JPH08148601A - 多層配線基板 - Google Patents
多層配線基板Info
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- JPH08148601A JPH08148601A JP6285269A JP28526994A JPH08148601A JP H08148601 A JPH08148601 A JP H08148601A JP 6285269 A JP6285269 A JP 6285269A JP 28526994 A JP28526994 A JP 28526994A JP H08148601 A JPH08148601 A JP H08148601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radiator
- capacitor
- package
- layer
- lsi
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/4805—Shape
- H01L2224/4809—Loop shape
- H01L2224/48091—Arched
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/161—Cap
- H01L2924/1615—Shape
- H01L2924/16195—Flat cap [not enclosing an internal cavity]
Landscapes
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ノイズ除去用のキャパシタ33が放熱体30
に内蔵され、LSIチップ40を収容するパッケージ2
0に放熱体30がバンプ35a、35bにより接続され
ている多層配線基板10。 【効果】 伝播遅延や伝送損失の発生が抑制されるた
め、高速化に対応すると共に、信号特性を高めることが
でき、パッケージ20が小形になるため、製造が容易と
なり、コストを削減することができる。またキャパシタ
33によりLSIチップ40等から発生するノイズが減
少し、高機能化に対応することができ、またLSIチッ
プ40から発生する熱が放熱体30を介して確実に放散
されるため、発熱による故障が減少し、高密度化に対応
すると共に、信頼性を確保することができる。
に内蔵され、LSIチップ40を収容するパッケージ2
0に放熱体30がバンプ35a、35bにより接続され
ている多層配線基板10。 【効果】 伝播遅延や伝送損失の発生が抑制されるた
め、高速化に対応すると共に、信号特性を高めることが
でき、パッケージ20が小形になるため、製造が容易と
なり、コストを削減することができる。またキャパシタ
33によりLSIチップ40等から発生するノイズが減
少し、高機能化に対応することができ、またLSIチッ
プ40から発生する熱が放熱体30を介して確実に放散
されるため、発熱による故障が減少し、高密度化に対応
すると共に、信頼性を確保することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層配線基板に関し、よ
り詳細には主として集積回路を収容するパッケージとキ
ャパシタが内蔵された放熱体とにより構成され、例えば
マイクロプロセッサ、CPU、通信機器といった高機
能、高密度、高速のMCM(Multi ChipModule)等に用
いられる多層配線基板に関する。
り詳細には主として集積回路を収容するパッケージとキ
ャパシタが内蔵された放熱体とにより構成され、例えば
マイクロプロセッサ、CPU、通信機器といった高機
能、高密度、高速のMCM(Multi ChipModule)等に用
いられる多層配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は集積回路(以下、LSIと記す)
チップからの発生熱を外部に放散させるための放熱体
(Heat Slug)を備えると共に、ノイズ除去用のキャパシ
タがパッケージに内蔵された従来のピングリッドアレイ
型の多層配線基板を模式的に示した断面図であり、図中
51はセラミックス基板を示している。セラミックス基
板51はAl2 O3 (アルミナ)またはAlN(窒化ア
ルミ)材料を用いて略直方体形状に形成されており、こ
の内部にはLSIチップ40や放熱体58が挿入される
空胴部59が形成されている。セラミックス基板51内
の所定箇所にはW(タングステン)やMo(モリブデ
ン)等の耐熱・導電性材料を用いて形成された複数個の
電源層52、グランド層53が埋設されており、各電源
層52、各グランド層53はビアホール54を介して相
互に接続されている。また電源層52、グランド層53
の一端部近傍はビアホール54を介し、セラミックス基
板51上面に形成された複数個の電源用ピン55a、接
地用ピン55bにそれぞれ接続されている。また電源層
52、グランド層53の他端部側はビアホール54を介
し、セラミックス基板51の中段部51aに形成された
複数個のパッド56にそれぞれ接続されている。さらに
電源層52とグランド層53との間にはWやMo等の材
料を用いて形成された複数個の入出力用信号線層(図示
せず)が埋設されており、これら入出力信号線層のセラ
ミックス基板51側面近傍にはタイバー(図示せず)が
構成されている。このタイバー近傍の入出力用信号線層
はビアホール(図示せず)を介し、セラミックス基板5
1上面に形成された複数個の信号入力用ピン55c、信
号出力用ピン55dに接続される一方、タイバーの反対
側における入出力信号線層はビアホール(図示せず)を
介して複数個のパッド56にそれぞれ接続されている。
チップからの発生熱を外部に放散させるための放熱体
(Heat Slug)を備えると共に、ノイズ除去用のキャパシ
タがパッケージに内蔵された従来のピングリッドアレイ
型の多層配線基板を模式的に示した断面図であり、図中
51はセラミックス基板を示している。セラミックス基
板51はAl2 O3 (アルミナ)またはAlN(窒化ア
ルミ)材料を用いて略直方体形状に形成されており、こ
の内部にはLSIチップ40や放熱体58が挿入される
空胴部59が形成されている。セラミックス基板51内
の所定箇所にはW(タングステン)やMo(モリブデ
ン)等の耐熱・導電性材料を用いて形成された複数個の
電源層52、グランド層53が埋設されており、各電源
層52、各グランド層53はビアホール54を介して相
互に接続されている。また電源層52、グランド層53
の一端部近傍はビアホール54を介し、セラミックス基
板51上面に形成された複数個の電源用ピン55a、接
地用ピン55bにそれぞれ接続されている。また電源層
52、グランド層53の他端部側はビアホール54を介
