JPH08143632A - 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ - Google Patents

多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ

Info

Publication number
JPH08143632A
JPH08143632A JP10609593A JP10609593A JPH08143632A JP H08143632 A JPH08143632 A JP H08143632A JP 10609593 A JP10609593 A JP 10609593A JP 10609593 A JP10609593 A JP 10609593A JP H08143632 A JPH08143632 A JP H08143632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
dextran
polysaccharide
excluding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10609593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2687078B2 (ja
Inventor
Yasuhiko Onishi
靖彦 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP5106095A priority Critical patent/JP2687078B2/ja
Publication of JPH08143632A publication Critical patent/JPH08143632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2687078B2 publication Critical patent/JP2687078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体親和性材料として有用な塊状共重合生成
物から成る成型品を得て涙液などに親和性を有する生体
親和性コンタクトレンズを得る。 【構成】 多糖類の陽イオン性誘導体に不飽和酸を重合
してなるマトリックス重合体とオレフイン単量体との塊
状共重合体から成る成型品。 【効果】 この多糖類マトリックス塊状共重合体から成
る成型品は前段階のマトリックス重合体から成る成型品
より機械的強度などが改善され容易に棒状あるいは板状
の種々の形状のものが得られる。 たとえば、人工血
管、人工骨、人工腎臓、人工角膜、義歯あるいは義歯床
などが考えられるが、特に透明である際だった特徴をゆ
うする為コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工水晶体に
は有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多糖類(デキストランを
除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸をマトリックス重
合させ、生体親和性材料として有用な重合生成物である
ポリイオンコンプレックス得て、更にこのポリイオンコ
ンプレックスとオレフィン化合物との共重合体からコン
タクトレンズ等生体親和性材料を製造するものである。
【0002】
【従来の技術】多糖類の一種であるデキストランは、ラ
クトバシリエ(Lactobacilleae)属のバ
クテリアにより生産される、グルコ−スをくり返し単位
として、主にα(1→6)グルコシド結合でなるリニア
多糖類であり、非常に水に溶け易く、代用血漿に利用さ
れている。その理由は生体内で非常に安定であり、かつ
生体組織の酵素により徐々に分解されるのできわめて生
体親和性がよい。 このデキストランの陽イオン性誘導
体に不飽和酸をマトリックス重合させ、生体親和性材料
として有用な重合生成物であるポリイオンコンプレック
ス得て、更にこのポリイオンコンプレックスとオレフィ
ン化合物との共重合体からコンタクトレンズ及び眼内レ
ンズ等の材料に有用な生体親和性材料を製造する発明は
完成されたが、同様にデキストラン以外の多糖類の陽イ
オン性誘導体に不飽和酸をマトリックス重合させ、生体
親和性材料として有用な重合生成物であるポリイオンコ
ンプレックス得て、更にこのポリイオンコンプレックス
とオレフィン化合物との共重合体からコンタクトレンズ
等生体親和性材料を製造する事を見い出だした。
【0003】
【問題点を解決するための手段】マトリックス重合とは
カ−ギン等によって提唱された重合法で、詳細に述べれ
ば単量体あるいは成長鎖と水素結合、ク−ロン力、電荷
移動相互作用、ファンデルワ−ルス力などによって相互
作用するような高分子すなわちマトリックスを存在させ
重合を行う事であり、重合生成物は重合させた単量体と
マトリックスになる高分子とのコンプレックスとして存
在する。
【0004】
【発明の効果】このような高分子間コンプレックスをと
もなう重合体は種々用途の広い有用な物質である。 特
にク−ロン力により高分子間にコンプレックスを生じる
高分子間イオンコンプレックスは濾過膜やバイオマテリ
アルとして注目されている。特にその親水性に注目し
て、人口腎臓膜、コンポ−ネント、代用血管、コンタク
トレンズへの応用が考えられる。
【0005】
〔式中Xは、−(CH2 )nR1 (R1 は−NH2 、−N(CH3 )2 、−N(C2 H5 )2 、−N+ (C2 H5 )3 、−N+ (C2 H5 )2 (C2 H5 )N(C2 H5 )2 、−C6 H4・NH2 、−CO・C6 H4 ・NH2 よりなる群から選ばれた基、n=1〜3の整数)、又は−COR2 (R2 は−CH2 ・NH2 又は−C6H4 ・NH2 )又は−CH2 CH(OH)・CH2 R3 (R3 は−NH2 、−N(CH3 )2 、−N(C2 H5 )2 、−N+ (C2 H5 )3 からなる群から選ばれた基)、0<a≦3の正数、50,000≧x≧5の整数〕
