JPH081470U - ケーシング着脱式連動バケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーシングチューブ内に吊り降ろしていって
着地させるだけでケーシングチューブの内壁に密着し、
ケーシングチューブが回転するとその回転力だけでカッ
ター付バケットが逆回転し、効率よく土砂を掘削し、土
砂をバケット内に溜め込んで、吊り上げると速やかにケ
ーシングチューブからはずれて引き上げられ、排土でき
るケーシング着脱式連動バケットを開発することにあ
る。 【構成】 ケーシングチューブの内壁に密着するような
反力受板と、該反力受板を吊り支える伸縮アームとから
なり、ワイヤーで全体を吊り下げてケーシング内に着地
させると、バケットが押し上げられ、伸縮パイプが開
き、反力受板がケーシング内壁に密着し、プラネタリー
ギア群を介して中心の伸縮パイプに逆方向に伝達でき、
削った土はカッターに沿ったすきまからバケットに流入
して溜まり、排土できるような構成とすることを特徴と
するケーシング着脱式連動バケット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、場所打ちぐい等の施工のための円柱状の孔をケーシングチューブ を使って掘削する際のパケットの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、場所打ちぐい等の施工のためにケーシングチューブを用いて円柱状の孔 を掘削する場合に用いるバケットは、ハンマーグラブといって、クレーン等に張 ったワイヤーに吊るしケーシングチューブ内に落下させることにより、土砂を削 り、掴み把手再び引き上げて排土するものであった。

【０００３】 しかし、ハンマーグラブは一回の落下だけでは掘削する土砂の量が少なく、掴 み取る量も少なかったので、掘削の時には何回も落下を繰り返さなければならな かった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、上記の欠点を除去するために改良したものであり、ケーシ ングチューブ内に吊り降ろしていって着地させるだけでケーシングチューブの内 壁に密着し、ケーシングチューブが回転するとその回転力だけでカッター付バケ ットが逆回転し、効率よく土砂を掘削し、土砂をバケット内に溜め込んで、吊り 上げると速やかにケーシングチューブからはずれて引き上げられ、排土できるケ ーシング着脱式連動バケットを開発することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の好適な例を述べると、場所打ちぐい等の施工のために先端に硬刃を 設けたケーシングチューブを回転させて円柱状の孔を掘削する場合において、ワ イヤー取付部を上部に持つ伸縮パイプと、該パイプ最下部に取り付けたカッター 付バケットと、該バケットの上方の伸縮パイプ円周に取り付けた外歯のサンギア と、該サンギアと噛み合っているプラネタリーギア群と、該プラネタリーギア群 の外周にある内歯リングギアのドラムと、該ドラムから外側四方に開くようにな っている可動アームと、該可動アームに取り付けられたすべり止め加工付で可動 アームが開いた時にケーシングチューブ内壁に密着するような反力受板と、該反 力受板を伸縮パイプ上部から吊り支える伸縮アームとからなり、ワイヤーで全体 を吊り下げてケーシング内に着地させると、バケットが押し上げられ、伸縮パイ プが縮み可動アームが開くことにより、反力受板がケーシング内壁に密着し、ケ ーシングの回転力をプラネタリーギア群を介して中心の伸縮パイプに逆方向に伝 達でき、ケーシングを回転させるとカッター付バケットが逆転し、削った土はカ ッターに沿ったすきまからバケットに流入して溜まり、バケット底部に付いたロ ットピンを開けると、蝶番を支点にして底部が開いて排土できるような構成とす ることを特徴とするケーシング着脱式連動バケットより構成される。

【０００６】

【作用】

この考案の使用方法を述べると、ケーシングチューブ内に吊り降ろしていって 着地させるだけでケーシングチューブの内壁に密着し、ケーシングチューブが回 転するとその回転力だけでカッター付バケットが逆回転し、効率よく土砂を掘削 し、土砂をバケット内に溜め込んで、吊り上げると速やかにケーシングチューブ からはずれて引き上げられ、排土できるものである。