し、セラミックス基板51の中段部51aに形成された
複数個のパッド56にそれぞれ接続されている。さらに
電源層52とグランド層53との間にはWやMo等の材
料を用いて形成された複数個の入出力用信号線層(図示
せず)が埋設されており、これら入出力信号線層のセラ
ミックス基板51側面近傍にはタイバー(図示せず)が
構成されている。このタイバー近傍の入出力用信号線層
はビアホール(図示せず)を介し、セラミックス基板5
1上面に形成された複数個の信号入力用ピン55c、信
号出力用ピン55dに接続される一方、タイバーの反対
側における入出力信号線層はビアホール(図示せず)を
介して複数個のパッド56にそれぞれ接続されている。
【0003】空胴部59の略中央には例えばCMOS
(Complementary Metal Oxide Semiconducter)形のLS
Iチップ40が配設されている。そして複数個のボンデ
ィングワイヤ56a及びパッド56を介し、LSIチッ
プ40におけるpMOS素子のSi基板及びソース電極
(共に図示せず)は電源層52に、nMOS素子のSi
基板及びソース電極(共に図示せず)はグランド層53
に、両素子のゲート電極(図示せず)は前記入力用信号
線層に、両素子のドレイン電極(図示せず)は前記出力
用信号線層にそれぞれ接続されている。
(Complementary Metal Oxide Semiconducter)形のLS
Iチップ40が配設されている。そして複数個のボンデ
ィングワイヤ56a及びパッド56を介し、LSIチッ
プ40におけるpMOS素子のSi基板及びソース電極
(共に図示せず)は電源層52に、nMOS素子のSi
基板及びソース電極(共に図示せず)はグランド層53
に、両素子のゲート電極(図示せず)は前記入力用信号
線層に、両素子のドレイン電極(図示せず)は前記出力
用信号線層にそれぞれ接続されている。
【0004】セラミックス基板51下部の所定箇所には
WやMo等の材料を用いて形成された複数個の容量取得
用電極57a、57bが埋設されている。容量取得用電
極57aはビアホール54を介して電源層52に接続さ
れ、容量取得用電極57bはビアホール54を介してグ
ランド層53に接続されており、これらセラミックス基
板51部分を含む容量取得用電極用57a、57bによ
り、伝送信号に寄生するノイズを除去するためのキャパ
シタ57が構成されている。これらセラミックス基板5
1、電源層52、グランド層53、前記入出力用信号線
層、キャパシタ57等を含んでパッケージ50が構成さ
れている。
WやMo等の材料を用いて形成された複数個の容量取得
用電極57a、57bが埋設されている。容量取得用電
極57aはビアホール54を介して電源層52に接続さ
れ、容量取得用電極57bはビアホール54を介してグ
ランド層53に接続されており、これらセラミックス基
板51部分を含む容量取得用電極用57a、57bによ
り、伝送信号に寄生するノイズを除去するためのキャパ
シタ57が構成されている。これらセラミックス基板5
1、電源層52、グランド層53、前記入出力用信号線
層、キャパシタ57等を含んでパッケージ50が構成さ
れている。
【0005】セラミックス基板51の下方及び空胴部5
9には放熱体58が配設され、放熱体58は熱伝導性に
優れた金属またはAlNを用いて略断面凸形状に形成さ
れており、放熱体58側面とセラミックス基板51側面
との間にはこれらが接触しないように隙間58bが設け
られる一方、放熱体58は接着剤等を用いてセラミック
ス基板51下部に接合されている。また放熱体58上部
は熱伝導性に優れた接着剤58aを介してLSIチップ
40に接続されており、LSIチップ40等から発生し
た熱が接着剤58a、放熱体58を介して下方へ放散さ
れるようになっている。また空胴部59はキャップ59
aにより気密状態に封止されており、LSIチップ40
が外部環境から保護されるようになっている。これらL
SIチップ40、パッケージ50、放熱体58等を含ん
でピングリッドアレイ型の多層配線基板60が構成され
ている。
9には放熱体58が配設され、放熱体58は熱伝導性に
優れた金属またはAlNを用いて略断面凸形状に形成さ
れており、放熱体58側面とセラミックス基板51側面
との間にはこれらが接触しないように隙間58bが設け
られる一方、放熱体58は接着剤等を用いてセラミック
ス基板51下部に接合されている。また放熱体58上部
は熱伝導性に優れた接着剤58aを介してLSIチップ
40に接続されており、LSIチップ40等から発生し
た熱が接着剤58a、放熱体58を介して下方へ放散さ
れるようになっている。また空胴部59はキャップ59
aにより気密状態に封止されており、LSIチップ40
が外部環境から保護されるようになっている。これらL
SIチップ40、パッケージ50、放熱体58等を含ん
でピングリッドアレイ型の多層配線基板60が構成され
ている。
【0006】このように構成された多層配線基板60の
パッケージ50を製造する場合、所定厚さのAl2 O3
系またはAlN系等のセラミックステープと、所定形状
に印刷されたWまたはMo等の金属ペーストとを交互に
積層し、所定の高い温度で焼成して製造する。
パッケージ50を製造する場合、所定厚さのAl2 O3
系またはAlN系等のセラミックステープと、所定形状
に印刷されたWまたはMo等の金属ペーストとを交互に
積層し、所定の高い温度で焼成して製造する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したピングリッド
アレイ型またはボールグリッドアレイ型の多層配線基板
60においては、パッケージ50内にキャパシタ57が
一体的に構成されている。このため、セラミックス基板
51の材料として比誘電率が比較的高いAl2 O3 また
はAlNが用いられており、この結果、入力信号に対し
て出力信号に遅れ(以下、伝播遅延と記す)が生じ易
く、高速化に対応するのが難しいという課題があった。
アレイ型またはボールグリッドアレイ型の多層配線基板
60においては、パッケージ50内にキャパシタ57が
一体的に構成されている。このため、セラミックス基板
51の材料として比誘電率が比較的高いAl2 O3 また
はAlNが用いられており、この結果、入力信号に対し
て出力信号に遅れ(以下、伝播遅延と記す)が生じ易
く、高速化に対応するのが難しいという課題があった。
【0008】またこのAl2 O3 またはAlN材料の焼
成温度が高いため、前記入出力信号線層、電源層52、
グランド層53、容量取得用電極57a、57bの材料
として耐熱性に優れたWやMo等の材料が用いられてい
る。これらの材料の抵抗率はWが5.5×10-6Ω・c
m、Moが5.2×10-6Ω・cmであり、Cuの1.
