JPH08145643A - 検査方法および装置 - Google Patents

検査方法および装置

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JPH08145643A
JPH08145643A JP6314292A JP31429294A JPH08145643A JP H08145643 A JPH08145643 A JP H08145643A JP 6314292 A JP6314292 A JP 6314292A JP 31429294 A JP31429294 A JP 31429294A JP H08145643 A JPH08145643 A JP H08145643A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ICリードパターンにおいて発生する各種の
欠陥を自動的に迅速かつ正確に検出できる検査装置を提
供すること 【構成】 テープ1上のICリードパターンを含む被検
査領域をイメージセンサ5で撮像し、多値画像データを
得る。そのデータを近傍画素濃度加算回路10aによ
り、走査方向の左右両側の画素濃度を加算して、パター
ンの中央部分の加算濃度値を他より際立たせ、極大箇所
濃度抽出回路10bにてそのピーク値を求め、次段の演
算処理部10cに送る。演算処理部では、ピーク値が予
め設定されたしきい値VTH1 〜VTH2 の範囲内にあるも
のを良品候補としてピッチ計測回路12に送り、そこに
おいて抽出された良品のピーク間距離を求め、良否判定
部14にて、上記求めたピーク間距離が正常範囲内か否
かを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICリード等の等幅・
等間隔で配置されたパターンに対する画像認識を行い、
良否判定を行う検査方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】連続した帯状の樹脂製テープの上の所定
位置に、半導体プロセス等によりICパターンを形成し
たものがある。すなわち、図2に示すように、テープ1
の上には、等間隔にICパターン形成領域Rが設定さ
れ、その領域R内に所望の回路を構成するための各種I
Cパターン及び配線を形成する。これにより、領域Rを
単位として同一のパターンがテープ1上に所定間隔で繰
り返し多数形成されることになる。
【0003】ところで、上記のようにして形成されたI
Cパターン等は、最終的に欠陥の有無を検査し良否判定
を行う必要がある。本発明は、特にICリードパターン
のように等幅のパターンが等間隔で配置されているよう
なパターン部分を検査対象としている。
【0004】すなわち、テープキャリア1上に形成され
る係るICリードパターンは樹脂性テープ上に金属膜及
び表面メッキで形成されている。このため欠陥には樹脂
テープ平面上におけるパターン形状の欠陥と、表面メッ
キ欠損及び本検査工程までに他物体との接触により生じ
る汚れ・異物付着による変色欠陥がある。
【0005】従来の検査方式としては、これら欠陥は、
肉眼もしくは拡大鏡を介して目視により識別している。
また、自動的に行う場合には、予め正常なパターンをモ
デルパターンとしてもたせておき、検査対象のICリー
ドパターンを撮像して得られた画像データと、前記モデ
ルパターンとのパターンマッチングを行い、類似度(適
合度)を求め、所定のしきい値以上を良品と判断するよ
うにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の目視に基づく検査方式では、検査員に対する負
荷が大きく、検査員毎に判断基準がばらつくおそれがあ
り、また見落としなどの検査ミスを生じるおそれもあ
る。さらには、処理速度も遅くなる。
【0007】一方、後者の自動化したものでは、ばらつ
きや見落としなどの検査ミスのおそれは可及的に抑制さ
れるものの、モデルパターンを形成するのが煩雑である
とともに、マッチング処理に時間を要し、高速化に限界
が有る。
【0008】特に高精度なマッチング処理を行おうとす
ると、リードを拡大して撮像し、微差のチェックをも行
えるようにすることになる。しかし、ICには、リード
幅にいろいろな種類を含み、そのたびにズームをかえる
作業を要するため、処理時間を要する。
【0009】一方、リードを拡大することなく撮像し、
検出しようとすると、1画素内にリードパターンエッジ
を含むカメラ画素の画像信号に対して占める割合が多く
なり、被検査対象となる情報が極めて少なくなる結果、
欠陥部の情報が画像信号の中で他と区別することが困難
となる。
【0010】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、テープキャリア上に
形成されるICリードパターン等の等間隔で配置される
パターンに対して発生する欠け等の形状不良によるパタ
ーン形状欠陥と、表面層欠損や汚れ等による変色欠陥
を、リードを拡大することなく撮像し迅速かつ正確に画
像処理を行い検出できるようにし、また、判定するため
のしきい値を自動的に設定することができ、さらに、照
明等の外部環境の変化にも追従することが可能な検査方
法および装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る検査方法では、ICリードパターン
等の等間隔で配置されるパターン要素に対する良否判定
を行う検査方法であって、撮像した被検査対象の多値画
像データから、良品候補の前記パターン要素の存在位置
を抽出し、前記抽出したパターン要素のうち、その配置
方向に隣接する間隔を求め、その間隔が一定の範囲内に
