JPH08143580A - 有機ケイ素化合物および電子供与体 - Google Patents

有機ケイ素化合物および電子供与体

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JPH08143580A
JPH08143580A JP30996294A JP30996294A JPH08143580A JP H08143580 A JPH08143580 A JP H08143580A JP 30996294 A JP30996294 A JP 30996294A JP 30996294 A JP30996294 A JP 30996294A JP H08143580 A JPH08143580 A JP H08143580A
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catalyst
electron donor
organosilicon compound
formula
polymerization
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Motoki Hosaka
元基 保坂
Kenji Goto
憲治 後藤
Masahiko Matsuo
正彦 松尾
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Toho Titanium Co Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特にオレフィン類重合用触媒の一成分として
有用な有機ケイ素化合物とこれを用いた電子供与体を提
供する。 【構成】 下記の一般式(化1)で表わされる有機ケイ
素化合物(但し、R1 、R2 は炭素数1〜3のアルキル
基でこれらは同一であっても異なっていてもよい)。前
記有機ケイ素化合物を有効成分として含有するオレフィ
ン類重合用チーグラー・ナッタ触媒に用いられる電子供
与体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シランカップリング剤
またはオレフィン類重合用触媒の一成分として用いるこ
とができる新規な有機ケイ素化合物、および該有機ケイ
素化合物を有効成分として含有するオレフィン類重合用
チーグラ・ナッタ触媒に用いられる電子供与体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、チーグラ・ナッタ触媒の存在下で
オレフィン類を重合反応させる場合、生成重合体の立体
規則性や重合活性を向上させるために前記触媒を形成す
る一成分となる電子供与体(外部電子供与体)および固
体触媒成分中に含有される電子供与体(内部電子供与
体)として、特定の有機ケイ素化合物を使用することが
数多く提案されている。
【0003】この種の有機ケイ素化合物の製造方法につ
いては種々の提案がなされているが、例えば米国特許第
4977291号明細書には、一般式〔R1 2 3
iX〕で表わされる芳香族を含有するケイ素化合物を出
発物質とし、例えばラネーニッケルなどの触媒の存在下
で水素添加反応させることにより少なくとも1つのシク
ロアルキル基を含むケイ素化合物を製造する方法が提案
されている。
【0004】また、米国特許第4958041号明細書
には、テトラアルコキシシランまたはモノオルガノトリ
アルコキシシランと構造式〔R1 MgCl〕を有するグ
リニャール試薬を反応させ、一般式〔R1 2 Si(O
3 2 〕(式中、R1 およびR2 は炭素数3から10
のアルキル基またはシクロアルキル基をそれぞれ表わ
し、R3 は炭素数1から5のアルキル基を表す)で示さ
れる有機ケイ素化合物を製造する方法が開示されてい
る。
【0005】さらに特開平5−255350号公報に
は、オレフィン類重合用として使用されるチーグラー・
ナッタ触媒の電子供与体として一般式(R′O)
x (R′)ySi(OR)4-x-y (式中、Rは炭素数1
から5のアルキル基と炭素数2から5のアシル基からな
る群より独立に選ばれ、R′はシクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基および置換されたそれ
らの基からなる群より独立に選ばれ、xは1、2、3ま
たは4であり、yは0、1または2である)で表わされ
るシクロアルコキシシランが開示され、特開平5−31
