JPH08145902A - マスク欠陥検査方法 - Google Patents

マスク欠陥検査方法

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JPH08145902A
JPH08145902A JP6312605A JP31260594A JPH08145902A JP H08145902 A JPH08145902 A JP H08145902A JP 6312605 A JP6312605 A JP 6312605A JP 31260594 A JP31260594 A JP 31260594A JP H08145902 A JPH08145902 A JP H08145902A
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pattern
wafer
projection
patterns
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JP6312605A
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Tsuneyuki Hagiwara
恒幸 萩原
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同じデザインを有する2つの投影パターンの
比較検査を共通の対物レンズの視野内において一括的に
行うことのできる、マスク欠陥検査方法を提供するこ
と。 【構成】 本発明においては、マスクに形成された2つ
の同じパターンを感光基板上に投影露光し、前記感光基
板上に形成された2つの投影パターンを比較して、前記
マスクの欠陥を検査する方法において、前記2つのパタ
ーンが形成された領域をそれぞれ同じように複数のパタ
ーン小領域に仮想的に分割し、前記複数のパターン小領
域のうち前記2つのパターン領域の間で対をなす2つの
パターン小領域を前記感光基板上に順次投影露光し、前
記感光基板上において互いに隣接して対をなす投影パタ
ーン小領域を複数形成し、前記感光基板上において互い
に隣接して形成された対をなす投影パターン小領域を順
次比較検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマスク欠陥検査方法に関
し、さらに詳細には、写真食刻法によるパターン焼付け
用の回路原版(以下、単に「マスク」という)の欠陥検
査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のこの種の欠陥検査装置の
構成を示す図である。また、図10は、検査される2つ
のレチクルを示す図である。これらの図を参照して、従
来の欠陥検査方法を説明する。図10のレチクルRAお
よびRBには、パターン領域AおよびBにそれぞれ同一
デザイン(同一模様)の回路パターンが形成されてい
る。これらの回路パターンに異物の付着などの欠陥が存
在しないか検査する場合、本来同一模様であるべきこれ
ら2つの回路パターンを直接比較する方法が従来から用
いられている。なお、図10において、レチクルRAお
よびRBの図中左下のコーナーKAおよびKBはレチク
ルの方向の基準を示している。
【0003】しかしながら、実際には、このようなレチ
クルに付着した異物のうち、半導体製造用の露光装置
(ステッパー)によって感光基板であるウェハ上に形成
された投影パターンに欠陥を生じるもののみ検出するだ
けで十分であり、投影パターンに悪影響を与えないよう
なレチクル上の小さな異物まで検出する必要はない。し
たがって、近年では、レチクル上に形成された同一デザ
インの2つの回路パターンを直接比較するよりも、この
2つの回路パターンをウェハ上に転与し現像処理によっ
て形成された2つのレジスト像による回路パターンすな
わち投影パターンを比較することによって2つの回路パ
ターンを間接的に検査することが多い。
【0004】現在実用化されている露光装置においてレ
チクル上に形成される回路パターン領域の大きさは、w
×w=150mm×150mm程度である。また、縮小
露光の際の倍率kは1/4〜1/5程度である。したが
って、ウエハ上に形成される投影パターン領域の大きさ
は、kw×kw=30mm×30mm〜40mm×40
mm程度となる。図11は、このようにウエハW上に形
成された2つの投影パターン領域aおよびbを示してい
る。
【0005】各投影パターン領域内のパターンの描画線
幅は0.4μm程度であり、この微小な線幅に対し30
mm×30mm〜40mm×40mmという各投影パタ
ーン領域の面積は非常に広大である。したがって、この
ような2つのチップ(投影パターン領域)aおよびbを
同時に視野内に取り込んで欠陥の検出を行うような顕微
