JPH08157362A - 油性物質含有固形製剤の製法 - Google Patents

油性物質含有固形製剤の製法

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JPH08157362A
JPH08157362A JP6301775A JP30177594A JPH08157362A JP H08157362 A JPH08157362 A JP H08157362A JP 6301775 A JP6301775 A JP 6301775A JP 30177594 A JP30177594 A JP 30177594A JP H08157362 A JPH08157362 A JP H08157362A
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Naoki Wakiyama
尚樹 脇山
Fusao Usui
富佐雄 碓井
Akira Kusai
章 草井
Kenji Nishimura
憲治 西村
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】油性物質を水溶性高分子水溶液中に乳化し、得
られた乳化液を添加剤に噴霧し、吸着および造粒を行う
ことを特徴とする油性物質含有粉粒体の製法。 【効果】本発明によって得られる粉粒体は口内感触が良
好で且つ流動性が良い。更に得られた粉粒体を用いて固
形製剤化するに際しては、水不溶性の吸着剤が不要であ
り、添加剤として水溶性添加剤を使用することができる
ため、ザラツキ感の少ない口内感触の良好な固形製剤を
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油性物質含有粉粒体およ
びその固形製剤の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油性物質含有固形製剤の製法とし
ては、油性物質を多孔質または比表面積の大きい吸着剤
に吸着させ、これを2次原料として散剤、顆粒剤または
錠剤を製造する方法が知られている(特開平6-40714 号
公報、 Pharm. Res., 9 (10)、1351-1358 (1992))。し
かしながら、この製法は造粒工程中に吸着剤の吸着能が
減少すること、油性物質を吸着した吸着剤は見かけ上固
形であっても実際には吸着剤に油性物質が付着している
にすぎないので吸蔵効果が充分ではなく、特に錠剤化す
る場合、杵付着、キャッピング等の打錠障害を起こしや
すいこと、そして吸着剤自体が水不溶性のため散剤、顆
粒剤またはチュアブル錠とした場合、ザラザラした感じ
が強く、口内感触が悪いことなど種々の問題があった。
【0003】この様な問題点を解決すべく、いくつかの
改良製法が提案されている。例えば、油性物質を吸着剤
とともに噴霧乾燥する製法(粉体工学会誌、 25 (9) 、
574-579 (1988) 、Drug Dev. Ind. Pharm. 、19 (5)、
603-621 (1993) )や油性物質と非イオン性界面活性剤
とを吸着剤に吸着させ、これにワックス状のポリエチレ
ングリコールを加えて加熱練合し被覆造粒する製法(特
公平1-29764 号)などが知られている。 しかしなが
ら、これらの製法はある程度問題を解決しているもの
の、吸着剤を含むため口内感触の悪さは解決されていな
い。
【0004】一方、吸着剤を含まない製剤の製法とし
て、120 〜165 ℃に加熱された糖類の濃厚溶液にビタミ
ンEおよび起泡剤を添加して攪拌により泡立たせ冷却す
ることにより糖類を析出させるとともに水分を蒸発させ
る製法(特公平1-52367 号)が知られているが、特殊な
操作が必要であり、しかも繁雑で、スケール・アップ性
や操作上の安全性に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは従来の油
性物質含有固形製剤の欠点を克服した油性物質含有粉粒
体の新規な製法を見出して本発明を完成した。即ち、固
形製剤化が容易で、口内感触が良好で且つ流動性に優れ
た油性物質含有粉粒体の製法を見出し、本発明を完成し
た。更に、本発明の製法によって得られた油性物質含有
粉粒体を用いて、例えば錠剤化した場合に、打錠障害が
発生し難い等の利点を有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は油性物質を水溶
性高分子水溶液中に乳化し、得られた乳化液を添加剤に
噴霧し、吸着および造粒を行うことからなる油性物質含
有粉粒体の製法である。
【0007】本発明は油性物質を水溶性高分子水溶液中
に乳化し、得られた乳化液を添加剤に噴霧し、吸着およ
び造粒を行い油性物質含有粉粒体を得、次いで固形製剤
化することからなる固形製剤の製法である。
