JPH08150468A - スイング装置 - Google Patents

スイング装置

Info

Publication number
JPH08150468A
JPH08150468A JP8784195A JP8784195A JPH08150468A JP H08150468 A JPH08150468 A JP H08150468A JP 8784195 A JP8784195 A JP 8784195A JP 8784195 A JP8784195 A JP 8784195A JP H08150468 A JPH08150468 A JP H08150468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
swing
sprocket
roller chain
turn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8784195A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Kagiyama
潤二 鍵山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIHON DENNETSU KK
Nihon Dennetsu Co Ltd
Original Assignee
NIHON DENNETSU KK
Nihon Dennetsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIHON DENNETSU KK, Nihon Dennetsu Co Ltd filed Critical NIHON DENNETSU KK
Priority to JP8784195A priority Critical patent/JPH08150468A/ja
Publication of JPH08150468A publication Critical patent/JPH08150468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Nozzles (AREA)
  • Spray Control Apparatus (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの回転方向と速度とを変えることなく
スイングターンの時間を短かくすることのできるスイン
グ装置を得る。 【構成】 ローラチェーン21を循環回転するように張
架せしめる駆動用スプロケット22Aと張架用スプロケ
ット22Bとを設け、駆動用スプロケット22Aを回転
駆動するモータ24を設け、このローラチェーン21の
走行方向と平行に設けられた案内棒27に案内されて走
行するスライダ31を設け、このスライダ31の走行方
向と交差する方向に摺動面34aを有するスライド孔3
4をスライダ31に形成し、このスライド孔34に係合
し走行するスライダ係合用ベアリングをローラチェーン
21とピンで結合したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば配線基板に搭載
した電子部品等をはんだ付けする際に、フラックスを噴
霧する噴霧ノズルをスイングさせながら配線基板にフラ
ックスを塗布するフラクサ等に用いられるスイング装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のスイング装置を使用する
スイング式スプレーフラクサの技術は、基本的には1個
の噴霧ノズルからフラックスを噴霧し、噴霧ノズルを配
線基板の搬送方向と交差する方向にスイングさせながら
配線基板にフラックスを塗布する技術であり、塗布むら
を生じない基本的特性を有している。そして、重ね塗布
を行うことが可能であるために極めて均一なフラックス
塗布が行えるようになるとともに、配線基板への塗布量
の調節も正確に行うことができる等の優れた特性を有し
ている。
【0003】図7(a)〜(d)は、特開平4−591
71号公報に開示された従来のスイング式スプレーフラ
クサの技術を説明する図で、図7(a)は搬送される配
線基板とスイングする噴霧ノズルとの関係を説明する平
面図、図7(b)は図7(a)の正面図、図7(c)は
図7(a)の側面図、図7(d)は配線基板から見た噴
霧ノズルのスイング軌跡およびフラックス塗布範囲と軌
跡とを説明する図である。
【0004】すなわち、搬送される配線基板1に対して
搬送方向5と交差する方向4にフラックスを噴霧する噴