7×10-6Ω・cm、Agの1.6×10-6Ω・cmに
比べて高いため、入力信号に対する出力信号の伝送損失
が大きく、高周波領域における信号特性に劣るという課
題があった。
成温度が高いため、前記入出力信号線層、電源層52、
グランド層53、容量取得用電極57a、57bの材料
として耐熱性に優れたWやMo等の材料が用いられてい
る。これらの材料の抵抗率はWが5.5×10-6Ω・c
m、Moが5.2×10-6Ω・cmであり、Cuの1.
7×10-6Ω・cm、Agの1.6×10-6Ω・cmに
比べて高いため、入力信号に対する出力信号の伝送損失
が大きく、高周波領域における信号特性に劣るという課
題があった。
【0009】またキャパシタ57が一体的に構成されて
いるため、セラミックステープと金属ペーストとの積層
数が多くなり、パッケージ50の製造が難しく、コスト
が高くなり易いという課題があった。
いるため、セラミックステープと金属ペーストとの積層
数が多くなり、パッケージ50の製造が難しく、コスト
が高くなり易いという課題があった。
【0010】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、LSIより発生するノイズや熱を除去・放散
し、伝播遅延や伝送損失を低減してLSIの高機能、高
密度、高速度に対応することができ、信頼性を高めると
共に、容易に製造され、コストの削減を図ることができ
る多層配線基板を提供することを目的としている。
のであり、LSIより発生するノイズや熱を除去・放散
し、伝播遅延や伝送損失を低減してLSIの高機能、高
密度、高速度に対応することができ、信頼性を高めると
共に、容易に製造され、コストの削減を図ることができ
る多層配線基板を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る多層配線基板は、ノイズ除去用のキャパ
シタが放熱体に内蔵され、集積回路チップを収容するパ
ッケージに前記放熱体がバンプ、あるいはTAB接続さ
れていることを特徴としている。
に本発明に係る多層配線基板は、ノイズ除去用のキャパ
シタが放熱体に内蔵され、集積回路チップを収容するパ
ッケージに前記放熱体がバンプ、あるいはTAB接続さ
れていることを特徴としている。
【0012】
【作用】上記構成の多層配線基板によれば、ノイズ除去
用のキャパシタが放熱体に内蔵され、集積回路チップを
収容するパッケージに前記放熱体がバンプ、あるいはT
AB接続されているので、比誘電率や焼成温度が比較的
低いガラスやポリイミド樹脂等の材料を用いて形成され
た基板と、インピーダンスや耐熱性が比較的低いAg
(銀)やCu(銅)等の材料を用いて前記基板内に形成
・埋設された入出力用信号線層、電源層、グランド層等
とを含んで前記パッケージが構成されることとなる。一
方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率が前記集積
回路チップのそれと略同等であるAlN等のセラミック
ス材料を用いて前記放熱体が形成され、WやMo等を用
いて前記放熱体内部に形成・埋設された複数個の容量取
得用電極が前記バンプまたはTAB方式により前記電源
層及びグランド層に接続される。すると前記複数個の容
量取得用電極とこれらの間に介装された前記セラミック
ス層とを含んで、前記キャパシタが前記放熱体内に一体
的に構成されることとなる。このため伝播遅延や伝送損
失の発生が抑制され、高速化に対応し得ると共に、高周
波領域における信号特性を高め得ることとなる。また高
精度を要するパッケージが小形になるため、製造が容易
となり、コストを削減し得ることとなる。またコンデン
サを後付けする手間が省略されると共に、前記内蔵キャ
パシタにより前記集積回路チップ等から発生するノイズ
が減少し、前記集積回路の高機能化に対応し得ることと
なる。また前記放熱体と前記集積回路チップとが密接さ
れ、該集積回路チップから発生する熱が前記放熱体を介
して確実に放散され、この発熱による故障が減少し、前
記集積回路チップの高密度化に対応し得ると共に、信頼
性を確保し得ることとなる。
用のキャパシタが放熱体に内蔵され、集積回路チップを
収容するパッケージに前記放熱体がバンプ、あるいはT
AB接続されているので、比誘電率や焼成温度が比較的
低いガラスやポリイミド樹脂等の材料を用いて形成され
た基板と、インピーダンスや耐熱性が比較的低いAg
(銀)やCu(銅)等の材料を用いて前記基板内に形成
・埋設された入出力用信号線層、電源層、グランド層等
とを含んで前記パッケージが構成されることとなる。一
方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率が前記集積
回路チップのそれと略同等であるAlN等のセラミック
ス材料を用いて前記放熱体が形成され、WやMo等を用
いて前記放熱体内部に形成・埋設された複数個の容量取
得用電極が前記バンプまたはTAB方式により前記電源
層及びグランド層に接続される。すると前記複数個の容
量取得用電極とこれらの間に介装された前記セラミック
ス層とを含んで、前記キャパシタが前記放熱体内に一体
的に構成されることとなる。このため伝播遅延や伝送損
失の発生が抑制され、高速化に対応し得ると共に、高周
波領域における信号特性を高め得ることとなる。また高
精度を要するパッケージが小形になるため、製造が容易
となり、コストを削減し得ることとなる。またコンデン
サを後付けする手間が省略されると共に、前記内蔵キャ
パシタにより前記集積回路チップ等から発生するノイズ
が減少し、前記集積回路の高機能化に対応し得ることと
なる。また前記放熱体と前記集積回路チップとが密接さ
れ、該集積回路チップから発生する熱が前記放熱体を介
して確実に放散され、この発熱による故障が減少し、前
記集積回路チップの高密度化に対応し得ると共に、信頼
性を確保し得ることとなる。
