JP3746433B2 - ガラス製品の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形後のガラス製品における欠点を検出する検査処理工程を備えるガラス製品の製造方法および当該方法を実施することのできる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のガラス製品における欠点を検出する検査としては、ガラス製品全体に光を照射し、光の屈折、散乱、透過等の相違を分析することにより欠点の有無を判別する検査が、種々行われている。
つまり、ガラス製品は本来は等方性であるが、ガラス製品に欠点(泡、異物、ふし、リーム等)があった場合、その欠点がある箇所はマトリクスガラスと熱膨張率や密度などが異なるために歪みを発生し、異方性が生ずるので、これを利用して欠点の検出を行うことができ、種々の方法により、ガラス製品中の欠点の有無の検出が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の技術によれば、ガラス製品中の欠点の光学的歪みを利用するものであるから、異方性を発するものはすべて欠点として検出され、かかる検出された欠点が、泡やふしやリーム等の欠点なのか、或いはガラス製品の表面に付着した異物による欠点なのかを識別することは困難である。
この為、例えば、ガラス製品の表面に付着した異物による欠点が特に問題となる場合 (ガラス製品が液晶基盤に使用されるときなど)や、成形後のガラス製品を以降の工程で表面研磨するので、かかる表面における欠点は特に問題とならない場合等に応じて、つまり、最終的なガラス製品において、かかる表面に欠点があると不具合があるか否かに応じて、対処することが困難である。
よって、従来の技術では、結果として、実際には、製品として不具合がないガラス製品までも破棄せざるをえず、製造効率を向上させ難いという問題がある。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ガラス製品の成形後、その表面における欠点か否かを精度高く識別することができるガラス製品の製造方法及びガラス製品の製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、図1に例示するごとく、フロート法により成形される板ガラス1の成形後、その板ガラス1における欠点を検出する検査処理工程Sを備えるガラス製品1の製造方法であって、前記検査処理工程Sが、前記板ガラスに対してその一方の面側から一次X線を照射し、前記板ガラスから発生する二次X線を測定する蛍光X線検査ステップS2を含み、前記蛍光X線検査ステップにおいて二次X線を測定するに当たり、波長分散型の検出器を用い、分光結晶としてはLiFを使用して、回折角度2θ=125〜129degの範囲で測定し、その分析結果から欠点を検出するところにある。
【0006】
〔作用効果〕
ガラス製品に対してその一方の面側から一次X線を照射すると、そのガラス製品の表面からは、ガラス製品表面を構成する元素に応じて、各元素に特有の二次X線(蛍光X線)が放出される。この為、本来ガラス製品表面を構成すべき元素(ガラス製品を形成するガラス材料中の種々の元素)とは異なる異元素に基づく蛍光X線が放出された場合、かかる異元素を特定することができる。
【0007】
つまり、ガラス表面において、ガラス製品を形成するガラス材料とは異なる異物からなる欠点がある場合には、かかる欠点がある箇所と欠点がない箇所との蛍光X線の測定結果を比較すれば、その欠点を検出することができ、しかも、かかる欠点を構成する元素を識別することができる。
よって、ガラス製品の表面における欠点が、例えば、異物からなるものか又は泡、ふし、リーム等のガラス製品を形成するガラス材料の変形や不均一等によるものかを精度高く識別することができる。
【0008】
この為、最終的なガラス製品において、その表面に異物の付着等に基づく欠点があると不具合があるか否かに応じて、対処することが可能となり、実際は製品として不具合がないガラス製品は破棄することなく、その後の工程に流し、製造効率を向上させることが可能となる。
