JPH08148379A - 薄膜キャパシタおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜キャパシタおよびその製造方法Info
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- JPH08148379A JPH08148379A JP6308289A JP30828994A JPH08148379A JP H08148379 A JPH08148379 A JP H08148379A JP 6308289 A JP6308289 A JP 6308289A JP 30828994 A JP30828994 A JP 30828994A JP H08148379 A JPH08148379 A JP H08148379A
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- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型で且つ大きい静電容量の薄膜キャパシタ
を得る。 【構成】 基板10の表面には球面が連続して規則的に
配列した凹凸面11が形成されている。例えば感光材料
により形成された基板10を露光現像し、またはシリコ
ンなどの基板10をエッチングすることにより凹凸面1
1を形成することができる。この凹凸面11上に下部電
極層21、誘電体層22、上部電極層23を成膜するこ
とにより、薄膜キャパシタが製造される。この薄膜キャ
パシタは、誘電体層22を挟む下部電極層21と上部電
極層23の対向表面積が広いため、平面的なキャパシタ
よりも静電容量の大きなものとなる。
を得る。 【構成】 基板10の表面には球面が連続して規則的に
配列した凹凸面11が形成されている。例えば感光材料
により形成された基板10を露光現像し、またはシリコ
ンなどの基板10をエッチングすることにより凹凸面1
1を形成することができる。この凹凸面11上に下部電
極層21、誘電体層22、上部電極層23を成膜するこ
とにより、薄膜キャパシタが製造される。この薄膜キャ
パシタは、誘電体層22を挟む下部電極層21と上部電
極層23の対向表面積が広いため、平面的なキャパシタ
よりも静電容量の大きなものとなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LCフィルターやCR
積分回路などの電気回路に使用されるもので下部電極層
と誘電体層と上部電極層とが順に積層された薄膜キャパ
シタに係り、特に、小寸法にて大きな静電容量を得るこ
とのできる薄膜キャパシタおよびその製造方法に関す
る。
積分回路などの電気回路に使用されるもので下部電極層
と誘電体層と上部電極層とが順に積層された薄膜キャパ
シタに係り、特に、小寸法にて大きな静電容量を得るこ
とのできる薄膜キャパシタおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の薄膜キャパシタを示す
断面図である。図12に示す薄膜キャパシタは、シリコ
ン(Si)などの基板1の上部平面に、下部電極層2が
形成され、その上に誘電体層3と上部電極層4とが順に
積層されたものとなっている。
断面図である。図12に示す薄膜キャパシタは、シリコ
ン(Si)などの基板1の上部平面に、下部電極層2が
形成され、その上に誘電体層3と上部電極層4とが順に
積層されたものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】薄膜キャパシタの誘電
体層3の厚さをd、誘電体層3の誘電率をε、誘電体層
3を挟んでいる下部電極2と上部電極4の対向面積をA
としたときに、静電容量(キャパシタンス)Cは、以下
の数1で表わされる。
体層3の厚さをd、誘電体層3の誘電率をε、誘電体層
3を挟んでいる下部電極2と上部電極4の対向面積をA
としたときに、静電容量(キャパシタンス)Cは、以下
の数1で表わされる。
【0004】
【数1】C=ε(A/d)
【0005】このように静電容量Cは、電極の対向面積
Aに比例するものであるが、図12に示すように、下部
電極層2と上部電極層4の対向面が平面形状であると、
一定の面積内に形成される薄膜キャパシタの静電容量C
を大きくすることに限界がある。したがって、例えば薄
膜のLCフィルターやCR積分回路のように、薄膜イン
ダクタや薄膜抵抗の上に薄膜キャパシタが重ねられるも
のでは、薄膜キャパシタの形成領域の面積が限られて前
記面積Aを充分に大きくできず、回路に必要となる静電
容量Cを確保できないことが生じる。また、限られた面
積内に形成された薄膜キャパシタにおいて静電容量Cを
大きくするためには、誘電体層3の厚さdを可能な限り
薄くしなければならないことになる。誘電体膜3を非常
に薄くしていくと、誘電体層3の膜の欠陥が生じやすく
なる。
Aに比例するものであるが、図12に示すように、下部
電極層2と上部電極層4の対向面が平面形状であると、
一定の面積内に形成される薄膜キャパシタの静電容量C
を大きくすることに限界がある。したがって、例えば薄
膜のLCフィルターやCR積分回路のように、薄膜イン
ダクタや薄膜抵抗の上に薄膜キャパシタが重ねられるも
のでは、薄膜キャパシタの形成領域の面積が限られて前
記面積Aを充分に大きくできず、回路に必要となる静電
容量Cを確保できないことが生じる。また、限られた面
積内に形成された薄膜キャパシタにおいて静電容量Cを
大きくするためには、誘電体層3の厚さdを可能な限り
薄くしなければならないことになる。誘電体膜3を非常
に薄くしていくと、誘電体層3の膜の欠陥が生じやすく
