JPH0815266B2 - 衛星を利用した無線交信システムおよびメッセージ伝達方法 - Google Patents

衛星を利用した無線交信システムおよびメッセージ伝達方法

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JPH0815266B2
JPH0815266B2 JP60204174A JP20417485A JPH0815266B2 JP H0815266 B2 JPH0815266 B2 JP H0815266B2 JP 60204174 A JP60204174 A JP 60204174A JP 20417485 A JP20417485 A JP 20417485A JP H0815266 B2 JPH0815266 B2 JP H0815266B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、一般に、無線位置決めおよび無線交信シス
テムに関するものであり、特に、1個以上の人工衛星を
レンジ信号およびメッセージ信号の中継局として利用す
る無線位置決めおよびメッセージ伝達システムに係わる
ものである。
〔先行技術の説明〕 本発明は、1982年11月16日付けで本発明者(G.K.O′N
eill)に付与された米国特許第4,359,733号の明細書に
おいて開示した衛星利用位置決めシステムの改良もしく
は応用に関するものである。この先行システムでは、受
信した一般質問信号に答えて、特別にコード化したビー
コンまたは応答信号を送信することができるようなトラ
ンスポンダを、利用者の車両に搭載する。そして、車載
トランスポンダで作られた応答信号を受信し再送信する
ため、中継器を搭載した衛星を3個、地球上の互いに離
れた軌道位置に打上げる。地上局は、周期的に一般質問
信号を送信しながら、3個の衛星から再送信されてくる
応答信号を受信してこれを処理し、利用者車両の現在位
置を求める。
地上局で信号重複が起ったり機器能力が飽和状態にな
るのを避けるため、米国特許第4,359,733号明細書の車
載トランスポンダには、最初の一般質問信号にトランス
ポンダが応答してからある一定時間は、後続の一般質問
信号に対するトランスポンダの応答が行なわれないよう
に制御する手段が設けてある。これによって、受信局に
おける信号重複を減らすため従来必要と考えられてき
た、各トランスポンダに対する個別のアドレス付与、時
間スロットによるポーリング、多重周波数等の複雑な技
術を使う必要性がなくなった。さらに、抑制時間を変更
することもできるので、利用者のクラスごとに有効応答
率を調整したり、あるいは同一の利用者に対しても需要
頻度の時間帯による相違に応じて修正でき、しかも地上
局における実際の質問率を加減せずに、調整可能であ
る。
米国特許第4,359,733号明細書で開示したシステム
は、単に位置計算の目的で利用者車両から発信されるレ
ンジ信号を受信するにとどまらず、地上局と利用者車両
との間のメッセージを仲介するのにも有効である。メッ
セージの例としては、利用者から地上局へ送られる緊急
警報や、地上局から利用者車両へ送られる計算位置情報
とか航法情報がある。利用者車両から地上局へ送られる
“内向き”メッセージの場合、メッセージデータを利用
者の機器にキーで打込み、次の質問信号に対する利用者
応答の一部として送り出す。地上局から利用者車両への
“外向き”メッセージの場合には、メッセージを伝達す
べき特定の利用者を識別する宛先アドレスをメッセージ
に含ませる。ある種の利用者クラス、たとえば航空機の
場合には、衛星との見通し交信状態の確保に関する問題
は通常起らない。しかしながら、その他の利用者クラス
にとって、衛星への交信リンクの状態が、常に良好であ
るとは限らない。特に、移動中の地上交通機関は、ビル
や枝葉の密生した樹木のそばを通ったり、トンネルを抜
けたりするなど障害物に遭遇する機会が多く、交信リン
ク状態が悪くなって送信不能に陥るという基本的な問題
はつきまとう。このような条件下で、利用者がメッセー
ジを送信したり、あるいは地上局が利用者へメッセージ
を送ってみても、メッセージは届かず、操作の繰返しが
必要である。
利用者側にしてみれば、メッセージ送信の繰返しは余
計なパワー消費を意味し、電池作動式の機器の場合、特
に不利である。地上局におけるメッセージ再送信も、衛
星のパワーを浪費し、かつ信号トラフィックの総量が増
加するという点で不都合である。
〔発明の概要〕
本発明によれば、利用者と1個以上の衛星との間の無
線交信リンクの状態をモニターする機能を利用者機器に
備えさせることによって、前述したような不利な点や制
限条件を大幅に取除くことができる。利用者の機器は、
リンク状態が良くなるまで地上局からの質問に対し応答
しない。したがって、メッセージ送信における余計なエ
ラーの発生が回避され、満足でじきる内容が目的とする
宛先まで届きそうもないメッセージを送信して送信器の
パワーや信号伝送能力などを浪費するという確率が低く
なる。
一方において、本発明は、無線交信リンクを経て質問
信号を送信するための中央局と、無線交信リンクを経て
中央局からの質問信号を受信するための遠隔トランシー
バと、を含み、質問信号の状態を検出して満足できるメ
ッセージ伝達の可能性が低いことが判明した時には応答
信号の発信抑制によって過剰エラーのメッセージ通信の
削減が可能な無線交信システムの提供を意図する。遠隔
トランシーバは、中央局へ応答信号を送信することによ
って、質問信号に応じる、遠隔トランシーバには中央局
と遠隔トランシーバとの間の無線交信リンクの状態を測
定し、そして交信リンクの状態が少なくとも予め設定し
ておいた最低条件を満すときだけ、トランシーバによる
応答信号の送信を許容するためのコントロール手段を備
える。このコントロール手段には、受信した質問信号中
のエラーを検出し、そしてこのようなエラーの有無によ
って交信リンク状態の設定値を誘導する機能をもたせる
のが望ましい。特に好適な実施態様として、最近に受信
した多くの質問信号から検出したエラーの計数値を連続
的に蓄積し、この計数値を予め設定しておいた限界値と
比較することによって、交信リンクの状態がトランシー
バによる応答信号の送信に必要な所定の最低条件を満す
かどうかを判断する能力を、前記コントロール手段に与
えておく。
他方において、本発明は、遠隔トランシーバから衛星
を介し地上局へメッセージを伝達するための無線交信シ
ステムの提供を意図する。この交信システムには、エラ
ー検出コードを含む質問信号を受信し、そして質問信号
に応じメッセージ情報をもった応答信号を送信するため
の遠隔トランシーバを備える。地上局は、エラー検出コ
ードを含む質問信号を送信し、そして遠隔トランシーバ
から応答信号を受信する働きをする。このシステムの場
合、さらに、地上局からの質問信号を遠隔トランシーバ
へ中継し、そして遠隔トランシーバからの応答信号を地
上局へ中継するために、少なくとも1個の中継衛星を利
用する。遠隔トランシーバには、遠隔トランシーバに至
る無線交信リンクの状態を指示すべく、受信した質問信
号中のエラー検出コードを利用するためのコントロール
手段を設ける。このコントロール手段は、交信リンクの
状態が予め設定しておいた最低条件に達するまで、遠隔
トランシーバによる応答信号の送信を抑制する機能をも
つ。さらに、遠隔トランシーバのコントロール手段に
は、利用者に至る交信リンクの状態の測定値を表示する
ための表示手段を取付けるのが好適である。
本発明に係るさらに別の利点、特色は、以下に述べる
実施例の詳細な説明および特許請求の範囲の記載によっ
て明らかにする。
〔実施例の説明〕
本発明に係る種々の目的、利点および新規な特徴につ
いては、添付の図面を参照し以下に詳しく述べる説明に
よって容易に理解できるであろう。
全図面を通し、類似の機器や素子に対しては、共通の
符号を付けてある。
概論:− すでに引用した米国特許第4,355,733号明細書におい
ては、多数の衛星を介して中継されるレンジ信号によっ
て多くの利用者車両の位置決めを行なうシステムが開示
されている。さらに、ある特殊なタイプのメッセージを
地上局と利用者車両との間で交信する方法にも言及して
いる。利用者車両から地上局への内向きリンクの場合、
この種のメッセージとしては緊急事態の警告信号などが
含まれる。また地上局から利用者車両への外向きリンク
の場合には、計算の結果得られた位置情報や航法情報
が、メッセージとして含まれる。この能力を応用すれ
ば、衛星および地上局を仲介として異なった利用者同士
がメッセージを交換することも可能である。ある利用者
が他の利用者または地上局へメッセージを送りたい場合
には、そのメッセージを利用者の送信器に打込んでお
き、次の質問信号に対する利用者の応答信号の一部とし
て送り出せばよい。メッセージには宛先利用者を特定す
るアドレスを含ませるか、あるいは地上局向けのメッセ
ージの場合には、その地上局を特定する所定のアドレス
を使えばよい。
本発明に係る好適な実施例においては、中継器を搭載
した3個の衛星を、地球上の静止赤道軌道に打上げ、そ
して各衛星には、この軌道に沿う異なった経度位置を占
めさせる。この位置関係を第1図に示す。3個の衛星
を、それぞれS1、S2およびS3と表わす。ただし、本発明
の場合、衛星S1、S2およびS3が静止軌道上にある必要性
はない。任意の時刻における衛星の位置が容易に捕捉で
きさえすれば、近似同期軌道、非同期軌道、楕円軌道、
傾斜軌道その他いかなるタイプの軌道であってもよい。
しかしながら、解析を単純化し、かつ固定地上局の場合
について本発明の作用を述べるため、以下の説明では、
第1図に示した一般的位置関係において、衛星S1、S2お
よびS3はいずれも地球上の静止軌道にあるものと仮定す
る。
第1図を参照し、地上局GSからは絶えずディジタル変
調信号を送信する。この信号を、“外向き”信号と称す
る。外向き信号は、一連の質問信号フレームをもって構