ある場合に良品と判定し、範囲外にある場合に不良品と
判定するようにした。
【0012】そして好ましくは、前記特徴量の抽出を、
前記パターン要素の並び方向を走査して近傍画素濃度の
加算処理を行った後、極大箇所濃度抽出を行うフィルタ
リング処理によりパターン要素の存在候補に対応するピ
ーク値を求め、さらにそのピーク値が所定の範囲内にあ
るか否かを判断し、範囲内にあるものを前記良品候補と
するようにすることである。
【0013】さらに、前記特徴量抽出の際に行う前記所
定の範囲を定めるしきい値が、実際のパターン要素を撮
像して得られた画像データに対して前記近傍画素濃度の
加算処理を行い得られた第1処理画像と、その第1処理
画像に対して前記極大箇所濃度抽出をおこない得られた
第2処理画像に基づき、所定の演算処理により設定する
ようにするとなお良い。
【0014】また、上記した方法を実施するのに適した
本発明に係る検査装置では、ICリードパターン等の等
間隔で配置されるパターン要素に対する良否判定を行う
検査装置であって、前記被検査対象物を撮像する撮像装
置と、前記撮像装置から得られる多値画像データから、
良品候補の前記パターン要素の存在位置を抽出する特徴
量抽出手段と、前記特徴量抽出手段により抽出された良
品候補のパターン要素のうち、その配置方向に隣接する
間隔を求めるピッチ計測手段と、前記ピッチ計測手段に
より検出結果に基づき、その間隔が一定の範囲内にある
か否かを判断する良否判定手段とから構成した。
【0015】そして好ましくは前記撮像装置が、1画素
の開口率がほぼ100%のイメージセンサを用いること
であり、さらに前記特徴量抽出手段が、前記パターン要
素の並び方向の近傍画素濃度を加算し、加算濃度値を求
める近傍画素濃度加算手段と、前記近傍画素濃度加算手
段の出力を受け、加算濃度値の極大箇所を抽出する極大
箇所濃度抽出手段と、前記極大箇所濃度抽出手段の出力
を受け、良品候補のパターン要素を存在位置を抽出する
手段とから構成するとより好ましい。
【0016】
【作用】パターン要素が並んだ被検査対象画像を撮像し
得られた多値画像に対して所定の処理を行い、良品候補
のパターン要素の存在位置を抽出する。この時、より具
体的には、近傍画素濃度を加算することにより、パター
ン要素についての画素(濃度)情報を中央に寄せ、中央
部分ほど濃度が高く(或いは低く)なるようにする。こ
れにより、パターン要素が存在する部分に対応して濃度
データの山(または谷)が出現する。また、各山のピー
ク(極大値)或いは谷のピーク(極小値)は、パターン
要素の中央位置となり、正常であれば各ピークは一定と
なる。したがって、特徴量抽出手段では、各ピークが一
定の範囲内にあるものを良品候補とのパターン要素に基
づくピークと推定し、そのデータをピッチ計測手段に送
る。
【0017】そして、ピッチ計測手段では、与えられた
良品候補の存在位置に基づき、隣接する良品候補位置間
の間隔を求め、良否判定手段にてそれが一定の範囲内か
否かを判断する。すなわち、仮に、パターン要素に欠け
などがある場合には、その部分のピークはないため、上
記間隔は長くなるので異常と判定される。また、正常な
パターン要素の間に濃度等が類似する異常なパターンが
存在する場合には、その異常なパターンも良品候補とし
て抽出されるので、隣接する良品候補間の距離は設計値
よりも短くなるので、やはり異常と判定される。
【0018】また、良品候補を決定する際に用いるしき
い値を、実際に判定に使用するパターンを用いて設定す
る場合には、近傍画素濃度を加算して得られた画像に基
づいて背景部分の標準的な濃度を求める(例えば各濃度
のヒストグラムを求め、最頻箇所にしたり、平均を求め
るなど種々の方式により決定できる)。また、極大また
は極小箇所濃度を求める際の画像データに基づいてパタ
ーン要素の標準的な濃度を求める(例えば各濃度のヒス
トグラムを求め、最頻箇所にしたり、平均を求めるなど
種々の方式により決定できる)。そして、両標準的な濃
度から、しきい値を決定できる。すなわち、パターン要
素の標準的な濃度に対し、±のマージンをとる際に、上
記背景部分の濃度が上記マージンに入らないような値を
設定する。そして、そのようにして求めたマージンをパ
ターン要素の標準的な濃度に加算した値がしきい値とな
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る検査方法および装置の好
適な実施例について添付図面を参照にして詳述する。図
1に示すように、テープキャリア1は、ロール状に巻き
取られた原反1aから連続して引き出され、本装置の検
査処理領域に導かれ、その後再度巻き取られるようにな
っている。
【0020】帯状の樹脂製のテープキャリア1の上の所
定位置には、半導体プロセス等により図2に示すよう
に、等間隔にICパターン形成領域Rが設定され、その
領域R内に所望の回路を構成するための各種ICパター
ン及び配線が形成されている。これにより、ICパター
ン形成領域Rを単位として同一のパターンがテープ1上
に所定間隔で繰り返し多数形成される。そして、テープ
キャリア1上に形成されるICリードパターンはその樹
脂性テープ上に金属膜及び表面メッキで形成されるの
で、隣接のパターン未形成部分に比べて明るい。したが
って、図3(A)に示すように、ICリードパターン2
部分と未形成部分3が交互に並び、良品であれば、IC
リードパターン2の形成部分に対応する明度の高い同一
幅からなる帯状部分(図中白抜き部分)が所定間隔毎に
平行に配置されることになる。
【0021】そして本実施例における検査装置では、上
記検査処理領域に位置するテープキャリア1の表面所定
