JPH08156350A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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Publication number
JPH08156350A
JPH08156350A JP30069894A JP30069894A JPH08156350A JP H08156350 A JPH08156350 A JP H08156350A JP 30069894 A JP30069894 A JP 30069894A JP 30069894 A JP30069894 A JP 30069894A JP H08156350 A JPH08156350 A JP H08156350A
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JP
Japan
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gear
paper feed
cam
platen
head
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Application number
JP30069894A
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English (en)
Inventor
Toru Takami
徹 高見
Hiroki Kanbe
浩樹 神戸
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタにおいて、印字以外に要する時間を
短縮し、かつ印刷用紙の逆引き、挿入を容易に行える機
構を簡単な構成とすること。 【構成】 サーマルプリンタ1において、カム歯車90
1と係合可能なカム歯814、815と、係合不可能な
切り欠き部817がカム歯815に対し、通常回転方向
に隣接して外周面813に形成されている。さらに、カ
ム歯814、815とカム歯車901が係合した状態で
サーマルプリンタ1を停止させる設定にすることによ
り、停止までの時間を短縮できる。また、印刷用紙の逆
方向の引き抜きをカム歯車901とカム歯814、81
5の伝達を切ることにより容易にし、引き抜き後の印刷
用紙の再挿入を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は間欠歯車を用いて定期的
に印刷用紙送りを行うプリンタに関するものである。更
に詳しくは、本発明は、プリンタの動作待機時における
印刷用紙の送り方向とは逆方向の引き抜きが可能な機構
を備えたプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタの印字動作に対し定期的に一定
量の印刷用紙の送りを行う手段に、間欠歯車を用いる方
法がある。部品点数が少なく、また機構自体も簡便であ
るため広く使用されている。従来間欠歯車を用いたプリ
ンタにおいて、動作を停止させるタイミングは、特開昭
55−161656号、特開昭56−63476号に開
示されているように印刷用紙の送り動作を完全に終了さ
せた後に設定されていた。所定量の印字を行った後、一
定量の印刷用紙送りを行いこれを1サイクルとしてお
り、当然動作を終了させる際にも、1つのサイクルを終
了してからということになる。
【0003】また、具体的な機構の例として、特開昭5
3−111816号に開示されているが、この場合印字
中は給紙の為のピンチローラを回転させないようゼネ歯
方式を取り入れている。
【0004】しかしながら、プリンタの停止時に印刷用
紙の引き抜きを考えると、印刷用紙の送り動作を終了さ
せた後にプリンタの動作を停止させるとするとゼネ歯方
式の特性によりピンチローラは回転することができな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おけるこのような機構は次のような課題がある。紙送り
の従動側歯車と駆動側歯車の係合を紙送り動作終了後に
外すとすると、紙送り動作終了後にプリンタ動力にブレ
ーキをかけることになり、少なくとも動力が完全に停止
するまでの間は、歯の係合は外れた状態のままでなくて
はならない。すなわち、印字動作以外に必要な時間が増
加するため、高速化は容易なことではない。負荷のバラ