また、表面における異物の種類やその発生量を分析することもできるので、かかる欠点の原因となる各工程へ正確にフィードバックして、各工程での歩留まりを向上させることも可能となる。
従って、合理的かつ経済的にガラス製品を製造することができる。
そして、ガラス製品が、フロート法により成形された板ガラスのとき、殊に注意を要する表面欠点は、フロート法により板ガラスを成形する際に、フロートバス中で板ガラス表面に金属スズ(Sn)の液滴等が落下することで形成される、いわゆるトップスペックである。従って、前記蛍光X線検査ステップにおいて二次X線を測定するにあたり、波長分散型の検出器を用い、分光結晶としてはLiFを使用して、そして、測定する回折角度2θの範囲は全範囲ではなく、2θ=125〜129degの範囲で測定する。すると、主にSn元素等を検出する測定を行うことで、検査処理工程の時間を短縮化し、一層効率的にフロート法による板ガラスの製造を行うことができるようになる。
【0009】
請求項2記載の発明の特徴構成は、前記請求項1に記載の特徴構成に加えて、図1に例示するごとく、前記検査処理工程Sが、前記板ガラス1における欠点箇所の分布状態を検出する分布検査ステップS1を行った後に、前記蛍光X線検査ステップS2を行うところにある。
【0010】
〔作用効果〕
先述した蛍光X線検査では、欠点を構成する元素を正確に特定することができるものの、通常、一次X線の照射範囲が狭いため、ガラス製品の表面すべてにおける欠点を検出するには、検査効率を高めるにも一定の限界がある。したがって、本方法のごとく、ガラス製品における欠点箇所の分布状態を検査する分布検査ステップを行って、予め、ガラス製品の欠点のうち表面によるものか否かを識別すべき箇所を検出しておけば、かかる欠点箇所にのみ蛍光X線検査ステップを行えばよいので、効率的に欠点の種類を判別することができるようになる。
よって、検査処理工程においてガラス製品の欠点を識別するだけでなく、かかる検査に要する時間を短縮化し、より効率的にガラス製品を製造することができる。
【0011】
【0012】
【0013】
請求項3記載の発明の特徴構成は、図1に例示するごとく、フロート法により成形されたガラス製品1における欠点を検出する検査処理手段Sを備えるガラス製品1の製造装置であって、前記検査処理手段Sを構成するに、前記板ガラス1に対してその一方の面側から一次X線X1を照射するX線照射機構5、及び、前記一次X線の照射により前記ガラス製品1から発生する二次X線を測定する蛍光X線検出機構6を備え、前記蛍光X線検出機構には、分光結晶としてLiFを使用して回折角度2θ=125〜129degの範囲を測定するように構成された波長分散型の検出器を備えているところにある。
【0014】
〔作用効果〕
本装置のごとく、前記検査処理手段が、X線照射機構及び蛍光X線検出機構を含んでいれば、請求項1に係る作用効果と同様に、ガラス製品における欠点を検出することができると共に、かかる欠点がガラス製品の表面におけるものか否かを精度高く識別することができるので、合理的かつ経済的にガラス製品を製造することができる。
そして、主にSn元素等を検出する測定を行うことができ、検査処理工程の時間を短縮化し、より効率的にフロート法による板ガラスの製造を行うことができるようになる。
請求項4記載の発明の特徴構成は、前記X線照射機構と前記蛍光X線検出機構とによる蛍光X線検査ステップの前に、画像分析によって前記板ガラスにおける欠点箇所の分布状況を検出する画像分析装置が設けられているところにある。
〔作用効果〕
先述した蛍光X線検査では、欠点を構成する元素を正確に特定することができるものの、通常、一次X線の照射範囲が狭いため、ガラス製品の表面すべてにおける欠点を検出するには、検査効率を高めるにも一定の限界がある。したがって、本方法のごとく、
本装置によれば、請求項3記載の発明装置による作用効果を叶えられることに加えて、ガラス製品における欠点箇所の分布状態を検査する分布検査ステップを行って、予め、ガラス製品の欠点のうち表面によるものか否かを識別すべき箇所を検出しておき、かかる欠点箇所にのみ蛍光X線検査ステップを行うことができ、効率的に欠点の種類を判別することができるようになる。
よって、検査処理工程においてガラス製品の欠点を識別するだけでなく、かかる検査に要する時間を短縮化し、より効率的にガラス製品を製造することができる。