位置を撮像する撮像装置たるイメージセンサ5と、その
イメージセンサ5から出力される画像信号に基づいてI
Cリードパターン部分を抽出する特徴量抽出部10と、
その特徴量抽出部10で抽出された隣接するリードパタ
ーン間の距離を検出するピッチ計測回路12と、ピッチ
計測回路12の出力を受けて撮像した領域に存在するI
Cリードパターンの良否判定を行う良否判定回路14と
を備えている。
【0022】特徴量抽出部10は、近傍画素加算回路1
0a、極大箇所濃度抽出回路10b、演算回路10cと
から構成され、また、良否判定回路14は、比較回路1
4aと総合判定回路14bとから構成されている。な
お、各回路の詳細は後述する。
【0023】さらに、イメージセンサ5で撮像するテー
プキャリア1上の画像(被検査面)のコントラストを明
確にするために、検査領域全面(本例では1つのICパ
ターン形成領域Rを含む領域)に光を一様に照射する投
光装置20を備えている。この投光装置20は、光源2
1と、光源21から出射された光を被検査面に一様に照
射する為のディフューザ22と、そのディフューザ22
を透過した光を平行光束にするコンデンサレンズ23
と、その平行光束を反射させてその光路を変換して上記
テープキャリア1上の所定位置に光を照射させるハーフ
ミラー24とを備えている。
【0024】このハーフミラー24で反射された光は、
テープキャリア1に対して垂直に照射されるように各部
材21〜24が角度調整されており、これにより、テー
プキャリア1の表面に反射された反射光はその光路が1
80度変換されて、ハーフミラー24に再度至り、その
まま透過し、ハーフミラー24の上方に設置されたイメ
ージセンサ5に入射され、そこにおいて結像されるよう
になっている。
【0025】また、イメージセンサ5に入射される反射
光は、ICパターン形成領域Rの一部であるため、イメ
ージセンサ5とテープキャリア1を相対移動させる必要
があるが、本実施例では、テープキャリア1は図示省略
の駆動手段(巻き取り用モータ)により、ICパターン
形成領域Rの形成ピッチごとに間欠移動させるように
し、1つのICパターン形成領域R内に存在する処理対
象のICリードパターンの画像取得は、イメージセンサ
5を水平移動させることにより行うようにしている。
【0026】具体的には、イメージセンサ5をXYテー
ブル30に装着し、そのXYテーブル30用の送りモー
タ31を駆動制御回路32からの制御信号に基づいて正
逆回転させるようにしている。なお駆動制御回路32
は、全体制御回路33からの制御命令にしたがって稼働
するようになっている。
【0027】次に、各部について説明する。イメージセ
ンサ5は、検出素子としてCCDをを用いており、しか
も本例では、1画素の開口率がほぼ100%の高性能の
ものを用いている。
【0028】特徴量抽出部10は、ICリードパターン
部分を抽出するのであるが、イメージセンサ5中の1画
素内全部にICリードパターンが存在している場合と、
全く存在していない場合、及び1画素内にICリードパ
ターンエッジを含む場合があり、係るエッジを含む場合
にはICリードパターンとテープ部分の存在比率に応じ
て検出濃度が異なる。そして、本発明では最終的に隣接
するICリードパターン間の距離を求めるため、特徴量
としてはまず各ICリードパターン毎の存在位置を抽出
することになり、1つのリードパターンを代表する存在
位置として本実施例ではリードパターンの中央を得るよ
うにした。
【0029】そこで、まず近傍画素加算回路10aにて
リードパターン並び方向での隣接する所定数の画素の濃
度を加算する近傍画素加算処理となる空間フィルタリン
グを施す。具体的には図4に示すN×N個(本例では3
×3)の局所領域からなるマスクMを用い、中央部の画
素をa0とし、リードパターン並び方向(本例では左右
方向)でa0を含む列の各画素の内容(濃度)を(a
0),(a1),(a2)と示す。そして、本回路10
aでは総和演算を行い、処理対象の中央の画素における
加算濃度値Aは、
【0030】
【数1】 を実行することにより算出されるようになっている。
【0031】これにより、ICリードパターンの中央部
分は最も濃度値が高くなる(明るい程高い)。実際には
Nはリードパターン幅と1画素長との比率により決定さ
れる。すなわち、例えばリードパターン幅とN画素分の
幅を等しく設定すると、パターンの中央がマスクMの中
央画素(処理対象画素)に一致した時には一列に並んだ
加算対象画素はすべてリードパターンからの反射光を受
光しているため各画素の濃度はいずれも高い値を示し、
一方、1画素分でもずれると少なくとも1つの画素はエ
ッジ部分またはテープ部分となり濃度が低く(暗く)な
る。従って、リードパターンの中央部分の加算濃度値A
が最も高くなり、端に行くほど低くなるので、リード並
び方向に順次走査していきそのときの加算濃度値Aの変
化を見ると山状となりその頂点位置がリードパターンの
中央位置となる。また、Nを小さくすると、横一列の画
素中にリードパターンが存在している限り加算濃度値A
は最大(頂点)となるので、係る頂点が上方が平坦な山
状となるが、係る場合には候補点(加算濃度値が最大と
なっている箇所)の中の中央が求めるリードパターンの
位置となる。なお、簡単な処理を検出が行うためには、
頂点位置を検出しやすい前者(N画素分の幅とパターン
幅を一致させる)の方が好ましい。そして、リードパタ
ーンは製造プロセスの要請からエッジ部分は傾斜状(面
取り状)となることが多いので、上記Nを決定する際の
パターンの幅は両端の傾斜状の部分を除く上面平坦部分
の幅とするのがより好ましい。
【0032】これにより、例えば図3(A)に示すよう