霧ノズル2を移動用レール6に沿ってスイングさせ、噴
霧フラックス3を配線基板1に塗布する技術である。し
たがって、図7(d)に示すように配線基板1から見た
噴霧ノズル2のスイング軌跡7は実線で示すように三角
波状となり、噴霧フラックス3の塗布範囲の軌跡8は破
線で示すように移動して重ね塗布がされる。
【0005】図8は、従来のスイング装置の例を示す側
面図である。すなわち、フレーム11A,11Bに設け
た直線状の案内レール12に沿ってスライダ13が直線
摺動運動するように構成されていて、スライダ13を摺
動させるための駆動力はモータ14からベルト15を介
して伝達する構成である。
【0006】他方、スライダ13に設けた2つのプーリ
16A,16B、図中左側のフレーム11Aに設けたプ
ーリ16Cは自由に回転できるものであり、モータ14
に設けたプーリ16Dはモータ14の回転軸17に固定
されている。そして、ベルト15を図に示すように張架
してその両端を固定具18で固定すると、モータ14が
矢印方向(図中の反時計方向)に回転することによりス
ライダ13が右方向へ移動し、モータ14が矢印方向と
反対方向(図中の時計方向)に回転するとスライダ13
が左方向へ移動する仕組みである。ちなみに、図8のよ
うにベルト15を張架すると、バックラッシュの少ない
正確な駆動ができる特徴がある。
【0007】この場合、スライダ13のスイング方向を
変えるにはモータ14の回転方向を逆転する必要があ
る。一般的にこのようなスイング装置はレシプロケータ
と呼称され、電動モータを使用する装置ではモータ14
の回転方向を逆転することでスイング方向を逆転させて
いる。なお、モータ14としては、スイング移動距離を
制御し易いステッピングモータが使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スイング装
置を使用するスイング式スプレーフラクサにおいては、
噴霧フラックスの単位時間当たりの噴霧量を少なく設定
して重ね塗布の回数を多くすることで、配線基板に対す
る塗布の均一性が飛躍的に向上する。また、塗布量、す
なわち配線基板に塗着するフラックス量(塗布厚)を精
密に調節することができるようになる。
【0009】配線基板の搬送速度を変えることなく重ね
塗布の回数を多くするためには、噴霧ノズルのスイング
速度を高める必要がある。しかし、スイング速度にも自
ずと限界がある。すなわち、噴霧フラックスの棚引き現
象を生ずるからである。
【0010】図9(a),(b)は、噴霧ノズル2のス
イング速度とターンするときの時間を示す図で、図9
(a)は噴霧フラックス3の棚引き現象を示す図、図9
(b)は図9(a)の噴霧ノズル2がスイング動作して
ターンするときの時間の影響を示す図である。
【0011】図9(a)に示すように、噴霧ノズル2の
スイング速度υを高めると、噴霧フラックス3が噴霧ノ
ズル2のスイング方向後方に棚引くため、図9(b)に
実線の曲線で示すように配線基板1の走行方向(矢印方
向)と同一方向の側端部1aにおいて配線基板1に塗着
しないフラックス量が増加し、フラックスの塗着率が低
下し易くなる。
【0012】逆に、噴霧ノズル2のスイング速度υを変
えることなく重ね塗布の回数を多くするためには、配線
基板1の搬送速度を遅くする必要がある。しかし、これ
では生産性が低下してしまう。
【0013】ところで、図8に例示したようなスイング
装置、つまりモータ14の回転方向を反転させることで
スイングを行わせる装置を使用して、スライダ13とス
ライダ13に取り付けた図9の噴霧ノズル2のスイング
動作を実行させるためには、噴霧ノズル2のスイング方
向が反転するとき、すなわちスイングターンするとき
に、事前にスイング速度を減速させながら停止させ、そ
の後は逆方向へ加速させながら所定のスイング速度にす
る必要がある。つまりスイングターンに際して減速→停
止→加速を行う必要がある。
【0014】この減速および加速の程度は、スイング系
のイナーシャ、すなわちスライダ13のイナーシャ、ベ
ルト15のイナーシャ、プーリ16A〜16Dのイナー
シャと駆動モータ回転系のモータ14のイナーシャ、そ
れに駆動系のトルクとの関係で規定され、例えばステッ
ピングモータを使用した場合には、脱調を生じない領域
で行う必要がある。
【0015】そのため、実際のスイングターンに際して
は、噴霧ノズル2の軌跡7が図7(d)のように理想的
な三角波状とはならず、図9(b)の実線で示したよう
なスイング軌跡となる。すなわち、スイングターンには
時間TV が必要であり、この時間TV はスイングに寄与