0757号公報には、新規なシラン化合物としてtert−
ブトキシシクロペンチルジエトキシシランおよびその製
造法が提案されている。
【0006】一方、有機ケイ素化合物をオレフィン類重
合用チーグラー・ナッタ触媒の一成分として使用する従
来技術として、例えば、特開昭57−63310号公報
および特開昭57−63311号公報には、マグネシウ
ム化合物、チタン化合物および電子供与体を含有する固
体触媒成分と有機アルミニウム化合物およびSi−O−
C結合を有する有機ケイ素化合物との組み合わせから成
る触媒を用いて、炭素数3以上のオレフィンを重合させ
る方法が開示されている。しかしながら、これらの方法
は、高立体規則性重合体を高収率で得るには、必ずしも
十分に満足したものではなく、より一層の改良が望まれ
ていた。
【0007】そこで、特開平2−84404号公報にお
いては、マグネシウム化合物およびチタン化合物を接触
させることによって形成されるマグネシウム、チタンお
よびハロゲンを必須成分として含有する固体チタン触媒
成分、有機アルミニウム化合物触媒成分およびシクロペ
ンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル
基またはこれらの誘導体を含む有機ケイ素化合物触媒成
分から形成されるオレフィン類重合用触媒、ならびに該
触媒の存在下にオレフィンを重合もしくは共重合するオ
レフィンの重合方法が提案されている。この従来技術
は、その目的が生成重合体中に残留する塩素やチタン等
の触媒残渣を除去する所謂脱灰工程を省略し得る程の高
活性を有するとともに、立体規則性重合体の収率の向上
や、重合時の触媒活性の持続性を高めることに注力した
ものであり、その目的に対してはそれなりの成果を収め
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術に開示されている有機ケイ素化合物を、触媒形
成時の一成分として用いたり、あるいは該有機ケイ素化
合物を使用したオレフィン類重合用触媒の存在下での重
合反応によって生成される重合体は、旧来の三塩化チタ
ン型触媒成分、有機アルミニウム化合物および必要に応
じて使用される第三成分としての電子供与体とからなる
オレフィン類重合用触媒を用いた重合反応によって生成
される重合体に比較して、その分子量分布が狭く、それ
に起因して最終製品であるポリオレフィンの成形性を損
なうなど、用途面での制約を伴う問題がある。このた
め、仮に分子量分布の広いポリオレフィンを得ようとし
ても、高立体規則性重合体の収率が低下するなど、未解
決の課題が残されていた。
【0009】また、近年の地球環境問題に関連した省エ
ネルギー化あるいは省資源化のために、自動車あるいは
家電製品等に使用されるプラスティックの軽量化が強く
望まれている。この問題を解決するためには、耐衝撃性
等の強度を維持しつつプラスティック成形品を薄くする
必要があるが、その解決策の一つとして樹脂の結晶性を
改善し、樹脂の剛性を向上させることが求められてい
る。このため、上記の分子量分布の問題と同時に、改善
された高結晶性の重合体が得られるポリオレフィン製造
用触媒の開発が要望されている。
【0010】本発明者らは、かかる従来技術に残された
課題を解決するためにオレフィン類の重合用触媒につい
て多面的に研究を重ねた結果、該触媒を形成する一成分
である電子供与体に使用でき、かつ極めて有効に作用し
得る新規なる有機ケイ素化合物を見出し、その効果を確
認して本発明の開発に至った。
【0011】したがって、本発明の目的は、特に高い重
合活性と高立体規則性重合体の収率を高度に維持しつ
つ、広い分子量分布ならびに高結晶性を有する重合体を
得ることができる触媒、とりわけプロピレンまたはエチ
レンなどのオレフィン類重合用触媒の一成分として優れ
た有用性を発揮する新規な有機ケイ素化合物、およびこ
れを有効成分として含有するオレフィン類重合用チーグ
ラー・ナッタ触媒として用いられる電子供与体を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係る有機ケイ素化合物は、下記の一般式
(化3)で表わされることを構成上の特徴とする。
【0013】
【化3】
【0014】但し、化3において、R1 、R2 は炭素数
1〜3のアルキル基で、R1 とR2は同一であっても異
なってもよい。このうち、アルキル基は、メチル基、エ
