JPH08152378A - 光ファイバーの検査方法および装置 - Google Patents

光ファイバーの検査方法および装置

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JPH08152378A
JPH08152378A JP6294773A JP29477394A JPH08152378A JP H08152378 A JPH08152378 A JP H08152378A JP 6294773 A JP6294773 A JP 6294773A JP 29477394 A JP29477394 A JP 29477394A JP H08152378 A JPH08152378 A JP H08152378A
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JP
Japan
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optical fiber
rays
ray
fluorescent
inspection
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Application number
JP6294773A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakamura
浩 中村
Masaharu Ozawa
正治 小澤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバーの不純物もしくは異物による欠
陥を、非破壊かつ迅速に検査でき、製品の品質管理を改
善することができる光ファイバー検査方法および装置を
提供する。 【構成】 光ファイバー10にX線を照射する照射手段
2,3と、照射されるX線を光ファイバー10に集光す
る集光手段3と、光ファイバー10から発生する蛍光X
線を検出する検出手段4と、X線と光ファイバー10と
を光ファイバー10の長手方向に相対移動させる移動手
段6と、検出された蛍光X線中に光ファイバー10を構
成する元素以外からの蛍光X線が含まれているか否かに
より光ファイバーの欠陥の有無を解析する解析手段7
と、光ファイバー10の欠陥の位置に印を付ける付印手
段8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバーの製造時
に混入する不純物もしくは異物による欠陥の検査に使用
される検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバーは工業用および医療
用の分野で、赤外域から紫外域までの広い範囲の光に対
して使用されるようになり、用途が急速に広がってき
た。このような光ファイバーの用途の急速な広がりとと
もに、ファイバーに要求される仕様も厳しくなってきて
いる。特に、ウェーブガイド等の光ファイバーでは、フ
ァイバーの構成元素以外の不純物もしくは異物の混入に
よって起こる光損失が大きな問題になっている。従来
は、このようなファイバー中の不純物もしくは異物の混
入による欠陥の検査には、光学顕微鏡と電子を試料に照
射してそこから発生する蛍光X線を検出して分析する電
子プローブX線マイクロアナライザー(以下、EPMA
と呼ぶ。)が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバーの直径は数〜数十μmであるのに対して、EPM
Aの深さ方向の分解能は1μm程度であるため、非破壊
で内部の検査を行なうことができない。このために、光
ファイバーの不純物もしくは異物による欠陥(以下で
は、単に欠陥と呼ぶ。)の検査では、まず光学顕微鏡で
光ファイバーを観察し、欠陥が発見された場所を研摩
し、これにより欠陥を表面に露出させた後に、EPMA
で分析を行なう。また、EPMAは励起源に電子を使用
するために真空中で検査を行なわなければならず、さら
に、ガラスやプラスチック等の絶縁物よりなる光ファイ
バーは、表面や断面を導電性処理する必要があった。こ
のように、EPMAを用いて欠陥の検査を行なうには、
ファイバーの破壊および適宜の処理が不可欠であり、製
造工程に組み込むことができなかった。さらに、製造後
に所定の性能が得られない光ファイバーについては前述
の方法で検査を行なうために、製造工程へのフィードバ
ックが遅れてしまい、製品の品質管理および良品率が問
題になっていた。
【0004】本発明の目的は、光ファイバーの不純物も
しくは異物による欠陥を、非破壊かつ迅速に検査でき、
製品の品質管理を改善することができる光ファイバー検