しない無効な期間ではあるが必要な期間でもある。な
お、図9(b)に示す速度υS は、スイング直線部の速
度を示している。
【0016】本発明の目的は、駆動用モータの回転方向
と速度とを変えることなくスイングターンができるよう
にするとともに、スイングターンに要する時間を短くす
ることができるスイング装置を実現することによって、
例えば、配線基板の搬送速度および噴霧ノズルのスイン
グ速度を変えることなく、フラックスの重ね塗布回数を
多くできるようにすることにある。そしてその結果とし
て、フラックス塗布の均一性を向上させるとともに、塗
布量の調節をさらに精密に行えるようにすることにあ
る。最終的には、配線基板のはんだ付けプロセスにおけ
るフラックス塗布工程のプロセス制御性を向上させ、配
線基板のはんだ付け品質を今まで以上に向上させること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動用モータ
の回転方向を変えることなくスイングターンが可能な装
置を実現しているところに特徴がある。
【0018】本発明にかかる請求項1に記載の発明は、
無端状部材を回転可能に設けられた少なくとも2つ以上
の車状部材に張架するとともに、車状部材を回転駆動す
るモータを具備し、一方、直線状案内部材により無端状
部材の長手方向に案内されて直線移動可能なスライダを
有し、さらに、無端状部材にスライダと係合する係合部
材を備えるとともに、この係合用部材をスライダの移動
方向と交差する方向に移動せしめるための摺動面がスラ
イダに設けられたものである。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、スライダ
に設けられた摺動面がスライダと係合する係合部材の直
線移動方向に対して所要の角度を有する斜め方向に形成
されたものである。
【0020】また、請求項3に記載の発明は、無端状部
材に設けた係合部材が車状部材を旋回する方向と同心円
状に形成された円弧状の内周面を摺接面とするターン案
内部材を備えるとともに、このターン案内部材の内周面
に摺接するローラが係合部材と同一軸心に設けられたも
のである。
【0021】
【作用】本発明にかかる請求項1に記載の発明は、無端
状部材に設けたスライダと摺動して移動する係合部材が
車状部材のところでターンすることによりスライダがス
イングターンする。すなわちモータの回転方向を反転さ
せる必要がない。したがって、スイングターンに影響を
与えるイナーシャはスライダのイナーシャだけとなり、
駆動モータや無端状部材の減速→停止→加速によるイナ
ーシャは関与しなくなる。したがって、スイングターン
に要する時間を短くすることができる。
【0022】また、ターンに要する時間は車状部材の回
転半径に規定され、回転半径を小さくする程スイングタ
ーンに要する時間を短くすることができる。
【0023】また、請求項2に記載の発明は、摺動面の
方向を係合部材の直線移動方向に対して所要の角度を有
する斜めに形成することにより、係合部材が車状部材を
旋回する際の摺動面に対する抵抗が減少し、また、スイ
ングターンする際のトルクを大きくすることができるた
め、係合部材の旋回動作を滑らかに行うことができるよ
うになる。
【0024】また、請求項3に記載の発明は、結合部材
が車状部材を旋回する際に発生する遠心力が、ターン案
内部材に受け止められる。したがって、結合部材が車状
部材を旋回する際に発生する遠心力が無端状部材に加わ
らなくなり、安定した高速旋回を行うことができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明のスイング装置を、実際上どの
ように具体化するかを実施例で説明する。
【0026】図1は本発明の一実施例を示す斜視図であ
る。すなわち、無端状部材としてローラチェーン21を
使用し、車状部材には駆動用スプロケット22Aと張架
用スプロケット22Bとを使用している。そして駆動用
スプロケット22Aは、ギアヘッド23を介してモータ
24に接続し、張架用スプロケット22Bは自由回転
し、ローラチェーン21を張架する構成となっている。
なお、駆動用スプロケット22Aおよびギアヘッド23
はフレーム25に取り付けているが、張架用スプロケッ
ト22Bはスプロケット用基台26に取り付けられ、こ
のスプロケット用基台26を後述のばねで引くことによ
ってローラチェーン21に張架テンションを与える構成
である(後に詳述する)。
【0027】他方、ローラチェーン21の走行する長手
方向に沿って直線状案内部材としての2本の案内棒27