【0015】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第一実施形態〕
図1の概要図に示す如く、本発明に係るガラス製品の製造方法(製造装置)は、フロート法により成形された板ガラス(成形後のガラス製品の一例)1における欠点を検出する検査処理工程(検査処理手段)Sを備えている。
【0017】
前記検査処理手段Sは、画像分析装置と蛍光X線分析装置とから構成され、図1に示す如く、画像分析装置により板ガラス1における欠点箇所の分布状態を検出する分布検査ステップS1を行った後に、蛍光X線分析装置により蛍光X線検査ステップS2を行う。以下、各検査ステップS1,S2について順次説明する。
【0018】
まず、前記分布検査ステップS1は、例えば次のように欠点の光学的歪みを利用した検査の一例として、偏光に基づく検査により行うことができる。
【0019】
つまり、前記画像分析装置は、偏光フィルター2を通過させた後の白色偏光を板ガラス1の一方の面側から投光器3によって照射すると共に、板ガラス1を透過した偏光を板ガラス1の他方の面側に備えた受光器4で検出するものである。この受光器4は、例えば複数のCCDラインセンサカメラ4A(以下「CCDカメラ4A」と称する)等で構成する。そして、検出した欠点の平面位置座標は、前記画像分析装置に備えた記憶手段によって記憶しておく。
【0020】
前記投光器3は、メタルハライド光源3aからの白色光を板ガラス1の下面側から照射するように構成してある。ただし、図1に示す如く、板ガラス1に対する光の照射部3bとメタルハライド光源3aとは離間しており、照射部3bとメタルハライド光源3aとは、光ファイバーケーブル3cにより接続してある。前記メタルハライド光源3aは、複数個を前記照射部3bに接続することも可能であり、投光量を任意に調節することができる。
前記照射部3bからは、シリンドリカルレンズを用いて白色光を収束させ板ガラス1に照射する。前記照射部3bの有効長は350mmであり、この照射部3bは、その長手方向が板ガラス1の搬送方向D1に対して直角方向D2となるように設置してある。
前記メタルハライド光源3aと板ガラス1との間に、及び、前記板ガラス1と後述する受光器4との間には、夫々偏光フィルター2を設置した。尚、偏光フィルター2は、平行透過率が28.7%であり、直交透過率が0.0004%であるものを使用した。
【0021】
前記CCDカメラ4Aは、図1に示す如く、複数、照射部3bの長手方向に沿って設置してある。すなわち、照射部3b及びCCDカメラ4Aは共に、板ガラス1の搬送ラインに対して固定設置してある。
そして、CCDカメラ4Aは、画素数が5000ビット、最速スキャンレートが50μsのものを使用した。レンズは、f55mmF2.8のマイクロレンズを用いた。
また、CCDカメラ4Aによれば、板ガラス1の搬送方向D1に対する直角方向D2の水平解像度は15μmであり、前記搬送方向D1と同方向の水平解像度は30μmである。尚、板ガラス1の搬送速度は3m/分とした。
【0022】
前記画像分析装置は、一般のパーソナルコンピュータを用いる。本実施形態では、CCDカメラ4Aで検出した欠点の位置を特定すると共に、かかる欠点の平面位置座標を、前記蛍光X線分析装置に伝達し、蛍光X線検査ステップを行う。
【0023】
このように欠点の光学的歪みに基づいて板ガラス1の欠点を検査すると、板ガラス1の比較的広範囲について欠点の存在確認を一度に行えるので、板ガラス1において欠点と予測される箇所の位置を迅速に特定することができる。
ただし、このような検査では、光学的に異方性を発するものの全てが欠点として認識されてしまう。例えば、板ガラス1中に存在する泡や、板ガラス1の表面に付着した異物等もすべて同様の欠点として検出する場合がある。
【0024】
そこで、分布検査ステップS1により特定した欠点の箇所について、さらに後述する蛍光X線分析ステップS2により、欠点が板ガラスの表面におけるものか否か、そして、かかる欠点が板ガラスの表面におけるものである場合には、如何なる種類の欠点かを判断する。これにより、一次X線の照射範囲が狭いため検査効率を高めるにも一定の限界があるという不具合を解消し、合理的かつ経済的に欠点の検出を行うことができるようになる。