査方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図2に対応付けて説明すると、請求項1の発明の光フ
ァイバーの検査方法は、光ファイバー10にX線11を
照射し、この照射に伴って光ファイバー10から発生す
る蛍光X線12に光ファイバー10を構成する元素以外
からの蛍光X線が含まれているか否かを検査することに
よって上述の目的を達成する。請求項2の発明は、請求
項1記載の光ファイバーの検査方法に適用され、光ファ
イバー10に照射されるX線を集光する。請求項3の発
明は、請求項2記載の光ファイバーの検査方法に適用さ
れ、X線11を光ファイバー10の長手方向と略直交す
る方向に沿って帯状に集光する(図5参照)。請求項4
の発明は、請求項3記載の光ファイバーの検査方法に適
用され、X線11と光ファイバー10とを光ファイバー
10の長手方向に相対移動させて検査する。請求項5の
発明は、請求項1記載の光ファイバーの検査方法に適用
され、光ファイバー10をその長手方向に一定長の区間
に分け、各区間毎に一括してX線11を照射する粗走査
工程(図9のステップS12〜ステップS14およびス
テップS22〜ステップS24)と、粗走査工程にて、
蛍光X線12に光ファイバー10を構成する元素以外か
らの蛍光X線12が検出された区間を、当該区間より幅
の狭いX線11で走査する精走査工程(図9のステップ
S15〜ステップS21)とを備えている。請求項6の
発明の光ファイバーの検査装置は、光ファイバー10に
X線11を照射する照射手段2,3と、光ファイバー1
0から発生する蛍光X線12を検出する検出手段4とを
備えることによって上述の目的を達成する。請求項7の
発明は、請求項6記載の光ファイバーの検査装置に適用
され、検出手段4で検出した蛍光X線12に、光ファイ
バー10を構成する元素以外からの蛍光X線が含まれて
いるか否かにより光ファイバー10の欠陥の有無を解析
する解析手段7を備える。請求項8の発明は、請求項6
記載の光ファイバーの検査装置に適用され、照射手段
2,3はX線を集光する集光手段3を備える。請求項9
の発明は、請求項8記載の光ファイバーの検査装置に適
用され、集光手段3はX線を光ファイバー10の長手方
向と直交する方向の帯状に集光する。請求項10の発明
は、請求項9記載の光ファイバーの検査装置に適用さ
れ、矩形状のX線11を出射する矩形X線出射手段2,
17(図7参照)と、X線を集光する集光手段3とを、
照射手段が備える。請求項11の発明は、請求項9記載
の光ファイバーの検査装置に適用され、X線11と光フ
ァイバー10とを光ファイバー10の長手方向に相対移
動させる移動手段6を備える。図8に対応づけて説明す
ると、請求項12の発明は、請求項9記載の光ファイバ
ーの検査装置に適用され、照射手段3B,3Cを光ファ
イバー10の長手方向へのX線11A,11Bの幅を変
えて少なくとも二つ備える。請求項13の発明は、請求
項7記載の光ファイバーの検査装置に適用され、光ファ
イバー10の欠陥の位置に印を付ける付印手段8を備え
る。図4に対応づけて説明すると、請求項14の発明
は、請求項6記載の光ファイバーの検査装置に適用さ
れ、照射手段31,32が光ファイバー10を介して対
峙するように複数備えられている。
【0006】
【作用】物質にX線を照射すると、その物質中に含まれ
る元素固有のエネルギーを持つ蛍光X線が発生する。こ
の蛍光X線のエネルギーを分析することにより、物質を
構成する元素が同定できる。したがって、請求項1およ
び6の発明では、X線11を光ファイバー10に照射
し、発生する蛍光X線12を分析することにより、光フ
ァイバー10中の不純物もしくは異物を検査することが
可能となる。本発明の方法および装置では、励起光及び
検出光がX線であるため、X線の優れた透過性を利用す
ることができ、EPMAのように電子で励起する方法よ
りも厚い試料も分析することができる。例えば、光ファ
イバー10の材料であるガラスやプラスチックでは、数
十μm程度の厚さまで分析することが可能である。さら
に、励起光がX線であることから、ガラスやプラスチッ
クのような絶縁物に対して導電性処理を施すことなく検
査を行なえる。請求項2および8の発明では、X線11
を集光することで、光ファイバー10に照射されるX線
11の強度が強くなり、それに応じて発生する蛍光X線
12の強度も強くなる。請求項3および9の発明では、
光学系3もしくはX線源2によって、光ファイバーに照
射されるX線11を帯状に集光することにより、高い位
置分解能で検査することができる。請求項4および11
の発明では、X線11と光ファイバー10とを光ファイ
