JPH08152380A - シャシダイナモメータ用のピットカバー - Google Patents

シャシダイナモメータ用のピットカバー

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Publication number
JPH08152380A
JPH08152380A JP6296466A JP29646694A JPH08152380A JP H08152380 A JPH08152380 A JP H08152380A JP 6296466 A JP6296466 A JP 6296466A JP 29646694 A JP29646694 A JP 29646694A JP H08152380 A JPH08152380 A JP H08152380A
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JP
Japan
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pit
drum
cover
base
wheel
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JP6296466A
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Inventor
Akira Kato
晃 加藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最小ホイールベースLminをより小さく
し、最大ホイールベースLmaxを大幅に拡大した仕様
に対しても、移動ピットカバーとの協働によりピットの
上面を覆い得るシャシダイナモメータ用のピットカバー
を提供すること。 【構成】 ピット5の上面を覆う固定ピットカバー6
に、前輪ドラムピット7と後輪ドラムピット8を形成
し、前輪ドラムピット7と後輪ドラムピット8のいずれ
か一方を試験体である車両100の長さ方向に長く形成
し、この長いドラムピットに移動ピットカバー9を配備
し、この移動ピットカバー9をホイールベースLの調整
時にドラムベースと一緒に移動可能に連結したシャシダ
イナモメータ用のピットカバーにおいて、前記ピット5
内に可撓スライド床60を収納し、この可撓スライド床
60を移動ピットカバー9に追従して出入可能に連結し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャシダイナモメータ
用のピットカバーに係り、特に最小ホイールベースと最
大ホイールベースの差が大きい仕様においても、ピット
の上面を的確にカバーするために好適なシャシダイナモ
メータ用のピットカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】シャシダイナモメータは、ドラム上に車
両の駆動輪を乗せて、道路の代わりに走行させ、動的試
験を行うものである。この場合、ドラム軸には実際の道
路上を走行するものと同じ負荷を与えて実走行にできる
だけ近似した状態を再現し、各種測定を行う。
【0003】次に、図7〜図15によりシャシダイナモ
メータの構成を説明し、図16によりシャシダイナモメ
ータの運転状態を説明する。
【0004】これらの図に示すシャシダイナモメータ
は、図7〜図9に示すように、前輪ドラムベース1と、
後輪ドラムベース2とを有している。
【0005】前記前輪ドラムベース1は、ピット5内に
収納され、基礎に固定されている。一方、後輪ドラムベ
ース2は図9および図11に示すように、ピット5内に
敷設されたレール4上にローラ3を介して載置され、車
体長さ方向に移動可能に設けられていて、ホイールベー
スLを最小ホイールベースLminと最大ホイールベー
スLmaxの範囲で調整し得るようになっている。
【0006】前記ピット5の上面は、図8〜図11に示
すように、固定ピットカバー6により覆われている。こ
の固定ピットカバー6には、同図8〜図11に示すよう
に、前輪ドラムピット7と、後輪ドラムピット8とが形
成されている。前記後輪ドラムピット8には、同じく図
8〜図11に示すように、移動ピットカバー9が配備さ
れている。この移動ピットカバー9は、支柱10上に取
り付けられている。この支柱10は、レール4上に載置
されており、したがって前記移動ピットカバー9は支柱
10を介して後輪ドラムベース2と一緒に車体長さ方向
に移動し得るように設けられている。
【0007】前記前輪ドラムベース1には、図7〜図1
1に示すように、前輪ドラム11が搭載されている。一
方、後輪ドラムベース2には同じく図7〜図11に示す
ように、後輪ドラム12が搭載されている。前記前輪ド
ラム11は、ボールベアリングを有するベアリングハウ
ジング13,13により支持され、前記前輪ドラムピッ
