JP2887015B2 - 現像方法および現像装置 - Google Patents

現像方法および現像装置

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JP2887015B2 JP3210879A JP21087991A JP2887015B2 JP 2887015 B2 JP2887015 B2 JP 2887015B2 JP 3210879 A JP3210879 A JP 3210879A JP 21087991 A JP21087991 A JP 21087991A JP 2887015 B2 JP2887015 B2 JP 2887015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトナーとキャリア粒子を
含む現像剤を現像部に搬送する現像剤担持体に振動バイ
アス電圧を印加して静電潜像を現像する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】トナーと磁性キャリア粒子を含む現像
剤、所謂2成分現像剤を用いて静電潜像を現像する現像
方法で、現像剤担持部材と像担持部材の間に振動電界を
形成することは特開昭62−63970号公報等で公知
である。これによって、付勢位相時に於ける現像剤担持
部材と像担持体間のトナー付勢電界を強くすることが可
能となり、より多くのトナーが強い電界で潜像に供給さ
れる。そして逆付勢電界印加時は、トナーの電荷とドラ
ム潜像間のクーロンカの弱い白地部のカブリトナーが像
担持体から引き剥され、結果として地カブリのない、濃
度の高いすぐれた画像を顕像することとなる。
【0003】しかしながら従来のこのような現像法で
は、逆付勢電界印加時に像担持体上からトナーが引き戻
されるだけでなく、トナーと逆極性電荷を保有するキャ
リアが現像剤の磁気ブラシから離脱して像担持体上に付
着してしまい、画像を汚したり、像担持体を傷つけた
り、転写不良を引き起す等の問題を発生させる。特にこ
の現像は振動バイアス電圧に重畳された直流バイアス電
圧分を大きくしたり、キャリアの粒径を小さくした時顕
著に生じる。
【0004】一方、キャリア粒子が像担持体に付着して
現像領域外に持ち出されるのを防止する為に逆付勢電界
を小さくすべく振動バイアス電圧のピーク・トゥ・ピー
ク値を小さくすると、付勢電界も減少して画像濃度が低
下し、線画像や中間調の再現性も低下する。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】像担持体にキャリ
ア粒子が付着して現像領域外に持ち出されるのを防止
し、かつ高い画像濃度を得、線画像や中間調の再現性も
よい現像方法、装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明ではトナー粒子とキ
ャリア粒子を含む現像剤を現像領域に搬送する現像剤担
持部材に振動バイアス電圧が印加され、現像領域に振動
電界が形成されるが、その振動バイアス電圧は次の条件
を満す。
【0007】即ち、振動電界の付勢位相での静電潜像画
像部電位と現像剤担持体電位間の電位差Vu1の最大値
Vu1maxが、振動電界の逆付勢位相での両者間の電位差
Vr1の最大値Vr1maxよりも大であり、かつ上記電位
差Vu1の時間積分値Iu1が上記電位差Vr1の時間積
分値Ir1より大であり、振動電界の付勢位相での静電
潜像非画像部電位と現像剤担持体間の電位差Vu2の最
大値Vu2maxが、振動電界の逆付勢位相での両者間の電
位差Vr2の最大値Vr2max以上であり、かつ上記電位
差Vu2の時間積分値Iu2が上記電位差Vr2の時間積
分値Ir2以下である。
【0008】或いは、振動バイアス電圧は、静電潜像画
像部電位と非画像部電位とがそれらの間に位置する第1
と第2のピーク値を持った振動バイアス電圧であって、
静電潜像非画像部電位側の第1ピーク値と静電潜像非画
像部電位との差が、静電潜像画像部電位側の第2ピーク
値と静電潜像非画像部電位との差以上であり、かつデュ
ーティ比が0.5未満である振動バイアス電圧である。
【0009】尚、本明細書で静電潜像画像部というの
は、潜像電位と逆極性に帯電したトナーで正規現像を行
う場合は、絶対値で見て最大電位部のことを言い、静電
潜像非画像部というのは絶対値で見て潜像の最小電位部