【0008】即ち、本発明は水溶性高分子を精製水に溶
解し、得られた水溶性高分子水溶液に油性物質を攪拌下
添加して乳化させる。次いで得られた乳化液を添加剤に
噴霧して、吸着および造粒を行うことからなる油性物質
含有粉粒体の製法および該油性物質含有粉粒体の固形製
剤化の製法を提供することからなる。
【0009】上記製法において、乳化性が悪い場合には
必要に応じて界面活性剤を加えてもよい。
【0010】更に上記製法において、得られた乳化液を
添加剤に噴霧した後に、必要に応じて再び水溶性高分子
水溶液を添加剤に噴霧してもよい。
【0011】このようにして得られた油性物質含有粉粒
体は、これに必要に応じて添加剤を加えて各種製剤に製
剤化することによって固形製剤が得られる。
【0012】以下に本発明について更に詳細に説明す
る。
【0013】本発明に用いられる油性物質は液状および
低融点のものであればその種類にかかわらず広範囲な物
質に適用することができる。このような油性物質として
は天然、合成の各種油性物質があげられ、例えばα−ト
コフェロール、α−トコフェロールエステル類、ビタミ
ンA油、ビタミンAエステル類などの脂溶性ビタミン
類;プラウノトール、ジメチルポリシロキサン、クレオ
ソート、肝油などの油性医薬品類;ベニバナ油、ユーカ
リ油、ヘノポジ油などの植物油;エイコサペンタエン酸
などのデヒドロアセト酸(DHA)関連油などが挙げら
れる。
【0014】好適には脂溶性ビタミン類、プラウノトー
ルである。
【0015】次に、水溶性高分子としては、例えばヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、メチルセルロースのよう
なセルロース誘導体;ポリビニルピロリドンのようなポ
リアルケニルピロリドン誘導体;ポリビニルアルコール
のようなポリアルケニルアルコール誘導体;カルボキシ
ビニルポリマーのようなカルボキシアルケニルポリマー
誘導体;ポリ酢酸ビニル部分けん化物のようなポリ有機
酸アルケニル誘導体;ビニルアセテートコポリマーのよ
うなアルケニル有機酸エステルコポリマー誘導体;アル
ギン酸ナトリウムのような多糖類の塩;アルギン酸プロ
ピレングリコールエステルのような多糖類のエステル誘
導体;ポリエチレングリコールのようなポリアルキレン
グリコール誘導体;コムギデンプン、トウモロコシデン
プン、バレイショデンプン等を水と共に加熱してアルフ
ァー化したアルファー化デンプン類;プルラン、キサン
タンガムのような多糖類;ゼラチンのような蛋白質;ア
ラビアゴム;寒天;トラガント;などを挙げることがで
きる。
【0016】好適にはセルロース誘導体、ポリアルケニ
ルピロリドン誘導体である。
【0017】更に好適にはヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセル
ロースである。
【0018】このような水溶性高分子の配合量は特に厳
密に制限されるものではないが、油性物質 100重量
部に対し水溶性高分子 1〜500重量部の範囲で配合
するのが好適であり、特に好適には 30〜300重量
部である。
【0019】本発明の油性物質含有粉粒体の製法におい
て、必要に応じて配合される界面活性剤としては、非イ
オン性でHLB7以上のものが好ましい。このような界
面活性剤としては、ポリソルベート40、ポリソルベー
ト60、ポリソルベート65、ポリソルベート80のよ
うなポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;
ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステ
ル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エ
ステルのようなショ糖脂肪酸エステル類;グリセリルモ
ノステアレートのようなグリセリン脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60のような
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類;などを挙げること
ができる。
【0020】好適にはポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類で
あり、特に好適にはポリソルベート80、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油60である。
【0021】本発明に使用される添加剤としては、例え
ば乳糖、白糖、D−マンニトールのような糖類;トウモ
ロコシデンプン、バレイショデンプンのようなデンプン