【0013】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る多層配線基板
の実施例を図面に基づいて説明する。なお、従来例と同
一機能を有する構成部品には同一の符号を付すこととす
る。図1は本発明に係る多層配線基板の実施例を模式的
に示した断面図であり、図中21は基板を示している。
基板21はガラスまたはポリイミド樹脂材料を用いて略
直方体形状に形成されており、この内部にはLSIチッ
プ40や放熱体30が挿入される空胴部29が形成され
ている。基板21内の所定箇所にはAgやCu等の導電
性材料を用いて形成された複数個の電源層22、グラン
ド層23が埋設されており、各電源層22、各グランド
層23はビアホール24を介して相互に接続されてい
る。また電源層22、グランド層23の一端部近傍はビ
アホール24を介し、基板21上面に形成された複数個
の電源用ピン25a、接地用ピン25bにそれぞれ接続
されている。また電源層22、グランド層23の他端部
側はビアホール24を介し、基板21の中段部21aに
形成された複数個のパッド26にそれぞれ接続されると
共に、基板21下部に形成された複数個のパッド28に
接続されている。さらに電源層22とグランド層23と
の間にはAgやCu等の材料を用いて形成された複数個
の入出力用信号線層(図示せず)が埋設されており、こ
れら入出力信号線層の基板21側面近傍にはタイバー
(図示せず)が構成されている。このタイバー近傍の入
出力信号線層はビアホール(図示せず)を介し、基板2
1上面に形成された複数個の信号入力用ピン25c、信
号出力用ピン25dに接続される一方、前記タイバーの
反対側における入出力信号線層はビアホール(図示せ
ず)を介して複数個のパッド26にそれぞれ接続されて
いる。
の実施例を図面に基づいて説明する。なお、従来例と同
一機能を有する構成部品には同一の符号を付すこととす
る。図1は本発明に係る多層配線基板の実施例を模式的
に示した断面図であり、図中21は基板を示している。
基板21はガラスまたはポリイミド樹脂材料を用いて略
直方体形状に形成されており、この内部にはLSIチッ
プ40や放熱体30が挿入される空胴部29が形成され
ている。基板21内の所定箇所にはAgやCu等の導電
性材料を用いて形成された複数個の電源層22、グラン
ド層23が埋設されており、各電源層22、各グランド
層23はビアホール24を介して相互に接続されてい
る。また電源層22、グランド層23の一端部近傍はビ
アホール24を介し、基板21上面に形成された複数個
の電源用ピン25a、接地用ピン25bにそれぞれ接続
されている。また電源層22、グランド層23の他端部
側はビアホール24を介し、基板21の中段部21aに
形成された複数個のパッド26にそれぞれ接続されると
共に、基板21下部に形成された複数個のパッド28に
接続されている。さらに電源層22とグランド層23と
の間にはAgやCu等の材料を用いて形成された複数個
の入出力用信号線層(図示せず)が埋設されており、こ
れら入出力信号線層の基板21側面近傍にはタイバー
(図示せず)が構成されている。このタイバー近傍の入
出力信号線層はビアホール(図示せず)を介し、基板2
1上面に形成された複数個の信号入力用ピン25c、信
号出力用ピン25dに接続される一方、前記タイバーの
反対側における入出力信号線層はビアホール(図示せ
ず)を介して複数個のパッド26にそれぞれ接続されて
いる。
【0014】図7に示したものと同様、空胴部29の略
中央には例えばCMOS形のLSIチップ40が配設さ
れており、複数個のボンディングワイヤ26a及びパッ
ド26を介し、LSIチップ40におけるpMOS素子
のSi基板及びソース電極(共に図示せず)は電源層2
2に、nMOS素子のSi基板及びソース電極(共に図
示せず)はグランド層23に、両素子のゲート電極(図
示せず)は前記入力用信号線層に、両素子のドレイン電
極(図示せず)は前記出力用信号線層にそれぞれ接続さ
れている。これら基板21、電源層22、グランド層2
3、前記入出力用信号線層等を含んでパッケージ20が
構成されている。
中央には例えばCMOS形のLSIチップ40が配設さ
れており、複数個のボンディングワイヤ26a及びパッ
ド26を介し、LSIチップ40におけるpMOS素子
のSi基板及びソース電極(共に図示せず)は電源層2
2に、nMOS素子のSi基板及びソース電極(共に図
示せず)はグランド層23に、両素子のゲート電極(図
示せず)は前記入力用信号線層に、両素子のドレイン電
極(図示せず)は前記出力用信号線層にそれぞれ接続さ
れている。これら基板21、電源層22、グランド層2
3、前記入出力用信号線層等を含んでパッケージ20が
構成されている。
【0015】基板21の下方及び空胴部29には放熱体
30が配設され、放熱体30は比誘電率が高く、かつ熱
伝導性に優れたAlN等を用いて略断面凸形状に形成さ
れており、放熱体30内部全体に亙る所定箇所にはWや
Mo等の材料を用いて形成された複数個の容量取得用電
極31a、31bが埋設されている。各容量取得用電極
31a、31bはビアホール32を介してそれぞれ接続
されると共に、放熱体30上部に形成されたパッド34
に接続されている。これら放熱体30部分を含む容量取
得用電極31a、31bにより、伝送信号に寄生するノ
イズを除去するためのキャパシタ33が放熱体30に一
体的に構成されている。
30が配設され、放熱体30は比誘電率が高く、かつ熱
伝導性に優れたAlN等を用いて略断面凸形状に形成さ
れており、放熱体30内部全体に亙る所定箇所にはWや
Mo等の材料を用いて形成された複数個の容量取得用電
極31a、31bが埋設されている。各容量取得用電極
31a、31bはビアホール32を介してそれぞれ接続
されると共に、放熱体30上部に形成されたパッド34
に接続されている。これら放熱体30部分を含む容量取
得用電極31a、31bにより、伝送信号に寄生するノ
イズを除去するためのキャパシタ33が放熱体30に一
