JPH08146686A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH08146686A
JPH08146686A JP6280438A JP28043894A JPH08146686A JP H08146686 A JPH08146686 A JP H08146686A JP 6280438 A JP6280438 A JP 6280438A JP 28043894 A JP28043894 A JP 28043894A JP H08146686 A JPH08146686 A JP H08146686A
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electrostatic latent
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Application number
JP6280438A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Ogawa
勝敏 小川
Kenji Asakura
建治 朝倉
Toshiharu Etsuno
俊治 越野
Yuji Okada
雄治 岡田
Masahiro Aizawa
昌宏 相澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電潜像保持体や電極部材の振動による不快
音の発生と、非画像部における黒筋の発生とを同時に抑
制する。 【構成】 静電潜像保持体(感光体ドラム25)と電極
部材(電極ローラ34)とのそれぞれの内部に固定磁石
27,28および37,38を配置して、前記静電潜像
保持体と前記電極部材との間に交流バイアスを印加する
電子写真装置であって、静電潜像保持体と電極部材との
間に印加する交流バイアスの周波数を逐次変調させ、複
数種の周波数を発振させると同時に、各振動体(静電潜
像保持体および電極部材)に不規則な振動をさせる。ま
た、静電潜像保持体や現像部材のような振動体内部への
背面部材の設置や充填剤の封入等により、前記静電潜像
保持体や電極部材の振動に対する減衰成分を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタやファクシミ
リ等に応用できる電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真方法ではトナーとキャ
リヤからなる現像剤を用いる2成分現像法が広く用いら
れていたが、近年、像形成部の小型化および低コスト化
のために、1成分現像法の開発が進みつつある。このよ
うな1成分現像法を用いた電子写真装置として、本出願
人が特開平5−72890号公報などに提案した、静電
潜像保持体(感光体ドラム)と電極ローラとにそれぞれ
固定磁石を内包させ、静電潜像保持体上に形成した静電
潜像に磁性トナーを供給し、交流電圧を印加した電極ロ
ーラにて、静電潜像保持体上の静電潜像非画像部に付着
した磁性トナーを除去するMagnetic Cascade Developme
nt現像装置(以下略してMCD現像装置と称する)があ
る。
【0003】この装置の特徴として、 (1)画像部に現像剤を付着させる従来の現像方式とは
異なり、静電潜像全面にトナーを付着させた後、非画像
部に付着したトナーを除去する方式なので、細線の現像
を忠実に行うことができる。
【0004】(2)トナー層を形成した現像ローラにて
静電潜像にトナーを付着させる従来の現像方式とは異な
り、静電潜像保持体にトナーを付着させた後、電極面が
露出した電極ローラにて非画像部の現像剤を除去する方
式なので、現像ローラ上のトナー帯電量の局所的な不均
一により発生する、いわゆるスリーブゴースト現象がな
い。
【0005】(3)ブレード等の規制部材にて現像ロー
ラ上の現像剤層を規制する従来の現像方式とは異なり、
トナー粒子に直接圧力をかける部材がないので、トナー
外添剤がトナー母体からの脱離やトナー母体への打ち込
み等を起こすことがなく、現像装置の経時安定性に優れ
ている。
【0006】などが挙げられる。
【0007】さらに、MCD現像装置は、直流電圧に交
流電圧を重畳させた現像バイアスを印加する方式であ
る。静電潜像保持体と電極ローラとの間に形成された交
番電界により現像を行うので、 (4)交番電界により往復運動するトナー粒子は、静電
潜像保持体や電極ローラ、あるいは他のトナー粒子との
衝突を繰り返しながら電荷を受容する。よって、トナー
帯電部材を要することなく、トナー帯電量の増加を促進
することができる。
【0008】(5)トナー粒子は、交番電界中で振動す
ることにより、画像エッジ部での回り込み電界の影響を
受け、画像エッジ部へ集中して移動する。よって、画像
エッジ部が適度に強調されるので、細線画像の再現性が
良く、鮮鋭な画像が得られる。
【0009】(6)往復運動しているトナー粒子を、静
電潜像保持体上のトナー粒子に衝突させて、機械的振動
を与えることで、鏡像力やファン・デル・ワールス力等
による静電潜像保持体表面への付着力からトナー粒子を
切り離すことができる。これにより、非画像部に付着し
たトナーも静電力で容易に電極ローラ側へ回収できるの
で、カブリのない画像が得られる。
【0010】等の効果を得ることができる。なお、トナ
ー粒子が往復運動する領域を、以下現像領域と称する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、交流電
圧の印加に関して、以下のようなMCD現像装置独自の
問題点を有していた。すなわち、交流電圧の印加により
前記交流電圧の周波数を基本周波数とした不快音が発振
してしまうという点と、交流電圧を積極的に印加しない
と、トナーに混入した異物により黒筋が発生してしまう
という点との、二つの問題点を同時に解決することが困
難であるという点である。
【0012】これらの問題点の発生メカニズムを以下に
説明する。
【0013】はじめに、不快音の発生メカニズムを図を
用いて説明する。図11に示すように、MCD現像装置
の現像領域近傍は、誘電体であるトナー層を電極ローラ
と静電潜像保持体との2枚の電極で挟持したコンデンサ
モデルとして考えられる。ここで、電極ローラと静電潜
像保持体との最近接距離に比べてはるかに薄い静電潜像
保持体上の感光体層は無視して考える。
【0014】このコンデンサに直流電圧VDCを交流電圧
O-P sin ωtに重畳した現像電圧Vb を印加する。こ
のとき、VO-P は交流電圧の振幅である。また、ω=2
πfで、fは交流電圧の周波数である。現像電圧Vb
印加すると、電極ローラと静電潜像保持体に電荷qが誘
起して、静電引力Fが働く。電極面積をS、電極間距離
をrとするとき、両電極に働く静電引力Fは、下式のよ
うに示される。
【0015】F=q2 /2ε0 εt S =ε0 εt b 2 /2r2 S =ε0 εt (VO-P sin ωt+VDC2 /2r2 S =ε0 εt (2VO-P DCsin ωt−VO-P 2 cos 2ω
t/2+VO-P 2 /2+VDC 2 )/2r2 S 上記に示した静電引力Fが励振力となって、静電潜像保
持体および電極ローラを強制振動させる。ここで静電引
力Fは、ωに応じて変動するので、静電潜像保持体や電
極ローラは、fおよび2fを基本周波数として振動す
る。これにより静電潜像保持体や電極ローラからは、印
加した交流電圧の周波数とその2倍の周波数を基本周波
数とした純音が発振し、聴感上耳障りな音となる。
【0016】さらに上式に示したとおり、電極ローラと
静電潜像保持体との間の誘電率εtが大きいと、両者間