の事を言う。従って、像担持体が電子写真感光体である
場合、光が露光されなかった領域、所謂暗部電位領域が
画像部であり、画像光の内、最も強度の大なる光が露光
されたの領域、所謂明部電位領域が非画像部である。一
方、潜像電位と同極性に帯電したトナーで反転現像を行
う場合は、静電潜像非画像部は、絶対値で見て最大電位
部のことを言い、静電潜像画像部というのは絶対値で見
て潜像の最小電位部の事を言う。従って、像担持体が電
子写真感光体である場合、光が露光されなかった領域、
所謂暗部電位領域が非画像部であり、画像光の内、最も
強度の大なる光で露光された領域、所謂明部電位領域が
画像部である。
【0010】いずれにせよ、画像部と非画像部の間の電
位領域が中間調領域である。
【0011】また、本明細書で付勢位相というのは、潜
像の電位に対して、現像剤担持部材の電位(バイアス電
圧)が、トナーに、現像剤担持部材から像担持体に向か
う方向の力を与える関係にあるときの位相の事を言い、
逆付勢位相というのは潜像の電位に対して、現像剤担持
部材の電位(バイアス電圧)がトナーに、像担持体から
現像剤担持部材に向かう方向の力を与える関係にある時
の位相の事を言う。
【0012】また、本明細書で電位差の時間積分値とい
うのは、振動バイアス電圧の1周期内に於ける、その電
位差の絶対値の時間積分値の事を言うものとする。
【0013】尚、本明細書で電位、或いは電位差が大き
い、小さいと言うのは絶対値に於ての比較で使用される
ものとする。
【0014】尚また、本明細書でデューティ比というの
は次のように定義される。即ち、振動バイアス電圧を時
間tの関数V(t)、振動バイアス電圧の潜像非画像部側
ピーク値をV1、潜像画像部側ピーク値をV2,VSをV1
とV2の間の値、振動バイアス電圧の1周期(t1+t
2)で、時刻0から時刻t1までの間(V(t)−VS)が
(V1−VS)と同符号、時刻t1から時刻(t1+t2
までの間(V(t)−VS)が(V2−VS)と同符号、∫t1
0|V(t)−VS|=∫t1+t2 t1|V(t)−VS|dtとす
る。而して、デューティ比はt1/(t1+t2)によっ
て定義される。
【0015】
【実施例】煩雑を避ける為、以下の実施例は潜像が正極
性であり、トナーは負極性に帯電している正規現像の場
合について述べる。
【0016】図2は本発明の一実施例の説明図で、1は
矢印方向に回転する円筒ドラム状電子写真感光体であ
り、以下の例では電気的に接地された金属ドラムに感光
層として例えば非晶質シリコン層を形成した感光体を使
用できる。
【0017】ドラム1の周囲には帯電器3、画像露光装
置4、現像装置2、転写装置5、クリーニング装置7が
配置されている。
【0018】転写後ドラム1表面に残留したトナーはク
リーニング装置7で除去され、かくして実質的にはトナ
ーの残留していない清浄表面に復したドラム1は帯電器
3で実質的に均一に正極性に帯電される。
【0019】次いでドラム1は露光装置4によって画像
光が露光されて静電潜像が形成される。この静電潜像は
画像部電位(暗部電位VD)が例えば+400Vであ
り、非画像部電位(明部電位VL)が例えば+50Vで
ある。
【0020】この静電潜像は現像領域12に於いて後述
の現像装置により現像され、かくして得られたトナー像
は転写装置5によって紙等の転写材6に転写される。
【0021】装置2は、高抵抗磁性キャリア粒子(例え
ばフェライト粒子を樹脂で極く薄くコーティングしたも
の)と絶縁性非磁性トナー粒子とが混合された所謂2成
分現像剤29を収容した容器21と、この容器21に支
持されて矢印方向にドラム1の周速と同じか又はそれよ
りも速い周速で回転する、ステンレス綱、アルミニウム
等の非磁性体の円筒状現像剤担持スリーブ22と、この
スリーブ22の内側に固定配置された磁石23と、容器
21内の現像剤を撹拌スクリュー部材27と、スリーブ
22が現像領域12(潜像にトナーが付与される領域)
に搬送する現像剤層の層厚を規制する非磁性ブレード2
4を有している。現像領域に於けるスリーブ22とドラ
ム1間の最小間隙はこの例では0.5mmである。
【0022】固定磁石23は現像領域12でに現像剤の
磁気ブラシを形成する磁極S1を有している。現像領域
12に於いて上記磁気ブラシはドラム1を摺動する。
【0023】磁極S2、S3は同極性で、その間に形成さ
れる反撥磁界により現像作用後の現像剤を一旦スリーブ
