JPH0815905A - トナー用樹脂組成物及びトナー - Google Patents

トナー用樹脂組成物及びトナー

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JPH0815905A
JPH0815905A JP6147822A JP14782294A JPH0815905A JP H0815905 A JPH0815905 A JP H0815905A JP 6147822 A JP6147822 A JP 6147822A JP 14782294 A JP14782294 A JP 14782294A JP H0815905 A JPH0815905 A JP H0815905A
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JP
Japan
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toner
resin composition
ethylene
molecular weight
temperature
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JP6147822A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Furukawa
敏治 古川
Takuo Suzuki
卓夫 鈴木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐オフセット性、耐白地汚れ性、低温定着性
及び保存安定性に優れ、かつ感光ドラムの汚染を引き起
こし難いトナーを得るためのトナー用樹脂組成物を提供
する。 【構成】 ビニル系共重合体を主成分とするトナー用樹
脂組成物であって、前記ビニル系共重合体が、分子量分
布において、1×103 〜8×104 に極大値をもち、
1×105 〜4×106 に極大値または肩をもつか、重
量平均分子量Mwの数平均分子量Mnに対する比Mw/
Mnが6以上であり、常温で液状のエチレン−プロピレ
ン共重合体を5〜35重量%含有することを特徴とする
トナー用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真等に使用され
るトナー用樹脂組成物及びトナーに関し、より詳しく
は、いわゆる乾式現像方式に使用されるトナー用樹脂組
成物及びトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、光導電性物
質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を
形成し、この潜像をトナーを用いて現像し、その後必要
に応じて用紙等の転写材に転写した後、熱ロール等の熱
源により定着して永久可視像を得る方法がある。
【0003】上記のような電子写真法において静電荷像
を現像する方式として、乾式現像方式が多用されている
が、乾式現像方式では、樹脂に染料もしくは顔料等の着
色剤を分散させてなるトナーと、鉄粉もしくはガラスビ
ーズからなるキャリアとを含む二成分系微粉末現像剤、
またはトナーにマグネタイト等の磁性体粒子を分散させ
てなる磁性体トナーを用いた一成分系の微粉末現像剤が
用いられている。
【0004】乾式現像方式では、摩擦により帯電したト
ナーが電気的引力により感光体上の静電潜像に付着さ
れ、それによってトナー像が形成される。次に、感光体
上のトナー像が、被定着シートに転写され、しかる後転
写されたトナーが被定着シートに定着されて永久可視像
が形成される。
【0005】上記定着方法としては、トナーに対し離型
性を有する材料で表面を形成した加熱ローラの表面に被
定着シートのトナー像を圧接させつつ、該被定着シート
を通過させることにより行われる、いわゆる加熱ローラ
法が多用されている。
【0006】加熱ローラ法では、消費電力等の経済性を
向上させるために、及び複写速度を高めるために、より
低温で定着可能なトナー用樹脂組成物が求められてい
る。低温定着性を向上するものとして、ビニル系共重合
体を主成分とし、該ビニル系共重合体の分子量を低めた
トナー用樹脂組成物や、ビニル系共重合体に可塑剤やオ
リゴマー成分を含有させたトナー用樹脂組成物等が提案
されている。しかしながら、トナーの低温定着性は高め
られるものの、定着時に像を形成するトナーの一部が加
熱ローラの表面に移行し、トナーが次に送られてくる用
紙に再び移行して画像を汚すという現象(オフセット現
象)が発生し易く、かつトナーが凝集し易いという問題
があった。さらに、オリゴマー成分の一部が分離し、感
光ドラムを汚染することもあった。
【0007】これらの問題を解決する目的で、トナー用
樹脂として、低分子量の重合体成分と高分子量の重合体
成分とからなる樹脂組成物(特開昭56−158340
公報,特開昭58−202455号公報)が提案されて
いる。しかし、このような樹脂を用いても、未だ充分な
定着性能は得られておらず、低分子量体が脆いため、定
着物を擦った場合、トナーがのっていない白地部分が汚