類;結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、架橋カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム
のようなセルロース誘導体;りん酸水素カルシウムのよ
うな無機酸塩;などを挙げることができる。
【0022】上記添加剤は単一で、または混合して用い
ることができる。上記添加剤を単一で用いる場合は水溶
性添加剤であり、混合して用いる場合は多量の水溶性添
加剤と少量の水不溶性添加剤の混合系である。
【0023】好適には水溶性添加剤であり、特に好適に
は糖類であり、最適には乳糖、白糖である。
【0024】本発明を好適に実施するには、油性物質
100重量部に対して 1〜500重量部、好適には
30〜300重量部、の水溶性高分子、例えばヒドロキ
シプロピルメチルセルロースを精製水に溶解して水溶液
とする。得られた水溶性高分子水溶液に油性物質を攪拌
下で均一に乳化させる。次いで、得られた乳化液を添加
剤、例えば乳糖、に噴霧して吸着および造粒する。次い
で、得られた油性物質含有粉粒体に更に必要に応じて例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液等の水
溶性高分子水溶液を噴霧する。このようにして再び吸着
および造粒を行うことにより油性物質含有粉粒体が得ら
れる。なお、吸着および造粒は通常は同時に行うのが好
ましいが、別々に行ってもよい。このようにして得られ
た油性物質含有粉粒体はそのまま散剤としても使用でき
る。
【0025】このようにして得られた油性物質含有粉粒
体に適宜適当な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ショ糖ステアリン酸エステルのような滑沢剤等を加
えて成形することによって固形製剤が得られる。
【0026】固形製剤の形態としては例えば散剤、顆粒
剤、錠剤、チュアブル錠、カプセル剤等を挙げることが
できる。固形製剤は例えば次の方法により製造できる。
【0027】即ち、例えば散剤は、油性物質含有粉粒体
に必要な倍散に応じて例えば乳糖、精製白糖、Dーマン
ニトールなどの添加剤を加えて混合することにより得ら
れる。
【0028】顆粒剤は、油性物質含有粉粒体に例えば乳
糖、トウモロコシデンプンなどの添加剤を添加混合し、
加水後、篩を通して顆粒を製造し、乾燥することにより
得られる。
【0029】錠剤およびチュアブル錠は、油性物質含有
粉粒体に例えばステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤
を添加しよく混和した後、打錠することによって得られ
る。
【0030】カプセル剤は、油性物質含有粉粒体に例え
ばステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を添加し、よ
く混和した後充填することによって得られる。
【0031】このような製剤化に際しては、常法に従っ
て、適宜他の配合剤、例えばオレンジ、パイナップル、
グレープフルーツのような香料、Lーグルタミン酸ナト
リウムのような矯味剤などを添加することもできる。
【0032】なお、本発明の固形製剤は以上の構成成分
に加えて油性物質以外の各種薬理活性物質、例えばアス
コルビン酸;リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリ
ウム、酪酸リボフラビンのようなリボフラビンまたはそ
の誘導体;塩酸チアミンまたはその誘導体;炭酸水素ナ
トリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムのような
制酸剤;を配合することができる。これらの各種薬理活
性物質は油性物質含有粉粒体を製造する過程で都合の良
い段階で混合してもよく、または油性物質含有粉粒体を
加工して固形製剤化する過程で混合してもよい。
【0033】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例を挙げて更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0034】実施例1 処方(重量部)を以下に示す。
【0035】
【表1】 アスコルビン酸 16 酢酸−d−α−トコフェロール 5 乳糖 22 精製白糖 50 トウモロコシデンプン 4 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2 オレンジ香料 1 ────────────────────────── 合計 100 上記処方に従って、以下の方法により酢酸−d−α−ト
コフェロール含有散剤を製造した。
【0036】即ち、アスコルビン酸、乳糖、精製白糖お
よびトウモロコシデンプンを均一に混合した。ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースを水に溶解し、この水溶液
