JPH08155714A - 穴あけ工具 - Google Patents

穴あけ工具

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Publication number
JPH08155714A
JPH08155714A JP33186094A JP33186094A JPH08155714A JP H08155714 A JPH08155714 A JP H08155714A JP 33186094 A JP33186094 A JP 33186094A JP 33186094 A JP33186094 A JP 33186094A JP H08155714 A JPH08155714 A JP H08155714A
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JP
Japan
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drill
blade
cut
groove
drill blade
Prior art date
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Pending
Application number
JP33186094A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitomo Mizuki
叔知 水木
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Dijet Industrial Co Ltd
Original Assignee
Dijet Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被切削物に下穴加工と仕上げ加工とを同時に
行なうにあたり、切削油等の油がドリル軸先端部のドリ
ル刃に安定して供給され、被切削物に対する下穴加工と
穴の仕上げ加工とが安定して行なえる穴あけ工具を提供
する。 【構成】 ドリル軸10の先端部にドリル刃12が設け
られ、このドリル刃12の外周縁とリーマ刃14aを有
するマージン14と、ガイドパッド15とがそれぞれ溝
11を介して設けられた穴あけ工具において、ドリル刃
によって切削された被切削物の切りくずが当たるドリル
刃より回転方向上流側における溝内の当り面16と、ガ
イドパッドの回転方向下流側の端部との間を切欠し、当
り面を有する上記溝に沿って油通過用の空間部16を連
続して形成し、またガイドパッドがない場合は、当り面
とマージンの回転方向下流側の端部との間に上記の空間
部を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被切削物に穴加工を
行なう穴あけ工具に係り、特に、金属等の被切削物に対
して下穴加工とリーマ加工等の穴の仕上げ加工とが同時
に効率よく行なえると共に、この加工時にドリル刃が欠
けたり、ドリル軸が折れたりすることのない穴あけ工具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属等の被切削物に穴加工を
行なうにあたっては、一般にドリルによって下穴加工を
行なった後、リーマによってその穴の仕上げ加工を行な
うようにしていた。しかし、このように下穴加工と穴の
仕上げ加工とを別々に行なうことは面倒であり、作業効
率が悪いという問題があった。
【0003】そこで、近年においては、実開平3−40
013号公報等に示されるように、ドリル軸の先端部に
ドリル刃を設けると共に、このドリル軸の外周部分にリ
ーマ加工を行なうリーマ刃を有するマージンやガイドパ
ッドを設け、下穴加工と同時に穴の仕上げ加工を行なう
ようにした穴あけ工具が開発された。
【0004】しかし、下穴加工と穴の仕上げ加工とを同
時に行なう上記のような穴あけ工具においては、ドリル
刃等によって切削された被切削物の切りくずがドリル軸
に設けられた各溝の部分に詰まってしまい、これらの溝
を通して切削油等の油をドリル軸先端部のドリル刃にう
まく供給することができなくなり、ドリル刃による被切
削物の切削がうまく行なえなくなったり、ドリル刃が次
第に過熱されて、切削された被切削物の切りくずがドリ
ル刃の近傍に溶着して固まり、これによりドリル刃によ