成し、各フレームには質問パルスとして働くビットと情
報ビットとの特殊なパターンを含ませる。図示の実施例
の場合、フレームの送信率は、毎秒95フレームのオーダ
である。外向き信号は、周波数F1で衛星S2に送信され、
この衛星で周波数はF3に変えられ、ここから本システム
のサービスが及ぶ全有効域に外向き信号を放送する。こ
の外向き信号は、複数の利用者トランシーバ、たとえば
第1図のトランシーバTで受信される。利用者として
は、航空機から歩行者に至る種々の地表移動物体、非地
表移動物体が包含される。他の静止利用者あるいは移動
利用者とメッセージを交換したい静止利用者も、本シス
テムによるサービスを享受することができる。利用者T
が現在位置の情報を得たいとか、メッセージを送りたい
ような場合には、トランシーバを用いて次に受信する質
問信号に答えると、パルスグループの形式の応答信号を
送信する。このタイプの信号を“内向き”信号または応
答信号と称する。内向き信号は、レンジコードと利用者
識別コードさらに要すればメッセージを含み、そして質
問信号の受信と同期して送信される。
第2図を参照し、内向き信号は周波数F4で衛星S1、S2
およびS3へ送信される。各衛星は、この内向き信号を周
波数F2で地上局GSへ転送する。3個の衛星の既知である
位置情報と、地上局からの質問信号の送信時刻と、転送
された応答信号の地上局での受信時刻とに基づき、地上
局では、衛星S1と利用者との間の距離、衛星S2と利用者
との間の距離および衛星S3と利用者との間の距離を計算
できる。この情報に基づき、利用者は、第3図に示すよ
うに、衛星S1を中心とする半径D1の球面上に位置すると
同時に、衛星S3を中心とする半径D3の球面上にも存在す
ることがわかる。2個の球面が交差する線は、利用者の
位置を通る円であり、これは位置線(LOP)として知ら
れている。利用者はまた、衛星S2を中心とする半径D2の
球面にも位置するので、第4図に示すように、この球面
とLOPとの交点として利用者位置が求められる。衛星S2
を中心とする球面とLOPとの交点は、常に2個所存在す
る。しかしながら、これらの交点は、北半球と南半球の
対称位置に存在するから、利用者が認識している自己の
位置に関する概略的知識によって不確定さは解決され
る。
正確な利用者位置は、2進メッセージとしてコード化
し、特定の利用者向けのアドレスを付け、次に送信すべ
き外向き信号フレームのひとつに組込む。外向き信号
は、衛星S2を介して転送され、利用者にとって受信され
複合化されて読取られる。本システムの応答時間、すな
わち利用者が位置要求を受信してから位置メッセージを
受取るまでの時間的遅れは、通常の場合、0.6秒程度で
ある。注意すべきこととして、メッセージ伝達に必要な
のは、位置要求と異なり、応答信号用の内向き衛星リン
クだけである。したがって、もし利用者がメッセージの
送受信は行ないたいが、位置情報は欲しくないような場
合は、見通しのよい位置にただ1個の衛星があればよ
い。
2人の異なる利用者からの利用者応答信号が、ほぼ同
時に1個以上の衛星に到達し、重複するという可能性は
ある。本発明においては、この可能性を、コード分割多
重アクセス(CDMA)方式とランダムアクセス時分割多重
アクセス(TDMA)方式との組合せによってうまく処理で
きる。各利用者には、それぞれ疑似雑音(PN)コードを
割当て、これに則して利用者トランシーバは自己の搬送
波を変調する。変調を行なうに先立って、データビット
すなわち利用者意識別ビットおよびメッセージビットを
チップと称されるコードシンボルに付加する。図示の実
施例において、データ率は、1ビット当り625チップの
比率となるコードシンボル率に比して遥かに低い。地上
局において、受信した信号からPNコードを取除く処理を
行なう結果、相互妨害が許容しうる程度まで低くなり、
数個の信号を同時に受信することが可能となる。図示の
実施例では、32個の異なったPNコードを利用者に割当て
るので32個の異なった信号を同時に地上局で受信可能で
ある。
万が一、2人の利用者からの内向き信号が同一のPNコ
ードを重複して使った場合には、一方または両方の信号
が地上局において正しく受信されないことになる。も
し、利用者トランシーバが、要求信号を、発信してから
0.7秒以内に地上局から着信確認信号または位置確認信
号が返ってこなかったならば、利用者トランシーバ側と
しては重複が起ったものと想像し、要求信号を再送信す
る。重複の繰返しを避けるため、各利用者トランシーバ
は、要求再送信を行なう前にランダムな待ち時間を設け
るのがよい。
市街地や山岳地帯を走行中の車両利用者の便宜をはか
るため、本発明はリンク状態の測定に基づく送信コント
ロール方式を提供する。自動車で市街地を走行する利用
者の様子を、第5図に示す。図示の実施例で、利用者T
が衛星S2を見通せるのは、位置BおよびDにおいてであ
る。しかし、利用者位置A、CおよびEでは、それぞれ
邪魔になるビル22、24、26のため、利用者と衛星を結ぶ
経路は、著しく阻害される。好適な実施態様として、利
用者トランシーバは自動的かつ連続的にリンク状態を監
視し、リンク状態が有効な場合にだけ送信を行なうよう
に構成する。地上局から利用者への外向き信号の各フレ
ームには、パリティーチェックビットの形でデータビッ
トに付加したエラー検出コードを組込んでおく。このコ
ードを複号化すれば、利用者トランシーバは、フレーム
内にビットエラーが生じたことを知りうる。このように
して、トランシーバは、各フレームに対し1個のリンク
状態の検査をするか、または毎秒約95の検査を行なう。
好適な実施態様として、利用者トランシーバは、ある一
定時間にわたるリンク状態を平均化する。特に、トラン
シーバでは、最近に受信した7フレーム中に発生したエ
ラーのフレーム数を連続的に計数する。リンク状態を平
均化する時間中においても、利用者がビルその他の障害
物の間を通過する場合には、トランシーバからメッセー
ジを送信するのに十分な時間的余裕が生じる。(たとえ
ば、毎時60マイルの速度で、7フレームとは約2mの移動
距離に相当する。)さらに、リンク状態の情報は、トラ
ンシーバの表示パネルを介して利用者にも常に知らされ
る。
外向きリンクに乗せる送信に関しても同様にコントロ
ールできる。長いメッセージを送信するに先立って、地
上局からは、リンク有効性探査プローブ(LAP)、メッ
セージを伝える相手となる利用者に宛てた短い問合せ信
号を送る。リンク状態が良ければ、利用者はLAPに対し
確実に応答する。そうすれば地上からメッセージを送信
することになる。このようにして、長いメッセージは確
実に相手の利用者に届く場合だけ送られることになるの
で、本システムの信号交信容量を最大限に活用すること
が可能である。
本発明のさらに別の特長は、多重着信確認の交換がで
きる点にある。利用者からのメッセージが地上で正確に
受信されると、着信確認信号(ACK-1と略記する。)が
発信元の利用者に送り返され、そしてこのメッセージが
宛先の利用者へ伝達される。つぎに、このメッセージが
宛先利用者のトランシーバで正確に受信されると、第2
の着信確認信号(ACK-2と略記)が、地上局を介して、
発信元利用者へ送り返される。このメッセージを宛先利
用者が読取ったら、第3の着信確認信号(ACK-3と略
記)を発信元利用者へ送り返す。このようにして、発信
元利用者は、本システムによってメッセージ伝達経過の
完全な記録をもてることになる。
以下に詳しく説明するが、本発明のさらに付加的特長
としては、多重同時外向き信号、外向きリンクに乗せる
PNコードの交換、測定したリンク状態に基づく外向きチ
ップ/ビット比のコントロール、利用者レベルにおける
ランダムビーム探索、および精粗時間スロットによる利
用者応答のコード化等がある。
位置計算:− 第1〜4図を参照し、利用者Tの位置座標を、時刻T0
に地上局で生成された質問信号に応じて作られた復帰信
号の到達時間T1、T2、およびT3の計測値に基づいて計算
する方法を、以下に説明する。便宜上、計算は通常の球
座標(γ、θ、φ)を用いて行なう。ここに、γは地球
の中心から図った距離、θは90度から緯度を差引いた角
度、そしてφはグリニジ基準子午線からの経度を表わ
す。これを用い、地上局GS、衛星S1、S2およびS3ならび
に利用者Tの各座標はそれぞれつぎのように表わす。
地上局:(γGS,θGS,φGS) 衛星S1:(γS1,θS1,φS1) 衛星S2:(γS2,θS2,φS2) 衛星S3:(γS3,θS3,φS3) 利用者:(γ,θ,φ) 利用者Tの座標以外の座標は、すべて既知である。既
知もしくは計測可能なその他の必要な数値は、質問信号
の送信時刻T0、利用者トランシーバの応答遅れToおよび
衛星中継器の応答遅れTsである。最後のTsは、全衛星に
ついて同一であると仮定する。なお、すべての信号は、
一様に、光速(c)で伝わるものと仮定する。特殊な状
況下では、これらの仮定条件のいずれかが、ある程度不
正確になることもある。このようなときは、以下に挙げ
る方程式に通常のやり方で、適当な修正を施せばよい。
一般に、2点(γ,θ,φ)および(γ,θ
,φ)間の直線距離は、次式で求められる。
d=〔(γ sinθ cosφ−γ sinθ cos
φ2 +(γ sinθ sinφ−γ sinθ sinφ
2 +(γ cosθ −γ cosθ21/2 (1) したがって、信号がこの距離を光速(c)で伝わる伝
達時間ΔTは、つぎのようになる。
ΔT=(1/c)〔(γ sinθ cosφ−γ sinθ
cosφ2 +(γ sinθ sinφ−γ sinθ sinφ
2 +(γ cosθ−γ cos21/2 (2) 簡単にするため、式(2)の右辺を次式のように関数
で表現することとする。
ΔT=f〔(γ,θ,φ),(γ,θ
φ)〕 (3) この表わし方は以下の説明でもよく用いるが、関数f
はあくまで、完全に書き表わすと長くなりすぎる式
(2)の右辺を略記したものであることに留意された