体的に構成されている。
【0016】パッド28とパッド34とはバンプ35
a、35bにより加熱圧着されており、各容量取得用電
極31aがビアホール32、バンプ35a、ビアホール
24を介して電源層22に接続され、各容量取得用電極
31bがビアホール32、バンプ35b、ビアホール2
4を介してグランド層23に接続されている。またパッ
ケージ20と放熱体30との間にはエポキシ樹脂等の封
止体36が充填されており、水等の侵入が防止されると
共に、パッケージ20と放熱体30とが強固に接続され
るようになっている。また放熱体30側面と基板21側
面とにはこれらが接触しないように隙間28bが設けら
れ、また放熱体30上部はLSIチップ40に密接して
おり、LSIチップ40等から発生した熱が放熱体30
を介して下方へ放散されるようになっている。また空胴
部29はキャップ29aにより気密状態に封止されてお
り、LSIチップ40が外部環境から保護されるように
なっている。これらLSIチップ40、パッケージ2
0、放熱体30等を含んでピングリッドアレイ型の多層
配線基板10が構成されている。
a、35bにより加熱圧着されており、各容量取得用電
極31aがビアホール32、バンプ35a、ビアホール
24を介して電源層22に接続され、各容量取得用電極
31bがビアホール32、バンプ35b、ビアホール2
4を介してグランド層23に接続されている。またパッ
ケージ20と放熱体30との間にはエポキシ樹脂等の封
止体36が充填されており、水等の侵入が防止されると
共に、パッケージ20と放熱体30とが強固に接続され
るようになっている。また放熱体30側面と基板21側
面とにはこれらが接触しないように隙間28bが設けら
れ、また放熱体30上部はLSIチップ40に密接して
おり、LSIチップ40等から発生した熱が放熱体30
を介して下方へ放散されるようになっている。また空胴
部29はキャップ29aにより気密状態に封止されてお
り、LSIチップ40が外部環境から保護されるように
なっている。これらLSIチップ40、パッケージ2
0、放熱体30等を含んでピングリッドアレイ型の多層
配線基板10が構成されている。
【0017】また図2に示したように別の実施例では、
放熱体30の下部における所定箇所のみに複数個の容量
取得用電極31a、31bが埋設されたものであっても
よい。
放熱体30の下部における所定箇所のみに複数個の容量
取得用電極31a、31bが埋設されたものであっても
よい。
【0018】また図示しないが、さらに別の実施例では
上記ピングリッドアレイ型のものにおける電源用ピン2
5a、接地用ピン25b、信号入出力用ピン25c、2
5dに替え、これら各用途別のハンダボールがそれぞれ
形成されたボールグリッドアレイ型のものであってもよ
い。
上記ピングリッドアレイ型のものにおける電源用ピン2
5a、接地用ピン25b、信号入出力用ピン25c、2
5dに替え、これら各用途別のハンダボールがそれぞれ
形成されたボールグリッドアレイ型のものであってもよ
い。
【0019】このように構成された多層配線基板10を
製造する場合、パッケージ20は所定厚さのガラスまた
はポリイミド樹脂等のテープにAgまたはCu等の金属
ペーストとを用いて所定形状に印刷して積層し、所定の
低い温度で焼成して製造する。一方、放熱体30は所定
厚さのAl2 O3 系またはAlN系等のセラミックステ
ープにWまたはMo等の金属ペーストを用いて所定形状
に印刷して積層し、所定の高い温度で焼成して製造す
る。
製造する場合、パッケージ20は所定厚さのガラスまた
はポリイミド樹脂等のテープにAgまたはCu等の金属
ペーストとを用いて所定形状に印刷して積層し、所定の
低い温度で焼成して製造する。一方、放熱体30は所定
厚さのAl2 O3 系またはAlN系等のセラミックステ
ープにWまたはMo等の金属ペーストを用いて所定形状
に印刷して積層し、所定の高い温度で焼成して製造す
る。
【0020】以下にこのように構成された多層配線基板
10を用い、放熱体30のキャパシタ33におけるキャ
パシタンス、及び多層配線基板10における信号の伝播
遅延時間とスイッチングノイズとを測定した結果につい
て説明する。図2に示した多層配線基板10を用い、放
熱体30の材質をAlN、セラミックステープの面積S
を約45mm2 、容量取得用電極31a、31bの数量
を各2個(容量取得用電極31a、31bに挟まれるA
lNセラミックステープ数nは3個)、容量取得用電極
31a、31bに挟まれる放熱体30部分としてのAl
Nセラミックステープの厚さdを約0.2mmに設定す
ると共に、ビアホール32の断面積が放熱体30の最大
断面積に比べて十分小さく設定し、キャパシタ33のキ
ャパシタンスを約788.9pFとした。この値は一般
に下記の数式で表されるCn の値として求めることがで
きる。 Cn =εr εo S/d(n−2)(単位F) ただし、Cn :n枚のセラミックテープを重ねたときの
キャパシタンス εr :比誘電率 εo :真空中における誘電率(8.854×10-12 ) S :AlNセラミックステープの面積 d :シート厚 図3は信号の伝播遅延時間及びスイッチングノイズを測
定するのに用いる多層配線基板のシミュレーション回路
を概略的に示した回路図であり、図中41は出力バッフ
ァ側のLSIチップ、20はパッケージ、42は入力ド
ライバ側のLSIチップをそれぞれ示している。図1の
説明において既に述べたように、LSIチップ41には
pMOS素子41a、nMOS素子41bが配設されて
おり、ゲート電極411aとゲート電極411bとは接
続されて信号入力側に導かれている。またpMOS素子
41aのソース電極413a及びSi基板(図示せず)
は電源層22を介して5Vの電源43に接続され、また
両素子41a、41bのドレイン電極412a、412
bは接続点47aを介して接続され、さらにnMOS素
子41bのソース電極413bはグランド層23に接続