る被切削物の切削がさらに低下し、ドリル刃が欠けた
り、またドリル軸の回転に大きな負荷が加わってドリル
軸が折れたりする等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、金属等の
被切削物に下穴加工とリーマ加工等の穴の仕上げ加工と
を同時に行なうようになった穴あけ工具における上記の
ような問題を解決することを課題とするものである。
【0006】すなわち、この発明の穴あけ工具において
は、被切削物に対して下穴加工と穴の仕上げ加工とを同
時に行なうにあたり、ドリル刃等によって切削された被
切削物の切りくずがドリル軸の溝に詰まって、切削油等
の油がドリル軸先端部のドリル刃に供給されなくなると
いうことがなく、常に切削油等の油がドリル軸先端部の
ドリル刃に安定して供給されるようになり、上記のよう
に切削された被切削物の切りくずがドリル刃の近傍に溶
着して固まり、これによって被切削物の切削がうまく行
なえなくなったり、ドリル刃が欠けたり、またドリル軸
の回転に大きな負荷が加わってドリル軸が折れたりする
ということがなく、被切削物に対する下穴加工と穴の仕
上げ加工とが同時に安定して行なえるようにすることを
課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
穴あけ工具においては、上記のような課題を解決するた
め、ドリル軸の先端部にドリル刃が設けられ、このドリ
ル刃の外周縁と溝を介して少なくともリーマ加工を行な
うリーマ刃を有するマージンが設けられた穴あけ工具に
おいて、上記ドリル刃によって切削された被切削物の切
りくずが当たるドリル刃より回転方向上流側における溝
内の当り面と、上記リーマ刃を有するマージンの回転方
向下流側の端部との間に切欠された油通過用の空間部を
当り面を有する上記溝に沿って連続して形成するように
した。
【0008】また、この発明における第2の穴あけ工具
においては、ドリル軸の先端部にドリル刃が設けられ、
このドリル刃の外周縁と、リーマ加工を行なうリーマ刃
が設けられたマージンと、ガイドパッドとがそれぞれ溝
を介して設けられた穴あけ工具において、上記ドリル刃
によって切削された被切削物の切りくずが当たるドリル
刃より回転方向上流側における溝内の当り面と、上記ガ
イドパッドの回転方向下流側の端部との間に切欠された
油通過用の空間部を当り面を有する上記溝に沿って連続
して形成するようにした。
【0009】ここで、上記の第1及び第2の穴あけ工具
においては、ドリル刃の外周縁の半径をリーマ刃を有す
るマージンやガイドパッドの半径より全体的に短くし、
リーマ刃によって切削された穴の加工面とドリル刃の外
周縁との間に隙間が形成されるようにすることが好まし
い。
【0010】なお、上記の第1及び第2の穴あけ工具に
おいては、ドリル刃の外周縁と、リーマ加工を行なうリ
ーマ刃が設けられたマージンと、ガイドパッドとの間に
おける各溝がドリル軸の軸方向に直線的に伸びたもので
あっても、ドリル軸の軸方向に螺旋状にねじれて形成さ
れたものであってもよい。
【0011】また、上記の第1及び第2の穴あけ工具に
おいて、油通過用の空間部を形成するにあたり、この空
間部の大きさが単に逃げ面を形成する程度の切欠きでは
十分な量の油をドリル軸先端部にドリル刃に導くことが
できないため、この空間部の大きさを、当り面を有する
上記溝の10%以上の大きさにするが好ましい。
【0012】
【作用】この発明における第1の穴あけ工具において
は、ドリル軸を回転させ、その先端部におけるドリル刃
によって被切削物を穿孔して穴加工を行なうと共に、こ
のように穿孔された穴の周囲の壁面をリーマ刃によって
僅かに削り、マージンによってバニシングして仕上げる
ようにし、また第2の穴あけ工具においては、上記のよ
うにマージンによってバニシングした後、さらにガイド
パッドによってバニシングして仕上げるようにしてい
る。
【0013】ここで、この発明における第1の穴あけ工
具においては、ドリル刃によって切削された被切削物の
切りくずが当たるドリル刃より回転方向上流側における
溝内の当り面と、上記リーマ刃を有するマージンの回転
方向下流側の端部との間に切欠された油通過用の空間部
を当り面を有する上記溝に沿って連続して形成し、また
第2の穴あけ工具においては、ドリル刃によって切削さ
れた被切削物の切りくずが当たるドリル刃より回転方向