い。
2点(γ,θ,φ)および(γ,θ
φ)の座標を、式(1)および(2)中で交換してみ
れば明らかなように、距離の計測値したがって伝達時間
は、同一になる。簡単な関数表現でこのことを表わせ
ば、つぎのようになる。
f〔(γ,θ,φ),(γ,θ,φ)〕 =f〔(γ,θ,φ),(γ,θ
φ)〕 (4) 第1および2図を参照し、地上局からの質問信号の送
信時刻T0と、衛星S2を経由して復帰信号が地上局へ到達
する時刻T2との時間差は、つぎのようになる。
T2−T0=f〔(γS2,θS2,φS2),(γGS,θGS,φ
GS)〕 +TS+f〔(γ,θ,φ),(γS2,θS2,φ
S2)〕 +TD+f〔(γS2,θS2,φS2),(γ,θ,φ
)〕 +TS+f〔(γGS,θGS,φGS),(γS2,θS2,φ
S2)〕 (5) 式(4)を代入し、共通項をまとめれば、次式が得ら
れる。
T2−T0=2f〔(γS2,θS2,φS2),(γGS,θGS,φ
GS)〕 +2TS+TD+2f〔(γS2,θS2,φS2),(γ,θ
,φ)〕 (6) 衛星S1およびS3からの復帰信号に対する式は、各経路
に衛星2個が含まれるため、長くなる。衛星S1を経由し
て復帰する信号の場合は、つぎのようになる。
T1−T0=f〔(γS2,θS2,φS2),(γGS,θGS,φ
GS)〕 +TS+f〔(γ,θ,φ),(γS2,θS2,φ
S2)〕 +TD+f〔(γS1,θS1,φS1),(γ,θ,φ
)〕 +TS+f〔(γGS,θGS,φGS),(γS1,θS1,φ
S1)〕 (7) 同様にして、衛星S3を経由して復帰する信号の場合
は、つぎのようになる。
T3−T0=f〔(γS2,θS2,φS2),(γGS,θGS,φ
GS)〕 +TS+f〔(γ,θ,φ),(γS2,θS2,φ
S2)〕 +TD+f〔(γS3,θS3,φS3),(γ,θ,φ
)〕 +TS+f〔(γGS,θGS,φGS),(γS3,θS3,φ
S3)〕 (8) 式(6)、(7)および(8)は、3式から成る連立
方程式となり、利用者の座標(γ,θ,φ)だけが
未知数である。残りは、既知もしくは直接測定可能な数
値である。これらの式から利用者座標(γ,θ,φ
)を求めるには、標準マトリックス法を使えば解け
る。たとえばKorn and Korn著“Mathematical Handbook
for Scientists and Engineers"McGraw-Hill,New Yor
k,1961(マグローヒル刊、“理工学者用数字ハンドブツ
ク"1961年版)の第13章を参照されたい。解答が得られ
たら、座標γから地球の半径γを差引き、平均海面
(MSL)以上の利用者の海抜高度に換算する。また座標
θについては、(90°−θ)の差を計算して利用者
の緯度に換算する。座標φは、そのままで利用者の経
度にに等しい。さらに、式(6)、(7)および(8)
を参照し、地上局コンピュータの側からみれば、座標
(γS1,θS1,φS1)、(γS2,θS2,φS2)および
(γS3,θS3,φS3)は静止衛星のものであるから、い
ずれも定数として扱っている。これは近似的には正しい
といえるが、太陽や月の引力の影響を受け、静止衛星の
軌道位置に微小な摂動が誘起されるのがむしろ通常であ
る。この理由から、式(6)、(7)および(8)中の
衛星の座標は変数として残しておき、利用者位置を計算
する過程において地上局コンピュータから数値を代入し
た方がよい。このように数値を代入した座標は、地上局
コンピュータのメモリに蓄積された衛星位置スケジュー
ルに基づき、あるいは衛星位置を周期的に直接観測する
ことによって、絶えず、更新してゆく。
衛星S1、S2およびS3については、これまで静止衛星で
あると仮定してきたが、もし非静止衛星であるならば、
前述した衛星座標の継続的更新は、随意的条件というよ
りも、むしろ必須条件になる。同様に、地上局が固定局
でなく移動局である場合には(たとえば海上を航行する
船舶に積載した場合などには)、式(6)〜(8)中の
地上局座標(γGS,θGS,φGS)は変数として残してお
き、利用者位置の計算を行なうに先立って数値を更新し
代入すべきである。
地理学的には、式(6),(7)および(8)の解と
して、利用者Tの位置として可能性のある2個所の鏡像
位置が現れる。一方は北半球に、他方は南半球に現れ
る。この不確定解は、3個の衛星S1,S2およびS3がすべ
ての地球の赤道面に存在し、また赤道面が本システムの
対称面をなしているという事実によってもたらされるこ
とは、直観的に理解できるであろう。このことは、赤道
上に配置した地上局において時刻TOに作られた質問信号
は、赤道面から北の与えられた緯度,経度および高度の
ところに存在する利用者に対しても、また赤道から南方
へ等しい緯度,経度および高度のところに存在する利用
者に対しても、復帰信号の到達時刻T1,T2およびT3は全
く同じ組合せとなって現れるということに注目すれば理
解しやすい。しなしながら、実際にはこの不確定性は瑣
末な問題にすぎず、利用者が自己の所在に関し概略的な
知識をもっていれば、本システムのソフトフェアによっ
て簡単に解決できることである。
質問信号の頻度次第、本実施例の場合のように毎秒95
回程度になると、特別な形の位置不明確さが招来され
る。時刻T1に地上局に達した利用者応答信号は、数個の
質問信号のいずれに対しても送られうるので、結果とし
て可能な利用者位置として複数の解が現れてくる。しか
しながら、可能な位置同士の間の最小間隔は、0.0105se
c/2に光速を乗じた積、すなわち1575kmに等しい。この
不明確さは、利用者が自己の位置に関する概略的知識を
もつことによって、最も簡単に解決できる。この概略的
知識は、本システムのメッセージ交信能力を利用し、事
前にあるいは時折、利用者に質問を発し、利用者の大ま
かな周辺地域、たとえば利用者の所在する米国内の特定
の州名等を知ることによって得られる。
添付図面には、3個の衛星を利用するシステムを図示
してあるが、付加的衛星を予備(たとえば軌道上に打上
げたスペア衛星として機能するもの)として加えてもよ
いし、あるいは本システムの地理的有効範囲を拡張する
ために、衛星を追加してもよいことは、もちろんであ
る。また、地表に存在する利用者たとえば自動車,船舶
あるいは歩行者などに対しては、最小限必要な衛星の数
を、3個から2個に減らすことができる。すなわち、こ
のような場合には、利用者の高さ座標を、地上局におい
て蓄積しておいた地勢標高図から求めうるからである。
蓄積地勢図を利用する2衛星システムについては、本出
願人により昭和60年8月9日に特許出願を行なった特願
昭60-176788号明細書(1984年8月16日付け米国特許出
願第641,385号に基づく優先権主張)に開示してあるの
で、参考にされたい。
信号フォーマット:− 地上局と利用者との間で交信される信号の標準的フォ
ーマットを、第6,7,9および10図に示す。地上局から送
信される外向き信号の全体図が第6図である。図示のフ
ォーマットのように、連続的な外向きデータストリーム
は、疑似雑音(PN)コードのシーケンス中に組込む。図
示の実施態様では、シーケンス長さを131071チップ,チ
ップ持続時間を80ナノ秒、そしてフレーム長さTFを10.5
ミリ秒に設定してある。
基本となる本システムの作動時間の基準は、第6図の
L1で表わした全“1"状態でフレームコードを繰返すこと
によって設定する。全1状態は、利用者トランシーバが
質問パルスとして解読する。すなわち、ここから応答を
開始すべき時間的基標として受取られる。後も述べたよ
うに、トランシーバは第6図のL2で示したように、PNシ
ーケンスの最後の僅かなチップを使用し、フレーム基標
を最初に捕捉しやすくする。図示の実施例では、この目
的のために、127チップを使っている。
第7図は、外向き複合信号のフォーマットを示す詳細
図である。第8図は、複合フォーマットの作り方の一例
を示すものである。種々の利用者に向けたメッセージ
は、第7図に示すように、地上局において、これらのメ
ッセージと、パリティーチェック用ビットシーケンスPC
の付加的データフレームとから成るデータフレームとし
て組合わせる。図示の実施例の場合、データフレームの
長さは679ビットである。第8図のユニット28によって
付加されたパリティーチェックビットを含んだフレーム
データは、線30に伝えられる。利用者への外向きリンク
に生じるエラー発生率を改善するため、第8図のユニッ
ト32で示すようなフォワードエラー修正(FEC)を利用
する。図示のFECエンコーダの場合は、データビット毎
に2個のコードシンボルを仮定しているが、特定の外向
きリンクの雑音特性次第では任意の適当なコード拡張を
選択できる。この実施例では、1/2の比率のコード化
を、コンボルーション形エンコーダを使った従来周知の
技術によって行なう。FECエンコーダの出力信号は、PN
コード生成器36の出力と共に、モジューロ・2加算器34
に与えられ、複合出力信号として線38に送り出される。
この複合出力信号は、地上局のRF(無線周波数)搬送波
を変調するのに使われる。PN生成器36は、通常の桁送り
レジスタ技術を応用すればよい。
第9図は、前述した外向き時間基準に答えて利用者ト
ランシーバから送信される内向き信号の標準的内容を示
した詳細図である。連続的に発信される外向き信号と異
なり、任意の特定利用者からの内向き信号は、バースト
信号である。利用者応答には、2個の疑似雑音(PN)コ
ードのシーケンスを適用する。第9図のように、標準的
フォーマットは、数個の明確なフィールドに分かれてい
る。“短いPNコード”で表わしたフォーマットの先頭フ
ィールドには、地上局による応答信号の捕捉を援助する
プリアンブルを入れる。第9図のL3で表わしてあるよう
に、捕捉援助は、1023チップのPNシーケンスを6回繰返
し送信することによって行ない、それに続けて▲▼
で表わすように同じシーケンスを逆向きにして送信す