【0025】
それでは、次に蛍光X線分析ステップS2について説明する。
前記蛍光X線分析装置は、成形後の板ガラス1に対してその一方の面側から一次X線を照射するX線照射機構5と、その一次X線の照射により板ガラス1の表面から発生する二次X線を測定する蛍光X線検出機構6とから構成してある。
【0026】
前記X線照射機構5は、前記画像分析装置から伝達される情報に基づき、欠点が検出された平面位置座標における板ガラス1の表面に、印加電圧10乃至150kVにより、一次X線(CuKα線、RhKα等)を照射する。
そして、前記蛍光X線検出機構5は、一次X線の照射により板ガラス1の表面から発生された二次X線のエネルギーを検出するようエネルギー分散型の検出器により構成してある。
因みに、この蛍光X線検査ステップS2では、板ガラス1の表面として、全体厚みの、約1乃至2%の表面深さにおける欠点が検出可能である。
【0027】
それでは、図2に示した検査結果の一例を参照しながら、上述のように構成されるX線蛍光検査ステップS2による検査について、より詳細に説明する。
【0028】
本実施形態では、予め表面における欠点がない板ガラス1の蛍光X線検査を行い標準線(実線B)を設定しておく。
そして、上述した分布検査ステップにより欠点が検出された平面位置座標における板ガラス1の表面において、蛍光X線検査を行い、前記標準線との差分を分析する。
すると、板ガラス1の表面に欠点がある箇所では、例えば破線Aで示すような、かかる欠点を構成する異元素に基づいた蛍光X線が検出され、その蛍光X線のエネルギーを分析することで、かかる異元素の種類を判断することができる。
【0029】
例えば、フロート法により板ガラスを成形する際に、フロートバス中で板ガラス表面に金属スズ(Sn)の液滴等が落下することで形成されるトップスペックに基づく欠点の場合、Snの殊にLα1準位に基づく約3.6keVのエネルギーを有する蛍光X線が検出される。
【0030】
尚、板ガラス1の表面に付着した汚れや埃なども殆ど検査の障害になることはないが、図1に示す如く、上述の検査処理に先立って、板ガラス1の表面に付着した埃等は洗浄装置7及びエアーナイフ8等を用いて除去し、乾燥してもよい。これにより、10μm程度の微小な付着物や埃等を除去することができる。
【0031】
〔第二実施形態〕
先の実施形態では、蛍光X線検査ステップS2において、蛍光X線検出機構6は、一次X線の照射により板ガラス1の表面から発生された蛍光X線のエネルギーを検出するように構成し、図2に示すような検査結果を得る例を示したが、例えば、図3に示すような検査結果を得るように構成しておいてもよい。
【0032】
つまり、この場合、蛍光X線検出機構6は、波長分散型の検出器で、ガラス製品1の表面から放出された蛍光X線を、分光結晶(LiF,EDDT,ADP等)の結晶格子の回折現象を利用して検出するように構成してあり、蛍光X線の波長(エネルギー)に応じた回折角2θ位置にて、検出することができる。例えば、図3では、表面にSnに基づく欠点があるとき、殊にSnのLα1準位に基づく約3.6keVのエネルギーを有する蛍光X線は、2θ角度127deg付近に検出され(破線A)、表面に欠点がないときには何も検出されない(実線B)。尚、図3には、ターゲットRh,印可電圧50kV,電流80μA,分光結晶LiFの測定条件下での測定結果を示してある。
因みに、分光結晶としてLiFを用いるときには、回折角度2θ=125〜129degの範囲で測定すれば、主にSn元素等を検出する測定を行うことで、検査処理工程の時間を短縮化し、一層効率的にフロート法による板ガラスの製造を行うことができるようになる。
【0033】
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉また、先の実施形態では蛍光X線検査ステップS2で予め標準線を設定しておいて、欠点のある箇所の測定結果との差分をとる例を示したが、このような差分のとり方に限らず、欠点のある箇所の測定結果を欠点のない箇所の測定結果と差分をとって比較できればよく、例えば、欠点のある箇所を測定する際に、適宜欠点のない箇所の測定も行って、それらの測定結果の差分をとり、欠点の識別を行うように構成しておいてもよい。