上流側における溝内の当り面と、上記ガイドパッドの回
転方向下流側の端部との間に切欠された油通過用の空間
部を当り面を有する上記溝に沿って連続して形成してい
るため、ドリル刃によって切削された被切削物の切りく
ずが上記当り面に当たって規制され、切りくずが上記の
空間部に侵入することが少なく、切削油等の油がこの空
間部を通して切削を行なうドリル軸の先端部におけるド
リル刃に供給されるようになる。
【0014】このため、この油によりドリル刃による被
切削物の切削が円滑に行なわれると共に、ドリル刃が冷
却されて、切削時におけるドリル刃の過熱が抑制され、
ドリル刃の近傍に被切削物の切りくずが溶着するという
ことがなくなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る穴あけ工具を
添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0016】(実施例1)この実施例における穴あけ工
具においては、図1の(A),(B)に示すように、ド
リル軸10の軸方向に沿って一対の直線状になった大き
な溝11aが対向するように設けられ、この一対の溝1
1aよりそれぞれドリル軸10の回転方向下流における
ドリル軸10の先端部に先端角が所定の角度になったド
リル刃12が設けられ、各ドリル刃12より回転方向下
流側のドリル軸10の先端面にはそれぞれ各逃げ面13
aとシンニングされたシンニング部13bとが形成され
ている。
【0017】また、各ドリル刃12の外周縁12aより
それぞれドリル軸10の回転方向下流側の位置には、ド
リル軸10の軸方向に沿った直線状の溝11bを介して
リーマ加工を行なうリーマ刃14aを有するマージン1
4が設けられており、またこの各マージン14よりそれ
ぞれドリル軸10の回転方向下流側の位置には、ドリル
軸10の軸方向に沿った直線状の溝11cを介してバニ
シングを行なうガイドパッド15が設けられている。
【0018】ここで、この実施例の穴あけ工具において
は、リーマ刃14aが設けられたマージン14及びガイ
ドパッド15の回転半径をドリル刃12の外周縁12a
の回転半径より若干大きくし、この実施例では、ドリル
刃12の外周縁12aの回転半径を2.4mm,リーマ
刃14aが設けられたマージン14及びガイドパッド1
5の回転半径を2.5mmにし、上記ドリル刃12の外
周縁12aがドリル軸10の軸方向に沿って全体的に上
記マージン14及びガイドパッド15より低くなるよう
にしている。
【0019】そして、各ガイドパッド15と上記の溝1
1aを介した次のドリル刃12との間においては、この
次のドリル刃12によって切削された被切削物の切りく
ずが当たる溝11a内の当り面16と上記ガイドパッド
15の回転方向下流側の端部との間に傾斜して切欠され
た油通過用の空間部17が上記溝11aに沿ってドリル
軸10の軸方向に連続して形成されている。なお、空間
部17を形成するにあたっては、この空間部17の大き
さが、当り面16を有する上記溝11aの10%以上に
なるようにしている。
【0020】ここで、この実施例の穴あけ工具を用いて
被切削物に下穴加工と穴の仕上げ加工を行なうにあたっ
ては、上記ドリル軸10を回転させると共に、切削油等
の油をドリル軸10に供給し、このドリル軸10の軸方
向に伸びた上記の各溝11a,11b,11cを通して
上記の油をドリル軸10先端部のドリル刃12に送るよ
うにする。そして、ドリル軸10の先端部におけるドリ
ル刃12により被切削物を切削して下穴を穿孔すると共
に、このドリル刃12の外周縁12aより大きい回転半
径のリーマ刃14aによって穿孔された下穴周囲の壁面
を僅かに切削し、このようにリーマ刃14aによって切
削された穴の壁面を上記マージン14によってバニシン
グした後、さらに上記ガイドパッド15によりバニシン
グして、穴の仕上げ加工を行なうようになっている。
【0021】ここで、上記のようにドリル刃12によっ
て被切削物を切削した場合、切削された被切削物の切り
くずは上記溝11a内の当り面16に当たって、ドリル
刃12と当り面16との間の溝11a内において丸くな
り、この切りくずが上記の空間部17に侵入することが
少なく、上記のようにドリル軸10に供給された油が切
りくずによって邪魔されることなく、この空間部17を
通してドリル刃12に導かれるようになり、また前記の