に働く静電引力Fは大きくなる。MCD現像装置の場
合、トナー層と静電潜像保持体との間に空隙層を設けた
ジャンピング現像装置に比べて、静電潜像保持体と電極
ローラとの間にトナー層が充填された構成であるため、
誘電率εt が大きくなる。このため、電極ローラと静電
潜像保持体との間に働く静電引力も大きくなるため、発
振する不快音も大きくなってしまう。
【0017】次に、黒筋の発生メカニズムを以下に説明
する。トナー粒子より大きい異物がトナー内に混入する
と、これらの異物のうち磁化しやすいものは、静電潜像
保持体や電極ローラ内部の固定磁石から発する磁気的吸
引力により、静電潜像保持体や電極ローラの表面に定在
する。定在した異物は、静電潜像保持体上のトナーを静
電潜像保持体表面に押し付けたり、電極ローラに回収・
搬送されるトナーの流れを阻害して、現像領域近傍で回
収トナーの溜まりを形成させてしまう。このため、静電
潜像保持体とトナー粒子との付着力が局所的に強固とな
ったり、現像領域でのトナー量が局所的に多くなり、静
電潜像保持体上からトナーを十分に回収できなくなっ
て、非画像部への黒筋現象が現れる。
【0018】上記黒筋現象の問題点は、静電潜像保持体
上から電極ローラ側へのトナー回収能力を向上させるこ
とによって解決できる。トナー回収能力を向上させるに
は、静電潜像保持体上のトナー粒子に機械的な振動を与
え、鏡像力やファン・デル・ワールス力等による静電潜
像保持体表面への付着力からトナー粒子を切り放せばよ
い。よって現像領域中で往復運動しているトナー粒子と
静電潜像保持体表面に付着しているトナー粒子とを積極
的に衝突させることで、トナーの回収能力が向上する。
具体的な手段として、印加する交流電圧の振幅を大きく
し、トナー粒子を加速させて衝突させる手段、あるいは
印加する交流電圧の周波数を高くして、衝突機会を増や
す手段がある。
【0019】しかしながら、上記手段にて黒筋の発生を
抑制させると、本装置からの不快音の発生が顕著となっ
てしまう。すなわち、交流電圧の振幅を大きくして黒筋
の発生を抑制させようとすると、振動体である静電潜像
保持体や電極ローラの変位振幅も大きくなり、発振音が
大きくなってしまう。また、もとの交流電圧周波数が振
動体の共振周波数より低周波側にあった場合、交流電圧
の周波数を高くして黒筋の発生を抑制しようとすると、
振動体の共振周波数に近づけることになるので、前者同
様、振動体の変位振幅が大きくなり、発振音も大きくな
ってしまう。
【0020】このように、MCD現像装置では、黒筋の
発生を抑制する手段として、交流電圧の振幅や周波数を
調整して、トナーの回収能力を向上させようとすると、
不快音が大きくなってしまうので、両問題点を同時に解
決することが困難であった。
【0021】交流電圧を調整する手段以外に、黒筋の発
生を防止する手段として、現像器内にトナーを投入する
際、メッシュを通して異物を取り除く方法が挙げられ
る。しかしながら、現像剤を貯蔵するホッパー内で、ア
ジテータによるストレスでトナーが凝固して異物となっ
てしまうものについては効果がなく、さらには製造上、
トナーのメッシュ処理で作業効率を低下させてしまうと
いう問題点を有していた。
【0022】また、不快音の発生に対する解決手段とし
て、特開平5−35167号公報、特開平5−1429
21号公報、特開平5−142923号公報、特開平5
−188839号公報、特開平5−197321号公報
等に開示されているように、剛体または弾性体などの制
振部材を静電潜像保持体内部に挿入して、静電潜像保持
体の振動変形を防止する方法が挙げられる。しかしなが
ら、MCD現像装置では静電潜像保持体内に固定磁石を
設置しているため、制振部材を挿入するスペースがない
点や、静電潜像保持体内への制振部材の固定が製造上難
しい点などの問題を有していた。
【0023】またその他にも、特開平4−328778
号公報等のように、印加する交流電圧を変調して、装置
から警告音や音楽を発振させる方法が挙げられている。
しかしながら、装置が動作するたびに注意をひく音を故
意に発生させることとなるので、ファクシミリ等で夜間
や静寂な環境にて動作させる場合では、それらの音は騒
音に類してしまう点や、音楽を奏でるのに必要な、数百
Hz程度の周波数では、MCD現像装置に用いるとカブ
リや黒筋が発生しやすくなってしまうという問題点を有
していた。
【0024】本発明は上記問題点に鑑み、不快音の発振
と黒筋の発生とを同時に抑制する電子写真装置を提供す
るものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、回転移動する静電潜像保持体と、前記
静電潜像保持体に対向した電極部材と、逐次周波数を変
調させながら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との
間に電界を形成させる交流電圧供給電源と、前記静電潜
像保持体または前記電極部材の内壁面に少なくとも一部
当接した背面部材とを有するものである。
【0026】また本発明は、前記静電潜像保持体または
前記電極部材に内包された充填材を有するものである。
【0027】また本発明は、本装置の構成部材がもつ共
振周波数を除いた周波数帯域内で、逐次周波数を変調さ
せながら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との間に
電界を形成させる交流電圧供給電源とを有するものであ
る。
【0028】また本発明は、発せられる最小周波数と最
大周波数とをそれぞれfmin ,fma x とするとき、下
式、 2×fmin >fmax が成り立つような周波数帯域内で逐次周波数を変調させ
ながら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との間に電
界を形成させる交流電圧供給電源を有するものである。
【0029】また本発明は、逐次周波数を変調させなが
ら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との間に電界を
形成させ、かつ、発せられる複数種の周波数の比が、協
和音となるような整数比となる交流電圧供給電源を有す
るものである。
【0030】また本発明は、少なくとも3種類以上の周
波数を用いて逐次周波数を変調させながら、前記静電潜
像保持体と前記電極部材との間に電界を形成させる交流
電圧供給電源を有するものである。
【0031】また本発明は、発せられる複数種の周波数
fと、前記周波数fの発生頻度Nとの間に、下式、 N=−C1 ×log f+C2 (C1 ,C2 は定数) が成り立つように逐次周波数を変調させながら、前記静
電潜像保持体と前記電極部材との間に電界を形成させる
交流電圧供給電源を有するものである。
【0032】また本発明は、繰り返し周期をもって逐次
周波数を変調し、前記静電潜像保持体と前記電極部材と
の間に電界を形成させる交流電圧供給電源であって、前
記繰り返し周期T(秒)と、プロセス速度v(mm/
秒)との間に、下式、 v×T<1 が成り立つ交流電圧供給電源を有するものである。
【0033】また本発明は、本装置内の温湿度の変化を
検知する温湿度変化検知手段と、前記温湿度変化検知手
段からの信号に応じて、前記交流電圧供給電源により印
加される周波数の種類や発生頻度を変化させる周波数変
化手段とを有するものである。
【0034】また本発明は、印字された画像の出力枚数
を検知する出力枚数検知手段と、前記出力枚数検知手段
からの信号に応じて、前記交流電圧供給電源により印加
される周波数の種類や発生頻度を変化させる周波数変化
手段とを有するものである。
【0035】