バー10の長手方向に相対移動させて検査することで光
ファイバー10をその長手方向に検査できる。請求項5
および12の発明では、X線の照射幅を大きくして光フ
ァイバー10を粗く検査し、欠陥が見つかった区間を照
射幅の小さいX線で精細に検査して検査時間の短縮と検
査精度の向上とを両立させる。検査工程を粗走査工程と
精走査工程とに分けることで、光ファイバー10の欠陥
が存在しない区間は粗く検査し、欠陥の存在する区間は
細かく検査できる。請求項7の発明では、データを解析
システム7で解析することによって、光ファイバー10
に含まれている元素の同定及び定量を行うことができ
る。請求項10の発明では、照射手段が矩形X線射出手
段を備えることによって、X線11を帯状や矩形状に集
光する。請求項13の発明は、光ファイバー10の欠陥
の位置に印を付けることで、検査後にも欠陥の位置を特
定できる。請求項14の発明は、単独の照射手段からの
X線のみで検査する場合と比較して検出感度が高まると
ともに、深い領域まで光ファイバー10を検査できる。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0008】
【実施例】以下、図1〜図9を参照して本発明の一実施
例を説明する。 −第1の実施例− 図1は、本実施例に係る光ファイバー検査装置1の制御
系の構成を示す図である。この検査装置はX線源2,光
学系3,検出系4,システムコントローラ5,光ファイ
バー移動機構6,データ解析システム7および位置特定
機構8を備えている。X線源2は光ファイバー10と直
交するy方向にX線11を照射する。光学系3は、例え
ば非球面を組み合わせた反射鏡であるウォルター鏡など
のX線集光用光学素子である。光学系3は、X線源2か
ら照射されるX線11を光ファイバー10に集光するよ
うに配置されている。光ファイバー移動機構6により光
ファイバー10を長手方向(以下、x方向)に移動させ
たとき、x方向およびy方向の双方に直交する方向(図
2のz方向)へ光ファイバー10がブレてもX線11の
照射範囲から光ファイバー10が外れないように、X線
11を光ファイバー10の直径よりもz方向に大きく光
学系3で集光する。検出系4は、例えば半導体検出器と
マルチチャンネルアナライザーを組み合わせたもので、
光ファイバー10上に集光されたX線11によって発生
する蛍光X線12(図2参照)を検出および波高分析す
る。このため検出系4は、光学系3により集光されたX
線11が入射しにくく、光ファイバー10から発生した
蛍光X線12が入射しやすいような位置に配置される。
システムコントローラ5はマイクロコンピュータおよび
その動作に必要な周辺部分から構成され、光ファイバー
移動機構6,データ解析システム7および位置特定機構
8の動作を制御する。光ファイバー移動機構6は、一対
の送出部6aと受取部6bとにより、光ファイバー10
をx方向に任意の距離移動させる。データ解析システム
7は検出系4で波高分析された信号を解析して、光ファ
イバー10のX線11が照射された区間16に存在する
元素の同定および定量を行なう。位置特定機構8は、光
ファイバー10の検査終了後にも欠陥の位置が特定でき
るように光ファイバー10の欠陥位置に着色する。
【0009】図3はこの光ファイバー検査装置1を用い
て欠陥の有無を検査する際のシステムコントローラ5の
制御手順を示している。本実施例の装置では、光ファイ
バー10をx方向にその直径と同程度の長さを有する区
間に分割して、各区間毎に検査を行なう。以下では、区
間16(図1参照)における検査を例にとって説明す
る。ステップS1において、初期設定が行なわれる。す
なわち、光ファイバー10がx方向にその直径と等しい
量ずつ間欠的に送られるように光ファイバー移動機構6
の動作条件を設定する。なお、X線11のx方向への集
光幅は予め光ファイバー10の直径と一致するよう調整
される。ステップS2において、X線源2を起動してX
線11を出射させる。ステップS3において、X線11
の照射に伴い区間16から発生した蛍光X線12を検出
系4により検出する。ステップS4において、データ解
析システム7により区間16内で光ファイバー10を構
成する元素以外からの蛍光X線12が検出されたか否か
を解析して、区間16内における欠陥の有無を判断す
る。区間16内に欠陥が存在すると、ステップS4が肯
定判断され、ステップS5を実行する。ステップS5で
は、位置特定機構8に区間16の着色を指令する。位置
特定機構8には光ファイバー移動機構6からシステムコ
ントローラ5を介して光ファイバー10のx方向の現在
位置が与えられており、区間16が位置特定機構8の前
面まで移動したとき位置特定機構8は光ファイバー10
