点1、2)なるものを設けておき、
段差15の山の部分のみを検出できるようにしてある。
通常、フィルム14が正規の速度でヒータ支持体7の周
りを摺動回転している場合には、フィルム14の回転に
伴って段差15がコマ13によって周期的に検知される
が、フィルム14にスリップ等が発生すると、段差15
が周期的に検知されなくなる。
【0027】本実施例の特徴は、前述の実施例で用いら
れたマーカー等が、汚れ等によって誤検知することを確
実に防止することができ、またフィルム上に貫通した穴
などをつくることがなく、部分的なフィルムの強度低下
を起こさずに済むため、フィルムの寄りによる端部の座
屈にも強い。このため、フィルムの膜厚が比較的薄いも
のに有効である。
【0028】このようにフィルムの回転状況を検知して
後は、前述の実施例と同様にして記録材の搬送タイミン
グを制御し、記録材の搬送不良・定着性不良を防止する
ようにする。
【0029】(実施例3)本実施例における概略構成図
を図6に示した。
【0030】図6中の基本構成は前述の実施例1、2に
示したものとほぼ同じであるため説明は省略する。
【0031】図中18と19と20は、それぞれフィル
ム17表面・加圧ローラ2表面・ステー7温度を測定す
るための温度センサである。これらセンサによって、定
着器立ち上げ時のそれぞれの温度上昇速度を検知し、こ
の検知信号をA/Dコンバータ8を介してCPU21に
送られる。CPU21では、フィルムが通常の回転をし
た場合の各検知信号を基準信号とし該基準信号と前記検
知された検知信号と比較して、異なる場合にはフィルム
が回転不良を起こしていると判断する。フィルムの回転
不良が発生した場合、それぞれの測定温度の変化は、フ
ィルムは温度はほとんど変化せず、加圧ローラおよびス
テーの温度はその温度上昇速度が速くなる。これは、フ
ィルムによって熱を奪われなくなったことによるもので
ある。
【0032】CPU21で回転不良が生じていると判断
された場合には、通常よりもウエイトタイムをのばした
り、加圧ローラの回転速度を低くしたりするなど、前述
したようなシーケンス・温度制御に移行する。
【0033】ところで、上記センサのうちフィルム・加
圧ローラの温度を検知するものに限っては、両者の表面
性に影響を与えないような非接触タイプのものが好まし
い。このように制御をとることによって、フィルム・加
圧ローラ・ステーに新たな形状を追加しないため、簡易
的にフィルムの回転不良を検知でき、記録材搬送不良・
定着性不良を防止することができる。
【0034】(実施例4)本実施例は、フィルム加熱定
着装置の温度制御方法を利用し、フィルムの回転状況を
検知するようにしたものである。本実施例の概略構成図
と制御フローチャートおよび制御テーブルをそれぞれ図
7、図8、図9−a、9−b、9−cに示す。
【0035】図7は概ね前述の実施例1、2と同様な構
成をとっているため、同様な部分について説明を省略す
る。
【0036】以下に図7、図8、図9−a、9−b、9
−cに基づいて、本実施例で採用した温度制御方法につ
いて説明する。
【0037】定着器を立ち上げる前に、サーミスタ6に
よってヒータの初期温度を測定し、CPU22内に記録
しておく。次の工程として本体が画像形成を開始するた
め、不図示のモータが回転を始めると同時に発熱体5に
通電が開始される。この時、発熱体5には入力電圧が1
00%で印加され、ヒータ3の表面温度が所定の値にな
るように温調を開始しはじめる。本実施例ではこの温調
温度を180℃に設定した。
【0038】温調時の制御の流れを図8のフローチャー
トに示した。
【0039】ヒータを温調温度まで立ち上げる場合、ま
ず1)CPU22へリセット信号が入力され、ヒータの
初期温度を測定する。次に、2)ヒータに通電が開始さ
れ、3)サーミスタ6によってヒータの表面温度の測定
を開始して、検知温度が160℃および170℃になっ
た時点の時間をCPU22内蔵のタイマで測定してお
き、この計測された時間からヒータ3の温度上昇速度を
算出する。4)この温度上昇速度から、ヒータ3へのフ
ル通電時の供給電力(W)を想定し、180℃に温調す
るのに最適な電力になるようにWの通電割合(a%)を
決定し、7)温調を開始する。ここで、通電割合の決定
は、予めCPU22内部に設定しておいた温度上昇速度