を配設し、フレーム25の両側に設けたサイドフレーム
28,28間に固定している。案内棒27にはすべり軸
受32が挿通されるとともに、これらのすべり軸受32
は2枚の側板33に固定されている。そして、この側板
33にはスライダ31が取り付けられている。これによ
り、スライダ31はローラチェーン21の走行方向へ案
内棒27で案内されて直線往復運動できるようになる。
【0028】また、チェーンガイド29はローラチェー
ン21の走行を案内するものであり、フレーム25に取
り付けている。また、30はターン案内部材としてのコ
ーナ案内板、30aは前記コーナ案内板30に形成され
た円弧状の内周面である。また、40は図7に示す噴霧
ノズル2を取り付けるノズル取付孔である。
【0029】図2(a)〜(c)は、スイング運動変換
機構を示す図で、図2(a)は駆動系およびスイング系
のみを図1より抜き出して描いた平面図である。
【0030】図2(a)に示すように、スライダ31に
はローラチェーン21の走行方向と直交する方向に摺動
面34aを形成するためのスライド孔34が形成されて
おり、ローラチェーン21に取り付けられた係合部材と
してのスライダ駆動用ベアリング35がスライド孔34
の摺動面34aに対し、摺動可能状態で係合している。
【0031】すなわち、図2(a)の駆動用スプロケッ
ト22Aが矢印方向、すなわち時計方向に回転してい
て、ローラチェーン21に設けたスライダ駆動用ベアリ
ング35が実線で示す位置にある場合は、スライダ31
は往路の位置にあり、図2(a)の左方向へ移動し、張
架用スプロケット22Bでスライダ駆動用ベアリング3
5が旋回する。(ただし、スライダ31を基準にして見
た場合は直線移動となる。)そしてこの旋回に伴ってス
ライダ駆動用ベアリング35はスライド孔34の実線の
位置から逆側の破線の位置へ移動するので、スライダ3
1は復路の位置になり、図2(a)の右方向へ移動す
る。
【0032】図2(b)は、駆動用スプロケット22A
と張架用スプロケット22Bを2個配設してローラチェ
ーン21を張架した場合を示すもので、図2(a)と同
一符号は同一部分を示す。
【0033】図2(c)は、案内棒27をローラチェー
ン21の走行方向に対し角度θの斜め方向に配設した場
合を示すものである。この場合、案内棒27が配設され
る角度θは、スライダ31がすべり軸受32を介して移
動できる範囲内に設定するものである。その他、図1,
図2(a)と同一符号は同一部分を示す。
【0034】図3は図1のローラチェーン21に設けた
結合部材と案内部材の構成を示す一部破断側面図であ
る。図3に示すように、スライダ駆動用ベアリング35
はベアリング台36に取り付けられていて、ベアリング
台36はローラチェーン21を通したピン37を圧入し
てEリング38で固定し、ローラチェーン21に取り付
ける構成である。なお、コーナ案内板30に形成された
内周面30aはコーナ案内用ベアリング39が摺接する
摺接面であって、かつ、コーナ案内ベアリング39が旋
回する方向と同心円状に形成されている。
【0035】他方、コーナ案内用ベアリング39も前記
ベアリング台36にスライダ駆動用ベアリング35と同
一軸心に取り付けられている。すなわち、スライダ駆動
用ベアリング35が駆動用スプロケット22Aおよび張
架用スプロケット22Bを旋回する際に、コーナ案内用
ベアリング39がコーナ案内板30の内周面30aの摺
接面に摺接して遠心力を受け止める構成である。
【0036】図4は、ローラチェーン21に張架力を与
える機構を示す側面図で、図1において張架用スプロケ
ット22B周辺を側面から見た図である。そして、図4
においては図1のフレーム25の側面部分を取り除いて
示している。
【0037】すなわち、図4,図1において、張架用ス
プロケット22Bは軸台41に挿通され、Eリング42
で係止されている。軸台41はスプロケット用基台26
に取り付けられ、スプロケット用基台26がフレーム2
5の底面を図4中の左右方向にスライド移動できる構成
である。そして、このスプロケット用基台26にテンシ
ョン印加用基台43を取り付け、テンション印加用基台
43にテンションアーム44を介して圧縮ばね45の押
圧力によりローラチェーン21にテンションを与える構
成である。また、テンション印加用基台43の上側にコ
ーナ案内板30を設けている。
【0038】テンションアーム44はテンション印加用
基台43にねじ部46で固定され、ばね用基台47のア
ーム挿通用孔48およびサイドフレーム28のばね挿通
用孔49を通ってサイドフレーム28の外側に飛び出し