ツキ、部品のバラツキ等を考慮すると、動力が停止する
までの時間はかなり大きなものとなる。
【0006】さらに、プリンタ停止中における印刷用紙
の引き抜きを考慮すると、通常のゼネ歯機構を取り入れ
ることはできない。別機構として、給紙ローラと動力伝
達用の歯車とをクラッチ等で介さねばならず、構成が複
雑化し、また安価に製造することもできない。
【0007】またシリアルサーマルプリンタのように、
印字時はプラテンとヘッドが接触しており紙送り時には
プラテンとヘッドが離間することが必要な場合には、紙
送り時のみならず印字待機時にもプラテンとヘッドが離
間している必要がある。ヘッドとプラテン間に隙間がな
ければ、紙の引き抜き及びその後の紙挿入が不可能とな
るためである。当然、他種のプリンタと比較し離間時間
を含めねばならず印字以外に要する時間は多くなる。
【0008】プリンタの高速化、印刷用紙の引き抜き、
また引き抜き後の印刷用紙の操作性向上、これらを同時
に実現することは容易ではない。
【0009】本発明の目的は、このような課題を解消す
ることの可能なプリンタを提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、給紙ローラへ動力を伝達する紙送り歯車
と、外周に紙送り歯車と噛合して紙送り歯車を回転させ
るカム歯と且つ紙送り歯車の2つの歯と係合し紙送り歯
車を回転不可にする固定カムが形成された紙送り駆動用
歯車とを具備し、紙送り駆動歯車の回転により紙送り歯
車が回転して紙送りを行うプリンタにおいて、カム歯の
前方の位相に隣接しカム歯の軌跡より大きな切り欠き部
が形成された紙送り駆動歯車と、プリンタの駆動源のモ
ータとを有し、モータは、紙送り駆動歯車が紙送り歯車
を回転開始もしくはその前後に遮断あるいは逆電圧の印
加により停止されることを特徴とする。
【0011】又、プリンタはプラテンとヘッドを離間さ
せる機構が備えられヘッドが往復移動するサーマルプリ
ンタであって、ヘッドは、紙送り駆動歯車により紙送り
歯車が回転される間、プラテンと離間していることを特
徴とする。
【0012】
【作用】このように構成した本発明によれば、紙送り駆
動歯車が紙送り歯車回転している途中で停止し待機位置
となるので、記録紙の逆引きにより紙送り歯車が紙送り
駆動歯車を回転する場合、カム歯を押圧して紙送り駆動
歯車を回転させるが、切り欠き部がカム歯の軌跡より大
きい為、紙送り歯車は空回転できる。
【0013】又、ヘッドは、紙送り駆動歯車により紙送
り歯車が回転される間、プラテンと離間しているので、
紙送りのみならず逆引きの場合でもプラテンと離間して
いるので紙の移動の負荷とならないものである。
【0014】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。図1および図2には、本発明を適用したサーマ
ルプリンタの全体構成を示してある。本例のサーマルプ
リンタは、そのサーマルヘッドに縦に多数の発熱体素子
が形成されたシリアルプリンタであり、往復印字を行う
ように構成されたものである。
【0015】これらの図を参照して説明すると、本例の
サーマルプリンタ1は、基本的な構成は一般的なサーマ
ルプリンタと同様であり、プラテン2と、これに対峙し
た状態でヘッドキャリッジ3に担持されたサーマルヘッ
ド4とを有し、これらの間を介して搬送される感熱用紙
に対してサーマルヘッド4を接触させると共に、用紙幅
方向に移動させて印字を行うようになっている。
【0016】詳細に説明すると、サーマルプリンタ1の
装置フレーム5は底壁51と、その両側から垂直に立ち
上がっている側壁52、側壁53を備えている。これら
の左右の側壁52、53の間には、図においてフレーム
後端側の位置に、プラテン2が架け渡されている。この
プラテン2の前側には、プラテン2と平行となるよう
に、円筒カム軸6およびキャリッジガイド軸7が、それ
ぞれ側壁52、53の間に架け渡されている。この円筒
カム軸6の回転により、ヘッドキャリッジ3はガイド軸
7に案内されて、プラテン2と平行に左右(印字方向)
に往復移動可能となっている。これらの軸6、7の前方
側における側壁52寄りの側には、底壁51上に各部分
の駆動源であるモータ8が軸6、7と平行となる姿勢で
搭載されている。一方、プラテン2の背面側の下方中央
には、図2から良く分かるように、給紙ローラ9が配置
されており、このローラ軸91は、左右の側壁52、5