る。このシーケンスは、地上局の整合フィルタと差分復
調器とによって検出され、レンジング受信器に対する初
期設定パルスとなる。第9図の“長いPNコード”は、内
向きリンクに要求される高い値のコード拡張率を得るの
に必要であって、これは地上局で遅延ロックループを用
いて検出される。現在の技術水準では、2重PNシーケン
スアプローチが好適といえる。その理由は、長いコード
に対して表面弾性波(SAW)デバイスを使った相関整合
フィルタは、まだ実用的になっていないからである。
遅延ロックループに対する実際のコードは、データの
広帯域伝送を可能にする長さ131071チップのシーケンス
から成っている。“長いPNコード”は、外向きリンクに
使われる特定のPNコードとは異なる。さらに、ここで述
べている位置決めシステムは、それぞれが割当てられた
特定の“短いPNコード”と“長いPNコード”をもってい
るようなカテゴリーに利用者を分類する用意もしてあ
る。このようなコードの直交系セットから割当てコード
を選択することによって、利用者応答は地上局において
自動的に分離され、そしてシステム全体の処理能力が向
上する。
1023チップの初期設定シーケンスが終ると、利用者デ
ータのない“長いPNコード”がある時間だけ送られ、地
上局の遅延ロックループを安定状態に落着かせる。この
時間を、第9図ではTACQで表わしてある。図示の実施例
の場合、この時間は5ミリ秒の長さである。この時間の
次に、割当てられた特定の利用者識別(ID)コードと、
フィールドMLI(メッセージの長さを指示するコード)
とで始まる利用者データの送信が続く。フィールドMLI
は、その後に続く任意の随意的利用者メッセージを指示
するコードである。第10図に、MLIと、後続の利用者メ
ッセージとの間の可能な相互関係を示す。通常の場合、
利用者が位置決め要求をするには、利用者IDと、“メッ
セージなし”を表わすMLIとを送信すれば足りる。この
実施例の場合、利用者IDは、通常28ビットワードであ
り、一方MLIは通常2ビットワードである。
後述するように、利用者データのフィールドは、10キ
ロビット/秒の率で搬送され、FECエンコーダにより1/2
の比率で符号化される。この結果、コード拡張率は、FE
Cシンボル毎に625PNチップとなる。
利用者トランシーバ装置:− 第9および10図に示した信号の生成が可能なトランシ
ーバ装置のブロック線図を、第11〜13図に示す。ただ
し、第11〜13図のブロック線図に示したのは好適な回路
構成の実施例であるが、同様な入力/出力信号関係をも
っていれは、他の回路を使うことも、もちろん許され
る。
第11図は、トランシーバにおけるサブシステムの全体
構成を説明する図面である。地上局からの外向き信号
は、第1図のように、衛星S2から周波数F3で利用者へ中
継され、受信アンテナ40で捕捉される。受信アンテナ
は、簡単な半波ダイポールを使えばよい。捕捉された信
号は、RF(無線周波数)電子ユニットに送られ、ここで
所要の低雑音増幅を行ない、かつ次のIF処理ユニット44
を働かすのに適当な中間周波数(IF)まで周波数を落
す。IF処理ユニット44において、PNコードが除かれ、信
号が変調され、さらにエラーの検出と修正が行なわれ
る。この結果得られたデータおよびエラーコントロール
情報は、マイクロベース処理ユニット46に送られる。処
理ユニット46が分担するのは、トランシーバの作動全体
のモニターとタイミング調整、リンク状態のモニター、
来信メッセージおよび発信メッセージの径路指定、なら
びに着信確認フォーマットの作成である。処理ユニット
と利用者との間のデータとコントロールのインターフェ
イスは、入力・表示ユニット48で行なわれる。発信信号
は、符号化と変調をするため、マイクロベース処理ユニ
ットからIF処理ユニット44へ送られる。完全にフォーマ
ット化し変調した発信信号は、IF処理ユニット44から、
中間周波数でRF電子ユニット42へ移され、第2図のよう
に、送信アンテナ50を経て、周波数F4で3個の衛星S1,S
2およびS3のすべてに送信される。送信アンテナ50およ
び受信アンテナ40は、単一のアンテナで兼用させること
ができ、好ましくは適当なダイプレックサ回路を備えた
ブロードビームまたは全方向性タイプのアンテナを使え
ばよい。
利用者トランシーバの受信機能について、第12図に詳
細を示す。図において、IF入力とした受信信号は、ミク
サー52,PN処理装置54およびPNエポックエスメータ56へ
並列に送られる。PNエポックエスメータは、整合フィル
タによって、外向き信号に用いられる(217‐1)チッ
プのPNコード中の最後の127チップの存在を感知する機
能をもつ。このタイプの整合フィルタとしては、表面弾
性波(ASW)デバイスを利用すればよい。PNコード中の
最後の127チップが感知されると、“検出パルス”で表
わしたパルスが、PNエポックエスチメータで生成され、
マイクロベース処理ユニット46へ伝えられる。通常、受
信器はPN追跡モードにあり、検出パルスは使われない。
受信器が捕捉モードにあるとき、マイクロベース処理ユ
ニットによって、検出パルスが、“捕捉プリセット”の
線を経て、PN処理装置54は、非コヒーレント遅延ロック
PN追跡ループである。遅延ロックループがロック状態に
なると、PN処理装置54からは、マイクロベース処理ユニ
ット46へ“ロック指示”信号が伝えられ、また“システ
ムクロック”信号(チップレートで)送り出され、そし
てミクサー52へはPNコード波形が伝えられる。ミクサー
については、PNコードがIF信号で増倍され、デスプレッ
ド信号が作られる。このデスプレッド信号は、データは
再生するため通常の形式のBPSK(2相偏移キーイング)
復調器60で復調される。ベースバンドデータは、フォワ
ードエラー修正(FEC)デコーダ62へ伝えられ、ここで
は広くデータ中に発生するすべての誤りを修正する。実
施例の場合、エラー修正コードは、比率1/2のコンボル
ーションコードである。この種のコードに用いるデコー
ダのハードウェアの利用は、基本的には、市販のViterb
iアルゴリズムに準拠して行なえばよい。通常の条件下
では、この種のデコーダの信号対雑音の比は、約5dBに
向上する。復号されたデータは、パリティデコーダ64に
送られ、ここでもし不十分なパリティーチェックによる
残留エラーがあったとしても、検出される。パリティデ
コーダ64からは、データと、フレーム中に何らかのエラ
ーが検出されたかどうかの指示が、マイクロベース処理
ユニット46に伝えられる。利用者IDアドレスで表示した
ような、この利用者に向けたメッセージを、次の処理の
ため、来信メッセージ緩衝器へ入れる。マイクロベース
処理ユニット46は、入力・表示ユニット48を介して利用
者とメッセージおよびコントロール信号の交信を行な
う。入力・表示ユニットには、キーボードと、液晶表示
部(LCD)を取付ける。
マイクロベース処理ユニット46は、利用者トランシー
バの送信機能のコントロールを行なう。メッセージまた
は位置要求の送信を希望する場合、処理ユニットは、PN
処理装置54からの次の“予知質問パルス”を待つ。予知
質問パルスは、PN生成器が全1状態に達したとき必ず作
られる。この全1状態とは、第6図に示したように、受
信された各外向きフレームの最初に現れる。次の予知質
問パルスが発生すると、マイクロベース処理ユニット
が、“バースト可能”定時信号およびスタートプリアン
ブルを作り、これらをデータと一緒に第13図のトランシ
ーバ送信回路へ送る。
“スタートプリアンブル”信号がトリガーとなって、
第13図に示すTX(送信)カウンタ68を始動させる。この
TXカウンタ68は、メッセージ送信における後続ステップ
の時間調整を行なう。TXカウンタ68は、“1023PROM(プ
ログラムROM)"70から連続した7個の1023チップPNコー
ドワードをクロックし、そして最初の6個のコードワー
ドを1023PROMから直接MUX(マルチプレックサ)72へ伝
え、第7番目のコードワードはインバータ74を介してマ
ルチプレックサへ送るようにする。このようにして、第
9図に示したような利用者応答信号のバーストプリアン
ブルが作られる。つぎに、TXカウンタ68は、PN生成器76
に指示して、利用者応答信号バーストの長いPNコード部
を生成させる。長いPNコードは、第9図のTACQで示した
時間の経過中、データ変調しないままにしておき、地上
局の受信器にコードを捕捉する時間を与える。本発明の
実施例の場合、TACQは約5ミリ秒である。時間TACQの経
過後、データは、エラー防止のためFECエンコーダ78に
よってFEC復号化され、そしてモジューロ・2加算器80
でPNコードにモジューロ・2加算を行なう。マルチプレ
ックサ72は、プリアンブルと、それに続く変調していな
い長いPNコードと、データで変調した長いPNコードと
を、BPSK変調器82へ伝える。BPSK変調器は、利用者応答
信号バーストの間、マイクロベース処理ユニット46から
の“バースト可能”信号によって作動し、IF出力を発生
させる。
第14A図のフロー線図には、マイクロベース処理ユニ
ット46によって行なわれるコントロール機能およびメッ
セージ処理機能のシーケンスを示してある。第14B図
は、リンク状態のモニターを行なう手順のシーケンスを
示す詳細図である。リンク状態の監視は、トランシーバ
のコントロール機能およびメッセージ処理機能と平行し
て、継続的に行なう。第14Aおよび14Bの両図において、
実線はソフトウェアの論理遷移を表わし、一方破線は関
連する論理機能によって要求されたまたは生成された実
際の信号を表わす。
第14A図を参照し、まずはじめに処理装置が、ブロッ
ク84において、“ロック指示”の信号に従い、PNコード
が捕捉されたかどうかのチェックをする。もしレシーバ
がロックされていなければ、処理装置は、PNエポックエ
スチメータ56で生成された次の検出パルスを感知するこ