ている。圧縮ばね45はテンションアーム44に挿通し
てばね用基台47に一方の端が固定され、他方の端はテ
ンションアーム44のねじ部46に螺合するテンション
調節用つまみ50で押圧される構成である。なお、ばね
用基台47はフレーム25に取り付けて固定している。
【0039】したがって、テンション調節用つまみ50
で圧縮された圧縮ばね45の押圧力は、テンションアー
ム44を介して張架用スプロケット22Bを図4中の左
側へ引っ張る力として作用し、ローラチェーン21を張
架するためのテンションを与える。
【0040】次に、動作について説明する。
【0041】モータ24の回転力はギアヘッド23で目
的とする回転数および回転トルクとなり、駆動用スプロ
ケット22Aを回転駆動するので、張架用スプロケット
22Bと駆動用スプロケット22Aとの間に張架したロ
ーラチェーン21の走行により、スライダ駆動用ベアリ
ング35およびコーナ案内用ベアリング39が移動す
る。
【0042】そして、スライダ駆動用ベアリング35は
ローラチェーン21の走行によって図2の左右方向に定
速でスライダ31を動かすが、スライダ31に係合され
ているスライダ駆動用ベアリング35のスライド孔34
がローラチェーン21の走行方向と直交する方向に設け
てあるので、駆動用スプロケット22Aおよび張架用ス
プロケット22Bのところを旋回する際には各スプロケ
ット22A,22Bの回転角度のCOSINE関数に規
定されて減速して方向反転した後加速する。
【0043】また、各スプロケット22A,22Bの回
転半径をrとし、ローラチェーン21の往路および復路
におけるスイングの線速度をυS とすると、スイングタ
ーンに要する時間はπr/υS となる。したがって、回
転半径rを小さくする程スイングターンに要する時間を
短くできる。
【0044】他方、ローラチェーン21に設けたベアリ
ング台36、スライダ駆動用ベアリング35、コーナ案
内用ベアリング39のイナーシャによって、それ自身が
各スプロケット22A,22Bを旋回する際に発生する
遠心力は、コーナ案内用ベアリング39がコーナ案内板
30に摺接することによってコーナ案内板30に案内さ
れ受け止められる。また、スライダ31が減速する際の
イナーシャも、スライダ駆動用ベアリング35とベアリ
ング台36、そしてコーナ案内用ベアリング39を介し
てコーナ案内板30に受け止められる。
【0045】以上のようにして、スライダ31は案内棒
27の方向、すなわちローラチェーン21の走行方向に
往復移動、つまりスイングする。その際、モータ24の
回転方向や速度を変化させる必要がないので、駆動用の
モータ24の回転系のイナーシャはスライダ31のスイ
ングに対して影響を与えることがなくなり、スイングタ
ーン時間の短いスイング動作が可能となる。
【0046】このことは、スイングロス時間を短くでき
ることを意味し、スイング式スプレーフラクサにおいて
は、同一のスイング速度においてもスイング回数を多く
できることになる。すなわち、同一スイング速度であっ
てもフラックスの重ね塗布回数を多くできることにな
る。
【0047】図9(b)の実線で示した噴霧ノズル2の
スイング軌跡は、スイング速度がυS でスイングターン
時間がTV の場合の例であるが、これに対し、同一のス
イング速度υS でスイングターン時間をtV と短くする
と、破線で示したようなスイング軌跡となる。すなわ
ち、スイングターン時間がTV の場合は1枚の配線基板
1に対して5回スイングするが、スイングターン時間が
V の場合は6回のスイングが可能となる。
【0048】したがって、フラックス塗布の均一性を向
上させることができるとともに、塗布量(塗布厚)の調
節を一層精密に行うことができるようになる。
【0049】図5は本発明の他の実施例を示す平面図
で、図2(a)と同様に駆動系とスイング系を抜き出し
て描いたものである。また、図6は図5の動作を説明す
る図で、各部材を模式的に示したものであり、図5,図
6とも図1,図2と同一符号は同一部分を示す。
【0050】すなわち、スライダ31に設けたスライド
孔34の向きを、つまり摺動面34aの向きをスライダ
駆動用ベアリング35の直線走行方向と直交させず、所
要の角度θS だけ斜めにして形成する。ちなみに、図5
においてはこの角度θS を約22°に設定している。し
かし、角度θS は、例えば3°を超え45°程度までの
範囲で良好な結果が得られる。この角度θS を過大に採
ると、スライダ31の幅を大きく設定しなければならな
くなって、スライダ31の質量が増大するので、イナー
シャも増大する。そのため、最大でも45°程度が好ま
