JPH08145347A - 直列型熱電対及びその製造方法並びに該熱電対の設置構造 - Google Patents

直列型熱電対及びその製造方法並びに該熱電対の設置構造

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JPH08145347A
JPH08145347A JP30547694A JP30547694A JPH08145347A JP H08145347 A JPH08145347 A JP H08145347A JP 30547694 A JP30547694 A JP 30547694A JP 30547694 A JP30547694 A JP 30547694A JP H08145347 A JPH08145347 A JP H08145347A
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哲哉 大原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 2次電池の充電にも効果的に使用できる直列
型熱電対を提供する。 【構成】 同一円周上に扇形穴と素子形成部とを備えた
同一形状の銅、クロメル等のドーナッツ状金属板1とコ
ンスタンタン等のドーナッツ状金属板2とを上下に重合
一体化したドーナッツ状素子体に前記素子形成部による
銅板片1aとコンスタンタン板片2aを形成し、この銅
板片1aとコンスタンタン板片2aを対とする複数個の
熱電対素子5が連なる円板状の熱電対集積体Aを構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば、ガステー
ブル等のガス燃焼器具に2次電池を用いた際、2次電池
を充電するための電源等にも使用できる比較的高い起電
力の直列型熱電対及びその製造方法並びに該熱電対の設
置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ガステーブル等のガス燃焼器
具の立ち消え安全装置の炎検出部品等として使用される
直列型熱電対として、高い起電力を得るために複数個の
熱電対素子を集積したものが知られている。
【0003】従来のこの種の直列型熱電対は、たとえ
ば、図10及び図11に示されているように、一定寸法
に切断された2種の異なる金属線材1′、2′の1つ1
つの端部を上下交互に溶接14′、15′してジグザグ
状に連結し、複数個の熱電対素子5′が連なる素子連結
体B′を作り(図10(イ)、(ロ)参照)、この素子
連結体B′を寄せ集めて温接点a′と冷接点b′を有す
る熱電対集積体A′を作り、この熱電対集積体A′の両
端にリード線6′、7′を接続し、前記熱電対集積体
A′を熱電対カバー25′に収納保持した構造の熱電対
となっている(図11(イ)、(ロ)参照)。
【0004】上記従来の直列型熱電対は、熱電対集積体
A′が熱電対カバー25′に収納保持されているので、
熱応答性が悪いばかりでなく、この熱電対を、たとえ
ば、2次電池の充電用電源として使用する場合は、充電
に要する高い起電力を得るために、たとえば、図12
(イ)、(ロ)に示されているように、複数個の熱電対
TC′をガスバーナD′の外周部に、その温接点a′を
バーナ火炎c′に臨ませて配置し、これらの熱電対T
C′をリード線26′で直列に接続して使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、複
数個の熱電対素子5′が連なる素子連結体B′を1つ1
つ作るものであるから、特に、その溶接加工に多大の手
間と費用を要するため、均一かつ良質な製品の量産が不
可能なことと相まって製品のコストが著しく高くなると
いう問題点があり、また、充電に要する高い起電力を得
るために、複数個の熱電対TC′をガスバーナD′の外
周部に配して直列に接続する場合は、複数個の熱電対T
C′の取付け設置手段及び絶縁手段等に困難性があり、
構造的にも複雑化するので、その組付け作業に多くの手
間がかかるばかりでなく、コストの面でも著しく高くな
るという問題点があった。
【0006】この発明は、従来の技術の有する斯かる問
題点に鑑み、均一かつ良質な製品が低コストで量産で
き、しかも、2次電池の充電用電源等としても効果的に
使用できる直列型熱電対及びその製造方法並びに該熱電