3の間に架け渡されている。
【0017】(ヘッドキャリッジ)次に、図3、図4を
主として参照して、本例のヘッドキャリッジ3の構成を
説明する。本例のヘッドキャリッジ3は、サーマルヘッ
ド4が取付けられたヘッド支持部材31、このヘッド支
持部材31を保持している保持部材33と、これらの部
材31、33を相互に連結している連結機構35から構
成されている。ヘッド支持部材31は、U字形をしたア
ルミニウム製のヘッド取付け板311と、この背面に嵌
め込まれたプラスチック製の嵌め込み板312から構成
されている。ヘッド取付け板311の前面313は、プ
ラテン2の表面21とほぼ平行となるように配置され、
この面313上にサーマルヘッド4が接着されている。
サーマルヘッド4は、セラミック基板41の表面に発熱
体素子のアレイ42が形成された構成となっており、例
えば、縦方向(用紙送り方向)に向けて複数の発熱体素
子のアレイ42が形成されたシリアルヘッドである。セ
ラミック基板41の下端側には、各発熱体素子の駆動回
路が形成されたフレキシブルケーブル43が接続されて
いる。
【0018】ヘッド取付け板311の背面314と、こ
こに嵌め込まれた嵌め込み板312の前面315との間
には、この前面315の角に形成された突起316によ
って僅かの隙間が形成されるようになっており、この隙
間が、フレキシブルケーブル43の引回し用に利用され
る。また、ヘッド取付け板311と嵌め込み板312と
の結合は、ヘッド取付け板311の側壁部分に形成され
た溝317に対して、対応する位置に形成された嵌め込
み板312の側の係合突起318を嵌め込むことにより
形成されるようになっている。
【0019】次に、保持部材33は、ヘッド支持部材3
1を保持するための水平な保持板部分331を有し、こ
の保持板部分の背面側には、前述のキャリッジガイド軸
7が摺動自在に貫通している一対のガイド孔332が形
成されている。また、保持板部分の裏面側には、上記の
円筒カム軸6の外周のほぼ半分を覆うような半円形内周
面を備えた溝333が形成されており、この溝333の
内周面にはピン334の頭部335が露出しており、こ
の頭部335には、円筒カム軸6のカム溝61に嵌まり
込むカム突起336が形成されている。さらには、この
溝333の背面側には、下方に向けて垂直に突出した検
出片337が形成されている。この検出片337を後述
するセンサにより検出して各部分の駆動制御用の信号を
得るようになっている。
【0020】次に、このような構成のヘッド支持部材3
1と保持部材33の連結機構35を説明する。連結機構
35は、保持部材の側に取り付けた一本の円柱状のピン
軸351と、ヘッド支持部材31の側に形成されたこの
ピン軸351の装着孔361と、ピン軸351が装着孔
361から抜けることを防止するための抜け止め部材3
71から構成されている。ピン軸351は、保持部材3
3の側の水平な保持板部分331にその下端352が埋
設固定され、垂直に延びている。このピン軸351の根
元の外周には、保持板部分331の表面を突出させるこ
とにより形成した円形突起338が形成されており、こ
の突起の上面は球状面339とされている。
【0021】これに対して、装着孔361は、ヘッド支
持部材31の側の嵌め込み板312の中央において上下
に貫通した状態に形成されている。この装着孔361の
断面形状は次のように設定されている。図4に示すよう
に、装着孔361は、サーマルヘッドの送り方向(印字
行方向)Aの幅が、ピン軸351の外径寸法とほぼ同一
の寸法L1に設定されている。これに対して、この送り
方向に直交するプラテン方向Cの幅は、中央部分を除
き、ピン軸351の外形寸法よりも大きな寸法L2に設
定されている。また、図4(A)から分かるように、装
着孔361の軸線方向のほぼ中央位置においては、内周
面の両側部分が内側に向けて突出して、ピン軸の外形寸
法よりも僅かに大きな幅寸法L3とされた括れ部分36
2が形成されている。したがって、この装着孔361に
装着したピン軸351は、この括れ部分362を中心と
して、前後に揺動可能である。
【0022】次に、装着孔361に装着されたピン軸3
51の上端は、装着孔361の上端から突出しており、
この突出部分353が抜け止め部材371に形成した嵌
め込み孔372に嵌め込まれている。この抜け止め部材
371は、孔372が形成されている水平板部分373
と、この後端から下方に垂直に折れ曲がった垂壁部分3