しい。また、角度θS が3°以下では良好な作用が得ら
れない。
【0051】次に、動作について説明する。
【0052】摺動面34aを傾斜して設けたことによ
り、スライダ駆動用ベアリング35がスプロケット22
A,22Bを旋回する際の摺動面34aにおける摺動距
離、すなわち、スライダ駆動用ベアリング35の転動距
離を長く採ることができるため、スライダ駆動用ベアリ
ング35を滑らかに旋回動作をさせながらスライダ31
のスイングターンを行うことができるようになる。
【0053】図6は、スライダ駆動用ベアリング35
で、図5のスライダ31をスイングターンせしめる際の
運動状態を説明する図で、座標軸Xはスイング方向と同
一方向の座標を表し、座標軸Yはスライダ駆動用ベアリ
ング35のスイング面と同一面で座標Xと直交する座標
を表している。なお、座標軸Xと座標軸Yとの交点O
は、駆動用スプロケット22Aの回転軸心と同一に採っ
てある。
【0054】すなわち、ローラチェーン21に設けたス
ライダ駆動用ベアリング35は、駆動用スプロケット2
2Aの回転トルクτによりスイング方向、つまりX軸方
向に移動しつつスライダ31もX軸方向へ移動させる。
そして、スライダ駆動用ベアリング35がa点に到達し
て駆動用スプロケット22A上を旋回し始めると、スラ
イダ駆動用ベアリング35がスライド孔34の摺動面3
4aを転動しつつなおもスライダ31をX軸方向へ移動
させる。
【0055】そして、スライダ駆動用ベアリング35の
旋回軌跡と摺動面34aとの接点cでスライダはターン
し、前記とは逆方向の−X方向にスイングし始める。こ
こで、このスイングターン点cにおける駆動用スプロケ
ット22Aの回転トルクτは、−X方向のトルクτX
−Y方向のトルクτY を有している。
【0056】したがって、スライダのスイング速度が0
(ゼロ)となるスイングターン点cにおいて、駆動用ス
プロケット22Aからスライダ駆動用ベアリング35と
スライダの摺動面34aを介してスライダにはトルクτ
X が加わることになり、速度0からスイングを開始する
スライダを容易に加速することができるようになる。
【0057】なお、摺動面34aを図6のように傾斜さ
せることにより、点aから点cまでの区間においては、
傾斜した摺動面34a上をスライダ駆動用ベアリング3
5が転動することによってもスライダはX軸方向へ移動
する。
【0058】ちなみに、先に説明した図2(a)の例で
は、スライダ31の摺動面34aはY軸と平行であるの
で図6に示すb点においてスライダ31がスイングター
ンする。そしてb点における−X方向のトルクτX は0
である。
【0059】このように、スライダ31に設けたスライ
ド孔34つまり摺動面34aを傾斜させることにより、
より大きなトルクでスライダ31をスイングターンさせ
ることができるようになり、滑らかなスイングターンが
可能となる。
【0060】なお、上記各実施例で用いているローラチ
ェーン21の代わりに、平状金属ベルトやゴムベルト等
が使用できるが、これらは設計的事項で任意に選択でき
る範囲のものである。
【0061】なお、本発明のスイング装置は、一例とし
てスプレー式フラクサに利用した場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、本発明と同じ解決
課題をもつ、例えばスプレー式塗装装置にも使用できる
ものである。また、図2に示すようにスライダ31にス
ライド孔34を設け、その対向する面を摺動面34aと
したが、平行する板状体をスライダ31に設けて、その
対向する面を摺動面としてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の発明は、無端状部材を回転可能に設けられた少なく
とも2つ以上の車状部材に張架するとともに車状部材を
回転駆動するモータを具備し、一方、直線状案内部材に
より無端状部材の長手方向に案内されて直線移動可能な
スライダを有し、さらに、無端状部材にスライダと係合
する係合部材を備えるとともに、係合用部材がスライダ
の移動方向と交差する方向に移動せしめるための摺動面
がスライダに設けられているので、モータと無端状部材
の回転方向を反転させることなく同一方向に連続駆動し
た状態でスライダをスイングターンさせることができ
る。
【0063】したがって、スイングターンに影響を与え
るイナーシャは、スライダのイナーシャだけとなり、モ
ータや無端状部材の減速→停止→加速によるイナーシャ
は関与しなくなる。このため、スイングターンに要する
時間を短くすることができる。また、車状部材の半径を