に着色する。ステップS5の終了後またはステップS4
が否定判断されたときは、ステップS6に進む。
【0010】ステップS6において、区間16が光ファ
イバー10の最後の区間であるか否かを判断する。ステ
ップS6が否定判断されたとき、ステップS7を実行す
る。ステップS7において、システムコントローラ5
は、光ファイバー移動機構6に光ファイバー10を区間
16の長さ分移動させて、ステップS2に戻る。このと
き、X線11は上述の通り、直交方向15に光ファイバ
ー10の直径よりも若干長くなるように集光するので、
光ファイバー移動機構6が光ファイバー10を移動させ
る際の図1の紙面上に垂直な方向でのブレに対応でき
る。以上が、区間16における欠陥についての検査の手
順である。光ファイバー10の各区間毎にこの検査を繰
り返す。そして、全長に渡っての検査が終了するとき、
ステップS6が肯定判断され、図3の処理を終了する。
【0011】X線11を光ファイバー10に集光する際
に、複数の光学系3によって集光してもよい。例えば、
光ファイバー10の直径がX線11の透過する厚さ(光
ファイバー10を構成する物質によって異なるが、約数
10μm)より小さい場合には、複数の光学系3で同一
区間を集光することにより、その区間が受けるX線11
の照射量が増大する。このため、検出感度が向上し、よ
り微量の欠陥を検出できるようになる。一方、光ファイ
バー10の直径がX線11の透過する厚さ以上の場合に
は、図4に示すように、光ファイバー10を挟んでその
上下方向からX線11を集光できるように光学系31,
32を配置し、集光されたX線11が直接入射しないよ
うに光ファイバー10を挟んでその左右の位置に検出器
41,42を配置する。このように配置することで、X
線11の透過する厚さの2倍の直径を有する光ファイバ
ー10まで検査することができる。また、光ファイバー
10の直径がX線11の透過する厚さ以上の場合には、
光ファイバー移動機構6に光ファイバー10を回転させ
る機能を備えさせてもよい。光ファイバー10のX線1
1を照射している側に関して全長を検査し終わったら、
今度はX線11を照射できなかった側が光学系3に対向
するように光ファイバー10を回転させて、再び全長を
検査する。この方法でも、X線11の透過できる厚さの
2倍の直径を有する光ファイバー10まで検査すること
ができる。なお、一区間を検査するときに光ファイバー
10を回転させてその区間を漏れなく検査してもよい。
【0012】本実施例では、特に検出系4に半導体検出
器とマルチチャネルアナライザを用いたので、光ファイ
バー10からの蛍光X線12を検出する際に、予め不純
物もしくは異物として混入することが予想される元素が
わかっているならば、検出系4がそれらの元素に固有の
周波数を有する蛍光X線12のみを検出するように設定
してもよい。これによって、全元素からの蛍光X線12
をモニターする必要がなくなり、検査時間を短縮でき
る。また、不純物や異物の許容量を予め設定しておき、
それらが許容量を越えて検出されたときに限り欠陥と判
断するようにしてもよい。
【0013】光ファイバー10からの蛍光X線12を検
出する際に、検出系4を複数にしてもよい。これによっ
て、検出系4の検出する蛍光X線12の検出量が増加
し、検出感度が向上してより微量の欠陥を検出できるよ
うになる。
【0014】本実施例では、光ファイバー10の欠陥位
置へ着色によって印を付けたが、欠陥位置への着色に先
立って、光ファイバー検査装置1内にある不図示の表示
器等の画像や不図示のスピーカー等からの音によって欠
陥の発生を知らせてもよい。また、データ解析システム
7による検査結果を記録することで、品質管理に役立て
ることができる。
【0015】−第2の実施例− 本実施例は、X線11を集光する手段である光学系3A
に特徴を有するもので、光学系3Aを除く光ファイバー
検査装置1Aの構成およびそれを用いた検査手順は第1
の実施例と共通する。したがって、第1の実施例と共通
する箇所には同一符号を付し、説明を省略する。図5
(a)に示すように、本実施例の光学系3Aを用いてX
線11を集光すると、図5(b)に示すように、光ファ
イバー10と直交する帯状の範囲21にX線11が照射
される。この帯状に集光されたX線11のx方向の幅は
1〜数μm程度で、z方向の幅は光ファイバー10の直
径よりやや長めである(図5(c)参照)。
【0016】X線11を上述した形状に集光するために
は、例えば図6に示すゾーンプレート33を用いる。こ
のゾーンプレート33は、z方向に延びる帯状のスリッ
ト33a,33b,33cを有しており、それらの間隔
が中心部からx方向両端に向かうほど狭められている。