74から構成されている。
【0023】なお、本例においては、ヘッド支持板の側
の嵌め込み板312の背面の中程には水平方向に向けて
一条の突起321が形成されている。この突起に対峙す
る状態に、保持部材33の側には、垂直な規制板部分3
41が形成されている。
【0024】このように構成した本例のヘッドキャリッ
ジ3においては、サーマルヘッド4が取付けられている
ヘッド支持板31は、保持板33の側に取り付けたピン
軸351を中心として左右に揺動可能な状態で、保持板
33の側の球状面339の上に支持されている。また、
装着孔361の括れ部分362を中心として前後に揺動
可能な状態となっている。このように本例では、サーマ
ルヘッド4は左右および前後に揺動可能な状態で、ヘッ
ドキャリッジ3の側に支持されている。ここに、左右の
揺動量は、図4から分かるように、ヘッド支持板31の
背面側に形成された一条の突起321が、保持板33の
側に形成された規制板部分341の表面に当たることに
より規制されている。また、前後の揺動量は、装着孔3
61の幅L2の寸法、および装着孔の軸線方向の長さ等
によって規制される。
【0025】(プラテンの構造)次に、図1、5および
6を参照してプラテン2の構造を説明する。プラテン2
は、平板からなる金属製のプラテン本体板21と、サー
マルヘッドに対峙しているこのプラテン本体21の表面
に張り付けたラバー板22を備えている。本体板21の
両端は、背面側に向けて直角に折れ曲がり、側壁部分2
11、212が形成されており、これらの側壁部分21
1、212の下端が、それぞれ、回転軸23、24を介
して、回動可能な状態で、装置フレーム5の側に連結さ
れている。これらの側壁部分211、212の上端に
は、それぞれ、ばね受け213、214が形成されてい
る。また、装置フレーム5の側壁52、53の上端に
も、これらのばね受けに対して所定の距離だけ前方側の
位置に、それぞれ、ばね受け521、531が形成され
ている。対応するばね受け213、521の間、および
ばね受け214、531の間には、それぞれ、引っ張り
状態でコイルばね25、26が架け渡されている。した
がって、本例では、プラテン2は、その両側の下端の回
転軸23、24を中心として前後に回動可能であり、通
常は、すなわち、印字状態においては、図5に示すよう
に、ヘッドキャリジ3に支持されたサーマルヘッド4の
側にコイルばね25、26の弾性引っ張り力によって押
しつけられた状態となっている。これらのばね力に抗し
て、プラテン2をサーマルヘッド4の側から退避させる
ことが可能である。
【0026】図5には、プラテン2がヘッドキャリッジ
3に取り付けられたサーマルヘッド4の側にばね力によ
って押しつけられた状態(印字状態)を示してある。本
例においては、ヘッドキャリッジ3は、そのピン軸35
1が、装置フレーム5の底壁51に対して垂直に延びた
状態となるように、円筒カム軸6およびガイド軸7によ
って支持されている。すなわち、図5におけるピン軸3
51の軸線が垂線Vと一致している。この垂直に配置し
たピン軸351によって支持されているヘッド支持板3
1に取付けられているサーマルヘッド4に対して、プラ
テン2のラバー板22の表面がばね力によって押しつけ
られている。
【0027】本例においては、プラテンのラバー板22
の表面が垂直状態よりも僅かにサーマルヘッド4の側に
傾斜した状態でサーマルヘッド4に密接するように、こ
れらの間隔が設定されている。このため、ばね力によっ
て、プラテン2がその下端の軸23、24を中心として
サーマルヘッド4の側に回動して、それに押しつけられ
た状態においては、それらの圧接面V1は垂線Vに対し
て僅かに傾斜した状態となる。この結果、ピン軸351
によって支持されているヘッド支持板311には、全体
として圧接面V1に対して直交する方向から力が作用す
る。すなわち、上方から下方にむけて僅かに傾斜した方
向に力が作用する。
【0028】この力により、ヘッド支持板311は上下
方向にがたつかない状態で、保持部材312の側に押さ
え付けられた保持された状態とされる。よって、印字状
態において、ヘッド支持板311が上下にがたついて、
そこに取付けられているサーマルヘッド4も上下に移動
して、印字位置が変動してしまい、印字品位が低下して
しまうという弊害を回避できる。
【0029】なお、このような押しつけ力の方向は、逆
に、下方向から上方向に向かう傾斜した方向となるよう
に作用させてもよい。