とで、ブロック86においてロックの再捕捉を試み、しか
る後“捕捉プリセツト”信号をPN処理装置54に送る。
“ロック指示”信号がロック捕捉を指示すると、処理装
置は、ブロック88において、発信メッセージ緩衝器のチ
ェックを行なう。メッセージが発見されると、ブロック
90で送信用フォーマットに組込み、FECエンコーダ78へ
送られる。送信を開始するに先立って、処理装置はブロ
ック92で、リンク状態フラグのチェックを行なう。本発
明に係る実施例において、リンク状態の判定は、最近に
受診した7個のフレーム中からパリティデコータ64がエ
ラーを検出したフレームの数に基づいて行なう。第14B
図に関連して以下に説明するように、このフレーム数は
処理装置に継続的に蓄積し、いつでもブロック92で状態
判定を行なうために取出せるようにしておく。ある時点
で、リンク状態が劣悪になると(すなわち、予め設定し
ておいた限界値以下になると)、処理装置は、状態が良
くなるまで再チェックを続ける。リンク状態が許容範囲
まで回復すると、第12図のタイマが働き予知質問パルス
によって“バースト可能”信号と“スタートブリアンブ
ル”信号を作り、そしてブロック96でメッセージ送信を
行なう。ついで、処理装置は、ブロック88において発信
メッセージ緩衝器の再チェックをする。この時点で、発
信メッセージ緩衝器にメッセージが発見されないとき
は、ブロック98において来信メッセージ緩衝器がチェッ
クされる。来信メッセージ緩衝器でリンク有効性検査プ
ローブ(後に詳述する。)が発見されると、ブロック10
0で応答を作成し、ブロック90でフォーマットに組込
み、そしてリンク状態が良いことを検出してから送信す
る。別のタイプのメッセージが来信メッセージ緩衝器で
発見されると、これがブロック102で利用者に表示さ
れ、またACK-2の着信確認信号が、ブロック104で作ら
れ、ブロック90でフォーマット化され、しかる後に送信
される。利用者が表示されたメッセージを読取ったら、
適当なボタンかキー等を操作して入力・表示ユニット48
に指示を出し、発信メッセージ緩衝器へACK-3着信確認
信号を伝えるようにする。来信メッセージ緩衝器で何ら
のメッセージも発見されなかった場合には、処理装置が
PNコードブロックを再チェックし、そしてコントロール
の全プロセスを繰返す。
つぎに、第14B図を参照し、リンク状態のモニター手
順は、まずブロック85から始まる。ここで、処理装置
は、第12図の“ロック指示”信号のチェックをする。PN
ロックが捕捉されたら、処理装置の手順はブロック87へ
進み、ここでフレーム到着をチェックする。これは、第
12図の“予知質問パルス”の存在によってわかる。も
し、予知質問パルスが発見されない場合、処理装置はフ
レーム到着が確認されるまで、再チェックを繰返す。フ
レーム到着が検出されたら、処理装置の手順はブロック
89へ進み、第12図のパリティデコーダ64の出力にエラー
フラグがあるかどうかをチェックする。標準的実施態様
として、このエラーフラグは、“1"状態(当該外向き信
号フレームに1個のエラーありを示す。)または“0"状
態(当該外向き信号フレーム中にエラーが検出されない
ことを示す。)にある単一ビットによって表わされる。
ブロック91において、エラーフラグは、7個のステージ
を含む桁送りレジスタの最初のステージに挿入される。
ここに各ステージは、最近の7個の外向き信号フレーム
のそれぞれ1個を表わす。桁送りレジスタは、地上局か
らの外向き信号中に検出されたエラーの最近の経歴を蓄
積するエラーレジスタとして機能する。エラーレジスタ
に新たなエラーフラグが挿入されると同時に、エラーレ
ジスタの最後のステージ中の第7番目のエラーフラグ
(すなわち最も古いエラーフラグ)は、消去される。要
すれば、エラーレジスタを別個のハードウェア素子とし
て備えてもよいが、第12図のマイクロベース処理ユニッ
ト46のプログラム部にソフトウェア機能として組込む方
がよい。引続き第14B図を参照して、エラーレジスタの
内容の更新がすんだら、処理装置の機能はブロック93に
移る。ブロック93において、エラーレジスタ中のエラー
フラグの数を、1状態にあるフラグの全数を求めること
によって計数する。たとえばエラーレジスタに、1状態
のフラグが3個あり、残りの4フラグは0状態であった
とすると、ブロック93で得られる計数値は、3となる。
ブロック95で、この計数値は、第12図の入力・表示ユニ
ット48によって利用者に表示される。このようにして、
最良と測定されたリンク状態では、利用者は計数値がゼ
ロであることを読取り、最近の7個の外向き信号フレー
ムに関するエラー率がゼロであることを知る。一方、最
悪と測定されたリンク状態の下では、計数値7が表示さ
れるであろう。表示の安定をはかるため、たとえば直前
の1秒間に記録された計数値のピーク値を用い、1秒間
に1回程度の比較的緩慢な速さで計数値の更新を行なう
とよい。数値表示の代りに、リンク状態が“不可”、
“可”、“良”等という情報メッセージを周期的に更新
しながら、利用者へ提供するのもよい。測定したリンク
状態を利用者へ表示したら、処理装置の手順はブロック
97へ進み、ここでフラグ計数値と、予め設定しておいた
限界値との比較を行なう。(必要に応じ、限界値は利用
者および/または地上局によって変更可能にしてお
く。)この比較に基づき、ブロック99において、処理装
置は単一ビットのリンク状態フラグを0または1の状態
にセットする。たとえば、エラーフラグの計数値が5
で、限界値が4の場合、リンク状態フラグを1状態にセ
ットし、リンク状態が不可(すなわち、エラーの数が限
界値を越えている。)であることを表わす。リンク状態
フラグは、第14A図のフロー線図のように、処理装置に
よってテストされ、測定したリンク状態の下で利用者ト
ランシーバが応答可能であるかどうかを判断するための
手段とする。ブロック99でのリンク状態フラグのセット
が終了すると、処理装置の手順はブロック85へ戻り、再
びPNロックのチェックから手順が繰返されてゆく。ブロ
ック85でPNロックが発見されないと、処理装置は、ブロ
ック101へ進み、エラーレジスタを“全エラーフラッ
グ”状態(すなわち全1状態)へセットする。このよう
にしておけば、PNロックが捕捉されなかった状況におい
ても、トランシーバは悪いリンク状態を記録する。
図示の実施例では、エラーの検出をするために、全く
別のコードを用いているが、第12図のFECエンコーダ62
だけに頼ることも可能である。実際の装置として、コン
ボリューション形デコーダを利用する場合は、Viterbi
アルゴリズムを使う。復号化アルゴリズムの操作段階に
おける経路長の変化によって、エラー率ひいてはリンク
状態の直接測定が可能である。したがって、別法とし
て、外向き信号フレームにパリティチェックビットを付
加することなく、また利用者トランシーバにパリティ復
号化装置を取付けることなく、リンク状態の監視が行な
える。
利用者トランシーバは外向き信号リンク状態をモニタ
ーする機能をもっているので、復帰(内向き)リンクが
メッセージを送信するのに適当であるかどうかを、トラ
ンシーバが自動的に判断することができる。利用者がビ
ルや密生した葉などで部分的に遮られた場合、その利用
者のトランシーバに打込まれたメッセージは、トランシ
ーバがリンク状態良好を記録するまで蓄積しておき、リ
ンク状態の回復を待って送り出す。実際上、この状態に
なるのは、利用者が市街地走行中に開けた交差点を瞬間
的に通過するときとか、短時間であっても1個以上の衛
星との見通しがきく地点まで移動したときなどである。
利用者トランシーバは、単一の質問よりもむしろ受信し
た複数の質問の“経歴”に深く関わるので、外向きフレ
ーム中に孤立エラーがあっても、リンク状態さえ良けれ
ばトランシーバの応答を抑制するようなことは起らな
い。逆に、外向きフレーム中に孤立エラーがないからと
いって、リンク状態が悪ければ、利用者トランシーバか
らメッセージが送り出されるようなことは起らない。
本システムの基礎をなす質問フォーマットおよび応答
フォーマットは、また単純なリンク状態感知機能をも実
現するものである。すなわち、もしもリンク状態が非常
に悪ければ、地上局からの外向き信号は利用者トランシ
ーバへ全然とどかず、応答信号が不可能である。本発明
が、特定の利用者を指向した個別の質問を発することな
く、すべての利用者によって受信可能な一般質問信号を
採用していることも、利点であるといえる。質問が個別
に仕向けられていないから、各利用者トランシーバは、
その質問信号発信率(実施例の場合には毎秒95回)てリ
ンク状態を継続的にモニターし記録を更新してゆくこと
ができる。したがって、リンク状態が良くなって瞬間
に、応答を送信できる。かくて、トランシーバからは、
衛星への見通しのきくのがごく短時間であっても、確実
に応答を送れる。このことを、移動トランシーバの場合
に当てはめれば、その移動中においてごく短い距離(た
とえば毎時60マイルの速度で約2.0メートル)だけ、衛
星への見通しがきけばよいことを意味する。
第11〜13図の利用者トランシーバは、地上局からの質
問に応答した後、ある非精密時間の間だけ、機能停止す
るようにしておくとよい。これは、マイクロベース処理
ユニット46のプログラム中に抑止機能を組込むか、ある
いは別個の抑止回路を加えることによって実現できる。
正規操作時に、利用者が位置情報を要求したりメッセー
ジを送りたいときは、入力・表示ユニット48の“送り”
ボタンを押す。これによって、抑止機能は臨時的に中断
され、次の質問が入ってくるのを許して、利用者トラン
シーバから応答を出すトリガとする。このモードでは、
利用者が“送り”ボタンを押して止めない限り、抑止機
能は常に有効である。地上局によってトランシーバ位置
を絶えずモニターするのに使われる第2モードの操作に
おいては、予め設定しておいた非精密抑止時間Ti(原則
として第6図のフレーム長さTFよりも遥かに長い)の間