対の設置構造の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明の直列型熱電対は、同一円周上に複数個の扇形穴と
素子形成部とを備えた熱電対を構成する2種の異なるド
ーナッツ状の金属板を隣接の扇形穴と素子形成部間のピ
ッチだけ円周方向にずらして一体的に重合したドーナッ
ツ状素子体に、前記素子形成部による2種の異なる金属
板片を対とする複数個の熱電対素子を形成して複数個の
熱電対素子が連なる円板状の熱電対集積体を構成したこ
とを特徴とする。
【0008】上記課題を解決するこの発明の直列型熱電
対の製造方法は、同一円周上に複数個の扇形穴と素子形
成部とを備えた熱電対を構成する2種の異なるドーナッ
ツ状の金属板を隣接の扇形穴と素子形成部間のピッチだ
け円周方向にずらして重ね合せ、その外周縁部と内周縁
部を溶接等により溶着して2種の異なるドーナッツ状の
金属板を一体的に重合したドーナッツ状素子体を作成す
る第1工程と、上記ドーナッツ状素子体の外周縁の溶着
部と内周縁の溶着部を各々の扇形穴の側縁に沿って外周
縁の溶着部と内周縁の溶着部を交互に切断分離して前記
素子形成部による2種の異なる金属板片を対とする複数
個の熱電対素子が連なる円板状の熱電対集積体を作成す
る第2工程と、からなることを特徴とする。
【0009】上記課題を解決するこの発明の第1の熱電
対の設置構造は、上記請求項1記載の熱電対集積体をバ
ーナ本体とバーナヘッドからなるガスバーナに、熱電対
集積体の温接点をガスバーナの周縁上部の火炎形成部に
臨ませて設置したことを特徴とする。
【0010】上記課題を解決するこの発明の第2の熱電
対の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナの
バーナヘッドに、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷
接点は火炎形成部へのガス通路に臨ませて平面状に設置
したことを特徴とする。
【0011】上記課題を解決するこの発明の第3の熱電
対の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナの
バーナヘッドに、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷
接点は中央の2次空気路に臨ませて平面状に設置したこ
とを特徴とする。
【0012】上記課題を解決するこの発明の第4の熱電
対の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナの
外周部に、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷接点は
外周の2次空気路に臨ませて裁頭円錐状に設置したこと
を特徴とする。
【0013】
【作用】上記構成を有するこの発明の直列型熱電対は、
2種の異なる金属板片を対とする複数個の熱電対素子が
連なるドーナッツ型をした円板状の熱電対集積体に構成
されているから、熱応答性がよく、しかも、その温接点
をバーナの火炎形成部の全体に配設できるため、非常に
高い起電力が得られる。この結果、たとえば、ガス燃焼
器具の立ち消え安全装置の炎検出ばかりでなく、2次電
池の充電用電源等としても効果的に使用できる。
【0014】また、上記構成を有するこの発明の直列型
熱電対の製造方法は、第1工程で、同一円周上に複数個
の扇形穴と素子形成部とを備えた熱電対を構成する2種
の異なるドーナッツ状の金属板を隣接の扇形穴と素子形
成部間のピッチだけ円周方向にずらして重ね合せ、その
外周縁部と内周縁部を溶接等により溶着してドーナッツ
状の素子体を作り、第2工程では、第1工程で作られた
ドーナッツ状素子体の外周縁の溶着部と内周縁の溶着部
を各々の扇形穴の側縁に沿って外周縁の溶着部と内周縁
の溶着部を交互に切断分離して2種の異なる金属板片を
対とする複数個の熱電対素子が連なる円板状の熱電対集
積体を作る。この結果、上記第1及び第2工程の製造過
程だけで必要起電力が得られる均一で、しかも、良質の
熱電対集積体が能率的に製造できる。
【0015】上記構成を有するこの発明の第1の熱電対
の設置構造は、上記熱電対集積体をバーナ本体とバーナ
ヘッドからなるガスバーナに、その温接点をガスバーナ