【0030】(ヘッドキャリッジの移動機構)次に、図
1、2および7を参照して、モータ8の回転力によりヘ
ッドキャリッジ3をガイド軸7に沿って左右(印字行方
向)に往復移動させる移動機構について説明する。モー
タ8の出力軸81は装置フレーム5の側壁52から横方
向に突出しており、ここに駆動歯車801が固着されて
いる。一方、円筒カム軸6の同一側の端部も側壁52か
ら横方向に突出しており、ここに従動歯車802が固着
されている。これらの駆動歯車801および従動歯車8
02は、同軸状態に一体的に形成された小歯車804お
よび大歯車803からなる複合歯車805を介して連結
されている。この複合歯車805も側壁52に対して回
転自在に支持されてり、この複合歯車805を介して、
モータ回転力が、所定の速比で減速されて、円筒カム軸
6に伝達される。
【0031】円筒カム軸6の外周面は、両端において相
互に連続している二条の逆向きの螺旋状カム溝61が刻
まれている。そして、このカム溝61に対して、前述し
たように、ヘッドキャリッジ3の保持部材33の裏面に
取り付けたピンの頭部に形成したカム突起336が嵌合
している。ヘッドキャリッジ3はさらに、ガイド軸7に
よって印字方向に向けて移動自在に支持されている。よ
って、円筒カム軸6を回転させると、ここに形成されて
いるカム溝61の回転によって、ヘッドキャリッジ3は
ガイド軸7に案内されて、印字行方向(左右方向)に移
動する。本例では、両端で連続している逆向きの螺旋状
のカム溝が形成されているので、ヘッドキャリッジ3
は、モータ8を同一方向に回転することにより、連続し
て左右に往復移動する。
【0032】(プラテン回動機構)円筒カム軸6の端に
固着された従動歯車802の内側面には、同軸状態で小
径歯車806が一体形成されており、歯車802と一体
回転する。この小径歯車806にかみ合った状態で、側
壁52には、大径歯車807が回転自在に支持されてい
る。この歯車807の内側面には、カム板808が一体
形成されている。このカム板808は、一定の半径の円
形外周面808aと、この外周面の一部分を一定の角度
範囲に渡って半径方向の外側に突出させた突出面808
bを有している。
【0033】一方、このカム板808の内側には、プラ
テン2の側壁部分211の外面が対峙している。この側
壁部分211には、カム板808の円形外周面808a
よりも半径方向の外側の位置においてカム板808の側
に向けて突出した円柱状突起809が形成されている。
この突起809は、カム板の突出面808bに係合可能
な位置に取付けられている。したがって、カム板808
が回転すると、1回転毎に、一定の角度範囲に渡って、
その突出面808bにより、円柱状突起809が半径方
向の外側に向けて押された状態になる。ここに、突起8
09が形成されているプラテン側壁部分211の下端は
軸23を中心に回動可能である。よって、プラテン2
は、それをサーマルヘッド4の側に押しつけているばね
力に抗して、カム板808によって、サーマルヘッド4
から離れる方向に回動される。図6(A)には、プラテ
ン2がサーマルヘッド4の側に押しつけられた状態(印
字状態)を示してあり、同図(B)には、カム板808
によって退避位置に回動させられた状態を示してある。
【0034】ここに、本例においては、モータ8からカ
ム板808までの歯車列における減速比を適切に設定す
ると共に、カム板における突出面808bの形成角度位
置等を適切に設定して、円筒カム軸6の回転により、ヘ
ッドキャリッジ3がその両端位置に至った時に、カム板
808によって、プラテン2が後方に回動するように設
定されている。
【0035】(用紙の送り機構)次に、図2、図8を参
照して、給紙ローラ9を回転させて用紙を一定量ずつ搬
送するための送り機構について説明する。
【0036】円筒カム軸6の他方の端、すなわち、装置
フレーム5の他方の側壁53から横方向の突出している
端部には、小径歯車810が固着されており、円筒カム
軸6と一体回転する。側壁53には、この小径歯車81
0にかみ合った状態で、内歯歯車811が回転自在に取
付けられている。この内歯歯車811の外周面はカム歯
車になっている。
【0037】すなわち、固定カムである大径の外周面8
12と、外側面側に同軸状態に形成され、これよりも径
の小さな外周面813とが形成されており、径の小さな
外周面813には2個のカム歯814、815が形成さ