鏡を実現することは非常に困難である。このため、従来
のこの種の欠陥検査方法では、図9に示すように2つの
顕微鏡ユニットMRおよびMLを搭載した検査装置を用
いている。図9の装置において、2つの顕微鏡はその向
きが異なるだけで基本的に同じ構成を有するため、図中
右側の顕微鏡MRに着目して説明し、図中左側の顕微鏡
MLに対応する参照符号を括弧内に付記している。
【0006】図示の装置において、光源201(10
1)から発した光線は、レンズ系202(102)によ
り屈折された後、ハーフミラー204(104)により
図中下方に反射される。反射光208(108)は、対
物レンズ206(106)により屈折され、ウェハWに
入射する。ウェハWからの反射光は、対物レンズ206
(106)を介して再びハーフミラー204(104)
に入射する。ハーフミラー204(104)を透過した
光219(119)は、ウエハWの表面と光学的に共役
な位置に設けられた二次元撮像素子218(118)の
像面231(131)に入射する。
【0007】こうして、図11に示すように、ウェハW
上のチップbに対する顕微鏡MRの視野S1内の領域
(図中斜線で示す)からの光は像面231に拡大像とし
て結像する。また、ウェハW上のチップaに対する顕微
鏡MLの視野S2内の領域(図中斜線で示す)からの光
は像面131に拡大像として結像する。なお、視野S1
の中心は顕微鏡MRの光軸AX1であり、視野S2の中
心は顕微鏡MLの光軸AX2である。光軸AX1とAX
2との間隔L1は機械的に適宜変化させることができ、
これを2つのチップの配列間隔L2と一致させることに
より、2つの像面231および131においてそれぞれ
対応する領域の拡大像を得ることができる。
【0008】2つの像面231および131で得られた
これらの拡大像は、2次元撮像素子218および118
によりそれぞれ光電変換され、画像処理手段315に入
力される。画像処理手段315では、周知の画像処理技
術により2つの画像の比較を行なう。画像処理手段31
5において、2つの画像間に差異が発見された場合には
これを欠陥とみなし、欠陥の位置、大きさおよび形状な
どを、ディスプレイ316に出力する。
【0009】次いで、画像処理手段315は、ステージ
制御手段314に位置命令を出力する。ステージ制御手
段314は、位置命令にしたがってステージ位置測定手
段313およびステージ駆動手段312を制御し、ステ
ージ311をひいてはステージ311上に載置されたウ
エハWを所望位置まで適宜移動させる。こうして、ウエ
ハWを顕微鏡MRおよびMLに対して二次元的に相対移
動させることによって照明光でウエハWを走査し、チッ
プaおよびbの投影パターン領域の全体に亘って欠陥検
査を行うことができる。すなわち、2つのレチクルRA
およびRBの欠陥検査を行うことができる。
【0010】上述の検査装置は顕微鏡の利用を基本とし
ているが、この検査装置に通常の顕微鏡の対物レンズを
応用した場合の視野と解像力との関係について考えてみ
る。前述したように、ウェハW上に転写された投影パタ
ーンの線幅は0.4μm程度である。したがって、対物
レンズの解像力もこれと同程度に必要となる。顕微鏡の
対物レンズの解像力Mは、次の式(1)で表される。 M≒0.61×λ/NA (1) ここで、 λ :照明光の波長 NA:対物レンズの開口数
【0011】照明光としてたとえば水銀ランプのi線を
考えると、その波長はλ=365nmであり、解像力M
としてたとえば0.3μm程度が必要であるものとする
と、対物レンズの所要開口数NAは上述の式(1)にし
たがって次の式(2)によって与えられる。 NA≧0.61×365nm/0.3μm=0.74 (2)
【0012】このように、対物レンズの開口数NAは約
0.74以上必要となる。しかしながら、開口数NAが
0.74より大きい市販の対物レンズでは、視野がたか
だかφ0.18mm程度しかない。本来、レンズの設計
の困難さは、視野×開口数NAに比例すると言われてお
り、開口数NAが0.74程度のレンズではφ0.4m
m程度の視野を得るのも設計上および製造上非常に困難
である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
マスク欠陥検査装置では、各投影パターン領域について
それぞれ別個の対物レンズを使用する必要があり、その
結果装置が大型化しコストがかかるという不都合があっ
た。また、1つの対物レンズで欠陥検査を行おうとする
と、対物レンズの視野が小さいため2つの投影パターン
について別々に取り込んだ光学像を電気信号に変換して
メモリーに格納し、画像処理によって得られた2つの投
影パターンの画像を比較する必要があった。その結果、
大容量のメモリが必要となり、処理時間もかかるという
不都合があった。