され、グランド層23はアース44に接続されている。
また接続点47aはパッド26、ボンディングワイヤ2
6a等を介して信号線層45に接続され、信号線層45
はタイバー46に接続される一方、接続点47bを介し
てLSIチップ42におけるpMOS素子42aのゲー
ト電極421aと、nMOS素子42bのゲート電極4
21bとに接続されている。pMOS素子42aのソー
ス電極423a及びSi基板(図示せず)は5Vの電源
43に接続され、また両素子42a、42bのドレイン
電極422a、422bは接続点47cを介して接続さ
れ、さらにnMOS素子42bのソース電極423bは
アース44に接続されており、接続点47cは信号出力
側に導かれている。
10を用い、放熱体30のキャパシタ33におけるキャ
パシタンス、及び多層配線基板10における信号の伝播
遅延時間とスイッチングノイズとを測定した結果につい
て説明する。図2に示した多層配線基板10を用い、放
熱体30の材質をAlN、セラミックステープの面積S
を約45mm2 、容量取得用電極31a、31bの数量
を各2個(容量取得用電極31a、31bに挟まれるA
lNセラミックステープ数nは3個)、容量取得用電極
31a、31bに挟まれる放熱体30部分としてのAl
Nセラミックステープの厚さdを約0.2mmに設定す
ると共に、ビアホール32の断面積が放熱体30の最大
断面積に比べて十分小さく設定し、キャパシタ33のキ
ャパシタンスを約788.9pFとした。この値は一般
に下記の数式で表されるCn の値として求めることがで
きる。 Cn =εr εo S/d(n−2)(単位F) ただし、Cn :n枚のセラミックテープを重ねたときの
キャパシタンス εr :比誘電率 εo :真空中における誘電率(8.854×10-12 ) S :AlNセラミックステープの面積 d :シート厚 図3は信号の伝播遅延時間及びスイッチングノイズを測
定するのに用いる多層配線基板のシミュレーション回路
を概略的に示した回路図であり、図中41は出力バッフ
ァ側のLSIチップ、20はパッケージ、42は入力ド
ライバ側のLSIチップをそれぞれ示している。図1の
説明において既に述べたように、LSIチップ41には
pMOS素子41a、nMOS素子41bが配設されて
おり、ゲート電極411aとゲート電極411bとは接
続されて信号入力側に導かれている。またpMOS素子
41aのソース電極413a及びSi基板(図示せず)
は電源層22を介して5Vの電源43に接続され、また
両素子41a、41bのドレイン電極412a、412
bは接続点47aを介して接続され、さらにnMOS素
子41bのソース電極413bはグランド層23に接続
され、グランド層23はアース44に接続されている。
また接続点47aはパッド26、ボンディングワイヤ2
6a等を介して信号線層45に接続され、信号線層45
はタイバー46に接続される一方、接続点47bを介し
てLSIチップ42におけるpMOS素子42aのゲー
ト電極421aと、nMOS素子42bのゲート電極4
21bとに接続されている。pMOS素子42aのソー
ス電極423a及びSi基板(図示せず)は5Vの電源
43に接続され、また両素子42a、42bのドレイン
電極422a、422bは接続点47cを介して接続さ
れ、さらにnMOS素子42bのソース電極423bは
アース44に接続されており、接続点47cは信号出力
側に導かれている。
【0021】このように構成されたシミュレーション回
路では、電源43からの出力電圧がドレイン電極412
a、412bから取り出される際、ゲート電極411
a、411bに同時に印加された入力信号が低電位のと
きは高電位となる一方、入力信号が高電位のときは低電
位となってLSIチップ41からパッケージ20側に出
力される。次にこれらの信号がパッド26、ボンディン
グワイヤ26a、信号線層45等を通ってLSIチップ
42に導入され、LSIチップ41と同様の経過をたど
って出力される。
路では、電源43からの出力電圧がドレイン電極412
a、412bから取り出される際、ゲート電極411
a、411bに同時に印加された入力信号が低電位のと
きは高電位となる一方、入力信号が高電位のときは低電
位となってLSIチップ41からパッケージ20側に出
力される。次にこれらの信号がパッド26、ボンディン
グワイヤ26a、信号線層45等を通ってLSIチップ
42に導入され、LSIチップ41と同様の経過をたど
って出力される。
【0022】このように構成されたシミュレーション回
路を用い、ネットワークアナライザ等の計測器やPSP
ICE等の回路シュミレータソフトウェアを用いて信号
の伝播遅延時間及びスイッチングノイズを測定した結果
について説明する。シュミレーション条件は下記の表1
に示した。
路を用い、ネットワークアナライザ等の計測器やPSP
ICE等の回路シュミレータソフトウェアを用いて信号
の伝播遅延時間及びスイッチングノイズを測定した結果
について説明する。シュミレーション条件は下記の表1
に示した。
【0023】
【表1】
【0024】また電源層22、ボンディングワイヤ26
a及びパッド26、グランド層23の長さL1 は約2.
0mm、信号線層45の長さL2 は約20mm、タイバ
ー46の長さL3 は約10mmにそれぞれ設定した。ま
たこれらの幅Wは約180μm、電源層22、ボンディ
ングワイヤ26a及びパッド26、グランド層23間の
距離Sは約50μmに設定した。また基板21(図2)
と、電源層22、ボンディングワイヤ26a及びパッド
26、グランド層23、信号線層45、タイバー46
は、実施例1のものではガラスとAg、実施例2のもの
ではポリイミド樹脂とCuの材料をそれぞれ用いた。ま
た比較例1のものではAlNとW、比較例2のものでは
Al2 O3 とWの材料をそれぞれ用いた。これらの材料
特性を表1に併せ示した。
a及びパッド26、グランド層23の長さL1 は約2.