な正常なICリードパターンをある位置(一点鎖線で示
す)で走査した場合には、同図(B)に示すようにIC
リードパターン部分に対応する位置で濃度が高くなる山
があらわれ、中央部分でピーク(矢印で示す)となる。
【0033】なおまた、マスクM中の使用する画素は、
上記した例では中央画素並びにそれを含む左右方向に存
在する画素としたが、リード並び方向が図3(A)に示
すのと直交する方向になっている場合には、中央画素並
びにそれを含む上下方向に存在する画素を使用すること
になる。
【0034】極大箇所抽出回路10bは、上記した近傍
画素加算回路10aで得られた走査方向での最大濃度値
Aの各山のピーク(極大値)位置を検出するようになっ
ており、空間フィルタリングもしくはランクバリューフ
ィルタリング、及び画像間演算等の公知の手法により抽
出する。これにより、図3(B)に示す加算濃度値の特
性をこの抽出回路10bを通過することにより同図
(C)に示すように頂点部分のみが突出した特性が得ら
れる。そして、各ピークの値は、最大濃度値Aの値と同
じであり、最大濃度値Aが高い程、すなわち、明るいも
のほどピークの値も高くなる。
【0035】演算処理部10cでは、上記極大箇所抽出
回路10bで抽出された各ピークのうち良品のICリー
ドパターン候補に対応するピーク部分を決定し、その存
在位置を出力するようになっている。すなわち、例えば
ICリードパターンの上面に異物(反射率が低い)が付
着していたり、パターンが欠けていて下地であるテープ
部分が露出していると、その部分は暗くなるので上記ピ
ーク値が低くなる。逆に表面メッキ部分が欠損し反射率
の高い金属光沢面が露出すると、その部分の反射光量が
増加するので、ピーク値は高くなる。
【0036】したがって、正常のICリードパターン部
分に対応するピーク値よりも一定値以上高くても異常で
あり、また低くても異常である。よって、正常なICリ
ードパターンであれば、それに対応するピーク値は一定
の範囲内に存在するはずであるので、本例では係る正常
範囲を決定する2つのしきい値VTH1 ,VTH2 を設定し
(図5参照)、本演算処理部10cでは抽出回路10b
で抽出された各ピーク値を、両しきい値と比較し、その
範囲内に存在するピーク値を検出しその存在位置(座標
データ)を出力するようにしている。これにより、ピー
ク値が正常範囲内に存在する良品のICリードパターン
候補が抽出される。そして、図3(A)に示すように3
本のICリードパターンがすべて正常の場合には、図5
に示すように、3つのピークがともに正常範囲内(VTH
2 〜VTH1 )に存在する。
【0037】なお、本例では上記しきい値VTH1 ,VTH
2 は、ともに外部から図示省略の入力装置(キーボー
ド,テンキー,タッチパネル等)を介してマニュアルで
与えられるようにしている(後述するように、モデルパ
ターンから得られる画像データに基づいて自動的に設定
することも可能である)。
【0038】また、各回路10a〜10cにおける上記
各処理は、イメージセンサ5で撮像して得られた画像デ
ータに対してラスタ方式で走査していきながら各ライン
毎に行うようになる。したがって、1ライン毎に上記し
た加算濃度値の特性(図3(B)参照)およびそれに基
づくピーク値(図3(C)参照)が求められ、さらに良
品のICリードパターン候補点が抽出されることにな
る。
【0039】上記のようにして、特徴量抽出部10(演
算処理部10c)からは、良品のICリードパターン候
補の座標データが、次段のピッチ計測回路12に送ら
れ、そこにおいて隣接する良品のICリードパターン候
補間の距離を計測するようになっている。
【0040】具体的には、図6に示すフローチャートの
ように、まず特徴量抽出部10から与えられる良品の候
補の座標データを受け取り、その受け取った座標データ
をパターンNoと対にしてメモリに格納する。この時、
ラスタ方向のスキャンを行ったときの出現順すなわち各
ライン毎で、しかも同一ライン上では座標値順に格納さ
れる(ST1)。なお、この格納するメモリは、RAM
等の記憶素子としての独立したハードウエアでも良く、
或いはCPU内(プログラム上のメモリ(バッファ)で
も良い。
【0041】次いで、具体的なピッチ計測が行われる。
すなわち、まず1番目のラインについて存在するパター
ン候補の座標と次のパターン候補の座標を読み出すとと
もに、両者の差分を求め、それを出力する(ST2,S
T3)。なお、各パターン候補に対して便宜上ナンバリ
ングを行ったため、上記出力するデータとしては算出結
果と上記ナンバーを関係付けて行う。
【0042】そして、ある隣接するパターン候補間のピ
ッチが求められたなら。次のパターン候補の座標とのピ
ッチを求める。すなわち、パターン候補に付した番号
(パターンNo.)をインクリメントして1だけ大きく
する(ST4)。そして、その進行方向にパターン候補
(ステップ4でインクリメントされたパターンNo.よ
りもさらに1つ上の番号のパターン候補)があるか否か
を判断し(ST5)、ある場合にはステップ3によって
両者間のピッチが求められる。
【0043】また、ステップ5の分岐判断の結果次のパ
ターン候補がない場合にはラインをインクリメント(S
T6)し、次のラインの最初から上記処理を行う。そし
て、処理領域(未処理データ)がなくなるまで上記した
各処理を繰り返し行い、データがなくなったなら終了す
る。
【0044】これにより、特徴量抽出部10で抽出され
た隣接する良品のリードパターン候補間の距離(ピッ
チ)が求められ、その算出結果が次段の良否判定回路1
4に与えられる。
【0045】良否判定回路14は、前段の比較回路14