【0014】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、同じデザインを有する2つの投影パターンの
比較検査を共通の対物レンズの視野内において一括的に
行うことのできる、マスク欠陥検査方法を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、マスクに形成された2つの同じ
パターンを感光基板上に投影露光し、前記感光基板上に
形成された2つの投影パターンを比較して、前記マスク
の欠陥を検査する方法において、前記2つのパターンが
形成された領域をそれぞれ同じように複数のパターン小
領域に仮想的に分割し、前記複数のパターン小領域のう
ち前記2つのパターン領域の間で対をなす2つのパター
ン小領域を前記感光基板上に順次投影露光し、前記感光
基板上において互いに隣接して対をなす投影パターン小
領域を複数形成し、前記感光基板上において互いに隣接
して形成された対をなす投影パターン小領域を順次比較
検査することを特徴とするマスク欠陥検査方法を提供す
る。
【0016】本発明の好ましい態様によれば、前記感光
基板上において互いに隣接して形成された2つの投影パ
ターン小領域の対応する箇所の像を共通の対物レンズを
介して一括的に形成し、前記形成された2つの投影パタ
ーン小領域の対応する箇所の像を比較検査する。
【0017】
【作用】本発明では、2つのパターン領域をそれぞれ同
じように複数のパターン小領域に仮想的に分割し、対を
なす2つの投影パターン小領域を感光基板上において互
いに隣接するように形成する。すなわち、感光基板上の
微小領域内に比較すべき2つの投影パターン小領域を形
成することができる。こうして、2つの投影パターン小
領域の対応する箇所の像をたとえば共通の対物レンズを
介して一括的に形成し、形成された2つの像を比較検査
することによって、マスクの欠陥を検出することができ
る。
【0018】このように、本発明のマスク欠陥検査方法
によれば、1つの対物レンズの視野内に2つの投影パタ
ーン小領域の対応する箇所を取り込むことができるの
で、検査装置を大型化することなく、また検査装置に大
容量のメモリを要することなく、パターン領域の全体に
亘り比較検査を行うことができる。また、共通の対物レ
ンズで検査装置を構成することができるので、検査装置
のレンズ設計上の自由度が増す。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の実施例にかかるマスク欠
陥検査方法において使用される露光装置の構成を概略的
に示す図である。
【0020】半導体製造工程の光リソグラフィーに用い
られる図1の一般的な露光装置において、光源である水
銀ランプ1から射出された光線は楕円鏡2で反射され、
レンズ系4に入射する。なお、楕円鏡2とレンズ系4と
の間の光路に対して進退自在のシャッター3が設けられ
ている。したがって、シャッター3が図1のように光路
から退避している間、光源1からの光がレンズ系4に達
する。
【0021】レンズ系4を通過した光は、フライアイレ
ンズ7およびδ絞り(照明光学系のNAを決定する絞
り)8を介してミラー9により図中右側に反射される。
ミラー9により反射された光は、集光レンズ系10によ
り屈折され平行光線30となる。光線30のうちレチク
ルブラインド11を通過した光線31は、レンズ系12
を通って、ダイクロイックミラー13により図中下方に
反射される。
【0022】ダイクロイックミラー13により図中下方
に反射された光は、コンデンサーレンズ系14により平
行光束に変換されて照明光ILBとなる。照明光ILB
は、レチクルステージRST上に載置されたレチクルR
のパターン面33上に描画された透過率分布もしくは位
相分布による回路パターン35により回折される。
【0023】回路パターン35からの光線32は投影レ
ンズPLにより屈折され、投影レンズPLはウエハステ
ージWSTに載置されたウェハW上に回路パターン35
の像を所定の縮小倍率で形成する。こうして、ウエハW
の表面36には、投影パターン34が形成される。図1
において、レチクルRのパターン面33とウェハWの表
面36とレチクルブラインド11の表面とは光学的に共
役の関係にある。したがって、レチクルブラインド11
により任意の大きさおよび形状(本実施例では四角形)
の照明領域をレチクルパターン面33上の任意の位置に
形成し、回路パターン35のうち一部の四角形領域(照
野)を選択的にウェハW上に転写することができる。
【0024】図5は、上述したレチクルブラインドの構
成および動作を説明する図である。なお、図5では、互
いに共役な関係にあるレチクルパターン面とレチクルブ
ラインド面とを重ねて示している。図5において、レチ
クルR上のパターン描画領域Aは、A1、A2、A3、