【作用】本発明は上記構成により、静電潜像保持体や電
極部材のような振動体を強制振動させている状態で、そ
の振動周波数を変動させていることになる。これにより
振動体は、変位振幅および位相がばらついた振動をす
る。さらに、周波数を切り替えた直後では、減衰自由振
動と強制振動との和で振動するため、周波数切り替え時
に唸りの現象を生ずる。以上により、振動体は不規則な
振動をするので、そこから発振する音は、モータやファ
ン等の作動音に似た音質となる。よって、耳障りな不快
音を発振していた従来構成に比べ、機械装置にとって違
和感のない音となる。さらに、振動体に当接する背面部
材の設置や充填材の封入等で振動減衰成分を設けること
により、前記振動体の変位振幅が小さくなるばかりでな
く、周波数切り替え直後の減衰自由振動成分が速く消滅
し、唸りの現象が目立たなくなるので、振動体から発振
する音圧レベルも低減することができる。また、現像バ
イアスの交流成分は、特定の周波数帯域をもつこととな
るので、周波数設定に対して自由度が大きくなる。これ
により、従来のような単一周波数を印加する構成と比較
して、現像領域におけるトナー粒子の静電潜像保持体表
面への衝突回数を増やすことができるので、現像バイア
スによる不快音を防止できるのと同時に、黒筋の発生も
抑制できる。
【0036】封入する充填材として流動性をもたせたも
のを使用するときは、静電潜像保持体や電極部材の駆動
トルクの増加を抑制できる。
【0037】本装置の構成部材がもつ共振周波数を除い
た周波数帯域で逐次周波数を変調させるときは、共振に
よる音圧レベルが大きくなるのを防止できる。
【0038】2×fmin >fmax の関係をもたせて逐次
周波数を変調させるときは、高調波成分の同調をなく
し、音圧レベルが大きくなるのを防止できる。
【0039】複数種の周波数の比が協和音となるような
整数比とすることにより、発振音を聴感上快く聞こえる
ものとできる。
【0040】逐次周波数を変調させる周波数として少な
くとも3種類以上を用いるのが好ましい。音質を変化さ
せて不快さを低減し、黒筋発生を抑制する。
【0041】N=−C1 ×log f+C2 の関係をもたせ
て逐次周波数を変調させるときは、発振音を1/fノイ
ズのスペクトルとし、聴感上心地良い音とすることがで
きる。
【0042】v×T<1の関係をもたせて逐次周波数を
変調させるときは、ハーフトーン画像においても濃度ム
ラを目立たなくすることができる。
【0043】本装置内の温湿度の変化や画像の出力枚数
に応じて周波数の種類や発生頻度を変化させるときは、
現像領域におけるトナー粒子の往復回数を増して、カブ
リや黒筋の発生を抑えることができる。
【0044】三角波、のこぎり波、正弦波、正の全波整
流波形、負の全波整流波形などに近似して周波数が時間
的に連続的に変化するようにしたときは、ランダムに変
化する場合に比べて唸りを発生しやすくし、音圧レベル
を低減できる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の電子写真装置について、図面
を参照しながら説明する。
【0046】(第1実施例)図1は本発明の電子写真装
置の第1実施例を示すものである。図1(a)は、本発
明の第1実施例における電子写真装置の構成図であり、
図1(b)は、図1(a)に示した構成における現像領
域近傍の拡大図である。
【0047】図1(a),(b)において、25は直径
30mm、肉厚1mmのアルミ基材上に有機光導電性膜
を20μmの膜厚で塗布した静電潜像保持体としての感
光体ドラムである。26は感光体ドラム25と同軸で、
直径6mmのステンレス製の感光体ドラムシャフトであ
る。27と28は感光体ドラムシャフト26に接着させ
た固定磁石で、固定磁石27はS極、固定磁石28はN
極に着磁した。固定磁石27と固定磁石28とが感光体
ドラム25の外周方向に沿って分布して発する磁束は、
それぞれ3.5×10-3Wb/m、1.5×10-3Wb
/mとした。さらに、感光体ドラム25と電極ローラ3
4との回転中心を結んだ線(以下、軸中心線と略記す
る)上に、固定磁石28の磁束密度ピークがくるように
設置した。
【0048】また、固定磁石27および固定磁石28の
中心角はそれぞれ、40度および30度とした。また、
感光体ドラム25の背面から0.5mmの間隔をあけ
て、固定磁石27と固定磁石28とを配置した。29は
感光体ドラム25をマイナスに帯電させる帯電器、30
は信号光である。31は現像剤溜め、32は50%径が
約8μmのマイナス帯電性磁性1成分トナーである。3
3は現像剤溜め31から磁性トナー32のこぼれを防止
する現像器入り口シールである。
【0049】また、34は直径16mm、肉厚1mmの
ステンレススチール製の電極ローラであり、感光体ドラ
ム25と200μmの間隔をあけて設置してある。35
は電極ローラ34に周波数変調を施した交流電圧を供給
する交流電圧供給電源である。36は電極ローラ34と
同軸で、直径4mmのステンレス製の電極ローラシャフ
トである。37と38は電極ローラシャフト36に接着
させた固定磁石で、固定磁石37はN極、固定磁石38
はS極に着磁した。また、固定磁石37と固定磁石38
とが電極ローラ34の外周方向に沿って分布して発する
磁束はそれぞれ、2.5×10-3Wb/m、1.5×1
-3Wb/mとした。さらに、感光体ドラム25と電極
ローラ34との軸中心線上に、固定磁石37と固定磁石
38との磁束密度ピーク間中央がくるように設置した。
また、固定磁石37および固定磁石38の中心角はそれ
ぞれ50度および30度とした。また、電極ローラ34
の背面から0.5mmの間隔をあけて固定磁石37と固
定磁石38とを配置した。
【0050】39は電極ローラ34上のトナーを掻き取
る燐青銅板からなるトナー掻き取り部材であり、電極ロ
ーラ34以外に対しては電気的に絶縁してある。40は
トナーを貯蔵するトナーホッパーであり、41はトナー
ホッパー40から現像剤溜め31にトナーを供給する回
転羽根である。42は受像紙、43は感光体ドラム25
上のトナー像を受像紙42に転写する転写部材で、直径
8mmの導電性シャフトにウレタンスポンジを巻き付
け、外径18mmとしてある。44は転写後感光体ドラ
ム25上に残留しているトナーを除去するクリーニング
部材である。
【0051】なお、感光体ドラム25は周速32.5m
m/sで回転させた。また、電極ローラ34は感光体ド
ラム25と等速で、逆方向に回転させた。
【0052】以上のように構成された電子写真装置につ
いて、以下図1を用いてその動作を説明する。
【0053】感光体ドラム25を帯電器29で帯電させ
る。この感光体ドラム25に信号光30を照射し静電潜
像を形成する。静電潜像を形成した感光体ドラム25の
表面上にトナーホッパー40からトナー32を固定磁石
27の発する磁力にて供給し、付着させる。次に、トナ
ー32が付着した感光体ドラム25を電極ローラ34の
前に通過させる。このとき、電極ローラ34には交流電
圧供給電源35から供給された現像バイアスを印加させ
ておく。感光体ドラム25と電極ローラ34との間にか
かる交番電界と、固定磁石37による磁力により、感光
体ドラム25の表面上のトナー32のうち、非画像部に
付着したトナー32は電極ローラ34側に回収される。
これにより、画像部に付着したトナー32のみが感光体
ドラム25の表面に残る。また、電極ローラ34側に回
収されたトナー32は、トナー掻き取り部材39によっ
て電極ローラ34上から除去される。
【0054】感光体ドラム25上に得られたトナー像
は、受像紙42に対して転写部材43により転写させた
後、定着器(図示せず)により定着される。一方、転写