aにより、まず与えられた各ピッチが予め定められてい
る良品範囲内にあるか否か判断される。この比較回路1
4aは、例えばウインドコンパレータを基本構成とし、
入力されるデータ(上記算出したピッチ)が予め設定さ
れる2つのしきい値(基準値)の間に存在するか否かを
判定できるものを用い、本例では範囲外の場合に異常
(High)となるように設定している。
【0046】すなわち、仮にICリードパターンに欠け
がある走査ライン上である1本のリードパターンが存在
しないとすると、上記ピッチは正常のものの2倍の距離
(上記欠けたパターンの両側に存在するパターン間の距
離が計測される)となるので、異常であることが検出さ
れる。逆に、正常なリードパターンの間に何等かの反射
率の高い異物が付着しているような場合には、ピッチが
短くなるので異常であることが検出される。
【0047】なお、上記した判定基準となる基準値も、
図示省略の入力装置を介して外部から設定される。この
数値は、ICリードパターンの配置ピッチが設計により
予め明確にわかっているため、その値に一定のマージン
をもった値を入力すれば良く、比較的容易に設定可能と
なる。
【0048】そして、その比較結果が総合判定回路14
bに与えられ、最終的な良否判定が行われる。この良否
判定は、1つのICパターン形成領域R中に存在するす
べてのICリードパターンが正常であれば良品と判断
し、一つでも異常がある(比較回路14aからの検出出
力がある)と、その領域Rは不良(本例では許容量が
0)とするようにしている。なお、検査対象によって異
常箇所の数に一定の許容量がある場合には、検出された
異常数を積算し、その総数が許容範囲内か否かを判断し
て良否判定を行うようになる。
【0049】また、総合判定回路14bは、イメージセ
ンサ5で撮像された画像データに対しての判定処理が終
了したならば、全体制御回路33に対して所定の制御信
号を出力するようになっている。これにともない全体制
御回路33ではテーブル制御回路32に対してイメージ
センサ5の移動命令信号を送り、それを受けてテーブル
制御回路32ではイメージセンサ5の撮像領域を同一の
領域R中の次の検査対象の上に移動させるようにXYテ
ーブル30を移動させるための必要な制御命令を出力す
る。なお、具体的な移動させるための制御は、公知の駆
動機構・制御フローを用いることができるので、詳細な
説明を省略する。
【0050】そして、同一の領域R中のすべてのICリ
ードパターンについての検査が終了したならば、総合判
定回路14bは最終的な良否判定を行い、全体制御回路
33にその判定結果を送る。全体制御回路33では、内
蔵する記憶手段に領域番号(テープの先頭から連続して
付されている)と対にして良否の判定結果を格納する。
また、これとともに、次の領域Rに対する処理を行うべ
く、図示省略のテープを駆動する手段に対して駆動命令
を出力し、領域Rのピッチ分だけ移動させるようにす
る。
【0051】なお、上記した実施例では、演算処理部1
0cからの出力は、良品の候補となる座標データのみが
出力されるようにしたが、本発明はこれに限ることな
く、例えばVTH1 ,VTH2 の間の濃度域を正常ICリー
ドパターン「1」とし、その他の部分は「0」とし、各
ラインを走査しながら「1/0」を判定し出力するよう
にしてもよい。
【0052】これにより、処理対象の画像データは、
「1/0」に符号化されるため、比較回路14aでは、
同一ライン上に存在する「1」を抽出し、隣接する
「1」の画素間距離を求めることによりピッチ計測を行
うことになる。
【0053】次に、具体的なICリードパターンの例と
ともに、本発明に係る検査方法の一実施例である上記装
置の作用について詳述する(特に欠陥との関係につい
て)。まず、テープキャリア1上に、例えば図7(A)
に示すようにICリードパターン2a,2b,2cのう
ち中央のパターン2b上に切れ40の欠陥があり、下地
であるテープ1部分が露出しているとする。また、図8
(A)に示すようにICリードパターン2a,2b,2
cのうち中央のパターン2b上に欠け41の欠陥があ
り、下地であるテープ1部分が露出しているとする。
【0054】すると、一点鎖線で示すラインを走査し、
近傍画素加算回路10aにて加算処理されると、切れ4
0の欠陥の場合にはICリードパターンが存在しないの
で図7(B)に示すように、本来あるべきICリードパ
ターン部分には加算濃度値の増加に伴う山が見られず、
また、欠け41の欠陥の場合には、その欠けの量にもよ
るが図示の場合には図8(B)に示すように山のピーク
は小さくなり、しかもその頂点位置も本来あるべき位置
よりも右にずれている(ピークは実際のパターン部分の
中央にあらわれるため)。したがって、このような加算
濃度値のデータを次段の極大箇所濃度抽出回路10bに
送ると、それぞれ図(C)に示すようにピーク値が抽出
される。
【0055】そして、演算処理部10cで各ピーク値と
しきい値VTH1 ,VTH2 と比較され、最終的に中央のI
Cリードパターン2bに対応するピーク値が下限のしき
い値VTH2 以下であるので、両サイドのICリードパタ
ーン2a,2cについての座標データが出力される。し
たがって、ピッチ計測回路12では隣接するICリード
パターン同士の間隔は、ともに図7(C),図8(C)
に示すように両サイドのパターン間の間隔Dが求められ
るため、比較回路14aでは基準値よりも長いと判断さ
れる。そして、総合判定回路14bにて異常と判定され
る(以下同じ)。
【0056】また、図9(A)に示すようにICリード
パターン2a,2b,2cのうち左側と中央のパターン
2a,2b間につながり42の欠陥があり、本来露出さ