から除去する。磁性S3はスクリュー27で撹拌された
現像剤をスリーブ22に吸着させる。磁極N1、N2は現
像剤の搬送に寄与する。
【0024】トナーは主としてキャリア粒子との摩擦に
より潜像を現像できるに足る負極性の摩擦電荷を得る。
キャリア粒子はトナーとの摩擦で正極性に帯電する。
【0025】25、26は振動バイアス電源を構成する
電源である。電源25はデューティ比が0.5未満であ
る交番電圧を発生し、電源26は潜像の明部電位VL
暗部電位VDの間の値の直流電圧Vdcを発生する。従っ
て、スリーブ22には、振動バイアス電圧として、直流
電圧を交番電圧に重畳した電圧が印加されている。これ
により現像領域には振動電界が形成される。潜像の画像
部電位VD、非画像部電位VLは、振動バイアス電圧の第
1のピーク値V1と第2のピーク値V2の間に位置する。
尚、電源26は省略することもできる。
【0026】上記バイアス電圧をスリーブ22に印加す
ることにより、現像領域12で付勢電界と逆付勢電界と
が交互に繰り返される。即ち向きが交互に変化する電界
がスリーブ22とドラム1との間に形成され、トナー及
びキャリアは振動運動して十分な量のトナーがドラムに
供給される。
【0027】ここで、トナーのドラムへの付着量、ドラ
ムからの剥ぎ取り量は画像部と非画像部とでは相違し、
そしてドラム1とスリーブ22との間隙が拡大して行
き、これにより両者間の電界強度が弱まって行くことに
より現像が完了する。即ち、ドラム1上には静電潜像の
電位に応じた量のトナーが残存し、トナー像が形成され
る。
【0028】現像に寄与した現像剤はホッパ21の現像
剤溜りへ再回動することによりスリーブ上の現像剤の入
れ換えが行われる。
【0029】スリーブから除去された現像剤は2本のス
クリュー27によりスリーブ軸方向に移動し、撹拌され
る。一方、この現像剤中には不図示のトナー濃度制御手
段により随時トナーが補給される。スクリュー回転と、
現像剤ガイド28による上下方向の現像剤の動きによ
り、キャリアとトナーが十分に撹拌混合され、適正電荷
とトナー濃度を有した現像剤が再びドクターブレード2
4を通過し、現像に寄与する。
【0030】図3は現像領域12における現像剤の好ま
しい挙動を説明するための拡大断面図である。
【0031】感光ドラム1は潜像を構成する電荷を担持
し、本実施例においては静電潜像を構成する電荷は正極
性であり、トナー31は負極性に、キャリア粒子30は
正極性帯電している。
【0032】また、この実施例においては感光ドラム1
とスリーブ22とは現像領域12で同一周方向移動とな
るように矢印のごとく回転する。
【0033】これらの間の空間には振動電界が形成され
る。
【0034】一方、感光ドラム1とスリーブ22との最
近接部に対応してスリーブ22の内部には磁石23の磁
極S1がある。
【0035】この空間には、前述のごとくスリーブ22
の回転によって搬送されてきた磁性キャリア粒子30と
トナー31との混合物である現像剤29がある。
【0036】ところで、現像領域12における磁性キャ
リア粒子の体積比率は1.5乃至30%であって、現像
領域における磁性キャリア粒子30の量は相対的に少な
い。この少ない磁性粒子30が磁極S1の作用で、鎖状
に連なった穂32をスリーブ22上に粗の状態、すなわ
ち、疎らな状態で形成する。
【0037】現像領域12における磁性粒子30の挙動
は自由度が増加しているので、特殊なものとなってい
る。
【0038】つまり、この疎らな磁性粒子の穂32はド
ラム1に対してスリーブ表面と磁性粒子表面の両方を開
放することができるため、磁性粒子表面の付着トナー3
1′を穂に阻害されることなく感光ドラムへ供給でき、
スリーブ表面の均一な開放表面の形成によって、スリー
ブ表面に付着したトナー31″が振動電界でスリーブ表
面から感光ドラム表面へ飛翔できる。かくして現像効率
が向上し、画像濃度の向上、中間調の再現性、細線画像
の再現性向上に寄与する。
【0039】さらに詳述すると、付勢位相では電界の方
向は矢印b方向である。前述のごとくスリーブ22およ
び磁性粒子30の表面上のトナーは前述のごとく負極性
に帯電しているので、この空間に形成されているb方向
電界によって感光ドラム1に転移する。穂32はスリー
ブ上に粗の状態で起立しているので、スリーブ22表面
は露出しており、トナーはスリーブ22表面および穂3