なる。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、限られた面積内に形成された場合にも従来よりも
大きな静電容量を得ることができる薄膜キャパシタおよ
びその製造方法を提供することを目的としている。
あり、限られた面積内に形成された場合にも従来よりも
大きな静電容量を得ることができる薄膜キャパシタおよ
びその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による薄膜キャパ
シタは、下部電極層と誘電体層と上部電極層とが順に積
層されており、下部電極層の表面が規則的な凹凸面とさ
れ、誘電体層が前記凹凸面に倣って形成され、さらに誘
電体層の表面に現れる規則的な凹凸面に上部電極層が積
層されていることを特徴とするものである。
シタは、下部電極層と誘電体層と上部電極層とが順に積
層されており、下部電極層の表面が規則的な凹凸面とさ
れ、誘電体層が前記凹凸面に倣って形成され、さらに誘
電体層の表面に現れる規則的な凹凸面に上部電極層が積
層されていることを特徴とするものである。
【0008】または、基板と下部電極層と誘電体層と上
部電極層とが順に積層されており、基板の表面が規則的
な凹凸面とされ、下部電極層が前記凹凸面に倣って形成
され、且つ下部電極層の表面に現れる規則的な凹凸面に
倣って誘電体層が形成され、さらに誘電体層の表面に現
れる規則的な凹凸面に上部電極層が積層されていること
を特徴とするものである。
部電極層とが順に積層されており、基板の表面が規則的
な凹凸面とされ、下部電極層が前記凹凸面に倣って形成
され、且つ下部電極層の表面に現れる規則的な凹凸面に
倣って誘電体層が形成され、さらに誘電体層の表面に現
れる規則的な凹凸面に上部電極層が積層されていること
を特徴とするものである。
【0009】上記において、規則的な凹凸面は、連続す
る曲面により形成されたもので、円筒に近い形状が連続
する凹凸面または球面に近い形状が連続する凹凸面とす
ることが好ましい。
る曲面により形成されたもので、円筒に近い形状が連続
する凹凸面または球面に近い形状が連続する凹凸面とす
ることが好ましい。
【0010】上記薄膜キャパシタは、感光材料により形
成された基板の表面に規則的な遮光部を介して露光を行
い且つ現像して、基板の表面に規則的な凹凸面を形成
し、この凹凸面の上に、下部電極層と誘電体層と上部電
極層とを順に形成することにより製造することが可能で
ある。
成された基板の表面に規則的な遮光部を介して露光を行
い且つ現像して、基板の表面に規則的な凹凸面を形成
し、この凹凸面の上に、下部電極層と誘電体層と上部電
極層とを順に形成することにより製造することが可能で
ある。
【0011】または、基板あるいは下部電極層の表面に
規則的なエッチングマスクを設置し等方エッチングを行
って、基板あるいは下部電極層の表面に規則的な凹凸面
を形成し、この凹凸面の上に、下部電極層と誘電体層と
上部電極層、または誘電体層と上部電極層を順に形成す
ることを特徴とするものである。
規則的なエッチングマスクを設置し等方エッチングを行
って、基板あるいは下部電極層の表面に規則的な凹凸面
を形成し、この凹凸面の上に、下部電極層と誘電体層と
上部電極層、または誘電体層と上部電極層を順に形成す
ることを特徴とするものである。
【0012】上記各製造方法では、誘電体層はスパッタ
リングなどにより成膜することが可能であるが、下部電
極層の表面を酸化または窒化処理して、下部電極層の表
面に誘電体層を形成することも可能である。
リングなどにより成膜することが可能であるが、下部電
極層の表面を酸化または窒化処理して、下部電極層の表
面に誘電体層を形成することも可能である。
【0013】
【作用】本発明の薄膜キャパシタは、下部電極層の表面
に規則的な凹凸面が形成され、好ましくはこの凹凸面
が、ほぼ半円筒面またはほぼ半球面が連続する連続曲面
である。この凹凸面に倣って誘電体層が形成されるが、
凹凸面が曲面形状である場合には、誘電体層は凹凸面に
倣ってほぼ均一な膜厚にて形成される。誘電体層の表面
には下部電極層の凹凸面に追従して下部電極層とほぼ同
じ形状の凹凸面が現れ、誘電体層の表面の凹凸面に上部
電極層が積層される。下部電極層と上部電極層が凹凸面
にて対向するため、誘電体層を挟む上下の電極層の対向
面積が広くなり、よって狭い領域内に形成された薄膜キ
ャパシタであっても、静電容量が大きいものとなる。
に規則的な凹凸面が形成され、好ましくはこの凹凸面
が、ほぼ半円筒面またはほぼ半球面が連続する連続曲面
である。この凹凸面に倣って誘電体層が形成されるが、
凹凸面が曲面形状である場合には、誘電体層は凹凸面に
倣ってほぼ均一な膜厚にて形成される。誘電体層の表面
には下部電極層の凹凸面に追従して下部電極層とほぼ同
じ形状の凹凸面が現れ、誘電体層の表面の凹凸面に上部
電極層が積層される。下部電極層と上部電極層が凹凸面
にて対向するため、誘電体層を挟む上下の電極層の対向
面積が広くなり、よって狭い領域内に形成された薄膜キ
ャパシタであっても、静電容量が大きいものとなる。
【0014】また上記薄膜キャパシタの凹凸面形状は、
基板となる感光材料を露光して現像することにより形成
でき、または基板表面または下部電極層の表面を等方エ
ッチングすることにより形成することが可能である。こ
の凹凸面に、下部電極層や誘電体層や上部電極層を形成
することにより簡単に薄膜キャパシタを製造できる。
基板となる感光材料を露光して現像することにより形成
でき、または基板表面または下部電極層の表面を等方エ
ッチングすることにより形成することが可能である。こ
の凹凸面に、下部電極層や誘電体層や上部電極層を形成
することにより簡単に薄膜キャパシタを製造できる。
【0015】さらに、下部電極層を酸化または窒化処理