ト7に臨ませて配置されている。前記後輪ドラム12
は、ボールベアリングを有するベアリングハウジング1
4,14により支持され、前記後輪ドラムピット8に臨
ませて配置されている。この後輪ドラム12は、前記後
輪ドラムベース2と一緒に、車体長さ方向に移動するよ
うになっている。前記前輪ドラム11と後輪ドラム12
は、道路代わりの走行面となるもので、図16に示すよ
うに、前輪ドラム11には車両100の前輪101を乗
せ、後輪ドラム12には車両100の後輪102を乗せ
るようになっている。
【0008】前記前輪ドラム11には、図7に示すよう
に、ドラム軸15を介してディスクブレーキ17と、ト
ルクメータ19が取り付けられている。前記後輪ドラム
12にも、同図7に示すように、ドラム軸16を介して
ディスクブレーキ18と、トルクメータ20が取り付け
られている。前記トルクメータ19は前輪ドラム11の
ドラム軸15の駆動力を測定し、前記トルクメータ20
は後輪ドラム12のドラム軸16の駆動力を測定する。
【0009】また、前輪ドラム11には前記ドラム軸1
5に取り付けられたカップリング21を介して前輪ベベ
ルギヤボックス23が連結されている。一方、後輪ドラ
ム12には前記ドラム軸16に取り付けられたカップリ
ング22を介して後輪ベベルギヤボックス24が連結さ
れている。前記前輪ベベルギヤボックス23には、図1
4に示すように、一対のベベルギヤ25a,25bと、
伝動軸25cが設けられている。前記後輪ベベルギヤボ
ックス24にも、同じく図14に示すように、一対のベ
ベルギヤ26a,26bと、伝動軸26cが設けられて
いる。そして、後輪ベベルギヤボックス24は、図14
に示すように、ローラ27を介してレール4上に設置さ
れており、後輪ドラムベース2と一緒に、車体長さ方向
に移動し得るようになっている。
【0010】前記前輪ベベルギヤボックス23と後輪ベ
ベルギヤボックス24とは、図7,図12および図14
に示すように、伸縮連結軸28により連結されている。
前記後輪ベベルギヤボックス24には、同じく図7,図
12および図14に示すように、伸縮連結軸29を介し
てフライホイール32が連結されている。前記前輪ベベ
ルギヤボックス23には、図7および図12に示すよう
に、連結軸31を介して直流電動機33と、トルクメー
タ34が取り付けられている。
【0011】前記伸縮連結軸28,29は、図15に示
すように、内周面に軸方向に長い内歯30cを有するス
ライド型ギヤカップリングハブ30aと、外周面に前記
内歯30cに噛み合う外歯30dを有するスライド型ギ
ヤカップリングボス30bとを組み合わせて構成されて
いる。
【0012】前記フライホイール32は、車両100の
等価慣性を補償するためのもので、慣性重量50kg,
100kg,…というように、車両重量に応じて必要な
重量の回転円板を選択的に組み合わせて構成されてい
る。
【0013】前記直流電動機33は、車両100の走行
抵抗を設定する負荷装置である。
【0014】前記トルクメータ34は、直流電動機33
を制御するためのものである。
【0015】前記後輪ドラムベース2と後輪ベベルギヤ
ボックス24は、図7に示すように、共通の移動装置3
5に連結されている。前記移動装置35は、モータ36
と、回転軸37を介して互いに連結された2台の後輪ド
ラムベース用の移動操作部38,38と、回転軸41を
介して前記後輪ドラムベース用の移動操作部38に連結
された後輪ベベルギヤボックス用の移動操作部42とを
備えて構成されている。前記後輪ドラム用の各移動操作
部38は、ギヤボックス39と、送りねじ40とを有し
て構成され、後輪ドラムベース2を車体長さ方向に移動
させ、ホイールベースLを最小ホイールベースLmin
と最大ホイールベースLmaxの範囲で調整し得るよう
になっている。前記後輪ベベルギヤボックス用の移動操
作部42も、ギヤボックス43と、送りねじ44とを有
して構成され、後輪ドラムベース2の調整に同期させて
後輪ベベルギヤボックス24を車体長さ方向に移動させ
得るようになっている。前記後輪ドラムベース2には、
図9および図11に示すように、移動ピットカバー9の
支柱10が連結されている。そして、前記移動ピットカ
バー9は同じく図9および図11に示すように、ガイド
軸45に沿い、前記後輪ドラムベース2の車体長さ方向
への移動に追従して移動するようになっている。
【0016】前記固定ピットカバー6上には、図13に
示すように、車両100の前側の固定装置46と、後側
の固定装置47が設けられている。前記固定装置46,
47は、ポストフック48,49と、固定金具50,5
1とを有して構成されている。
【0017】前記ピット5と固定ピットカバー6には、
図16に示すように、タイヤ冷却装置52と、エンジン
冷却ファン56が設置されている。前記タイヤ冷却装置
52は、ピット5内に設置されたタイヤ冷却ファン53
と、ダクト54と、固定ピットカバー6に形成されたノ