2の表面の両方から離脱する。逆付勢位相では電界の方
向は矢印a方向となる。
【0040】感光ドラム1上のトナー31′′′は前述
のごとく負極性に帯電しているので、その一部がこの空
間に形成されているa方向電界によってスリーブ22あ
るいは磁性キャリア粒子30に逆転移する。
【0041】このようにしてトナーは感光ドラム1と、
スリーブ22表面及び磁性キャリア粒子表面との間を往
復運動し、感光ドラム1およびスリーブ22の回転によ
って、これらの間の空間が広がるにつれて、電界が弱く
なるとともに現像作用が完了する。
【0042】一方、磁性キャリア粒子はトナーと逆極性
の正極性に帯電しているので、付勢位相に於ては矢印b
方向の力を受け、逆付勢位相に於ては矢印a方向の力を
受け、このようにして振動運動する。この振動運動によ
ってキャリア粒子はそれに付着しているトナー粒子を離
脱させやすくするが、一方、キャリア粒子の一部も穂か
ら一部ちぎれてドラムに付着しやすくなる傾向が生ず
る。しかし、本発明では、キャリア粒子がドラムに付着
残留するのを防止する。
【0043】ここで、現像領域における磁性キャリア粒
子の体積比率について説明する。「現像領域」とは感光
ドラム1へトナーが転移あるいは供給される部分であ
る。「体積比率」とはこの現像領域の容積に対する、そ
の中に存在する磁性キャリア粒子の占める体積の百分率
である。
【0044】上記現像部に存在する磁性キャリア粒子の
体積比率は(M/h)×(1/ρ)×[(C/(T+
C)]で求めることができる。ここで、Mはスリーブの
単位面積当りの現像剤(混合物…非穂立時)の塗布量
(g/cm2)、hは現像部空間の高さ(cm)、ρは
磁性キャリア粒子の真密度g/cm3、C/(T+C)
はスリーブ上の現像剤中の磁性粒子の重量割合である。
【0045】而して上記体積比率は1.5〜30%が好
ましい。これが1.5%未満では、現像剤濃度の低下が
認められること、スリーブゴーストが発生すること、穂
32が存在する部分としない部分との間で顕著な濃度差
が発生すること、スリーブ22表面上に形成される現像
剤層の厚さが全体的に不均一となること、などの点で好
ましくない。
【0046】30%を越えると、穂32がスリーブ面を
ドラムに対して閉鎖する度合いが増大して現像効率が低
下し、かぶりが発生すること、などの点で好ましくな
い。
【0047】体積比率が1.5〜30%の範囲であれ
ば、スリーブ22表面上に穂32が好ましい程度に疎ら
な状態で形成され、スリーブ22および穂32上の両方
のトナーが感光ドラム1に対して十分に開放され、スリ
ーブ上のトナーも交互電界で飛翔転移するので、高い現
像効率(現像部に存在するトナーのうち現像に消費され
得るトナーの割合)および高画像濃度が得られる。
【0048】尚、現像領域での磁性キャリア粒子の体積
比率を上記の如く設定するには、現像領域12でのドラ
ム1とスリーブ22の間隙、現像剤層厚規制ブレード2
4とスリーブ22の間隙、現像剤のトナー濃度等を相関
的に適宜設定すればよい。
【0049】一般的にはドラム1とスリーブ22の最小
間隙は0.1〜1mm、ブレード24とスリーブ22の
間隙は0.1〜1mmが好ましい。そして、磁極S1
ある状態では現像剤の磁気ブラシが現像領域12でドラ
ム1に接触するが、ブレード24で現像剤層をスリーブ
22上に形成した後磁石23を除去した場合に、その現
像剤層の厚さがスリーブ22とドラム1の最小間隙より
も薄くなるような現像剤層であることが好ましい。
【0050】また、現像領域において磁性キャリア粒子
に対するトナーの割合は4〜40重量%が好ましい。
【0051】図1に暗部電位VD(画像部電位)が+4
00V、明部電位VL(非画像部電位)が+50Vであ
る静電潜像を正規現像して好結果を得た際の、スリーブ
22に印加した振動バイアス電圧の波形を示す。
【0052】この波形例はデューティー比が0.25の
短形波であり、付勢位相でのピーク値(即ち潜像非画像
部電位側ピーク値)V1は−900V、逆付勢位相での
ピーク値(即ち潜像画像部電位側ピーク値)V2は+5
00Vである。従ってピーク・トゥ・ピーク電圧VPP
1400Vである。尚、電源26は直流電圧分(VdC
+150Vを発生する。そして周波数が2KHz、付勢
位相の継続時間t1は125μsec、逆付勢位相の継
続時間t2は375μsecである。
【0053】図1から明らかになるように、画像部電位