れる、いわゆる白地汚れを発生するという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のトナー用樹脂組成物及びトナーの欠点を解消し、低温
定着性、耐オフセット性、耐白地汚れ性及び保存安定性
に優れ、かつ感光ドラムの汚染を引き起こし難いトナー
用樹脂組成物及びトナーを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために考えられたものであり、請求項1に記載の
発明にかかるトナー用樹脂組成物は、ビニル系共重合体
を主成分とするトナー用樹脂組成物であって、前記ビニ
ル系共重合体が、分子量分布において、1×103 〜8
×104 に極大値をもち、1×105 〜4×106 に極
大値または肩をもつか、重量平均分子量Mwの数平均分
子量Mnに対する比Mw/Mnが6以上であり、常温で
液状のエチレン−プロピレン共重合体を5〜35重量%
含有することを特徴とするトナー用樹脂組成物であり、
それによって上記課題を達成するものである。
【0010】また、本発明により得られるトナーは、上
記請求項1に記載の発明にかかるトナー用樹脂組成物
と、着色剤とを主成分として含むことを特徴とする。以
下、本発明のトナー用樹脂組成物及びトナーの詳細を説
明する。
【0011】本発明におけるビニル系共重合体は、帯電
性、粉砕性等トナーとしての基本物性を得るための理由
により、スチレン系単量体、アクリル酸エステルもしく
はメタクリル酸エステル単量体を構成単位とすることが
好ましい。
【0012】上記スチレン系単量体の具体例としては、
スチレンの他、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−ter−ブチルスチレン、p−n−
ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n
−ドデシルメチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロル
スチレンなどを挙げることができる。
【0013】本発明に用いられるアクリル酸エステルも
しくはメタクリル酸エステル単量体の具体例としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸ステアリルなどのアクリル酸またはメ
タクリル酸のアルキルエステルの他、アクリル酸2−ク
ロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル
酸メチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ
ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸グリシジル、
ビスグリシジルメタクリレート、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、メタクリロキシエチルホスフェー
トなどを挙げることができ、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸n−ブチルなどが特に好ましく用いられる。
【0014】本発明に用いられるその他のビニル系単量
体としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルア
クリル酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−あ
るいはβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シ
トラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸及び
そのモノエステル誘導体及びジエステル誘導体;コハク
酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、コハク酸モ
ノメタクリロイルオキシエチルエステル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどを挙げ
ることができる。
【0015】本発明におけるビニル系共重合体は、トナ
ー用樹脂として通常に使用されているものであれば特に
制限されるものではないが、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーにより測定された分子量分布曲線におい
て1×103 〜8×104 の範囲に極大値をもち、1×
105 〜4×106 の範囲に極大値または肩をもつか、
比Mw/Mnが6以上であることが望ましい。
【0016】低分子側の分子量分布の極大値が、前記範
囲より小さいと保存安定性が悪化することがあり、また
前記範囲よりも大きいと定着性が低下することがある。
また、高分子側の極大値または肩や比Mw/Mnが前記
範囲より小さいと耐オフセット性が悪化することがあ
り、また高分子側の極大値または肩が前記範囲よりも大
きいと定着性が低下することがある。