ズル55を通じて、車両100の前輪101と後輪10
2に冷風57を吹き付けるように構成されている。前記
エンジン冷却ファン56は、車両100のエンジン(図
示せず)に向かって冷風58を吹き付けるようになって
いる。
【0018】次に、前記シャシダイナモメータの動作に
ついて説明する。
【0019】まず、シャシダイナモメータに車両100
を搭載する前の状態では、図7に示す前輪,後輪ドラム
11,12のディスクブレーキ17,18を掛け、前
輪,後輪ドラム11,12が回転しないようにロックし
ておく。前記ディスクブレーキ17,18を掛けた状態
では、各部が起動できないように、インタロックが働い
ている。
【0020】また、シャシダイナモメータに車両100
を乗せる前に、車両100の前輪101と後輪102間
の長さに合わせてホイールベースLを調整する。かかる
ホイールベースLの調整は、図7に示す移動装置35の
モータ36を順方向または逆方向に回転させて行う。前
記モータ36を順方向または逆方向に回転させると、回
転軸37を通じて後輪ドラムベース用の2台の移動操作
部38のギヤボックス39のギヤが同時に作動し、送り
ねじ40が順方向または逆方向に回転し、この送りねじ
40により後輪ドラムベース2が前輪ドラムベース1に
接近または離間する方向に移動する。これにより、前輪
ドラム11と後輪ドラム12間の長さを、車両100の
前輪101と後輪102間の長さに合わせて調整するこ
とができる。
【0021】このとき、回転軸41を通じて後輪ベベル
ギヤボックス用の移動操作部42のギヤボックス43の
ギヤも同時に作動し、送りねじ44を介して後輪ベベル
ギヤボックス24が前輪ベベルギヤボックス23に接近
または離間する方向に、後輪ドラムベース2と同じ移動
量、移動する。なお、前述のごとく後輪ベベルギヤボッ
クス24が移動しても、伸縮連結軸28,29の作用に
より、前輪ベベルギヤボックス23およびフライホイー
ル32は移動しない。そして、前記後輪ドラムベース2
に連結された移動ピットカバー9は、図9および図10
に示すガイド軸45に沿って後輪ドラムベース2に追従
して移動する。
【0022】前述のごとくホイールベースLを調整後、
試験体である車両100をシャシダイナモメータ上に進
入させ、前輪ドラム11と後輪ドラム12上に車両10
0の前輪101と後輪102を乗せる。ついで、図13
および図16に示す車両100の前側の固定装置46の
固定金具50および後側の固定装置47の固定金具51
を介して、車両100を逸走しないように固定し、図1
6に示すように、車両100を試験状態にセットする。
【0023】この状態でディスクブレーキ17,18を
解除し、前輪,後輪ドラム11,12を回転可能に解放
し、車両100のエンジンを駆動し、前輪101および
後輪102を回転させる。車両100の前輪101およ
び後輪102を回転させると、その動力はドラム軸1
5,16を通じて、トルクメータ19,20に伝達さ
れ、このトルクメータ19,20によりドラム軸15,
16の駆動力が測定される。さらに、車両100の前輪
101および後輪102の動力はカップリング21,2
2を通じて前輪,後輪ベベルギヤボックス23,24に
伝達され、伸縮連結軸29,30を通じて、車両100
の等価慣性を補償するフライホイール32に伝達され、
フライホイール32を駆動する一方、伸縮連結軸29お
よび連結軸31を通じて、車両100の走行抵抗を設定
する直流電動機33に伝達され、各種試験が行われる。
【0024】また、車両100の試験中、走行状態を再
現するため車速に追従して、図16に示すタイヤ冷却装
置52のタイヤ冷却ファン53からダクト54およびノ
ズル55を通じて前輪101および後輪102に冷風5
7が吹き付けられ、さらにエンジン冷却ファン56から
車両100のエンジンに冷風58が吹き付けられる。
【0025】しかして、このシャシダイナモメータは一
般テストシステム,排ガステストシステム,騒音テスト
システム,燃料テストシステム等、あらゆるシステムに
対応することができる。一般に、車両100の高速テス
トは設備の完全なテストコースでも、ドライバの危険が
伴うが、シャシダイナモメータを使って行う高速テスト
は危険がないし、プログラム運転などの自動化,無人化
が可能である。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記シャシ
ダイナモメータにおいて従来、後輪ドラムベース2に連
結軸45を介して移動ピットカバー9の支柱10を連結
し、後輪ドラムベース2を車体長さ方向に移動させてホ
イールベースLを調整する際、後輪ドラムベース2に移
動ピットカバー9を追従させて移動させ、後輪ドラムピ
ット8を覆うようにしている。
【0027】前記従来技術では、最小ホイールベースL
minに調整した状態で移動ピットカバー9の図9〜図