れるべき下地のテープ部分が隠れているとする。
【0057】すると、一点鎖線で示すラインを走査し、
近傍画素加算回路10aにて加算処理されると、つなが
り42の欠陥の場合には明度の明るいICリードパター
ン部分が連続して存在するので、同図(B)に示すよう
に、ICリードパターン部分と等価の加算濃度値が連続
する頂上が平坦な山状の特性があらわれる。したがっ
て、このような加算濃度値のデータを次段の極大箇所濃
度抽出回路10bに送ると、同図(C)に示すようなピ
ーク値が抽出される。すなわち、右側のICリードパタ
ーン2cについては本来あるべき位置に所定高さのピー
クがあらわれるが、つながったICリードパターン2
a,2bはそれら2つで1の山とみなされ、その中央部
分に代表して1つのピーク値が出力される(なお、加算
濃度値が等しい場合には同図(C)中二点鎖線で示すよ
うに各位置にピークを出現させてもよい)。
【0058】そして、演算処理部10cで各ピーク値と
しきい値VTH1 ,VTH2 と比較され、出力された各ピー
ク値はいずれも両しきい値VTH1 〜VTH2 の範囲内であ
るので、各ピーク値の座標データが出力される。したが
って、右側のICリードパターン2cに対応するピーク
値以外は本来あるICリードパターン2a,2bと異な
る位置に出現しているため、その座標データも実際の位
置からずれる。よって一連の山についてピーク値が1つ
あらわれる場合にはピッチ計測回路12では同図(C)
に示すように間隔Dが求められるため、比較回路14a
では基準値よりも長いと判断される。なお、二点鎖線で
示したように、一連の山で複数のピーク値が出力された
としても、その間隔D′は狭すぎるため、比較回路14
aでは基準値よりも短いと判断される。よって、いずれ
の場合も異常と判定される。
【0059】さて、上記した3つの例はいずれもテープ
キャリア1平面上における形状欠陥の例を示し、係る場
合に確実に認識(良否判定)することができることを説
明したが、次にパターン上に生じた変色欠陥に対しても
本発明が適用できることを説明する。
【0060】すなわち、図10(A)に示すように、I
Cリードパターン2a,2b,2cのうち左側および中
央のパターン2a,2b上に汚れ(指紋等)43の欠陥
があるとする。また、図11(A)に示すように、2
a,2b,2cのうち左側および中央のパターン2a,
2b上を覆う異物付着44の欠陥があるとする。
【0061】すると、一点鎖線で示すラインを走査し、
近傍画素加算回路10aにて加算処理されると、汚れ4
3の欠陥の場合にはその部分での反射率が低下するた
め、イメージセンサ5で撮像した画像データ中に黒ずみ
を生じ、図10(B)に示すように、本来あるべきIC
リードパターン部分に加算濃度値の増加に伴う山があら
われるが、そのピークは小さくなる。また、異物付着4
4の欠陥の場合には、図11(B)に示すように加算濃
度値が低い値で連続する頂上が平坦な山状の特性があら
われる。したがって、このような加算濃度値のデータを
次段の極大箇所濃度抽出回路10bに送ると、それぞれ
各図(C)に示すようにピーク値が抽出される。
【0062】そして、演算処理部10cで各ピーク値と
しきい値VTH1 ,VTH2 と比較され、最終的に欠陥部分
に対応するピーク値が下限のしきい値VTH2 以下である
ので、右側のICリードパターン2cのついての座標デ
ータのみが出力される。したがって、ピッチ計測回路1
2では隣接するICリードパターン同士の間隔は、図外
のパターンの座標値と比較されて求められるため、比較
回路14aでは基準値よりも長いと判断される。また、
そのライン中に存在する他の良品のICリードパターン
候補の座標がない場合には、ピッチは求められず(0ま
たは無限大)、やはり比較回路14aで正常範囲外と認
識される。
【0063】また、図12(A)に示すように、ICリ
ードパターン2a,2b,2cのうち中央のパターン2
b上にメッキ欠損または傷(引っ掻き傷等)45がある
とする。すると、メッキ欠損等により反射率の高い金属
光沢面露出が生じ反射光量増加にともなう白ずみとなり
画像信号に反映される。
【0064】したがって、一点鎖線で示すラインを走査
し、近傍画素加算回路10aにて加算処理されると、汚
れ43の欠陥の場合にはその部分での反射率が低下する
ため、図12(B)に示すように、本来あるべきICリ
ードパターン部分に加算濃度値の増加に伴う山があらわ
れ、しかも中央のピークは大きくなる。よって、このよ
うな加算濃度値のデータを次段の極大箇所濃度抽出回路
10bに送ると、それぞれ図(C)に示すようにピーク
値が抽出される。
【0065】そして、演算処理部10cで各ピーク値と
しきい値VTH1 ,VTH2 と比較され、最終的に欠陥部分
に対応する中央のピーク値が上限のしきい値VTH1 以上
となるため当該部分の座標データは出力されず、両サイ
ドのICリードパターン2a,2cのついての座標デー
タが出力される。したがって、ピッチ計測回路12では
隣接するICリードパターン同士の間隔は、ともに図1
2(C)に示すように両サイドのパターン間の間隔Dが
求められるため、比較回路14aでは基準値よりも長い
と判断される。このように、いずれの欠陥の場合も、確
実に検出でき、不良品の正確な検出を行うことができ
る。なお、上記した各例ではいずれも欠陥がある場合の
例について説明したが、正常なパターンの場合には、上
記した装置の説明をしながら行った図3(A)〜(C)
に示すような処理を経て正しく良品と判定される。
【0066】次に上記した演算処理部10cにおける判
断基準となる2つのしきい値VTH1,VTH2 を自動的に
設定するしきい値設定機能(装置)を含む本発明に係る