【０００７】

【実施例】

この考案の一実施例を図面に従って説明すると、ワイヤー（Ｚ）で吊り下げた 伸縮パイプ（１）の最下部に取り付けたカッター付バケット（４）を取り付け、 該バケット（４）の上方の伸縮パイプ（１）には、外歯の付いたサンギア（６） を外周に取り付け、その外側に複数のプラネタリーギア（７，７，７，・・）群 を介して内歯リングギアのドラム（８）を取り付け、該ドラム（８）から外側四 方に開く可動アーム（２，２・・）を取り付け、該可動アームにすべり止め加工 付反力受板（３，３，３・・・）を取り付け、伸縮パイプ上端から降ろされた伸 縮アーム（５，５，５・・・）によって反力受板（３，３，３・・・）がぴった りとドラム（８）に付着しているが、ケーシングチューブ（Ｘ）内に着地した際 には、バケット（４）が押し上げられ、伸縮パイプ（１）が縮むため、反力受板 （３，３，３・・・）は開いてケーシングチューブ（Ｘ）に密着し、ケーシング チューブ（Ｘ）が回転すると、回転力は反力受板から可動アームを介して内歯リ ングギア（７，７，７・・）のドラム（８）に伝達され、ドラムの回転力はプラ ネタリーギア（７，７，７・・）を介してサンギア（６）にドラム（８）と逆回 転方向に伝達されることにより、中心の伸縮パイプ（１）の最下部のパケット（ ４）がケーシング（Ｘ）の回転方向と逆回転し、バケット底部（４ａ）に設けた カッター（４ｂ，４ｂ）によって削り取られた土砂は、カッター（４ｂ，４ｂ） に沿って開いている隙間（４ｃ，４ｃ）からバケット（４）に流入し、大量に溜 まり、ワイヤー（Ｚ）で引き上げると反力受板（３，３，３・・・）が閉じてケ ーシング（Ｘ）から離れ、全体（Ｙ）がケーシング（Ｘ）から外れて持ち上がり 、バケット底部（４ａ）に付いたロットピン（４ｆ）を外すと、バケット底部（ ４ａ）が蝶番（４ｅ）を支点にして底部が開き、排土できるような構成とするこ とを特徴とするケーシング着脱式連動バケットより構成される。

【０００８】

【考案の効果】

この考案は、以上の構成よりなるものであり、この考案によれば、連動バケッ ト（Ｙ）は、ケーシング（Ｘ）内に吊り下げりするだけで、脱着が極めて簡単に 行え、ケーシングの回転力だけでカッター付バケットが逆回転し、掘削が極めて 効率的に行え、さらに、バケットの容量が大きくすれば排土の効率もよく、また 、掘削時に騒音振動が少ない等極めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すものであり、（Ａ）
は、連動バケットを吊り下げた状態を示し、（Ｂ）は、
連動バケットが着地した状態および掘削中の状態を示す
説明図である。

【図２】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図３】本考案の一実施例を示す底面図である。

【図４】本考案に使用するバケット部が排土する状態を
示す説明図である。

【図５】従来例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 伸縮パイプ ２ 可動アーム ３ すべり止め加工板付反力受板 ４ バケット ４ａ バケット底部 ４ｂ カッター ４ｃ 土の流入するすきま ４ｄ 調節式カッター ４ｅ 蝶番 ４ｆ 開閉式ロットピン ５ 伸縮アーム ６ サンギア ７ プラネタリーギア ８ 内歯リングギアのドラム Ｘ ケーシングチューブ Ｙ 連動バケット Ｚ ワイヤー Ｐ ハンマーグラブ Ｑ ケーシングチューブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 場所打ちぐい等の施工のために先端に硬
   刃を設けたケーシングチューブを回転させて円柱状の孔
   を掘削し、該チューブ内で連動バケットであって、ワイ
   ヤー取付部を上部に持つ伸縮パイプと、該パイプ最下部
   に取り付けたカッター付バケットと、該バケットの上方
   の伸縮パイプ円周に取り付けた外歯のサンギアと、該サ
   ンギアと噛み合っているプラネタリーギア群と、該プラ
   ネタリーギア群の外周にある内歯リングギアのドラム
   と、該ドラムから外側四方に開く可動アームと、該可動
   アームに取り付けられたすべり止め加工付で可動アーム
   が開いた時にケーシングチューブ内壁に密着するような
   反力受板と、該反力受板を伸縮パイプ上部から吊り支え
   る伸縮アームとからなり、ワイヤーで全体を吊り下げて
   ケーシング内に着地させると、バケットが押し上げら
   れ、伸縮パイプが縮み可動アームが開くことにより、反
   力受板がケーシング内壁に密着し、ケーシングの回転力
   をプラネタリーギア群を介して中心の伸縮パイプに逆方
   向に伝達でき、ケーシングを回転させるとカッター付バ
   ケットが逆転し、削った土はカッターに沿ったすきまか
   らバケットに流入して溜まり、バケット底部に付いたロ
   ットピンを開けると、蝶番を支点にして底部が開いて排
   土できるような構成とすることを特徴とするケーシング
   着脱式連動バケット。