(1)式で示される。 この他多糖類(デキストランを
除く)の水酸基が一部エ−テル結合でカルボキシメチル
基、硫酸エステル基など酸性基で置換されたもの、ある
いはアルキル基で一部置換されたものに上記(1)式中
のXに表示されるカチオン官能基が入ったものでもよ
い。対するマトリックス重合させられる不飽和酸として
は、一般式が下式で示されるものが考えられる。 具体的に述べると、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、β,β´−ジメチル
アクリル酸、アンゲリカ酸、チグリン酸のごときα,β
不飽和酸及びマレイン酸、フマ−ル酸、シトラコン酸、
メサコン酸、イタコン酸、アコニット酸、オレイン酸の
ごとき不飽和酸が考えられる。反応は通常水溶液中で行
われる。 すなわちデキストランの陽イオン性誘導体の
水溶液中、上記不飽和酸を加え、開始剤を添加して反応
する。 開始剤としては、過硫酸カリウム(KPS)、
アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)、過酸化ベン
ゾイル(BPO)等ラジカル開始剤が用いられる。 反
応温度は常温より70℃まで幅広く選択出来る。この反
応で生じる重合体のイオンコンプレックスは、水、アル
コ−ル、又はアセトン、テトラヒドロフラン等有機溶媒
に不溶であるため、成膜したりあるいは成型品を作るに
は大変不便である。このため種々検討したところ、多糖
類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体の塩基型
のものは、上記不飽和酸に完全にあるいは一部溶解する
事を発見した。このため、多糖類(デキストランを除
く)の陽イオン性誘導体の塩基型のものを不飽和酸に溶
解し、通常のAIBN、BPO等通常のラジカル開始剤
を使用してマトリックス塊重合が可能であった。この反
応温度は20℃〜70℃まで種々選択出来る。 又この
多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体を不
飽和酸に溶解したものと、他オレフィン化合物と混ぜ合
わせて、通常のAIBN、BPOなどのラジカル開始剤
を総量の約0.1〜1.5%用いて重合を開始させ、反
応温度は20〜80℃の範囲で通常行われ、必要なら窒
素置換して反応を続行させ、このマトリックス重合体と
他のオレフィン化合物との共重合体を得る事が出来る事
を発見した。この共重合体は前段階のマトリックス重合
体より機械的強度などが改善され容易に棒状あるいは板
状の種々の形状のものが得られる事から更に実用的な品
質を有するものである。 必要なら80〜100℃でア
ニ−リングした後、切削・研磨することにより種々のも
のに加工出来る。 この例としてたとえば、人工血管、
人工骨、人工腎臓、人工角膜、義歯あるいは義歯床など
が考えられるが、特にこの棒状あるいは板状の種々の形
状のマトリックス重合体は透明である際だった特徴をゆ
うする為コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工水晶体に
は有用である。 ◆。マトリックス共重合体の調整 上記目的の為に、マトリックス重合体中、マトリックス
と不飽和酸の比率あるいはマトリックス重合体を他のオ
レフィン重合体と共重合する場合、そのマトリックス重
合体とオレフィン重合体の比率は目的に合わせて種々選
択出来る。ここで用いられるオレフィン化合物とは、下
記式 〔ここでR5 、R6 とR7 はそれぞれ水素原子又
はCH3 より選ばれる、 ル基、シクロヘキシル基、C1 〜C4 のヒドロキシ
アルキル基、C1 〜C8 のアミノアルキル基、C1
〜C8 のジアルキルアミノアルキル基、グリシジル
基、テトラヒドロフラン基、C1 〜C4 の低級アル
キル置換テトラヒドロフラン基、ベンジル基及び(−C
H2 CH2 −O−)yCH2 CH2OH基(ただ
しyは1〜10の正数)、−N(R10)2 (R10
は水素原子又はC1 〜C4 のアルキル基、2つのR
10は同じでも異なっていてもよい)、 (R11はC1 〜C8 のアルキル基)、フェニル
基、ピリジン基、トリル基、ピロリドン基を示す〕。具
体的に言うと、アクリル酸、メタクリル酸のごときα、
β−不飽和酸のアルキルエステル、シクロヘキシルエス
テルのごとき低級アルキル置換シクロヘキシルエステ
ル、2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプ
ロピルエステル、2−ヒドロキシブチルエステル;アク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド、アク
リル−もしくはメタクリル−ジメチルアミド、上記α、
β−不飽和酸のC1 〜C3 のアミノアルキルエステ
ル、C1〜C3 のジアルキルアミノアルキルエステ
ル、グリシジルエステル、テトラヒドロフルフリルエス
テル、ベンジルエステル、ポリエチレングリコ−ルモノ
エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルの
ごときα、β−不飽和酸のニトリル基;ビニルアルコ−
ル、メチルビニルアルコ−ル、ジメチルビニルアルコ−
ル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレ−
トのごときビニルアルコ−ル及びそのメチル置換ビニル
アルコ−ルのC1 〜C3 アルキルエステル;スチレ
ン、ビニルトルエン;ビニルピロリドン;ビニルメチル
ピロリドンなどが考えられる。
【0006】
【実施例】
実施例1 平均分子量Mw60万のプルランを母体とした窒素含量
5%のDEAE(ジエチルアミノエチル)プルランの塩
酸塩の水溶液に50%苛性ソ−ダ溶液を加えpH11.