することにより、下部電極層の表面に均一な膜厚の誘電
体層を形成することが可能である。
することにより、下部電極層の表面に均一な膜厚の誘電
体層を形成することが可能である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は、薄膜キャパシタの断面図であり、図2
(A)(B)は、基板の凹凸面に下部電極層および誘電
体層が積層される工程を示す断面図、図3と図4は薄膜
キャパシタの凹凸形状を示す斜視図である。図1に示す
薄膜キャパシタは、基板10の表面に曲面にて連続する
凹凸面11が規則的に形成されている。図2(A)に示
すように、基板10の規則的な凹凸面11上に下部電極
層21が形成される。下部電極層21はほぼ均一な厚さ
にて凹凸面11に倣うように成膜される。前記凹凸面1
1の曲率半径r0は5μm程度であり、下部電極層21
の膜厚は1μm前後または1μm以下の厚さであるため
に、下部電極層21の表面には、前記凹凸面11と同じ
凹凸面21aが現れる。
る。図1は、薄膜キャパシタの断面図であり、図2
(A)(B)は、基板の凹凸面に下部電極層および誘電
体層が積層される工程を示す断面図、図3と図4は薄膜
キャパシタの凹凸形状を示す斜視図である。図1に示す
薄膜キャパシタは、基板10の表面に曲面にて連続する
凹凸面11が規則的に形成されている。図2(A)に示
すように、基板10の規則的な凹凸面11上に下部電極
層21が形成される。下部電極層21はほぼ均一な厚さ
にて凹凸面11に倣うように成膜される。前記凹凸面1
1の曲率半径r0は5μm程度であり、下部電極層21
の膜厚は1μm前後または1μm以下の厚さであるため
に、下部電極層21の表面には、前記凹凸面11と同じ
凹凸面21aが現れる。
【0017】図2(B)に示すように、下部電極層21
の表面の凹凸面21aの上に誘電体層22が形成され
る。誘電体層22は、下部電極層21の凹凸面21aに
倣って形成されるが、誘電体層22は数百オングストロ
ーム程度または数千オングストロームの膜厚であるた
め、誘電体層22はほぼ一定の膜厚により形成され、ま
た誘電体層22の表面には前記凹凸面11および凹凸面
21aとほぼ同じ形状の連続した曲面の凹凸面22aが
現れる。図1に示すように、この凹凸面22aの上に上
部電極層23が1μm前後または1μm以下の膜厚にて
形成される。さらに上部電極層23の上に絶縁層が形成
されたものが薄膜キャパシタとなる。
の表面の凹凸面21aの上に誘電体層22が形成され
る。誘電体層22は、下部電極層21の凹凸面21aに
倣って形成されるが、誘電体層22は数百オングストロ
ーム程度または数千オングストロームの膜厚であるた
め、誘電体層22はほぼ一定の膜厚により形成され、ま
た誘電体層22の表面には前記凹凸面11および凹凸面
21aとほぼ同じ形状の連続した曲面の凹凸面22aが
現れる。図1に示すように、この凹凸面22aの上に上
部電極層23が1μm前後または1μm以下の膜厚にて
形成される。さらに上部電極層23の上に絶縁層が形成
されたものが薄膜キャパシタとなる。
【0018】上記誘電体層22の膜厚が薄く、且つ凹凸
面11の曲率半径r0が大きいほど、均一な膜厚の誘電
体層22が得られる。上記曲率半径r0は誘電体層22
の膜厚寸法の5倍以上であることが好ましい。上記基板
10は、感光材料である感光性ポリイミド、あるいはガ
ラス(SiO2)、シリコン(Si)、またはアルミナ
(Al2O3)などの絶縁性材料により形成される。下部
電極層21と上部電極層23は、銅(Cu)、アルミニ
ウム(Al)またはタンタル(Ta)などの導電性材料
により形成され、誘電体層22は、SiO2、窒化シリ
コン(Si3N4)またはBaTiO3などの誘電体また
は強誘電体材料により形成される。
面11の曲率半径r0が大きいほど、均一な膜厚の誘電
体層22が得られる。上記曲率半径r0は誘電体層22
の膜厚寸法の5倍以上であることが好ましい。上記基板
10は、感光材料である感光性ポリイミド、あるいはガ
ラス(SiO2)、シリコン(Si)、またはアルミナ
(Al2O3)などの絶縁性材料により形成される。下部
電極層21と上部電極層23は、銅(Cu)、アルミニ
ウム(Al)またはタンタル(Ta)などの導電性材料
により形成され、誘電体層22は、SiO2、窒化シリ
コン(Si3N4)またはBaTiO3などの誘電体また
は強誘電体材料により形成される。
【0019】基板10の表面に形成される凹凸面11の
形状は、図3に示すようにほぼ半球面またはほぼ球面の
一部分の形状が凸側と凹側に規則的に連続するものとな
る。あるいは図4に示すように、ほぼ半円筒面またはほ
ぼ円筒面の一部分の形状が凸側と凹側に規則的に連続す
るものとなる。前記数1に示すように、誘電体層22の
膜厚寸法dが同じである場合に、静電容量Cは、下部電
極層と上部電極層の対向面積Aに比例する。図3に示す
ように、凹凸面がほぼ半球面の連続するものである場合
には、誘電体層22の曲率半径をrとすると、半球面の
表面積が(2πr2)で、半球の投影面積が(πr2)で
あるため、図12に示す平面形状の薄膜キャパシタに比
べて上下電極層の対向表面積が2倍になり、よって静電
容量Cもほぼ2倍になる。
形状は、図3に示すようにほぼ半球面またはほぼ球面の
一部分の形状が凸側と凹側に規則的に連続するものとな
る。あるいは図4に示すように、ほぼ半円筒面またはほ
ぼ円筒面の一部分の形状が凸側と凹側に規則的に連続す
るものとなる。前記数1に示すように、誘電体層22の
膜厚寸法dが同じである場合に、静電容量Cは、下部電
極層と上部電極層の対向面積Aに比例する。図3に示す
ように、凹凸面がほぼ半球面の連続するものである場合
には、誘電体層22の曲率半径をrとすると、半球面の