ようにドリル刃12の外周縁12aがドリル軸10の軸
方向に沿って全体的にリーマ刃14aを有するマージン
14やガイドパッド15より低くなっているため、リー
マ刃14aにより切削されてバニシングされた穴の壁面
とドリル刃12の外周縁12aとの間に隙間が生じ、こ
の隙間を通して油がドリル軸10先端部のドリル刃12
に導かれるようになる。
【0022】そして、このように切削油等の油がドリル
刃12に導かれると、この油によってドリル刃12によ
る被切削物の切削が円滑に行なわれるようになると共に
ドリル刃12が冷却されて、切削時におけるドリル刃1
2の過熱も抑制され、ドリル刃12の近傍に被切削物の
切りくずが溶着するということがなくなる。
【0023】この結果、この実施例の穴あけ工具を用い
た場合、ドリル刃12による被切削物の切削が円滑に行
なわれて、ドリル刃12が欠けたり、ドリル軸10の回
転に大きな負荷が加わってドリル軸10が折れたりする
ということがなく、被切削物に対する下穴加工と穴の仕
上げ加工とが同時に効率よく安定して行なえるようにな
った。
【0024】(実施例2)この実施例の穴あけ工具にお
いても、図2の(A),(B)に示すように、上記実施
例1の穴あけ工具と同様に、ドリル軸10の軸方向に沿
って一対の直線状になった大きな溝11aが対向するよ
うにして設けられ、この一対の溝11aよりそれぞれド
リル軸10の回転方向下流におけるドリル軸10の先端
部にドリル刃12が設けられ、各ドリル刃12より回転
方向下流側のドリル軸10の先端面には、それぞれ各逃
げ面13aとシンニングされたシンニング部13bが形
成されている。
【0025】一方、この実施例の穴あけ工具において
は、上記実施例1の穴あけ工具におけるガイドパッド1
5が設けられておらず、上記の各ドリル刃12の外周縁
12aからそれぞれドリル軸10の回転方向下流側の位
置に、ドリル軸10の軸方向に沿った直線状の溝11b
を介してリーマ加工を行なうリーマ刃14aを有するマ
ージン14だけが設けられている。なお、この実施例の
穴あけ工具においても、上記実施例1の穴あけ工具と同
様に、リーマ刃14aが設けられたマージン14の回転
半径をドリル刃12の外周縁12aの回転半径より若干
大きくし、ドリル刃12の外周縁12aがドリル軸10
の軸方向に沿って全体的に上記マージン14より低くな
るようにしている。
【0026】また、この実施例の穴あけ工具において
は、上記の各マージン14と上記の溝11aを介した次
のドリル刃12との間において、この次のドリル刃12
によって切削された被切削物の切りくずが当たる溝11
a内の当り面16と、上記マージン14の回転方向下流
側の端部との間に大きく切欠された油通過用の空間部1
7が上記溝11aに沿ってドリル軸10の軸方向に連続
して形成されている。
【0027】そして、この実施例の穴あけ工具において
も、被切削物に下穴加工と穴の仕上げ加工を行なうにあ
たっては、上記ドリル軸10を回転させると共に、切削
油等の油をドリル軸10に供給し、このドリル軸10の
軸方向に伸びた上記の各溝11a,11bを通して油を
ドリル軸10先端部のドリル刃12に送るようにし、ド
リル軸10の先端部におけるドリル刃12により被切削
物を切削して下穴を穿孔すると共に、このドリル刃12
の外周縁12aより大きい回転半径のリーマ刃14aに
よって穿孔された下穴周囲の壁面を僅かに切削し、この
ようにリーマ刃14aによって切削された穴の壁面を上
記マージン14によってバニシングするようになってい
る。
【0028】このようにして被切削物に下穴加工と穴の
仕上げ加工を行なうと、ドリル刃12によって切削され
た被切削物の切りくずは上記溝11a内の当り面16に
当たって、ドリル刃12と当り面16との間の溝11a
内において丸くなり、この切りくずが上記の空間部17
に侵入することが少なく、ドリル軸10に供給された油
が切りくずによって邪魔されることなく、この空間部1
7を通してドリル刃12に導かれ、またドリル刃12の
外周縁12aがドリル軸10の軸方向に沿って全体的に
リーマ刃14aを有するマージン14より低くなってい
るため、リーマ刃14aにより切削されてバニシングさ
れた穴の壁面とドリル刃12の外周縁12aとの間に隙
間が生じ、この隙間を通して油がドリル軸10先端部の
ドリル刃12に導かれるようになる。
【0029】この結果、この実施例の穴あけ工具を用い