A4、A5およびA6の6つの短冊状領域に仮想的に分
割されている。一方、図示のレチクルブラインドは、互
いに独立に駆動されるようになった4つのレチクルブラ
インド羽根51、52、53および54からなる。
【0025】具体的には、レチクルブラインド羽根51
および52はy方向に平行なエッジを有しx方向に駆動
可能であり、レチクルブラインド羽根53および54は
x方向に平行なエッジを有しy方向に駆動可能である。
こうして、各レチクルブラインド羽根のエッジからなる
四角形により照野55(図中斜線で示す)が規定され
る。なお、図5に示す状態では、照野55内に短冊状領
域A1だけが含まれ他の短冊状領域A2〜A6は含まれ
ていない。したがって、この場合、領域A1内の回路パ
ターンだけがウェハW上に転写される。なお、レチクル
Rの図中左下のコーナーR1は、レチクルRの方向の基
準を示している。
【0026】このように、レチクルブラインド制御手段
27によって各レチクルブラインド羽根を適宜駆動する
ことにより、レチクルR上において他の短冊状領域A2
〜A6をそれぞれ含む照野を形成して、領域A2〜A6
にそれぞれ形成された回路パターンだけをウェハW上に
転写することができるようになっている。なお、レチク
ルブラインド制御手段27は、制御手段26によって制
御される。また、制御手段26は、シャッター制御手段
28を介してシャッター3の進退駆動を制御するように
なっている。さらに、制御手段26は、ステージ位置測
定手段23およびステージ駆動手段22を制御し、ウエ
ハステージWSTをひいてはウエハステージWST上に
載置されたウエハWを逐次移動させることができる。
【0027】図2は、検査すべき2つのレチクルRAお
よびRBを示す図である。図2の2つのレチクルRAお
よびRBの回路パターン領域AおよびBには、同一デザ
インのパターンが形成されている。なお、回路パターン
領域AおよびB内に存在する欠陥の数は非常に少ないの
で、同じ位置に欠陥が存在することはない。換言すれ
ば、2つの回路パターン領域AおよびBの対応する箇所
に、それぞれ同じような異物が付着する可能性は現実的
にない。したがって、2つの同一デザインの回路パター
ン領域AおよびBの投影パターンにおいて対応する箇所
を比較検査して差異が発見された場合、いずれかの回路
パターン領域内に欠陥が存在すると認定することができ
る。
【0028】そこで、本実施例では、レチクルRAおよ
びRBの回路パターン領域AおよびBを、所定の分割幅
Δwを有し長さL3の短冊状領域A1〜A6と同じく所
定の分割幅Δwを有し長さL3の6つの短冊状領域B1
〜B6とに、それぞれx方向に仮想的に6分割する。そ
して、上述したように、図1の装置のレチクルブライン
ド11を駆動して、レチクル上の照野を上述の各短冊状
領域に順次一致させながら、レチクルRAについて6
回、レチクルRBについても6回の合計12回に亘って
投影露光を行なう。なお、分割数は、回路パターン領域
のx方向の幅wと所定の分割幅Δwとの関係により決定
される。すなわち、後述する検査装置の視野Sとの関係
で規定されるべき所定の分割幅Δwの整数倍が回路パタ
ーン領域のx方向の幅w以上となるまで分割数を増加さ
せる。本実施例では、回路パターン領域AおよびBをそ
れぞれ同じように6つに等分割している。
【0029】図3および図4は、図2のレチクルRAお
よびRBの回路パターン領域の露光動作を説明する図で
ある。まず、図1の露光装置のレチクルステージRST
上にレチクルRAを載置し、レチクルRAの回路パター
ン領域A1〜A3を順次個別に照明し且つウエハWをx
方向に所定距離だけ逐次移動させて、3回の投影露光を
行う。こうして、ウエハW上には、回路パターン領域A
1〜A3の投影パターン領域a1〜a3がx方向に距離
dだけ間隔を隔てて形成される。なお、形成された各投
影パターンの幅(x方向)および長さ(y方向)は、投
影光学系PLの縮小倍率kに依存してそれぞれk・Δw
およびk・L3となる。次に、ウエハWをy方向に所定
距離だけ移動させた後、レチクルRAの回路パターン領
域A4〜A6を順次個別に照明し且つウエハWをx方向
に所定距離だけ逐次移動させて、3回の投影露光を行
う。こうして、ウエハW上には、回路パターン領域A4
〜A6の投影パターン領域a4〜a6がx方向に距離d
だけ間隔を隔てて形成される。
【0030】次に、露光装置のレチクルステージRST
上のレチクルRAをレチクルRBと交換し、レチクルR
Bの回路パターン領域B1〜B3を順次個別に照明し且
つウエハWをx方向に逐次移動させて、3回の投影露光
を行う。こうして、ウエハW上には、回路パターン領域
B1〜B3の投影パターン領域b1〜b3が投影パター
ン領域a1〜a3に対してそれぞれピッチδでx方向に
隣接するように形成される。ピッチδとして、たとえば