11に示す車体長さ方向の長さL1を決めることになる
が、かかる長さL1の移動ピットカバー9のみでは、最
小ホイールベースLminをより小さく、最大ホイール
ベースLmaxを大きくした場合には、図10および図
11から分かるように、ピット5の上面に大きな空間L
3ができてしまい、この空間L3からピット5内に異物が
落下したり、車体100を進入,退却時に脱輪したりす
る危険がある。
【0028】したがって、従来技術では顧客のニーズに
より最小ホイールベースLminを小さくし、最大ホイ
ールベースLmaxを大きくした仕様のシャシダイナモ
メータには適用できないという問題があった。
【0029】本発明の目的は、前記従来技術の問題を解
決し、最小ホイールベースLminをより小さくし、最
大ホイールベースLmaxを大幅に拡大した仕様に対し
ても、移動ピットカバーとの協働によりピットの上面を
的確に覆い得るシャシダイナモメータ用のピットカバー
を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】前記目的は、ピット内に
可撓スライド床を収納し、この可撓スライド床を前記移
動ピットカバーに追従して出入可能に連結したことによ
り、達成される。
【0031】そして、前記目的は可撓スライド床を、ド
ラムピットの幅方向の両側に配置されたチェーンと、ド
ラムピットの長さ方向に複数本配列されかつ前記両側の
チェーンに取り付けられたスラットと、ピットの内部か
ら上面にわたってドラムピットの幅方向の両側に敷設さ
れたスラット用のガイドとを備えて構成したことによっ
て、より良く達成される。
【0032】
【作用】本発明では、ピット内に可撓スライド床を収納
し、この可撓スライド床を、車体長さ方向に長いドラム
ピットに配備された移動ピットカバーに連結している。
前記移動ピットカバーは、ホイールベースの調整時に移
動する方のドラムベースと一緒に移動可能にあらかじめ
連結されている。
【0033】そこで、いまホイールベースLを短い状態
から長い状態に調整すべく、移動する方のドラムベース
(前輪ドラムベースまたは後輪ドラムベース)を移動さ
せると、この移動ピットカバーに追従して可撓スライド
床がピット内から引き出され、ドラムピットにおける移
動ピットカバーの移動方向の後方の空間を覆う。
【0034】反対に、ホイールベースLを長い状態から
短い状態に調整すべく、移動する方のドラムベースを移
動させると、そのドラムベースと一緒に移動ピットカバ
ーが移動し、これに追従して可撓スライド床が押し込ま
れ、ピット内に収納される。この場合にも、ドラムピッ
トにおける移動ピットでは覆い切れない空間を可撓スラ
イド床で覆うことができる。
【0035】したがって、本発明によれば最小ホイール
ベースLminをより小さくし、最大ホイールベースL
maxを大幅に拡大した仕様の場合にも、移動ピットカ
バーでは覆い切れない空間を、可撓スライド床により的
確に覆うことが可能となる。
【0036】そして、本発明では前記可撓スライド床
を、ドラムピットの幅方向の両側に配置されたチェーン
と、前記両側のチェーンに取り付けた複数本のスラット
と、ピットの内部から上面にわたってドラムピットの幅
方向の両側に敷設されたスラット用のガイドとを有して
構成しており、これにより移動ピットカバーに追従させ
て可撓スライド床をスムーズに出入作動させることがで
きるし、可撓スライド床の機械的強度を大きくし、車両
が乗り上がった場合でもその荷重を支えることが可能と
なる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0038】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はドラムピットの幅方向の一半部について示し
た要部の正面図、図2は図1の側面図、図3は最小ホイ
ールベースLminに調整した状態における前輪,後輪
ドラムピットとピットカバーの平面図、図4は図3のA
−A線断面図、図5は最大ホイールベースLmaxに調
整した状態における前輪,後輪ドラムピットとピットカ
バーの平面図、図6は図5のB−B線断面図である。
【0039】これらの図において、前記図7〜図16に
示すシャシダイナモメータおよびピットカバーと同じ部
材には同じ符号を付けて示し、これ以上の説明を省略す
る。
【0040】ところで、前記図1〜図6に示す実施例で
は、ピット5内に可撓スライド床60が出入可能に収納
されている。
【0041】前記可撓スライド床60は、2条のチェー
ン61と、複数本のスラット64と、2条のガイド65
とを備えて構成されている。
【0042】前記チェーン61は、多数のリンク62を
ピン63により連結して構成されている。このチェーン
61は、後輪ドラムピット8の幅方向の両側に配置され
ている。
【0043】前記スラット64は、この実施例では山形
