JPH08156209A - 積層ポリエステル系収縮フィルム - Google Patents

積層ポリエステル系収縮フィルム

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JPH08156209A
JPH08156209A JP30770494A JP30770494A JPH08156209A JP H08156209 A JPH08156209 A JP H08156209A JP 30770494 A JP30770494 A JP 30770494A JP 30770494 A JP30770494 A JP 30770494A JP H08156209 A JPH08156209 A JP H08156209A
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polyester
film
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less
thickness
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JP30770494A
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Shigeo Uchiumi
滋夫 内海
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 収縮特性、耐切断性に優れ、かつ製造時の製
膜性に優れ、特にシュリンクラベル用として好適な積層
ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】 共重合比が10モル%未満のポリエステルA
層と共重合比が10モル%を超えるポリエステルB層と
を含む2層以上の少なくとも一方向高配向積層ポリエス
テルフィルムからなり、100℃エアーオーブン中で5
分間処理後の収縮率が一方向で40%以上であることを
特徴とする積層ポリエステル系収縮フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収縮特性、耐切断性に
優れ、かつ製造時の製膜性に優れたポリエステル系収縮
フィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、特にシ
ュリンクラベル用として好適な積層ポリエステルフィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、ポリエステル系収縮フィルムとして特にシュリンク
ラベル用途への適用が注目を浴びている。しかるにこれ
らの用途に用いるポリエステルフィルムとしては共重合
体の一軸高配向フィルムが用いられるため縦延伸時ロー
ルに粘着したり、横延伸時クリップに粘着し、フィルム
が破れたり巻き付いたりして生産性を極端に低下させ、
コストアップの最大の原因となっていた。しかしなが
ら、現在廃棄物のリサイクルが叫ばれ、特にPETボト
ルにポリエステル系の収縮フィルムが求められているた
め、時代の趨勢として収縮フィルムのコストダウンが強
く要求されるようになってきた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、鋭意検討の結果、特定の積層構造とするこ
とによって、製造時の破断を極力少なくさせ、その生産
性を高めることによってコストダウンを達成しうること
を見いだし、本発明を完成するに至ったものである。す
なわち、本発明の要旨は、共重合比が10モル%未満の
ポリエステルA層と共重合比が10モル%を超えるポリ
エステルB層とを含む2層以上の少なくとも一方向高配
向積層ポリエステルフィルムからなり、100℃エアー
オーブン中で5分間処理後の収縮率が一方向で40%以
上であることを特徴とする積層ポリエステル系収縮フィ
ルムに存する。
【0004】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
積層フィルムは、少なくともポリエステルA層とポリエ
ステルB層とを含む多層構造の一方向高配向積層フィル
ムであり、当該フィルム上に印刷層が形成されかつ袋状
にしてシュリンクラベル用ポリエステルフィルムとして
用いられる。まず、ポリエステルA層について説明す
る。ポリエステルA層を構成するポリエステルAは、共
重合比が10モル%未満であれば、いかなる構成のもの
でもよいが、実質的にホモポリマーから成るポリエステ
ルが代表的なものとして挙げられる。かかるポリエステ
ルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮
合させて得られる。芳香族ジカルボン酸としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