チル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基であり、
とくにメチル基あるいはエチル基が好ましい。
【0015】本発明の化3で表される有機ケイ素化合物
は、具体的にはシクロヘキシルシクロペンチルジアルコ
キシシランである。シクロヘキシルシクロペンチルジア
ルコキシシランの具体例としては、シクロヘキシルシク
ロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペ
ンチルジエトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチ
ルジノルマルプロポキシシラン、シクロヘキシルシクロ
ペンチルジイソプロポキシシランが挙げられる。これら
のうち、オレフィン重合用触媒の一成分である電子供与
体として好ましい有機ケイ素化合物は、シクロヘキシル
シクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシク
ロペンチルジエトキシシランである。
【0016】本発明の有機ケイ素化合物は、種々のオレ
フィン類重合用触媒の電子供与体として有用である。す
なわち、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサ
ン等の単独重合または共重合の電子供与体に使用でき、
特にエチレンまたはプロピレンの単独重合、あるいはエ
チレンとプロピレンの共重合用触媒の電子供与体に好適
であり、さらに好ましくはプロピレンの単独重合または
エチレンとの共重合触媒の電子供与体として最適であ
る。
【0017】本発明のシクロヘキシルシクロペンチルジ
アルコキシシランは種々の方法で調製することができる
が、最も簡便な方法の一つはモノシクロアルキルトリア
ルコキシシランとシクロアルキルのグリニャール試薬と
の反応である。
【0018】具体的には、シクロペンチルクロライド
(市販品)に、テトラヒドロフランあるいはジエチルエ
ーテルまたはジ−n−ブチルエーテルのようなエーテル
の如き溶媒の存在下で、マグネシウムを反応させシクロ
ペンチルのグリニャール試薬(シクロペンチルマグネシ
ウムクロライド)を生成させる。この反応は室温から6
0℃の範囲で行うことができる。ついで、このシクロペ
ンチルのグリニャール試薬とシクロヘキシルトリメトキ
シシランを反応させ、シクロヘキシルシクロペンチルジ
メトキシシランを得ることができるが、このとき上記の
反応と同様にテトラヒドロフランあるいはジエチルエー
テルまたはジ−n−ブチルエーテルのようなエーテル、
あるいはヘキサン、ヘプタンの如き脂肪族炭化水素溶媒
またトルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒の存在下で反応を行うことができる。このときの反
応は50℃から200℃の範囲で行うことができ、好ま
しくは100℃から200℃で溶媒の沸点下あるいは還
流下で行う。
【0019】ここで、モノシクロアルキルトリアルコキ
シシラン、例えば上記のシクロヘキシルトリメトキシシ
ランは市販のものを用いて上記反応をさせてもよいが、
種々の公知の方法で調製することができる。一つの方法
は、シクロヘキシルトリクロルシランにメタノールを反
応させ、塩化水素の発生を伴うアルコキシ化反応により
調製される。この場合、シクロヘキシルトリクロルシラ
ンは市販品のものを使用することもできるが、シクロヘ
キセンとトリクロロシラン(HSiCl3 )とのヒドロ
シリル化反応により容易に調製することができる。ま
た、他のシクロヘキシルトリメトキシシランを調製する
方法としては、市販のフェニルトリメトキシシランを、
例えばラネーニッケル等の触媒の存在下で水素添加反応
させることによっても調製することができる。
【0020】上記のように調製したシクロヘキシルシク
ロペンチルジメトキシシランの同定は、核磁気共鳴スペ
クトル( 1H−NMR、13C−NMR)、赤外線吸収ス
ペクトル(IR)あるいは質量分析(MS)等により確
認することができる。13C−NMRによる分析では、δ
=50.7にメトキシ基の炭素原子に起因するシグナ
ル、δ=24.5、26.8、26.9、27.8にシ
クロヘキシル基に起因するシグナル、δ=22.8、2
6.7、27.4にシクロペンチル基に起因するシグナ
ルが現れる。またIRによる分析では、1100cm-1
近にSi−O−C結合に基づくピークが現出する。