れている。カム歯814は、回転軸方向の高さが大径の
外周面812と同じ高さであり、カム歯815はほぼ小
さな外周面813の厚み分と同様の高さとなっている。
これらの歯の間の歯溝816は内側の径の大きな外周面
812の側に向けて延びている。また、カム歯815に
対し、通常回転方向に隣接して切り欠き部817が形成
されている。
【0038】一方、給紙ローラ9の軸91の同一側の端
には、上記構成のカム歯に係合可能な状態で、カム歯車
901が固着されている。このカム歯車901は、内側
の歯車902と外側の歯車903から構成された複合歯
車であり、図8から分かるように、それぞれ90度間隔
で4枚の歯が形成されており、内側の歯車902と外側
の歯車903は、45度位相をずらした状態で一体化さ
れている。
【0039】円筒カム軸6と同期回転する内歯歯車81
1の外周面に形成されたカム歯車は、1回転毎に給紙ロ
ーラ軸91のカム歯車901に対して1回だけかみ合
い、かみ合い状態において、給紙ローラ軸91は所定の
量だけ回転される。この結果、この軸91に取付けられ
ている給紙ローラ9も同一量だけ回転して、その分、用
紙(図示せず)を用紙送り方向に向けて搬送する。用紙
の送り動作は、ヘッドキャリッジ3がその移動方向の両
端に至り、プラテン2が後方に退避させられた状態にお
いて行われる。このような時期に用紙送りを行うことが
できるように、本例においては、用紙送りのためのカム
歯車901とプラテン移動のためのカム板808との同
期合わせ等が適切に設定されている。
【0040】大径の外周面812は、カム歯車901の
2つの内側の歯車902と係合しカム歯車901を回転
不可にするので、印字中は、カム歯車901が回転され
なく、ヘッドと用紙が相対移動がないことから、良好な
印字品質がえられる。
【0041】(検出機構)なお、本例においては、図9
に示すように、ヘッドキャリッジ3の両端位置を検出す
るために、ガイド軸7の両端位置には、光学式センサ1
01、102が取付けられている。また、モータ出力軸
81の後端側の突出部分には、スリット付き回転板10
3が取付けられている。この回転板103に形成された
スリットの通過を検出するための光学式センサ104が
装置フレーム5の底壁51上に取付けられている。この
スリット付き回転板103の回転に伴い、センサ104
からはスリットの検出信号が出力される。各センサから
の検出信号は、不図示の駆動制御回路の側に供給され、
駆動制御回路においては、これらの信号に基づき、サー
マルヘッド4に形成されている各発熱体素子を駆動し
て、プラテン上を搬送される用紙に対する印字を行わせ
る。このような駆動制御は一般的に行われるサーマルプ
リンタと同様である。
【0042】(プリンタの停止及び用紙の逆引き時の動
作)次に、プリンタの印字待機状態と用紙を送り方向と
は逆方向に引き抜いたときの用紙の送り機構、及びプラ
テン回動機構の動作を図10、11を参照して説明す
る。
【0043】所定行印字された後、プリンタは停止され
る。プリンタを停止させるときには、図10に図示する
ブレーキポイントにおいて、プリンタの動力源であるモ
ータ8に印加されている電圧を単に遮断する方法もある
が、本実施例では高速回転しているので所定の位置に停
止できないので、ブレーキポイント時にモータに逆起電
流をかけモータ8にブレーキをかけている(ここでは、
ブレーキとはモータにかける逆起電流によるものをい
う)。ブレーキポイントは、印字終了後プラテンが回動
しサーマルヘッドとプラテンが離間する動作が終了した
後、かつ紙送り動作開始とほぼ同時に設定されている
が、サーマルヘッドとプラテンが離間する動作が終了し
た後であって、紙送り開始前後であってもよい。
【0044】通常の印字時においては、動力自体にブレ
ーキをかけることに加えて、用紙送りの機械的負荷が動
力系にかかる。よって、ブレーキをかけてからわずかな
時間で停止することができる。用紙送り動作の後に、ブ
レーキをかけることになると用紙送りの機械的な負荷が
動力系にかからないため、プリンタが完全に停止するま
での時間は長くなってしまう。
【0045】また、停止位置は用紙送り動作が完全に終
了しない範囲内となるように、用紙送りの負荷及び動力
が適切に設定されている。図10からわかるようにプラ
テンが再びサーマルヘッドと接触する動作を開始するの
は用紙送り動作の終了後であるから、停止状態において
はプラテンとサーマルヘッドは離間した状態を保ってい