0mm、信号線層45の長さL2 は約20mm、タイバ
ー46の長さL3 は約10mmにそれぞれ設定した。ま
たこれらの幅Wは約180μm、電源層22、ボンディ
ングワイヤ26a及びパッド26、グランド層23間の
距離Sは約50μmに設定した。また基板21(図2)
と、電源層22、ボンディングワイヤ26a及びパッド
26、グランド層23、信号線層45、タイバー46
は、実施例1のものではガラスとAg、実施例2のもの
ではポリイミド樹脂とCuの材料をそれぞれ用いた。ま
た比較例1のものではAlNとW、比較例2のものでは
Al2 O3 とWの材料をそれぞれ用いた。これらの材料
特性を表1に併せ示した。
【0025】図5は実施例及び比較例に係るシミュレー
ション回路を用い、入力信号がLSIチップ41、パッ
ケージ20、LSIチップ42を伝播したときのシミュ
レーション結果を示した出力信号波形の曲線図である。
またこの曲線図に基づき、図4に示したように信号電圧
の50%に相当する電圧が発生した位置(50%応答遅
延)を基準としてそのときの入力信号に対する出力信号
から求めた伝播遅延時間、及び比較例1のものを100
とした場合の相対的遅延率を表2に示した。
ション回路を用い、入力信号がLSIチップ41、パッ
ケージ20、LSIチップ42を伝播したときのシミュ
レーション結果を示した出力信号波形の曲線図である。
またこの曲線図に基づき、図4に示したように信号電圧
の50%に相当する電圧が発生した位置(50%応答遅
延)を基準としてそのときの入力信号に対する出力信号
から求めた伝播遅延時間、及び比較例1のものを100
とした場合の相対的遅延率を表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】この結果から明らかなように、比較例1の
ものに比べて実施例1、2のものでは相対的遅延率が約
59〜72%に減少した。
ものに比べて実施例1、2のものでは相対的遅延率が約
59〜72%に減少した。
【0028】また図6は実施例及び比較例に係るシミュ
レーション回路を用い、入力信号がLSIチップ41、
パッケージ20、LSIチップ42を伝播したときのシ
ュミレーション結果を示したスイッチングノイズの曲線
図である。この図から明らかなように、比較例1、2の
ものに比べて実施例1、2のものではスイッチングノイ
ズ△Vが小さくなった。
レーション回路を用い、入力信号がLSIチップ41、
パッケージ20、LSIチップ42を伝播したときのシ
ュミレーション結果を示したスイッチングノイズの曲線
図である。この図から明らかなように、比較例1、2の
ものに比べて実施例1、2のものではスイッチングノイ
ズ△Vが小さくなった。
【0029】上記結果及び説明から明らかなように、実
施例に係る多層配線基板10では、ノイズ除去用のキャ
パシタ33が放熱体30に内蔵され、LSIチップ40
を収容するパッケージ20に放熱体30がバンプ35
a、35bを介して接続されているので、比誘電率や焼
成温度が比較的低いガラスやポリイミド樹脂等の材料を
用いて形成された基板21と、インピーダンスや耐熱性
が比較的低いAgやCu等の材料を用いて基板21内に
形成・埋設された入出力用信号線層、電源層22、グラ
ンド層23等とを含んでパッケージ20が構成される。
一方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率がLSI
チップ40のそれと略同等であるAlN等のセラミック
ス材料を用いて放熱体30が形成され、WやMo等を用
いて放熱体30内部に形成・埋設された複数個の容量取
得用電極31a、31bがバンプ35a、35bにより
電源層22及びグランド層23に接続される。すると複
数個の容量取得用電極31a、31bとこれらの間に介
装された放熱体30の部分とを含んで、キャパシタ33
が放熱体30内に一体的に構成される。このため伝播遅
延や伝送損失の発生が抑制され、高速化に対応すると共
に、高周波領域における信号特性を高めることができ
る。また高精度を要するパッケージ20が小形になるた
め、製造が容易となり、コストを削減することができ
る。またコンデンサを後付けする手間が省略されると共
に、内蔵キャパシタ33によりLSIチップ40等から
発生するノイズが減少し、LSIチップ40の高機能化
に対応することができる。また放熱体30とLSIチッ
プ40とが密接され、LSIチップ40から発生する熱
が放熱体30を介して確実に放散され、この発熱による
故障が減少し、LSIチップ40の高密度化に対応する
と共に、信頼性を確保することができる。
施例に係る多層配線基板10では、ノイズ除去用のキャ
パシタ33が放熱体30に内蔵され、LSIチップ40
を収容するパッケージ20に放熱体30がバンプ35
a、35bを介して接続されているので、比誘電率や焼
成温度が比較的低いガラスやポリイミド樹脂等の材料を
用いて形成された基板21と、インピーダンスや耐熱性
が比較的低いAgやCu等の材料を用いて基板21内に
形成・埋設された入出力用信号線層、電源層22、グラ
ンド層23等とを含んでパッケージ20が構成される。
一方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率がLSI
チップ40のそれと略同等であるAlN等のセラミック
ス材料を用いて放熱体30が形成され、WやMo等を用
いて放熱体30内部に形成・埋設された複数個の容量取
得用電極31a、31bがバンプ35a、35bにより
電源層22及びグランド層23に接続される。すると複
数個の容量取得用電極31a、31bとこれらの間に介
装された放熱体30の部分とを含んで、キャパシタ33
が放熱体30内に一体的に構成される。このため伝播遅
延や伝送損失の発生が抑制され、高速化に対応すると共
に、高周波領域における信号特性を高めることができ
る。また高精度を要するパッケージ20が小形になるた
め、製造が容易となり、コストを削減することができ
る。またコンデンサを後付けする手間が省略されると共
に、内蔵キャパシタ33によりLSIチップ40等から
発生するノイズが減少し、LSIチップ40の高機能化
に対応することができる。また放熱体30とLSIチッ
プ40とが密接され、LSIチップ40から発生する熱
が放熱体30を介して確実に放散され、この発熱による
故障が減少し、LSIチップ40の高密度化に対応する
と共に、信頼性を確保することができる。
【0030】なお上記実施例ではパッド26、34の接
合にバンプ35a、35bを用いたが、別の実施例では
TABを用いてもよい。
合にバンプ35a、35bを用いたが、別の実施例では
TABを用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る多層配
線基板にあっては、ノイズ除去用のキャパシタが放熱体
に内蔵され、集積回路チップを収容するパッケージに前
記放熱体がバンプ、あるいはTAB接続されているの
で、比誘電率や焼成温度が比較的低いガラスやポリイミ
ド樹脂等の材料を用いて形成された基板と、インピーダ
ンスや耐熱性が比較的低いAgやCu等の材料を用いて
前記基板内に形成・埋設された入出力用信号線層、電源
層、グランド層等とを含んで前記パッケージが構成され
る。一方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率が前
記集積回路チップのそれと略同等であるAlN等のセラ
ミックス材料を用いて前記放熱体が形成され、WやMo
等を用いて前記放熱体内部に形成・埋設された複数個の