【0021】
【作用】本発明に係る有機ケイ素化合物、すなわちシク
ロヘキシルシクロペンチルジアルコキシシランをオレフ
ィン類重合用のチーグラー・ナッタ触媒系の一成分であ
る電子供与体として用いると、重合活性や高立体規則性
重合体の収率は従来公知の高性能触媒と同レベル以上の
性能を維持しながら、分子量分布が広く、かつ高い結晶
性を有するポリオレフィンを得ることが可能となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。なお、実施例1においてシクロヘキシルシクロペ
ンチルジアルコキシシランの調製法を詳細に説明してい
るが、これは例示であって本発明を限定するものではな
い。また、実施例2は本発明の有機ケイ素化合物をオレ
フィン類重合用チーグラー・ナッタ触媒の電子供与体と
した場合の有用性を例示するものであるが、本発明に係
る有機ケイ素化合物の用途はこれに限定されるものでは
ない。
【0023】実施例1 撹拌機、温度計、ジムロート冷却器および滴下ロートを
装備した2リッター四つ口フラスコにマグネシウムの削
りくず18.5g(0.76モル)を仕込み、アルゴン
気流下に加熱乾燥した。次にジ−n−ブチルエーテルを
20ml加え、室温まで冷却し、少量の1、2−ジブロモ
エタンを加えてマグネシウムを活性化させた。その後、
シクロペンチルクロライド79.6g(0.76モル)
をジ−n−ブチルエーテル600mlに溶かした溶液を
3.5時間かけて滴下した。このときの系は50℃まで
発熱した。続いてシクロヘキシルトリメトキシシラン1
43.0g(0.70モル)を室温下に加えた後、1時
間加熱還流下で反応させた。反応終了後、室温まで冷却
し、10%硫酸水溶液372g(0.38モル)を40
℃以下で滴下し、有機層を1%炭酸水素ナトリウム水溶
液300mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。乾燥剤を炉別後、減圧蒸留により、沸点78℃/
0.2Torrの留分143.6gを得た。また収率は8
4.6%であった。この生成物がシクロヘキシルシクロ
ペンチルジメトキシシランであることを、MS、 1H−
NMR/13C−NMRによる二次元解析およびIRによ
って確認した。MS、 1H−NMR/13C−NMR(C
OSYスペクトル)およびIRの測定結果を、それぞれ
図1、図2および図3に示した。
【0024】なお、MS、 1H−NMR/13C−NMR
およびIRは次の条件で測定した。 MS:測定装置は、Finigan Mat (GC-MS)。1 H−NMR/13C−NMR:測定装置はJEOL GSX270
、測定溶媒はCDCl3 。 IR:測定装置はPerkin Elmer 1600 series(FT-IR) 、
KBr サンド法。
【0025】実施例2 〔固体触媒成分の調製〕窒素ガスで十分に置換され、撹
拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキ
シマグネシウム10gおよびトルエン80mlを装入し
て、懸濁状態とした。次いで該懸濁溶液に四塩化チタン
20mlを加えて、昇温し、62℃に達した時点でフタル
酸ジエチル1.0mlを加え、さらに昇温して110℃に
達した時点でフタル酸ジオクチル3.5mlを加え、さら
に昇温して112℃とした。その後112℃の温度を保
持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反
応終了後、90℃のトルエン100mlで2回洗浄し、新
たに四塩化チタン20mlおよびトルエン80mlを加え、
100℃に昇温し、2時間撹拌しながら反応させた。反
応終了後、40℃のn−ヘプタン100mlで10回洗浄
して、固体触媒成分を得た。なお、この固体触媒成分中
の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定した
ところ、2.46重量%であった。
【0026】〔重合触媒の形成および重合〕窒素ガスで
完全に置換された内容積2.0リットルの撹拌機付オー
トクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32mmol、
シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン0.1
3mmolおよび前記固体触媒成分をチタン原子として0.