後、感光体ドラム25上に残った残留トナーはクリーニ
ング部材44にて感光体ドラム25の表面上から除去さ
れる。
【0055】次に、交流電圧供給電源35により感光体
ドラム25と電極ローラ34との間隙に印加される現像
バイアスについて説明する。図2は、本実施例の現像バ
イアスの出力波形例を示すものである。図2に示した出
力波形は、矩形波の交流電圧VO-P に直流電圧VDCを重
畳させるとともに、周波数を時系列的に変調させたもの
である。
【0056】周波数変調の際に発生させる複数の周波数
(以下、周波数成分と略記する)を選択するに当たり、
本装置の共振周波数域にある周波数成分を印加すると、
本装置から発振する音圧レベルが大きくなってしまうの
は明らかである。このため、印加する周波数成分および
その整数倍が本装置の共振周波数域以外になるよう、周
波数成分を設定することが好ましい。装置の共振周波数
域は、装置に印加する交流周波数を変動させながら、音
圧レベルのピークを検出することにより、容易に調べる
ことができる。本実施例において、本装置の共振周波数
域を調べたところ、2.6〜3.4kHzで音圧レベル
のピークが最大となったので、この領域を共振周波数域
とし、本実施例では上記共振周波数帯域以外の周波数成
分を使用した。
【0057】また、周波数成分のうち二つの音程比が自
然数で表される場合、振動体である感光体ドラムや電極
ローラの変位が増幅して、その周波数での発振音が大き
くなるおそれがある。例えば、音程比が2である1.5
kHzと3.0kHzとの周波数成分を印加した場合、
1.5kHzの高調波である3.0kHzと元の周波数
成分である3.0kHzとが同調して、3.0kHzの
音圧が高くなってしまう。このため、各周波数成分の音
程比が自然数とならないように設定することが好まし
く、さらにはf1 〜fn のうちの最小周波数成分fmin
の2倍が最大周波数成分fmax よりも大きくなるよう
に、すなわち、 2×fmin >fmax となるように設定することが好ましい。
【0058】以上、本装置の共振周波数と周波数成分の
音程比との観点から、本実施例では、1.8kHz,
2.0kHz,2.2kHz,2.4kHzの周波数成
分を用いた。上記各周波数成分をランダムに順次発生さ
せた周波数変調波形を、5ミリ秒の繰り返し周期Tでも
って印加させた。なお、繰り返し周期間での各周波数成
分の発生頻度は均等になるよう設定した。
【0059】上記構成の電子写真装置を用いて、上記交
流電圧供給電源35による現像バイアスを印加したとき
に発振した音質と音圧レベル、および出力した画像品質
の評価を行った。なお、現像バイアスの直流電圧VDC
は−250V、交流電圧の振幅VO-P は700Vとし
た。また、発振音の評価は、本装置底部から高さ80m
m、本装置前面外装部から20mmの位置にマイクロホ
ンを設置し、集音した波形についてFFT解析を行っ
た。画像品質の評価は、黒筋の有無について目視にて従
来の単一周波数印加時と比較した。
【0060】その結果、本装置から発振する音は、モー
タ音に似た低い複合音となり、機械装置から発振する音
としては、違和感のないものとなった。ただし、その音
圧レベルは、従来の単一周波数を印加したときと同じか
2〜3dB高い値を示した。
【0061】また、画像品質については、黒筋の大幅な
低減が確認された。
【0062】以下、上記結果についての考察を図面を用
いて説明する。
【0063】はじめに、音質の変化に対する考察につい
て説明する。図3は静電潜像保持体(感光体ドラム)や
電極部材(電極ローラ)のような振動体をモデル化した
ものである。図3に示すように、上記振動体は、1自由
度ばね・質量・ダッシュポット系として表される。ここ
に示されるばねや質量、ダッシュポットはそれぞれ、振
動体の復元要素、質量、減衰要素を表すものであり、こ
こで振動体のばね定数をk、質量をm、減衰係数をcと
する。
【0064】このような系に力の振幅F、角周波数ωの
正弦波励振力f(t)=Fcos ωtを印加すると、振動
体の振幅倍率Y/Y0 および振動の位相遅れφは、図4
(a),(b)のように示される。なお、Y0 は力Fが
静かにかかったときの振動体の変位を示すものである。
【0065】本実施例では、特定の周波数帯域でもって
振動周波数を変動させるものである。よって振動体の振
幅倍率および位相遅れは、図4(a),(b)中の領域
A内で変動する。これから分かるように、周波数を変動
させることにより変位振幅や位相も変動し、その結果、
振動体は不規則な振動をするようになる。
【0066】さらに、図5に示すように、印加する振動
周波数がf1 からf2 に切り替わったとき、過渡振動が
生ずる。すなわち、周波数f1 の印加終了直後では、図
5(a)に示すように、振動体の固有振動数と減衰係数
により決定された自由減衰振動を起こす。それと同時
に、図5(b)に示したような周波数f2 による強制振
動も行われる。よって、振動体の過渡振動は自由減衰振
動と強制振動とを重ね合わせた図5(c)のような振動
となり、さらには自由振動周波数と強制振動周波数とが
近接していると、唸りの現象が発生する。
【0067】以上から分かるように、振動周波数が時間
的に変動するような励振力を振動体に印加することによ
り、振動周波数だけでなく振動体の変位振幅や位相が不
規則になる。また、それと同時に、切り替え前後の周波
数が近接していると、唸りの現象が生じる。これによ
り、発振する音波も同様な振動を示すこととなり、本装
置からはモータやファンのような回転機械音に似た音が
発振する。
【0068】次に、黒筋の低減に関する考察を以下に説
明する。図6は現像領域でのトナー粒子の運動モデルを
示した図である。図6において、25は感光体ドラム、
32はトナー、34は電極ローラを示している。図6中
(a)は、本実施例に示したような、1.8〜2.4k
Hzの間での周波数変調バイアスを印加したときのモデ
ルであり、(b)は、従来構成のような、1.8kHz
の単一周波数バイアスを印加したときのモデルである。
図6から明らかなように、現像バイアスに周波数変調を
かけることによって、現像領域を通過する間、トナー粒
子が感光体ドラムと電極ローラとの間を往復運動する回
数が増加する。よって、感光体ドラム表面に付着したト
ナーと往復運動するトナー粒子との衝突回数も増加する
ことになる。衝突回数が増加すると、トナー粒子に機械
的な振動を与えることになるので、鏡像力やファン・デ
ル・ワールス力等による感光体ドラム上への付着力から
トナー粒子を切り放すことができる。これにより、感光
体ドラム表面からのトナー粒子回収能力が向上するの
で、黒筋現象も低減されることとなる。
【0069】なお、上記実施例では、他の新たな効果と
して、特定の周波数帯域内で周波数を変調させること
で、広い性状分布範囲のトナー粒子を現像領域で応動さ
せることができる。これにより、トナー粒子の帯電量や
粒径の選択性を低減することができるので、画質の経時
変化を抑制することができる。
【0070】本現象と類似した現象が特公平5−686
94号公報に記載されているが、この公報では、トナー
の特性ばらつきに対して許容範囲を拡大することを目的
としたものである。このため、この公報における構成
は、変動させる周波数帯域を広く設定することが必要と
なるので、複数の周波数差が大きくなる。したがって、
唸りの現象を発生させることが困難であると同時に、印
加した周波数の高調波音が重なり合って音圧が大きくな
ってしまうので、不快音の抑制に対する効果はなく、ま
た本発明の固有効果である黒筋低減現象等の効果も得ら
れにくい。
【0071】なお、上記第1実施例では、1.8〜2.