【0017】分子量分布が、低分子量部分と高分子量部
分とで2山に形成されている場合には高分子量の重合体
成分の含有量が15重量%よりも少ないと、耐オフセッ
ト性の低下を生じることがある。
【0018】さらに、この発明における重合体は、保存
安定性の点からガラス転移点が50℃以上であることが
望ましい。本発明におけるエチレン−プロピレン共重合
体は、常温で液状であり、好ましくはランダム共重合体
に近いことが望ましい。また、エチレン−プロピレン共
重合体のMw(重量平均分子量)は、20000≧Mw
≧6000が好ましい。Mwが小さすぎると、樹脂から
ブリードしてきて感光ドラムを汚染することになり、大
きすぎると、粉砕性が困難であるからである。
【0019】ビニル系共重合体との分散性から考えてエ
チレン−プロピレン共重合体のMn(数平均分子量)は
10000以下が好ましい。エチレン−プロピレン共重
合体は、その含有量が樹脂中5重量%以下ではその効果
はほとんど得られず、逆に35重量%以上では樹脂の強
靱性が高くなりすぎ、粉砕してトナーとすることができ
なくなる。さらに好ましくは、10〜20重量%であ
る。
【0020】ビニル系共重合体の合成は、懸濁重合、乳
化重合、溶液重合、塊重合等が利用できる。このビニル
系共重合体と、エチレン−プロピレン共重合体とは熱溶
融ブレンドされていてもかまわないが、より均質にする
ために溶剤に分散した上で脱溶剤するのが好ましい。さ
らに好ましくは、エチレン−プロピレン共重合体の存在
下でビニル系共重合体を重合する。
【0021】本発明のトナー用樹脂組成物では、本発明
の目的を達成し得る範囲内で、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、エチレン等が前記ビニル系共重合体に共重合されて
もよく、またこれらモノマーの重合体がブレンドされて
もさしつかえない。また、ポリエステル樹脂やエポキシ
樹脂が混合されてもよい。さらに、脂肪族アミド、ビス
脂肪族アミド、金属石鹸、パラフィン等が混合されても
よい。
【0022】本発明のトナーは、上記トナー用樹脂組成
物と、着色剤とを主成分として含むものである。すなわ
ち、上記トナー用樹脂組成物に対し、後述の着色剤を混
合することによりトナーを提供することができる。
【0023】上記着色剤としてはカーボンブラック、ク
ローム、イエロー、アニリンブルー等を用いることがで
きる。さらに、本発明の目的を達成し得る範囲内で、本
発明のトナーでは、帯電制御剤としてニグロシン、スピ
ロンブラック(保土ヶ谷化学社製)等の染料やその他フ
タロシアニン系の顔料を添加することができる。
【0024】また、離型剤として低分子量ポリエチレ
ン、ポリプロピレンワックス等を添加したり、流動性を
高めるために疎水性シリカ等を添加してもかまわない。
【0025】
【作用】本発明のトナー用樹脂組成物は、上記構成を有
し、ビニル系共重合体がその分子量分布において1×1
3 〜8×104 に極大値をもち、1×105 〜4×1
6 に極大値または肩をもつかMw/Mnが6以上であ
るため、低温定着性及び耐オフセット性が改善される。
【0026】また、ビニル系共重合体にエチレン−プロ
ピレン共重合体を5重量%以上含有させることにより、
エチレン−プロピレン共重合体が海でビニル系共重合体
が島となる構造をとる。この海島構造により、低温での
定着が可能となる。すなわち低温で流動状態になるエチ
レン−プロピレン共重合体が海層であるため、低温で紙
等に定着可能なトナー用樹脂組成物及びそのトナーを得
ることができる。
【0027】また、ガラス転移温度の高いビニル系共重
合体がエチレン−プロピレン共重合体に一部相溶してい
るため、エチレン−プロピレン層のガラス転移温度が上
がり、海層でも十分な保存性が得られるものと考えられ
る。
【0028】さらに、強靱でビニル系共重合体に対して
分散し易いエチレン−プロピレン共重合体が特定割合で
含有されているため、トナー用樹脂組成物の強靱性が高
められ、白地汚れを起こし難い。また、エチレン−プロ
ピレン共重合体が均一に海状に分散しているため、一部
がブリードして感光体を汚染することもない。
【0029】
【実施例の説明】以下、本発明の非限定的な実施例を説
明することにより、本発明を明らかにする。なお、以下
においては、特に断らない限り、部は重量部を意味する
ものとする。
【0030】実施例1 スチレン70部、メタクリル酸メチルエステル10部、
アクリル酸n−ブチル20部を重合して得られた分子量
の極大値が60万の樹脂175gと、エチレン−プロピ
レン共重合体:HC−600(Mw=10000、Mn
=6000:三井石油化学社製)150gの混合物を3
リットルセパラブルフラスコに入れトルエン1リットル
に溶かし、気相を窒素ガスにて置換した後、この系をト
ルエンの沸点まで加温した。
【0031】トルエンの還流が起きた状態で、攪拌しな
がら、スチレン440g、アクリル酸n−ブチル60
g、及び重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ2−
エチルヘキサノエート30gを溶解した混合物を、2.