0066mmol装入し、重合用触媒を形成した。その後、
水素ガス1.8リットル、液化プロピレン1.4リット
ルを装入し、70℃で30分重合反応を行った。得られ
た重合体の重量(a)は349.1gであり、またこの
重合体を沸騰n−ヘプタンで6時間抽出したときのn−
ヘプタンに不溶解の重合体(b)は343.2gであっ
た。使用した固体触媒成分当たりの重合活性は23,9
00g/g、全結晶性重合体の収率は98.3%、生成
重合体のMIは3.6g/10min . 、分子量分布は
7.1、融点は164.0℃であった。
【0027】なお、ここで使用した固体触媒成分当たり
の重合活性は下式により算出した。
【0028】また、全結晶性重合体の収率は下式により
算出した。
【0029】さらに、分子量分布は下式により求めた。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る有機ケイ素
化合物は、オレフィン類重合用触媒を形成する一成分で
ある電子供与体として用いた場合、重合活性や高立体規
則性重合体の収率において従来公知の高性能触媒と同等
又はそれ以上の性能を示しながら、分子量分布が広く、
かつ高い結晶性を有するポリオレフィンが得られる。従
って、剛性や成形性に優れた汎用ポリオレフィンを、低
コストで提供し得ると共に、シランカップリング剤や樹
脂改質剤などの用途にも、有用性が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラ
ンを同定したMSの測定結果を示したチャートである。
【図2】シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラ
ンを同定した 1H−NMR/13C−NMR(COSYス
ペクトル)による二次元解析の測定結果を示したチャー
トである。
【図3】シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラ
ンを同定したIRの測定結果を示したチャートである。
【化4】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】また、米国特許第4958041号明細書
には、テトラアルコキシシランまたはモノオルガノトリ
アルコキシシランと構造式〔RMgCl〕を有するグ
リニャール試薬を反応させ、一般式〔RSi(O
〕(式中、RおよびRは炭素数3から10
のアルキル基またはシクロアルキル基をそれぞれ表わ
し、Rは炭素数1から5のアルキル基を表し、かつ少
なくともRおよびRの一つが分岐鎖状のアルキル基
である。)で示される有機ケイ素化合物を製造する方法
が開示されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】実施例2 〔固体触媒成分の調製〕窒素ガスで十分に置換され、攪
拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエト
キシマグネシウム10gおよびトルエン80mlを装入
して、懸濁状態とした。次いで該懸濁溶液に四塩化チタ
ン20mlを加えて、昇温し、62℃に達した時点でフ
タル酸ジエチル1.0mlを加え、さらに昇温して11
0℃に達した時点でフタル酸ジオクチル3.5mlを加
え、さらに昇温して112℃とした。その後112℃の
温度を保持した状態で、1.5時間攪拌しながら反応さ
せた。反応終了後、90℃のトルエン100mlで2回
洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン8
0mlを加え、100℃に昇温し、2時間攪拌しながら
反応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン100
mlで10回洗浄して、固体触媒成分を得た。なお、こ
の固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ、
2.46重量%であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(化1)で表わされる有機
    ケイ素化合物。 【化1】 (但し、化1において、R1 、R2 は炭素数1〜3のア
    ルキル基で、R1 とR2は同一であっても異なってもよ
    い)。
  2. 【請求項2】 有機ケイ素化合物がシクロヘキシルシク
    ロペンチルジアルコキシシランである請求項1記載の有
    機ケイ素化合物。
  3. 【請求項3】 請求項2のシクロヘキシルシクロペンチ
    ルジアルコキシシランが、シクロヘキシルシクロペンチ
    ルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジ
    エトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジノル
    マルプロポキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチル
    ジイソプロポキシシランである請求項1又は2に記載の
    有機ケイ素化合物。
  4. 【請求項4】 下記の一般式(化2)で表わされる有機
    ケイ素化合物を有効成分として含有するオレフィン類重
    合用チーグラ・ナッタ触媒として用いられる電子供与
    体。 【化2】 (但し、化2において、R1 、R2 は炭素数1〜3のア
    ルキル基で、R1 とR2は同一であっても異なってもよ
    い)。
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