に利用者が応答信号を送信した直後に、抑止機能が働き
だす。この時間の経過後、抑止機能は、トランシーバが
次に受信した質問に応答するまでは、働かなくなる。こ
にようにして、地上局は、ほぼ毎Ti秒ごとに更新した当
該トランシーバに関する位置情報をもつことになる。
抑止回路の目的は、全質問中のごく一部に対してだけ
トランシーバに応答させることによって、利用者トラン
シーバの有効応答率を下げることである。これによっ
て、地上局で応答信号が重複する機会を少なくし、かつ
地上に設置した位置計算装置への負担を軽減する。抑止
時間は、利用者のクラスによって違わせることができ、
また特定の利用者についてもそれぞれ必要とする期間ご
とに変えることができる。トランシーバの抑止機能に関
しては、本発明に関連した米国特許第4,359,733号明細
書および米国特許出願第641,385号に基づく優先権を主
張して日本へ出願した特願昭60-176788号明細書を参照
されたい。
衛星搭載電子機器:− 本発明では、衛星に搭載する電子機器の複雑化を極力
避けるようにしている。事実、本システムは、宇宙部分
を、現存の衛星に“付け足す”あるいは“おんぶ”させ
る形式のペイロードパッケージとして構成し、また衛星
の耐用命数中の最初の数年間に得られる余剰パワーだけ
を使うようにしてある。第15図に示す衛星のブロック線
図は、簡単かつ普通に設計してある。衛星は、単に、信
号を受信し、周波数を変換し、そして所要の信号を送信
する働きをするだけである。ここには、何らの臨界時間
測定回路もなければ、また特別な信号処理回路もない。
第1図で説明した3個の衛星中のただ1個が、外向き
信号を利用者トランシーバへ中継するのに使われるので
あるが、3個の衛星S1,S2およびS3の回路構成は、全く
同一である。したがって、第1図に示した外向き中継機
能を果させるのに、いずれか1個の衛星を選択できる。
なお、後述するように、本発明に係る位置決めシステム
の応用として、3個の衛星を介し3個の外向き信号を同
時に送信させることも可能であって、この場合は3本の
経路のそれぞれに対し異なった疑似雑音(PN)コードシ
ーケンスを使用する。各衛星の回路構成を同じにしてあ
るため、この応用は簡単に実現できる。
第15図を参照し、地上局からの外向き信号は、周波数
F1で衛星に搭載した外向き受信アンテナ106によって捕
捉され、ついで外向き低雑音受信器108、ダウンコンバ
ータ110、外向き送信器112そして外向き送信アンテナ11
4へと順次に送られてゆき、周波数F3で利用者トランシ
ーバへ放送モードで放射される。同様に、利用者の応答
信号は、周波数F4で衛星の内向き受信アンテナ116に捕
えられ、ついで順次に内向き低雑音受信器118、アップ
コンバータ120、内向き送信器122そして周波数F2で内向
き送信アンテナ124へと送られてゆく。第15図には、4
本のアンテナを別々に図示してあるが、4本のアンテナ
の代りに1個のリフレクタを利用し、そして2個のフィ
ードホーン装置(それぞれに送信/受信ダイプレックサ
を取付ける)を備えるようにするとよい。一方のフィー
ドホーン装置は、衛星と地上局を結ぶアンテナ106およ
び124のためのものであり、他方は衛星と利用者トラン
シーバを結ぶアンテナ114および116のためのものであ
る。第15図に示した衛星搭載機器は、すべて通常の型式
でよく、容易に入手可能な部品で製作できる。したがっ
て、これら機器の詳細については、説明を省略する。
バックグラウンド雑音に対するシステムの免疫性を向
上し、かつまた利用者トランシーバに必要な信号送信パ
ワーを節減するため、利用者トランシーバと衛星とを結
ぶリンク(すなわち、F3およびF4送信)に対して、多数
の重複スポットビームを利用するとよい。この応用例に
必要な機器の説明については、先願である特願昭60-176
788号の明細書を参考にされたい。
地上局機器:− 本発明における地上局部分の分担すべき役割は、利用
者からのメッセージおよび位置要求を受信すること、各
種タイプのメッセージを作成すること、リンク状態をモ
ーターすること、および利用者へメッセージを送信する
ことである。地上局のサブシステムを、第16〜18図に示
す。第19図は、地上局で行なわれるコントロール手順の
論理線図である。
送受信機器を含む地上局サブシステムの全体図が、第
16図である。地上局は、3個の衛星S1,S2,およびS3のす
べてからの信号を、同時に受信することを要求される。
これは、3個の衛星のそれぞれに対して、専用アンテナ
および受信器バンクを設けておくことによって対応でき
る。第16図には、衛星S1用のアンテナ126および第1受
信器128から第N番目受信器130、ならびに衛星S3用のア
ンテナ132および第1受信器から第N番目受信器136を図
示してある。衛星S2用のアンテナおよび受信器バンクも
全く同じなので、図示を省略した。専用アンテナを使う
ことによって、ある1人の利用者からの信号経路が3本
できるという問題は、空間的に解決される。各受信器バ
ンクにおいて、N個の受信器のそれぞれは、N個の特定
PNコードのいずれかひとつを受信するように設計してお
く。本実施例の場合、Nは32である。各受信器は、PNコ
ードを剥離し、データを復調し、エラーを修正し、そし
て利用者までの往復経路長を見積る。
受信器の出力は、バス138によって、M台の前処理装
置の中のひとつに振分けられる。第16図には、第1前処
理装置140と第M番目の前処理装置142を図示してある。
その時点で使われていない前処理装置をバス138が選択
し、利用者からの3個のレンジ測定データとメッセージ
データを与える。利用者がメッセージを送ると、前処理
装置はこのメッセージを単に中央処理装置144へ転送す
る。利用者が位置要求だけを送った場合は、データビッ
トがないことによって知れるが、この場合には、前処理
装置が利用者の位置計算を行ない、この情報を中央処理
装置144へ渡す。この機能を果して後、前処理装置は再
びバスから仕事が割当てられるのを待機する。前処理装
置の必要台数Mは、利用者応答信号の頻度と、位置計算
の速度とによって決まるが、高い確率をもって少なくと
も1台の前処理装置は常時使用可能であるように台数を
選定する。
中央処理装置144は、すべての発信メッセージを作成
し、経路を仕分ける仕事を分担する。地上局のオペレー
タとのコントロールインターフェースは、コントロール
コンソール146によって行なう。外向きメッセージは、
中央処理装置144によって送信処理サブシステム146へ伝
えられ、信号スイッチ150で振分けられる。衛星S1向け
の外向き信号は、第1送信器152を経て、アンテナ154へ
送られる。衛星S3向けの信号は、第3送信器156を経
て、アンテナ158へ送られる。衛星S2向けの信号も同様
の経路をたどるが、第16図では図示を省略する。信号ス
イッチ150を用いれば、第1図のように、外向きの質問
信号およびメッセージ信号を衛星S2向けに限定せずに、
希望に応じて衛星S1,S2およびS3の間で送り先の変更が
可能である。
第17図に示すのは、IF信号を処理する各PN受信器(第
16図参照)に含まれる回路素子である。IF入力はミクサ
160、PN処理装置162およびPNエポックエスチメータ164
に並列に与えられる。PNエポックエスチメータ164は、S
AW整合フィルタを使い、利用者のバーストプリアンブル
中の7個の1023チップPNコードを検出する。PNエポック
エスチメータは、プリアンブルを検出すると、PN処理装
置162に信号を送り、そしてPN処理装置は、非コヒーレ
ント遅延ロックループを用いて長いPNコードを捕捉す
る。状態デコーダ166はPNコード生成器の17ビットを監
視し、全1コード状態に到達したときに、信号をレンジ
カウンタ168へ送る。レンジカウンタ168は、レンジカウ
ンタへの“スタート”入力として図示したような地上局
からの全1状態の送信と、状態デコーダ166の出力とし
て図示したような利用者からの全1状態の受信と、の間
に経過する時間中のチップの数を計数する。数えたチッ
プ計数値は、最も近いチップ数で表わした利用者までの
往復レンジであり、図では概略レンジと表示してある。
PN処理装置162には、位相検出器170に連結される受信
器チップレートクロック(RXクロック)を設ける。位相
検出器では、受信器チップレートクロックの位相と、送
信器チップレートクロック(TXクロック)の位相とが比
較される。比較の結果、チップの分数として表現された
アナログ位相差は、アナロクディジタル変換器(A/D)1
72によって数値的な表現に変換され、図で“精密レン
ジ”と表わした数量になる。概略レンジと精密レンジの
測定値を組合せることによって、3000km以上の不確定解
を伴なっているが、約1.4mの精度で往復経路長が求めら
れる。ミクサ160では、局部的に生成されたPNコードにI
F信号を掛け、信号をデスプレッドする。つぎに、この
信号を、復調器174でBPSK(2相偏移キーイング)復調
し、デコーダ176でFEC(フォワードエラー修正)復号化
する。データ出力およびレンジ測定値は、第16図の地上
局のバス138に伝達される。
地上局の送信処理サブシステムの構成素子を、第18図
に示す。第16図の中央処理装置からのメッセージは、送
信処理装置178に伝わる。1個の外向き信号フレームを
構成する1群のメッセージを、データ緩衝器180に入れ
る。データ緩衝器180内でメッセージを処理し、第7図
に示した1個の外向きフレームに形を整える。すなわ
ち、エラー検出用パリティビットを付け加え、そしてフ
レームをコンボリューション形に符号化する。自走PN生
成器182が、連続的に131071チップコードワード(コー
ドワード毎に217‐1個のチップ)を生成する。状態デ
コーダ184が全1状態を検出すると、送信タイミングサ
ブシステム186が信号を発し、データ緩衝器180からフォ
ーマット化したデータを送り出すクロッキングを開始す