鋼で形成されているが、他の形状の形鋼を用いても良
い。このスラット64は、後輪ドラムピット8の長さ方
向に複数本配列されている。各スラット64は、チェー
ン61にピン63を介して取り付けられており、一連の
スラット64により、可撓性を持った床構造が構成され
ている。また、一連のスラット64の長さL2は、図5
および図6に示すように、最大ホイールベースLmax
としたときの、後輪ドラムピット8における前輪ドラム
ピット7側の空間L3の長さよりも少し長く形成されて
いる。
【0044】前記ガイド65は、後輪ドラムピット8の
幅方向の両側に配置されており、ピット5の内部から上
面にわたって敷設され、基礎部材に固定されている。
【0045】前記可撓スライド床60を構成している一
連のスラット64は、移動ピットカバー9に追従して出
入可能に連結されている。
【0046】なお、図2において6a,6bは固定ピッ
トカバー用の基礎部材、10aは移動ピットカバーの支
柱の上部部材、10bは移動ピットカバー用のガイドレ
ール、10cは移動ピットカバー用のガイドローラであ
る。
【0047】次に、前記構成の可撓スライド床60の作
用について説明する。
【0048】まず、ホイールベースLを最小ホイールベ
ースLminに調整した状態では、チェーン61に取り
付けられた一連のスラット64は図1および図4から分
かるように、ピット5内に収納されている。
【0049】この状態からホイールベースLを拡張する
方向に後輪ドラムベース2を移動させると、この後輪ド
ラムベース2に連結された支柱10を介してガイド軸4
5に沿って移動ピットカバー9が一緒に移動する。前述
のごとく移動ピットカバー9がホイールベースLを拡張
する方向に移動すると、図5および図6に示すように、
移動ピットカバー9に連結された可撓スライド床60の
スラット64とチェーン61がピット5内から引き出さ
れ、ガイド65に沿い、移動ピットカバー9に追従して
移動し、後輪ドラムピット8における移動ピットカバー
9では覆い切れない空間を可撓スライド床60の一連の
スラット64により覆うことができる。
【0050】そして、前記一連のスラット64は最大ホ
イールベースLmaxとしたときの、後輪ドラムピット
8における移動ピットカバー9の前輪ドラムベース1側
の空間L3の長さよりも少し長い長さL2に形成されてい
るので、最大ホイールベースLmaxに調整した場合で
あっても、前記後輪ドラムベース8における移動ピット
カバー9では覆い切れない空間を一連のスラット64に
より覆うことが可能となる。
【0051】また、前記スラット64を山形鋼等の形鋼
により形成し、一連のスラット64の両端部をガイド6
5により支持した構造に形成しているので、機械的強度
が大きく、試験体である車両100が乗り上げてもその
重量を支えることができる。
【0052】したがって、前記空間L3からピット5内
に異物が落下する不具合を未然に防止することができる
し、ピット5内への車両100の脱輪を防止することが
できる。
【0053】反対に、ホイールベースLを縮小する方向
に後輪ドラムベース2を移動させると、支柱10を介し
て移動ピットカバー9が後輪ドラムベース2と一緒に移
動する。前記移動ピットカバー9がホイールベースLの
縮小方向に移動すると、これに追従して可撓スライド床
60の一連のスラット64が移動し、ピット5内に押し
込まれ、進入する。
【0054】その結果、この場合にも、後輪ドラムピッ
ト8における移動ピットカバー9により覆い切れない空
間を一連のスラット64により覆うことが可能となる。
【0055】したがって、この実施例では最小ホイール
ベースLminをより小さくし、最大ホイールベースL
maxを大幅に拡大した仕様においても、移動ピットカ
バー9と可撓スライド床60とにより、後輪ドラムピッ
ト8の上面を覆うことが可能となる。
【0056】なお、この実施例において可撓スライド床
60のチェーン61またはスラット64にガイドローラ
を取り付け、そのガイドローラをガイド65上に載置
し、スライドしやすいようにしても良い。
【0057】また、後輪ドラムベース2を移動させ、ホ
イールベースLを調整する実施例に限らず、前輪ドラム
ベース1を移動させる仕様のものにも適用することがで
きる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1記載の発
明によれば、ピット内に可撓スライド床を収納し、この
可撓スライド床を前記移動ピットカバーに追従して出入
可能に連結しているので、最大ホイールベースLmax
を大幅に拡大した仕様の場合にも、移動ピットカバーで
は覆い切れない空間を、可撓スライド床により的確に覆
い得る効果がある。
【0059】また、本発明の請求項2記載の発明によれ
ば、前記可撓スライド床を、ドラムピットの幅方向の両
側に配置されたチェーンと、ドラムピットの長さ方向に