表面積が(2πr2)で、半球の投影面積が(πr2)で
あるため、図12に示す平面形状の薄膜キャパシタに比
べて上下電極層の対向表面積が2倍になり、よって静電
容量Cもほぼ2倍になる。
【0020】図4に示すように、ほぼ半円筒面が連続す
る凹凸面の薄膜キャパシタでは、誘電体層22の曲率半
径をrとすると、断面での半円の軌跡長が(πr)で、
その直径が(2πr)であるため、上下の電極層の対向
表面積は図12に示す平面形状の薄膜キャパシタの(π
/2)倍になり、よって静電容量Cもほぼ(π/2)倍
となる。
る凹凸面の薄膜キャパシタでは、誘電体層22の曲率半
径をrとすると、断面での半円の軌跡長が(πr)で、
その直径が(2πr)であるため、上下の電極層の対向
表面積は図12に示す平面形状の薄膜キャパシタの(π
/2)倍になり、よって静電容量Cもほぼ(π/2)倍
となる。
【0021】次に図3に示すように球面が凸側と凹側に
連続した凹凸面を有する薄膜キャパシタの製造方法を以
下において実施例別に説明する。なお、図4に示す円筒
面が連続する凹凸面を有する薄膜キャパシタの製造方法
は、図3に示すものとほぼ同じであり、凹凸面を形成す
る際の露光やエッチングの際のマスクの形状が相違する
だけである。
連続した凹凸面を有する薄膜キャパシタの製造方法を以
下において実施例別に説明する。なお、図4に示す円筒
面が連続する凹凸面を有する薄膜キャパシタの製造方法
は、図3に示すものとほぼ同じであり、凹凸面を形成す
る際の露光やエッチングの際のマスクの形状が相違する
だけである。
【0022】図5(A)(B)(C)は、薄膜キャパシ
タの製造方法の第1実施例を示す工程図、図6は製造に
使用されるフォトマスクの底面図である。この実施例に
使用される基板10は、ガラスまたはシリコン(Si)
などの基層12の上に、感光材料である感光性ポリイミ
ドの中間層13が形成されたものである。図5(A)に
示すように、基層12の表面に感光性ポリイミド樹脂を
回転塗布し、ホットプレート上で、80℃にて5分間の
プリベークを行い、中間層13を形成する。
タの製造方法の第1実施例を示す工程図、図6は製造に
使用されるフォトマスクの底面図である。この実施例に
使用される基板10は、ガラスまたはシリコン(Si)
などの基層12の上に、感光材料である感光性ポリイミ
ドの中間層13が形成されたものである。図5(A)に
示すように、基層12の表面に感光性ポリイミド樹脂を
回転塗布し、ホットプレート上で、80℃にて5分間の
プリベークを行い、中間層13を形成する。
【0023】基層12と中間層13から成る基板10を
露光装置に設置して露光を行うが、このときフォトマス
ク30が使用される。図5(B)に示すように、フォト
マスク30は透明基板31の下面に遮光層32aが形成
されたものである。図6の底面図に示すように、フォト
マスク30の遮光層32aには規則的に配列する小径の
透光穴32bが開口している。この実施例では、透光穴
32bが形成されている部分に、薄膜キャパシタの凸側
の曲面が形成されることになる。
露光装置に設置して露光を行うが、このときフォトマス
ク30が使用される。図5(B)に示すように、フォト
マスク30は透明基板31の下面に遮光層32aが形成
されたものである。図6の底面図に示すように、フォト
マスク30の遮光層32aには規則的に配列する小径の
透光穴32bが開口している。この実施例では、透光穴
32bが形成されている部分に、薄膜キャパシタの凸側
の曲面が形成されることになる。
【0024】図5(B)に示すように、フォトマスク3
0は中間層13の表面から10〜30μmの間隔Hを設
けて配置し、露光装置によりフォトマスク30上に紫外
線光(UV光)を照射する。中間層13の上にフォトマ
スク30を間隔Hを開けて設置して行う露光は、プロキ
シミティー露光となり、フォトマスク30上から照射さ
れたUV光は、フォトマスク30の透光穴32bの周縁
部にて回析する。その結果、中間層13である感光性ポ
リイミド層の露光量は、透光穴32bの真下で大きく、
透光穴32bから離れるに従って減少する分布と成る。
図5(B)では、感光性ポリイミドの露光量分布を線α
で示している。
0は中間層13の表面から10〜30μmの間隔Hを設
けて配置し、露光装置によりフォトマスク30上に紫外
線光(UV光)を照射する。中間層13の上にフォトマ
スク30を間隔Hを開けて設置して行う露光は、プロキ
シミティー露光となり、フォトマスク30上から照射さ
れたUV光は、フォトマスク30の透光穴32bの周縁
部にて回析する。その結果、中間層13である感光性ポ
リイミド層の露光量は、透光穴32bの真下で大きく、
透光穴32bから離れるに従って減少する分布と成る。
図5(B)では、感光性ポリイミドの露光量分布を線α
で示している。
【0025】上記のプロキシミティー露光の後に、現像
液を用いて露光部分の現像を行うと、感光性ポリイミド
の中間層13の表面に、前記露光量分布に沿った凹凸面
11が残される(図5(C)参照)。この凹凸面11
は、図3に示したように、ほぼ半球面またはほぼ球面の
一部が凸側と凹側に連続して形成されるものとなる。中
間層13に凹凸面11が形成された基板10は、焼成炉
にて、450℃で90分間の焼成が行なわれ、凹凸面1
1が形成された中間層13が安定化する。
液を用いて露光部分の現像を行うと、感光性ポリイミド
の中間層13の表面に、前記露光量分布に沿った凹凸面
11が残される(図5(C)参照)。この凹凸面11
は、図3に示したように、ほぼ半球面またはほぼ球面の
一部が凸側と凹側に連続して形成されるものとなる。中
間層13に凹凸面11が形成された基板10は、焼成炉
にて、450℃で90分間の焼成が行なわれ、凹凸面1
1が形成された中間層13が安定化する。