の周縁上部の火炎形成部の全体に臨ませて設置したか
ら、熱応答性がよく、しかも、その温接点が火炎形成部
の全体に臨んでいるため、2次電池の充電用電源にも十
分に供しうる非常に高い起電力を得ることができる。
【0016】上記構成を有するこの発明の第2の熱電対
の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナのバ
ーナヘッドに、その温接点を火炎形成部の全体に臨ま
せ、冷接点は火炎形成部へのガス通路に臨ませて平面状
に設置したから、熱応答性がよく、しかも、その温接点
が火炎形成部の全体に臨んでいるため、2次電池の充電
用電源にも十分に供しうる非常に高い起電力が得られる
は勿論、熱電対集積体のバーナヘッドとの一体化により
熱電対集積体の取付け設置の手間は省け、しかも、冷接
点がガス通路内に位置するため、温接点との温度差が大
きくなりより高い起電力が得られる。
【0017】上記構成を有するこの発明の第3の熱電対
の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナのバ
ーナヘッドに、その温接点を火炎形成部の全体に臨ま
せ、冷接点は中央の2次空気路に臨ませて平面状に設置
したから、熱応答性がよく、しかも、その温接点が火炎
形成部の全体に臨んでいるため、2次電池の充電用電源
にも十分に供しうる非常に高い起電力が得られるは勿
論、熱電対集積体のバーナヘッドとの一体化により熱電
対集積体の取付け設置の手間は省け、しかも、冷接点が
中央の2次空気路内に位置するため、温接点との温度差
が大きくなりより高い起電力が得られる。
【0018】上記構成を有するこの発明の第4の熱電対
の設置構造は、上記熱電対集積体を上記ガスバーナの外
周部に、その温接点を火炎形成部の全体に臨ませ、冷接
点は外周の2次空気路に臨ませて裁頭円錐状に設置した
から、熱応答性がよく、しかも、その温接点が火炎形成
部の全体に臨んでいるため、2次電池の充電用電源にも
十分に供しうる非常に高い起電力が得られるは勿論、複
数個の熱電対が一体的に集積化されているため、その取
付け設置が簡単に行え、また、冷接点が外周の2次空気
路内にあるため、温接点との温度差が大きくなってより
高い起電力が得られる。
【0019】
【実施例】以下この発明の直列型熱電対及びその製造方
法並びに該熱電対の設置構造の実施例について図面を参
照して説明する。
【0020】図面において、図1〜図3はこの発明の直
列型熱電対の一例を示したものであり、図4〜図6はそ
の製造過程の一例を示し、図7〜図9はその設置構造の
例を示したものである。
【0021】この発明の直列型熱電対は、同一円周上に
複数個の扇形穴8と素子形成部10を備えた銅、クロメ
ル等のドーナッツ状金属板(以下単に銅板という)1
(図4(イ)参照)と、同一円周上に複数個の扇形穴9
と素子形成部11を備えたコンスタンタン等のドーナッ
ツ状金属板(以下単にコンスタンタン板という)2(図
4(ロ)参照)とを上下に重合し、隣接の扇形穴8、9
と素子形成部10、11間のピッチdだけ円周方向にず
らして、一体化したドーナッツ状素子体Bの銅板1に熱
電対素子の一方を構成する複数個の銅板片1aを等間隔
に設け、コンスタンタン板2には熱電対素子の他方を構
成する複数個のコンスタンタン板片2aを等間隔に設
け、相隣接する銅板片1aとコンスタンタン板片2aと
を、銅板片1aを延長して設けた連結片3とコンスタン
タン板片2aを延長して設けた連結片4とで外周縁と内
周縁を交互に連結して銅板片1aとコンスタンタン板片
2aを組とする複数個の熱電対素子5を円形状に一体連
結せしめ、各々の熱電対素子5がドーナッツ状に集積さ
れた外縁に温接点aを有し内縁には冷接点bを有する円
板状の熱電対集積体Aを構成している(図1〜図3参
照)。なお、円板状の熱電対集積体Aの両端部は切りは
なし、両端の銅板片1aとコンスタンタン板片2aには
リード線6、7を接続する。
【0022】次に、前記構成の熱電対集積体からなるこ
の発明の直列型熱電対の製造方法は、第1工程で、必要
起電力を得るのに要する数の素子を形成するための複数
個の扇形穴8、9とこの扇形穴8、9の横幅eより僅か
に狭い横幅fの素子形成部10、11とを同一円周上に
備えた同一形状のドーナッツ状銅板1とドーナッツ状コ
ンスタンタン板2(図4(イ)、(ロ)参照)とを上下