に酢酸−d−α−トコフェロールを攪拌下で添加し乳化
させた。この乳化液を用いて、上記の混合物を流動層造
粒法により造粒した。得られた油性物質含有粉粒体とオ
レンジ香料とを均一に混合すると、散剤が得られた。
【0037】実施例2 処方(重量部)を以下に示す。
【0038】
【表2】 アスコルビン酸 16 酢酸−d−α−トコフェロール 5 乳糖 11 精製白糖 50 トウモロコシデンプン 4 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10 オレンジ香料 1 ショ糖脂肪酸エステル 3 (商品名:リョートーシュガーエステル S−370F、 三菱化成食品(株)製) ────────────────────────── 合計 100 上記処方に従って、以下の方法により酢酸−d−α−ト
コフェロール含有チュアブル錠剤を製造した。
【0039】即ち、アスコルビン酸、乳糖、精製白糖お
よびトウモロコシデンプンを均一に混合した。ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースの一部(8重量部)を水に
溶解し、この水溶液に酢酸−d−α−トコフェロールを
攪拌下で添加し乳化させた。この乳化液を用いて、上記
の混合物を流動層造粒法により造粒し、油性物質含有粉
粒体を得た。更に残りのヒドロキシプロピルメチルセル
ロースを水に溶解し、この水溶液を先に得られた油性物
質含有粉粒体にスプレーし、再び流動層造粒およびコー
チングを行った。得られた油性物質含有粉粒体にオレン
ジ香料とショ糖脂肪酸エステル(滑沢剤、商品名:リョ
ートーシュガーエステル S−370F、三菱化成食品
(株)製)を添加し、均一に混合し、常法に従って、打
錠することによりチュアブル錠が得られた。
【0040】比較例1 処方(重量部)を以下に示す。
【0041】
【表3】 アスコルビン酸 16 酢酸−d−α−トコフェロール 5 乳糖 22 精製白糖 50 トウモロコシデンプン 4 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2 オレンジ香料 1 ────────────────────────── 合計 100 上記処方に従って、以下の方法により、酢酸−d−α−
トコフェロール含有散剤を製造した。
【0042】即ち、アスコルビン酸、乳糖、精製白糖お
よびトウモロコシデンプンを均一に混合し、これに酢酸
−d−α−トコフェロールを攪拌下で添加し、混合し
た。ヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液を用い
て、上記の混合物を流動層造粒法により造粒した。得ら
れた油性物質含有粉粒体とオレンジ香料とを均一に混合
すると、散剤が得られた。
【0043】比較例2 処方(重量部)を以下に示す。
【0044】
【表4】 アスコルビン酸 16 酢酸−d−α−トコフェロール 5 乳糖 11 精製白糖 50 トウモロコシデンプン 4 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10 オレンジ香料 1 ショ糖脂肪酸エステル 3 (商品名:リョートーシュガーエステル S−370F、 三菱化成食品(株)製) ─────────────────────────── 合計 100 上記処方に従って、比較例1に記載した方法により油性
物質含有粉粒体が得られた。これにオレンジ香料とショ
糖脂肪酸エステル(滑沢剤、商品名:リョートーシュガ
ーエステル S−370F、三菱化成食品(株)製)を
添加し、均一に混合し、常法に従って、打錠することに
よりチュアブル錠が得られた。
【0045】比較例3 処方(重量部)を以下に示す。
【0046】
【表5】 アスコルビン酸 16 酢酸−d−α−トコフェロール 5 乳糖 3.5 精製白糖 50 トウモロコシデンプン 10 無水珪酸 10 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.5 オレンジ香料 1 ショ糖脂肪酸エステル 3 (商品名:リョートーシュガーエステル S−370F、 三菱化成食品(株)製) ────────────────────────── 合計 100 上記処方に従って、以下の方法により酢酸−d−α−ト
コフェロール含有チュアブル錠剤を製造した。
【0047】即ち、酢酸−d−α−トコフェロールを無
水珪酸に吸着させ、これにアスコルビン酸、乳糖、精製
白糖およびトウモロコシデンプンを均一に混合した。得
られた混合物を比較例1に記載した方法により造粒し
た。得られた油性物質含有粉粒体にオレンジ香料とショ
糖脂肪酸エステル(滑沢剤、商品名:リョートーシュガ