Dに関しては、Vu1max=|VD−V1|=1300
(V)、Vr1max=|VD−V2|=100(V)であ
り、またIu1=1300×t1=1.625×10
5(V・μsec)、Ir1=100×t2=0.375
×105(V・μsec)である。
【0054】また、非画像部電位VLに関しては、Vu
2max=|VL−V1|=950(V)、Vr2max=|VL
−V2|=450(V)であり、またIu2=950×t
1=1.1875×105(V・μsec)、Ir2=4
50×t2=1.5875×105(V・μsec)であ
る。
【0055】即ち、付勢位相での静電潜像画像部電位と
スリーブ電位間の電位差Vu1の最大値Vu1maxが、逆
付勢位相での両者間の電位差Vr1の最大値Vr1max
りも大であり、かつ上記付勢位相での電位差Vu1の時
間積分値Iu1が、上記逆付勢位相での電位差Vr1の時
間積分値Ir1より大であり、付勢位相での静電潜像非
画像部電位とスリーブ間の電位差Vu2の最大値Vu
2maxが逆付勢位相での両者間の電位差Vr2の最大値V
2max以上であり、かつ上記付勢位相での電位差Vu2
の時間積分値Iu2が上記逆付勢位相での電位差Vr2
時間積分値Ir2以下である。
【0056】以上のようにして画像部には十分なトナー
が付着して十分な濃度となり、また中間調部分も低電位
部を含めて良好に可視化され、細線も良好に再現され、
かつカブリを除去することができた。
【0057】特に本発明では、前記のように従来と異な
り、付勢位相での潜像非画像部電位とスリーブ電位との
電位差最大値を、逆付勢位相での両者間の電位差最大値
よりも大とした。即ち、トナーはスリーブからドラムへ
向う方向に強く付勢される。その結果、静電像画像部に
は十分なトナーが供給され、細線の端部にも十分なトナ
ーが供給されるとともに、低電位部にも所要量を越す程
度のトナーが付着する。
【0058】しかるに、このようにトナーをドラムに向
けて強く付勢すると、逆に非画像部に付着するトナー量
も増える。即ち、カブリが増加することになりかねな
い。
【0059】而して、斯かるカブリを防止する為には、
従来は振動電圧のピーク間電圧(ピーク・トゥ・ピーク
値)を大にして、逆付勢位相でのドラムからスリーブへ
向かう方向のトナー逆付勢をも強くして、非画像部に付
着したトナーを強い逆付勢力で除去していた。
【0060】しかしこれによると、非画像部に付着して
いるトナーのみならず、画像部、細線部、中間調部に付
着しているトナーも過剰に剥ぎ取られ、細線や低電位部
の再現性が劣化し、画像部の濃度も低下してしまう。
【0061】そこで、本発明では振動バイアス電圧のデ
ューティ比を0.5より小にして、逆付勢力の継続時間
を付勢力の継続時間よりも長くした。
【0062】つまり、相対的に弱い逆付勢力であっても
その継続時間を相対的に長くすることにより、換言すれ
ば付勢位相での前記電位差の時間積分値Iu2よりも逆
付勢位相での前記電位差の時間積分値Ir2をそれ以上
とすることにより、非画像部に付着したカブリトナーは
十分に除去できるとともに、画像部(細線部も含む)、
中間調部(低電位部も含む)には、夫々に適した量のト
ナーを付着残存させることができる。
【0063】即ち、非画像部に付着したトナーは静電的
な付着力が弱いので、相対的に弱い逆付勢力であっても
相対的に長時間それを作用させることにより十分に除去
でき、一方、画像部や中間調部にはトナーはそれら部分
の表面電位に対応した静電的な付着力が作用するので、
相対的に弱い逆付勢力では、それが相対的に長時間作用
しても過剰に除去されることがないものである。
【0064】一方、キャリア粒子に関しては、それをド
ラム方向に向けて付勢する逆付勢電界は小さくなり、現
像領域12に磁界を形成する磁極S1による吸収力と相
俟ってドラムへのキャリア付着残留防止を可能にし、さ
らに付勢電界が大きくなることから1度ドラム側へ付着
したキャリアもこの付勢電界と磁極S1による磁気吸収
力とによりスリーブ側に引き戻されることとなる。
【0065】図5にA3版の転写紙にベタ白コピーを行
った場合の、このA3版紙に付着したキャリア粒子量の
測定結果を示す。横軸は直流電源26による重畳直流電
圧分、縦軸はキャリア付着量である。曲線
【0066】
【外1】 は図1の波形の振動バイアス電圧を、曲線
【0067】
【外2】 は図4の波形(周波数は図1と同じ2KHz、デュー