に配し、この銅板1とコンスタンタン板2を扇形穴8、
9と素子形成部10、11間のピッチdだけ円周方向に
ずらして銅板1の扇形穴8にコンスタンタン板2の素子
形成部11を位置させ、銅板1の素子形成部10にはコ
ンスタンタン板2の扇形穴9を位置させて上下に重ね合
せ(図5参照)、その外周縁部12aと内周縁部13a
を、たとえば、シーム溶接等14、15により溶着して
銅板1とコンスタンタン板2とを一体に重合したドーナ
ッツ状素子体Bを作成する(図6参照)。
【0023】次いで、第2工程において、上記第1工程
で作られたドーナッツ状素子体Bの外周縁の溶着部12
と内周縁の溶着部13を、外周縁の溶着部12は銅板1
の各々の扇形穴8の右側縁8aとコンスタンタン板2の
各々の扇形穴9の左側縁9bに沿って切断16し扇形穴
8、9と素子形成部10、11との横幅e、fの差hだ
け切除せしめ、また、内周縁の溶着部13は銅板1の各
々の扇形穴8の左側縁8bとコンスタンタン板2の各々
の扇形穴9の右側縁9aに沿って切断17し扇形穴8、
9と素子形成部10、11との横幅e、fの差h′だけ
切除せしめることにより(図6参照)、たとえば、図2
に示されているような素子形成部10、11による銅板
片1aとコンスタンタン板片2aを対とする複数個の熱
電対素子5が連なる円板状の熱電対集積体Aを作成す
る。なお、前記熱電対集積体Aの両端部は外周縁の溶着
部12と内周縁の溶着部13をともに切断16′、1
7′して切り離し、しかも、その部分の内周縁の溶着部
13bは切除して熱電対集積体Aの両端部の熱電対素子
5の銅板片1aとコンスタンタン板片2aを露出させる
ものである。
【0024】前記構成の熱電対集積体からなる直列型熱
電対の設置構造として、図7に示した実施例は、熱電対
集積体Aをバーナ本体116とバーナヘッド117から
なるガスバーナDの前記バーナヘッド117に、その外
縁の温接点aをバーナヘッド117の周縁の鍔117a
の下面で、しかも、ガスバーナDの周縁上部の火炎形成
部(炎口部)118の全体に臨ませて周縁の温接点aが
周縁に形成されるバーナ炎cで加熱されるようになし、
内縁の冷接点bは前記火炎形成部118へのガス通路1
19に臨ませて前記温接点aとの温度差が大きくなるよ
うに平面状に設置した構造としている。
【0025】また、図9に示した実施例は、上記熱電対
集積体AをガスバーナDのバーナヘッド117に、その
外縁の温接点aをバーナヘッド117の周縁の鍔117
aの下面で、しかも、ガスバーナDの周縁上部の火炎形
成部118の全体に臨ませて周縁の温接点aが周縁に形
成されるバーナ炎cで加熱されるようになし、内縁の冷
接点bはガスバーナの中央の2次空気路120に臨ませ
て前記温接点aとの温度差が大きくなるように平面状に
設置した構造としている。
【0026】上記図7及び図9の実施例において、バー
ナヘッド117に取付け設置する手段としては、たとえ
ば、バーナヘッド117を作る際に熱電対集積体Aを一
体に組込み設置するか、バーナヘッド117を2つに分
割してその間に熱電対集積体Aを挟着保持するものであ
る。このような構成としたことにより、バーナヘッド1
17が導電性を有する金属製の場合は熱電対集積体Aと
の間に絶縁材を介在させる必要があるが、バーナヘッド
117を絶縁性を有する、たとえば、セラミック製とす
れば絶縁材の介在は不要である。
【0027】さらに、図8に示した実施例は、上記熱電
対集積体Aを裁頭円錐状に変形し、この熱電対集積体A
をガスバーナDの外周部に、その上縁の温接点aを火炎
形成部118の全体に臨ませて上縁の温接点aが周縁に
形成されるバーナ炎cで加熱されるようになし、下縁の
冷接点bはガスバーナDの外周の2次空気路121に臨
ませて前記温接点aとの温度差が大きくなるように裁頭
円錐状に設置した構造としている。なお、この実施例に
おいて、122は前記熱電対集積体Aを固定する碍子
(たとえば、セラミック)である。
【0028】以上この発明の実施例について説明した
が、この発明はこうした実施例に何等限定されるもので
はなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において、種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。たとえば、