【0026】次に図2(A)(B)に示すように、基板
10の表面の凹凸面11上に対し、スパッタ法や蒸着法
によりアルミニウム(Al)や銅(Cu)などの導電性
材料による下部電極層21が形成される。下部電極層2
1上には、電力印加端子となる部分を除いて均一の厚さ
で誘電体層22が形成され、さらに誘電体層22の上に
現れる凹凸面22a上に対し、スパッタ法や蒸着法によ
り、AlやCuなどの導電性材料による上部電極層23
が形成される。上記の感光性ポリイミドの中間層12に
形成される凹凸面11の形状は、フォトマスク30の透
光穴32bの開口径D、透光穴32bの配列間隔B、図
5(B)に示す中間層13の表面とフォトマスク30の
間隔H、および感光性ポリイミドに対する露光量により
決定される。
10の表面の凹凸面11上に対し、スパッタ法や蒸着法
によりアルミニウム(Al)や銅(Cu)などの導電性
材料による下部電極層21が形成される。下部電極層2
1上には、電力印加端子となる部分を除いて均一の厚さ
で誘電体層22が形成され、さらに誘電体層22の上に
現れる凹凸面22a上に対し、スパッタ法や蒸着法によ
り、AlやCuなどの導電性材料による上部電極層23
が形成される。上記の感光性ポリイミドの中間層12に
形成される凹凸面11の形状は、フォトマスク30の透
光穴32bの開口径D、透光穴32bの配列間隔B、図
5(B)に示す中間層13の表面とフォトマスク30の
間隔H、および感光性ポリイミドに対する露光量により
決定される。
【0027】本実施例において、上記開口径Dを3μ
m、配列間隔Bを20μm、中間層13とフォトマスク
30の間隙Hを30μm、露光量をLI=70として露
光および現像を行ったところ、図5(C)に示すよう
に、凸部の頂点から凹部の底点までの高さhが10μ
m、凸部の頂点間の間隔Bが20μmの規則的に連続す
る凹凸面11が得られた。また凹凸面11は、ほぼ球面
状の凸部と凹部が連続する滑らかな凹凸曲面となった。
凸部と凹部のそれぞれの曲率半径r0はほぼ5μmとな
った。上記滑らかな凹凸面11に下部電極層21、誘電
体層22、上部電極層23を積層したところ、誘電体層
22は均一な膜厚で且つ膜欠陥のないものが得られた。
m、配列間隔Bを20μm、中間層13とフォトマスク
30の間隙Hを30μm、露光量をLI=70として露
光および現像を行ったところ、図5(C)に示すよう
に、凸部の頂点から凹部の底点までの高さhが10μ
m、凸部の頂点間の間隔Bが20μmの規則的に連続す
る凹凸面11が得られた。また凹凸面11は、ほぼ球面
状の凸部と凹部が連続する滑らかな凹凸曲面となった。
凸部と凹部のそれぞれの曲率半径r0はほぼ5μmとな
った。上記滑らかな凹凸面11に下部電極層21、誘電
体層22、上部電極層23を積層したところ、誘電体層
22は均一な膜厚で且つ膜欠陥のないものが得られた。
【0028】本発明の薄膜キャパシタは、誘電体層22
が凹凸面に倣って均一な膜厚に形成されることが必要で
あるが、誘電体層22の膜厚を1μm未満のものとして
成膜すると、膜厚の均一性が得られることを確認でき
た。前記の実施例では、凹凸面11の凸部と凹部の高さ
が5μmで、曲率半径r0がほぼ5μmである。よっ
て、誘電体層22の膜厚dが、凹凸面11の曲率半径r
0(図1参照)またはr(図3参照)の1/5未満であ
れば、膜厚の均一な誘電体層22が形成されることが確
認できた。
が凹凸面に倣って均一な膜厚に形成されることが必要で
あるが、誘電体層22の膜厚を1μm未満のものとして
成膜すると、膜厚の均一性が得られることを確認でき
た。前記の実施例では、凹凸面11の凸部と凹部の高さ
が5μmで、曲率半径r0がほぼ5μmである。よっ
て、誘電体層22の膜厚dが、凹凸面11の曲率半径r
0(図1参照)またはr(図3参照)の1/5未満であ
れば、膜厚の均一な誘電体層22が形成されることが確
認できた。
【0029】図7(A)ないし(E)は、本発明の薄膜
キャパシタの製造方法の第2実施例を示す工程図、図8
はこの工程に使用されるフォトマスクの底面図である。
図7(A)に示すように、この実施例の基板10は、ガ
ラスやシリコンなどの基層12とポリイミド樹脂による
中間層13aとから成るものである。ポリイミド樹脂
は、基層12の表面に回転塗布され、ホットプレート上
で80℃で5分のプリベークが行われ、さらに焼成炉
で、450℃で90分の焼成が行われ安定した状態の中
間層13aが形成される。
キャパシタの製造方法の第2実施例を示す工程図、図8
はこの工程に使用されるフォトマスクの底面図である。
図7(A)に示すように、この実施例の基板10は、ガ
ラスやシリコンなどの基層12とポリイミド樹脂による
中間層13aとから成るものである。ポリイミド樹脂
は、基層12の表面に回転塗布され、ホットプレート上
で80℃で5分のプリベークが行われ、さらに焼成炉
で、450℃で90分の焼成が行われ安定した状態の中
間層13aが形成される。
【0030】図7(B)に示すように、ポリイミド樹脂
の中間層13aの表面に対し、スパッタ法または蒸着法
により、アルミニウム(Al)または銅(Cu)などの
エッチングマスク膜14を成膜する。また、エッチング
マスク膜14の上にレジスト材料を塗布しプリベークし
てレジスト層15を形成する。上記基板10を露光装置
に設置する。このときに使用されるフォトマスク40は
図8に示すように、透明基板41の下面に、規則的に配
列した円形の遮光層42が形成されたものである。本発
明の方法により製造される薄膜キャパシタは、円形の遮
光層42の中心部分が凹凸曲面の頂点部分となる。
の中間層13aの表面に対し、スパッタ法または蒸着法
により、アルミニウム(Al)または銅(Cu)などの
エッチングマスク膜14を成膜する。また、エッチング