検査装置の他の実施例について説明する。図13に示す
ように、基本的には上記した実施例のものと同様の構成
をとり、対応する各部には同一符合を付している。
【0067】ここで本実施例では、近傍画素加算回路1
0aの出力を、演算回路10cにも与えるようにしてい
る。そして、演算回路10cでは、近傍画素加算回路1
0aから与えられる加算値フィルタリング後の画像デー
タと、極大箇所濃度抽出回路10bを経て与えられる極
大値(ピーク)についてのデータとに基づいて良品のI
Cリードパターン候補を決定する際の2つのしきい値V
TH1 ,VTH2 を設定するようにしている。
【0068】具体的には、処理対象のICリードパター
ンを含む領域をイメージセンサ5により撮像し、得られ
た画像に対して、図14に示すフローにしたがって処理
する。なお、この時読み込ませるパターンとしては、良
品のものを用いるのが好ましいが、欠陥を含んだもので
も欠陥の発生数が少ないことを前提とすると、係るパタ
ーンでも良い。
【0069】まず、近傍画素濃度加算回路の出力データ
から、背景の濃度値中心を求めるために各濃度のヒスト
グラム(b)を求める(ST11)。また、極大箇所濃
度抽出回路の出力データからICリードパターンの濃度
値中心を求めるために各濃度のヒストグラム(c)を求
める(ST12)。なお、これら両ステップの処理は、
高速化のためにハードウエアにより処理するようにして
も良い。
【0070】そして、ステップ11の処理により例えば
図15(A)に示すようなグラフが得られ、またステッ
プ12の処理を行うと例えば図15(B)に示すような
グラフが得られる。なお、図15(A)中、dはICリ
ードパターン以外の箇所の画素の濃度域、eは1画素内
にICリードパターンエッジを含む画素の濃度域、また
は黒ずんだ欠陥の濃度域、fはICリードパターンのみ
の画素の濃度域、gは白ずみの欠陥の濃度域に相当す
る。
【0071】次いで、ヒストグラム(b)よりICリー
ドパターンと背景を分ける仮の濃度値Pを求める(ST
13)。すなわち、濃度値Pで分けた左右のヒストグラ
ム面積の比が、ICリードパターンの幅と、ICリード
パターン間の下地が露出する距離(リードピッチ−IC
リードパターン幅)の比と等しくなる位置にPを設定す
る。仮に、リード幅が0.3mmでリードピッチが0.
6mmの場合には、左右のヒストグラムの面積が等しい
(1:1)になるような位置を選ぶ。
【0072】そして、ヒストグラム(b)の濃度値0〜
Pまでの中での最頻濃度値Qを求め(ST14)、さら
に、ヒストグラム(c)における濃度値P〜255(M
AX)の中での最頻濃度値Rを求める(ST15)。各
最頻濃度値Q,Rは、具体的には下記式を実行すること
により求められる。
【0073】
【数2】 次いで、上記求めたQ,Rを下記式に代入することによ
り、良品濃度値の下限S,および上限Tを求める(図1
5(C)参照)。そして、算出されたTがVTH1 とな
り、またSがVTH2 となるので、各値を記憶し、それ以
後に行う検査の際のしきい値に用いる。これにより、自
動的にしきい値を決定することができ、また、一度決定
した後でもある程度の照度変動に追従できるようにな
る。
【0074】
【数3】 なお、上記のようにして決定された2つのしきい値が決
定されたなら、通常の検査処理を行うのであるが、検査
処理を行うための具体的な構成および作用は上記した第
1実施例と同様であるので、同一符合を付しその説明を
省略する。
【0075】また、上記した各実施例では、いずれもI
Cリードパターンに対する検査装置に適用した例につい
て説明したが、本発明はこれに限ることなく、同一ピッ
チで平行に配置される等幅パターンが並ぶようなものに
対する検査に適用することができる。
【0076】なおまた、上記した装置では、検出対象の
パターン要素であるICリードパターンの反射率が背景
(テープ)部分のそれよりも高いために、ICリードパ
ターン部分の濃度が高くなるので、極大値(ピーク)を
求めるようにしたが、濃淡の関係が逆の場合には、パタ
ーン要素部分が低くなる谷状となるため、ピークは極小
濃度を求めるようにするのはもちろんである。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明に係る検査方法およ
び装置では、特徴量抽出手段により、パターン要素の欠
けなどの欠陥がある場合には当該要素部分は排除され、
良品候補部分のみ抽出される。そして、その抽出も、例
えば濃度値の加算や極大/極小の抽出並びにしきい値と
の比較と言う簡単な処理で行えるため、高速かつ正確に
行える。さらに、最終的な良否判断は、良品であればす
べてのパターン要素存在位置が良品候補として抽出され
るため隣接する候補間の距離(ピッチ)は設計通りとな
るが、所定の欠陥があって特徴量抽出手段で抽出されな
いと、間隔が設計値よりも長くなるので、これも基準値
との比較により簡単かつ高速に行える。
【0078】また、撮像装置として開口率がほぼ100
%のものを用いると、1画素中にパターン要素のエッジ
が存在するような場合であっても、そのエッジ部分を正
確に検出(濃度加算への反映)を行うことができ、より
精度が高くなる。
【0079】また、拡大処理をする必要がないので(も
ちろんしても構わないが)、ズームの変更に伴う時間の
ロスや、処理の煩雑さもない。また、近傍画素濃度を加
算する場合に、その加算対処の画素数をパターン要素の
幅とほぼ等しくすると、パターン要素の中央の濃度がピ
ークとなり、中央位置が抽出しやすくなるばかりでな
く、しかも実際の幅が異なると、出現するピーク値や山
/谷の形状も異なるので良品候補の抽出も容易に行え