実施例では扇形穴8、9の横幅eと素子形成部10、1
1の横幅fに差を設けてその差だけ切除する構成として
いるが、扇形穴8、9と素子形成部10、11の横幅
e、fを同一幅としてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したこの発明の直列型熱電対
は、複数個の熱電対素子が連なる円板状の熱電対集積体
に構成されているから、熱応答性がよく、しかも、その
温接点をバーナの火炎形成部の全体に配設できるため、
非常に高い起電力が得られる。したがって、たとえば、
ガス燃焼器具類の立ち消え安全装置の炎検出部品等とし
ては勿論のこと、2次電池の充電用電源等としても効果
的に使用できる。
【0030】また、この発明の直列型熱電対の製造方法
は、第1工程で、同一円周上に複数個の扇形穴と素子形
成部とを備えた2種の異なるドーナッツ状の金属板を隣
接の扇形穴と素子形成部間のピッチだけ円周方向にずら
して一体的に重合したドーナッツ状素子体を作り、第2
工程では、第1工程で作られたドーナッツ状素子体の外
周縁と内周縁を各々の扇形穴の側縁に沿って外周縁と内
周縁を交互に切断分離して2種の異なる金属板片を対と
する複数個の熱電対素子が連なる円板状の熱電対集積体
を作るものであるから、簡単な製造過程をもって均一
で、しかも、良質な熱電対集積体が能率的に製造でき
る。したがって、従来の製造方法に比べ自動製造ライン
による自動化が可能なことと相まって低コストで量産で
きる。
【0031】さらに、この発明の第1の熱電対の設置構
造は、上記熱電対集積体をバーナ本体とバーナヘッドか
らなるガスバーナに、その温接点をガスバーナの周縁上
部の火炎形成部の全体に臨ませて設置した構造であるか
ら、熱応答性がよく、しかも、熱電対集積体が前記円板
状の特殊構造となっているため、2次電池の充電用電源
等にも十分に供しうる非常に高い起電力を得ることがで
きる。したがって、たとえば、こんろバーナ等に適用し
て有益なものである。
【0032】この発明の第2の熱電対の設置構造は、上
記熱電対集積体を上記ガスバーナのバーナヘッドに、そ
の温接点を火炎形成部の全体に臨ませ、冷接点は火炎形
成部へのガス通路に臨ませて平面状に設置した構造であ
るから、熱応答性がよく、しかも、熱電対集積体が前記
円板状の特殊構造となっているため、2次電池の充電用
電源にも十分に供しうる非常に高い起電力が得られるは
勿論のこと、熱電対集積体のバーナヘッドとの一体化に
より熱電対集積体の取付け設置の手間は省け、しかも、
冷接点がガス通路内に位置するため、温接点との温度差
が大きくなりより高い起電力が得られる。なお、実施例
のように、熱電対集積体の温接点をバーナヘッドの周縁
の鍔の下面に位置させると、温接点部がバーナヘッドの
鍔の陰にかくれるため、煮汁等の付着による汚損がなく
耐久性にも優れる。
【0033】この発明の第3の熱電対の設置構造は、上
記熱電対集積体を上記ガスバーナのバーナヘッドに、そ
の温接点を火炎形成部の全体に臨ませ、冷接点は中央の
2次空気路に臨ませて平面状に設置した構造であるか
ら、熱応答性がよく、しかも、熱電対集積体が前記円板
状の特殊構造となっているため、2次電池の充電用電源
にも十分に供しうる非常に高い起電力が得られるは勿論
のこと、熱電対集積体のバーナヘッドとの一体化により
熱電対集積体の取付け設置の手間は省け、しかも、冷接
点が中央の2次空気路内に位置するため、温接点との温
度差が大きくなりより高い起電力が得られる。なお、実
施例のように、熱電対集積体の温接点をバーナヘッドの
周縁の鍔の下面に臨ませると、温接点がバーナヘッドの
鍔の陰にかくれるため、煮汁等の付着による汚損がなく
耐久性にも優れる。
【0034】この発明の第4の熱電対の設置構造は、上
記熱電対集積体を上記ガスバーナの外周部に、その温接
点を火炎形成部の全体に臨ませ、冷接点は外周の2次空
気路に臨ませて裁頭円錐状に設置した構造であるから、
熱応答性がよく、しかも、熱電対集積体が前記円板状の
特殊構造となっているため、2次電池の充電用電源にも
十分に供しうる非常に高い起電力が得られるは勿論のこ
と、複数個の熱電対が一体的に集積化されているため、
その取付け設置が簡単に行え、また、冷接点が外周の2
次空気路内に位置するため、温接点との温度差が大きく