4kHzの間の4種類の周波数成分をランダムに発生さ
せたが、交流電圧周波数成分の種類は、少なくとも3種
類以上が好ましい。2種類の周波数差が小さいと、音質
はほとんど変化しなくなってしまうのと同時に、黒筋発
生に対する抑制効果も低減してしまう。また2種類の周
波数差が大きいと、聴感上2つの周波数に区別できてし
まい、単に2種類の不快音が同時に発振しているように
聞こえてしまう。このように印加する交流電圧の周波数
成分が2種類だけでは、音質を変える効果が見られなく
なってしまうため、その種類は多い方がよい。
【0072】また、発振する音が協和音となるよう、各
周波数成分を設定することが好ましい。各周波数が調和
して、快く聞こえるためである。協和音を形成するに
は、各周波数成分の比が、簡単な整数比となるよう設定
すればよい。例えば3種類の周波数成分を用いる場合、
それぞれの比が4:5:6となるよう設定することによ
って、協和音を形成することができる。上記周波数比
は、音楽に用いられる純正律音階で、Cn ・En ・Gn
やEn ・Gn ・Cn+1 などであり、これらは「ド・ミ・
ソ」や「ミ・ソ・ド」に相当する。ただし、本発明で
は、純正律音階に関わらない周波数にて設定してよい。
【0073】また、第1実施例は各周波数成分の発生を
ランダムに行ったものであるが、図10に示すように、
特定の波形に近似して周波数が時間変化するよう周波数
を変調してもよい。図10において、(a),(b),
(c),(d),(e)はそれぞれ、時間軸に対する交
流電圧の周波数変動を、三角波、のこぎり波、正弦波、
正の全波整流波形、負の全波整流波形に近似させたもの
である。このような波形に準じて周波数変調を行うと、
時系列的に隣接する周波数の差が小さいので、第1実施
例に示した周波数の配列がランダムな波形に比べて唸り
の現象が発生しやすくなる。このため本装置から発振す
る音は、第1実施例に比べて、さらに低い音となる。
【0074】なお、先に示した第1実施例での出力波形
例は矩形波であるが、矩形波以外にも正弦波や三角波、
のこぎり波等の波形でもよいことは勿論である。
【0075】(第2実施例)上記第1実施例と同一の装
置を、20mm/s、32.5mm/s、65mm/s
の3種類のプロセス速度に可変できるよう構成し、さら
に現像バイアスである周波数変調波形の繰り返し周期を
1〜100ミリ秒の間で変更させて、それぞれの繰り返
し周期における本装置からの発振音と出力画像との評価
を、第1実施例と同様に行った。なお、上記周波数変調
波形を構成する周波数成分は上記第1実施例と同様であ
る。
【0076】その結果、発振音については、プロセス速
度には依存せず、1〜80ミリ秒の周波数変調波形では
有意差が認められなかった。ただし、80ミリ秒以上で
は唸りが目立つようになった。
【0077】画像品質については、プロセス速度が遅い
ほど非画像部での黒筋が少なくなった。これは、プロセ
ス速度が遅くなると、現像領域における単位面積当たり
のトナー粒子の往復回数が多くなるからである。また、
いずれの繰り返し周期についても黒筋の発生度に有意差
が認められず、繰り返し周期に対して依存性がないこと
が確認された。
【0078】さらに、ハーフトーン画像を見ると、いず
れのプロセス速度でも、周波数変調波形の繰り返し周期
で濃度ムラが発生してしまった。これは周波数を変調さ
せていくことで感光体ドラム上のトナー回収量がわずか
でも変化してしまうため、濃度ムラのように見えてしま
うためである。さらに、繰り返し周期を変化させていっ
たところ、上述した濃度ムラを目立たなくするには、繰
り返し周期T(秒)とプロセス速度v(mm/秒)との
間に下式が成り立つような設定が必要であることが分か
った。
【0079】v×T<1 なお、上記第2実施例では、現像バイアスである周波数
変調波形に特定の繰り返し周期をもたして印加したが、
周期性をもたせずに周波数を変調させて印加してもよ
い。ただしその場合、複数枚の画像を出力すると、各画
像間で画像品質がばらつくおそれがある。
【0080】(第3実施例)現像バイアスである周波数
変調波形において、周波数成分fとその発生頻度Nとの
間に下式、 N=−C1 ×log f+C2 (C1 ,C2 は定数) が成り立つような分布、いわゆる1/f分布をもたせた
ときの、発振音と出力画像の評価を上記第1実施例と同
一の装置にて行った。なお、周波数成分は、1.8kH
z,2.0kHz,2.2kHz,2.4kHzの4種
類を用い、周波数変調波形の繰り返し周期が10ミリ秒
となるように設定した。発振音と出力画像と評価方法
は、第1実施例と同様に行った。
【0081】その結果、聴感上ほとんど現像バイアスか
らの発振音として認識できない音となり、FFTによる
解析結果からも、その周波数スペクトルからは白色ノイ
ズと区別できない分布を示すようになった。上記発生頻
度分布を示す周波数変調波形を印加することにより、本
装置から発振する周波数スペクトルは、1/fノイズを
示すようになり、聴感上心地良い音として認識されるた
めである。
【0082】ただし、黒筋の発生については、従来の単
一周波数印加時と比べてやや低減しているものの、上記
第1実施例よりは、発生度は高くなった。これは、低周
波数成分が増えることとなるので、現像領域でトナー粒
子が往復運動する回数が、第1実施例に比べて少なくな
るため、黒筋発生に対する抑制効果は低減してしまうか
らである。
【0083】なお、本発明は、第1実施例や第3実施例
に示したような発生頻度に限るものではなく、その他の
発生分布をもたせてもよいことは勿論である。
【0084】(第4実施例)図7に示すように、感光体
ドラム25の内部に背面部材を配置した構成にて実施し
た。なお、それ以外は、上記第1実施例と同一構成の装
置とした。
【0085】図7は電子写真装置の断面図である。図7
中、45はウレタンスポンジ製の背面部材であり、1〜
2kg/cmの荷重で感光体ドラム25の内面に当接さ
せた。この場合に、背面部材45と転写部材43とが対
向し、感光体ドラム25を挟むように背面部材45を配
置した。
【0086】上記に示した装置に、第1実施例と同様の
周波数変調波形の現像バイアスを印加し、本装置からの
発振音と出力画像との評価を第1実施例と同様に行っ
た。
【0087】この結果、本装置から発振する音圧レベル
は、従来の単一周波数印加時に比べて、5〜10dB低
減したものとなった。また、音質は、第1実施例と同様
に、モータ音に似た低い複合音となり、機械装置から発
振する音としては、違和感のないものとなった。黒筋の
有無もまた、第1実施例と同様に、大幅な低減が確認さ
れた。
【0088】上記第4実施例の結果に関する考察を以下
に説明する。
【0089】すなわち、第4実施例では、背面部材45
と転写部材43とで感光体ドラム25を挟持することに
より、感光体ドラム25の凹凸変位を機械的圧接力にて
抑えるのと同時に、背面部材45および転写部材43と
がそれぞれ、感光体ドラム25の振動に対し減衰成分と
なって作用することになる。これにより、感光体ドラム
25の変位振幅が抑えられるのと同時に、周波数切り替
え直後に発生する過渡振動において、自由減衰振動の成
分が早く消滅することになる。よって、唸りの現象を含
めて感光体ドラム25の変位振幅が第1実施例に比べて
小さくなるので、本装置から発振する音圧レベルも小さ
くなる。
【0090】なお、第4実施例では、背面部材45は、
感光体ドラム25の内面に当接するローラ形状であった
が、振動減衰効果が得られる構成であれば、どのような
形状のものでもよい。だたし、感光体ドラム25との接
触面積が広いほど振動減衰効果が効率良く得られるの
で、背面部材45と感光体ドラム25とが広い面積で接
触するような構成が好ましい。
【0091】また、図8のように拘束板46aと弾性層
46bとを積層させた制振部材46を感光体ドラム25
の内面に接着した構成を用いてもよい。ただし、感光体