0以上で沈殿してきた塩基型のDEAEプルラン10g
をメタクリル酸20mlに溶解し、このDEAEプルラ
ン−メタクリル酸溶液をさらにメタクリル酸メチル45
0mlとよく混合し、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チルニトリル(AIBN)2.5gを加え,径15mm
の硝子管に入れ十分に脱気した後、封管中において反応
温度50℃、重合時間72時間で重合反応を行う。 後
80℃の空気浴中で3時間加熱し、冷後硝子管から棒状
重合物をはずし80℃の空気浴中で24時間アニ−リン
グを行い470gの塊重合物を得た。このものは水、メ
タノ−ル、およびアセトン、n−ヘキサン、テトラヒド
ロフラン等有機溶媒に不溶であった。ピカット軟化点9
3℃(ASTM D1525)、ロックウエル硬度(M
スケ−ル)85(ASTM D785)、曲げ強さ(k
g/mm2 )1200(オ−トグラフ IM500、
温度23℃、速度2mm/min、支点間距離70m
m)。DEAEプルランはプルランの構成単位であるグ
ルコ−スにエ−テル状にジエチルアミノエチル基を導入
したものであるが、プルランと2−chloroeth
yl−diethyl−aminohydrochlo
rideとをアルカリ溶液中で反応させて得られる為、
DEAE基のみだけでなく副反応としてDEAE−DE
AE基なるタンデム型が存在する。 本実施例に使用
された塩基型DEAEプルランの塩酸による滴定ではそ
れぞれの当量点がPH8.9、5.7であり、シングル
型とタンデム型の比率は1:0.8であった。この共重
合物の赤外吸収スペクトルをみると、DEAEプルラン
に起因するCH2 −Cの吸収が、約2650cm−1
付近にみられ、ポリ(メタクリル酸)に起因するC=O
の吸収が、約1720cm−1附近に観察され、かつ−
C=C−に起因する1635cm−1附近の吸収がほと
んど観察されない。 又ポリ(メタクリル酸)、ポリ
(メタクリル酸メチル)、塩基型のDEAEプルランの
各々それぞれの良溶媒であるアセトンに生成共重合体は
不溶の事から、この3成分からなるポリコンプレックス
共重合体の存在を確認出来る。 実施例2 実施例1で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分200回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。このコンタク
トレンズは良好な親水面を有し、接触角は58°であっ
た。 同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72°であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50)にパワ
−−3.50として装用させたところ、8時間装用可能
で、視力は両眼とも1.0を生じた。このコンタクトレ
ンズを1年間装用後、ベ−スカ−ブ、パワ−を測定した
ところ変化は生じなかった。 使用したコンタクトレン
ズは下記のものであった。 実施例3 市販コ−ンスタ−チ(ナショナル・スタ−チ・アンド・
ケミカル社製)に窒素含量として6%のDEAE(ジエ
チルアミノエチル)基を導入したDEAE(ジエチルア
ミノエチル)スタ−チの塩酸塩の水溶液に50%苛性ソ
−ダ溶液を加えpH11.0以上で沈殿してきた塩基型
のDEAEスタ−チ10gをメタクリル酸20mlに溶
解し、このDEAEスタ−チ−メタクリル酸溶液をさら
にメタクリル酸メチル450mlとよく混合し、重合開
始剤としてアゾビスイソブチルニトリル(AIBN)
2.5gを加え,径15mmの硝子管に入れ十分に脱気
した後、封管中において反応温度50℃、重合時間72
時間で重合反応を行う。後50℃の空気浴中で3時間加
熱し、冷後硝子管から棒状重合物をはずし80℃の空気
浴中で24時間アニ−リングを行い470gの塊重合物
を得た。このものは水、メタノ−ル、およびアセトン、
n−ヘキサン、テトラヒドロフラン等有機溶媒に不溶で
あった。 ピカット軟化点92℃(ASTM D152
5)、ロックウエル硬度(Mスケ−ル)83(ASTM
D785)。 曲げ強さ(kg/mm2 )1200
(オ−トグラフ IM500、温度23℃、速度2mm
/min、支点間距離70mm)。 実施例4 実施例3で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分200回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。このコンタク
トレンズは良好な親水面を有し、接触角は56°であっ
た。 同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72°であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50)にパワ
−−3.50として装用させたところ、8時間装用可能
で、視力は両眼とも1.0を生じた。 このコンタクト
レンズを1年間装用後、ベ−スカ−ブ、パワ−を測定し
たところ変化は生じなかった。 使用したコンタクトレ
ンズは下記のものであった。 実施例5 セルロ−ズ(ホワットマン・フイルタ−ペ−パ−、ホワ
ットマン4)に窒素含量として6%のTEAE(トリエ
チルアミノエチル)基を導入したTEAE(トリエチル
アミノエチル)セルロ−ズの10gをアクリル酸60g
に溶解し、さらにメタクリル酸ブチル60gとよく混合