ーエステル S−370F、三菱化成食品(株)製)を
添加し、均一に混合し、常法に従って、打錠することに
よりチュアブル錠が得られた。
【0048】試験例1 流動性の比較 表1に、実施例1および比較例1の散剤の流動性を示
す。
【0049】流動性は散剤の安息角を注入法(例えば
「医薬品の開発」第15巻、250−251頁、廣川書
店発行、参照)によって測定した。
【0050】
【表6】 本発明の実施例1は比較例1と比べて処方は同じである
にもかかわらず、実施例1で得られた散剤は良好な流動
性を示した。
【0051】試験例2 品質の比較 表2に、実施例2並びに比較例2および比較例3のチュ
アブル錠の品質を示す。
【0052】ここに、杵付着性は打錠1時間後の付着状
況を観察することにより、また口内感触はボランテイア
による官能試験を行うことにより、判定した。
【0053】
【表7】 * 打錠不可のため実施できず。
【0054】本試験より、同一処方で得られた実施例2
と比較例2のチュアブル錠の結果を比較すると、比較例
2で得られたチュアブル錠は打錠不可であった。更に、
比較例3は添加剤として高吸油能を有する無水珪酸を用
いたにもかかわらず、杵付着性があり、口内感触が悪化
した。
【0055】一方、本発明の方法によって製造された固
形製剤は従来法によるものよりも品質的に優れ、生産性
も良いことが判明した。
【0056】
【発明の効果】本発明によって得られる粉粒体は口内感
触が良好で且つ流動性が良い。
【0057】更に得られた粉粒体を用いて固形製剤化す
るに際しては、水不溶性の吸着剤が不要であり、添加剤
として水溶性添加剤を使用することができるため、ザラ
ツキ感の少ない口内感触の良好な固形製剤を提供でき
る。固形製剤を製造するに際して圧縮成形するときの杵
付着性も小さいため製剤化が極めて容易である。更に、
油性物質の吸着および造粒を同時に行えば、造粒工程、
設備の簡略化が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/48 C 31/07 ADF 9455−4C 31/20 9455−4C 31/23 9455−4C 35/60 101 7431−4C 35/78 C 8217−4C T 8217−4C 47/26 B 47/32 B 47/38 B (72)発明者 西村 憲治 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油性物質を水溶性高分子水溶液中に乳化
    し、得られた乳化液を添加剤に噴霧し、吸着および造粒
    を行うことを特徴とする油性物質含有粉粒体の製法。
  2. 【請求項2】 油性物質が脂溶性ビタミン類またはプラ
    ウノトールである請求項1記載の油性物質含有粉粒体の
    製法。
  3. 【請求項3】 水溶性高分子がセルロース誘導体、ポリ
    アルケニルピロリドン誘導体である請求項1または請求
    項2記載の油性物質含有粉粒体の製法。
  4. 【請求項4】 水溶性高分子がヒドロキシプロピルセル
    ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチル
    セルロースである請求項1、請求項2または請求項3記
    載の油性物質含有粉粒体の製法。
  5. 【請求項5】 添加剤が水溶性添加剤である請求項1、
    請求項2、請求項3または請求項4記載の油性物質含有
    粉粒体の製法。
  6. 【請求項6】 添加剤が糖類である請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4または請求項5記載の油性物質
    含有粉粒体の製法。
  7. 【請求項7】 油性物質 100重量部に対し、水溶性
    高分子 1〜500重量部を用いる請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載
    の油性物質含有粉粒体の製法。
  8. 【請求項8】 油性物質 100重量部に対し、水溶性
    高分子 30〜300重量部を用いる請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請
    求項7記載の油性物質含有粉粒体の製法。
  9. 【請求項9】 油性物質を水溶性高分子水溶液中に乳化
    し、得られた乳化液を添加剤に噴霧し、吸着および造粒
    を行い油性物質含有粉粒体を得、次いで固形製剤化する
    ことを特徴とする固形製剤の製法。
  10. 【請求項10】 固形製剤が散剤、顆粒剤、錠剤、チュ
    アブル錠またはカプセル剤である請求項9記載の固形製
    剤の製法。
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