ドラム25の内面全面に制振部材46を接着した場合
は、制振部材46の厚み分だけ感光体ドラム25内の固
定磁石27,28の外径を小さくしなければならない。
【0092】このため、固定磁石27,28の磁束を第
1実施例よりも大きく設定する必要がある。
【0093】さらに、上記に示したような背面部材は電
極ローラ34の内部に設置しても同様な効果を得ること
ができる。
【0094】(第5実施例)図9に示すように、感光体
ドラム25の内部に流動性を有する充填材を封入した構
成にて実施した。なお、それ以外は、上記第1実施例と
同一構成の装置を用いた。
【0095】図9は、感光体ドラム25を長手方向に見
た端部の断面図である。図9中、47は感光体ドラム2
5の内部に封入された充填材としての水である。また、
48は感光体ドラム25の端部に接着されたドラムフラ
ンジである。また、49はドラムシャフト26とドラム
フランジ48との隙間からの水漏れを防止するためのO
リングである。
【0096】上記に示した装置に、第1実施例と同様の
周波数変調波形の現像バイアスを印加し、本装置からの
発振音と出力画像との評価を第1実施例と同様に行っ
た。
【0097】この結果、本装置から発振する音圧レベル
は、従来の単一周波数印加時に比べて、10〜15dB
低減したものとなった。また、音質の変化や黒筋の有無
に関しては、第1実施例と同様であった。
【0098】上記第5実施例の結果に関する考察を以下
に説明する。
【0099】すなわち、第5実施例では、感光体ドラム
25内に封入した充填材47が、感光体ドラム25への
付加重量として働き、感光体ドラム25の振動を抑え
る。また同時に、感光体ドラム25の内面と固定磁石2
7,28との間隙に介在している充填材47が、第4実
施例と同様に感光体ドラム25の振動に対する減衰成分
として作用する。すなわち、図3を用いて説明すると、
間隙に介在している充填材47が、固定磁石27,28
を基礎としたダッシュポットとしての役割を果たす。よ
って、第4実施例と同様に、第1実施例よりも感光体ド
ラム25の変位振幅が小さくなり、かつ唸りの現象も抑
えられるので、本装置から発振する音圧レベルも小さく
なる。
【0100】なお、第5実施例では、感光体ドラム25
の内部の充填材47として水を封入したが、水以外にも
アルコール類、鉱物油、アルキルベンゼン等の合成油、
シリコーン油等の液体を用いてもよい。化学的な特性に
は限定がなく、非圧縮性と流動性を備えていればよい。
【0101】また、液体以外の充填材として、金属粉、
シリカ、スチロール樹脂、PMMA、ガラスビーズ、ア
ルミナなどの粉体でもよい。粉体を封入する場合は、液
体の場合と比べ、粉体漏れを防止するシールの設定余裕
度が広がるのと同時に、感光体ドラム25や固定磁石2
7,28、ドラムシャフト26等の腐食を心配すること
がないので、取扱いが容易である。ただし、粉体の粒径
は、感光体ドラム25と固定磁石27,28との間隙よ
りも小さいものを使用することが好ましい。感光体ドラ
ム25と固定磁石27,28との間に粉体が介在しない
と、感光体ドラム25の振動に対して直接減衰成分とし
て作用できないためである。また、感光体ドラム25に
封入する粉体は、非磁性のものが好ましい。磁性粉体を
封入すると、固定磁石27,28の表面に磁性粉体が定
在し、感光体ドラム25の内部での粉体の流動性が損な
われ、感光体ドラム25の駆動トルクが上昇してしまう
おそれがあるからである。
【0102】また、第5実施例では、固定磁石27,2
8が振動体に対する基礎として作用していたが、感光体
ドラム25内に固定磁石27,28を配置しない、MC
D現像方式以外の現像装置の場合、感光体ドラムにおい
て励振力を受ける位置の背面に、間隙を介して背面部材
を設置し、その背面部材を基礎として作用させることが
好ましい。特開平5−35048号公報に記載されてい
るような、背面部材を設置せずに充填材のみ感光体内に
封入した構成では、付加重量としての作用はあるもの
の、減衰成分としての作用は低下してしまう。
【0103】さらに、上記に示したような充填材および
背面部材は、電極ローラ34の内部に封入または配置し
ても同様な効果を得ることができる。
【0104】なお、本発明では、設置環境の変動や、本
装置からの出力枚数に応じて、交流電圧の周波数を変調
させることが好ましい。すなわち、本装置内に温湿度の
変化や出力枚数、または残トナー量等を検知する手段を
設け、前記検知手段からの信号に応じて、周波数変調波
形を構成する周波数成分の種類や発生頻度を変化させる
ことが好ましい。
【0105】例えば、第1実施例に記載した装置の周辺
の温湿度が下がった場合、トナー粒子の帯電量が上昇す
ることで、感光体ドラムとトナー粒子との鏡像力が高ま
る。
【0106】このため、常温常湿下に比べて、感光体ド
ラム上のトナーが回収されにくくなるので、カブリや黒
筋が発生しやすくなる。このような現象に対し、温湿度
が低下したときに、現像バイアスとして印加する複数の
周波数のうち、高周波成分の発生頻度が高くなるように
制御する。これにより、現像領域におけるトナー粒子の
往復回数が増加するので、カブリや黒筋の発生を抑える
ことができ、環境に依存しない画像を得ることができ
る。
【0107】また、第1実施例に記載した装置にて長期
間画像を出力していくと、感光体ドラムの表面に付着し
やすい小粒径のトナーを先に消費してしまう傾向があ
る。このため、長期間画像を出力した後では、現像剤溜
め31内には粒径の大きいトナーが残存するので、小粒
径トナーを多く含んだ初期に比べて、感光体ドラム表面
へのトナー付着量が低下し、画像濃度も低くなる。
【0108】本発明では、特定の周波数帯域内で周波数
を連続して変調させることにより、不快音の発生と黒筋
の発生とが同時に抑制されること以外に、トナー粒子の
帯電量や粒径の選択性が低減されるという効果が新たに
得られる。しかし、本来トナーの選択性を低減させるこ
とを目的とした特公平5−68694号公報に比べ、変
動できる周波数帯域の幅が狭いため、その効果は、この
公報に記載された構成に比べて小さくなってしまう。こ
のため、長期間画像を出力しても画像濃度を初期画像と
同等に維持することは困難である。
【0109】このような現象に対し、画像出力枚数が所
定の枚数を超えると、現像バイアスとして印加する複数
の周波数のうち、高周波成分の発生頻度が低くなるよう
に制御する。これにより、現像領域におけるトナー粒子
の往復回数が低下するので、感光体表面からのトナー回
収力が低下し、画像濃度も高くなる。ただし、このとき
の周波数発生頻度の設定は、カブリや黒筋が発生しやす
くなる方向であるため、カブリや黒筋が発生しない程度
に設定することが必要である。
【0110】また、各実施例で用いた現像装置はすべて
MCD現像装置であったが、本発明によれば、交流電圧
が印加される現像装置であれば、MCD現像装置に限る
ものではない。
【0111】また、現像装置以外にも、ローラ帯電装置
や磁気ブラシ帯電装置等のような帯電装置や、ローラ転
写装置やベルト転写装置等のような転写装置、あるいは
ブレード形状やブラシ形状などのクリーニング装置等、
感光体に当接して交流電圧を印加するものであれば、交
流電圧による不快音の低減に対して適用できることは勿
論である。
【0112】また、上記に示した実施例では固定磁石2
7と固定磁石38とをS極、固定磁石28と固定磁石3
7とをN極としたが、固定磁石27と固定磁石38とを
N極、固定磁石28と固定磁石37とをS極としてもよ
い。さらに、本発明における各固定磁石の磁束はおよび
極数は、上記実施例に記載された値に限るものではな
い。
【0113】また、感光体ドラム25としては、有機感
光体以外に、酸化亜鉛、セレン、硫化カドミウム、アモ
ルファスシリコン等を用いることができる。また、通常
の静電記録紙等であってもよいことは言うまでもない。