5時間かけて滴下しながら、溶液重合を行った。滴下終
了後、さらにトルエンの沸騰する温度にて攪拌しなが
ら、1時間熟成した。その後、系の温度を180℃まで
徐々に上げながら、減圧下にてトルエンを脱溶剤し、低
分子量の分子量極大値が8000であり、ガラス転移点
Tg=62℃、Mw/Mn=18の樹脂組成物Aを得
た。なお、分子量極大値は、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーにより測定した分子量分布から得た値で
ある。
【0032】樹脂A100部と、カーボンブラック(M
A−100:三菱化成社製)5部と、スピロンブラック
TRH1部と、ポリプロピレンワックス(ビスコール6
60P:三洋化成社製)3部とをメルトブレンドし、冷
却後粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕して約12
〜15ミクロンの平均粒度を有するトナー粉末を作製し
た。得られたトナー粉末に、0.3部の疎水性シリカ粉
末(R−972:日本アエロジル社製)を添加して、電
子写真用トナーAを得た。
【0033】実施例2 スチレン78部、メタクリル酸メチルエステル10部及
びアクリル酸2−エチルヘキシル12部を重合して得ら
れた分子量の極大値が6千の樹脂65重量%と、スチレ
ン80部及びメタクリル酸ブチルエステル20部を重合
して得られた分子量の極大値が60万の樹脂23重量%
と、エチレン−プロピレン共重合:HC−600(Mw
=10000、Mn=6000:三井石油化学社製)1
2重量%の混合物を3リットルのセパラブルフラスコに
入れ、キシレン1リットルに溶かし、気相を窒素ガスに
て置換した後、この系をキシレンの沸点まで加温した。
【0034】キシレンの還流が起きた状態で、2時間攪
拌した。その後、系の温度を180℃まで徐々に上げな
がら、減圧下にキシレンを脱溶剤してガラス転移点59
℃、Mw/Mn=28の樹脂組成物Bを得た。樹脂組成
物Bを用い、実施例1と同様にして電子写真用トナーB
を得た。
【0035】実施例3 3リットルのセパラブルフラスコにエチレン−プロピレ
ン共重合体:HC−2000(Mw=17000、Mn
=8200:三井石油化学社製)85gと、スチレン3
00gと、アクリル酸n−ブチル120gと、トルエン
700gと、触媒としてのカヤエステルHTP(火薬ヌ
ーリー社製)0.25gとを入れ、気相を窒素ガスにて
置換した後、この系をトルエンの沸点まで加温した。ト
ルエンの還流が起きた状態で、10時間攪拌しながら高
分子量体を重合し、その後スチレン500gと、メタク
リル酸ブチルエステル120gと、AIBN12gとの
混合物を2時間かけて滴下しながら、溶液重合を行っ
た。滴下終了後、さらにトルエンの沸騰する温度にて攪
拌しながら、3時間熟成した。その後、系の温度を18
0℃まで徐々に上げながら、減圧下にトルエンを脱溶剤
し、分子量の極大値が2万と30万とに存在し、かつガ
ラス転移点57℃、Mw/Mn=18の樹脂組成物Cを
得た。樹脂組成物Cを用い、実施例1と同様にして電子
写真用トナーCを得た。
【0036】比較例1 エチレン−プロピレン共重合体を用いないことを除けば
実施例1と同様にしてトナーDを作製した。
【0037】比較例2 エチレン−プロピレン共重合体150gの代わりに同じ
ものを25g用いたことを除けば実施例1と同様にし
て、トナーEを作製した。
【0038】比較例3 エチレン−プロピレン共重合体150gの代わりに同じ
ものを400gを用いたことを除けば実施例1と同様に
して、トナーFを作製した。
【0039】比較例4 実施例1においてエチレン−プロピレン共重合体:HC
−600(Mw=10000、Mn=6000)の代わ
りに、HC−10(Mw=2000、Mn=1500:
三井石油化学社製)を使用したこと以外は同様にして、
比較用トナーGを得た。
【0040】比較例5 実施例1においてエチレン−プロピレン共重合体:HC
−600(Mw=10000、Mn=6000:三井石
油化学社製)の代わりに、Mw=25000、Mn=1
0000のエチレン−プロピレン共重合体を使用したこ
と以外は同様にして、比較用トナーHを得た。
【0041】比較例6 エチレン−プロピレン共重合体:HC−600、20g
を3リットルのセパラブルフラスコに入れ、トルエン
0.5リットルに溶かし、気相を窒素ガスにて置換した
後、この系をトルエンの沸点まで加温した。
【0042】トルエンの還流が起きた状態で、攪拌しな
がら、スチレン450g、アクリル酸n−ブチル50g
及び重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ2−エチル
ヘキサノエート30gを溶解した混合物を、2.5時間
かけて滴下しながら溶液重合を行った。滴下終了後、さ