【0005】代表的なポリマーとしては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリシクロヘ
キサンジメチレンテレフタレート共重合体(PCT)等
が例示される。さらにポリエステルAは、上記のポリマ
ー以外に、熱固定後のΔPA が0.100未満とならな
い程度、すなわち具体的には10モル以下、好ましくは
5モル%以下の割合で他の芳香族および/または脂肪酸
のジカルボン酸ジオールとを共重合して得られる共重合
ポリマーでもよい。共重合成分としては、後述のポリエ
ステルBで説明するものと同様であってもよい。また、
ポリエステルA層を構成するポリエステルAは、他の重
合体とのブレンド物であってもよい。他の重合体として
は、例えば、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリカーボ
ネート等が挙げられ、これらはポリエステルAの結晶性
を極端に低下させたり、表面粗度を極端に大きくしない
範囲でブレンドしてもよい。ブレンドの割合は、通常1
5重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
【0006】ポリエステルA層は、全体にわたって同一
の組成であってもよいが、本発明の要旨を越えない限
り、共重合成分またはブレンド成分の異なる多層とする
ことも好ましい。本発明においては、ポリエステルA層
が露出するフィルム表面の両面を構成することが好まし
い。もちろんA層がこれら表裏以外の層を構成してもよ
い。次に、ポリエステルB層について説明する。ポリエ
ステルB層の共重合比は10モル%を超えるものであ
る。特にその延伸熱処理後のフィルムの面配向度ΔPB
は0.100未満であることが好ましい。共重合比が1
0モル%以下では、そのシュリンク特性に劣るため不適
当である。共重合比は好ましくは15モル%を超えるも
の、さらに好ましくは20モル%を超えるものである。
B層には、特に再生原料を用いることが好ましい手段で
ある。再生原料としては、自己リサイクル原料はもちろ
んのこと、他の製品より発生したリサイクル原料を使用
することも、廃棄物を減量する意味で有用な方法であ
る。
【0007】さらに、ポリエステルB層を構成するポリ
エステルBは、実質的に非晶質のポリエステルであるこ
とが最も好ましい。A層とB層においてその酸成分およ
びグリコール成分の主成分が同一である必要はないが、
同一であることが好ましい。B層を構成するポリエステ
ルBの共重合成分としては、主成分と異なるジカルボン
酸として、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、ジフエニルチオエーテルジカルボ
ン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダ
ンジカルボン酸、セバシン酸、エイユ酸、ドデカンジカ
ルボン酸、ダイマー酸、金属スルホネートを有する芳香
族ジカルボン酸、ポリエーテルジカルボン酸等が挙げら
れるが、これらの中でも、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、セバシン酸、金属スルホネートを有する芳
香族ジカルボン酸の中から選択されたものが好ましい。
【0008】一方、主成分と異なるグリコール成分とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テ
トラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ジェチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキ
ノン、シクロヘキサンジオール、ポリアルキレングリコ
ール等が挙げられるが、これらの中でも、テトラメチレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペン
チルグリコール、ポリアルキレングリコールの中から選
択されたものが好ましい。本発明では、ジカルボン酸成
分およびジオール成分ともに共重合されたものについて
の全共重合比は、ジカルボン酸成分、ジオール成分それ
ぞれの共重合比の和として表す。
【0009】上述の積層フィルムにおいて、代表的なポ
リエステル組成としてはA層がポリエチレンテレフタレ
ートまたは結晶性を有する高融点のポリエチレンテレフ
タレート共重合体およびB層が低融点のポリエステル共
重合体から構成されるものである。しかるに、フィルム
の耐熱性、フィルムの製造時、成形時の非粘着性の付与
のためにA層をよりTgの高いフィルムとすることが好
ましい。その一例としてポリ−1,4−シクロヘキサン
ジメチルテレフタレートおよびその共重合体(PCT)
が挙げられるが、特に好ましいものとしては、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレートまたは高融点を維持したそ