なお、感光体ドラムの表面は、トナーの搬送を促進する
ためにサンドブラスト等で粗面化してもよい。
【0114】本発明の実施例に用いる磁性現像剤は絶縁
性1成分トナーが好ましい。1成分トナーを用いると装
置構成が簡略化できるためである。その1成分トナー
は、マグネタイトやフェライトの粉末を帯電制御剤と共
にスチレン樹脂やアクリル樹脂などのバインダ樹脂に分
散し粉砕後、分級したものである。このトナーは噴霧乾
燥によって得られる粉体でもよいし、また、重合法等で
化学的に得られる粉体であってもよい。用いるトナーの
平均粒径は15μm以下が望ましいが、12μm以下に
するとさらにシャープな画像が得られる。
【0115】本発明の実施例には、トナーと磁性キャリ
アよりなる2成分現像剤を用いることができる。用いる
トナーは、カーボンブラックやフタロシアニンなどの着
色顔料を、アクリル樹脂やポリエステル樹脂などのバイ
ンダ樹脂に分散し粉砕後、分級したものである。このト
ナーは噴霧乾燥によって得られる粉体でもよいし、また
パール重合法や乳化重合法等で化学的に得られる粉体で
あってもよい。さらに、トナー粒子はそのままキャリア
に混合してもよいし、トナーの表面にシリカ微粒子やフ
ッ素樹脂微粉末を付着させたものであってもよい。用い
るトナーの平均粒径は15μm以下が望ましいが、12
μm以下にするとさらにシャープな画像が得られる。
【0116】本発明の実施例に用いるキャリアは、鉄粉
やフェライト粉などの磁性体、あるいはそれらの表面を
樹脂コートした粉体、フェライト粉やマグネタイトなど
の微粉末を30〜80%程度の割合で、スチレン樹脂、
エポキシ樹脂、スチレンアクリル樹脂等に分散混合し粉
砕分級した磁性粉などである。キャリアの平均粒径は3
00μm以下が好ましいが、特に150μm以下にする
とトナーを均一に帯電することができる。
【0117】電極ローラと感光体ドラムとの距離は、1
成分トナーを用いた場合には100μm〜700μm程
度、2成分現像剤を用いた場合には400μm〜2mm
程度離して設置することが好ましい。
【0118】電極ローラ34の材質は導電性であればよ
い。磁性現像剤の流動性が悪いときには、電極ローラを
磁性体にすると、感光体ドラムの内部の固定磁石からの
磁力線が電極ローラにまで到達し、その結果、現像剤の
搬送性が向上する。このような材料として、例えば軟
鉄、磁性のステンレススチールあるいはニッケル等があ
る。電極ローラの表面は、研磨されたものでもよく、ま
たサンドブラスト加工等により表面に凹凸をつけたも
の、または溝を彫ったものでもよい。ただし、電極ロー
ラが磁性体であると、その表面に形成できる磁場は強く
なるものの、固定磁石と電極ローラとの間に磁気的吸引
力が働き、電極ローラの駆動トルクが上がってしまうと
いう問題点がある。このため、電極ローラは内部に固定
された磁石を有する非磁性ローラの構成であってもよ
い。例えば、非磁性のステンレススチールあるいはアル
ミニウム等でできたシリンダの中に磁石を挿入した構成
がある。
【0119】電極ローラに印加する交流電圧の周波数
は、像形成のプロセス速度によって変わり、おおよそ5
0Hzから5000Hzの範囲であって、好ましくは3
00Hzから3000Hzの範囲がよい。交流電圧の値
は、zero to peakの値で、感光体ドラムの帯電電位のお
およそ0.5から3倍の値がよく、さらには0.5から
2倍の値が好ましい。交流電圧に重畳する直流電圧の値
は、反転現像の場合には感光体ドラムの帯電電位と同等
かあるいはそれより数10%低い値に設定すれば、良好
なネガポジ反転画像が得られる。一方、正規現像の場合
には、静電潜像保持体の背景部電位と同等かあるいはそ
れより数10%高い値に設定すれば、良好なポジ画像が
得られる。
【0120】トナー掻き取り部材39は、電極ローラ3
4に影響を与えないようにするために電気的に絶縁され
ていることが望ましい。そのため、ポリエステルフィル
ムなどのプラスチックでもよい。
【0121】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、周波数を
変調させた交流電圧を印加することによって、電極部材
や静電潜像保持体等の振動体からは、従来の単一周波数
とは音質の異なる、モータやファンのような機械音に似
た音が発振するので、聴感上違和感を感じさせないもの
とできるまた、MCD現像装置では、現像領域でトナー
が往復する回数が増加するので、非画像部における黒筋
の発生も抑えることができる。さらに、静電潜像保持体
や電極ローラへの背面部材の設置や充填材の封入によ
り、振動体に対する減衰成分が増加するので、本装置か
ら発振する音圧を小さくすることができる。
【0122】封入する充填材として流動性をもたせたも
のを使用するときは、静電潜像保持体や電極部材の駆動
トルクの増加を抑制できる。
【0123】本装置の構成部材がもつ共振周波数を除い
た周波数帯域で逐次周波数を変調させるときは、共振に
よる音圧レベルが大きくなるのを防止できる。
【0124】2×fmin >fmax の関係をもたせて逐次
周波数を変調させるときは、高調波成分の同調をなく
し、音圧レベルが大きくなるのを防止できる。
【0125】複数種の周波数の比が協和音となるような
整数比とすることにより、発振音を聴感上快く聞こえる
ものとできる。
【0126】逐次周波数を変調させる周波数として少な
くとも3種類以上を用いるのが好ましい。音質を変化さ
せて不快さを低減し、黒筋発生を抑制することができ
る。
【0127】N=−C1 ×log f+C2 の関係をもたせ
て逐次周波数を変調させるときは、発振音を1/fノイ
ズのスペクトルとし、聴感上心地良い音とすることがで
きる。
【0128】v×T<1の関係をもたせて逐次周波数を
変調させるときは、ハーフトーン画像においても濃度ム
ラを目立たなくすることができる。
【0129】本装置内の温湿度の変化や画像の出力枚数
に応じて周波数の種類や発生頻度を変化させるときは、
現像領域におけるトナー粒子の往復回数を増して、カブ
リや黒筋の発生を抑えることができる。
【0130】三角波、のこぎり波、正弦波、正の全波整
流波形、負の全波整流波形などに近似して周波数が時間
的に連続的に変化するようにしたときは、ランダムに変
化する場合に比べて唸りを発生しやすくし、音圧レベル
を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電子写真装置の断面図
である。
【図2】本発明の実施例における現像バイアスの出力波
形例である。
【図3】本発明の実施例における振動体モデルを示す図
である。
【図4】図3に示した振動体モデルにおける共振曲線を
示すグラフであり、(a)は対振幅倍率を、(b)は対
位相遅れを示すグラフである。
【図5】図3に示した振動体モデルにおける周波数切り
替え後の過渡振動を示す図である。
【図6】本発明の実施例における現像領域でのトナー粒
子の運動モデルを示した図であり、(a)は周波数変調
時のモデル、(b)は単一周波数印加時のモデルであ
る。
【図7】本発明の一実施例における背面部材を設置した
電子写真装置の断面図である。
【図8】本発明の一実施例における他の背面部材を設置
した感光体ドラムの断面図である。
【図9】本発明の一実施例における水を封入した感光体
ドラムの断面図である。
【図10】特定の波形に近似して周波数が時間変化する
現像バイアス出力波形における、周波数の時間変化を示
すグラフである。
【図11】従来例について不快音発生メカニズムを説明
する現像領域近傍でのインピーダンスモデルを示す図で
ある。
【符号の説明】