ティ比は0.5、ピーク間電圧は図1と同じ1400
V)の振動バイアス電圧を、スリーブ22に印加した時
のキャリア付着量を示す。明らかに曲線
【0068】
【外3】 ではキャリア付着量が低減化されている。
【0069】ところで、前記実施例では非晶質シリコン
感光体を使用した。これに代えてOPC(有機光導電
体)感光体を使用した場合は次のような問題点がある。
【0070】即ち、OPC感光体の場合は図6に示す様
に、初期と長期使用後ではOPC感光体の残留電位の影
響によりE−V特性(露光量−表面電位特性)が変化し
てしまう。
【0071】
【外4】 (は初期の、は長期使用後のE−Vカーブであ
る。) 従って画像露光点灯電圧によって適正画像濃度調整を行
うと、長期使用後は点灯電圧を大きくしても画像濃度が
それ程変化しなくなってしまう。
【0072】そのため特にOPC感光体を使用する場合
は、画像露光点灯電圧は一定にして図2に示す様に可変
ボリューム29等によって重畳直流電圧分VdCの値を可
変にして、振動バイアス電圧波形を平行にシフトするこ
とにより適正画像濃度調整する方式が用いられる。
【0073】特に2成分現像方式のためV−D特性(表
面電位−コピー濃度特性)はかなりリニアーな特性を示
し、濃度調節値F1〜F9までリニアーな適正画像濃度
調整が可能となる(図7参照)。
【0074】しかもデューティ比0.5未満の振動バイ
アスを用いることで、F9(VdCが300V)でも、白
地部へのキャリア付着残留を防止でき、OPCの耐久後
も良好な適正画像を得ることが可能となった。
【0075】いずれにせよ、本発明ではデューティ比が
0.5未満の振動バイアス電圧が使用されるが、デュー
ティ比は特に0.1以上0.4以下であることが好まし
い。デューティ比が0.4より大となると細線再現性が
低下し、キャリア粒子のドラムへの付着残留が無視でき
なくなる。デューティ比が0.1より小となるとトナー
の振動電界に対する応答性が低下して階調領域の再現性
が低下する。最も好ましくはデューティ比が0.2以上
0.3以下であることである。
【0076】また振動バイアス電圧の周波数は1.0K
Hz以上、5KHz以下であることが好ましい。これ
は、周波数が1.0KHzより小になると、階調性が良
くなるが、地カブリを十分解消するのが困難となる。こ
れは、トナーの振動回数が少ない低周波領域では非画像
部でも付勢側バイアス電界による潜像保持体へのトナー
の押しつけ力が強くなり過ぎ、逆付勢側バイアス電界に
よるトナーのはぎ取り力及びキャリアのクーロン力によ
っても非画像部に付着したトナーを十分に除去できない
為と考えられる。
【0077】そして、周波数が5.0KHzより大にな
ると、トナーが振動電界に十分応答できなくなり現像性
が著しく低下する。特に振動バイアス電界の周波数は
1.5KHz以上3KHz以下で最適な画像性を示し
た。
【0078】また振動バイアス電圧のピーク間電圧値V
PPは1.0KV以上であれば十分満足できる画像が得ら
れ、潜像保持体へのリークを考慮すればVPPは1.0K
V以上、2.0KV以下が望ましい。
【0079】また図8に示した正弦波と類似の振動バイ
アス電圧を使用しても、前述したと同じ各種の効果が得
られる。その他、本発明は三角波形等、他の波形の振動
バイアス電圧も使用できる。
【0080】また、本発明はトナーが正極性に帯電する
2成分現像剤を使用するものにも適用できるし、反転現
像を行うものにも適用できる。
【0081】また、本発明は原稿像を感光体に直接投影
したり、被記録電気信号で変調されたレーザービームで
感光体を走査したりする電子写真装置には勿論、誘電体
表面に変調されたイオン流による静電潜像を形成し、こ
れを現像するものにも適用できる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、振動電界の付勢位相に
於いて、所謂ベタ部には勿論、細線部や潜像低電位部に
も十分な量の現像剤が供給され、かつ逆付勢位相に於い
てこれらの領域から過剰の現像剤が除去されてしまうこ
とは防止できる。そしてそれにもかかわらず、カブリが
十分制御された現像画像を得ることができる。かつ像担
持体へのキャリア付着残留も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の振動バイアス波形図。