マスク膜14の上にレジスト材料を塗布しプリベークし
てレジスト層15を形成する。上記基板10を露光装置
に設置する。このときに使用されるフォトマスク40は
図8に示すように、透明基板41の下面に、規則的に配
列した円形の遮光層42が形成されたものである。本発
明の方法により製造される薄膜キャパシタは、円形の遮
光層42の中心部分が凹凸曲面の頂点部分となる。
【0031】図7(B)に示すフォトマスク40上から
露光を行うと、レジスト層15は、前記遮光層42以外
の部分で露光される。フォトマスク40を除去し、現像
液により現像を行うと、図7(C)に示すように、露光
された部分以外のレジスト材料が除去されたレジストパ
ターン15aが形成される。このレジストパターン15
aをポストベークして安定化させる。
露光を行うと、レジスト層15は、前記遮光層42以外
の部分で露光される。フォトマスク40を除去し、現像
液により現像を行うと、図7(C)に示すように、露光
された部分以外のレジスト材料が除去されたレジストパ
ターン15aが形成される。このレジストパターン15
aをポストベークして安定化させる。
【0032】図7(C)に示す基板10に対して、ウェ
ットエッチング法やドライエッチング法を施し、レジス
トパターン15aの下に位置する部分以外のエッチング
マスク膜14を除去する。レジストパターン15aを除
去すると、図7(D)に示すように、エッチングマスク
膜14の一部がエッチングマスクパターン14aとして
残される。このエッチングマスクパターン14aは、図
8に示したフォトマスク40の遮光層42と同じ位置で
且つほぼ同じ形状のものとなる。
ットエッチング法やドライエッチング法を施し、レジス
トパターン15aの下に位置する部分以外のエッチング
マスク膜14を除去する。レジストパターン15aを除
去すると、図7(D)に示すように、エッチングマスク
膜14の一部がエッチングマスクパターン14aとして
残される。このエッチングマスクパターン14aは、図
8に示したフォトマスク40の遮光層42と同じ位置で
且つほぼ同じ形状のものとなる。
【0033】図7(D)の基板10に対し、酸素
(O2)プラズマ中でエッチングすると、ポリイミド樹
脂の中間層13aは、線βで示すように、エッチングマ
スクパターン14aの真下では浅く、パターン14aの
無い部分に向けて徐々に深くなるように等方的にエッチ
ングされる。エッチングマスクパターン14aを除去す
ると、基板10の表面に滑らかに連続する規則的な凹凸
面11が形成される。この凹凸面11は、ほぼ球面が凸
側と凹側に連続するものであり、その形状は、図5に示
した第1実施例の製造方法で製造されるものと同じであ
る。上記凹凸面11に対し、図2に示すように、下部電
極層21、誘電体層22および上部電極層23が形成さ
れて、薄膜キャパシタが完成する。
(O2)プラズマ中でエッチングすると、ポリイミド樹
脂の中間層13aは、線βで示すように、エッチングマ
スクパターン14aの真下では浅く、パターン14aの
無い部分に向けて徐々に深くなるように等方的にエッチ
ングされる。エッチングマスクパターン14aを除去す
ると、基板10の表面に滑らかに連続する規則的な凹凸
面11が形成される。この凹凸面11は、ほぼ球面が凸
側と凹側に連続するものであり、その形状は、図5に示
した第1実施例の製造方法で製造されるものと同じであ
る。上記凹凸面11に対し、図2に示すように、下部電
極層21、誘電体層22および上部電極層23が形成さ
れて、薄膜キャパシタが完成する。
【0034】図9(A)〜(D)は本発明の薄膜キャパ
シタの製造方法の第3実施例を示す工程図である。この
実施例での基板10は、シリコン基板またはガラス基板
(例えばコーニング社製の「#7059ガラス」)であ
る。図9(A)に示すように、シリコン基板11上にレ
ジスト材料を塗布し、プリベークしてレジスト層15を
形成する。図9(B)に示すようにレジスト層15上に
フォトマスク40を設置して露光するが、このフォトマ
スク40は、図8に示すものであり、第2実施例の図7
(B)の工程に用いたものと同じである。
シタの製造方法の第3実施例を示す工程図である。この
実施例での基板10は、シリコン基板またはガラス基板
(例えばコーニング社製の「#7059ガラス」)であ
る。図9(A)に示すように、シリコン基板11上にレ
ジスト材料を塗布し、プリベークしてレジスト層15を
形成する。図9(B)に示すようにレジスト層15上に
フォトマスク40を設置して露光するが、このフォトマ
スク40は、図8に示すものであり、第2実施例の図7
(B)の工程に用いたものと同じである。
【0035】上記フォトマスク40を用いて露光し、現
像液にて現像すると、図9(C)に示すように、フォト
マスク40の遮光層42にて遮光された部分以外のレジ
スト材料が除去され、レジストパターン15aが形成さ
れる。レジストパターン15aは図8に示すフォトマス
ク40の遮光層42の円形パターンと同じ形状のもので
あり、この方法で製造される薄膜キャパシタでは、レジ
ストパターン15aの部分が凸形状となる。レジストパ
ターン15aはホストベークにより安定化される。
像液にて現像すると、図9(C)に示すように、フォト
マスク40の遮光層42にて遮光された部分以外のレジ
スト材料が除去され、レジストパターン15aが形成さ
れる。レジストパターン15aは図8に示すフォトマス
ク40の遮光層42の円形パターンと同じ形状のもので
あり、この方法で製造される薄膜キャパシタでは、レジ
ストパターン15aの部分が凸形状となる。レジストパ
ターン15aはホストベークにより安定化される。
【0036】図9(C)に示す基板10に対して等方性