る。フォーマット化したデータおよびPNコードに対して
は、変調器190でBPSK変調する前に、加算器188でモジュ
ーロ・2加算を行なってから、地上局送信器へ送り出
す。地上局の送信処理サブシステムでも、送信クロック
信号を作って線192に乗せ、またスタートレンジ計数器
信号(すなわち、全1状態指示信号)を作って線194に
乗せる。これらの信号は、地上局の受信器で使う。
第19図は、地上局の中央処理装置の論理フロー線図で
ある。利用者トランシーバのフロー線図の場合と同様、
実線はソフトウェアの論理遷移を表わし、破線は論理機
能に関連した実際の信号を示す。ブロック196で、処理
装置は入力データ緩衝器を読取り、前処理装置140、142
において何らかのデータが作られたかどうかを判断す
る。位置要求を発見すると、処理装置は、ブロック198
で、前処理装置が行なった位置計算と利用者IDとを用い
て位置メッセージを作成し、そしてこのメッセージをブ
ロック200の出力緩衝器へ渡す。出力緩衝器は、外向き
メッセージトラフィックを送信処理サブシステムへ伝達
する。ACK-2またはACK-3の着信確認信号を入力データ緩
衝器で発見したら、これらを着信確認すべき発見元の利
用者への経路に向ける。ブロック196でメッセージも発
見したら、まずブロック202で一時記憶装置に収納して
おく。ついで、処理装置は、ブロック204へ進み、ここ
で宛先利用者へ送信するためのリンク有効性探査プロー
ブと、発信元利用者へ返信すべきACK-1着信確認信号
と、を作成する。その後のある時点で、宛先利用者がリ
ンク有効性探査プローブに応答してきたら、ブロック20
6で再びメッセージを呼出し、ブロック200で出力緩衝器
へ伝える。メッセージが短い場合は、リンク有効性探査
プローブは不要であって、省略してさしつかえない。こ
のような場合には、メッセージを直接送り、そして要す
れば宛先利用者からACK-2の着信確認信号が返信されて
くるまで、送信を繰返せばよい。
システムの応用:− 以上に説明した本システムには、容易に実用化できる
いくつかの応用例があり、容量の増加、利用者遅延時間
の短縮、所要パワー節減等をはかることができる。これ
ら応用例には、多重同時外向き信号、ランダムビームサ
ーチ、および精粗時間スロットによる利用者応答のコー
ド化が含まれる。
第1図に示した3個の衛星S1,S2およびS3の使用可能
な合計パワーをフルに活用するため、各衛星を介して1
個ずつ合せて3個の外向き信号を、地上局から同時に送
信することが可能である。このような信号経路の状態
を、第20図に示す。内向き信号の経路は、第2図に示し
た基本システムの場合と同じである。この応用例の場
合、地上局から発信された外向き信号は、各3個の衛星
によって、それぞれ異なったPNコードをもった3個の信
号として、利用者へ向け連続的に中継される。PNコード
をもった3個の外向き信号のすべてを同時に受信し復号
化する機能をもった高性能な利用者トランシーバを使え
ば、リンク状態のモニターを行ないながら、3本のリン
クのすべてが有効な場合にだけ、位置要求(メッセージ
と区別して)を送信することができる。さらに特定のPN
コードの付いた1種類の外向き信号しか受信・復号化の
行なえない性能のやや劣った利用者トランシーバの場合
でも、本システムを最大限に活用するには、コード変換
を行なえばよい。たとえば、3個の外向き信号に用いる
PNコードをそれぞれコードA、コードBおよびコードC
と名付ければ、地上局からは、ごく短時間(たとえば0.
33秒)に、衛星S1を介してコードAを、衛星S2を介して
コードBを、そして衛星S3を介してコードCを送る。そ
して次の1/3秒間に、B:S1,C:S2,A:S3の組合せで送り、
最後の1/3秒間に、C:S1,A:S2,B:S3の組合せで送る。こ
のようにすれば、たとえ3個中2個の衛星がビルや山岳
等の障害物で遮られても、最も簡単なトランシーバ(す
なわち、単一のPNコードしか復号化できないもの)をも
ってして、衛星にアクセスしメッセージを送信すること
が可能にアクセスしメッセージを送信することが可能で
ある。
基本的実施例のさらに別の応用として、使用できる衛
星パワーのより有効な利用法は、リンク状態の適応コン
トロールである。地上局からの外向き信号にPNコード化
を行ない、基本実施例の193チップ/ビットのスプレッ
ド比をもった所要の信号対雑音比を作る。PNシステムに
おけるコード化利得、すなわち信号対雑音比の改善度
は、数値的に、スプレッド比(ビット毎のチップ数)に
等しい。しかしながら、メッセージ送信に必要な衛星エ
ネルギの量は、スプレッド比に正比例する。したがっ
て、システムの有効利用には、必要な信号対雑音比の条
件と一致するスプレッド比を最小にすることが要求され
る。これには、多重フレームフォーマットの手段を用
い、個々の利用者と衛星とを結ぶリンク条件に基づき、
個別に適応させて解決する。第7図に示したような1ビ
ットにつき193チップのスプレッド比をもった正規の外
向き信号フレームフォーマットに付け加え、適応システ
ムでは、97および47のスプレッド比をもったフレームを
用意する。これらのフレームのフォーマットは第7図に
示したものと全く同じであるが、ビット毎のチップ数
が、198,97または47となる。最も簡単な適応システムの
場合、外向き信号のフレームフォーマットは、スプレッ
ド比が198,97,47,193,97,47等々と変ってゆく。利用者
トランシーバを、193,97および47チップコードが復号化
できるように調整しておき、そして既に述べたように、
各フレーム中のエラー検出コードを用い、各スプレッド
比に対する外向きリンク状態を絶えずモニターする。か
くて、利用者トランシーバは、エラーなしで操作するた
めにリンクの要求する最小スプレッドを常時知りうるこ
とになる。地上局に、送信準備完了のメッセージがあっ
たら、まずリンク有効性探査プローブを、193スプレッ
ド比のフレームで宛先利用者へ送る。リンク有効性探査
プローブに対する宛先利用者の応答の中で、最小有効ス
プレッド比を指定する。そうすると、地上局は、指定さ
れたスプレッド比をもった次回の有効フレームで、宛先
利用者へメッセージを送信する。たとえば、スプレッド
比47が指定されたとすると、基本的な非適応システムの
場合に必要な衛星エネルギの約1/4の少ないエネルギで
メッセージが伝えられる。
適応コントロール技法には、異なったスプレッド比を
もつPNコードを復号化できるように、利用者トランシー
バを調整する必要がある。これは、トランシーバの処理
装置にハードウェアまたはソフトウェアプログラムを組
込むことによって実現できる。後者の場合、地上局か
ら、再プログラム指令を含んだ一連の外向き信号によっ
て、プログラムの変更あるいは更新を行なうことが可能
である。再プログラム指令の中には、新しいPNコードの
指定や、異なったPNコードの間で選択を行なうにさいし
ての別の方式等を含ませることができる。適応コントロ
ール技法をさらに進めて、地上局から利用者への外向き
信号だけでなく、利用者トランシーバから地上局への内
向き信号にも応用範囲を拡張できる。
本発明の実施例では、利用者トランシーバの入力・表
示ユニット48によって、リンク状態の情報は、常時、利
用者に表示されている。このため、利用者レベルには、
いわゆるランダムビームサーチモードと称すべき操作モ
ードが提供される。このモードでは、利用者アンテナと
して、前に述べた広ビーム全方向性アンテナよりも、狭
ビーム高利得アンテナの方が優れている。利得のあるア
ンテナを使うことは、利用者トランシーバのパワー需要
の節減のため、衛星搭載アンテナの小形化のため、ある
いはこれら両方の理由から望ましい。通常、利用者アン
テナを確実に衛星の方へ指向させるためには、アンテナ
にジャイロ安定器を取付ける。しかしながら、本システ
ムには、利用者送信が、数秒間または数分間中、おそら
く25ミリ秒(256個の全ビットメッセージに対して)と
いう極めて短いバースト時間で行なわれてしまうという
利点と、さらに利用者トランシーバが衛星とのリンク状
態を絶えずモニターしているという利点がある。高利得
アンテナを取付けた利用者トランシーバをもった利用者
がメッセージを送りたいと思ったら、メッセージをキー
で打込み、メッセージ送信を要求し(たとえば“送り”
ボタンを押す)、そしてトランシーバアンテナを勝手な
方向に動かせばよい。無作為に角度を変えている間に、
アンテナが、地上局からの外向き信号を中継している衛
星の方を向く瞬間があり、そのときトランシーバはリン
ク状態が良いことを記録する。その瞬間に、トランシー
バは自己トリガー作用でメッセージを送信し、そして適
当な表示器によって、地上局からACK-1着信確認信号が
届くまで、トランシーバを同じ位置に保持しておくよ
う、利用者に警告する。
図示した実施例のさらに別の応用として、概略および
精密時間スロットによる符号化を採用することによっ
て、利用者トランシーバから送信すべき識別ビットの
数、特にACK-2またはACK-3応答信号中に入れるべき識別
ビットの数を減らすことができる。同様の方法を用い
て、特定のトランシーバを識別するため、たとえばACK-
1送信中に、地上局から送るべきビットの数を減らすこ
とも可能である。基本的な実施例について説明したよう
に、種々の利用者グループに対して異なったPNコードを
使うことによって、利用者はすでに識別可能ないくつか
のサブグループに分けられたことになる。実施例の場合
は、32個(すなわち25)の異なったPNコードを使用す
る。したがって、最も高いオーダである5次の利用者ID
は、コード自身に識別能力が備わっており、データとし
て送信することを要しない。また、外向き質問信号があ
る一定のフレーム数である場合にだけ特定の利用者グル
ープに対するメッセージを入れて、次に高いオーダのビ
ットを外向き信号に符号化するか、あるいは内向き信号
の場合には、外向き質問信号がある一定のフレーム数で