なってより高い起電力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の直列型熱電対の一実施例を示した斜
視図である。
【図2】その平面図である。
【図3】図2のX−X線の断面図である。
【図4】この発明の直列型熱電対の製造方法の一実施例
としての2種の異なるドーナッツ状の金属板(イ)、
(ロ)を示した平面図である。
【図5】2種の異なるドーナッツ状の金属板を重合した
状態の一部切欠平面図である。
【図6】第1工程で作られたドーナッツ状素子体の平面
図である。
【図7】この発明の熱電対の設置構造の一実施例として
の平面状設置構造の断面図である。
【図8】裁頭円錐状設置構造の断面図である。
【図9】他の実施例としての平面状設置構造の断面図で
ある。
【図10】従来の製造方法の一例としての金属線材の配
列(イ)及び連結状態(ロ)の正面図である。
【図11】従来の熱電対集積体の組付け状態(イ)と完
成品(ロ)の正面図である。
【図12】従来の高い起電力を得る手段の一例を示した
側面図(イ)及び平面図(ロ)である。
【符号の説明】
1 銅等のドーナッツ状金属板 2 コンスタンタン等のドーナッツ状金属板 5 熱電対素子 A 熱電対集積体 a 温接点 b 冷接点 8 扇形穴 9 扇形穴 10 素子形成部 11 素子形成部 B ドーナッツ状素子体 12 外周縁の溶着部 13 内周縁の溶着部 116 バーナ本体 117 バーナヘッド D ガスバーナ 118 火炎形成部 119 ガス通路 120 中央の2次空気路 121 外周の2次空気路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一円周上に複数個の扇形穴と素子形成
    部とを備えた熱電対を構成する2種の異なるドーナッツ
    状の金属板を隣接の扇形穴と素子形成部間のピッチだけ
    円周方向にずらして一体的に重合したドーナッツ状素子
    体に、前記素子形成部による2種の異なる金属板片を対
    とする複数個の熱電対素子を形成して複数個の熱電対素
    子が連なる円板状の熱電対集積体を構成したことを特徴
    とする直列型熱電対。
  2. 【請求項2】 同一円周上に複数個の扇形穴と素子形成
    部とを備えた熱電対を構成する2種の異なるドーナッツ
    状の金属板を隣接の扇形穴と素子形成部間のピッチだけ
    円周方向にずらして重ね合せ、その外周縁部と内周縁部
    を溶接等により溶着して2種の異なるドーナッツ状の金
    属板を一体的に重合したドーナッツ状素子体を作成する
    第1工程と、 上記ドーナッツ状素子体の外周縁の溶着部と内周縁の溶
    着部を各々の扇形穴の側縁に沿って外周縁の溶着部と内
    周縁の溶着部を交互に切断分離して前記素子形成部によ
    る2種の異なる金属板片を対とする複数個の熱電対素子
    が連なる円板状の熱電対集積体を作成する第2工程と、 からなることを特徴とする直列型熱電対の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記請求項1記載の熱電対集積体をバー
    ナ本体とバーナヘッドからなるガスバーナに、熱電対集
    積体の温接点をガスバーナの周縁上部の火炎形成部に臨
    ませて設置したことを特徴とする熱電対の設置構造。
  4. 【請求項4】 上記熱電対集積体を上記ガスバーナのバ
    ーナヘッドに、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷接
    点は火炎形成部へのガス通路に臨ませて平面状に設置し
    た請求項1記載の熱電対の設置構造。
  5. 【請求項5】 上記熱電対集積体を上記ガスバーナのバ
    ーナヘッドに、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷接
    点は中央の2次空気路に臨ませて平面状に設置した請求
    項1記載の熱電対の設置構造。
  6. 【請求項6】 上記熱電対集積体を上記ガスバーナの外
    周部に、その温接点を火炎形成部に臨ませ、冷接点は外
    周の2次空気路に臨ませて裁頭円錐状に設置した請求項
    1記載の熱電対の設置構造。
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