と180℃温調に最適な電力値の関係を示したテーブル
に基づいて行われる。このテーブルは、図9−aに示し
たように1対1で対応される。このことにより、ヒータ
の温度上昇速度を計測することで入力電力をも知ること
ができる。また、この図から180℃温調を維持する電
力(W1)もわかる。これは、温度上昇速度がゼロのと
きであり、本実施例ではW1=170Wである。即ち、
170Wを印加し続けることでヒータ3は180℃の状
態に維持される入力電力(W)を適性電力(W1)にす
る割合a(%)は a(%)=W1/W×100 で表される。
【0040】図9−aより、ヒータの温度上昇速度と入
力電圧の関係がわかっているため、上式と合わせて、温
度上昇速度と通電割合(a%)の関係も図9−bの様に
決定される。
【0041】しかしながら、このような制御方法のまま
だと、本発明によって対策されるべきフィルムの回転不
良・スリップが生じた場合には、通常のフィルムの回転
不良が生じる初期の立ち上げ時に入力電力の決定を行っ
ているため、フィルムの回転不良によって加熱体内部の
熱が、フィルムによって奪われず、予想された加熱体の
立上りの温度上昇速度よりも高くなってしまう。この現
象によって、加熱体の温度上昇が速いとCPU22が認
識してしまうため、発熱体への供給電力を低く抑えてし
まうことになる(図9−c参照)。また、低温環境下か
らの定着器の立ち上げ時にフィルムと発熱体・加熱体と
の間に介在するグリスの粘度が高いことによるフィルム
の張り付きであるため、低温環境下で入力電力を低く抑
えてしまうと記録材が定着部位に到達するまでに所定の
温調温度まで達しない。したがって、定着不良を招来し
てしまう結果となる。
【0042】そこで、初期に測定したヒータ温度と立上
り温度上昇速度との相関を表したテーブル(図9−c)
からおよその立上り温度上昇速度を予測しておき、実際
に定着器を立ち上げた時の温度上昇速度が予測された温
度上昇速度と大きくかけ離れていた場合(予期された値
よりも大きかった場合)にはフィルムが回転していない
状況にあると判別できる〔図8の5)〕。したがって、
この判別が行われれば、前述したように記録材への画像
形成工程を遅らせ〔図8−6)〕、温調時間を予め決め
ておいた時間だけ延長してから画像形成工程に移る〔図
8の7)〕ような制御方法にする。ただし、通常ヒータ
の温度上昇速度を検知するためのサーミスタ6は、温度
による抵抗値変化がリニアではなく指数関数的に変化す
るため、広い温度で感度を高くすることができないの
で、上記のような温度を行なうためには、初期ヒータ温
度を測定するための検知回路を用いた方がより精度良く
制御することができる。
【0043】フィルムの回転が停止した場合と回転して
いる場合との温度上昇速度に大きく差がみられる場合に
は、単にヒータの温度上昇速度を測定するだけでもフィ
ルムの回転状況を検知することも可能である。
【0044】本実施例では、この様な制御を用いること
により正確に温調制御が行え、かつフィルムの回転不良
が生じても前述の実施例でとり上げたものより制御的に
は複雑にはなるが、構成的には非常に安価にフィルムの
回転不良を検知できる。そして、これらはフィルム加熱
定着装置の利点を損なうことなく、また制御系の利点も
失わずにフィルム加熱定着装置でしばしば生じていた初
期定着不良・搬送不良を確実に防止することが可能とな
る。
【0045】
【発明の効果】以上に述べてきたように、本発明によれ
ば、フィルム加熱定着装置を用いた場合にしばしば生じ
ていたフィルムの回転不良による記録材搬送不良・定着
不良を、フィルム回転状況を検知して、フィルムが回転
不良を生じている時のみ記録材への画像形成工程を長く
することにより確実に防止できる。
【0046】これによって、フィルム加熱定着装置の特
性であるところのウエイトタイムの短縮化・本体の省電
力化を充分に達成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の実施例1のフィルム加
熱定着装置の概略構成図
【図2】本発明の実施例1で使用されるフィルムのその
他の例を示す図
【図3】本発明の実施例2におけるフィルム加熱定着装
置の概略構成図
【図4】本発明の実施例2で使用されるコマ部の概略構
成図
【図5】本発明の実施例2で使用されるフィルムのその