したがって、スリット33a,33b,33cをX線が
通過する際の回折作用で、X線11を上述の如く集光で
きる。また、図7に示すように、X線源2から発生した
X線を矩形スリット17により矩形状に整形し、その後
光学系3Aで所望の大きさまで縮小してもよい。なお、
X線源2として、X線の発生領域が矩形状であるものを
用いれば矩形スリット17を使用する必要がない。
【0017】以上のように、X線11を光ファイバー1
0に帯状に集光することで、光ファイバー10をx方向
に対してより高い位置分解能で欠陥の検査を行うことが
できる。
【0018】−第3の実施例− 図8に示すように、本実施例は、X線をx方向(光ファ
イバー10の長手方向)に異なる幅で集光する二つの光
学系3B,3Cを設けて検査を行なう例である。なお、
図8において、第1および第2の実施例と共通する箇所
には同一符号を付し、説明を省略する。
【0019】図8(a),(b)に示すように、光学系
3Bは、x方向に長い長方形状の範囲34にX線11A
を集光する。一方、図8(c),(d)に示すように、
光学系3Cは、z方向に延びる帯状の範囲36にX線1
1Bを集光する。図8(e)は光ファイバー検査装置1
Bの構成に関して光ファイバー10に対する光学系3
B,3Cおよび検出系4の位置関係を示した図である。
矩形状のX線11A,11Bは第二の実施例と同様にし
て得ることができる。
【0020】図9は光ファイバー検査装置1Bを用いて
欠陥を検査する際のシステムコントローラ5(図1参
照)の制御手順を示したものである。光ファイバー10
は、図8(b)に示す範囲34の長辺35の長さを有す
る区間に分割され、各区間毎に検査される。ここでは、
図8(a)の区間16Aにおける検査を例にとって説明
する。まず、ステップS11において、X線を照射する
手段として光学系3B側を選択する。それに伴い、光フ
ァイバー移動機構6による光ファイバー10の一回当り
の送り量を区間16Aの長さに設定する。続いて、ステ
ップS12〜ステップS14を実行して、区間16A内
に欠陥があるか否かを判断する。これらの手順は図3の
ステップS2〜ステップS4と同じである。ステップS
14が肯定判断されたときはステップS15を実行す
る。一方、ステップS14が否定判断されたとき、ステ
ップS22に進む。
【0021】ステップS15では、X線の照射手段とし
て光学系3C側を選択する。それに伴い、光ファイバー
移動機構6による光ファイバー10の一回当りの送り量
を図8(d)の範囲36の短辺37の長さ(ここでは、
区間16Bの長さ)に等しく設定する。続いて、ステッ
プS16〜ステップS18を実行する。これらの手順は
図3のステップS2〜ステップS4と同じである。区間
16B内で欠陥が検出されないとき、ステップS18は
否定判断され、ステップS19が実行される。ステップ
S19では、ステップS15で設定したように区間16
Bの長さだけ光ファイバー10を移動して、再びステッ
プS16〜ステップS18を実行する。こうして、欠陥
を有する区間が見つかるまで区間16Bの長さ毎に検査
を繰り返す。区間16B内で欠陥が検出されると、ステ
ップS18が肯定判断され、ステップS20が実行され
る。ステップS20では、区間16Bの着色指令が位置
特定機構8に与えられる。位置特定機構8は与えられた
欠陥位置が所定の着色位置に繰り出されたとき、その位
置に欠陥を示す印を着色する。ステップS20の終了後
はステップS21へ進み、区間16Aを全て検査したか
否か判断する。未検査部分が残っていればステップS1
9へ、そうでなければステップS22へ進む。
【0022】ステップS22では、光ファイバー10の
全区間についての検査が終了したか否かを判断する。ス
テップS22が否定判断されると、ステップS23を実
行する。ステップS23では、X線を照射する手段とし
て光学系3B側を選択する。それに伴い、光ファイバー
移動機構6が光ファイバー10の一回当りの送り量を区
間16Aの長さに設定する。続くステップS24では、
区間16Aの長さだけ光ファイバー10を移動し、この
後ステップS12へ戻る。こうして、欠陥を有する区間
が見つかるまで区間16Aの長さ毎に検査を繰り返す。
光ファイバー10の全区間の検査が終了して、ステップ
S22が肯定判断されたとき、図9の処理を終える。
【0023】以上のように、光ファイバー10の長手方
向に延びる長方形状に集光したX線11Aで粗く検査を
行い、欠陥が検出された区間16Aを再度帯状に集光し
たX線11Bで検査することにより、検査時間を短縮し
つつ、光ファイバー10の長手方向での位置分解能を向
上(つまり、欠陥の位置を幅37の長さの単位で特定で