し、重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル(A
IBN)1.0gを加え,径15mmの硝子管に入れ十
分に脱気した後、封管中において反応温度60℃、重合
時間100時間で重合反応を行う。後80℃の空気浴中
で3時間加熱し、125gの塊重合物を得た。このもの
は水、メタノ−ル、およびアセトン、n−ヘキサン、テ
トラヒドロフラン等有機溶媒に不溶であった。 実施例6 実施例5で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分200回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。このコンタク
トレンズは良好な親水面を有し、接触角は55°であっ
た。 同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72°であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50)にパワ
−−3.50として装用させたところ、8時間装用可能
で、視力は両眼とも1.0を生じた。 このコンタクト
レンズを1年間装用後、ベ−スカ−ブ、パワ−を測定し
たところ変化は生じなかった。 使用したコンタクトレ
ンズは下記のものであった。
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 多糖類マトリックス共重合体か
ら成るコンタクトレンズ
【特許請求の範囲】
【化1】 式中、多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導
体の単位の式が
【化2】 で示され、式中、不飽和酸の重合体の単位の式は一般式
【化3】 で示される、式中、オレフイン化合物の重合体の単位の
式は
【化4】 で表わされる、 (化2)と(化3)よりなる多糖類
(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸
重合してなるマトリックス重合体と(化4)より構成
されて成る、一般式(化1)で示される、多糖類(デキ
ストランを除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸を重合
してなるマトリックス重合体とオレフイン単量体とのラ
ジカル塊状共重合体から成る成型品。
【化1】 式中、多糖類(デキストランを除く)の陽イオ
ン性誘導体の単位の式が
【化2】 で示され、式中、不飽和酸の重合体の単位の式
は一般式が
【化3】 で示される、式中、オレフイン化合物の重合体
の単位の式は
【化4】で表わされる、 (化2)と(化3)よりなる
多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体に不
飽和酸を重合してなるマトリックス重合体と(化4)よ
り構成されて成る、一般式(化1)で示される、多糖類
(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸
重合してなるマトリックス重合体とオレフイン単量体
とのラジカル塊状共重合することを特徴とする成型品の
製法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多糖類(デキストランを
除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸をマトリックス重
合させ、生体親和性材料として有用な重合生成物である
ポリイオンコンプレックス得て、更にこのポリイオンコ
ンプレックスとオレフィン化合物との共重合体からコン
タクトレンズ等生体親和性材料を製造するものである。
【0002】
【従来の技術】多糖類の一種であるデキストランは、ラ
クトバシリエ(Lactobacilleae)属のバ
クテリアにより生産される、グルコースをくり返し単位
として、主にα(1→6)グルコシド結合でなるリニア
多糖類であり、非常に水に溶け易く、代用血漿に利用さ
れている。それは生体内で非常に安定であり、組織の酵
素により徐々に分解されるのできわめて生体親和性がよ
い。 このデキストランの陽イオン性誘導体に不飽和酸
をマトリックス重合させ、生体親和性材料として有用な
重合生成物であるポリイオンコンプレックス得て、更に
このポリイオンコンプレックスとオレフィン化合物との
共重合体からコンタクトレンズ等生体親和性材料を製造
する発明はなされたが同様にデキストラン以外の多糖
類の陽イオン性誘導体に不飽和酸をマトリックス重合さ
せ、生体親和性材料として有用な重合生成物であるポリ
イオンコンプレックス得て、更にこのポリイオンコンプ
レックスとオレフィン化合物との共重合体からコンタク
トレンズ等生体親和性材料を製造する事を見い出だし
た。
【0003】
【問題点を解決するための手段】マトリックス重合とは
カーギン等によって提唱された重合法で、詳細に述べれ
ば単量体あるいは成長鎖と水素結合、クーロン力、電荷
移動相互作用、ファンデルワールス力などによって相互
作用するような高分子すなわちマトリックスを存在させ
重合を行う事であり、重合生成物は重合させた単量体と
マトリックスになる高分子とのコンプレックスとして存
在する。
【0004】
【発明の効果】このような高分子間コンプレックスをと
もなう重合体は種々用途の広い有用な物質である。 特
にクーロン力により高分子間にコンプレックスを生じる
高分子間イオンコンプレックスは▼ろ▼過膜やバイオマ
テリアルとして注目されている。特にその親水性に注目