る。
【0080】また、実際のパターンを用いて良品候補抽
出の際のしきい値を設定するようにすると、しきい値の
設定が容易に行えるばかりでなく、検査環境の変化(特
に照明等の被検査領域に照射されている照度の変化)に
容易かつ正確に追従することができ、より精度の高い検
査が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査装置の好適な一実施例を示す
構成図である。
【図2】検査対象のテープを説明する図である。
【図3】正常なICリードパターンの一例を示す図であ
る。
【図4】近傍画素加算回路に用いるマスクの一例を示す
図である。
【図5】演算処理部の作用を説明する図である。
【図6】ピッチ計測回路の機能を説明するフローチャー
トである。
【図7】本実施例の作用を説明する図である。
【図8】本実施例の作用を説明する図である。
【図9】本実施例の作用を説明する図である。
【図10】本実施例の作用を説明する図である。
【図11】本実施例の作用を説明する図である。
【図12】本実施例の作用を説明する図である。
【図13】本発明に係る検査装置の好適な他の実施例を
示す構成図である。
【図14】演算処理部の機能の一部(しきい値決定)を
示すフローチャートである。
【図15】演算処理部の機能の一部(しきい値決定)の
作用を説明する図である。
【符号の説明】
2,2a,2b,2c ICリードパターン(パターン
要素) 5 イメージセンサ(撮像装置) 10 特徴量抽出部 10a 近傍画素加算回路 10b 極大箇所濃度抽出回路 10c 演算処理部 12 ピッチ計測回路 14 良否判定部 14a 比較回路 14b 総合判定回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICリードパターン等の等間隔で配置さ
    れるパターン要素に対する良否判定を行う検査方法であ
    って、 撮像した被検査対象の多値画像データから、良品候補の
    前記パターン要素の存在位置を抽出し、 前記抽出したパターン要素のうち、その配置方向に隣接
    する間隔を求め、 その間隔が一定の範囲内にある場合に良品と判定し、範
    囲外にある場合に不良品と判定することを特徴とする検
    査方法。
  2. 【請求項2】 前記特徴量の抽出を、前記パターン要素
    の並び方向を走査して近傍画素濃度の加算処理を行った
    後、極大または極小箇所濃度抽出を行うフィルタリング
    処理によりパターン要素の存在候補に対応するピーク値
    を求め、さらにそのピーク値が所定の範囲内にあるか否
    かを判断し、範囲内にあるものを前記良品候補とするよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記特徴量抽出の際に行う前記所定の範
    囲を定めるしきい値が、 実際のパターン要素を撮像して得られた画像データに対
    して前記近傍画素濃度の加算処理を行い得られた第1処
    理画像と、 その第1処理画像に対して前記極大または極小箇所濃度
    抽出を行い得られた第2処理画像に基づき、所定の演算
    処理により設定するようにした請求項2に記載の検査方
    法。
  4. 【請求項4】 前記近傍画素濃度の加算処理を行う際
    の、加算対象の画素数を、パターン要素の幅に相当する
    画素数とほぼ等しくしたことを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の検査方法。
  5. 【請求項5】 ICリードパターン等の等間隔で配置さ
    れるパターン要素に対する良否判定を行う検査装置であ
    って、 前記被検査対象物を撮像する撮像装置と、 前記撮像装置から得られる多値画像データから、良品候
    補の前記パターン要素の存在位置を抽出する特徴量抽出
    手段と、 前記特徴量抽出手段により抽出された良品候補のパター
    ン要素のうち、その配置方向に隣接する間隔を求めるピ
    ッチ計測手段と、 前記ピッチ計測手段により検出結果に基づき、その間隔
    が一定の範囲内にあるか否かを判断する良否判定手段と
    を備えた検査装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像装置が、1画素の開口率がほぼ
    100%のイメージセンサであることを特徴とする請求
    項5に記載の検査装置。
  7. 【請求項7】 前記特徴量抽出手段が、前記パターン要
    素の並び方向の近傍画素濃度を加算し、加算濃度値を求
    める近傍画素濃度加算手段と、 前記近傍画素濃度加算手段の出力を受け、加算濃度値の
    極大または極小箇所を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段の出力を受け、良品候補のパターン要素を
    存在位置を抽出する手段とを備えたことを特徴とする請
    求項5または6に記載の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005182303A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Mitsubishi Electric Corp 車線認識画像処理装置
CN105424714A (zh) * 2015-12-21 2016-03-23 南京河豚自动化科技有限公司 基于多管脚的缺陷检测装置及其检测方法

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