【0034】
〈2〉先の実施形態では分布検査ステップS1として、偏光に基づく検査を説明したが、かかる検査は一例であり、その他の光学的歪みを利用した検査(例えば、モアレ検出法や、蛍光灯やハロゲンランプやレーザー光をガラス製品に照射してその反射光・透過光・散乱光等を検出する方法など)を適宜選択して行えばよい。
【0035】
〈3〉先の実施形態では成形後のガラス製品1として、フロート法で成形した板ガラスを例示したが、これに限るものではなく、例えば、ガス炉・電気炉・熱風炉・塩浴炉・油浴炉・蒸気加熱炉などの各種の炉を用いて溶融処理され、板状に成形されたものでもよい。
【0036】
〈4〉そして、ガラス製品の表面における欠点の検出は、先の実施形態で説明したガラス製品の上面について行うものに限らず、下面について行うものであってもよく、上面及び下面どちらも行うものであってもよい。
また、かかる表面における欠点は、先の実施形態で説明したSnからなるトップスペックに限るものではなく、種々の異物を検出することが可能であり、例えば、ガラス製品の成形において表面に付着する成形炉中の耐火物等を検出することもできる。
【0037】
〈5〉因みに、先の実施形態では表面における欠点がどのような種類の異物からなるものかを検出するいわゆる定性的な検査のみを示したが、例えば、検出される蛍光X線の強度に基づいて定量的な検査を行うことも可能であり、かかる検査により、検出される表面の欠点が許容範囲の量であるか否かを判断することもでき、一層合理的かつ経済的にガラス製品を製造することができるようにもなる。
【0038】
〈6〉先の実施形態では、図1に示す如くX線照射機構5と蛍光X線検出機構6とは別体から構成され別々に移動するように構成してあるが、そのような構成に限らず、X線照射機構5と蛍光X線検出機構6は、成形後のガラス製品1に一次X線を照射し、そして発せられる蛍光X線を検出することができるように構成してあればよく、例えば、X線照射機構5と蛍光X線検出機構6を一体に構成してあっても勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態の一例を示す概要図
【図2】 本発明に係るX線蛍光分析測定
【図3】 本発明に係るX線蛍光分析測定
【符号の説明】
1 ガラス製品
5 X線照射機構
6 蛍光X線検出機構
S 検査処理工程(検査処理手段)
S1 分布検査ステップ
S2 蛍光X線検査ステップ
Claims (4)
- フロート法により成形される板ガラスの成形後、その板ガラスにおける欠点を検出する検査処理工程を備えるガラス製品の製造方法であって、
前記検査処理工程が、前記板ガラスに対してその一方の面側から一次X線を照射し、前記板ガラスから発生する二次X線を測定する蛍光X線検査ステップを含み、前記蛍光X線検査ステップにおいて二次X線を測定するにあたり、波長分散型の検出器を用い、分光結晶としてはLiFを使用して、回折角度2θ=125〜129degの範囲で測定し、その分析結果から欠点を検出するガラス製品の製造方法。 - 前記検査処理工程が、前記板ガラスにおける欠点箇所の分布状態を検出する分布検査ステップを行った後に、前記蛍光X線検査ステップを行うことを特徴とする請求項1記載のガラス製品の製造方法。
- フロート法により成形された板ガラスにおける欠点を検出する検査処理手段を備えるガラス製品の製造装置であって、
前記検査処理手段を構成するに、前記板ガラスに対してその一方の面側から一次X線を照射するX線照射機構、及び、前記一次X線の照射により前記ガラス材料から発生する二次X線を測定する蛍光X線検出機構を備え、前記蛍光X線検出機構には、分光結晶としてLiFを使用して回折角度2θ=125〜129degの範囲を測定するように構成された波長分散型の検出器を備えているガラス製品の製造装置。 - 前記X線照射機構と前記蛍光X線検出機構とによる蛍光X線検査ステップの前に、画像分析によって前記板ガラスにおける欠点箇所の分布状況を検出する画像分析装置が設けられている請求項3に記載のガラス製品の製造装置。
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