エッチングが行われる。基板10がシリコン基板の場合
には、バッファードふっ酸(BHF)によるウエットエ
ッチング法、またはSF6プラズマによるドライエッチ
ング法が用いられる。また基板10がガラス基板の場合
には、バッファードふっ酸(BHF)によるウエットエ
ッチング法が用いられる。この等方性エッチングによ
り、基板10に滑らかな凹凸面11が形成される。この
凹凸面11の形状は、図5(C)や図7(E)に示すも
のと同じである。上記凹凸面11上に下部電極層21、
誘電体層22、上部電極層23が積層されて、薄膜キャ
パシタが製造される。
エッチングが行われる。基板10がシリコン基板の場合
には、バッファードふっ酸(BHF)によるウエットエ
ッチング法、またはSF6プラズマによるドライエッチ
ング法が用いられる。また基板10がガラス基板の場合
には、バッファードふっ酸(BHF)によるウエットエ
ッチング法が用いられる。この等方性エッチングによ
り、基板10に滑らかな凹凸面11が形成される。この
凹凸面11の形状は、図5(C)や図7(E)に示すも
のと同じである。上記凹凸面11上に下部電極層21、
誘電体層22、上部電極層23が積層されて、薄膜キャ
パシタが製造される。
【0037】図10(A)(B)は本発明の薄膜キャパ
シタの製造方法の第4実施例を示している。この実施例
では、ガラス基板やシリコン基板などの基板10の上
に、スパッタ法や蒸着法などにより、AlやCuなどの
導電性材料の層21Aを成膜する。そして図9(A)
(B)に示すのと同じ工程により、導電性材料の層21
Aの表面にレジストパターン15aを形成する。
シタの製造方法の第4実施例を示している。この実施例
では、ガラス基板やシリコン基板などの基板10の上
に、スパッタ法や蒸着法などにより、AlやCuなどの
導電性材料の層21Aを成膜する。そして図9(A)
(B)に示すのと同じ工程により、導電性材料の層21
Aの表面にレジストパターン15aを形成する。
【0038】図10(A)に示す基板に対し、バッファ
ードふっ酸(BHF)によるウエットエッチング法、ま
たはSF6プラズマによるドライエッチング法による等
方性エッチングを行うと、導電性材料の層21Aの表面
に滑らかに連続する凹凸面21aが形成された下部電極
層21が得られる。この下部電極層21の凹凸面21a
は、図5(C)、図7(E)などに示すものとほぼ同じ
形状である。上記下部電極層21の凹凸面21a上に誘
電体層22と上部電極層23を積層することにより、薄
膜キャパシタを製造できる。
ードふっ酸(BHF)によるウエットエッチング法、ま
たはSF6プラズマによるドライエッチング法による等
方性エッチングを行うと、導電性材料の層21Aの表面
に滑らかに連続する凹凸面21aが形成された下部電極
層21が得られる。この下部電極層21の凹凸面21a
は、図5(C)、図7(E)などに示すものとほぼ同じ
形状である。上記下部電極層21の凹凸面21a上に誘
電体層22と上部電極層23を積層することにより、薄
膜キャパシタを製造できる。
【0039】上記各実施例では、AlやCuなどの下部
電極層21の表面に、SiO2、SiN4などの誘電体膜
を別材料として積層しているが、導電性材料の下部電極
層21の凹凸面21aを酸化または窒化処理して誘電体
層を形成してもよい。例えば図11に示すように、下部
電極層21をタンタル(Ta)によりスパッタリング成
膜し、その表面の凹凸面21aを陽極酸化処理して、凹
凸面21aに誘電体層を形成することができる。下部電
極層21の凹凸面21aに形成された誘電体層は均一な
厚さを有するものとなる。また、図4に示すほぼ円筒面
の凹凸面を形成する場合には、前記各実施例の製造方法
に使用されるフォトマスク30または40の遮光層の形
状をストライプ状にすれば、各実施例と同じ工程で製造
することができる。
電極層21の表面に、SiO2、SiN4などの誘電体膜
を別材料として積層しているが、導電性材料の下部電極
層21の凹凸面21aを酸化または窒化処理して誘電体
層を形成してもよい。例えば図11に示すように、下部
電極層21をタンタル(Ta)によりスパッタリング成
膜し、その表面の凹凸面21aを陽極酸化処理して、凹
凸面21aに誘電体層を形成することができる。下部電
極層21の凹凸面21aに形成された誘電体層は均一な
厚さを有するものとなる。また、図4に示すほぼ円筒面
の凹凸面を形成する場合には、前記各実施例の製造方法
に使用されるフォトマスク30または40の遮光層の形
状をストライプ状にすれば、各実施例と同じ工程で製造
することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の薄膜キャパシタで
は、誘電体層を挟む下部電極層と上部電極層の対向面積
を広くでき、狭い領域に形成される薄膜キャパシタの静
電容量を大きくできる。特に凹凸面が曲面形状のもので
は、誘電体層の膜厚を均一なものにできる。また静電容
量を大きくするために無理に誘電体層の膜厚を薄くする
必要がないため、誘電体層の膜欠陥などが生じにくいも
のとなる。
は、誘電体層を挟む下部電極層と上部電極層の対向面積
を広くでき、狭い領域に形成される薄膜キャパシタの静
電容量を大きくできる。特に凹凸面が曲面形状のもので
は、誘電体層の膜厚を均一なものにできる。また静電容
量を大きくするために無理に誘電体層の膜厚を薄くする
必要がないため、誘電体層の膜欠陥などが生じにくいも
のとなる。
【0041】また、本発明の薄膜キャパシタの製造方法
によれば、所定のパターンのマスクを用いて露光・現像
やエッチングを行うことにより、簡単に製造できる。
によれば、所定のパターンのマスクを用いて露光・現像
やエッチングを行うことにより、簡単に製造できる。
【図1】本発明の薄膜キャパシタの層構造を示す断面