た場合も、上記実施例1の場合と同様に、切削油等の油
がドリル刃12に安定して供給され、ドリル刃12によ
る被切削物の切削が円滑に行なわれるようになると共
に、ドリル刃12が十分に冷却されて切削時におけるド
リル刃12の過熱も抑制され、ドリル刃12の近傍に被
切削物の切りくずが溶着するということがなくなり、ド
リル刃12が欠けたり、ドリル軸10の回転に大きな負
荷が加わってドリル軸10が折れたりするということが
なく、被切削物に対する下穴加工と穴の仕上げ加工とが
同時に効率よく安定して行なえるようになった。
【0030】なお、上記実施例1,2においては、ドリ
ル軸10における各溝11a,11b,11cをドリル
軸10の軸方向に直線状に形成した穴あけ工具の例を示
したが、上記の各溝11a,11b,11cがドリル軸
10に螺旋状にねじれて形成されたものであっても同様
の効果が得られる。
【0031】また、上記実施例1,2においては、ドリ
ル刃12の外周縁12a,リーマ刃14aを有するマー
ジン14及びガイドパッド15の半径がそれぞれドリル
軸10の軸方向に沿って全体的に一定になった穴あけ工
具について説明したが、被切削物に段付きの穴を形成す
るため、ドリル刃12の外周縁12a,リーマ刃14a
を有するマージン14及びガイドパッド15の半径をド
リル軸10の所定位置からそれぞれ大きくした段付きの
穴あけ工具であってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る第
1及び第2の穴あけ工具においては、ドリル刃によって
切削された被切削物の切りくずが当たるドリル刃より回
転方向上流側における溝内の当り面と、上記リーマ刃を
有するマージンの回転方向下流側の端部との間、或はガ
イドパッドの回転方向下流側の端部との間にそれぞれ切
欠された油通過用の空間部を当り面を有する上記の溝に
沿って連続して形成したため、ドリル刃によって切削さ
れた被切削物の切りくずが上記当り面に当たって規制さ
れ、この空間部に切りくずが侵入するということが少な
く、切削油等の油がこの空間部を通して切削を行なうド
リル軸の先端部におけるドリル刃に安定して供給される
ようになった。
【0033】この結果、この発明に係る第1及び第2の
穴あけ工具を用いると、ドリル刃による被切削物の切削
が円滑に行なわれると共に、ドリル刃が冷却されて切削
時におけるドリル刃の過熱が抑制され、ドリル刃の近傍
に被切削物の切りくずが溶着するということがなくな
り、従来の穴あけ工具のようにドリル刃が欠けたり、ド
リル軸の回転に大きな負荷が加わってドリル軸が折れた
りするということがなく、被切削物に対する下穴加工と
穴の仕上げ加工とが同時に効率よく安定して行なえるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の穴あけ工具の側面図及び
先端部の概略正面図である。
【図2】この発明の実施例2の穴あけ工具の側面図及び
先端部の概略正面図である。
【符号の説明】
10 ドリル軸 11a,11b,11c 溝 12 ドリル刃 12a ドリル刃の外周縁 14 マージン 14a リーマ刃 15 ガイドパッド 16 当り面 17 空間部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
穴あけ工具においては、上記のような課題を解決するた
め、ドリル軸の先端部にドリル刃が設けられ、このドリ
ル刃の外周縁と溝を介して少なくともリーマ加工を行な
うリーマ刃を有するマージンが設けられた穴あけ工具に
おいて、上記ドリル刃によって切削された被切削物の切
りくずが当たるドリル刃より回転方向前方側における溝
内の当り面と、この溝の回転方向前方側におけるリーマ
刃を有するマージンの端部との間に油通過用の空間部を
設け、この油通過用の空間部を上記の当り面を有する溝
に沿って連続して形成したのである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、この発明における第2の穴あけ工具
においては、ドリル軸の先端部にドリル刃が設けられ、
このドリル刃の外周縁と、リーマ加工を行なうリーマ刃
が設けられたマージンと、ガイドパッドとがそれぞれ溝
を介して設けられた穴あけ工具において、上記ドリル刃
によって切削された被切削物の切りくずが当たるドリル
刃より回転方向前方側における溝内の当り面と、この溝