る。
【0046】また、用紙送り機構の待機状態は図11
(A)の様になっている。この状態を詳述すると、カム
歯815が対向しているカム歯車901の外側の歯車9
03を押圧させてカム歯車を回転させ、更に内側の歯車
902を押圧している状態を示している。用紙送りは、
カム歯車901が90度回転されて所定の紙送り量であ
るため、紙送りの途中で停止している状態である。
【0047】次に、図11(A)の状態から、用紙を送
り方向とは逆方向に引き抜いたときの用紙送り機構の動
作を図11(B)に示す。用紙を引き抜くことにより、
まず給紙ローラ9が用紙送り方向とは逆方向に回転す
る。給紙ローラ9の回転と共に、給紙ローラ軸91に固
着されたカム歯車901も逆方向に回転し、カム歯車9
01が駆動側となることにより係合しているカム歯81
4、815をも回転させる。
【0048】さらに用紙を引き抜くとカム歯車901と
2つのカム歯814、815の係合が外れ、カム歯車9
01と切り欠き部817が対向する位置となる。切り欠
き部817はカム歯車901の歯が衝突しないだけの充
分な大きさがあるため、カム歯車901は自由に回転可
能となる。結果的に用紙の引き抜きは容易となる。ま
た、プラテン回動機構のカム板808は、歯車807、
歯車806、円筒カム軸6、歯車810、内歯歯車81
1を介して、カム歯814、815の回転と連動して通
常のプラテン回動動作と逆方向に回転することになる。
しかし図11よりわかるように、切り欠き部817によ
ってカム歯車901との伝達が切れるため、カム板80
8の逆方向の回転が停止し、この時点ではプラテン2は
サーマルヘッド4とは離間している状態を保っている。
【0049】以上のように本発明によれば、プリンタの
停止の際に、カム歯車901とカム歯814、815が
係合することで、用紙送りの負荷を利用し動力にブレー
キをかけてから停止させるので、動力系や伝達系の負荷
が最大となる紙送り負荷が加わるため、動力にブレーキ
をかけた時点から停止するまでの時間が短縮される。し
たがって、印字が終了してからプリンタが停止するまで
の時間が短縮され、すなわち印字以外に要する時間の短
縮が可能となる。結果的にプリンタ全体の動作速度が向
上することになり、プリンタの高速化が実現できるもの
である。
【0050】印刷用紙を通常の送り方向とは逆方向への
引き抜きも可能となり、用紙の交換等のばあい用紙の除
去に方向性がないことから便利なものとなるものであ
る。
【0051】更に、シリアルサーマルプリンタのよう
に、印字時はプラテンとヘッドが接触しており紙送り時
にはプラテンとヘッドが離間することが必要な場合にお
いて、印字待機時にはプラテンとヘッドが離間してこと
となる。プラテンとヘッド間に隙間が生じるため、印刷
紙の挿入も容易である。また、印字待機時に印刷用紙の
逆方向の引き抜きを行った場合、先に記述したように印
刷用紙を逆方向に引っ張ることにより給紙ローラと紙送
り歯車が動力系と伝達を切ることができるため引き抜き
が容易になり、かつこの間はプラテンとヘッドは離間し
ている状態を保っているので、印刷用紙の引き抜きを妨
げることはない。さらに、その後の印刷用紙の再挿入も
容易である。
【0052】また、機構が簡略されているので装置自体
の寸法も小さくでき、廉価に製造できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリンタ
においては、カム歯の前方の位相に隣接しカム歯の軌跡
より大きな切り欠き部が形成された紙送り駆動歯車と、
プリンタの駆動源のモータとを有し、モータは、紙送り
駆動歯車が紙送り歯車を回転開始もしくはその前後に遮
断あるいは逆電圧の印加により停止されるので、紙送り
駆動歯車が紙送り歯車回転している途中で停止し待機位
置となるので、記録紙の逆引きにより紙送り歯車が紙送
り駆動歯車を回転する場合、カム歯を押圧して紙送り駆
動歯車を回転させるが、切り欠き部がカム歯の軌跡より
大きい為、紙送り歯車は空回転できる。それにより、用
紙の逆引きが可能となり、操作性の向上がはかれ、用紙
の交換時、あるいは用紙詰まり等のトラブル時に用紙の
逆方向の引き抜きが必要な場合が多々あり、非常に有効
である。
【0054】又、プリンタはプラテンとヘッドを離間さ
せる機構が備えられヘッドが往復移動するサーマルプリ
ンタであって、ヘッドは、紙送り駆動歯車により紙送り
歯車が回転される間、プラテンと離間しているので、紙