して、人口腎臓膜、コンポーネント、代用血管、コンタ
クトレンズへの応用が考えられる。
【0005】
【発明の構成の詳細な説明】以下、この発明の多糖類
(デキストランを除く)マトリックス共重合体につい
て、詳細に説明する。多糖類(デキストランを除く)マ
トリックス共重合体は、次の2つのステップを経て得
る。 I。マトリックス重合体の調整 多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体の単
位の式が、
【化2】で示される。 この他多糖類(デキストランを
除く)の水酸基が一部エーテル結合でカルボキシメチル
基、硫酸エステル基など酸性基で置換されたもの、ある
いはアルキル基で一部置換されたものに上記(化2)中
のXに表示されるカチオン官能基が入ったものでもよ
い。対するマトリックス重合させられる不飽和酸として
は、一般式が下式で示されるものが考えられる。
【化3】具体的に述べると、たとえばアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、α,β´−ジ
メチルアクリル酸、アンゲリカ酸、チグリン酸のごとき
α,β不飽和酸及びマレイン酸、フマール酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸、イタコン酸、アコニット酸、オレイ
ン酸のごとき不飽和酸が考えられる。反応は通常水溶液
中で行われる。 すなわち多糖類(デキストランを除
く)の陽イオン性誘導体の水溶液中、上記不飽和酸を加
え、開始剤を添加して反応する。開始剤としては、過硫
酸カリウム(KPS)、アゾビスイソブチルニトリル
(AIBN)、過酸化ベンゾイル(BPO)等ラジカル
開始剤が用いられる。 反応温度は常温より70℃まで
幅広く選択出来る。この反応で生じる重合体のポリイオ
ンコンプレックスは、水、アルコール、又はアセトン、
テトラヒドロフラン等有機溶媒に不溶であるため、成膜
したりあるいは成型品を作るには大変不便である。この
ため種々検討したところ、多糖類(デキストランを除
く)の陽イオン性誘導体の塩基型のものは、上記不飽和
酸に完全にあるいは一部溶解する事を発見した。 この
ため、多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導
体の塩基型のものを不飽和酸に溶解し、通常のAIB
N、BPO等通常のラジカル開始剤を使用してマトリッ
クス塊重合が可能であった。 この反応温度は20℃〜
70℃まで種々選択出来る。 又この多糖類(デキスト
ランを除く)の陽イオン性誘導体を不飽和酸に溶解した
ものと、他オレフィン化合物と混ぜ合わせて、通常のA
IBN、BPOなどのラジカル開始剤を総量の約0.1
〜1.5%用いて重合を開始させ、反応温度は20〜8
0℃の範囲で通常行われ、必要なら窒素置換して反応を
続行させ、このマトリックス重合体と他のオレフィン化
合物との共重合体を得る事が出来る事を発見した。この
共重合体は前段階のマトリックス重合体より機械的強度
などが改善され容易に棒状あるいは板状の種々の形状の
ものが得られる事から更に実用的な品質を有するもので
ある。 必要なら80〜100℃でアニーリングした
後、切削・研磨することにより種々のものに加工出来
る。 この例としてたとえば、人工血管、人工骨、人工
腎臓、人工角膜、義歯あるいは義歯床などが考えられる
が、特にこの棒状あるいは板状の種々の形状のマトリッ
クス重合体は透明である際だった特徴をゆうする為コン
タクトレンズ、眼内レンズ、人工水晶体には有用であ
る。 II。マトリックス共重合体の調整 上記目的の為に、マトリックス重合体中、マトリックス
と不飽和酸の比率あるいはマトリックス重合体を他のオ
レフィン重合体と共重合する場合、そのマトリックス重
合体とオレフィン重合体の比率は目的に合わせて種々選
択出来る。ここで用いられるオレフィン化合物とは、下
記式
【化3】具体的に言うと、アクリル酸、メタクリル酸の
ごときα、β−不飽和酸のアルキルエステル、シクロヘ
キシルエステルのごとき低級アルキル置換シクロヘキシ
ルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒド
ロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシブチルエステ
ル;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミ
ド、アクリル−もしくはメタクリル−ジメチルアミド、
上記α、β−不飽和酸のC〜Cのアミノアルキルエ
ステル、C〜Cのジアルキルアミノアルキルエステ
ル、グリシジルエステル、テトラヒドロフルフリルエス
テル、ベンジルエステル、ポリエチレングリコールモノ
エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルの
ごときα、β−不飽和酸のニトリル基;ビニルアルコー
ル、メチルビニルアルコール、ジメチルビニルアルコー
ル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレー
トのごときビニルアルコール及びそのメチル置換ビニル
アルコールのC〜Cアルキルエステル;スチレン;
ビニルトルエン;ビニルピロリドン;ビニルメチルピロ
リドンなどが考えられる。
【0006】
【実施例】 実施例1 平均分子量Mw60万のプルランを母体とした窒素含量
5%のDEAE(ジエチルアミノエチル)プルランの塩
酸塩の水溶液に50%苛性ソーダ溶液を加えpH11.