各投影パターン領域の幅k・Δwよりわずかに大きい値
を選択することができる。次に、ウエハWをy方向に所
定距離だけ移動させた後、レチクルRBの回路パターン
領域B4〜B6を順次個別に照明し且つウエハWをx方
向に逐次移動させて、3回の投影露光を行う。こうし
て、ウエハW上には、回路パターン領域B4〜B6の投
影パターン領域b4〜b6が投影パターン領域a4〜a
6とy方向に一致し投影パターン領域b1〜b3に対し
てそれぞれピッチδでx方向に隣接するように形成され
る。
【0031】上述したように、回路パターン領域Aおよ
びBをそれぞれ同じように6つに等分割しているので、
対応する領域すなわち領域A1とB1、A2とB2、A
3とB3、A4とB4、A5とB5、A6とB6との間
で回路パターンは同一である。したがって、ウェハW上
においてx方向にピッチδだけずれて並列する投影パタ
ーン領域a1〜a6と領域b1〜b6とからなる6組の
対をなす投影パターン領域、すなわちa1とb1、a2
とb2、a3とb3、a4とb4、a5とb5、a6と
b6との間で形成された投影パターンは、レチクルに欠
陥がない限り同一である。換言すれば、これら6つの対
をなす投影パターン領域をそれぞれ比較検査して対応す
る箇所に差異が検出されれば、いずれかのレチクルに欠
陥があることになる。
【0032】図6は、本発明の実施例にかかるマスク欠
陥検査方法に用いる検査装置の構成を示す図である。図
6の検査装置は、ノマルスキー方式の偏光型微分干渉顕
微鏡を応用したものである。図6の検査装置において、
光源61から射出された光線67は、レンズ62を通過
し、ポラライザ63により直線偏光の光線68となる。
光線68は、ハーフミラー64により図中下方に反射さ
れ、ノマルスキープリズム65に入射する。光線68
は、ノマルスキープリズム65を透過する際に、2つの
直線偏光O波とE波とに分離される。O波とE波とは交
点41で交わる。したがって、対物レンズ66の後側焦
点(図中上側の焦点))を交点21に一致させると、ウ
ェハWの表面上に、互いにコヒーレントで且つ振動方向
が互いに垂直な2つの平行光束E1およびO1を落射す
ることになる。
【0033】なお、2つの平行光束E1およびO1はz
x平面内にあり、x方向に距離sだけ間隔を隔ててい
る。そして、光束E1はたとえば投影パターン領域a4
に、光束O1はa4からピッチδだけx方向に間隔を隔
てた投影パターン領域b4に入射する。したがって、距
離sがピッチδと一致するように構成すれば、2つの平
行光束E1およびO1は投影回路パターン領域a4およ
びb4の対応する箇所を照明することになる。投影回路
パターンa4およびb4により反射された2つの波面
は、投影回路パターンに欠陥がない限り同一である。こ
れら2つの波面が同一の位相および同一の振幅を有する
場合、対物レンズ66を介して再びノマルスキープリズ
ム65を透過して、光線68と同一方向の直線偏光79
となる。
【0034】光線79は、ハーフミラー64を透過し、
アナライザ77に入射する。アナライザ77は、光線6
8と同一方向の直線偏光を遮断する方向に位置決めされ
ているので、二次元撮像素子78の像面78aには像が
全く形成されない。一方、領域a4およびb4内の投影
回路パターンのいずれか一方に欠陥があると、欠陥があ
る箇所で反射された2つの波面に差異が生じ、再びノマ
ルスキープリズム65を通過した光線79は楕円偏光と
なる。楕円偏光の一部は、アナライザ77を透過し、像
面78a上に欠陥の像が形成される。
【0035】像面78aで得られた欠陥の像は二次元撮
影素子78で光電変換され、欠陥画像信号として処理回
路75に出力される。処理回路75では、電気的S/N
および光学的S/Nにより決定される所定のスライスレ
ベルにより欠陥画像信号を閾値処理し、周知の画像処理
手法によりモニター76に欠陥の位置、大きさ、形状な
どを表示する。次いで、処理回路75は、ステージ制御
手段74に位置命令を出力する。ステージ制御手段74
は、位置命令にしたがってステージ位置測定手段73お
よびステージ駆動手段72を制御し、xyステージ71
をひいてはxyステージ71上に載置されたウエハWを
所望位置まで適宜移動させる。こうして、ウエハWを検
査装置に対して二次元的に相対移動させることによって
照明光でウエハWを走査し、投影パターン領域の全体に
亘って欠陥検査を行うことができる。
【0036】図7は、図6の検査装置の視野Sとウェハ
W上の回路パターン像領域a1〜a6およびb1〜b6
との関係を示す図である。図7では、直径Dの視野S内
に比較すべき一対の投影パターン領域がx方向に完全に
入るようになっている。すなわち、露光装置の縮小倍率
kおよび視野Sの直径Dに応じて、回路パターン領域の
分割数あるいは分割幅が規定されている。こうして、た