複数本配列されかつ前記両側のチェーンに取り付けられ
たスラットと、ピットの内部から上面にわたってドラム
ピットの幅方向の両側に敷設されたスラット用のガイド
とを備えて構成しているので、移動ピットカバーに追従
させて可撓スライド床をスムーズに出入作動させること
ができるし、可撓スライド床の機械的強度を大きくし、
車両が乗り上がった場合でもその荷重を確実に支え得る
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、可撓スライド
床におけるドラムピットの幅方向の一半部について示し
た要部の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明の実施例において、最小ホイールベース
Lminに調整した状態での前輪,後輪ドラムピットと
ピットカバーとの関係を示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】本発明の実施例において、最大ホイールベース
Lmaxに調整した状態での前輪,後輪ドラムピットと
ピットカバーとの関係を示す平面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】本発明で対象とするシャシダイナモメータの一
例を示す平面図である。
【図8】従来のピットカバーにおいて、最小ホイールベ
ースLminに調整した状態での前輪,後輪ドラムピッ
トとピットカバーとの関係を示す平面図である。
【図9】図8のC−C線断面図である。
【図10】従来のピットカバーにおいて、最大ホイール
ベースLmaxに調整した状態での前輪,後輪ドラムピ
ットとピットカバーとの関係を示す平面図である。
【図11】図10のD−D線断面図である。
【図12】図7のE−E矢視図である。
【図13】車両のホイールベースLと車両の固定装置を
示す側面図である。
【図14】図7のF−F線拡大断面図である。
【図15】伸縮連結軸を構成しているスライド型ギヤカ
ップリングの拡大断面図である。
【図16】車両の試験状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1…前輪ドラムベース、2…後輪ドラムベース、5…ピ
ット、6…固定ピットカバー、7…前輪ドラムピット、
8…後輪ドラムピット、9…移動ピットカバー、10…
移動ピットカバーの支柱、11…前輪ドラム、12…後
輪ドラム、15,16…ドラム軸、17,18…ディス
クブレーキ、19,20…トルクメータ、23…前輪ベ
ベルギヤボックス、24…後輪ベベルギヤボックス、2
8,29…伸縮連結軸、31…前輪ベベルギヤボックス
と直流電動機の連結軸、32…フライホイール、33…
直流電動機、34…トルクメータ、35…後輪ドラムベ
ース等の移動装置、45…移動ピットカバー用のガイド
軸、46,47…車両の固定装置、52…タイヤ冷却装
置、53…エンジン冷却ファン、60…可撓スライド
床、61…可撓スライド床のチェーン、64…同じくス
ラット、65…スラットのガイド、L…ホイールベー
ス、Lmin…最小ホイールベース、Lmax…最大ホ
イールベース、L1…移動ピットカバーの長さ、L2…可
撓スライド床の長さ、L3…最大ホイールベースに調整
したときに移動ピットカバーで覆うことのできない空
間。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピットの上面を覆う固定ピットカバー
    に、前輪ドラムピットと後輪ドラムピットを形成し、前
    記前輪ドラムピットと後輪ドラムピットのいずれか一方
    を、試験体である車両の長さ方向に長く形成し、この長
    いドラムピットに移動ピットカバーを配備し、この移動
    ピットカバーをホイールベースの調整時にドラムベース
    と一緒に移動可能に連結したシャシダイナモメータ用の
    ピットカバーにおいて、前記ピット内に可撓スライド床
    を収納し、この可撓スライド床を前記移動ピットカバー
    に追従して出入可能に連結したことを特徴とするシャシ
    ダイナモメータ用のピットカバー。
  2. 【請求項2】 前記可撓スライド床を、ドラムピットの
    幅方向の両側に配置されたチェーンと、ドラムピットの
    長さ方向に複数本配列されかつ前記両側のチェーンに取
    り付けられたスラットと、ピットの内部から上面にわた
    ってドラムピットの幅方向の両側に敷設されたスラット
    用のガイドとを備えて構成したことを特徴とする請求項
    1記載のシャシダイナモメータ用のピットカバー。
JP6296466A 1994-11-30 1994-11-30 シャシダイナモメータ用のピットカバー Pending JPH08152380A (ja)

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