0以上で沈殿してきた塩基型のDEAEプルラン10g
をメタクリル酸20mlに溶解し、このDEAEプルラ
ン−メタクリル酸溶液をさらにメタクリル酸メチル45
0mlとよく混合し、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チルニトリル(AIBN)2.5gを加え,径15mm
の硝子管に入れ十分に脱気した後、封管中において反応
温度50℃、重合時間72時間で重合反応を行う。 後
80℃の空気浴中で3時間加熱し、冷後硝子管から棒状
重合物をはずし80℃の空気浴中で24時間アニーリン
グを行い469gの塊重合物を得た。このものは水、メ
タノール、およびアセトン、n−ヘキサン、テトラヒド
ロフラン等有機溶媒に不溶であった。ピカット軟化点9
3℃(ASTM D1525)、ロックウエル硬度(M
スケール)85(ASTM D785)、曲げ強さ(k
g/mm)1200(オートグラフ IM500、温
度23℃、速度2mm/min、支点間距離70mm)
DEAEプルランはプルランの構成単位であるグルコー
スにエーテル状にジエチルアミノエチル基を導入したも
のであるが、プルランと2−chloroethyl−
diethyl−aminohydrochlorid
eとをアルカリ溶液中で反応させて得られる為、DEA
E基のみだけでなく副反応としてDEAE−DEAE基
なるタンデム型が存在する。 本実施例に使用された塩
基型DEAEプルランの塩酸による滴定ではそれぞれの
当量点がPH8.9、5.7であり、シングル型とタン
デム型の比率は1:0.8であった。この共重合物の赤
外吸収スペクトルをみると、DEAEプルランに起因す
るCH−Cの吸収が、約2650cm−1付近にみら
れ、ポリ(メタクリル酸)に起因するC=Oの吸収が、
約1720cm−1附近に観察され、かつ−C=C−に
起因する1635cm−1附近の吸収がほとんど観察さ
れない。 又ポリ(メタクリル酸)、ポリ(メタクリル
酸メチル)、塩基型のDEAEプルランの各々それぞれ
の良溶媒であるアセトンに生成共重合体は不溶の事か
ら、この3成分からなるポリコンプレックス共重合体の
存在を確認出来る。 実施例2 実施例1で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分200回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。 このコンタ
クトレンズは良好な親水面を有し、接触角は57°であ
った。同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72°であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50) にパワー−3.50D(ジオプトリー)として装用させ
たところ、8時間装用可能で、視力は両眼とも1.0を
生じた。このコンタクトレンズを1年間装用後、ベース
カーブ、パワーを測定したところ変化は生じなかった。
使用したコンタクトレンズは下記のものであった。 実施例3 市販コーンスターチ(ナショナル・スターチ・アンド・
ケミカル社製)に窒素含量として6%のDEAE(ジエ
チルアミノエチル)基を導入したDEAE(ジエチルア
ミノエチル)スターチの塩酸塩の水溶液に50%苛性ソ
ーダ溶液を加えpH11.0以上で沈殿してきた塩基型
のDEAEスターチ10gをメタクリル酸20mlに溶
解し、このDEAEスターチ−メタクリル酸溶液をさら
にメタクリル酸メチル450mlとよく混合し、重合開
始剤としてアゾビスイソブチルニトリル(AIBN)
2.5gを加え,径15mmの硝子管に入れ十分に脱気
した後、封管中において反応温度50℃、重合時間72
時間で重合反応を行う。後50℃の空気浴中で3時間加
熱し、冷後硝子管から棒状重合物をはずし80℃の空気
浴中で24時間アニーリングを行い470gの塊重合物
を得た。このものは水、メタノール、およびアセトン、
n−ヘキサン、テトラヒドロフラン等有機溶媒に不溶で
あった。 ピカット軟化点92℃(ASTM D152
5、ロックウエル硬度(Mスケール)83(ASTM
D785)。 曲げ強さ(kg/mm)1200(オ
ートグラフ IM500、温度23℃、速度2mm/m
in、支点間距離70mm)。 実施例4 実施例3で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分200回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。 このコンタ
クトレンズは良好な親水面を有し、接触角は56°であ
った。同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72°であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50) にパワー−3.50として装用させたところ、8時間
装用可能で、視力は両眼とも1.0を生じた。 このコ
ンタクトレンズを1年間装用後、ベースカーブ、パワー
を測定したところ変化は生じなかった。 使用したコン
タクトレンズは下記のものであった。 実施例5 セルローズ(ホワットマン・フイルターペーパー、ホワ
ットマン4)に窒素含量として6%のTEAE(トリエ
チルアミノエチル)基を導入したTEAE(トリエチル
アミノエチル)セルローズの10gをアクリル酸60g
に溶解し、さらにメタクリル酸ブチル60gとよく混合
し、重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル(A
IBN)1.0gを加え,径15mmの硝子管に入れ十
分に脱気した後、封管中において反応温度60℃、重合
時間100時間で重合反応を行う、後80℃の空気浴中
で3時間加熱し、125gの塊重合物を得た。このもの
は水、メタノール、およびアセトン、n−ヘキサン、テ
トラヒドロフラン等有機溶媒に不溶であった。 実施例6 実施例5で得られた棒状塊状重合体を温水処理乾燥後毎
分2000回転の旋盤で切削し、同一回転速度によって
凹凸面加工をし一定の曲率を決定し、レンズ研磨器のピ
ット皿にはめ込み下方部回転毎分20O回、上方部回転
毎分15回で研磨し、後ベベルマシンを使用して、ベベ
ル加工してコンタクトレンズを製作した。 このコンタ
クトレンズは良好な親水面を有し、接触角は55゜であ
った。同じ測定条件で従来品レンズ、ポリ(メタクリル
酸メチル)は72゜であった。これを次の従来品レンズ
装用不可の次の者 左眼視力 0.02(1.0×S −3.50) 右眼視力 0.02(1.0×S −3.50) にパワー−3.50として装用させたところ、8時間