小さくする程、スイングターンに要する時間を短くする
ことができる。
【0064】また、請求項2記載の発明は、スライダに
設けられた摺動面がスライダと係合する結合部材の直線
移動方向に対して斜め方向に形成されたので、請求項1
記載の効果に加えてスライダのスイングターンを滑らか
に行わせることができる。
【0065】また、請求項3記載の発明は、無端状部材
に設けた係合部材が車状部材を旋回する方向と同心円状
に形成された円弧状の内周面を摺接面とするターン案内
部材を備えるとともに、このターン案内部材の内周面に
摺接するローラが係合部材と同一軸心に設けられている
ので、遠心力がローラチェーンに加わらないので安定し
た高速回転を得ることができ、さらにスイングターン時
間を短くすることが可能となる等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のスイング運動変換機構を示す平面図であ
る。
【図3】図2の要部を示す一部破断側面図である。
【図4】ローラチェーンに張架力を与える機構を示す側
面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図6】図5の動作を説明する図である。
【図7】従来のスイング式スプレーフラクサの技術を説
明する図である。
【図8】従来のスイング装置の例を示す側面図である。
【図9】スイング速度とターン時間を示す図である。
【符号の説明】
21 ローラチェーン 22A 駆動用スプロケット 22B 張架用スプロケット 24 モータ 27 案内棒 30 コーナ案内板 30a 内周面 31 スライダ 32 すべり軸受 34 スライド孔 34a 摺動面 35 スライダ駆動用ベアリング 39 コーナ案内用ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/34 503 B 8718−4E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状部材を回転可能に設けられた少な
    くとも2つ以上の車状部材に張架するとともに前記車状
    部材を回転駆動するモータを具備し、 一方、直線状案内部材により前記無端状部材の長手方向
    に案内されて直線移動可能なスライダを有し、 さらに、前記無端状部材に前記スライダと係合する係合
    部材を備えるとともに、この係合部材を前記スライダの
    移動方向と交差する方向に移動せしめるための摺動面が
    前記スライダに設けられた、 ことを特徴とするスイング装置。
  2. 【請求項2】 スライダに設けられた摺動面が前記スラ
    イダと係合する係合部材の直線移動方向に対して所要の
    角度を有する斜め方向に形成された、 ことを特徴とする請求項1記載のスイング装置。
  3. 【請求項3】 無端状部材に設けた係合部材が車状部材
    を旋回する方向と同心円状に形成された円弧状の内周面
    を摺接面とするターン案内部材を備えるとともに、この
    ターン案内部材の内周面に摺接するローラが前記係合部
    材と同一軸心に設けられた、 ことを特徴とする請求項1または2記載のスイング装
    置。
JP8784195A 1994-09-29 1995-04-13 スイング装置 Pending JPH08150468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8784195A JPH08150468A (ja) 1994-09-29 1995-04-13 スイング装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-234679 1994-09-29
JP23467994 1994-09-29
JP8784195A JPH08150468A (ja) 1994-09-29 1995-04-13 スイング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08150468A true JPH08150468A (ja) 1996-06-11

Family

ID=26429089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8784195A Pending JPH08150468A (ja) 1994-09-29 1995-04-13 スイング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08150468A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103075479A (zh) * 2011-12-07 2013-05-01 临沂大学 往复运动装置