の共重合体である。ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トによれば、ポリエチレンテレフタレートに比べてTg
が40〜45℃も高いため、フィルム製造時、成形加工
時のフィルム粘着等の問題を一挙に解決することができ
好ましい。
【0010】本発明の積層フィルムは、ポリエステルA
層およびB層を含む多層構造の二軸延伸熱固定積層フィ
ルムからなる。多層構造はA/B層の2層構造、A/B
/Aの3層構造、A/B/A/B/Aの5層構造等の構
造であってもよい。また、A層およびB層を多層にして
A1 /A2 /B1 /B2 /B1 /A2 /A1 のような積
層構造にしてもよい。上記構造の中でも、A/B/A,
A/B/A/B/Aの構造が製造装置の設置の面も含め
て好ましい。本発明の積層フィルムにおいて、ポリエス
テルA層は、厚さが0.1μmを超え20μm未満、さ
らには0.5μmを超え10μm未満、特には1μmを
超え5μm未満が好ましい。ポリエステルA層の厚みが
0.1μm以下では耐熱性、寸法安定性、表面性に劣る
傾向があり、一方、20μm以上の場合には、シュリン
ク特性に劣ることが懸念される。
【0011】ポリエステルA層の厚みは、全フィルム厚
みに対しては50%以下、さらには25%以下、特には
2〜10%が好ましい。ポリエステルA層の厚みが全フ
ィルム厚みに対して50%を超えるとシュリンク特性の
改良が不十分となることがある。積層フィルムの全体厚
さは、通常5〜200μmであり、好ましくは5〜10
0μm、さらに好ましくは15〜75μm、特に好まし
くは25〜60μmである。また、フィルムの易滑性を
向上させるために、有機滑剤、無機の滑剤等の微粒子を
A層のみまたはA層およびB層に含有させることが好ま
しい。例えばA/B/Aの3層フィルムでは、A層に微
粒子を含有させ、B層には、再生または安価なレジン等
を用いることが望ましい。また、必要に応じて、A層お
よび/またはB層に安定剤、着色剤、酸化防止剤、消泡
剤、帯電防止剤等の添加剤を含有したものであってもよ
い。
【0012】滑り性を付与する微粒子としては、カオリ
ン、クレー、各種炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフ
タル酸カルシウム、α−,γ,−δ−,θ−等の酸化ア
ルミニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、フッ化リ
チウム、カーボンブラック等の不活性外部粒子、ポリエ
ステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高融点有機化合
物、単分散球状有機粒子、粉砕型の有機粒子、架橋ポリ
マーおよびポリエステル合成時に使用する金属化合物触
媒、例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物などによってポリエステル製造時にポリマー内部に形
成される内部粒子が挙げられる。フィルム中に含まれる
微粒子の含有量は、通常0.002〜2.0重量%の範
囲であり、平均粒径は、0.001〜3.5μmの範囲
であることが好ましい。
【0013】本発明のポリエステルは、フィルムにおけ
る極限粘度が、好ましくは0.50以上、さらに好まし
くは0.60以上である。フィルムの極限粘度が0.5
0未満の場合は、十分な強度および成形性が得られない
ことがある。本願発明のような積層フィルムにおいては
上記範囲を満足する限り、A層、B層が同一の極限粘度
であっても異なっていてもよい。また、A層がB層に比
べて粘度が高くても低くてもよい。
【0014】本発明のフィルムにおいて、100℃エア
ーオーブン中5分での収縮率が、一方向で40%以上で
あり、好ましくは50%以上、さらに好ましくは55%
以上のフィルムである。この条件を満足しないフィルム
においてはラベル用シュリンクフィルムとして用いても
シワが生じたり図柄のズレが生じて不適当である。一
方、かかる方向以外の一方向において上記収縮率が15
%以下であることが好ましく、さらに好ましくは10%
以下、特に好ましくは5%以下である。本発明のフィル
ムの厚さ斑は30%未満、さらには20%未満、特には
15%未満が好ましい。かかる厚さ斑が30%以上の場
合、成形時のフィルムの伸び等が不均一となり、収縮時
に図柄の歪みが生じやすくなる傾向がある。次に本発明
の積層フィルムの製造方法について説明する。積層フィ
ルムを得る方法としては、共押出法、ドライラミネート
法等の公知の方法が用いられるが、特に共押出法が、生
産性の面から好ましい。したがって、以下は共押出法に
よる製膜法を代表として説明する。
【0015】まず、無機微粒子等を必要に応じて適量含
有させた数種のポリエステルのチップを乾燥した後、必