の回転方向前方側におけるガイドパッドの端部との間に
油通過用の空間部を設け、この油通過用の空間部を上記
の当り面を有する溝に沿って連続して形成するようにし
たのである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ここで、この発明における第1の穴あけ工
具においては、ドリル刃によって切削された被切削物の
切りくずが当たるドリル刃より回転方向前方側における
溝内の当り面と、この溝の回転方向前方側におけるリー
マ刃を有するマージンの端部との間に油通過用の空間部
を設け、この油通過用の空間部を上記の当り面を有する
溝に沿って連続して形成し、また第2の穴あけ工具にお
いては、ドリル刃によって切削された被切削物の切りく
ずが当たるドリル刃より回転方向前方側における溝内の
当り面と、この溝の回転方向前方側におけるガイドパッ
ドの端部との間に油通過用の空間部を設け、この油通過
用の空間部を上記の当り面を有する溝に沿って連続して
形成しているため、ドリル刃によって切削された被切削
物の切りくずが上記当り面に当たって規制され、切りく
ずが上記の空間部に侵入することが少なく、切削油等の
油がこの空間部を通して切削を行なうドリル軸の先端部
におけるドリル刃に供給されるようになる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】(実施例1)この実施例における穴あけ工
具においては、図1の(A),(B)に示すように、ド
リル軸10の軸方向に沿って一対の直線状になった大き
な溝11aが対向するように設けられ、この一対の溝1
1aよりそれぞれドリル軸10の回転方向後方における
ドリル軸10の先端部に先端角が所定の角度になったド
リル刃12が設けられ、各ドリル刃12より回転方向後
方側のドリル軸10の先端面にはそれぞれ各逃げ面13
aとシンニングされたシンニング部13bとが形成され
ている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、各ドリル刃12の外周縁12aより
それぞれドリル軸10の回転方向後方側の位置には、ド
リル軸10の軸方向に沿った直線状の溝11bを介して
リーマ加工を行なうリーマ刃14aを有するマージン1
4が設けられており、またこの各マージン14よりそれ
ぞれドリル軸10の回転方向後方側の位置には、ドリル
軸10の軸方向に沿った直線状の溝11cを介してバニ
シングを行なうガイドパッド15が設けられている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】そして、各ガイドパッド15と上記の溝1
1aを介した次のドリル刃12との間においては、この
次のドリル刃12によって切削された被切削物の切りく
ずが当たる溝11a内の当り面16と上記ガイドパッド
15の回転方向後方側の端部との間に傾斜して切欠され
た油通過用の空間部17が上記溝11aに沿ってドリル
軸10の軸方向に連続して形成されている。なお、空間
部17を形成するにあたっては、この空間部17の大き
さが、当り面16を有する上記溝11aの10%以上に
なるようにしている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】(実施例2)この実施例の穴あけ工具にお
いても、図2の(A),(B)に示すように、上記実施
例1の穴あけ工具と同様に、ドリル軸10の軸方向に沿
って一対の直線状になった大きな溝11aが対向するよ
うにして設けられ、この一対の溝11aよりそれぞれド
リル軸10の回転方向後方におけるドリル軸10の先端
部にドリル刃12が設けられ、各ドリル刃12より回転
方向後方側のドリル軸10の先端面には、それぞれ各逃
げ面13aとシンニングされたシンニング部13bが形
成されている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】一方、この実施例の穴あけ工具において
は、上記実施例1の穴あけ工具におけるガイドパッド1
5が設けられておらず、上記の各ドリル刃12の外周縁
12aからそれぞれドリル軸10の回転方向後方側の位
置に、ドリル軸10の軸方向に沿った直線状の溝11b
を介してリーマ加工を行なうリーマ刃14aを有するマ
ージン14だけが設けられている。なお、この実施例の
穴あけ工具においても、上記実施例1の穴あけ工具と同