あるときだけ特定の利用者グループから応答させること
によって、さらにビットを減らすことが可能である。た
とえば、外向き質問信号のフレームがモジューロ128の
数をもつ場合は、どのフレームでメッセージを送るべき
か、あるいはどのフレームの質問に応答すべきかを選択
することによって、地上局と利用者トランシーバの両者
ともに、利用者IDの7ビットまで符号化できる。さら
に、地上局と特定の利用者トランシーバとの間の交信状
態が確保された後には、外向き信号の特別なフレーム内
の時間遅れを利用して、さらにビット数を少なくでき
る。地上局から利用者への外向き送信において、与えら
れたフレーム中のメッセージの位置からも、特別の利用
者または利用者サブグループを特定することができる。
利用者から地上局への内向き送信においては、人工的な
時間遅れを利用者応答に付加し、残余の利用者IDビット
の一部または全部を符号化してもよい。特定のトランシ
ーバが地上局との交信状態を一旦確立したら、地上局の
応答時間は2〜3ナノ秒間にわかる。したがって、変化
する時間遅れを導入することによって、情報の符号化が
可能となる。遅れの増分は、特定のトランシーバの応答
に関連する時間的ジッターよりも遥かに大きく選べる。
そして移動するトランシーバの場合には、その増分を、
通常のまたは予想しうる利用者の移動速度に関連した応
答信号の到達時間の変化量よりも遥かに大きく選ぶ。
以上、本発明を好適な実施例を参照して説明したが、
本発明が実施例に限定されるものでないことは、もちろ
んである。これまでに述べた詳細な説明において、種々
の応用や代替手段についても示唆したが、当業者にとっ
ては、他にも考えられるであろう。このような応用や代
替手段のすべては、特許請求の範囲に明記した本発明の
技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る衛星の好適な配置を示すととも
に、地上局からの外向き信号が1個の衛星によって利用
者へ中継される様子を説明する図面,第2図は利用者ト
ランシーバからの応答信号が各衛星で受信されてから地
上局へ再送信される様子を説明する図面, 第3および4図は再送信された3個の信号が地上局へ到
達する時間に基づいて利用者の位置を計算する地理的関
係を説明する図面, 第5図は利用者,衛星および附近の建造物の相対的位置
によって、特定の衛星と利用者との間の信号経路が見通
しよくなったり遮られたりする環境条件を説明する図
面, 第6および7図は地上局で生成された外向き質問信号の
フォーマット説明図, 第8図は質問信号を生成するのに使う地上局ハードウェ
アの説明図, 第9および10図は利用者トランシーバからの内向き応答
信号のフォーマットを説明する図面, 第11〜13図は利用者トランシーバのハードウェア的構成
を説明する図面, 第14Aおよび14B図は第11〜13図に示した利用者トランシ
ーバのハードウェアを制御する処理ユニットの論理フロ
ー線図, 第15図は第1および2図に示した3個の衛星のすべてに
共通なハードウェア構成を説明する図面,第16〜18図は
地上局のハードウェア構成の説明図, 第19図は第16〜18図に示した地上局ハードウェアを制御
する中央処理装置の論理フロー線図,第20図は外向き質
問信号が同時に1個以上の衛星を経て利用者へ中継され
る場合の別法を説明する図面である。 記号の説明:− T……利用者トランシーバ GS……地上局 S1,S2,S3……人工衛星

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無線交信リンクを経て質問信号を送信する
    中央局と、 前記無線交信リンクを経て中央局から送られる質問信号
    を受信して質問信号に応じた応答信号を中央局へ送信す
    る遠隔トランシーバと、 中央局と遠隔トランシーバとの間の無線交信リンクの状
    態を測定して前記交信リンクが少なくとも予め設定して
    おいた最低条件を満す場合にだけトランシーバによる応
    答信号の送信を許容する遠隔トランシーバ内設置のコン
    トロール手段と、 を備えた無線交信システム。
  2. 【請求項2】エラー検出コードを含む一連の質問信号を
    送信する中央局と、 中央局と遠隔トランシーバとの間の無線交信リンクを経
    て前記質問信号を受信して前記質問信号に応じたメッセ
    ージ情報を含む応答信号を中央局へ送信する遠隔トラン
    シーバと、 中央局と遠隔トランシーバとの間の交信リンクの状態の
    表示を提供するための前記エラー検出コードを利用して
    少なくとも前記交信リンクの状態が予め設定しておいた
    最低条件に達するまで遠隔トランシーバからの応答信号
    の送信を抑制する遠隔トランシーバ内設置のコントロー
    ル手段と、 を備えた無線交信システム。
  3. 【請求項3】無線交信リンクを経て質問信号を送信する
    中央局と、 前記無線交信リンクを用いた中央局からの質問信号を受
    信して質問信号に応じた応答信号を中央局へ送信する遠
    隔トランシーバと、 中央局と遠隔トランシーバとの間の無線交信リンクの状
    態を受信した質問信号の関数としてモニターする遠隔ト
    ランシーバ内設置のモニター手段と、 交信リンクの状態の表示をディスプレイで表示する前記
    モニタ手段に接続された表示手段と、 を備えた無線交信システム。
  4. 【請求項4】エラー検出コードを含む少なくとも2個の
    互いに区別できる質問信号を地上局から同時に送信する
    ステップと、 前記質問信号のそれぞれを別の衛星を介して遠隔トラン
    シーバへ中継するステップと、 前記質問信号を遠隔トランシーバで受信するステップ
    と、 遠隔トランシーバと各衛星との間の無線交信リンクの状
    態を遠隔トランシーバに提供するために受信した各質問
    信号中のエラー検出コードを利用するステップと、 すべての衛星に対し少なくとも前記無線交信リンクの状
    態が予め設定しておいた最低条件を満すことを示すとき
    に、遠隔トランシーバから地上局へ衛星を介して応答信
    号を送信するステップと、 1個以上の衛星に対して表示された無線交信リンク状態
    が予め設定しておいた最低条件を満さないときは、遠隔
    トランシーバからの応答信号の送信を抑制するステップ
    と、 を含み、 少なくとも2個の中継衛星を介して地上局と遠隔トラン
    シーバとの間の無線交信を成立させてメッセージを伝達
    する方法。
  5. 【請求項5】地上局から第1および第2の互いに区別で
    きる質問信号を送信するステップと、 第1質問信号を第1衛星を介して遠隔トランシーバへ中
    継するステップと、 第2質問信号を第2衛星を介して遠隔トランシーバへ中
    継するステップと、 第1および第2質問信号を地上局から再送信するステッ
    プと、 第1質問信号を第2衛星を介して遠隔トランシーバへ中
    継するステップと、 第2質問信号を第1衛星を介して遠隔トランシーバへ中
    継するステップと、 前記第1および第2質問信号の少なくとも一方を遠隔ト
    ランシーバで受信するステップと、 受信した質問信号に応じて遠隔トランシーバから地上局
    へ少なくとも1個の衛星を介してメッセージ情報を含ん
    だ応答信号を送信するステップと、 を含み、 第1と第2の衛星を包含した無線交信リンクを経て遠隔
    トランシーバから地上局へメッセージを伝達する方法。
  6. 【請求項6】エラー検出コードを含む一連の疑似雑音符
    号化質問信号、即ち、疑似雑音コード中に異なったスプ
    レッド比を用いた反復する一連の質問信号を含む一連の
    疑似雑音符号化質問信号を中央局から送信するステップ
    と、 前記質問信号を遠隔トランシーバで受信するステップ
    と、 前記疑似雑音コードのスプレッド比のそれぞれに対する
    中央局と遠隔トランシーバとの間の無線交信リンクの状
    態を遠隔トランシーバに提供するために受信した質問信
    号中のエラー検出コードを利用するステップと、 遠隔トランシーバで表示された無線交信リンクの状態が
    予め設定しておいた限界値以上にあるような、最低の疑
    似雑音コードスプレッド比を選択するステップと、 選択した疑似雑音コードスプレッド比の表示を含む応答
    信号を遠隔トランシーバから中央局へ送信するステップ
    と、 遠隔トランシーバによって選択されたスプレッド比を有
    する疑似雑音コードを用いたメッセージ情報を中央局か
    ら遠隔トランシーバへ送信するステップと、 を含み、 無線交信リンクを経て中央局から遠隔トランシーバへメ
    ッセージを伝達する方法。
  7. 【請求項7】発信元トランシーバから中央局へメッセー
    ジ情報を送信するステップと、 中央局における前記メッセージ情報の受信に応えて、中
    央局から発信元トランシーバへ第1の着信確認信号を送
    信するステップと、 中央局から宛先トランシーバへメッセージ情報を送信す
    るステップと、 宛先トランシーバにおけるメッセージ情報の受信に応え
    て、宛先トランシーバから中央局へ第2の着信確認信号
    を送信するステップと、 中央局からの第2着信確認信号を発信元トランシーバへ
    中継するステップと、 メッセージ情報を利用者が読取ったことを表わす宛先ト
    ランシーバにおける利用者入力に応えて、宛先トランシ
    ーバから中央局へ第3の着信確認信号を送信するステッ
    プと、 中央局から発信元トランシーバへの第3着信確認信号を
    中継するステップと、 を含み、 発信元トランシーバから宛先トランシーバへ中央局を介
    してメッセージを伝達する方法。
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