とえば一対の投影パターン領域a4およびb4の図中斜
線で示す領域を、図6の検査装置によって一括して比較
検査することができる。次いで、ウェハWをy方向に所
定距離だけ移動させて、投影パターン領域a4およびb
4の他の領域を検査する。さらに、対をなす他の投影パ
ターン領域についても上述の検査動作を繰り返すことに
よって、すべての投影パターン領域について比較検査を
行うことができる。
【0037】図8は、本発明のマスク欠陥検査方法に用
いる別の検査装置の構成を示す図である。なお、図8の
検査装置は、通常の落射明視野顕微鏡を応用したもので
ある。図8の検査装置においても、図7に示すように短
冊状の各回路パターン領域をウェハW上に形成し、対を
なす2つの回路パターン領域の対応する箇所を比較検査
する工程は前述の図6の検査装置と同じである。したが
って、図8の検査装置において図6の検査装置と同様な
点については重複する説明を省略する。
【0038】図8において、光源81から射出された光
線88は、レンズ系82により屈折され、ハーフミラー
84によりウェハWの方向に反射される。光線88は、
対物レンズ86により屈折され、ウェハW上のたとえば
回路パターン領域a4およびb4を照明する。回路パタ
ーン領域a4およびb4からの反射光は、対物レンズ8
6を介してハーフミラー84に入射する。ハーフミラー
84を透過した光99は、二次元撮像素子98に入射す
る。二次元撮像素子98の像面98aは、ウエハWの表
面と光学的に共役な位置に設けられている。
【0039】こうして、図7に示すウェハW上の視野S
内の領域からの光は像面98aに拡大像として結像す
る。像面98aで得られた回路パターン領域a4および
b4の拡大像は、2次元撮像素子98により光電変換さ
れ、画像処理手段95に入力される。画像処理手段95
では、周知の画像処理技術により回路パターン領域a4
およびb4の画像の比較を行なう。画像処理手段95に
おいて、2つの画像間に差異が発見された場合にはこれ
を欠陥とみなし、欠陥の位置、大きさおよび形状など
を、ディスプレイ96に出力する。
【0040】次いで、画像処理手段95は、ステージ制
御手段94に位置命令を出力する。ステージ制御手段9
4は、位置命令にしたがってステージ位置測定手段93
およびステージ駆動手段92を制御し、ステージ91を
ひいてはステージ91上に載置されたウエハWを所望位
置まで適宜移動させる。具体的には、一対の投影パター
ン領域a4およびb4の図中斜線で示す領域を、図8の
検査装置によって比較検査することができる。次いで、
ウェハWをy方向に所定距離だけ移動させて、投影パタ
ーン領域a4およびb4の他の領域を検査する。さら
に、対をなす他の投影パターン領域についても上述の検
査動作を繰り返すことによって、すべての投影パターン
領域について比較検査を行うことができる。
【0041】なお、上述の実施例では、同一デザインの
パターンがそれぞれ異なるマスクに形成されている例を
示したが、同一デザインのパターンが同じマスク上に形
成されていても本発明の適用を妨げない。また、上述の
実施例では、2つのレチクルにそれぞれ全く同じデザイ
ンのパターンが形成されている例を示したが、2つのレ
チクルにそれぞれ少なくとも部分的に同じデザインのパ
ターンが形成されていれば本発明を適用することができ
る。
【0042】さらに、上述の実施例では、各パターン領
域を短冊状に6等分割しているが、各パターン領域を他
の適当な形状に所要の分割数でランダムに分割してもよ
い。ただし、2つのパターン領域が同じように仮想分割
されることが必要である。また、上述の実施例では、対
をなす投影パターン小領域がそれぞれ同じ距離δだけ所
定方向にずれて規則的に形成されているが、対をなす投
影パターン小領域が互いに隣接していれば本発明におい
て十分である。
【0043】また、上述の実施例では、検査装置の視野
S内に対をなす投影パターン小領域が一方向に完全に収
容されている例を示したが、対をなす投影パターン小領
域の対応する箇所を検査装置の視野S内に一括的に取り
込むことができればよい。さらに、上述の実施例では、
検査装置の視野S内において対をなす投影パターン小領
域が所定方向に沿って対称的に収まっている例を示した
が、対をなす投影パターン小領域の対応する箇所を検査
装置の視野S内に一括的に取り込むことができればよ
い。
【0044】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、2つの
投影パターン小領域の対応する箇所の像をたとえば共通
の対物レンズを介して一括的に形成して比較検査するこ
とができるので、検査装置が大型化することなく、また
検査装置に大容量のメモリを要することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるマスク欠陥検査方法に