JP5952471B1 (ja) * 2015-07-24 2016-07-13 藤田 保宏 往復移動機構及びそれを利用したワイパー装置
CN112004400A (zh) * 2020-09-07 2020-11-27 游隼信息技术科技(苏州)有限公司 一种基于追剪模式的高精度实时动态追踪系统
WO2022000704A1 (zh) * 2020-07-02 2022-01-06 东莞宇宙电路板设备有限公司 印刷电路板匀液处理装置
GB2600092A (en) * 2020-07-02 2022-04-27 Universal Circuit Board Equipment Co Ltd Uniform liquid distribution processing apparatus for printed circuit board

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103075479A (zh) * 2011-12-07 2013-05-01 临沂大学 往复运动装置
JP5952471B1 (ja) * 2015-07-24 2016-07-13 藤田 保宏 往復移動機構及びそれを利用したワイパー装置
WO2022000704A1 (zh) * 2020-07-02 2022-01-06 东莞宇宙电路板设备有限公司 印刷电路板匀液处理装置
GB2600092A (en) * 2020-07-02 2022-04-27 Universal Circuit Board Equipment Co Ltd Uniform liquid distribution processing apparatus for printed circuit board
US11889631B2 (en) 2020-07-02 2024-01-30 Universal Circuit Board Equipment Co., Ltd. Printed circuit board homogenization treatment device
CN112004400A (zh) * 2020-09-07 2020-11-27 游隼信息技术科技(苏州)有限公司 一种基于追剪模式的高精度实时动态追踪系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5311791A (en) Two dimensional drive system
WO2015074465A1 (zh) 导纱器及纱线卷绕机
JPH08150468A (ja) スイング装置
JP2726728B2 (ja) 重量キャリジの高速位置決め用装置
JPS60232268A (ja) 塗装用レシプロ装置
US4345491A (en) Transmission utilizing velocity control mechanism
US6290056B1 (en) Conveying apparatus for conveying magnetic workpieces
EP1229268B1 (en) Movement output apparatus
JP2678634B2 (ja) 走行体の方向制御装置
JP3790788B2 (ja) 乗客コンベア
US4679283A (en) Device for biaxially stretching film
JP3844712B2 (ja) 切断機
JP2000220727A (ja) 歯付プ―リ、歯付プ―リの製造方法、直線移動装置、産業装置、ワ―ク搬送システム、及び、搬送装置
JP3451727B2 (ja) シート体切断装置
JPH06150827A (ja) 移載装置
JP4048602B2 (ja) 電子部品供給機の駆動装置
JPH1076197A (ja) 搬送ワークの姿勢制御装置
JPH11287304A (ja) 運動機構およびその制御方法
JPH07141654A (ja) 配向処理装置
JP2001198874A (ja) 単軸ロボットアクチュエータ
KR200344109Y1 (ko) 도장 시스템
JPH0737292B2 (ja) シート状材料の搬送装置
JPH0312468Y2 (ja)
KR930006623Y1 (ko) 피가공물 모방반송 장치
KR100228818B1 (ko) 피치 가변형 6툴 헤드