様に、リーマ刃14aが設けられたマージン14の回転
半径をドリル刃12の外周縁12aの回転半径より若干
大きくし、ドリル刃12の外周縁12aがドリル軸10
の軸方向に沿って全体的に上記マージン14より低くな
るようにしている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】また、この実施例の穴あけ工具において
は、上記の各マージン14と上記の溝11aを介した次
のドリル刃12との間において、この次のドリル刃12
によって切削された被切削物の切りくずが当たる溝11
a内の当り面16と、上記マージン14の回転方向後方
側の端部との間に大きく切欠された油通過用の空間部1
7が上記溝11aに沿ってドリル軸10の軸方向に連続
して形成されている。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る第
1及び第2の穴あけ工具においては、ドリル刃によって
切削された被切削物の切りくずが当たるこのドリル刃の
回転方向前方側における溝内の当り面と、この溝の回転
方向前方側におけるリーマ刃を有するマージンの端部と
の間に、或はこの溝の回転方向前方側におけるガイドパ
ッドとの間にそれぞれ油通過用の空間部を設け、この油
通過用の空間部をそれぞれ上記の当り面を有する溝に沿
って連続して形成したため、ドリル刃によって切削され
た被切削物の切りくずが上記当り面に当たって規制さ
れ、この空間部に切りくずが侵入するということが少な
くなり、切削油等の油がこの空間部を通して切削を行な
うドリル軸の先端部におけるドリル刃に安定して供給さ
れるようになった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリル軸の先端部にドリル刃が設けら
    れ、このドリル刃12の外周縁と溝を介して少なくとも
    リーマ加工を行なうリーマ刃を有するマージンが設けら
    れた穴あけ工具において、上記ドリル刃によって切削さ
    れた被切削物の切り屑が当たるドリル刃より回転方向上
    流側における溝内の当り面と、上記リーマ刃を有するマ
    ージンの回転方向下流側の端部との間に切欠された油通
    過用の空間部が当り面を有する上記溝に沿って連続して
    形成されてなることを特徴とする穴あけ工具。
  2. 【請求項2】 ドリル軸の先端部にドリル刃が設けら
    れ、このドリル刃の外周縁と、リーマ加工を行なうリー
    マ刃が設けられたマージンと、ガイドパッドとがそれぞ
    れ溝を介して設けられた穴あけ工具において、上記ドリ
    ル刃によって切削された被切削物の切りくずが当たるド
    リル刃より回転方向上流側における溝内の当り面と、上
    記ガイドパッドの回転方向下流側の端部との間に切欠さ
    れた油通過用の空間部が当り面を有する上記溝に沿って
    連続して形成されてなることを特徴とする穴あけ工具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の穴あけ工具にお
    いて、上記ドリル刃の外周縁の半径がリーマ刃を有する
    マージンやガイドパッドの半径より全体的に短くなって
    いることを特徴とする穴あけ工具。
JP33186094A 1994-12-08 1994-12-08 穴あけ工具 Pending JPH08155714A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110123284A1 (en) * 2009-11-20 2011-05-26 Thomas & Betts International, Inc. Reamer tool
CN102284728A (zh) * 2011-07-28 2011-12-21 锑玛(苏州)精密工具有限公司 一种钻铰复合刀具
JP2012091258A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Fuji Seiko Ltd バニシングドリルリーマ
CN108161083A (zh) * 2018-02-01 2018-06-15 苏州阿诺精密切削技术有限公司 用于汽车转向节主销孔加工的钻铰刀

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