図、
図、
【図2】(A)(B)は下部電極層と誘電体層を形成す
る工程を示す断面図、
る工程を示す断面図、
【図3】球面状の凹凸面が形成された薄膜キャパシタの
斜視図、
斜視図、
【図4】円筒状の凹凸面が形成された薄膜キャパシタの
斜視図、
斜視図、
【図5】(A)(B)(C)は本発明の製造方法の第1
実施例を示す工程図、
実施例を示す工程図、
【図6】図5に示す工程に使用されるフォトマスクの底
面図、
面図、
【図7】(A)〜(E)は本発明の製造方法の第2実施
例を示す工程図、
例を示す工程図、
【図8】図7に示す工程に使用されるフォトマスクの底
面図、
面図、
【図9】(A)〜(D)は本発明の製造方法の第3実施
例を示す工程図、
例を示す工程図、
【図10】(A)(B)は本発明の製造方法の第4実施
例を示す工程図、
例を示す工程図、
【図11】下部電極層の表面が処理されて誘電体層が形
成されたものを示す断面図、
成されたものを示す断面図、
【図12】従来の薄膜キャパシタを示す断面図、
10 基板 11 凹凸面 12 基層 13 中間層(感光性ポリイミド層) 13a 中間層(ポリイミド層) 14 エッチングマスク膜 15 レジスト膜 21 下部電極層 21a 凹凸面 22 誘電体層 22a 凹凸面 23 上部電極層 30 フォトマスク 32a 遮光層 32b 透光穴 40 フォトマスク 42 遮光層
Claims (6)
- 【請求項1】 下部電極層と誘電体層と上部電極層とが
順に積層されており、下部電極層の表面が規則的な凹凸
面とされ、誘電体層が前記凹凸面に倣って形成され、さ
らに誘電体層の表面に現れる規則的な凹凸面に上部電極
層が積層されていることを特徴とする薄膜キャパシタ。 - 【請求項2】 基板と下部電極層と誘電体層と上部電極
層とが順に積層されており、基板の表面が規則的な凹凸
面とされ、下部電極層が前記凹凸面に倣って形成され、
且つ下部電極層の表面に現れる規則的な凹凸面に倣って
誘電体層が形成され、さらに誘電体層の表面に現れる規
則的な凹凸面に上部電極層が積層されていることを特徴
とする薄膜キャパシタ。 - 【請求項3】 規則的な凹凸面は、連続する曲面により
形成されている請求項1または2記載の薄膜キャパシ
タ。 - 【請求項4】 感光材料により形成された基板の表面に
規則的な遮光部を介して露光を行い且つ現像して、基板
の表面に規則的な凹凸面を形成し、この凹凸面の上に、
下部電極層と誘電体層と上部電極層とを順に形成するこ
とを特徴とする薄膜キャパシタの製造方法。 - 【請求項5】 基板の表面に規則的なエッチングマスク
を設置し等方エッチングを行って、基板の表面に規則的
な凹凸面を形成し、この凹凸面の上に、下部電極層と誘
電体層と上部電極層とを順に形成することを特徴とする
薄膜キャパシタの製造方法。 - 【請求項6】 下部電極層の表面に規則的なエッチング
マスクを設置し等方エッチングを行って、下部電極層の
表面に規則的な凹凸面を形成し、この凹凸面の上に、誘
電体層と上部電極層とを順に形成することを特徴とする
薄膜キャパシタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6308289A JPH08148379A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | 薄膜キャパシタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6308289A JPH08148379A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | 薄膜キャパシタおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08148379A true JPH08148379A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17979250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6308289A Withdrawn JPH08148379A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | 薄膜キャパシタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08148379A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100427540B1 (ko) * | 1997-06-25 | 2004-07-19 | 주식회사 하이닉스반도체 | 반도체 소자의 캐패시터 형성방법 |
KR100568306B1 (ko) * | 2004-07-23 | 2006-04-05 | 삼성전기주식회사 | 박막형 다층 세라믹 캐패시터 및 그 제조방법 |
-
1994
- 1994-11-16 JP JP6308289A patent/JPH08148379A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100427540B1 (ko) * | 1997-06-25 | 2004-07-19 | 주식회사 하이닉스반도체 | 반도체 소자의 캐패시터 형성방법 |
KR100568306B1 (ko) * | 2004-07-23 | 2006-04-05 | 삼성전기주식회사 | 박막형 다층 세라믹 캐패시터 및 그 제조방법 |
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