要な組成となるようブレンド等行い、各層に必要なポリ
エステルを準備する。このポリエステルを別々の押出機
を用いて200〜320℃の温度で溶融させ、パイプ内
または口金内で合流させて多層に押し出した後、キャス
ティングドラム上で急冷して、要求する構成の未延伸積
層シートを得る。ポリエステルチップの乾燥には、ポッ
パードライヤー、パドルドライヤー、真空乾燥機などを
用いることができる。押出法は、Tダイ法が好適であ
る。押し出しの際、各々の押出機のギヤポンプによる吐
出量を調整することにより、積層フィルムの各層の厚さ
比を適宜調節することができる。また、キャスティング
に際しては、いわゆる静電密着法を用いることにより、
厚さ斑の少ない積層シートを得ることができる。
【0016】得られた未延伸積層シートは、引き続き延
伸工程において、縦または横方向に一軸または二軸延伸
をする。延伸工程中にフィルムの表面温度が(Tgmin
−10℃)以上、(Tcmax −10℃)以下の温度範囲
で均一に加熱し、少なくとも一方向に2・0倍以上、5
・0倍以下、好ましくは2・5倍以上4・5倍以下一段
又は多段で延伸を行う工程を含む方法が、該フィルムの
厚さ斑を小さくするために好ましい(Tgmin は用いた
原料ポリエステルのTg(ガラス転移濃度)の最小値、
Tcmax は、用いた原料ポリエステルのTc(結晶化温
度)の最大値を表す)。
【0017】延伸方法としては、ロールで縦に延伸後、
横に二軸に延伸したりする二軸延伸とともに、ロールで
縦一軸に延伸したり、テンターにて横一軸に延伸する方
法のほか、公知の二軸延伸おいて、縦または横のいずれ
か一方向に強く延伸し他方を極少延伸することも可能で
ある。かくして得られたフィルムを必要に応じて100
℃以下で熱固定した後、巻き取り製品とすることができ
る。熱固定は、一般的には、緊急固定下で実施される
が、熱固定時および/または熱固定後の冷却時にフィル
ムの長手方向および/または横方向に20%未満弛緩を
行ったり、巾出しを行うこともできる。上記延伸工程
中、または延伸後に、フィルムに接着性、帯電防止性、
滑り性、離型性等を付与するために、フィルムの片面ま
たは両面に塗布層を形成したり、コロナ処理等の放電処
理を施したりしても構わない。特にインラインコートに
よって離型層を設けることが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。なお、フィルムの
評価方法は以下に示すとおりである。 (1)収縮率 100℃±2℃のギヤドオーブン中に無荷重の状態で5
分間収縮させて下記式に従い求めた。
【数1】収縮率=(L0 −L)/L0 (上記式中、L0 は原長 10cm、Lは収縮後の長さ
(cm)である)
【0019】(2)フィルムの厚さ斑 安立電気社製連続フィルム厚さ測定器(電子マイクロメ
ーター使用)により、フィルムの縦方向に沿って5mの
長さで測定し、次式により厚さ斑を算出した。
【数2】厚さ斑=(フィルム最大厚さ−フィルム最小厚
さ)×100/フィルム平均厚さ (3)極限粘度(〔η〕) 試料0.2gをフェノール/テトラクロロエタン=50
/50の混合溶媒20mlに加え、約110℃で30分
間加熱後、30℃で測定した。 (4)収縮特性 フィルムをヒートシールにより円筒状にして、ボトルに
被せた後、150℃のエアーオーブン中にボトルととも
に30秒間入れてフィルムを収縮させた後、取り出し
た。フィルムに発生した長さ5mm以上のシワの数が0
〜5本のものを○、5〜10本のものを△、11本のも
のを×とした。
【0020】(5)製膜性の評価 キャストスピード20m/分で製膜した時、ロールやク
リップに粘着を全く起こさず、破れにくく、かつ高い生
産性を有するものを◎、やや問題のものを△、その中間
のものを○、全く製膜困難なものを×とした。 (6)収縮フィルムとしての総合評価 フィルムを収縮ラベルとして(4)のようにボトルに装
着後、温水による殺菌処理を行った。このときに生産性
に優れるとともに収縮後フィルムにほとんどシワがな
く、フィルムの収縮量が十分でボトルとの密着性に優
れ、さらに殺菌処理によるフィルムの白化またはシワや
ゆるみの発生がなく、ラベル用収縮フィルムとして非常
に良好なものを◎、若干問題は有るが、実用上問題の無
いものを○、上記の条件を満たさず収縮フィルムとして
不適当なものを×とした。
【0021】実施例中で使用した原料ポリエステルは以
下に示すものである。 ポリエステルA1 :平均粒径1.3μmの無定形シリカ
粒子を500ppm含むポリエチレンテレフタレート
(〔η〕=0.63) ポリエステルA2 :平均粒径1.4μmの無定形シリカ
粒子を550ppm含むポリエチレン−2,6−ナフタ
レート(〔η〕=0.62) ポリエステルB1 :酸成分としてテレフタル酸80モル
% イソフタル酸20モル%、グリコール成分として、
エチレングリコール98モル%、ジエチレングリコール