きる。)させることができる。
【0024】以上の実施例では、X線の集光に用いるX
線集光用素子としてウォルター鏡やゾーンプレートを用
いたが、球面(シュバルツシルド鏡等)もしくは非球面
(楕円鏡、ガイドチューブ等)形状の反射鏡等を用いて
もよい。また、反射鏡上に単層もしくは多層の反射増加
膜を形成してもよく、さらにこれらを組み合わせて用い
てもよい。
【0025】本実施例の構成において、ステップS12
〜ステップS14およびステップS22〜ステップS2
4が粗走査工程を、ステップS15〜ステップS21が
精走査工程を、X線源2と光学系3,31,32,3
A,3B,3Cの組み合わせが照射手段を、検出系4,
41,42が検出手段を、データ解析システム7が解析
手段を、光学系3,31,32,3A,3B,3Cが集
光手段を、X線源2および矩形スリット17が矩形X線
出射手段を、光ファイバー移動機構6が移動手段を、位
置特定機構8が付印手段をそれぞれ構成する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および6
の発明によれば、光ファイバーの検査にX線を用いるこ
とで、直径数〜数十μmの光ファイバーを非破壊かつ無
処理で、不純物もしくは異物による欠陥を検査すること
が可能になる。請求項2および8の発明によれば、照射
するX線を集光することで、検出感度が向上し、より微
量の不純物もしくは異物を検出することが可能になる。
請求項3および9の発明によれば、照射するX線を帯状
に集光することで、単にX線を集光するよりも高い位置
分解能で検査が可能となり、欠陥の箇所をさらに精度よ
く特定することができる。請求項4および11の発明に
よれば、X線と光ファイバーとを光ファイバーの長手方
向に相対移動させて検査することで光ファイバー全体を
検査できる。請求項5および12の発明によれば、照射
幅が異なるX線による粗走査と精走査とを適宜使い分け
ることで、検査精度の向上と検査時間の短縮とを同時に
達成できる。請求項7の発明によれば、検査結果を解析
することによって、製造工程へのフィードバック及び品
質管理に役立てることができる。この検査装置を光ファ
イバーの製造装置の直後に配置することによって、製造
した光ファイバーの検査を直ちに行なうことができ、製
造工程へのフィードバック、品質管理の改善および検査
に必要な時間の短縮も可能となる。請求項10の発明に
よれば、照射手段が矩形X線射出手段を備えることによ
って、X線を帯状や矩形状に集光できるようになり、し
たがって高い位置分解能で検査が可能となり、欠陥の箇
所をさらに精度よく特定することができる。請求項13
の発明では、欠陥の位置に印を付けることにより欠陥の
箇所だけを除去することで、残りの光ファイバーを良品
として扱うことができ、良品率の向上につながる。請求
項14の発明では、検出感度が向上するとともに、検査
可能な光ファイバーの厚さも増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る光ファイバー検査
装置の概略構成を示す図。
【図2】図1の光ファイバー検査装置のX線照射系と検
出系の位置関係を示す図。
【図3】図1の光ファイバー検査装置を用いて欠陥の有
無を検査する際の手順を示すフローチャート。
【図4】第1の実施例の変形例におけるX線照射系と検
出系との位置関係を示す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る光ファイバー検査
装置の概略を示す図で、(a)はX線を光ファイバー上
に集光した状態を示す図、(b)は光ファイバーに対す
るX線の照射範囲を示す図、(c)は(a)の状態を光
ファイバーの長手方向から示す図。
【図6】図5の光学系に用いられるゾーンプレートを示
す図。
【図7】第2の実施例の変形例において、矩形スリット
によりX線を整形する様子を示す図。
【図8】本発明の第3の実施例に係る光ファイバー検査
装置の概略を示す図で、(a)は照射幅が大きい方の光
学系を選択した状態を示す図、(b)は(a)のときの
光ファイバーに対するX線の照射範囲を示す図、(c)
は照射幅が小さい方の光学系を選択した状態を示す図、
(d)は(c)のときの光ファイバーに対するX線の照
射範囲を示す図、(e)は2つの光学系の位置関係を示
す図。
【図9】図8の光ファイバー検査装置を用いて欠陥の有
無を検査する際の手順を示す図。
【符号の説明】
2 X線源 3,31,32、3A,3B,3C 光学系 4,41,42 検出系 5 システムコントローラ 6 光ファイバー移動機構 7 データ解析システム 8 位置特定機構 17 矩形スリット 33 ゾーンプレート