らにトルエンの沸騰する温度にて攪拌しながら、1時間
熟成した。その後、系の温度を180℃まで徐々に上げ
ながら、減圧下にトルエンを脱溶剤し、分子量極大値8
000、ガラス転移点65℃、Mw/Mn=2の樹脂組
成物Iを得た。
【0043】樹脂組成物Iを用い、実施例1と同様にし
て、比較用トナーIを得た。前記実施例1〜3及び比較
例1〜6で得られたトナーA〜Iについて下記の項目の
試験を行った。
【0044】(1)オフセット発生温度 まず、前記実施例及び比較例で得た各電子写真用トナー
4部と約50〜80ミクロンの平均粒子径を有する鉄粉
キャリア96部とを混合して現像剤を作製した。次に、
該現像剤を使用して複写機(コニカ社製、U−Bix2
500を改造)にて複写物を得た。
【0045】次に、定着機中の熱定着ロールの表面温度
を段階的に変化させて各表面温度において未定着画像を
有する転写用紙のトナー像の定着を行った。このとき余
白部分にトナー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れ
が生じない温度領域を過ぎてから初めて汚れが発生した
際の温度をオフセット発生温度とした。
【0046】(2)定着温度 電子写真複写機の熱定着ロールの設定温度を種々変えて
複写物を得、得られた複写物上の複写画像をタイプライ
ター及び砂消しゴムで摩擦したとき、複写画像の濃度が
摩擦前より30%減少したときの温度を定着温度とし
た。
【0047】(3)感光ドラム汚染 前記(1)における現像剤及び複写機を使用して1万枚
の連続コピー試験後、感光ドラムの汚れを目視にて評価
した。
【0048】(4)保存安定性 各電子写真用トナー(A〜H)各10gを100mlサ
ンプル瓶に取り、50℃の恒温槽中に16時間放置後、
目視により凝集度を測定した。
【0049】(5)白地汚れ 前記(1)において170℃で定着した画像をガーゼで
擦って目視により評価した。試験結果を、下記の表1に
示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1からわかるように、実施例の電子写真
用トナーは、すべて低温で定着し、またオフセット温度
も高く、保存安定性も良好であり、感光ドラム汚染が無
く、白地汚れも無いことが確認できた。
【0052】これに対して、比較例のトナーF,Hは、
粉砕性が悪く、トナーD,E,Gは、低温で定着せず、
また白地汚れも有る。トナーIでは、オフセット発生温
度が低く、また感光ドラム汚染も生じていることが確認
できた。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載の発明のトナー用樹脂組
成物及び請求項2に記載の発明のトナーでは、ビニル系
共重合体が、上記特定の分子量分布を有するため、定着
性及び耐オフセット性に優れた電子写真用トナーを提供
することが可能となる。
【0054】また、エチレン−プロピレン共重合体が上
記特定の割合で含有されているため、該エチレン−プロ
ピレン共重合体の流動性により、紙などの素材に対して
低温で定着可能なトナーを提供することができる。
【0055】さらに、ガラス転移点温度の高いビニル系
共重合体を主成分とし、該ビニル系共重合体がエチレン
−プロピレン共重合体と部分的に相溶しているため、保
存安定性も高められる。
【0056】また、強靱なビニル系共重合体を主成分と
し、該ビニル系共重合体に対して分散し易いエチレン−
プロピレン共重合体が上記特定の割合で含有されている
ので、耐白地汚れ性に優れたトナーを提供することが可
能となる。
【0057】さらに、エチレン−プロピレン共重合体が
均一に分散されているので、感光ドラムのような感光体
を汚染することもない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系共重合体を主成分とするトナー
    用樹脂組成物であって、 前記ビニル系共重合体が、分子量分布において、1×1
    3 〜8×104 に極大値をもち、1×105 〜4×1
    6 に極大値または肩をもつか、重量平均分子量Mwの
    数平均分子量Mnに対する比Mw/Mnが6以上であ
    り、常温で液状のエチレン−プロピレン共重合体を5〜
    35重量%含有することを特徴とするトナー用樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 着色剤と、請求項1に記載のトナー用樹
    脂組成物とを主成分とすることを特徴とするトナー。
JP6147822A 1994-06-29 1994-06-29 トナー用樹脂組成物及びトナー Pending JPH0815905A (ja)

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