装用可能で、視力は両眼とも1.0を生じた。 このコ
ンタクトレンズを1年間装用後、ベースカーブ、パワー
を測定したところ変化は生じなかった。 使用したコン
タクトレンズは下記のものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類(デキストランを除く)の陽イオ
    ン性誘導体の単位の式が、 〔C6 H7 O2 (O
    H)3−a ・(OX)a 〕x・H2 O(1)
    〔式中Xは、−(CH2 )nR1 (R1 は−N
    H2 、−N(CH3 )2 、−N(C2 H5 )
    2 、−N+ (C2 H5 )3、−N+ (C2
    H5 )2 (C2 H5 )N(C2 H5 )2
    、−C6 H4 ・NH2 、−CO・C6 H4
    ・NH2 よりなる群から選ばれた基、n=1〜3の整
    数)、又は−COR2 (R2 は−CH2 ・NH2
    又は−C6 H4 ・NH2 )又は−CH2CH
    (OH)・CH2 R3 (R3 は−NH2 、−N
    (CH3 )2 、−N(C2 H5 )2 、−N+
    (C2 H5 )3 からなる群から選ばれた基)、
    aは0<a≦3の正数、xは50,000≧x≧5の整
    数〕(1)式で示され不飽和酸の重合体は一般式が下式
    で示される。 0、000の正の整数)(1)式と(2)式よりなる一
    般式(3)式に示される、 〔C6 H7 O2 (O
    H)3−a ・(OX)a 〕x・H2 O・〔R4
    COOH〕n (3)多糖類(デキストランを除く)の
    陽イオン性誘導体に不飽和酸を静電的に結合しラジカル
    重合してなるマトリックス重合体と下記式 〔ここでR5 、R6 とR7 はそれぞれ水素原子又
    はCH3 より選ばれる、 ル基、シクロヘキシル基、C1 〜C4 のヒドロキシ
    アルキル基、C1 〜C8 のアミノアルキル基、C1
    〜C8 のジアルキルアミノアルキル基、グリシジル
    基、テトラヒドロフラン基、C1 〜C4 の低級アル
    キル置換テトラヒドロフラン基、ベンジル基及び(−C
    H2 CH2 −O−)yCH2 CH2 OH基(た
    だしyは1〜10の正数)、−N(R10)2 (R1
    0は水素原子又はC1 〜C4 のアルキル基、2つの
    R10は同じでも異なっていてもよい)、 (R11はC1 〜C8 のアルキル基)、フェニル
    基、ピリジン基、トリル基、ピロリドン基を示す〕。
    nは20から300、000の正の整数で表わされるオ
    レフイン化合物の重合体である。(3)式と(4)式よ
    り構成されて成る、多糖類(デキストランを除く)の陽
    イオン性誘導体に不飽和酸を静電的に結合しラジカル重
    合してなるマトリックス重合体とオレフイン単量体との
    ラジカル塊状共重合体から成る成型品。
  2. 【請求項2】該成型品がコンタクトレンズである。 特
    許請求の範囲第1項記載の成型品
  3. 【請求項3】多糖類(デキストランを除く)の陽イオン
    性誘導体の単位の式が、〔C6 H7 O2 (OH)
    3−a ・(OX)a 〕x・H2 O (1) 〔式
    中Xは、−(CH2 )nR1 (R1 は−NH2
    、−N(CH3)2 、−N(C2 H5 )2 、
    −N+ (C2 H5 )3 、−N+(C2 H5
    )2 (C2 H5 )N(C2 H5 )2 、−
    C6 H4 ・NH2 、−CO・C6 H4 ・NH
    2 よりなる群から選ばれた基、n=1〜3の整数)、
    又は−COR2 (R2 は−CH2 ・NH2 又は
    −C6 H4 ・NH2 )又は−CH2 CH(O
    H)・CH2 R3 (R3は−NH2 、−N(CH
    3 )2 、−N(C2 H5 )2 、−N+(C2
    H5 )3 からなる群から選ばれた基)、aは0<
    a≦3の正数、xは50,000≧x≧5の整数〕
    (1)式で示され、不飽和酸の重合体は一般式が下式で
    示される。 0、000の正の整数)(1)式と(2)式よりなる一
    般式(3)式に示される、 〔C6 H7│O2 (O
    H)3−a ・(OX)a 〕x・H2 O・〔R4
    COOH〕n (3) 多糖類(デキストランを除く)の陽イオン性誘導体に不
    飽和酸を静電的に結合しラジカル重合してなるマトリッ
    クス重合体と下記式(4)は 〔ここでR5 、R6 とR7 はそれぞれ水素原子又
    はCH3 より選ばれる。 ル基、シクロヘキシル基、C1 〜C4 のヒドロキシ
    アルキル基、C1 〜C8 のアミノアルキル基、C1
    〜C8 のジアルキルアミノアルキル基、グリシジル
    基、テトラヒドロフラン基、C1 〜C4 の低級アル
    キル置換テトラヒドロフラン基、ベンジル基及び(−C
    H2 CH2 −O−)yCH2 CH2 OH基(た
    だしyは1〜10の正数)、−N(R10)2 (R1
    0は水素原子又はC1 〜C4 のアルキル基、2つの
    R10は同じでも異なっていてもよい)、 (R11はC1 〜C8 のアルキル基)、フェニル
    基、ピリジン基、トリル基、ピロリドン基を示す〕。
    nは20から300、000の正の整数で表わされるオ
    レフイン化合物の重合体である。(3)式と(4)式よ
    り構成されて成る、多糖類(デキストランを除く)の陽
    イオン性誘導体の塩基型にしたものを、不飽和酸に溶解
    し塊状共重合することを特徴とする多糖類(デキストラ
    ンを除く)の陽イオン性誘導体に不飽和酸を静電的に結
    合しラジカル重合してなるマトリックス重合体とオレフ
    イン単量体とのラジカル塊状共重合体から成る成型品の
    製法。
JP5106095A 1993-04-07 1993-04-07 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ Expired - Fee Related JP2687078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5106095A JP2687078B2 (ja) 1993-04-07 1993-04-07 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5106095A JP2687078B2 (ja) 1993-04-07 1993-04-07 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59254491A Division JPH07110893B2 (ja) 1984-11-30 1984-11-30 マトリックス重合体の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08143632A true JPH08143632A (ja) 1996-06-04