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバーにX線を照射し、この照射
    に伴って前記光ファイバーから発生する蛍光X線に前記
    光ファイバーを構成する元素以外からの蛍光X線が含ま
    れているか否かを検査することを特徴とする光ファイバ
    ーの検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバーの検査方法
    において、 前記光ファイバーに照射されるX線を集光することを特
    徴とする光ファイバーの検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光ファイバーの検査方法
    において、 前記X線を前記光ファイバーの長手方向と略直交する方
    向に沿って帯状に集光することを特徴とする光ファイバ
    ーの検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ファイバーの検査方法
    において、 前記X線と前記光ファイバーとを前記光ファイバーの長
    手方向に相対移動させて検査することを特徴とする光フ
    ァイバーの検査方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光ファイバーの検査方法
    において、 前記光ファイバーをその長手方向に一定長の区間に分
    け、各区間毎に一括してX線を照射する粗走査工程と、 前記粗走査工程にて、前記蛍光X線に前記光ファイバー
    を構成する元素以外からの蛍光X線が検出された区間
    を、当該区間より幅の狭いX線で走査する精走査工程
    と、を備えていることを特徴とする光ファイバーの検査
    方法。
  6. 【請求項6】 光ファイバーにX線を照射する照射手段
    と、 前記光ファイバーから発生する蛍光X線を検出する検出
    手段と、を備えることを特徴とする光ファイバーの検査
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光ファイバーの検査装置
    において、 前記検出手段で検出した前記蛍光X線に、前記光ファイ
    バーを構成する元素以外からの蛍光X線が含まれている
    か否かにより前記光ファイバーの欠陥の有無を解析する
    解析手段を備えることを特徴とする光ファイバーの検査
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の光ファイバーの検査装置
    において、 前記照射手段は前記X線を集光する集光手段を備えるこ
    とを特徴とする光ファイバーの検査装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光ファイバーの検査装置
    において、 前記集光手段はX線を光ファイバーの長手方向と直交す
    る方向の帯状に集光することを特徴とする光ファイバー
    の検査装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の光ファイバーの検査装
    置において、 矩形状の前記X線を出射する矩形X線出射手段と、 前記X線を集光する集光手段とを、前記照射手段が備え
    ることを特徴とする光ファイバーの検査装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の光ファイバーの検査装
    置において、 前記X線と前記光ファイバーとを前記光ファイバーの長
    手方向に相対移動させる移動手段を備えることを特徴と
    する光ファイバーの検査装置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の光ファイバーの検査装
    置において、 前記照射手段を前記光ファイバーの長手方向への前記X
    線の幅を変えて少なくとも二つ備えることを特徴とする
    光ファイバーの検査装置。
  13. 【請求項13】 請求項7記載の光ファイバーの検査装
    置において、 前記光ファイバーの欠陥の位置に印を付ける付印手段を
    備えることを特徴とする光ファイバーの検査装置。
  14. 【請求項14】 請求項6記載の光ファイバーの検査装
    置において、 前記照射手段が前記光ファイバーを介して対峙するよう
    に複数備えられていることを特徴とする光ファイバーの
    検査装置。
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