容量取得用電極が前記バンプまたはTAB方式により前
記電源層及びグランド層に接続される。すると前記複数
個の容量取得用電極とこれらの間に介装された前記セラ
ミックス層とを含んで、前記キャパシタが前記放熱体内
に一体的に構成される。このため伝播遅延や伝送損失の
発生が抑制され、高速化に対応すると共に、高周波領域
における信号特性を高めることができる。また高精度を
要するパッケージが小形になるため、製造が容易とな
り、コストを削減することができる。またチップコンデ
ンサ等を後付けする手間が省略されると共に、前記内蔵
キャパシタにより前記集積回路チップ等から発生するノ
イズが減少し、前記集積回路チップの高機能化に対応す
ることができる。また前記放熱体と前記集積回路チップ
とが密接され、該集積回路チップから発生する熱が前記
放熱体を介して確実に放散され、この発熱による故障が
減少し、前記集積回路チップの高密度化に対応すると共
に、信頼性を確保することができる。
線基板にあっては、ノイズ除去用のキャパシタが放熱体
に内蔵され、集積回路チップを収容するパッケージに前
記放熱体がバンプ、あるいはTAB接続されているの
で、比誘電率や焼成温度が比較的低いガラスやポリイミ
ド樹脂等の材料を用いて形成された基板と、インピーダ
ンスや耐熱性が比較的低いAgやCu等の材料を用いて
前記基板内に形成・埋設された入出力用信号線層、電源
層、グランド層等とを含んで前記パッケージが構成され
る。一方、比誘電率及び熱伝導率が高く、熱膨張率が前
記集積回路チップのそれと略同等であるAlN等のセラ
ミックス材料を用いて前記放熱体が形成され、WやMo
等を用いて前記放熱体内部に形成・埋設された複数個の
容量取得用電極が前記バンプまたはTAB方式により前
記電源層及びグランド層に接続される。すると前記複数
個の容量取得用電極とこれらの間に介装された前記セラ
ミックス層とを含んで、前記キャパシタが前記放熱体内
に一体的に構成される。このため伝播遅延や伝送損失の
発生が抑制され、高速化に対応すると共に、高周波領域
における信号特性を高めることができる。また高精度を
要するパッケージが小形になるため、製造が容易とな
り、コストを削減することができる。またチップコンデ
ンサ等を後付けする手間が省略されると共に、前記内蔵
キャパシタにより前記集積回路チップ等から発生するノ
イズが減少し、前記集積回路チップの高機能化に対応す
ることができる。また前記放熱体と前記集積回路チップ
とが密接され、該集積回路チップから発生する熱が前記
放熱体を介して確実に放散され、この発熱による故障が
減少し、前記集積回路チップの高密度化に対応すると共
に、信頼性を確保することができる。
【図1】本発明に係る多層配線基板の実施例を模式的に
示した断面図である。
示した断面図である。
【図2】別の多層配線基板の実施例を模式的に示した断
面図である。
面図である。
【図3】信号の電波遅延度合いを測定するのに用いる多
層配線基板のシミュレーション回路を概略的に示した回
路図である。
層配線基板のシミュレーション回路を概略的に示した回
路図である。
【図4】信号電圧比が50%のとき、入力信号に対する
出力信号の伝播遅延時間を説明するために模式的に示し
た曲線図である。
出力信号の伝播遅延時間を説明するために模式的に示し
た曲線図である。
【図5】実施例及び比較例に係るシミュレーション回路
を用い、入力信号がLSIチップ41、パッケージ2
0、LSIチップ42を伝播したときのシミュレーショ
ン結果を示した出力信号波形の曲線図である。
を用い、入力信号がLSIチップ41、パッケージ2
0、LSIチップ42を伝播したときのシミュレーショ
ン結果を示した出力信号波形の曲線図である。
【図6】実施例及び比較例に係るシミュレーション回路
を用い、入力信号がLSI、パッケージを伝播したとき
のシュミレーション結果を示したスイッチングノイズ
(△V)の曲線図である。
を用い、入力信号がLSI、パッケージを伝播したとき
のシュミレーション結果を示したスイッチングノイズ
(△V)の曲線図である。
【図7】集積回路チップからの発生熱を外部に放散させ
るための放熱体を備えると共に、ノイズ除去用のキャパ
シタがパッケージに内蔵された従来のピングリッドアレ
イ型の多層配線基板を模式的に示した断面図である。
るための放熱体を備えると共に、ノイズ除去用のキャパ
シタがパッケージに内蔵された従来のピングリッドアレ
イ型の多層配線基板を模式的に示した断面図である。
10 多層配線基板 20 パッケージ 30 放熱体 33 キャパシタ 35a、35b バンプ 40 LSIチップ
Claims (1)
- 【請求項1】 ノイズ除去用のキャパシタが放熱体に内
蔵され、集積回路チップを収容するパッケージに前記放
熱体がバンプ、あるいはTAB(Taped Automated Bon
d)接続されていることを特徴とする多層配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6285269A JPH08148601A (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | 多層配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6285269A JPH08148601A (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | 多層配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08148601A true JPH08148601A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17689321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6285269A Pending JPH08148601A (ja) | 1994-11-18 | 1994-11-18 | 多層配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08148601A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6278480B1 (en) | 1997-02-07 | 2001-08-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Compound eye camera system |
JP2007258478A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Rohm Co Ltd | 複合回路部品およびこれを備える半導体装置 |
CN105472877A (zh) * | 2015-09-22 | 2016-04-06 | 乐健集团有限公司 | 带有导热且电绝缘的微散热器的印刷电路板及其制备方法 |
CN106028630A (zh) * | 2016-07-28 | 2016-10-12 | 广东欧珀移动通信有限公司 | 电路板和具有其的移动终端 |
-
1994
- 1994-11-18 JP JP6285269A patent/JPH08148601A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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