他の例を示す図
【図6】本発明の実施例3におけるフィルム加熱定着装
置の概略構成図
【図7】本発明の実施例4におけるフィルム加熱定着装
置の概略構成図
【図8】本発明の実施例4を実施した場合の温調制御の
流れを示すフローチャート
【図9】本発明の実施例4における各種テーブルを示
し、その(a)は給電力と温度上昇速度の関係を表すテ
ーブル、(b)は温度上昇速度と出力比率の関係を表す
テーブル、(c)は供給電力と温度上昇速度の関係を表
すテーブル
【図10】従来のフィルム加熱定着装置の構成を示す概
略構成図
【符号の説明】
1,14,17,101…定着フィルム 2,102…加圧ローラ 2a…芯金 2b…弾性ゴム層 3,103…ヒー
タ(加熱体) 4,104…ヒータ基板 5,105…発熱
体 6,106…サーミスタ 7,107…ヒー
タ支持体(ステー) 8…A/Dコンバータ 9,16,21,
22…CPU 10…ACドライバ 11…マーカー検
知用センサ 12…フィルム回転検知用マーカ 13…フィルム段
差検知用コマ 15…フィルム端部切り欠き段差 18…フィルム温
度検知センサ 19…加圧ローラ温度検知センサ 20…ヒータステ
ー温度検知センサ N…定着ニップ部 P…記録材 T…未定着トナー像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大羽浩幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 辻本卓哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木一雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体と、加熱体の温度を検知する温度
    検知部材と、顕画像を支持した記録材と共に移動するフ
    ィルムとを有し、顕画像はフィルムを介して加熱体から
    の熱で加熱定着される装置において、 上記フィルムの回転状況を検知し、その回転状況によっ
    て通紙シーケンスまたは温調時間を変えることを特徴と
    する画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像形成装置において、
    フィルムの反加熱体面でフィルムを駆動させる加熱定着
    装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像形成装置において、
    フィルムの加熱体接触面側でフィルムを駆動させる加熱
    定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像
    形成装置に用いられた加熱定着装置において、フィルム
    端部をフィルム駆動速度を検知するための形状にし、該
    フィルムの駆動状況を検知する手段として、光カウン
    タ、放射率測定器、磁気測定装置、表面速度測定器又は
    抵抗測定装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像
    形成装置に用いられた加熱定着装置において、フィルム
    端部をフィルム駆動速度を検知するための形状にし、該
    端部に当接部材を当て該フィルムの回転周波数を計測す
    るようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像
    形成装置に用いられた加熱定着装置において、フィルム
    の駆動回転状況を検知する手段として、発熱体への通電
    開始前に温度検知部材で加熱体の温度を検知し、かつ通
    電開始後の加熱体の温度上昇速度を検知し算出する手段
    を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像
    形成装置において、フィルムの回転が検知されない場
    合、装置の故障として検出することを特徴とする画像形
    成装置。
JP15187794A 1994-07-04 1994-07-04 画像形成装置 Pending JPH0816009A (ja)

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