2モル%からなる、常法に従い製造したポリエステル共
重合体(PET共重合体)(〔η〕=0.69) ポリエステルB2:酸成分として2,6−ナフタレンジ
カルボン酸80モル%、イソフタル酸20モル%、グリ
コール成分としてエチレングリコール98モル%、ジエ
チレングリコール2モル%からなる、常法に従い製造し
たポリエステル共重合体(PEN共重合体)(〔η〕=
0.66)
【0022】実施例1 ポリエステルA1 、ポリエステルB1 の各チップを常法
に従って乾燥した後、ポリエステルA1 を押出機1で、
ポリエステルB1 を押出機2で、280℃で溶融した
後、ポリエステルA1 を2層に分け3層に共押出し可能
な口金を備えたダイスを通じてA1 /B1 /A1 の2種
3層の共押出を行い、キャスティングドラム上で、急冷
して未延伸積層シートを得た。この時、ドラムへの密着
性を良くするため静電密着法を用いた。次いで、得られ
た未延伸フィルムを80℃の延伸ロールと冷却ロールの
間で縦方向に3.6倍延伸して巻き取り、厚み50μm
の一軸高配向延伸積層フィルムを得た。A1 /B1 /A
1 の各層の厚みは1.5μm/47μm/1.5μmと
なった。
【0023】実施例2 ポリエステルA1 の替わりにポリエステルA2 を、ポリ
エステルB1 の替わりにポリエステルB2 を用い、延伸
条件を135℃で縦方向に3.8倍とする以外は、実施
例1と同様に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。 比較例1 ポリエステルA1 を単層で製膜する以外は実施例1と同
様に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。
【0024】比較例2 ポリエステルA2 を単層で製膜する以外は実施例2と同
様に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。 比較例3 ポリエステルB1 を単層で製膜する以外は実施例1と同
様に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。 比較例4 ポリエステルB2 を単層で製膜する以外は実施例2と同
様に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。
【0025】実施例3 実施例1において、未延伸フィルムを縦方向に延伸する
代わりにテンターにて横方向に延伸する以外は全く同様
に製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。 実施例4 実施例2において、未延伸フィルムを縦方向に延伸する
代わりにテンターにて横方向に延伸し、B層の共重合比
率を保持したまま、自己リサイクル原料を30%混入す
る以外は全く同様に製膜して厚さ50μmのフィルムを
得た。 上記の実施例および比較例で得られたフィルムの諸物性
および収縮フィルムとしての評価を下記表1および2に
示す。実施例のフィルムは粘着を起こさず良好なのに対
して、比較例のフィルムは、収縮フィルムとしての性能
は良好で有るが、粘着を起こし生産性を極端に悪化させ
てしまい不適当である。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明のフィルムは優れた収縮特性、厚
さ均一性、生産性等を有し、ポリエステル系収縮フィル
ムとして有用であり、本発明の工学的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合比が10モル%未満のポリエステ
    ルA層と共重合比が10モル%を超えるポリエステルB
    層とを含む2層以上の少なくとも一方向高配向積層ポリ
    エステルフィルムからなり、100℃エアーオーブン中
    で5分間処理後の収縮率が一方向で40%以上であるこ
    とを特徴とする積層ポリエステル系収縮フィルム。
  2. 【請求項2】 100℃エアーオーブン中で5分間処理
    後の他の一方向での収縮率が15%以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の積層ポリエステル系収縮フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 露出する面がいずれもポリエステルA層
    からなることを特徴とする請求項1または2に記載のポ
    リエステル系収縮フィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルA層の厚さが20μm未満
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の積層ポリエステル系収縮フィルム。
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