送りのみならず逆引きの場合でもプラテンと離間してい
るので紙の移動の負荷とならなく、手差し等での用紙の
セッティングを容易に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるサーマルプリンタの全
体構成を示す斜視図である。
【図2】図1のサーマルプリンタの概略平面図である。
【図3】図1のサーマルプリンタに搭載されているヘッ
ドキャリッジを示す分解斜視図である。
【図4】ヘッドキャリッジを示す図であり、(A)はそ
の縦断面図、(B)はそれを上面側から見た状態を部分
的に示す部分上面図である。
【図5】ヘッドキャリッジに対してプラテンが押しつけ
られた印字時の状態を示す説明図である。
【図6】プラテンの動きを示す説明図であり、(A)は
サーマルヘッドに押しつけられた印字時の状態を示す図
であり、(B)はサーマルヘッドから離れた用紙送り時
の状態を示す図である。
【図7】図1のサーマルヘッドの一方の側壁に組付けら
れたヘッドキャリッジ移動用およびプラテン回動用の動
力伝達機構を示す説明図である。
【図8】図1のサーマルヘッドの他方の側壁に組付けら
れた用紙送り駆動用の動力伝達機構を示す説明図であ
る。
【図9】図1のサーマルプリンタにおけるセンサの配置
場所を説明するための部分平面図である。
【図10】印字及びプラテンの動作、用紙送り動作の時
間的な相関を示す説明図である。
【図11】図1のサーマルプリンタの停止時、及び用紙
の逆引き抜き時の用紙送り機構の様子を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1・・・サーマルプリンタ 2・・・プラテン 23、24・・・プラテンの回転軸 211、212・・・プラテン側壁部分 25、26・・・プラテン押しつけ用のコイルばね 3・・・ヘッドキャリッジ 4・・・サーマルヘッド 5・・・装置フレーム 6・・・円筒カム軸 7・・・キャリッジガイド軸 8・・・モータ 808・・・プラテン回動用のカム板 809・・・プラテン回動用の突起 814、815・・・給紙ローラ回転用のカム歯 817・・・切り欠き部 9・・・給紙ローラ 901・・・給紙ローラ回転用のカム歯車 902・・・内側の歯車 903・・・外側の歯車

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給紙ローラへ動力を伝達する紙送り歯車
    と、外周に前記紙送り歯車と噛合して前記紙送り歯車を
    回転させるカム歯と且つ前記紙送り歯車の2つの歯と係
    合し前記紙送り歯車を回転不可にする固定カムが形成さ
    れた紙送り駆動用歯車とを具備し、前記紙送り駆動歯車
    の回転により前記紙送り歯車が回転して紙送りを行うプ
    リンタにおいて、 前記カム歯の前方の位相に隣接し前記カム歯の軌跡より
    大きな切り欠き部が形成された前記紙送り駆動歯車と、
    プリンタの駆動源のモータとを有し、 前記モータは、前記紙送り駆動歯車が前記紙送り歯車を
    回転開始もしくはその前後に遮断あるいは反対方向への
    回転の印加により停止されることを特徴とするプリン
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1においてプリンタはプラテンと
    ヘッドを離間させる機構が備えられ前記ヘッドが往復移
    動するサーマルプリンタであって、前記ヘッドは、前記
    紙送り駆動歯車により前記紙送り歯車が回転される間、
    前記プラテンと離間していることを特徴とする請求項1
    記載のプリンタ。
JP30069894A 1994-12-05 1994-12-05 プリンタ Pending JPH08156350A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005082634A1 (ja) * 2004-02-26 2005-09-09 Seiko Instruments Inc. プリンタ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005082634A1 (ja) * 2004-02-26 2005-09-09 Seiko Instruments Inc. プリンタ装置

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