【図2】本発明の一実施例の説明図。
【図3】現像領域の拡大説明図。
【図4】従来技術での振動バイアス波形図。
【図5】キャリア付着量の説明図。
【図6】OPC感光体の特性説明図。
【図7】濃度制御の説明図。
【図8】他の実施例の振動バイアス波形図。
【符号の説明】
1 感動ドラム 22 現像スリーブ 23 磁石 25 交番電源 26 直流電源 29 2成分現像剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−30537(JP,A) 特開 昭57−111563(JP,A) 特開 昭57−202568(JP,A) 特開 昭60−73647(JP,A) 特開 昭60−118865(JP,A) 特開 昭61−198170(JP,A) 特開 平2−25864(JP,A) 特開 平3−206473(JP,A) 特開 平4−56976(JP,A) 特開 平4−97177(JP,A) 特開 平2−120763(JP,A) 特開 平2−135366(JP,A) 特開 平2−135371(JP,A) 実開 昭62−27361(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/06 - 13/095 G03G 15/06 - 15/095

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体とトナー粒子及びキャリア粒子
    を含む現像剤層を担持した現像剤担持部材とを対向さ
    せ、現像剤担持部材に振動バイアス電圧を印加して、像
    担持体に形成された静電潜像を現像する方法に於いて、
    静電潜像の画像部に関しては、付勢位相での静電潜像画
    像部電位と現像剤担持部材電位間の電位差Vu1の最大
    値Vu1maxが逆付勢位相での両者間の電位差Vr1の最
    大値Vr1maxよりも大であり、かつ振動バイアス電圧の
    一周期に於ける上記付勢位相での電位差Vu1時間積分
    値Iu1が上記逆付勢位相での電位差Vr1の時間積分値
    Ir1より大であり、静電潜像の非画像部に関しては、
    付勢位相での静電潜像非画像部電位と現像剤担持部材間
    の電位差Vu2の最大値Vu2maxが逆付勢位相での両者
    間の電位差Vr2の最大値Vr2max以上であり、かつ振
    動バイアス電圧の一周期に於ける上記付勢位相での電位
    差Vu2の時間積分値Iu2が上記逆付勢位相での電位差
    Vr2の時間積分値Ir2以下であることを特徴とする現
    像方法。
  2. 【請求項2】 振動バイアス電圧デューティ比が0.1
    以上0.4以下である請求項1に記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 振動バイアス電圧の波形を平行にシフト
    して画像濃度を調整する請求項1又は2に記載の現像方
    法。
  4. 【請求項4】 トナーと磁性キャリア粒子を含む現像剤
    層を担持搬送して像担持体に付与する現像剤担持部材
    と、現像剤層厚を規制する層厚規制部材と、現像剤の磁
    気ブラシを形成して像担持体に接触させる磁石と、上記
    現像剤担持体に振動バイアス電圧を印加するバイアス印
    加手段と、を備え、上記バイアス印加手段は、静電潜像
    画像部電位と非画像部電位とがそれらの間に位置する第
    1と第2のピーク値を持った振動バイアス電圧であっ
    て、静電潜像非画像部電位側の第1ピーク値と静電潜像
    非画像部電位との差が、静電潜像画像部電位側の第2ピ
    ーク値と静電潜像非画像部電位との差以上であり、かつ
    デューティ比が0.5未満である振動バイアス電圧を現
    像剤担持部材に印加することを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 前記デューティ比は0.1以上0.4以
    下である請求項4に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 振動バイアス電圧に重畳されている直流
    電圧を調整する手段を有する請求項5に記載の現像装
    置。
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