25 感光体ドラム 26 感光体ドラムシャフト 27 感光体内部固定磁石(S極) 28 感光体内部固定磁石(N極) 29 帯電器 30 信号光 31 現像剤溜め 32 磁性トナー 33 現像器入り口シール 34 電極ローラ 35 交流電圧供給電源 36 電極ローラシャフト 37 電極ローラ内部固定磁石(N極) 38 電極ローラ内部固定磁石(S極) 39 トナー掻き取り部材 40 トナーホッパー 41 回転羽根 42 受像紙 43 転写部材 44 クリーニング部材 45 背面部材 46 制振部材 47 充填材 48 ドラムフランジ 49 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 雄治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 相澤 昌宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 前記静電潜像保持体の内壁面に少なくとも一部当接した
    背面部材と、を有することを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 前記電極部材の内壁面に少なくとも一部当接した背面部
    材と、を有することを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 前記静電潜像保持体に内包された充填材と、を有するこ
    とを特徴とする電子写真装置。
  4. 【請求項4】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 前記電極部材に内包された充填材と、を有することを特
    徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 本装置の構成部材がもつ共振周波数を除いた周波数帯域
    内で、逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持
    体と前記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供
    給電源と、を有することを特徴とする電子写真装置。
  6. 【請求項6】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 発せられる最小周波数と最大周波数とをそれぞれ
    min ,fmax とするとき、下式、 2×fmin >fmax が成り立つような周波数帯域内で逐次周波数を変調させ
    ながら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との間に電
    界を形成させる交流電圧供給電源と、を有することを特
    徴とする電子写真装置。
  7. 【請求項7】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させ、かつ、発せられる
    複数種の周波数の比が、協和音となるような整数比とな
    る交流電圧供給電源と、を有することを特徴とする電子
    写真装置。
  8. 【請求項8】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 少なくとも3種類以上の周波数を用いて逐次周波数を変
    調させながら、前記静電潜像保持体と前記電極部材との
    間に電界を形成させる交流電圧供給電源と、を有するこ
    とを特徴とする電子写真装置。
  9. 【請求項9】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 発せられる複数種の周波数fと、前記周波数fの発生頻
    度Nとの間に、下式、 N=−C1 ×log f+C2 (C1 ,C2 は定数) が成り立つように逐次周波数を変調させながら、前記静
    電潜像保持体と前記電極部材との間に電界を形成させる
    交流電圧供給電源と、を有することを特徴とする電子写
    真装置。
  10. 【請求項10】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 繰り返し周期をもって逐次周波数を変調し、前記静電潜
    像保持体と前記電極部材との間に電界を形成させる交流
    電圧供給電源であって、前記繰り返し周期T(秒)と、
    プロセス速度v(mm/秒)との間に、下式、 v×T<1 が成り立つ交流電圧供給電源と、を有することを特徴と
    する電子写真装置。
  11. 【請求項11】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 本装置内の温湿度の変化を検知する温湿度変化検知手段
    と、 前記温湿度変化検知手段からの信号に応じて、前記交流
    電圧供給電源により印加される周波数の種類や発生頻度
    を変化させる周波数変化手段と、を有することを特徴と
    する電子写真装置。
  12. 【請求項12】 回転移動する静電潜像保持体と、 前記静電潜像保持体に対向した電極部材と、 逐次周波数を変調させながら、前記静電潜像保持体と前
    記電極部材との間に電界を形成させる交流電圧供給電源
    と、 印字された画像の出力枚数を検知する出力枚数検知手段
    と、 前記出力枚数検知手段からの信号に応じて、前記交流電
    圧供給電源により印加される周波数の種類や発生頻度を
    変化させる周波数変化手段と、を有することを特徴とす
    る電子写真装置。
  13. 【請求項13】 静電潜像保持体の内部に固定配置した
    磁石と、 電極部材の内部に固定配置した磁石と、 前記静電潜像保持体上への静電潜像形成位置から前記静
    電潜像保持体と前記電極部材との最近接位置までの前記
    静電潜像保持体表面の領域で磁性現像剤を溜めておく現
    像剤溜めと、を有することを特徴とする請求項1から請
    求項12までのいずれかに記載の電子写真装置。
  14. 【請求項14】 静電潜像保持体に対向した電極部材
    は、前記静電潜像保持体に当接して、前記静電潜像保持
    体表面を特定の電位に帯電させる帯電部材であることを
    特徴とする請求項1から請求項12までのいずれかに記
    載の電子写真装置。
  15. 【請求項15】 静電潜像保持体に内包され、前記静電
    潜像保持体内面から間隙を介して背面部材を配置し、少
    なくとも前記静電潜像保持体と前記背面部材との間に、
    流動性を有した充填材を介在させることを特徴とする請
    求項3記載の電子写真装置。
  16. 【請求項16】 電極部材に内包され、前記電極部材内
    面から間隙を介して背面部材を配置し、少なくとも前記
    電極部材と前記背面部材との間に、流動性を有した充填
    材を介在させることを特徴とする請求項4記載の電子写
    真装置。
  17. 【請求項17】 逐次発生する複数種の周波数の順序
    は、不規則な配列となることを特徴とする請求項10記
    載の電子写真装置。
  18. 【請求項18】 時間軸に対する周波数の変動が特定の
    波形に近似して、繰り返し周期をもって逐次周波数が変
    調されることを特徴とする請求項10記載の電子写真装
    置。
  19. 【請求項19】 特定の波形が三角波であることを特徴
    とする請求項18記載の電子写真装置。
  20. 【請求項20】 特定の波形がのこぎり波であることを
    特徴とする請求項18記載の電子写真装置。
  21. 【請求項21】 特定の波形が正弦波であることを特徴
    とする請求項18記載の電子写真装置。
  22. 【請求項22】 特定の波形が正の全波整流波形である
    ことを特徴とする請求項18記載の電子写真装置。
  23. 【請求項23】 特定の波形が負の全波整流波形である
    ことを特徴とする請求項18記載の電子写真装置。
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