JP2687078B2 JP2687078B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=14424981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5106095A Expired - Fee Related JP2687078B2 (ja) 1993-04-07 1993-04-07 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2687078B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002092143A1 (en) * 2001-05-15 2002-11-21 Bausch & Lomb Incorporated Method and composition for reducing bacterial attachment to biomaterials

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61126119A (ja) * 1984-11-24 1986-06-13 Yasuhiko Onishi カチオン高分子電解質共重合体
JPS61133214A (ja) * 1984-11-30 1986-06-20 Yasuhiko Onishi マトリツクス重合体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61126119A (ja) * 1984-11-24 1986-06-13 Yasuhiko Onishi カチオン高分子電解質共重合体
JPS61133214A (ja) * 1984-11-30 1986-06-20 Yasuhiko Onishi マトリツクス重合体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002092143A1 (en) * 2001-05-15 2002-11-21 Bausch & Lomb Incorporated Method and composition for reducing bacterial attachment to biomaterials
US6702983B2 (en) 2001-05-15 2004-03-09 Bausch & Lomb Incorporated Low ionic strength method and composition for reducing bacterial attachment to biomaterials

Also Published As

Publication number Publication date
JP2687078B2 (ja) 1997-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3645919B2 (ja) 非環状モノマーを導入された眼レンズポリマー
US4279795A (en) Hydrophilic-hydrophobic graft copolymers for self-reinforcing hydrogels
US4447562A (en) Amino-polysaccharides and copolymers thereof for contact lenses and ophthalmic compositions
JP2000510882A (ja) 非凝血塊形成性ポリマーおよび抗凝血塊形成性ポリマー
JP2012532935A (ja) 広範囲の抗菌活性を有するコーティング剤としてのキトサンヒドロゲル誘導体
TW201125915A (en) Wettable hydrogel materials for use in ophthalmic applications and methods
KR20110106440A (ko) 생체의료 용도를 위한 생분해성 히드로겔의 제법
CN112625253B (zh) 一种表面聚合物刷修饰水凝胶材料、制备方法及应用
TW202466B (ja)
JPH04275346A (ja) キトサンを含有している相容性配合物
JPH049166B2 (ja)
US4032488A (en) Dextran ester-olefin compound copolymer and process for preparing same
US4618664A (en) Pullulan copolymer
JPH06503596A (ja) 予備成形ポリマーのポリビニルピロリドンーグラフトコーティング
JPH08143632A (ja) 多糖類マトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ
JP2683714B2 (ja) デキストランマトリックス重合体
US4035330A (en) Hydrophilic copolymer of N,N-di(C1 -C2 alkyl)acrylamide cross-linked with a glycidyl ester
JPH07110893B2 (ja) マトリックス重合体の製法
JPH085938B2 (ja) デキストランマトリックス重合体の製法
JP2687073B2 (ja) 多糖類マトリックス重合体
JP2775562B2 (ja) デキストランマトリックス共重合体から成るコンタクトレンズ
JPH06510811A (ja) ぬれ性のシリコーンヒドロゲル組成物および方法
JPS6221101A (ja) 高含水性光学材料
US7247387B1 (en) Material and process for controlled thin polymeric coatings on plastic surface
JPS599565B2 (ja) 新規な医療用ヒドロゲル

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees