JPH08159014A - アキシャルピストン型液圧回転機 - Google Patents

アキシャルピストン型液圧回転機

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Publication number
JPH08159014A
JPH08159014A JP6331048A JP33104894A JPH08159014A JP H08159014 A JPH08159014 A JP H08159014A JP 6331048 A JP6331048 A JP 6331048A JP 33104894 A JP33104894 A JP 33104894A JP H08159014 A JPH08159014 A JP H08159014A
Authority
JP
Japan
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casing
oil
bearing
cylinder block
cylinder
Prior art date
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Pending
Application number
JP6331048A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nakayama
中山  晃
Haruo Kokubu
晴雄 国分
Masami Ochiai
正巳 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP6331048A priority Critical patent/JPH08159014A/ja
Publication of JPH08159014A publication Critical patent/JPH08159014A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受近傍で油液を積極的に流動させて軸受を
冷却、潤滑し、当該軸受の寿命を向上する。 【構成】 一側ドレン通路21の一端側を軸受6近傍の
油溜り部20に開口させ、他端側をドレン配管22を介
して作動油タンク23に接続し、また、他側ドレン通路
25の一端側を軸受7近傍の油溜り部24に開口させ、
他端側をドレン配管26を介して作動油タンク23に接
続する構成とした。従って、ケーシング1内で余剰油と
なった油液は、ケーシング1内から油溜り部20,2
4、ドレン通路21,25、ドレン配管22,26を介
して作動油タンク23に達する循環路を常時流通するこ
とにより、この流通時に軸受6,7近傍を通って軸受
6,7を冷却、潤滑する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば斜板型、斜軸型
のポンプ、モータとして用いられるアキシャルピストン
型液圧回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械の走行用油圧モータや
油圧ポンプ等にはアキシャルピストン型液圧回転機が多
用され、該アキシャルピストン型液圧回転機としては斜
板型液圧回転機と斜軸型液圧回転機とが広く知られてい
る。
【0003】そこで、アキシャルピストン型液圧回転機
として斜板型液圧回転機を例に挙げて説明すると、該斜
板型液圧回転機は、ケーシングと、該ケーシング内に軸
受を介して回転可能に支持された回転軸と、前記ケーシ
ング内に位置して該回転軸と一体に回転するように設け
られ、周方向に離間して複数のシリンダ穴が穿設された
シリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ
穴内に摺動可能に挿嵌され、該シリンダブロックの回転
に伴なって軸方向に移動する複数のピストンと、前記ケ
ーシングとシリンダブロックの端面との間に設けられ、
前記各シリンダ穴と間欠的に連通する一対の吸排ポート
が形成された弁板と、前記各ピストンの突出端側にそれ
ぞれ揺動自在に設けられた複数のシューと、前記ケーシ
ングの他側に設けられ、前記シリンダブロックとの対向
面が該各シューの摺動する傾斜面となった斜板と、前記
ケーシング内に漏れ出た油液をタンクに戻すドレン通路
とから構成されている。
【0004】そして、上述のように構成された斜板型液
圧回転機を油圧ポンプとして用いる場合には、エンジン
等の駆動源で回転軸を回転駆動し、ケーシング内で該回
転軸と共にシリンダブロックを回転させる。これによ
り、該シリンダブロックの各シリンダ穴内でピストンが
往復動され、吸入通路から吸入ポートを介してシリンダ
内に吸込んだ作動油等の油液(以下、油液という)をピ
ストンによって加圧して吐出ポートから吐出通路に圧油
として吐出するようになっている。
【0005】また、上述した運転時には、シリンダブロ
ックと弁板との間等から漏れ出た油液によってケーシン
グ内の各摺動部位等の冷却、潤滑を行なうようになって
おり、余剰油はドレン通路を介して順次タンク内に戻さ
れる。
【0006】しかし、ケーシング内に回転軸を回転可能
に支持する軸受は、ケーシングの内面から引っ込んだ奥
所に配設されているから、該軸受近傍の油溜り部では油
液の流れは回転軸による撹拌のみであるから、油液が流
動しにくく滞留状態となってしまう。
【0007】そして、回転軸の回転に伴なう摩擦熱によ
って軸受が温度上昇すると、この軸受の熱によって油液
が温度上昇して熱劣化してしまうから、油液による冷
却、潤滑効果が大幅に低下して軸受が早期のうちに摩
耗、損傷してしまい、軸受の寿命が大幅に低下してしま
う。
【0008】この欠点を改良するために、例えば実開平
3−82881号公報のように、ケーシング内の外周側
と軸受近傍の油溜り部とを連通する通路を設け、運転時
に発生する油液の遠心力によって該通路を介して軸受に
油液を供給するようになった斜板型液圧回転機が知られ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、通路を介して油液の遠心力で軸
受に油液を供給するようにしているものの、これは軸受
を通るケーシング内での短絡的な部分循環だけであるか
ら、軸受近傍では依然として油液が温度上昇を生じ易
く、実質的に軸受の近傍で油の流れが生じていないもと
同じであり、軸受を効果的に冷却、潤滑することができ
ないという問題がある。
【0010】また、軸受で発生した摩耗粉は、ケーシン
グ内へ流れ込むため、ケーシング内の各摺動部位に悪影
響を及ぼすという問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、軸受近傍で油液を積極的に流動させて軸
受を冷却、潤滑し、当該軸受の寿命を向上できるように
したアキシャルピストン型液圧回転機を提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する構成は、ケーシング
と、該ケーシング内に軸受を介して回転可能に支持され
た回転軸と、前記ケーシング内に位置して該回転軸と一
体に回転するように設けられ、周方向に離間して複数の
シリンダ穴が穿設されたシリンダブロックと、該シリン
ダブロックの各シリンダ穴内に摺動可能に挿嵌され、該
シリンダブロックの回転に伴なって軸方向に移動する複
数のピストンと、前記ケーシングとシリンダブロックの
端面との間に設けられ、前記各シリンダ穴と間欠的に連
通する一対の吸排ポートが形成された弁板と、前記ケー
シング内に漏れ出た油液をタンクに戻すため該ケーシン
グに設けられたドレン通路とからなるアキシャルピスト
ン型液圧回転機において、前記ドレン通路は前記軸受近
傍の油溜り部に位置して前記ケーシング内に開口させる
構成としたことを特徴とする。
【0013】また、請求項2の発明のように、前記シリ
ンダブロックを挟んで前記弁板に対向させて斜板を設
け、前記各ピストンを該斜板と前記シリンダブロックの
各シリンダ穴との間で往復動させる斜板型液圧回転機と
して構成してもよい。
【0014】さらに、請求項3の発明のように、前記回
転軸に対して前記シリンダブロックを傾斜させて配設
し、前記各ピストンを該回転軸とシリンダブロックの各
シリンダ穴との間で往復動させる斜軸型液圧回転機とし
て構成してもよい。
【0015】
【作用】上記構成により、ケーシング内に漏れ出た油液
は軸受近傍の油溜り部からドレン通路を介してタンクに
戻され、軸受近傍がケーシング内と作動油を貯留するタ
ンクとの間の油液の通り道となるから、該軸受はケーシ
ングからタンクに常時流れる油液によって積極的に冷
却、潤滑される。また、軸受近傍の摩耗粉等が流通する
油液によって除去される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例によるアキシャルピス
トン型液圧回転機を図1ないし図3を参照しつつ説明す
る。
【0017】まず、図1に第1の実施例によるアキシャ
ルピストン型液圧回転機として斜板型油圧ポンプを示
す。
【0018】図において、1は斜板型油圧ポンプの外殻
をなすケーシングを示し、該ケーシング1は、筒状のケ
ーシング本体2と、該ケーシング本体2の一側を閉塞す
るヘッドケーシング部3と、前記ケーシング本体2の他
側を閉塞するリヤケーシング部4とから大略構成され、
前記ヘッドケーシング部3には後述する軸受6が挿嵌さ
れる軸受取付穴3Aが有底状に形成され、前記リヤケー
シング部4には後述する軸受7が挿嵌される軸受取付穴
4Aが軸方向に貫通して形成されている。また、前記ヘ
ッドケーシング部3には、後述する弁板12に形成され
た吸入ポート13および吐出ポート14と連通する吸入
通路および吐出通路(いずれも図示せず)が設けられて
いる。そして、該ケーシング1内には、運転時に各部材
の間隙等から漏れ出た油液が滞留している。
【0019】5はケーシング1内に位置して軸方向に配
設された回転軸を示し、該回転軸5は、基端側がヘッド
ケーシング部3の軸受取付穴3A内に挿嵌された軸受6
を介して回転自在に支持され、エンジン(図示せず)等
の駆動源との連結側となる先端側がリヤケーシング部4
の軸受取付穴4A内に挿嵌された軸受7を介して回転自
在に支持されている。また、該回転軸5の外周側には、
軸方向中間部に位置して後述するシリンダブロック8の
雌スプライン8A等と係合する雄スプライン5Aが形成
されている。
【0020】8はケーシング1内に位置して回転軸5の
外周側に設けられた円筒状のシリンダブロックで、該シ
リンダブロック8は、内周側に形成された雌スプライン
8Aを介して回転軸5と一体的に回転するようになって
いる。また、該シリンダブロック8には、周方向に離間
して複数のシリンダ穴9,9(2個のみ図示)が軸方向
に形成され、該各シリンダ穴9の一端側は弁板12に形
成された吸入ポート13、吐出ポート14に間欠的に連
通可能なシリンダポート9Aとなっている。
【0021】10,10は各シリンダ穴9内に摺動可能
に挿嵌された複数個のピストン(2個のみ図示)で、該
各ピストン10の突出端側にはそれぞれシュー11が揺
動自在に取付けられ、該各シュー11は、後述する斜板
15の傾斜面15Bに沿って摺動することにより、各ピ
ストン10をシリンダ穴9内で往復動させるものであ
る。
【0022】12はヘッドケーシング部3の内面側に固
着された弁板を示し、該弁板12の他端面はシリンダブ
ロック8との摺動面12Aとなっている。また、該弁板
12には、各ピストン10の上死点位置と下死点位置と
を挟むように吸排ポートとしての眉形状の吸入ポート1
3および吐出ポート14が形成され、該吸入ポート13
および吐出ポート14は、ヘッドケーシング部3に形成
された吸入通路および吐出通路に常時連通している。
【0023】15はリヤケーシング部4の内面側に固着
して設けられた円板状の斜板で、該斜板15の中央に
は、回転軸5が挿通される挿通穴15Aが形成されてい
る。また、該斜板15の一端面、即ちシリンダブロック
8との対向面は各シュー11が摺動する傾斜面15Bと
なっている。
【0024】16は各シュー11を各シリンダ穴9等に
対して位置決めするリング状のシュー押え、17はシリ
ンダブロック8の他端側に位置して該シリンダブロック
8と共に回転軸5の雄スプライン7Aに係合したブッシ
ングをそれぞれ示し、該ブッシング17は、回転軸5の
雄スプライン5Aにスプライン結合され、外周面は球面
状となってシュー押え16の内周面に嵌合している。
【0025】18はシリンダブロック8とブッシング1
7との間に配設された皿ばねからなる押圧ばねで、該押
圧ばね18は、ブッシング17,シュー押え16を介し
て各シュー11を斜板15の傾斜面15Bに向けて押圧
すると共に、シリンダブロック8を弁板12の摺動面1
2Aに向けて押圧するものである。
【0026】19は回転軸5の外周側に位置してリヤケ
ーシング部4の軸受取付穴4A内に嵌着されたシール部
材で、該シール部材19は回転軸5の回転を許しつつ、
ケーシング1内の油液が外部に漏れるのを防止してい
る。
【0027】20はヘッドケーシング部3側に位置して
軸受6の近傍に形成された一側の油溜り部で、該油溜り
部20は、軸受取付穴3Aによって有底状の空間をなし
ている。
【0028】一方、21はヘッドケーシング部3の径方
向に形成された一側ドレン通路で、該一側ドレン通路2
1は、一端側が前記油溜り部20に開口し、他端側がヘ
ッドケーシング部3の外周側で開口している。22は前
記一側ドレン通路21に接続されたドレン配管で、該ド
レン配管22は、該一側ドレン通路21を作動油が貯え
られた作動油タンク23に接続している。これにより、
作動油タンク23、吸入通路、ケーシング1内、油溜り
部20、一側ドレン通路21、ドレン配管22は作動油
が流れる循環路(閉ループ)を構成している。
【0029】24はリヤケーシング部4側に位置して軸
受7の近傍に形成された他側の油溜り部で、該油溜り部
24は、軸受取付穴4A、シール部材19によって有底
状の空間をなしている。
【0030】25はリヤケーシング部4の径方向に形成
された他側ドレン通路で、該他側ドレン通路25は、一
端側が前記油溜り部24に開口し、他端側がリヤケーシ
ング部4の外周側で開口している。26は前記他側ドレ
ン通路25に接続されたドレン配管で、該ドレン配管2
6は、ドレン配管22と同様に他側ドレン通路25を作
動油タンク23に接続している。これにより、作動油タ
ンク23、吸入通路、ケーシング1内、油溜り部24、
他側ドレン通路25、ドレン配管26は作動油が流れる
循環路(閉ループ)を構成している。
【0031】本実施例による斜板型油圧ポンプは上述の
如く構成されるもので、次に、その作動について説明す
る。
【0032】まず、エンジン等の駆動源によって回転軸
5を回転駆動すると、シリンダブロック8が該回転軸5
と共に回転し、弁板12に対して摺接しつつ回転する。
また、このときに各シュー11はシュー押え16に支持
されて斜板15の傾斜面15Bに摺接しつつシリンダブ
ロック8、各ピストン10と共に回転する。
【0033】これにより、各ピストン10は、斜板15
の傾斜面15Bの傾斜角度に応じたストロークで各シリ
ンダ穴9内を往復動し、各ピストン10が上死点から下
死点まで往動する吸入行程では、吸入通路から吸入ポー
ト13を介して各シリンダ穴9内に油液を吸込み、下死
点から上死点まで複動する吐出行程では、各シリンダ穴
9内に吸込んだ油液を圧油として吐出ポート14から吐
出通路へと吐出し、油圧配管等を介して作業装置の油圧
シリンダや下部走行体の走行用油圧モータ(いずれも図
示せず)に圧油を供給する。
【0034】また、上述した運転時には、シリンダブロ
ック8と弁板12との間隙、各シリンダ穴9と各ピスト
ン10との間隙等から少量ずつ漏れ出した油液をケーシ
ング1内に貯留させ、この油液によってケーシング1内
の各摺動部位等を冷却、潤滑するようになっている。
【0035】そして、ケーシング1内で余剰油となった
漏れ出した油液の約半分は、軸受6を通って油溜り部2
0から一側ドレン通路21、ドレン配管22を介して作
動油タンク23に循環して戻され、残りの半分は、軸受
7を通って油溜り部24から他側ドレン通路25、ドレ
ン配管26を介して作動油タンク23に戻される。
【0036】従って、軸受6,7近傍が油液の通り道と
なるから、該軸受6,7にはケーシング1内から余剰油
として作動油タンク23に戻される油液が順次流通し、
該軸受6,7はこの油液によって冷却、潤滑される。
【0037】かくして、本実施例では、ケーシング1内
から作動油タンク23に戻す作動油の流れを積極的に利
用し、この油液を軸受6,7に流通させて油溜り部2
0,24近傍に「淀み部」が形成される事態をなくすこ
とができる。この結果、該軸受6,7を確実に冷却、潤
滑することができるから、該軸受6,7が摩擦熱によっ
て早期のうちに劣化するのを防止することができ、軸受
6,7の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0038】また、軸受6,7に油液を流通させること
により、該軸受6,7近傍の摩耗粉等を除去して作動油
タンク23側に排出することができるから、この摩耗粉
の噛み込みによって軸受6,7が異常摩耗を生じるのを
防止することができ、より一層軸受6,7の寿命を延ば
すことができる。
【0039】さらに、本実施例では、既存のドレン通路
21,25を利用して軸受6,7に油液を供給するよう
にしているから、別途油供給装置等を必要とせず、部品
点数や加工工数が増加するのを防止でき、生産性を向上
することができる。
【0040】次に、図2に本発明の第2の実施例を示
す。なお、実施例では、前述した図1に示す第1の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0041】図において、31はヘッドケーシング部3
の径方向に形成された本実施例による一側ドレン通路
で、該一側ドレン通路31は、第1の実施例で述べた一
側ドレン通路21と同様に、一端側が油溜り部20に開
口し、他端側がヘッドケーシング部3の外周側で開口し
ている。
【0042】また、32は前記一側ドレン通路31に接
続された共通ドレン配管で、該共通ドレン配管32は、
第1の実施例で述べたドレン配管22と同様に、作動油
が貯えられた作動油タンク23に接続されている。
【0043】33は本実施例による他側ドレン通路で、
該他側ドレン通路33は、その径方向通路部33Aがリ
ヤケーシング部4の径方向に伸長して油溜り部24に開
口し、軸方向通路部33Bが該径方向通路部33Aの外
周端からケーシング本体2を軸方向に伸長して一側ドレ
ン通路31に連通している。
【0044】従って、本実施例では、他側ドレン通路3
3を介して作動油タンク23に戻される油液を、一側ド
レン通路31を介して作動油タンク23に戻させる油液
と合流させ、単一の共通ドレン配管32を介して作動油
タンク23に戻すようにしている。
【0045】かくして、このように構成された本実施例
においても前記第1の実施例と同様に、ケーシング1内
に漏れ出た油液を、一側ドレン通路31、他側ドレン通
路33、共通ドレン配管32を介して作動油タンク23
に達する循環路を流通させ、この作動油の流れを利用し
て軸受6,7の冷却、潤滑ができるばかりでなく、本実
施例では、単一の共通ドレン配管32を介して油液を作
動油タンク23に戻すようにしているから、外部配管の
取回しを容易にして配管作業を簡略化することができ
る。
【0046】次に、図3に本発明の第3の実施例を示す
に、本実施例の特徴は、アキシャルピストン型液圧回転
機として斜軸型油圧ポンプを用いたことにある。
【0047】図において、41は斜軸型油圧ポンプの外
殻をなすケーシングを示し、該ケーシング41は、一側
が下向きに屈曲する略く字状の筒状体に形成されたケー
シング本体42と、該ケーシング本体42の一側を閉塞
するヘッドケーシング部43と、前記ケーシング本体4
2の他端部を閉塞するシール取付部44とから大略構成
されている。また、前記ヘッドケーシング部43には、
後述する弁板53に形成された吸入ポート54および吐
出ポート55と連通する吸入通路および吐出通路(いず
れも図示せず)が形成されている。そして、該ケーシン
グ41内には、運転時に各部材の間隙等から漏れ出た油
液が滞留している。
【0048】45はケーシング41の他側に位置してケ
ーシング本体42内に一対の軸受46,47を介して回
転可能に設けられた回転軸で、該回転軸45の一端側に
はドライブディスク48が一体に設けられ、他端側はケ
ーシング41から外部に突出している。
【0049】49はケーシング41の一側に位置して回
転軸45と共に回転するようにケーシング本体42内に
設けられたシリンダブロックで、該シリンダブロック4
9には、周方向に離間して複数のシリンダ穴50(1個
のみ図示)が軸方向に形成され、該シリンダ穴50の一
端側は、弁板53に形成された吸入ポート54、吐出ポ
ート55に間欠的に連通可能なシリンダポート50Aと
なっている。
【0050】51はシリンダ穴50内に摺動可能に挿嵌
された複数のピストン(1個のみ図示)で、該ピストン
51の突出端側はコネクティングロッドとなり、その先
端には球形部51Aが形成され、該球形部51Aはドラ
イブディスク48に揺動自在に支持されている。
【0051】52はドライブディスク48と弁板53と
の間でシリンダブロック49を回転可能に支持するセン
タシャフトで、該センタシャフト52はその先端に球形
部52Aが形成され、該球形部52Aはドライブディス
ク48の中心位置に揺動自在に支持されている。
【0052】53はケーシング41のヘッドケーシング
部43内面側に固着された弁板で、該弁板53には、ピ
ストン51の上死点位置と下死点位置とを挟むように吸
排ポートとしての眉形状の吸入ポート54および吐出ポ
ート55が形成され、該吸入ポート54および吐出ポー
ト55は、ヘッドケーシング部43に形成された吸入通
路および吐出通路に常時連通している。
【0053】56は回転軸45の外周側に位置してシー
ル取付部44内周側に嵌着されたシール部材で、該シー
ル部材56は回転軸45の回転を許しつつ、ケーシング
41内の油液が外部に漏れるのを防止している。
【0054】57はケーシング本体42の他側に位置し
て軸受46,47の近傍に形成された油溜り部で、該油
溜り部57はケーシング本体42、シール部材56によ
って有底状の空間をなしている。
【0055】一方、58はケーシング本体42の他側に
位置して径方向に形成されたドレン通路で、該ドレン通
路58は、一端側が前記油溜り部57に開口し、他端側
がケーシング本体42の外周側で開口している。59は
前記ドレン通路58に接続されたドレン配管で、該ドレ
ン配管59は、前記ドレン通路58を作動油が貯えられ
た作動油タンク60に接続している。これにより、作動
油タンク60、吸入通路、ケーシング41内、油溜り部
57、ドレン通路58、ドレン配管59は作動油が流れ
る循環路(閉ループ)を構成している。
【0056】本実施例による斜軸型油圧ポンプは上述の
如く構成されるもので、次にその作動について説明す
る。
【0057】まず、エンジン等の駆動源(図示せず)に
よって回転軸45を回転駆動すると、該回転軸45のド
ライブディスク48とシリンダブロック49とは、該シ
リンダブロック49の各シリンダ穴50に挿嵌された各
ピストン51を介して連結されているから、回転軸45
と共にシリンダブロック49が回転せしめられる。
【0058】これにより、各ピストン51は、回転軸4
5に対するシリンダブロック49の傾きに応じたストロ
ークで各シリンダ穴50内を往復動し、各ピストン51
が上死点から下死点まで往動する吸入行程では、吸入通
路から吸入ポート54を介して各シリンダ穴50内に油
液を吸込み、下死点から上死点まで複動する吐出行程で
は、各シリンダ穴50内に吸込んだ油液を圧油として吐
出ポート55から吐出通路へと吐出し、油圧配管等を介
して作業装置の油圧シリンダや下部走行体の走行用油圧
モータ(いずれも図示せず)に圧油を供給する。
【0059】また、上述した運転時には、シリンダブロ
ック49と弁板53との間隙、シリンダ穴50とピスト
ン51との間隙等から少量ずつ漏れ出した油液をケーシ
ング41内に貯留させ、この油液によってケーシング4
1内の各摺動部位等を冷却、潤滑するようになってい
る。
【0060】そして、ケーシング41内で余剰油となっ
た油液は、軸受46から奥所に配設された軸受47側に
流通し、該軸受47とシール部材56との間の油溜り部
57からドレン通路58、ドレン配管59を介して作動
油タンク60に戻される。
【0061】従って、軸受46,47近傍を油液が流通
するようになり、特に、奥所にあって油の供給が困難で
あった軸受47にケーシング41内から作動油タンク6
0に戻される油を常時流通させることができる。
【0062】かくして、本実施例では、ケーシング41
内から作動油タンク60に戻す作動油の流れを積極的に
利用し、この油液を軸受46,47に流通させて油溜り
部57近傍に「淀み部」が形成される事態をなくすこと
ができる。この結果、該軸受46,47を確実に冷却、
潤滑することができるから、該軸受46,47が摩擦熱
によって早期のうちに劣化するのを防止することがで
き、軸受46,47の寿命を大幅に延ばすことができ
る。
【0063】また、軸受46,47近傍の摩耗粉等を除
去して、当該軸受46,47が異常摩耗を生じるのを防
止することができる、既存のドレン通路58を利用する
ことにより、部品点数や加工工数が増加するのを防止し
て生産性を向上できる等の種々の効果を奏する。
【0064】なお、前記第1、第2の実施例では、アキ
シャルピストン型液圧回転機として斜板型油圧ポンプを
用い、前記第3の実施例では斜軸型油圧ポンプを用いた
場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、
アキシャルピストン型液圧回転機として斜板型、斜軸型
の油圧モータを用いてもよく、また、固定容量式に替え
て可変容量式の液圧回転機に適用してもよい。
【0065】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、ケ
ーシング内に漏れ出た油液をタンクに戻すドレン通路
を、軸受近傍の油溜り部に位置して前記ケーシング内に
開口させる構成とし、これによってケーシング内に漏れ
出た油液を前記軸受近傍の油溜り部からドレン通路を介
してタンクに戻すことができるから、軸受の近傍を油液
の通り道とすることにより、ケーシング内からタンクに
戻る油液の流れを利用して該軸受を油液で積極的に冷
却、潤滑することができ、該軸受の寿命を延ばすことが
できる。また、軸受近傍で油液を流通させることによ
り、軸受近傍の摩耗粉等を流通する油液によって除去し
てタンク内に排出することができ、摩耗粉の噛み込みに
よる軸受の異常摩耗等を防止して、一層寿命を延ばすこ
とができる。さらに、既存のドレン通路を利用して軸受
に油液を供給しているから、別途油供給装置等を必要と
せず、部品点数や加工工数の増加を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による斜板型油圧ポンプを示す縦
断面図である。
【図2】第2の実施例による斜板型油圧ポンプを示す縦
断面図である。
【図3】第3の実施例による斜軸型油圧ポンプを示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1,41 ケーシング 5,45 回転軸 6,7,46,47 軸受 8,49 シリンダブロック 9,50 シリンダ穴 10,51 ピストン 12,53 弁板 13,54 吸入ポート(吸排ポート) 14,55 吐出ポート(吸排ポート) 20,24,57 油溜り部 21,31 一側ドレン通路 22,26,59 ドレン配管 23,60 作動油タンク 25,33 他側ドレン通路 32 共通ドレン配管 58 ドレン通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に軸受を
    介して回転可能に支持された回転軸と、前記ケーシング
    内に位置して該回転軸と一体に回転するように設けら
    れ、周方向に離間して複数のシリンダ穴が穿設されたシ
    リンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ穴
    内に摺動可能に挿嵌され、該シリンダブロックの回転に
    伴なって軸方向に移動する複数のピストンと、前記ケー
    シングとシリンダブロックの端面との間に設けられ、前
    記各シリンダ穴と間欠的に連通する一対の吸排ポートが
    形成された弁板と、前記ケーシング内に漏れ出た油液を
    タンクに戻すため該ケーシングに設けられたドレン通路
    とからなるアキシャルピストン型液圧回転機において、
    前記ドレン通路は前記軸受近傍の油溜り部に位置して前
    記ケーシング内に開口させる構成としたことを特徴とす
    るアキシャルピストン型液圧回転機。
  2. 【請求項2】 前記シリンダブロックを挟んで前記弁板
    に対向させて斜板を設け、前記各ピストンを該斜板と前
    記シリンダブロックの各シリンダ穴との間で往復動させ
    る構成としてなる請求項1に記載のアキシャルピストン
    型液圧回転機。
  3. 【請求項3】 前記回転軸に対して前記シリンダブロッ
    クを傾斜させて配設し、前記各ピストンを該回転軸とシ
    リンダブロックの各シリンダ穴との間で往復動させる構
    成としてなる請求項1に記載のアキシャルピストン型液
    圧回転機。
JP6331048A 1994-12-08 1994-12-08 アキシャルピストン型液圧回転機 Pending JPH08159014A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102777316A (zh) * 2011-05-10 2012-11-14 东芝机械株式会社 液压马达、液压马达装置以及搭载了液压马达装置的建设机械
CN104100482A (zh) * 2014-07-21 2014-10-15 浙江沃尔液压科技有限公司 抗磨损的轴向柱塞式液压泵
CN112555117A (zh) * 2019-09-10 2021-03-26 纳博特斯克有限公司 流体机械和施工机械

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