おいて使用される露光装置の構成を概略的に示す図であ
る。
【図2】検査すべき2つのレチクルRAおよびRBを示
す図である。
【図3】図2のレチクルRAおよびRBの回路パターン
領域の露光動作を説明する図である。
【図4】図2のレチクルRAおよびRBの回路パターン
領域の露光動作を説明する図である。
【図5】レチクルブラインドの構成および動作を説明す
る図である。
【図6】本発明の実施例にかかるマスク欠陥検査方法に
用いる検査装置の構成を示す図である。
【図7】図6の検査装置1の視野SとウェハW上の回路
パターン像領域a1〜a6およびb1〜b6との関係を
示す図である。
【図8】本発明のの実施例にかかるマスク欠陥検査方法
に用いる別の検査装置の構成を示す図である。
【図9】従来のマスク欠陥検査装置の構成を示す図であ
る。
【図10】検査される2つのレチクルを示す図である。
【図11】ウエハW上に形成された2つの投影パターン
領域を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 楕円鏡 3 シャッター 7 フライアイレンズ 8 σ絞り 9 ミラー 11 レチクルブラインド 13 ダイクロイックミラー IBL 照明光 PL 投影光学系 W ウエハ R レチクル 61 光源 63 ポラライザ 64 ハーフミラー 65 ノマルスキープリズム 66 対物レンズ 71 xyステージ 75 処理回路 76 モニター 77 アナライザ 78 二次元撮像素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成された2つの同じパターン
    を感光基板上に投影露光し、前記感光基板上に形成され
    た2つの投影パターンを比較して、前記マスクの欠陥を
    検査する方法において、 前記2つのパターンが形成された領域をそれぞれ同じよ
    うに複数のパターン小領域に仮想的に分割し、 前記複数のパターン小領域のうち前記2つのパターン領
    域の間で対をなす2つのパターン小領域を前記感光基板
    上に順次投影露光し、前記感光基板上において互いに隣
    接して対をなす投影パターン小領域を複数形成し、 前記感光基板上において互いに隣接して形成された対を
    なす投影パターン小領域を順次比較検査することを特徴
    とするマスク欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】 前記感光基板上において互いに隣接して
    形成された2つの投影パターン小領域の対応する箇所の
    像を共通の対物レンズを介して一括的に形成し、 前記形成された2つの投影パターン小領域の対応する箇
    所の像を比較検査することを特徴とする請求項1に記載
    のマスク欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 前記2つのパターンは同一マスクに形成
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    マスク欠陥検査方法。
  4. 【請求項4】 前記2つのパターンはそれぞれ異なるマ
    スクに形成されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載のマスク欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】 前記感光基板上において対をなす2つの
    投影パターン小領域はそれぞれ矩形状であってその短辺
    方向に並置され、前記対をなす2つの投影パターン小領
    域は少なくともその短辺方向の全体に亘って前記共通の
    対物レンズの視野内に収まることを特徴とする請求項2
    乃至4のいずれか1項に記載のマスク欠陥検査方法。
JP6312605A 1994-11-22 1994-11-22 マスク欠陥検査方法 Pending JPH08145902A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170996A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Asml Netherlands Bv 検査装置、サンプル、及び検査方法
JP2009222625A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Advanced Mask Inspection Technology Kk パターン検査装置及びパターン検査方法

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